令和5年度第3回調布市公共交通活性化協議会議事録 開会 事務局  おはようございます。定刻となりましたので,ただいまから,令和5年度第3回調布市公共交通活性化協議会を開催いたします。  委員の皆様には,ご多忙の中ご出席を賜り,誠にありがとうございます。  本日の委員の出欠等でございますが,B副会長,及び東京バス協会のI委員,東京都建設局北多摩南部建設事務所のN委員,欠席の旨ご連絡をいただいております。また京王電鉄株式会社のF委員の代理としてO様に,小田急バス株式会社のG委員の代理としてP様と,東京ハイヤー・タクシー協会三多摩支部のK委員の代理としてQ様に,国土交通省関東運輸局東京運輸支局のM委員の代理としてS様に,国土交通省関東運輸局東京運輸支局のL委員の代理として,R様にご出席いただいております。  また,傍聴につきましては本日先着10人まで受け付けることとしておりますので予めご承知おきください。  一点ご報告となりますが,第1回および第2回の協議会でご了承いただきました,北部地域のデマンド交通の実証実験につきまして,道路運送法施行規則第4条第2項に基づく地域公共交通会議等において協議が整っていることの証明書を取りまとめさせていただきましたのでここにてご報告いたします。  それではA会長から一言ご挨拶をいただきたいと存じます。会長,よろしくお願いします。 会長  中央大学のAです。おはようございます。  今日は多分アンケートのご説明と,様々な計画に対する運賃とかそういったことも含めた報告があるかと思うのですけれども,調布市の地域公共交通計画という,そもそも論,交通計画を立てるときにどういう考え方で臨んだらいいのか,ということを一言だけ申し上げておきたいと思います。  利用者がいて,そして供給者がいて,そこに適切な交通サービスが提供される,というのが計画の基本にあると思います。そして最近は技術の進歩と発展で情報技術が一方で「MaaS(マース)」という言葉があると思うのですが,「モビリティ・アズ・ア・サービス」,これはまだ,調布市ではやっておりませんけれども,色々な交通手段を連携したり,料金を一元化して最初から取ってしまうとかそういう方法です。それから「CASE(ケース)」というのはあって,自動運転とかあるいはコネクトとか色々言葉があるのですが,情報技術の中のもう一つの柱になっております。  こういう情報技術をどうするかは今回あまり議論には乗ってこないかと思うのですが,もう一つ交通手段という関係がございます。交通手段は,昔はバス・タクシー・鉄道ぐらいのレベルでしたけれども,最近はLRTとかコミュニティバスだとか,あるいはデマンド交通が出てきたと。これから先に出てくるのは「カーシェアリング」とか「ライドシェア」だとかあるいは「グリーンスローモビリティ」。「グリーンスローモビリティ」というのは相乗りで,電気自動車で地域を100円とか200円ぐらいでゆっくりとした速度20kmぐらいの速度で移動して交通サービスを提供する。これは調布市には無いのですが,さらにその先には自動運転とかでバス・タクシーを自動運転化するというような技術はこれから進化するかなと,こういう計画をどういう形で技術とか制度・政策・財源,こういうものを含めて利用者と供給者に適切に供給していくという,その役割を今担っているのは市役所です。従って,利用者に対して適切なサービスを行うためにアンケートをやったり,あるいは実態調査をしたりすると。  その計画においては「PDCA」とよく言われますけれども,そこには「計画・実施・評価・改善」という,そういう流れの中で組んでいくということが交通計画の中では本来ちゃんと考えておかなくちゃいけない。そして,その流れの中で「今日はこのことをやっていますよ」っていうのが本来きちっとあった方がいいと思いますので,いずれそういうことを役所の中でもきちっと整理をして市民の方々にお知らせするという,あるいは交通事業者の方々にお知らせするという役割があると思いますので,そういうことも頭に置きながら今日の業務に臨んでいただけたらと思います。  以上,私の挨拶に代えて,ということでよろしくお願いいたします。 事務局  ありがとうございました。  それでは議事に入ります前に,資料の確認をお願いいたします。本日の資料は次第に記載しております通り,資料1 委員一覧,資料2 調布市公共交通活性化協議会設置要項,資料3 調布市地域公共交通計画策定に向けた令和5年度の取り組みについて,資料4 調布市の地域公共交通に関するアンケート(案)になります。また席次表と委員一覧の差し替え分を机上配布しております。資料,お揃いでしょうか。それでは以降の議事進行をA会長,よろしくお願いします。 議題 調布市地域公共交通計画について 会長  それでは議事に入りたいと思います。本日の議題は1件ということです。議題につきましては「調布市地域公共交通計画について」ということで事務局から説明をお願いしたいと思います。 事務局  それでは,調布市地域公共交通計画策定に向けた令和5年度の取り組みについて,ご説明いたします。  お手元の資料3「調布市地域公共交通計画策定に向けた令和5年度の取り組みについて」をお願いいたします。  