令和5年度 第8回調布市高齢者福祉推進協議会 議事要旨          令和6年1月25日(木)午後6時30分から          たづくり12階大会議場 1 開会 2 報告事項 (1) 合同説明会,パブリック・コメントの実施結果について (2) 第9期計画策定に向けた工程について 3 議題 (1) 計画素案(各論・3章)について (2) 計画素案(各論・4章)について 4 事務連絡 5 閉会 1 開会 2 報告事項 (1) 合同説明会,パブリック・コメントの実施結果について (2) 第9期計画策定に向けた工程について ○事務局 報告事項の(1)(2)をまとめてご報告させていただきます。 はじめに当日資料をご覧頂ければと思います。「合同説明会,パブリック・コメントの実施結果について」です。まず,合同説明会を昨年12月23日(土)に開催し,17名の方にご参加していただきました。当日は顧問にご出席していただき,高齢者総合計画の背景や成り立ち,計画の概要についてご説明していただきました。当日は福祉3計画合同での説明会開催だったため説明が多岐にわたったこともあり,参加者からその場でご意見を頂くことはございませんでした。 続いて「2 パブリック・コメント」についてです。昨年の12月20日から今月19日まで実施いたしました。市役所以外の主要閲覧場所から現時点ですべて回収は済んではおりませんので,昨日までに集計できた内容をご報告させていただきます。 現在10名の方から23件のご意見を頂いております。5人の方はメールで,2人の方からはアンケートフォームで,3名の方からは書面でご提出を頂いております。なお,頂いた意見については市の考えと併せて,3月中に市のホームページで結果を公表する予定です。その際は,頂いた意見を原文のまま公表させていただきますが,本日は概要で一部を紹介させていただきます。読み上げさせていただきます。当日資料の中段以降です。 「推進協に高齢者自身や認知症の当事者などが協議に参加できるようにして欲しい。高齢者の計画であり,高齢者抜きで議論を進めないでほしい」 「介護予防(フレイル),認知症施策,虐待防止・権利擁護については,それぞれの課題の根底に喫煙の問題がある。禁煙や受動喫煙防止に係る啓発等を各施策に盛り込むべき」 「第9期のテーマはいいが,今後福祉の担い手減少,施設不足,年金減少,高齢者にとって厳しい時代を迎える。介護従事者の就労改善は進むのか。結局は,元気高齢者の増加,介護予防,地域の活動が活発になることが大切。包括がもっと増えるといい」 「『健康寿命』は介護や健康保険などの介護負担軽減とも関連する。共に運動する場,おしゃべりする場,活動できる場が,身近にあって気軽に利用できるといい。また施設の稼働が非常に高く,気軽に利用できる場所を各所に設けることもよいのではないか。健康寿命の視点での取り組みの推進を」 「介護保険制度の破綻が言われているが,計画からはその深刻さが伝わらない。市民への真実の隠蔽・問題の先送りしている」 「福祉3計画のパブコメの実施期間及び合同説明会の周知方法についてより改善をしてほしい」 「市にこれだけの福祉政策がありながら,市民側は自身や親族が高齢化問題に直面しない限り,サービスを知ろうとしない場合が多い。少しは知っている,どこに聞けば(頼れば)よいかが分かるような中間層を増やして行くことが大事」 「『暮らしの案内 シルバー編』を計画内で紹介すべき。また,高齢者世帯に配布してほしい」 「介護保険やそれ以外の高齢者サービスについて,出前講座や市による学習会等の開催を希望する。高齢者は困りごとの相談会などに出てこない傾向があり,市で主催して,教室などで市民同士がフランクに聞けるようにすれば良い」 「市民の経済的な状況を行政が把握し,相談に乗るという仕組みがあれば良い。経済状況が苦しい場合は,介護予防リスクやウツ傾向が高い等があれば,アンケートを使って具体的な支援につなげるべき。困窮者の把握,相談,方策を講じるべき」 「総合福祉センターの移転中止・計画を撤回すべきだ」 「第9期の取組・指標は実効性のある表記・選定をしてほしい。誤解を招かないような記載にすべき」 「災害,感染症等への備えは,原案だけでは不十分」 「介護保険制度の厳しい状況は理解できるが,制度全般への適切な対応を今まで以上にお願いしたい。介護需要の高まりが見込まれる中,サービスの安定供給,サービスの質の向上,介護人材確保・育成・支援,介護職の魅力向上,ハラスメント対策等も重要ではあるが,賃金・待遇改善が最も求められている。市としても最大限努力してほしい」 「介護保険の危機に対する市の考え・備えについての記述が少ない。財政問題についての深刻さを先送りするのか,市民に知らせないのかとの疑問が残る。国全体で人材不足に対する介護報酬や介護保険料の改定が検討されている。低所得者が介護を受けられなくなる,制度自体が破綻するという問題は調布市も例外ではない」 「介護保険料は介護人材を確保するものでなければならない。ただし,介護保険料の引き上げは高齢者の生活を圧迫する。市全体の予算を調整し,福祉を切り捨てないことをお願いしたい」 「子どもや若者は高齢者への接し方を知らない。お金・介護任せにしてしまう。詐欺も多い。みんなで仲良く生きる方法が大切」 「ワンコイン入浴券の回数拡充」 「運転免許証返納に伴うサービスの充実」 「シルバーパスの所得段階別に負担の多段階化」 「紙の健康保険証の維持」 「予算規模や市予算に占める割合などの記載を計画にお願いしたい」 「元号と西暦の併記をお願いしたい」 とのご意見を頂いております。こちらにつきましては,あらためて皆様にもご報告をさせていただきたいと思っています。 続きまして,報告事項の(2)第9計画策定に向けた工程について,ご報告いたします。資料8−1をご覧ください。計画策定に向けた工程をお示ししています。 推進協議会は残すところ,本日と次回の2回になりました。本日の推進協では各論3章と4章をご説明し,委員・モニター員の皆様からご意見を頂きたいと考えております。2月2日でいったん締め切らせていただき,最終案の作成に進めさせていただきます。次回の推進協では,この最終案を皆様に再度ご確認していただき,3月1日までに頂いたご意見とパブコメの結果を計画に反映して,確定作業に移っていきたいと考えております。 計画書の作成と並行して概要版の作成も進めております。計画を約30ページ程度にまとめたものを作成する予定でございます。なお,計画書・概要版には視覚障害者等に配慮した音声コードを各ページに掲示する予定です。この音声コードは専用の機械やスマートフォンの専用アプリで読み取ると,そのページの文章を読み上げてくれるサービスでございます。 資料8−1の一番下に「その他」として,委員推薦依頼,モニター員募集開始の予定を書かせていただきました。委員の皆様には計画策定に合わせた3年間の任期をお願いしております。その任期は本年5月までとなりますので,3月下旬ごろにあらためて所属団体に委員の推薦依頼をさせていただきます。そのため,来月の推進協が最後になる方もいらっしゃるかと思いますので,ご承知おきいただければと思います。 また,3名のモニター員が今回任期を終えられることから,あらためて3名のモニター員を追加募集させていただきます。市報3月20日号にモニター員募集の記事を掲載する予定です。 以上で報告事項(1)(2)の説明を終わらせていただきます。 ○顧問 今の説明に対する質問,ご意見等がありましたら,ぜひおっしゃっていただければと思います。 パブリック・コメントは大切な意見です。それについて補足していただける方がいれば,補足していただけますか。賛同する等を含めて,その取り扱い方でご意見があればおっしゃってください。今後このコメントしていただいたものにどう答えていくのか,すぐ回答ができなくても,それについての今後の方針を明らかにしていかなければいけないと思いますので,重ねてご意見を頂ければと思います。 ○モニター員 前回の計画策定時のパブコメに比べて意見の数がどうだったのか,また高齢者や福祉についての市民の関心度が高まっていたり,切迫感が強まっているなど,その辺の印象はいかがでしょうか。 ○事務局 3年前にも8期の計画を策定する際にパブコメを実施しています。その際は2名の方から2件のご意見を頂いています。 ○顧問 マスコミを含めて,人材の問題がこれだけ課題として取り上げられていますから,これに対する関心は随所に出ています。それについてどう対応するかは,とても大切なことだと思います。 ○委員 パブリック・コメントに「総合福祉センターの移転中止・計画撤回」との意見があります。10人で23件ですから,1人何件か出ていると思いますが,この意見が出た理由が分かれば教えてください。 ○事務局 総合福祉センターについては2人から意見を頂きました。大きな理由としては,京王多摩川が崖下にあるため,災害時にリスクの高い場所に移転することがどうなのかという意見でした。また,移転先を京王多摩川に予定しており,調布駅から少し離れるため,その立地を理由にされている方がいらっしゃいます。 ○顧問 パブコメを行っているという広報は,継続して出していらっしゃいますか。昨日,三鷹の審議会が終わったのですが,パブコメは24名で73件出ました。これについては,呼び掛けて出そうということで,積極的に出てきたという結果がありました。前回のパブコメと比べ,今回は緊張感が違いますので,実施していることが伝わるようにしていただきたいです。また,難しいご意見や,すぐ回答できないパブコメもあると思いますが,それはそれで大切にして進めていかなければいけないと思います。 ○モニター員 例えば,紙の保険証の維持についてみんなで話し合い,「こういう形で話し合いをした」「西暦と元号の併記はこのようにした」などの意見は,聞いただけでもったいない意見だと思います。これを検討して,「今年度はこのように話し合った」「決めました」ということを戻す方法はどのようにお考えになっているのでしょうか。 ○事務局 当市のパブリック・コメントに関する取り扱いについては,市民の方から頂いたご意見に関しては,1つずつ市の考えを添えた上で,ホームページ上で結果の公表をさせていただいております。今回は件数が多いため,時間は頂きますが,本年度中にまとめて,市のホームページで結果の公表をする予定です。 ○顧問 改善できることは改善して市民にお示しする。今後検討していく部分は,どのようなスパンで検討していくのかも含めて,文章で生かしているということをお示していくとしていただきたいと思います。 ○モニター員 それがなければ,せっかく言っても「なんだ」となってしまいます。 ○顧問 ご指摘,ありがとうございました。そのように進めます。これがパブリック・コメントに対する自治体の責任です。 ○委員 「紙の健康保険証の維持」が出ていますが,国はマイナカードを出しています。そのような対立する問題については,例えば国に意見を上げたり,国がこのようになっているからとするのか,どのような対応が可能なのでしょうか。各市の段階でもこのような意見も出るでしょうし,国の審議会でも出ている問題ですので,お考えがあればお聞きしたいと思います。 ○事務局 パブリック・コメントで頂いた全てのご意見が高齢部門で所管する業務でないところもあります。他に関連する部署があれば,関係部署に頂いたご意見をお伝えさせていただきます。例えば,シルバーパスなどもわれわれが所管する業務ではありませんが,低所得の方への配慮ということで,利用料金の減額を市として東京都に要望を上げています。基本的には各担当部署で対応をさせていただこうと考えています。 ○顧問 それぞれの部署で対応しているはずの議論ですから,それを活用して提供せざるを得ないと思います。ここで変えることはあり得ませんので,市の基本的なものに従ってお答えせざるを得ないと思います。それが誠実な対応だと思います。 3 議 題 (1) 計画素案(各論・3章)について ○事務局 資料8−2を使って説明いたします。「3章 安心して暮らすための環境づくり」についてご説明します。 1つずつ施策を見ていきたいと思います。はじめに,「施策3−1 認知症施策の推進」についてです。施策の方向性としましては,1月に施行した認知症基本法に即し,認知症当事者の視点や「共生」と「予防」などを念頭に置きながら,各施策の推進に取り組んでまいります。 この中では,個別の施策を4点挙げております。1つ目の「認知症の正しい知識の普及啓発」では,認知症サポーター養成講座の実施の拡大,若年層への参加の促進,認知症サポーターステップアップ講座の充実,認知症を知り学ぶ機会を提供するため講演会や教室,認知症サポート月間の開催・充実を図っていきます。また,同時にイベントに協力する,支援する側の人材の拡大にも取り組んでまいります。 2つ目の「早期の支援・相談」では,もの忘れ予防検診をひとつのきっかけとして早期の情報提供や改善支援,認知症ケアパスに沿った医療と介護の支援につなげてまいります。また,地域包括支援センターに配置されている認知症地域支援推進員との連携や認知症ガイドブック等を活用し,個々の状況に合わせた相談支援の提供,普及啓発,情報提供を図っていきます。 3つ目の「認知症当事者の意見・意思に基づくまちづくりの推進」では,認知症カフェ等の社会とのつながりの場の充実,認知症当事者の声,希望を反映した活動を展開してまいります。また,認知症の特性にマッチした介護保険サービスの充実等にも取り組んでまいります。 4つ目の「地域で支える仕組みづくり」では,調布市版チームオレンジの育成や各種取り組みを通じた認知症に優しいまちづくりを推進してまいります。また,徘徊高齢者探知システムの導入の検証や認知症ケアプログラムの実施拡大も併せて進めてまいります。 続いて,5ページの「施策3−2 情報提供と相談体制の充実」についてです。施策の方向性としては,市民の適切なサービス利用・選択に資するよう,分かりやすい丁寧な情報提供や説明,積極的な情報発信を続けてまいります。また,総合相談窓口である地域包括支援センターと専門相談窓口が互いに連携しながら,困難化する家庭問題や地域課題に対応してまいります。重層的支援体制整備事業の充実に向け,包括的な相談支援や地域づくりについて,それぞれの事業を通じて取り組んでまいります。 こちらの施策は,個別の事業を大きく分けて2つ設けています。1つ目が「情報提供の充実」です。高齢者が最もご覧になられている「市報ちょうふ」の効率的な活用や高齢者の活動,きっかけになりやすい口コミなどの視点を記事づくりに反映してまいります。また,既存のガイドブック等の充実に加え,いざというときの相談窓口や,支援制度を分かりやすくまとめた「高齢者版ケアパス」の作成を検討していきます。他には,介護サービス情報公表システムの普及啓発,民間企業等と連携・協働した地域資源情報の見える化の推進を図っていきます。 