令和5年度第3回定期監査(工事監査)結果報告書 第1 監査の種類   地方自治法第199条第1項及び第4項の規定による定期監査 第2 監査の対象  1 工事件名    令3調布市公共下水道42号幹線新設工事  2 所管課 事業及び工事所管課 環境部下水道課 契約所管課 総務部契約課  3 工事概要   (1) 工事場所 調布市緑ケ丘2丁目1番地先から東つつじケ丘1丁目13番地先まで (2) 工期   当  初 令和4年1月19日~令和6年6月12日         変 更 令和4年1月19日~令和6年11月22日   (3) 契約金額 当   初 1,757,800,000円(税込)          変  更 1,970,216,600円(税込)  (4) 受注者 飛島・林・巴山建設共同企業体   (5) 工事内容 令和3年度調布市公共下水道事業計画に基づき,昭和52年に建設された仙川汚水中継ポンプ場の経年劣化に伴う代替施設として,中継ポンプ方式から自然流下方式へ変更するため,調布市公共下水道42号幹線を新設する。    (6) 工事項目 ア 下水道管新設   Φ700mm レジンコンクリート管 L=176.3m(推進工法) Φ1000mm RC・鋼製セグメント  L=829.2m(シールド工法) イ 人孔設置工 2号人孔 (内径1200mm)    1基  3号人孔 (内径1500mm)    4基  特殊人孔 (内径1400mm) 1基  現場打ち人孔(内径1500mm)   1基 ウ 立坑工     鋼矢板土留め式立坑       1箇所   ライナープレート式立坑     2箇所   鋼製ケーシング立坑        4箇所 エ 地盤改良工 薬液注入(二重管ストレーナー)  1式   高圧噴射攪拌(二重管)      1式   高圧噴射攪拌(三重管)      1式 オ 付帯工              1式 カ 仮設工              1式 (7) 工事進捗状況 (令和5年10月末現在) 50.1% 第3 監査の実施期間 令和5年8月28日(月)から令和6年2月16日(金)まで 第4 監査の範囲   当該工事に係る計画,設計,積算,契約,施工等について 第5 監査の方法   監査に当たっては,調布市監査基準に基づき,設計及び積算が適正かつ合理的,経済的に行われているか,工程,品質,安全等の管理並びに材料,出来高等の検査及び監督が適正に行われているか等を主眼として実施した。   なお,技術調査業務については,特定非営利活動法人地域と行政を支える技術フォーラムに委託し,書類審査,現地調査(令和5年11月9日実施)及びその他必要と認める監査手続を実施した。 第6 監査の結果   当該工事については,上記のとおり監査した限りにおいて,予算,法令及び契約に基づき,おおむね適正に施工されているものと認められた。   なお,次のとおり意見を付すので,今後の工事等の参考とされたい。 (1) 設計について 既設の中継ポンプ場から自然流下方式に計画を変更し,将来の維持管理費の低減を図り下水道管の新設による自然流下方式の実現に向けて計画を推進したことは評価できることであり,今後,維持管理費の増大に悩む他の管理者にとって,参考になる事例である。 (2) 積算について 積算のチェック体制について確立していることを確認したが,今後人為的ミスが起きる可能性も考えられることから,チェック体制をさらに充実するよう留意されたい。 (3) 契約について 契約については調布市の規定に則り進められて適切である。入札参加したのが1JVで あったことから,今後は多くの参加者が応募するための条件等を整備するよう留意されたい。 (4) 施工について  ア 施工関係の書類については,わかりやすく整備されていたことを確認した。 イ 工事現場のシールド工事の発進立坑は,防音設備が施され,付近の住民に騒音等が及ばないように整備されていた。特に発進立坑内の設備はきれいに整備されており,適切な現場管理が行われていることを確認した。 ウ シールドの発進立坑の安全管理については,坑内の入坑表示が階段の入り口に掲示されており,酸素濃度の測定値も表示されていた。中央制御室には,坑内の作業員と緊急連絡ができるように連絡設備が設置されており,停電時においても坑内と中央制御室と連絡が可能であることを確認した。現場の安全管理体制は適切である。 エ 発進立坑付近の道路から見える場所には,安全関係の表示板及び建設業退職金共済制度適用事業主工事現場標識が掲示されているのを確認した。