2ページをご覧ください。  まず,地域公共交通計画の策定に至るこれまでの経緯について,ご説明いたします。  本市では,平成23年4月に,調布市都市計画マスタープランにおける交通部門を補完し,目指すべき将来像や将来都市像等の実現に向けて,今後実施すべき交通施策の基本方針を示す「調布市総合交通計画」を策定いたしました。  この調布市総合交通計画につきましては,策定から10年以上が経過する中,様々な交通を取り巻く環境の変化に応じた内容とする必要が生じていたため,当協議会のお力添えのもと,本年3月に改定しております。  この調布市総合交通計画の改定を受け,今後地域にとって望ましい地域旅客運送サービスの姿を明らかにし,施策を具体的にするため,本市では,地域公共交通計画の策定を進めてまいりたいと考えております。  地域公共交通計画は,「地域にとって望ましい地域旅客運送サービスの姿」を明らかにするマスタープランとなるもので,地域の移動手段に関して当協議会において協議しつつ,交通事業者や住民等と協議を重ねて作成するものです。  この計画は,従来のバスやタクシーといった既存の公共交通サービスを利用した上で,必要に応じて多様な輸送資源を活用することを検討し,持続可能な地域旅客運送サービスの提供を確保するよう,進めていくものと考えております。  地域旅客運送サービスにつきましては,本ページに一般的なものを掲載しておりますのでよろしくお願いいたします。  それでは,3ページをご覧ください。  本市における地域公共交通計画ですが,現時点で令和6年度の策定を目途に進める予定です。  令和5年度ですが,地域別の現状を把握するため,公共交通に対するニーズを把握し,地域公共交通の問題点,課題点を整理し,その上で基本的方針と目標の検討,事業計画の検討を進めたいと考えております。  令和6年度につきましては,令和5年度までの検討内容を素案として取りまとめ,地域との意見交換やパブリックコメント等をおこない,本協議会でご議論いただき,計画策定に結び付けてまいりたいと考えております。  各年度の実施内容については,下表の通りです。  まず,令和5年度ですが市内の現況等の整理を行います。  公共交通に対するニーズの把握につきましては,市民アンケートの実施などを予定しております。具体的には5ページ以降でご説明いたします。  これらの市内の現況等の整理と公共交通に対するニーズの把握により,市内に内在する検討すべき事項を,地域公共交通の問題点・課題点という尺度で整理し,基本方針と目標,具体的な事業計画を検討してまいります。  なお,この段階の内容につきましては,オープンハウス等の実施により,市民の方々にお伝えしていくことを考えております。  次に,令和6年度ですが,令和5年度に取りまとめた基本方針,目標,具体的な事業計画について,地域別意見交換会により,地域のニーズ,問題点,課題点を踏まえた対応となっているか,意見を伺う場として開催いたします。  その後,素案を取りまとめ,パブリックコメントを実施の上,策定してまいります。  なお,次の4ページに記してはおりますが,関連する法律,条例はもとより,上位関連計画や社会要請など,市民の皆様の移動様態については,様々な観点を考慮して検討する必要があります。この観点についても遺漏ないよう進めてまいります。  それでは,5ページをご覧ください。  先程,3ページの表にありました,令和5年度の実施内容にある公共交通に対するニーズの把握について,ご説明いたします。  公共交通に対するニーズの把握ですが,主な目的として公共交通が利用しにくい地域への対応や高齢者の社会参加の促進などをはじめとした,様々な年代層の生活における交通利便性の向上を目的として,3つの方法により進めてまいります。  1つめは,市民アンケート調査の実施により,広く意見を聴取して参ります。  2つめは,意見聴収会の実施です。こちらは,公共交通が利用しにくい地域で開催し,地域が抱える課題も把握してまいります。  3つめは,公共交通事業者に対しヒアリングを行い,運行事業者としての課題やアイデアを把握・共有いたします。  左側の図は,参考として本市の公共交通網を掲載しております。  右側の図にある,赤い枠で囲う6か所ですが,この地域で意見聴取会の実施を予定してまいります。  それでは6ページをご覧ください。  次の7ページと共に,今後予定する市民アンケート調査の概要を示しております。  お手元の資料4が市民アンケート調査の案でございますので,調査内容につきましては,後ほどそちらの方を利用してご説明いたします。  それでは,市民アンケート調査の概要をご説明いたします。  調査方法といたしましては,郵送配布,郵送回収とし,無作為に抽出いたしました市民6,000人に実施いたします。  調査の地域割りは,次のページでご説明いたします。  調査期間は本年12月半ばから1月上旬で進めております。  調査内容は,先ほどもお伝えした通り資料4と合わせてご説明させていただきます。  続いて7ページをお願いいたします。  まず,左下の図をご覧ください。  アンケートは,本市全域で6,000人として実施を考えておりますが,東京都市圏パーソントリップ調査において,本市は6ゾーンに区割りされております。  