2つ目の「相談体制の充実」では,総合相談窓口である地域包括支援センターの機能の充実とともに,その包括を支えるためのネットワークの構築,連携に取り組んでまいります。各相談先の専門性の発揮と多機関協働を両輪とした相談支援の展開,窓口の細分化や関係機関の増加に対する顔の見える関係性の構築,役割分担や課題の共有等を図ってまいります。 続いて,9ページの「施策3−3 在宅生活を支えるサービスの充実」についてです。施策の方向性としては,在宅生活をされる高齢者を支えるため介護保険サービスの補完として,調布独自に提供する「一般施策」サービスの充実を図っていきます。また,「一般施策」サービスはケアラー支援の側面もあることから,家族,介護者等のニーズも把握し,適宜支援施策を見直してまいります。 個別の施策は3点あります。1つ目の「在宅生活を支えるサービスの周知」では,「一般施策」サービスをまとめた「くらしの案内〜シルバー編〜」を活用し,広く市民に広報を図っていきます。また,「くらしの案内」より情報量を抑えて,相談窓口や支援制度をより分かりやすくまとめた案内等の作成を検討していきます。 2つ目の「ニーズに応じた在宅サービスの充実」では,現在実施しているアンケート調査を活用して市民ニーズの変化を把握していくとともに,利用実績による費用対効果や民間活力の導入等も検討し,今あるサービスを適宜見直してまいります。加えて,昨年10月から開始した中等度難聴者補聴器購入費助成制度の利用実績や,効果を検証・評価していきたいと考えています。 3つ目の「関連団体の活動支援」では,社会福祉協議会と協働しながら,活動における課題やニーズの把握,担い手の支援に努めてまいります。また,老人憩の家やふじみ交流プラザの適切な運営により,団体・個人の健康増進を支援してまいります。 続いて,10ページの「施策3−4 虐待防止,権利用語の推進」についてです。施策の方向性としては,関係機関と連携しながら高齢者本人への支援とともに,家族介護者等への配慮,市民の理解促進に取り組んでまいります。また,多摩南部成年後見センターや市消費生活センター等とも連携しながら,権利擁護や消費者被害等への支援・啓発を行ってまいります。 個別の施策については5点ございます。1つ目の「普及啓発」では,出前講座や各種事業等の広報機会を通じて広く市民に啓発するとともに,家族等の養護者に対して在宅サービスやケアラー支援の充実による介護者負担の軽減を図ってまいります。また,地域包括支援センターや介護事業者等と連携した早期の発見支援に取り組んでまいりたいと考えています。 2つ目の「多機関協働による支援体制の構築」では,医療,介護,福祉の連携による早期支援や,社会福祉協議会が行う地域福祉権利擁護事業の周知をさらに行ってまいります。虐待に対するチーム対応やアプローチのあり方を検討してまいるとともに,家族等の養護者だけでなく要介護施設従事者等による虐待を防止するため,各施設や職能団体とも協力しながら助言・指導を行ってまいります。 3つ目が「高齢者一時保護施設の確保」では,虐待の発生時においてご本人の一時的な受け入れ先となる短期入所施設等の確保を行ってまいります。 4つ目の「成年後見制度の利用促進」では,多摩南部成年後見センターと連携した成年後見制度の利用促進,普及啓発,また,報酬等助成制度の活用とともに社会貢献型後見人(市民後見人)の育成に努めてまいります。 5つ目の「消費者被害の防止に向けた取組」では,消費生活センターと連携しながら消費者被害防止にかかる広報,情報提供を進めるとともに日ごろから高齢者と接する機会の多いケアマネジャーなど介護事業者の方々にも協力を頂きながら,消費者被害の予防や遭遇した際の対応等について啓発してまいります。 続いて,12ページの「施策3−5 ケアラー支援の充実」です。方向性としては,今後も増加が見込まれるケアラーに対して高齢者本人への支援とともに,ケアラー自身への支援を両輪で進めていきたいと考えています。また,ケアラーの特性として責任感が強く,孤立しやすい傾向がございますので,それらに配慮しながら多様な情報の発信や利用可能な支援,リソースの提供を行ってまいります。 個別の施策は4点ございます。1つ目の「積極的な情報を提供」では,既存の情報ツールや事業を通じて,また積極的な情報提供や普及啓発を図ってまいります。ケアラーのニーズに合わせた学習テーマや内容の設定,ケアラーの実態把握やニーズに合わせた支援施策の提供,また新たな支援の検討を進めてまいります。 2つ目の「ケアラーの負担軽減」では,柔軟かつ複数回のサービス提供が可能な介護保険サービス等の整備を進めてまいります。また,レスパイトで利用できる,一時保護できるようなショートステイの普及と体制確保を進めてまいります。 3つ目の「ケアラー活動団体等との連携・支援」では,ゆうあい福祉公社や地域包括支援センターと連携しながらケアラーが気軽に社会参加できる活動や地域づくりの推進,各団体の活動運営を支援してまいります。 4つ目の「専門職業団体等との連携促進・普及啓発」では,ケアマネジャーや介護事業者等との職能団体の協力を得ながら,ケアラー支援の周知を進めてまいります。今後も増加する複雑な家庭問題,地域課題に対して多様な機関・団体と協力しながらケアラー支援を展開してまいりたいと考えております。 続いて,14ページの「施策3−6 住環境の整備」についてです。施策の方向性としてはハードとソフトの両面で住環境の整備支援を進めてまいります。 個別の施策は2点あります。1つ目のハード面では,特に特別養護老人ホームについては人口の伸び率やニーズなど,さまざまな要素を加味しながら,適正な数の整備に努めてまいりたいと考えています。また,施設の老朽化対応や低額な料金で利用できる軽費な施設,また介護と医療の一体的な提供施設等について実現の可能性も含めて引き続き検討してまいります。 2つ目のソフト面では,住宅課とも連携しながら,調布市居住支援協議会を中心に住宅確保要配慮者である高齢者の住まいに関する総合的な相談,支援を推進してまいります。 最後は「施策3−7 災害・感染症等への備え」についてです。15ページをご覧ください。施策の方向性としては,災害・感染症等の発生時においても高齢者への途切れない支援,見守りの提供を維持するため,市,市民,関係機関・団体,事業者等のそれぞれの役割を明確化しながら,日ごろから災害時等を見据えた備えや研修・訓練等を行ってまいります。 個別の施策は4点ございます。1つ目の「多様な支援ツールの確保」では,自宅や地域における介護予防活動や交流を促進してまいります。また,平時における感染症等への理解促進や,災害時等を想定した事業活動の取り組み,コロナ禍を経て取り組んできた高齢者へのさまざまなアプローチを再度検証しながら,今後の柔軟かつ効果的な支援,見守り活動にそれらを生かしてまいりたいと考えています。 2つ目の「ICT等の活用促進」では,日ごろからオンラインツールを活用するとともに,介護事業者におけるICTの効果的な利用について職能団体とも連携して進めてまいりたいと考えています。 3つ目の「介護サービス事業所・施設等との情報共有・連携」では,介護保険サービス事業者等における研修・訓練等の実施を推進し,災害時の対応力強化を図ってまいります。また,避難行動要支援者や独居高齢者等にかかる情報共有や避難支援体制の構築についてケアマネジャーの皆様とも検討を進めてまいりたいと考えています。 