令和5年度 第9回調布市高齢者福祉推進協議会 議事要旨          令和6年2月22日(木)午後6時30分から          たづくり12階大会議場 1 開会 2 議題 (1) 介護保険料について (2) 計画最終案についてについて 3 ご挨拶 4 事務連絡 5 閉会 1 開会 2 議題 (1) 計画素案(各論・4章)について ○事務局 計画の素案の86ページをご覧ください。はじめに介護保険料算定の前提となる第9期計画での介護保険の総費用についてご説明します。前回のおさらいとなりますが,図で示すとおり,介護保険総費用,保険給付費などの推計の流れです。介護サービス見込量は将来推計人口やこれまでの実績値を踏まえ,第9期計画期間での被保険者数,次に要支援・要介護認定者数を推計し,3番目にサービス別の量の見込みを推計します。4番目に各サービス量の見込みなどから3年間に必要な保険給付費などの他,地域包括支援センターの運営費をはじめとした地域支援事業費を算出し,介護保険の総費用としています。最後に算出された介護保険の総費用を基に3年間の被保険者数の延べ人数などを勘案し,介護保険料の基準額を設定します。 次に100ページ,第9期計画での介護保険総費用を説明します。こちらが第9期計画期間である令和6〜8年度までの3年間の介護保険の総費用の見込みをまとめた表になります。介護保険の総費用は介護サービスの給付費である「標準給付費見込額」と要支援認定者の方に対するサービスや地域包括支援センターの運営費である「地域支援事業費」の大きく2つに分け,それぞれ表中の左側の項目の頭に「■」を付け,その下に各項目の内訳を記載しています。こちらも前回の推進協での説明から実績値を取り込んだものを反映していますので,若干変更となっています。表の右側には,令和6〜8年度までの年度ごとの費用の見込みを,一番下の行には介護保険総費用額を記載しています。表中一番右の合計欄の右下が第9期計画期間での介護保険総費用の合計です。総費用は約552億7,000万円,第8期計画の計画値と比較すると約28億円(約5.4%)の増となっています。 なお,介護サービス費別の費用見込みについては97〜98ページに,地域支援事業費については99ページに詳細を記載していますので,後ほどご確認ください。 以上が介護保険の総費用になります。 続いて,当日配布資料をご覧ください。第9期計画の介護保険料の説明をいたします。初めに第9期での調布市の介護保険料の基準額は第8期と同額の月額5,900円に設定します。この間,国では令和6年度の制度改正に向け,65歳以上の介護保険料の負担のあり方などを検討してきました。その結果,今後の介護給付費の増加を見据え,第1号被保険者の所得の再分配機能を強化し,かつ低所得者の方の保険料上昇の抑制を図るため,第1号被保険者の介護保険料の標準段階とされるものを9段階から13段階に細分化し,基準額に対する割合を見直すことにしました。 これを受けて調布市でも,介護給付費の増加による保険料の上昇が見込まれる中,今後の保険料上昇の抑制に備える視点を持ちつつ,現在も続く物価高の影響を受けている被保険者の保険料負担を抑制する観点から,介護保険料の余剰分を積み立てている介護保険給付費等準備基金の活用も含めて保険料を検討した結果,保険料額を第8期計画と同水準の負担になるように設定しました。現在14段階で設定している所得段階や基準額に対する割合についても,負担額を第8期計画と同等とする観点から,同じように設定することにしました。 また国の検討の中でも示されていた,非課税世帯の低所得者の負担軽減策では,国において低所得者の保険料上昇の抑制を図る観点から,第1段階から第3段階(対象は市民税非課税世帯)に対する保険料の基準額に対する割合が引き下げられるとともに,国と東京都と市で公費負担している保険料軽減施策を第8期から継続して第9期も継続することが示されました。これを受けて調布市でも,引き続き国と同等の水準にまで引き下げを行います。 資料の表中の基準額に対する割合は,第1段階が0.285,第2段階が0.485,第3段階で0.685ですが,こちらは軽減施策を適用したあとの金額になっています。これにより第1段階から第3段階までの方はこれまでと比較して年額で1,062円の減額となる見込みです。第4段階以上の方はこれまでと同等になります。当日資料の裏面には,第8期の基準額に対する引き下げの割合を,1段階から3段階までの方について記載しています。