次に右下の図をお願いいたします。  こちらが平成30年東京都市圏パーソントリップ調査に基づく交通手段の分担率です。  今回,本市のアンケート調査といたしましても,この区割りを活用し各ゾーン1,000名を対象として実施いたします。この区割りで分析することで,より地域性を明らかにするとともに,今後の東京都市圏パーソントリップ調査結果を比較・活用できるように設計いたしました。  なお,前回のパーソントリップ調査が平成30年に実施されたものですので,現在は新型コロナウイルス感染症等により,当時と生活様態が大きく様変わりしているため,一部,パーソントリップ調査の内容と重複する項目についても調査を実施することとしております。  8ページをご覧ください。  意見聴収会につきましては,アンケート調査と同時期である12月頃に実施を予定しております。  開催する地域ですが,先程,5ページの右図の赤枠で囲いました6地域を対象とし,実施を予定しております。その場を活用いたしまして,個々の地域が持つ,特有の細やかな課題についても把握してまいろうと考えております。  また,オープンハウスの実施は2月から3月を予定しております。それぞれの地域の課題に対する対応案について,広く情報を発信し,事業内容を共有してまいりたいと考えております。  それでは9ページをご覧ください。  こちらは,市民の方々が日々,移動のために利用する,本市の中心的な公共交通事業者に対し,現在または将来的に想定される問題点,課題点のほか,改善点,アイデアなどについてヒアリングを実施するものです。  交通事業者は,本市の人の移動の根幹を担うものであり,その動向,変動は市民の行動様態に影響します。  本計画の検討にあたり,今後も見据えて様々な意見交換ができればと考えております。  なお,ヒアリング方法ですが,原則として書面による回答方式と対面によるヒアリングを各交通事業者様に対し実施する予定ですが,状況に応じて臨機応変に対応してまいりたいと考えております。  最後の10ページですが今後の策定に向けたスケジュールとなっておりますので,ご参照いただければと思います。よろしくお願いいたします。  資料3による説明は以上となります。  それでは続きまして,市民アンケート調査の内容について,ご説明いたします。  お手元の資料4をお願いいたします。  それでは,まず表紙をご覧ください。  アンケートは問1から問9で構成しており,全員が回答いただく問い,または該当する方が回答する問いがあります。  次に2ページをご覧ください。  問1につきましては,回答者自身の性別,年齢層,居住地域などについて伺うものであり,調査結果について,年代別,性別,地域別などの分布分けに活用いたします。  次に3ページをご覧ください。  問2については,通勤・通学される方々に対し,本市内の移動方法について伺っております。次のページ以降も問3につきましては日常の買い物をされる場合,問4は通院,問5は問2から問4以外の外出理由について,本市内の移動方法などを伺う内容となっております。  2ページから5ページにつきまして,各問いですが,外出の頻度,市内の移動経路,移動時間,現在の移動方法についての満足度とその理由確認で構成しております。  次に少しページが飛びまして,問6になります。ページは7ページになります。  こちら問6でございますが,自動車やバイク等の利用者に対し,他の移動手段に変更可能か,または不可能な場合の理由などを伺ってまいろうと考えております。  次のページになりまして問7でございますが,鉄道,タクシー,バスに対する満足度を伺っております。公共交通事業者とのヒアリングなどの場で各該当事業者にフィードバックし,今後の取り組みなどの検討題材になればと期待しております。  10ページをご覧ください。10ページ,問8ですがこちらは今後の市内の移動手段の一つとして,現在導入を進めております北部地域デマンド型交通を周知させていただくとともに,各地域の潜在的な運行要望を伺います。  次の11ページでございますが,問9につきましては,(1)で回答者と公共交通との関係性を7つの項目を用いて広範囲に連想いただき,(2)で,統一的に広く意見を聴収することに適したアンケート調査では設問化することが難しい個別の要望の吸い上げにつなげるようにしてまいりたいと考えております。  簡単ではございますが,以上が,調布市地域公共交通計画策定に向けた令和5年度の取組みについての概要となります。  事務局といたしましては,計画策定の全般について当協議会でご審議をお願いするとともに,市民アンケートにつきましては,各委員の専門性や利用者としての観点により,ご意見もいただければと考えております。  こちらにつきましては,制約はありますけれども,設問の趣旨が調布市地域の全域の皆様に共通して問える内容であれば,可能な範囲で反映してまいりたいと考えております。  ご意見やアドバイスがございましたら,よろしくお願いいたします。  私からは以上です。 会長  はい。ありがとうございます。  