最後の4つ目の「他職種等との情報共有・連携」では,推進協でも委員からご意見がありましたように,今回の感染症下で多職種や多機関によるネットワークの構築のきっかけになったことは,このコロナ禍で数少ない良かったことの1つでもあるのではないかと考えています。今後も起こり得る災害時等に備え,このネットワークをさらに充実させていくとともに,市民,事業者も含めていざというときの役割や,実現可能かつ具体的な対応策について庁内の関係部署も巻き込みながら進めてまいりたいと考えています。 以上,駆け足でございましたが,各論・第3章の説明を終わらせていただきます。 ○顧問 ご意見や質問はおありでしょうか。 ○委員 第3章の施策の方針で「認知症当事者・家族の視点」と書かれておりますが,例えば「認知症当事者の尊厳,その人らしく暮らしを続けることを可能とする」など,もう少し踏み込んでもいいような感じがします。サポーター養成講座との関係で以前にも発言しましたが,「施策の方針」の2番目の「◯」では,「『共生』と『予防』の大前提となる」の後に,「認知症に対する正しい知識・理解を得る機会を積極的に提供していきます」と丁寧に書いてもいいのではないかと思います。 また,「(1)認知症の正しい知識の普及啓発」で,サポーター養成講座は大事ですから拡大はいいと思いますが,できればその前に,「認知症に関する正しい知識・理解を深める」で切り,「深め,啓発する講座等の開催や認知症サポーター養成講座」という形にしてはどうかと思います。サポーター養成ついては,養成と学習してサポーターして活動していけるかはそれほど簡単なことではなく,自信もありません。しかし,認知症についてもっと学習し知る機会は大事ではないかということですので,このページについてはそのような意見です。 ○顧問 ただ今のご意見は,組織内で決めておいてください。「もう少し踏み込んだらいい」という発言は,何をどの程度踏み込んだらいいのでしょうか。 ○委員 先ほど言った当事者の尊厳や,その人らしく暮らし続けるという言葉しか思い付かなかったので書いてみましたが,視点だけではなく,もう少し市民に分かりやすいような踏み込み方があってもいいのではないかということです。 ○顧問 認知症の方が弱い立場にありますので,どのような困難や危険性,課題があり,それに対してどのように対応するのか,その現実に対してどう理解を深めていくかということも書くと,ただ今の話に対する回答になるかもしれません。ご検討ください。 ○委員 6ページの【主な専門相談先】で追記を検討していただきたいことがあります。重層的支援事業が始まったということですが,ケアマネジャーとして幾つかの相談先にしているのですが,実際につながった方がいません。ここに相談先を明記していただくと,相談しやすかったり,つながりやすかったりなると思いました。 ○顧問 今後のことでもあるとは思いますが,実績はいかがですか。今おっしゃったような課題があると思うので,もう少し分かりやすいように,課題として明記されてもいいと思います。 ○事務局 8ページに「調布市における重層的支援体制整備事業(全体)」のイメージ図を掲載しています。重層的支援体制整備事業そのものが専門的な相談先というわけではありませんが,市民にも分かりやすく伝わるように,6ページに書いた【主な相談先】の書き方も含め,見直しを検討させていただきたいと思います。 ○顧問 基本にこの制度の枠組みがあります。それに従って,調布市はどういうことに取り組むのかが分かることが大事ではないかと思います。東京都の社協がいろいろ調べていますが,それぞれの自治体がかなり多様です。そういう意味では,調布市はどういうところに特徴があるのかについての資料を提示しますので,それを見て今の質問に回答するようにしてください。 ○モニター員 「施策3−2 情報提供と相談体制の充実」の中で,重層的支援体制整備の事業が新しい領域を取り込んでいくような内容なので非常にいいことだと思います,ただ,これが今の地域包括支援センターを中心に行っていくとなると,結構大変な作業になるのではないかと思います。令和5年度から既に実施されているという文言がありますが,うまく推移しているのでしょうか。その辺の状況を教えてください ○事務局 調布市の重層的支援体制整備事業は,地域包括支援センターが中心というよりは,地域包括支援センターはいろいろとある相談支援機関の1つであり,そこをコーディネートするのは社会福祉協議会に配置されている地域福祉コーディネーターが行っています。このため,特に包括が全面を担うというものでもなく,さまざまな部署で連携して進めていくのが特徴の1つになっていると思います。 ○モニター員 LGBTや「8050」など,具体的な問題は調布市の中でも認められているのですか。 ○事務局 「8050」についてはあります。ただLGBTQについては,高齢部門として特にそういったご相談を受けることは,今のところほとんどありません。 ○委員 15ページの「施策3−7 災害・感染症等への備え」で「介護保険サービス事業者等の役割を明確化し」と,介護保険サービス事業者等という文言がいろいろなところに出てきますが,介護保険サービス事業者調布連絡会の中でも,災害時の同職種同士の連携などをどうするのかという話も出ています。その中で,ケアマネ事業所連絡会,訪問看護,老健の方の集まりなどはある程度会ができていますが,ヘルパー事業所や福祉用具の方や訪問入浴など,他の介護サービス事業所の方々は個々の参加になっていて,同職種同士の連携の話し合いができる前の段階にいるので,そういうところも含めて支援してもらえる形になるといいと思いました。 ○事務局 施設などは大丈夫と思いますが,すべての事業所がその団体に会員として構成されているわけではありませんので,市も各団体とも協力しながら,団体に入っていない方々が漏れることなく,市もフォローしながら一緒にこの取り組みを進めていければと考えています。 ○委員 団体に入っていても,連携というところで同職種同士が集まる場がないところも多いので,そこも含めてサポートしてもらえればと思います。 ○モニター員 第3章の施策が3−1から7まで並べられていますが,1から7の順番は重要度順に並んでいるのでしょうか。そうであれば,重点事業の3−5ははじめに持っていったほうがいいとも思いました。1から7の記載の仕方はどのような意図があるのでしょうか。 ○事務局 順番については,1期計画から続いてくる中で,そのまま使い続けているものでもありますので,特に優先順位という意味合いはないと思います。今までのものを使いながら作っている計画になりますので,そのまま書かせていただいています。 ○顧問 そういう書き方で少し違和感があるということであれば,直すことはやぶさかではありませんが,今まで使っていたことで踏襲しているということです。 ○モニター員 質問とお願いが幾つかあります。1ページの施策(1)にある最初の「・」にある文章の最後に「子ども世代への講座も積極的に実施していきます」と書かれていますが,この講座がどういう形なのか分かりません。学校の道徳や特別講座などにぜひ取り入れてほしいと思います。子どもが対象なので映像等も含めてできたらと思います。 3ページの一番上に【認知症初期集中支援チーム】とありますが,このチームを構成しているのはどういう方々でしょうか。7ページの【重層的支援体制整備事業】で「参加支援」「相談支援」とありますが,この「参加支援」は医療機関や高齢者施設のことなのでしょうか。