後ほどご覧いただければと思います。 最後に資料の表の下にある【月額基準額の算出方法】を記載しています。第9期計画期間の3年間の介護保険の総費用(約552億円)のうちの65歳以上の方の介護保険料負担に相当する23%分から,国の交付金や先ほど申し上げた介護保険給付費等準備基金を活用した後の金額を保険料収納必要額とし,保険料の収納率や3年間の被保険者の方の延べ人数を踏まえて月額保険料を算出しています。 説明は以上です。 ○顧問 皆さんからご意見,ご質問はあるでしょうか。近隣の市はどういう保険料になっていますか。情報は入っていますか。 ○事務局 狛江,府中,武蔵野,小金井,三鷹各市のそれぞれは同じブロックになっていますのでヒアリングをしました。議会議決を経て正式決定になるため,案の段階ですが,第8期と据え置く自治体が1市あり,残り4市は300円から500円程度引き上げると伺っています。 ○顧問 6,000円を超える市が続出するということですね。 ○事務局 第8期計画時点において,東京都平均が6,080円ほどだったと記憶しています。調布市も介護保険の準備基金を活用しない場合は,月額6,500円ほどを見込んでいます。近隣市もおおむねそのくらいです。特殊な要因がある市では,少し高く推計しているようですが,準備基金の活用やそれぞれの自治体の状況を踏まえて設定していると伺っています。 ○顧問 そういう状況です。大体6,000円を超えるだろうと思っているところです。 ○モニター員 第9期計画の介護保険料の実施時期はいつからですか。 ○事務局 実施時期は令和6年の4月分から適用になります。ただし,令和6年度の介護保険料を案内できる時期は例年7月上旬に案内しておりますので,実際に手元に決定の知らせが届くのはそのくらいの時期になります。 ○委員 近隣市に比べて調布市が相当安く収められているのは市民にとってはすごくいいことだと思いますが,準備基金について持続可能なのかどうかを教えてください。これが,提供する事業者やケアマネジャーへの収入などにどのくらいの影響が出るのか,その辺りについてどのように考えていらっしゃるのか教えてください。 ○事務局 介護保険の準備基金は計画期間である3年間の給付費を見込み,設定した保険料の徴収分から,給付費に対する法定負担分を除いた余剰分を積み立てるものです。介護サービス費用(保険給付費)が見込みよりも下回っている場合,皆さまから頂く保険料負担分も下がります。残った金額については準備基金に積み立てて,次の計画時の保険料の設定に充てたり,計画期間内に給付費が急激に伸びたときに基金から取り崩して保険料相当分に充てることになっています。第8期計画期間内では取り崩すことがなく,基金が積み上がっていました。この基金の充てられるところも皆さまの介護保険料の負担分に相当する部分になりますので,今回は準備基金の残高も見ながら,皆さまの負担をなるべく抑えられるようにし,また今後の給付費の伸びへして蓄えも含め,検討しました。 事業者への影響については,保険料が事業者の収入増につながるのではなく,皆さまが利用されたサービスの23%分に相当するものが大きくなるか,小さくなるかはサービスがどれだけ使われたかになります。事業者への報酬・収入は,利用者が増えればそれだけ収入は増えますが,国の設定する介護報酬でないと事業者の収入が増えるということにはなりません。準備基金が多く積み上がっているから,また多くを取り崩すからというところで事業者の収入が上がるという仕組みにはなっていません。 ○委員 想定したよりも少なかった要因をどうお考えですか。調布市は要介護あるいは軽度な介護を認定して,早いうちからケアマネジャーや包括支援センターなど介護をサポートする方々の目が入って,崩れていく人を抑えていると認識していました。その辺りでどうして想定よりも少なく済ませられたのか。関係者の皆さんの努力なのか,年齢構成などによるものなのか,どのようにお考えですか。 ○事務局 大きいものとしてはコロナ禍の影響があり,サービスの利用控えがあったことがあります。コロナが本格的になったのは令和2年度辺りですが,そのため見込みよりも給付費が小さかったことがあります。次に認定者数が多い点ですが,確かに調布市は近隣市に比べて認定率が高い傾向で,とりわけ要支援1・2の方が多い状況です。一方,認定を受けている方がどれくらいサービスを利用しているかという割合を見ると,近隣市に比べて調布市が低い状態です。