それではただいまのご説明に対しましてご質問のある方は挙手をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。  はい,どうぞ。 E委員  交通計画の方の4ページなのですが,その一番下に公共交通の連携と,この件について質問したいのですけれども,電動キックボードの件です。特に敢えて,ここに一番関係があるのかなと思って質問するのですが,電動キックボードについて,最近ニュースでフランスのパリ市で設置したのですが,色々と事故やマナー違反や色々問題点がでてきて廃止したというようなニュースを聞きました。  それで質問なのですけれども,これからもちろん検討されるのだと思うのですが,今現在で,調布市としての電動キックボードについての姿勢というか,方針というか,何かありましたら教えていただきたいと思います。 会長  はい。どうもありがとうございます。  電動キックボード,日本でも導入を始めたと思いますけれども,これにつきまして調布市の考えはどうかということです。 事務局  はい。ご質問ありがとうございます。  電動キックボードについては道路交通法の一部改正ということで,新たな原動機付き自転車のなかに新たなカテゴリーが設けられて16歳以上であれば免許が不要で乗れるような制度になっているというふうに認識してございます。こちらについては,個人所有のものや,借りて乗るというような様々な事業の形態もあると認識しており区部の方ではそういった活用も盛んだという認識もしてございます。  一方,委員の方のご指摘の通り,利用のルール・マナーについてはまだ課題があるというふうに報道でも出ておりますので,市としてこれを導入していくかどうか,個人所有のものは個人の責任での利用になるかと思いますが,そうではない利用の仕方については先行している自治体等の状況や国等の取組みも参考にしながら,市としてどうしていくか検討していくべきというふうに理解してございますが,具体的な方向というのはまだ決まっているものではございません。  以上です。 会長  はい,ありがとうございます。Eさん,よろしいですか。  パリについては6月と9月行ってきましたけれども,リヨンとかそちらで電動キックボードがどのくらい走っているかを確認をしましたら,自転車3台ついて1台ぐらいが電動キックボードが走っていて,相当ハイスピードで,しかしフランスは自転車道をかなり以前から作り続けていますので日本と事情が違うだろうと。日本の場合には自転車道が割と少ないです。そういう意味ではパリはかなりそういったバスも地下鉄も相当複雑ですので,これからどうするのかはちょっと見ておきたいというふうに思います。  おそらく調布市としてはすぐ判断できないと思いますので,少し数年かけてどうするかを決めていく,そういう題材かなと思いますので,よろしくお願いします。  他にいかがでしょうか。  ちょっと私の方から一つ,「調布市で目指すべき将来像や都市像」,ここはなんですかね。どんな将来像や都市像を目指すのですかね。これペーパーの中でどこにも書いてないので,そこはどういう都市像を目指すのかは確認しておきたいと思います。  私が推定すると,今の生活を持続可能なものにして,なおかつ,まだ交通上不便を感じていたり安全上問題な部分を改善していく,というようなそういうイメージかなと思っています。そして大々的に都市を変えていくというのは調布市にはそぐわないのかなと。つまり,今の生活が割と良いレベルであるとすると,問題点を解消していくというそういう流れで出てきているのかなというふうに思いますけれども,そこはいかがですか。そこはちょっとどこかで書いといた方がいいのかな,と思います。こんな都市像を目指す,というそのために交通はこうあるのだ,という繋がりが必要だと思いますので。 事務局  ありがとうございます。  調布の目指す都市像というところについては,今回交通という切り口での総合交通計画の例を出してございますが,「都市計画マスタープラン」の方も市として改定をして新たに立ち上げています。  また,市の最上位の計画である「調布市総合計画」というものも複数年の計画として束ねておりますので,これら様々な政策を通して,目指すべき社会,都市像というところを示してございます。  先生がおっしゃるように,それと交通の関係が分かるようなものというところで,地域公共交通計画取りまとめの中では,その辺がもう少し分かりやすくなるような工夫をしていければ,というふうに思っておりますので,よろしくお願いします。 会長  そこのところを是非加えておいて,「こんな都市像を目指す,その上でこういう交通計画で,交通計画の中心は不便を改善する」ということで今回の不便さの問題をどう捉えるかということになるのだろうと思いますね。  それに関連して問8,10ページでしたかね,アンケートの中に,ここに「デマンド型交通を知っている」というような課題もあるけれど,この交通手段が不便さを解消するかとか,不便さを解消する効果は一体どうすれば不便が解消するのかっていう所がどこかにあってもいいのかな,というふうに思います。で,満足度の部分なのかどうか,そこはご検討していただければと思います。  かなり重要な項目として「不便さ」が出てきていますよね。