また「相談支援」は地域包括支援センターですか。 ○事務局 「認知症初期集中支援チーム」のメンバーは医師と看護師,社会福祉士やケアマネといった職種の方たちです。調布市の場合には,認知症疾患医療センターにこのチームメンバーが配置され,そこに包括支援センターの職員も入って訪問やチーフ会議を行っています。 ○顧問 それはどこかに書いてありますか。 ○事務局 この図には書いてありません。 ○顧問 最後の用語の説明にはありますか。重要なチームなので「※」などで書くなど,分かるようにしておいたほうがいいと思います。それでよろしいですか。それ以外にいかがですか。 ○事務局 最後にご質問を頂きました「参加支援」「相談支援」について回答させていただきます。まず「相談支援」につきましては,先ほどもお話しさせていただいたとおり,地域包括支援センターだけが相談支援を担うというわけではありません。参考までに8ページの図をご覧いただければと思います。この中で「包括的相談支援事業」と記載させていただいており,こちらが相談を主に担うところになります。「参加支援」については,図の右下のところにございます。こちらは社会参加に向けた支援を意味しています。 ○顧問 誰が参加するのを,誰が支援するかが分かれば回答になると思います。こちらはたぶん課題を抱えた人や世帯を地域とつなぐことが中心になるわけですね。そのために支える仕組みをつくっていこうというのが参加支援です。その主体が分かり,それを支援する人が誰なのかが分かる書き方があれば,読む人は分かりやすいと思いますので,ご検討ください。 ○モニター員 6ページの「地域包括センターの認知度」は目標が50%になっていますが,今の段階では40%前後です。知人から言われたことですが,「地域包括センターは困っている人しか利用できないのか」という頭でいらっしゃる方が多く,地域包括センターの意義がかなり重要になってきていることは皆さんにも感じているし,感じてほしいところです。そのため,一般の方が「困っている人だけ利用する」というような感じではなく,具体的に「地域包括支援センターはこういうことをする」ということを分かりやすく示したガイドブックみたいなものがあれば,いろいろな方に周知されるのではないかと思います。 ○顧問 地域包括支援センターがいくつか書かれていますが,これを見るだけだと,地域包括支援センターが何なのか,分からないところがあります。 ○委員 困っている方はもちろんですが,健康な方でもこれからが心配な方のご相談が実は来ています。市にそういう相談が行って包括につながることも最近増えたと感じています。実際にこの先1人暮らしになって,「お金の管理ができなくなったらどうしたらいいのか」「後見人はどういう人なのか」などについてのご相談も次第に増えています。人生の生涯計画を立てる方々や先々のことを計画的にご自分の人生を過ごしていきたいという方が,そういう相談をしておられます。その他には運動や人との交流を持つなどしての介護予防についても必ず勧めています。その方が困っているご相談だけではなく,その方が「今後もしかしたらこういうことが悪化していくから,今進めておこう」ということも提案したりしながら取り組んでいます。元気な方でも相談はできています。 ○モニター員 お願いしたいのは,それを見える化してほしいということです。 ○顧問 計画のところですので,そういうところが反映されているかどうかは,チェックしていただきたいと思います。他に手引きを見て,「なるほど」と分かることが最も大事です。これは計画としてこういう方向でいくという内容ですから,今のことは手引きに反映したり,そういうことをあえて明記するなどの形で計画に起こしておくことが大事と思います。地域包括支援センターの周知を強化することは,どこの計画でも出ざるを得ないところなので,それを見ていただき,詳細は分かりやすい手引きを見て活用していただくことが大事と思います。 ○委員 ケアを要する人たちのことは大事ですが,在宅生活を支えるサービスの充実で私の案としては,(1)(2)とある中で,(3)として「高齢になっても生きがい,社会的役割を持って生きていける地域社会づくりを進めていく」という柱にして,生涯学習や文化・スポーツ活動のバックアップ,老人クラブ,働く高齢者の支援などを取り上げてはどうでしょうか。そういう活動ができるような環境づくりが今後大事になります。後期高齢者が増えていきますので,そういう柱が1つあったほうがいいと思います。(3)の「関連団体の活動支援」を(4)に直してもらったらどうかと思います。 細かいことですが,(1)にある「シルバー世代だけでなく,元気高齢者」とあるのは言葉が重複している気がします。「シルバー世代や家族介護者」でも通じる気がします。基本的に言いたいことは,(2)と(3)の間に1つ柱を立てられないかということです。 ○顧問 構成の問題とも絡みますので即答せず,内部できちんと検討し,この方向性を出して頂いたほうがよろしいかと思います。全体を見てどうするかついて結論を出すということにさせていただいたほうががいいと思います。他にいかがでしょうか。 ○事務局 Slidoで頂いたご意見を紹介します。5ページの「施策3−2 情報を提供と相談体制の充実」についてです。「(1)情報提供の充実」で,「市の情報の入手先(市HP)」を指標に掲載していますが,「こちらに違和感を覚えます。市川先生がおっしゃるとおり,多様な使い方を検討するべきですし,そもそも情報を,何を見て知ったかは指標としてあまり意味がないのではないでしょうか」というご意見を頂いています。 こちらのご意見に対しては,確かに情報が伝われば,市民の方がどのような媒体から情報を入手しても問題ではないと思っています。全体的に指標についてはパブリック・コメントでも意見を頂いていますので,再度事務局で見直しを図っていきたいと思っています。 ○モニター員 5ページに「『高齢者版ケアパス(ガイドブック)』の作成を検討します」とありますが,既存の各種ガイドブックとの関連性,違いはどのようなものですか。また,作成した後にどのような利用を考えているのですか。また,9ページの「(1)在宅生活を支えるサービスの周知」で,「シルバー世代だけでなく,元気高齢者や家族等介護者」」と書いてありますが,シルバー世代と元気高齢者はどういう意味付けで使われているのかが2つ目の質問です。3点目は,15ページの「施策3−7 災害・感染症等への備え」の「(2)ICT等の活用促進」で,「動画共有サービスやSNSの活用を促進し」とありますが,具体的にどういうことを考えているのか教えてください。これは災害時や感染症等だけではなく,高齢者施策の中で元気な高齢者の確認と,その方の病状の進展などについては,SNSは使える面もあるのではないかと思いますので,市全体のDX化などの流れの中で,ICTの活用をどのように高齢者施策に活用できるのかかなり大きな問題だと思います。その辺で具体的な案がございましたら,教えていただければと思います。 ○事務局 伺ったばかりなのできちんと回答できませんが,大まかな構成を説明させていただきます。まず高齢者版ケアパスについては,「くらしの案内」は,サービスを全て網羅する形で書いているだけの冊子になりますが,ケアパスのガイドブックは,入り口から支援までの,例えば「こういう症状が出るとこういう支援がある」「こういう困りごとがあれば,このような相談先がある」といった流れを紹介しながら分かりやすく伝えさせていただく冊子を想定しています。 ○モニター員 それは,例えば全世帯に配布したり,市役所に置いて自由に取れるようにするのですか。 ○事務局 まだ具体的な検討まではできていませんが,まだ困ってはいないけれども,将来の困りごとなどを想定して眺めていただく最初のきっかけづくりになるのではないかと,位置付けとして想定しています。 ○モニター員 市民はどのようにして見るのですか。 ○事務局 今後具体的に検討していきたいと思います。 ○モニター員 市報でも活用を紹介するのですか。出張所や各センターなどで入手できるような形にするのですか。 ○事務局 多くの方に見ていただけるよう市報での周知や公共施設等での配架を検討してまいります。また,2点目のご意見については,シルバー世代が元気高齢者を包含するため,文書を改めたいと考えます。また,3点目のご意見については,災害時等を含め,平素からのICT機器・ソフトウェア・クラウドサービス等を活用した情報の電子化による事務の効率化や負担軽減,職員間・事業所間・多職種等との情報共有やコミュニケーションの円滑化,また,職員の研修・育成や利用者家族との連絡・面会等の多様な場面での導入を期待しております。また,ご指摘のとおり,ICTは利用者の見守りにも大変有効であることから,その観点も含め幅広く推進していければと考えています。この点については,用語集に記載を検討いたします。 ○顧問 それも検討課題に載せることと理解ください。ちなみに,今はそれほど気にならないけれども,「将来こういう不安がある」ということも質問項目になるかもしれません。その人が見たら,今後はここから進めばいいなど,親の問題が起こった際にこのようにすればいいなど,そうした質問から入っていくのも1つの方法かもしれませんので,ご検討ください。 ○モニター員 12ページのケアラー支援に出てくる「ケアラーサポーター」という言葉自体にあまりなじみがありません。その養成講座自体も具体的に何をするのか説明していただいたほうがいいのではないかと思います。 ○顧問 意見としてお伺いさせていただきます。 ○委員 11ページの「(4)成年後見制度の利用促進」ところですが,医療に携わっていると独居の方々が多いとひしひしと感じます。また意思決定の話がかみ合わなくなってきたりします。そうなると,私たちが一番気にするのは,入院されてきたときに意思決定をどうするのか。言葉は悪いですが,亡くなるときに,どなたに引き受けていただけるのかなど,心配する機会が相当増えてきている印象があります。この成年後見人になっていただく方と,今後想定される需要と供給のバランスというか,その辺りは把握して手が打てるバランスなのかどうか,教えていただきたいと思います。 ○事務局 需要と供給などの情報についてはまだつかみかねているところもありますので,あらためて担当部署に確認させていただきたいと思います。 ○委員 「促進」というからには,これが成り立つものなのかどうかきちんと数字的根拠をつかんでおかれたほうがいいと思うくらい,ここにいる関係者はみんなひしひしと対象者の方を感じています。 ○顧問 認知症基本法が1月1日に施行され,市町村も認知症施策推進計画を作ることが努力義務化されました。国の計画も出ていませんし,作らないこともできます。東京都は新年度にかけて作ることになっていますが,調布市はどのような予定なのでしょうか。もし方針が決まっているのならば,施策の方針に一言書いたような気がします。法律で何をやるかは羅列されていますので,フィルタリングして全部行うとなると,いろいろなことをしなければなりません。基本計画と都道府県の計画が出た後に検討するなど,分かっていれば入れたほうがいいと思いますが,いかがでしょうか。 ○事務局 現時点では国の計画も東京都の計画も出来ていませんので,その動向を見守っているところです。近隣市の状況を聞くと,個別に計画をもう1つ作るのは,いつも計画を作っていなければならない感じとなり非常に厳しいようです。今の段階では,高齢者総合計画と一体的に作っていくのが最も現実的ではないかと思っています。とはいえ,今回の計画で認知症の計画とどこまで整合性が取れたものが作れるかどうか分かりませんので,他市の動向も見ながら検討を進めていこうと考えています。 ○顧問 もし何か書けることがあれば,「施策3−1」の冒頭に「認知症大綱・認知症基本法に則し」と書いたところに「さらに検討していく」など,少し書いていただくといいのではないかと思います。 ○顧問 認知症のところは,認知症の方が1人で生活するなど,いろいろな要素が絡んできます。そこの個別的な課題,取り組みはどこかに記載しておいたほうがいいのかもしれません。認知症で1人暮らしになっていて,サービスを受けることを拒絶しているなどの深刻な課題が現場で顕在化しています。そういうときに,対応している人は孤立しないで,チームで取り組むなど一言入れておくといいと思います。書いてありますか。見直してみてください。認知症という症状では,ベストな状態にあるということではありませんから,さまざまな要素が絡み,それが実際の対応を困難にさせていたり,発見を遅らせていたり,いろいろなことがあります。複合的・深刻化した問題をどうするのかに関しては,どこかに明記しておく必要があると思います。 ○委員 10ページの「施策3−4 虐待防止,権利擁護の推進」で,柱として(1)普及啓発,(2)多機関協働による支援体制の構築とありますが,リード文を読むと,早期発見・対応も大事と思います。そこが普及啓発に飲み込まれた形で記載されています。分けるか,普及啓発の文章に「未然防止,早期発見」などの文言が入るといいと思いました。例えば,施設を頻回する人はあざが多かったり,介護者が非常に疲れているというようなリスクの高い方々が見守り対象になっていくかと思いますが,その辺の仕組みがあるのであればきちんと入れ込んでもいいのではないかと思いました。 12ページ目のケアラー支援の充実について,「施策方針」の2番目の「〇」の文言ですが,これは家庭に入るサービス提供者が早く気づくということも大事と言っていると思います。誰が誰に対してというところが不明確なので,主語を入れておくといいと思います。 15ページの「施策3−7 災害・感染症等への備え」ですが,切れ目のない支援・見守り対策の構築を図ることが大事と思います。(3)の中に「備蓄確保の推進」などの記載もありますが,今回の能登の地震で,1.5次避難所の中の高齢化率が95%以上という状況です。高齢者が食べるような食事の備蓄も,最初はパンやおにぎりしかなく,栄養士のチームが入って改善したこともあります。個人の備えと避難所への備えがあると思いますが,避難所に身を寄せる人たちは高齢者の方々と思いますので,こうしたところの確保推進の具体的な部分を進めていただければと思います。 16ページの避難行動要支援者の個別支援計画の作成が進められていると思いますが,そういう具体的な記載と数値目標みたいなものを,ぜひご検討していただきたいと思います。 ○顧問 今のご指摘を受けて,どう反映させるかを検討させていただきたいとよろしいでしょうか。 それでは,計画素案の第4章について簡潔に話してください。 (2) 計画素案(各論・4章)について ○事務局 第4章を説明いたします。資料は17ページになります。「第4章 介護保険事業の円滑な運営」ついては4つの施策で構成しています。