おそらく不便のことについて改善していこうというのが主たる狙いのアンケートなどもして,かなり総合的にやりつつ不便なところも改善する。その材料とするということで不便な地域について最後調査するわけですから,それとの関連をもうちょっと丁寧にやっておいた方が良いのかなと思います。  他にいかがですか。どうぞ。 D委員  緑ヶ丘・仙川まちづくりのDでございます。  どこのところでお聞きしてよいかわからないのですが,デマンド交通の実証実験のところで少しお伺いいたします。  先日にも,朝日新聞なんかでAIデマンド交通ということでということで三鷹市の方の先ほどのことが出ていました。深大寺や井口地区とかも乗降地区87箇所とか,非常に皆さんお使いになってらっしゃるということで,先行してやってらっしゃると思うのですけれども,そちらこの前は三鷹市の方がいらっしゃったのですが,調布の方がいわゆるやってみて良いところとかやはりこれはちょっとどうなるかなというようなところの情報を取得していらっしゃるのかどうか,それを参考にするとか。本当に近隣でございますのでそういうところまで,価格帯が全く,今回値段が三鷹の方が100円ということと,こちらは値段が300円,400円,700円でございまして違いがあるのですが,隣接市なのでこのあたりの教訓というか,どういうふうに皆さんが使いやすくなるのかとか,そういうところはよきところ,悪いところなんかも確認されて,これからされていくのかなという,先行されている三鷹市さんのご意見なんかもお聞きしていらっしゃるのかなというふうにちょっと思いました,ということをお聞きいたします。 会長  AIを使っている三鷹のデマンド交通について参考にしているかどうか。  その他の自治体もあると思うのですけれども,それはいかがでしょうか。 事務局  はい,ありがとうございます。  三鷹市の方とも,我々検討に当たっては情報収集等をさせていただき意見交換をさせていただきながら,北部地域への導入を検討してきたというところはございます。  ただ,やはり置かれている状況が地域,地域によってやはり多少違うところもあり,その特徴というものも様々なものですから,三鷹市の運行の事例も参考にさせていただきながら,調布市の北部地域におけるデマンドの件について,これまでも本会でご紹介をし,議論をさせていただいたところでございます。  これも実証実験でございますので,北部地域で実証実験を進める中でまた見えてきた課題等についての対応を検討するとともに,また他の地域での可能性というのも含めて検討していく必要があるかなというふうに認識してございます。  以上です。 会長  はい。ありがとうございます。  デマンドは私も3年ぐらい前に実験を日南町でやったり,20年前にはかなり遠い場所ですけれども秋田で鷹巣町でやったこともありますね。  それで,デマンドはどこでもできる。AIデマンドは経路選択でやるのですけれども,それ以外にも「グリーンスローモビリティ」だとかそれから様々な交通手段が,ライドシェアだとか,どれが適正なのか地域によってわからないのです。そこのところは,地域の条件に合わせてやる,というのが1つと,2つめに,運賃ですけれども100円にすれば税金を高く支給しないといけない,つまり私が計画していたところはコミュニティバスやデマンドバスが200円だったのですが,それが税金が3,800円,1回乗ると税金がタクシーより高くなっちゃうようなものもありますので,多分三鷹はずっと100円でやり続けると税金をかなり使うことになる。税金使って悪いことではないのだけれど,使う範囲をどこにするかという議論がもう一方で必要になる。だから,私の個人的な感覚ですけれども,1回100円で900円が税金だったらやめた方がいいかなという気がしています。ということは,タクシー代より高いわけで。だから1回200円ぐらいで税金が3~400円ぐらいまでだったら「やむを得ないかな」というそんな感触はあります。だから,あんまり税金を過度にすると他の市民から不満が来る,ということで,その辺りで財源の問題も考えて動かないといけない。それが運賃と財源の関係ですから,そういうことを総合的に見ていく,というのがプランニングですから,そこのところしっかりやるということがむしろ要求されるのでしょうね。  他にいかがですか。はいどうぞ。 C委員  社協のCです。8ページのところに,意見聴取会,オープンハウスというところがあります。  意見聴取会の各地域福祉センターで実施されるというところなのですけれども,地域住民が中心で,といったところ,あと個別地域の細やかな課題を把握するというのはすごくとても良いかと思います。「参加してください」と言ってもなかなか参加される方は少ないかと思うので,是非社協を少し活用していただいて,多くの声をここに反映できたらいいかなと思うところと,あとアンケートのところの10ページに,「北部地域におけるデマンド交通の検討例」とありますけれども,北部地域のこのデマンド交通というようなところでもなかなか住民の声というのが見えてこないな,というふうに考えると,この意見聴取というところは力を入れてやっていただければと思います。是非社協を活かしていただければと思います。  ご意見です。以上です。 会長  はい。ありがとうございます。 事務局  はい。ありがとうございます。  公共交通が利用しにくい地域における意見聴取会につきましては,今具体的に日にちや場所等の調整を進めているところです。この辺がまとまりましたら,是非ご相談させていただければと思いますので,よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。 会長  他,いかがでしょうか。はい,どうぞ。 H委員  京王バスのHでございます,よろしくお願いします。  3ページになりますが,令和5年度と6年度のタスクが書いてございまして,令和5年度のところの項目の2つ目と3つ目に「ニーズの把握」ということと「問題点・課題点の整理」というふうに記載をいただいております。まさに,この2つを把握して反映させていくことが計画策定にとても重要なことかなと思うのですが,今の社協の方からの,市民の方に対する意見聴取会もあんまりやりすぎてしまうとアイデアが狭まってしまうので,バランスは必要かなと思うのですが,このニーズの把握と問題点・課題点とのバランスを取っていただきたいかなというふうに思います。問題点・課題点を知らずに問いかけてしまうと無限に出てくるかと思うのですが,問題点・課題点を知ってしまうと,「ちょっとそれだったら」という話も少し出てくるかなと思いますし,なかなかこういったものというのは普段考える機会がないのかなというふうに思いますので,こうした問題点・課題点というものは,あらかじめ整理頂いた上で,市民の方へのアプローチというものを始めていただければなというふうに思います。  あと,言ってしまうと,大変申し訳ないのですが,今騒がれているのが乗務員不足の話というのがかなり深刻を極めておりまして,計画策定においてもかなりマイナスの要素になってしまうかなというものは正直感じております。  2ページに,地域旅客運送サービスということを出していただいていまして,左上の鉄軌道と旅客船は別ですけども,それ以外の4つについては,先ほど先生がおっしゃっていたグリスロもそうなのですけども、いかなる交通においても乗務員1人は1人として必ず必要となりますので,乗務員の数が限られている場合にはどこにその乗務員を振り向ければ,というような話にどうしてもなってしまいます。  デマンドに関しても,デマンドをやればタクシーがいりますし,コミュニティバスは増やせば路線バスは減る,というのが近い将来そういう考え方をせざるを得なくなってくるかな,というふうに思います。そういった,非常に耳を塞ぎたくなるような情報ではあるのですけども,そういった問題点・課題点というものを,これを機会にアプローチできる機会だと思いますので,少し知っていただくようにいただけると幸いです。  以上です。 会長  はい,ありがとうございます。  Hさんから,ニーズの把握と問題点・課題を整理してから議論をしてください,と。これはその通りだと思いますので,是非そういう方向で進めていただきたい,ということが1つと,バス側では乗務員不足が深刻であるということについて,僕は,色々な市町村はこれについて考えが甘いじゃないかと思っていまして,調布市もその例に漏れないと思うのです。ということは,乗務員不足というよりは,これから公共交通に役所がかなり関与していかざるを得ない状況の中で,乗務員についてきちっと確保する。つまり税金で雇用をして,一部雇用をちゃんとして,乗務員として育てるというそういうプログラムを都市であっても作っておいた方がいいのかなあと。少なくとも数人ぐらいは供給できるような体制にしておかないと,いざデマンドをやろうとか,色んなことをやろうとする時にできなくなる。それが1つです。  それからもう1つは,最近ライドシェアをやる方向みたいなことで色々今やっていると思うのですが,ライドシェアについては海外では相当やっていて,タクシー会社とかなり対立関係を生んでいると。これはボランティア,一種免許で運転をして送迎をするという流れで,グリーンスローモビリティなんかがライドシェアで出て,役所がボランティアを中心にライドシェアをやり始めたら,グリーンスローモビリティはすっ飛んでしまうと。それからコミュニティバスもすっ飛んでしまうと。というぐらいライドシェアが入ってくるとタクシーも危ない。というぐらい力を持っちゃうというか。なぜ力を持つかというと,今,日本で6,000万台の乗用車が動いていますが,その内の5%だけが動いている,残りの95%は駐車場にある。そして,その運転手は何%か,多分2~3割は自宅にいたりして車をすぐに使える条件にある。そういう人たちがライドシェアというものを普及の速度を速めた。そのことによって,彼らの持っている社会資本を有効に使う,人材を有効に使うというので恰好の材料でアメリカでは相当普及している,フランスでもそうですし,そこが日本でも少しずつ行きつつある。  それを行政の腕(かいな)のなかと言いますか,タクシー会社とちゃんと連携して,タクシー会社がライドシェアと連携して一種免許の人をきちっとお願いをしてやる,という流れが作れれば,調布市では成功だと思うのですが,これが対立関係のまま進んじゃうと良くないので,むしろタクシー会社がライドシェアも進めて,人材不足をカバーすると。