1つ目が保険給付費の見込み,2つ目がサービス基盤の整備,3つ目が持続可能な介護保険制度の運営,4点目に介護保険料です。それでは1つずつ説明させていただきます。 まず,17ページの「施策4−1 保険給付費等の見込み」は,今後も高齢化が進む中で介護ニーズが高まっていく中,介護サービス量の見込みを推計しております。こちらのページは見込み量推計形の流れをご説明しています。まず全体の65歳以上の被保険者の方を人口推計に基づいて推計します。 2番目として,その中で要支援・要介護認定者数の推計を行います。3番目にその認定を受けた方々がサービスをどれくらい使うのかという介護保険制度のサービスの量の見込みを推計し,次に保険給付費と介護予防事業も含める地域支援事業費の推計を行い,今後3年間の計画の給費等を推計していきます。最後にその給付費を踏まえ,65歳以上の方々に負担していただく保険料の基準額を設定する流れになっています。 次のページをお願いします。被保険者数と要支援・要介護認定者数の見込みです。第1号被保険者数の推移のグラフでは,■印の折れ線グラフが75歳以上の後期高齢者の方の数を表し,前期高齢者の方に比べて今後も人数が増加する見込みとなっています。 19ページは要介護認定者数の推移です。後期高齢者の方が増えることに伴って,要介護認定者数も増えていくことを推計しています。細かい数字は割愛させていただきます。 20ページをお願いします。こちらからが介護サービス量の見込みで,居宅サービス,施設サービス,地域密着型サービスとそれぞれサービス種別ごとに推計させていただいています。細かいサービスごとの説明は,時間の関係上割愛させていただきますが,こちらはこれまでの給付費の実績と,先ほど推計した要介護認定者数などで利用状況がどのくらいになるかを,量として人数や利用の回数などを数値化して積算しています。給付費は実績値を直近まで反映して推計してまいりますので,こちらの数字も今後も変更することとなりますので,現時点での数値として掲載しています。こちらの見込みが次の22〜28ページで,それぞれのサービスごとに見込み値を推計しています。 29ページは利用人数や利用回数を踏まえて金額を推計したものになります。29ページは要介護1以上の方が利用する介護サービス給付費を金額として表しています。金額については後ほど合計値でご案内したいと思います。 30ページをご覧ください。こちらは要支援1,2の方が利用する介護予防サービスの給付費の見込みです。令和6〜8年までの3年間をそれぞれ記載しています。その下の「(1)介護予防・日常生活総合支援事業(総合事業)」や地域包括支援センターの運営費などを計上している地域支援事業費の見込みの推計になります。各事業の説明は(1)〜(3)として簡単にご説明させていただいております。 31ページの【地域支援事業費の見込み】は金額で示しています。 33ページをご覧ください。こちらが第9期計画期間の介護保険の総費用の金額になります。現時点での推計値にはなりますが,表中の一番右下をご覧ください。現時点で合計551億7,000万円あまりとなっています。第8期の計画値が524億6,000万円あまりでしたので,約5.2%の増となっています。こちらの給付費の見込みですが,昨年末国から示された介護報酬の改定率プラス1.59%を反映する場合の数字となっていますので,今後こちらを反映させた数値を推計してまいりますので,あらためてご紹介させていただきます。 34ページをご覧ください。こちらはサービス基盤の整備です。地域密着型サービスの第9期計画期間中の整備の見込みについて表しています。第6回の推進協議会でお話しさせていただきましたが,認知症対応型共同生活介護(グループホーム)については,既存のグループホームの空き状況や今後の需要などを勘案して1カ所の整備を予定しています。8期計画期間中に整備ができなかった小規模多機能型居宅介護については,既存の施設が定員に達している状況が続いていることを踏まえて1カ所の整備を予定しています。また夜間対応型訪問介護については,現在調布市にはないサービスであり,需要が見込まれるため1カ所の整備を予定しています。定期巡回・随時対応型訪問介護看護については,一部事業所が利用者の受け入れ体制が整わず新たな利用者を受け入れられていない状況がございます。一方で今後の需要がさらに見込まれるため2カ所の整備を予定しています。看護小規模多機能型居宅介護については,令和6年度中に開設する予定で工事中です。6年度から開設する予定となっています。 35ページをお願いします。「施策3−4 持続可能な介護保険制度の運営」は,高齢者の方の自立支援と要介護状態の重度化の防止を図るとともに,介護保険制度の持続可能性を確保するため適正かつ適切にサービスが提供される必要があることから,地域の課題把握・分析や自立支援・重度化防止の取り組みを通じて,保険者として制度の持続可能性の確保を図ってまいりたいと考えています。 36,37ページをご覧ください。国が運営している地域包括ケア「見える化」システムによる調布市の状況と,近隣市や全国,東京都と比較したものとなっています。36ページは調整済み認定率というものです。調整済みというのは各自治体にある高齢者数の多寡の状況の勘案を省き,均等になる認定率を表記しています。調布市は全国,東京都と比べて若干高くなっており,とりわけ要支援1,2の認定者数が多い状況となっています。 37ページは65歳以上の第1号被保険者1人当たりの給付月額を記載しています。 38ページお願いします。「給付の適正化と質の向上に向けた取組」ということで,適正化事業については国がこれまでの主要5事業から3事業に再編されたため,3点挙げさせていただいています。1つ目が要介護認定の適正化です。2つ目がケアプラン等の点検,3番目が縦覧点検・医療情報との突合ということで,調布市でも取り組む主要事業を示しています。 次のページをお願いします「4 サービスの質の向上」についてです。こちらはこれまでの取り組みを生かしつつ,サービスの質の向上が図られるように6つの取り組みを記載しています。引き続き各種協議会の研修会の開催の支援を行う他,介護人材の確保・育成も重要な課題と認識しています。このため,国や東京都の取り組みの情報提供や,これらの取り組みと連動した支援に努めてまいります。また事業者の生産性の向上に向けた支援やサービス利用者への情報提供体制のさらなる充実に取り組んでまいりたいと考えています。 また(6)では,今後も増加する介護ニーズに対応するサービス量確保という観点から,介護報酬単価の上乗せ割合である地域区分を3級地から2級地に引き上げることにより,介護事業者への介護報酬の引き上げを図ってまいりたいと考えています。 次のページをお願いします。42ページからは「介護保険料」になります。42ページは介護保険料の財源構成をご紹介しています。国の介護報酬の改定を反映していない状況なので,今後反映させたものを踏まえて給付費を推計し,それに伴って介護保険料の設定をしてまいりたいと考えています。こちらも次の推進協で皆様にご報告したいと思います。 44ページは,9期計画の介護保険料ですが今後掲載する予定です。 45ページでは,介護保険料の低所得者の方への配慮として負担軽減の取り組みについても,8期計画に続いて取り組んでまいりたいと考えています。 駆け足になりましたが,説明は以上です。 ○顧問 ご意見やご質問はあるでしょうか。 ○顧問 パブリック・コメントを見ても,介護保険の持続性について非常に厳しいコメントが寄せられています。