バスの人材不足は免許制度,それを人材を確保するような方針を,調布市の中でも検討しておいた方がいいのかなと思いますけど,Hさんどうですか,その辺は。 H委員  ありがとうございます。  先生が今おっしゃった特に後半のところというのは,我々事業者にとっても非常に頭の痛いところでございまして,95%と5%という数字は把握していなくてびっくりしたのですけども,事業性という面で2つあって,1つはその95%の何割かが動き始めれば間違いなく道路交通に対してかなり負荷がかかるでしょうと。そうなると,アンケートとかにありましたけども,交通利用者が求める定時性ですとか,速達性というのがどうしても損なわれてしまうという話がまず1点。  もう1点は,先ほどタクシーとの対立という話がありましたけども,いわゆるお客さんの奪い合いという話になります。それは自由経済の中でよろしいんじゃないでしょうか,というのも1つの考え方でもあると思うのですけども,先ほども申し上げたとおり,交通事業者の方に体力が今どんどんなくなってきておりますので,傷んだ路線ですとかタクシーのエリアというのは,そのまま路線がなくなったり,タクシーを配車しないエリアになってくるかと思います。それを受容できるかっていうところが1つポイントになってくるかなと。「それでいいんだ」というふうになるのであれば,それはそれで1つの考え方かな,というふうに思いますが,どうしても両立というのはなかなか難しいのかな,移動需要が劇的に増えれば別ですけども,そうでなければどうしても限りある移動需要の奪い合いという形になってしまいますので,そこの整理は必要かなというふうに思います。  あと最後に,そういったライドシェアですとか,そういう免許の考え方が変わることによって,乗務員の数というか、乗務員の絶対数が増えることに繋がらないかというのは,まだ私も具体的にイメージはついてないのですが,どうしても期待してしまうところではあります。今も乗務員は大型二種免許という,いわゆる免許の中でも最高レベルの免許を持ってはいるのですけれども,そこを緩和させると言いますか,そういうことによって裾野を広げるという考え方は1つはあるのかなというふうに思います。ただ,一方で必ずそうなると、質の低下を招くことになると思いますので,ちょっと私も想像がつかないのですけども,外国人に運転士を,とかいう意見とかの人もいるのですけれども,それで劇的に乗務員の数は増えるかもしれないですが,どうしても質は下がったり,今の質を維持できないというふうにはなってくるかと思いますので,そこのバランスというところはもう少し考えたいなというふうに思っています。 会長  おそらくHさんがおっしゃっているのは,日本のバス経営もタクシー経営も「民間にすべてお任せ」っていう流れから脱しきれてないところが1つある。多分公共側がバス交通を支援して,1路線について1つのルートについて補助を5%出すとか10%出すとか,そういう路線において委託をするようなケースをやっていかないとこれから持たないんじゃないか,と。海外ではほとんどそうですから,日本だけが特殊で,民間でバスは儲かるからってバス会社に全部お任せでやってきたのが,もう地方では絶滅寸前ですから,東京ではまだもっている。東京で持たないところは,道路が狭いところとかそういうところでは,もうもたないですよね。そういう意味でバスを救済するということではなくて,「人々のモビリティを確保するためにバスをできるだけ絶やさないで支援していく」という流れを作るのが1つと,2つ目はタクシーとライドシェアを含めて,もうちょっと小回りの利く交通についても,役所がちゃんと委託をしてやるべきところと,自立してやるべきところの領分を今後考えていかないとかなり厳しいなというふうに思っておりますので,そういう流れをどうやって作っていくか,ここ10年の計画として必要になってくると思いますので,是非勉強してそういう方向を目指していただきたいと思います。Hさんの意見はまさにそこにあると思いますので。日本のドライバーが今足りないというのは,これは結果としてドライバーが足りないということに出てきているだけに過ぎないので,バス経営とかタクシー経営とか人々の住民のモビリティを守るのにどうしたらいいかというところから出発して,じゃあドライバーが足らない部分は暫定的に今すぐどうしようかっていう部分と,中長期的にどうしようかっていう部分を両方含んでいると思いますので,そこのところを行政が今後もっと力を持って考えていく必要があるのかなというところだろうと思います。  他にご意見いかがですか。タクシー会社の方々,もしご意見があれば。  どうぞ。 J委員  東京ハイヤー・タクシー協会のJと申します。今,会長,それからS委員の方から話がありましたけれども,まさにタクシーが今非常に焦点が当てられている状況になっております。  ライドシェアという言葉,色々マスコミでも飛び交っておりますけれども,今現行道路走行上の制度としては,事業許可をとってナンバーで運行するという形態と,それから自家用の場合は「自家用有償運送旅客許可制度」,こういった制度もある,という中で自家用はどうやって活用していこうかというところに,今焦点が与えられるのだという認識はしております。