介護人材不足も非常に切迫した状態にあるということだと思います。35ページの「施策4−3 持続可能な介護保険制度の運営」の「保険者機能強化に向けた地域マネジメントの推進イメージ」に「人材確保・質の向上」がありますが,がんばって質を上げるという時代は終わったと思います。人材の確保,働きやすい職場づくりを見出しとして打ち出していくことが必要ではないかと思います。40ページに全部が「4 サービスの質の向上」とまとめられ,確かにそうですけれども,ここに介護人材の確保とサービスの質の向上,さらに働きやすい職場づくりを入れたほうがいいと思います。ただ長くなってもと思いますが,外から見えるようにしたほうがいいということです。 2つ目は40ページの「(3)介護現場の生産性向上に向けた支援」です。国も生産性向上という言葉を使っていますが,取り扱いは非常にデリケートで,「質を確保しつつ効率的なサービス提供を図る」ことが生産性と定義してしまうと,介護職に時間密度を高めて猛烈に働くことを求める意味合いに取られかねません。サービスの質を確保しつつ,やりがいのある働きやすい職場づくりをするということが生産性向上なので,ぜひそこは記述していただいて誤解を招かないようにしていただきたいと思います。意見でした。 ○顧問 今言われたことはかなり大きい議論です。どの程度の定着率を見込んでいるなどの議論をいくつかの市でしています。それを目標値にして,東京都が打ち出していた何年か未満の若い人には2万円などといった議論も出ていて,それがいいかどうかについては評価していかなければいけませんが,結局どのようにして人材を確保していけるのかは,ある意味で持続可能なのかと絡んできます。事業者がかなり苦労して募集しても来ていただけないなどの悪循環になっていると,入所も含めサービスの利用者を減らさざるを得なくなることは見えているところです。そのため,私は福祉人材も含めて強化課題として捉え,その方たちがせっかく来てくださったのに燃え尽きて辞めてしまわないようにすること。福祉で辞めてしまうと,福祉とは全く違う分野に行ってしまうので損失になってしまいます。そういう意味で,燃え尽きないようなソフトな支援とともに,どうすればそういう人たちに継続してもらえるのか。またそれだけでなく,手当等々についての議論もてしていくことを重点課題として挙げざるを得なくなっているのではないかと思います。内部でご検討ください。自治体によって違いがあるところかもしれませんが,かなりの自治体が入れています。 ここで間違って頂きたくないのは,人材確保や人材交流についてはブロックで議論していくことです。ブロックとは,調布市や三鷹市,小金井市,府中市などブロックで対応できるところで考え,その中で福利厚生も考えていくということです。近隣の施設との連携も考えていただくことが必要な時期になっているのではないかと思います。その議論をしていかないと,パブリック・コメントに答えきれないと思っていますので,内部で詰めてください。内容的にそれぞれのところでかなり積極的に取り組んでいますが,根幹となるところだと思います。 ○委員 24ページの「(14)居宅介護支援/介護予防支援」ですが,「ケアプランに基づいてサービスが提供されるよう事業所を紹介し,契約締結を手伝うサービスです」と書いてありますが,ケアマネジャーが居宅介護支援や介護予防支援をしたときにこのようなサービスはしていません。契約締結を手伝うわけではなく,ケアプランに基づいてサービスや支援を連絡調整する役割ですので,ここは誤解を招く表現なので変更をお願いします。 46ページの「第5章 計画の推進」の(1)介護支援専門員長府連絡協議会の介護支援専門員の働きやすい環境づくりのところですが,すでに昨年から活動を始めているので,活動を実際に行っていることがあるのでここに記載していただけるとありがたいと思います。 ○委員 先ほど顧問がおっしゃったことに加えて,人材の取り合いがあり,現在の集まるところに集まり,調布市から介護関係者が流出し始めたら止まらないという点で,本気でここを何とかしようとする場合,先んじてDXに取り組んでいかないと負けるのではないかと思っています。事業者それぞれの力量に任せるところがあると思いますが,しかしそのようなパワーのある事業所はないと思います。例えば夜間の人材確保が難しい中,施設の方々の安全を少ない人数で見守るためには,今も多くのベッドに生体モニターが付くなどITがどんどん出ていますし,それを運用している事業所も数多く全国にあります。教育にも相当の労力がかかるところをPATHのような仕組みが出来上がっていて,新人でもそれに準じて行っていけばある程度のことはできるなど,それが介護分野でも出てきていると聞いています。具体的にそういうものがあるということを知り,導入していくかどうか吟味し,予算をどうするのかなど踏み込んで取り組んだところが最終的には人材の取り合いに勝ち残っていくのではないかと思います。その点は簡潔に文字に書く時期は過ぎていて,早く動いたもののところに人が集めるのではないかと危機感を持ち,文面にその辺の意思表示をしていただくといいと思います。 ○顧問 次の会議のときにはその辺の青写真が出るように情報を収集し,記載するかどうかは別にしても方向性が出てくるといいと思います。この点はお願いです。 ○モニター員 40ページの「(3)介護現場の生産性向上に向けた支援」で,以前の推進協議会から「生産性」という言葉が何度か出ていると思いますが,今ひとつ分かりません。介護現場の生産性とは具体的に何になるのでしょうか。28ページの「(3)介護医療院」は調布市内にいくつあるのか,今後どの程度増やす予定があるのかをお聞きします。 ○顧問 工場などでは,例えば100個生産しているものを120個に生産量を上げるためどのように中を効率化して,働く人に密度を高めるかというのが生産性の向上といわれています。介護現場では定員が50人の施設は50以上には増えませんので,そういう意味での量を増やすことではなく,50人の人にどれだけ良いケアができるかということを生産性向上とみています。そうすると,1人ずつが働く時間は決まっていますので,役割を見直して介護業務とそうでない業務に分けて,そうでない業務については別の人を雇う,あるいはDXやロボット,ICTなどを導入して記録の時間を短縮するなど,空き時間を付けて介護業務にできる限り専念してもらうことで質を上げるということです。サービスの質の向上を図りながら,働きやすい職場を目指すことです。働きやすい職場とは仕事が楽という意味ではなく,誇りを持って価値のある仕事ができることを目指そうというのが,介護現場の生産性向上といわれています。世の中ではまだあまり理解されていませんので,生産性向上と言わないほうがいいのかもしれないという気もしています。 ○事務局 介護医療院は調布市内にはありません。今後整備する予定も今のところありません。計画で見込んでいるものは,他市にある介護医療院を利用している方を見込んでいます。例えば,狛江市にも介護医療院が1つ,また三鷹にもありますので,そのような所に入院されている方になります。 ○顧問 生産性については非生産的な議論ですが,趣旨はそういうことです。そういう意味で,消耗を進めるのではなく,その方が自己実現をできるような働き方を目指していく方向であるということを明記していただきたいと思います。 4 事務連絡 5 閉会