なので,現行制度をどうやって変えていくのかというところもあるかとは思うんですけれども,自家用有償旅客というところで,会長がおっしゃったように各自治体さんがうまくそこをコントロールしていただいて,タクシー事業者と連携を取りつつ,必要なところに必要な分だけ,これは,24時間お客さんの車が足りていないということではないので,ある程度時間とか場所,そういったのが決まったところで不足が生じているというところも重々認識をしておりますが,そういったところ,自治体さんの協力を得て,今,神奈川県版ライドシェアということでニュースになっているところもありますけれども,神奈川県がうまくコントロールをしてタクシー事業者をどうやって活用していこうか,というところを目指してやっていっていただければいいのかなとも,業界としては思っているのですけれども,東京についてもそういった形で自治体さんとうまく連携をしながらやっていく,というのが一番業界としては望ましい形なのかな,というふうには思っております。  以上でございます。 会長  どうもありがとうございます。  多分,ライドシェアはいつ来るか分かりませんけど,私は5年前からずっとライドシェアを中頓別でやってきましたけれども,日本では3か所くらいしか今ライドシェアないですよね,ここ5年。  私がやり始めたのはまったく道路運送法の外側で,無償・有償運送だと。それを旅客課の課長に年に1回ずつ訪問して「もうちょっとなんとか支援してください」と言って「土産程度だったらいいよ」とか「ガソリン代だったらいいよ」とかそういうところまで来たと。  で,今回菅さんが唐突にライドシェアという言い方…多分政権との政治争いの流れの中でやっているので「そこでやることはないだろうな」っていう気もしていて,もし調布市でやる場合に幹線的なバスがやる領域と,タクシーがやる領域をきちっとして,タクシーとライドシェアのやり方は,多分タクシー会社がライドシェアの人たちをちゃんと雇用して,そこのなかでライドシェアの「ここの部分はライドシェアでやってください」ということを「交通不便地域をライドシェアでやりましょう」というような協定を結んでやることはできると思うので,少し工夫をしてみて先行的に実証実験でもやっていただくと,そこは長年の知見がありますから,どうすればいいのかはタクシー会社の人の利益をあまり損ねないでライドシェアをやって人々のモビリティの水準を上げていく,その実験をやれないかというのですね。  おそらくデマンドバスとかは時間が1時間とか2時間に1遍じゃ割にあわない,ライドシェアだと呼べばすぐ来る,というものではもう太刀打ちできないんですよ,デマンド交通。だからこれから多分ライドシェアかなり開放されすぎると全部の市長村がもうコミュニティバス,デマンドバスが全部撤退になるかもしれないぐらい勢いがあるので,そこを調布バージョンでタクシー会社と協定して,そういうのは適正にできますよっていうレベルを作っておくっていうのも1つあると思うのですね。  それはある意味で住民の利便性も上がるしタクシー会社,あるいはバス会社の安定経営と,むしろ共存できる,その中を狙っていくのがこれからの交通計画として必要なので,タクシーやバスの会社が倒産するような,2013年にライドシェアができてサンフランシスコのタクシー会社倒産しちゃったのですね,それで国は訴えようとしたんだけれど,「訴えるほどのものではない」ということで取り下げた、でニューヨークではライドシェアでタクシーが共存していたりとかあっちこっちで争いが起きつつ共存している感じがありますので,是非調布バージョンが早めにそういう議論を先にやっておくと。そして関係者と相談してどういう形でやるかを決めていくことをおすすめしたいと思います。  手をこまねいて見ていると,先を越されて「こんなことしかできなかった」ということになりそうなので,是非考えることを先にやる,ということがまず対策の1つだと思います。  他にご意見ございますか。よろしいですか。  それでは,皆さんのご意見,EさんとDさんとCさんから意見いただきました。それからタクシー会社の方,バス会社の方からもご意見をいただきました。これも含めてアンケートの改訂をして,そしてもう1つは本年度の地域公共交通計画策定に向けた令和5年度の取り組みについても多少の改善をして,これで承認をさせていただきたいと思います。そして,詳細は事務局と私にお任せして頂きたいと思いますが,それでよろしゅうございますか。  それではそういう形で整理をお願いしたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  それでは事務局にマイクをお返ししたいと思います。 事務局  委員の皆様には貴重なご意見をいただきありがとうございました。  次回の協議会につきましては,日程が確定次第,またご連絡をさせていただきますのでよろしくお願いいたします。  以上でございます。 閉会 会長  本日はスムーズな進行にご協力いただきありがとうございました。  以上をもちまして令和5年度第3回調布市公共交通活性化協議会を終了いたします。ありがとうございました。