要因としては,介護認定の申請をして認定は受けているけれども,実際サービスの利用は,例えば福祉用具のレンタルのみの方や,軽度の方ですから総合事業を利用する方がいらっしゃると思います。そうした点で認定者数に比べてサービスを利用している方が少なく,またサービスを利用している方の中でも多額のサービスを利用している方が多い傾向にはないと見ています。一方,高いところでは狛江市が,受給率が高い点と,1人当たりの給付が大きくなっています。要因はいろいろあると思いますが,85歳以上の方の割合が多く,そうしたところも影響していると考えられます。調布市は介護予防事業にも取り組んで重度化を防ぎ,また要介護度4,5の重度の割合も他市に比べて小さい傾向であることも給付費の伸びを抑えていると考えています。 ○委員 コロナは調布市だけではなく全市に影響していたので,それが原因で調布市だけ給付が控えられるとは考えられないと思います。気になるのは介護系のサービスを提供している方々や,ケアマネジャーたちの努力の影響があるのであれば,その努力に報いて,そういう人たちが集まる市にしておいたほうが調布市の介護環境は市民に還元できるのではないかと思います。危機感というか,人が集まってこそと思っています。どうして調布市がこのような状況なのか,調布市ならではの要因を特定できるといいと思います。 ○顧問 抑えられたのは,結局,お金があったということです。それが最も大きな要因だけれども,会長がおっしゃったように,認定率とサービス利用率を掛けてサービス利用が高いほうが,福祉が充実しているところだという基準をつくって計算したのですが頓挫しました。要するにマネジメントができていて,利用者が高くなるという場合もあれば,今のような人口のこと等々があります。見える化の基準で行ったのですが,比較になりにくかったのです。そういう意味では,何をもって利用度が低いのかは今後,議論しておかなければいけないことなので,次期の検討課題にならざるを得ないと思っています。人材確保については,ためてあるお金は使えないですね。いろいろな規制があって,どうするかについては近隣と協働してでもいいから,人材確保の戦略を持っていくような取り組みをしていくことが不可欠と思います。例えば,「三鷹市福祉Laboどんぐり山」ができて研修などに使うそうですが,まだ確定していません。そこと市を越えて連携したり,バックアップの方法を考えたり,研修を徹底するなど,近隣と合わせて今後の課題としていかなければいけないと思っています。小川先生の指摘を踏まえて,制度で直ちにそれをかなえることは無理ですので,だからどうにかして人材確保をすることは次期の最重点課題になると思っていることを付け加えさせていただきます。 (2) 計画最終案について ○事務局 お送りした計画の冊子資料9−1を使って,最終案の説明をいたします。第7回推進協で皆さまにお配りしたパブリック・コメント,実施時の計画から変更した点を中心に,細かな点も含めてご紹介できればと思います。 まず全ページを通して変更した点が2点あります。1点目が年の表記です。表紙を開けていただいて2面に記載していますが,こちらの計画書の中では表記は原則として元号を使用しています。ただし令和6年以降は西暦を併記する形で記載しています。例外としてSDGsについてのページがありますが,こちらは世界的な取り組みであることも鑑み,西暦表記のみとさせていただいています。 2点目は,目次の最下段をご覧ください。用語集で詳しく説明している用語については,こちらに記載したマークを付けています。ただし最初に出てきた時点で記載していますので常に出てくるわけではありませんが,用語集に説明があることが分かる形にしています。 それでは,9ページをお開きください。該当するページごとに説明します。空欄だった合同説明会とパブリック・コメントの結果を記載しています。特に「3.パブリック・コメント」については,前回10人の方から23件の意見を頂いたと報告しましたが,その後意見を精査して37件に変更しています。 24ページをお開きください。「要介護度別認定者の推移」の表で,総計の中に1号被保険者,2号被保険者,また認定率のところに「1号」を追記しています。この辺りが少し分かりにくいという意見がパブリック・コメントを含めて頂きましたので表現を変えています。 26,27ページです。各種サービスの給付費について表を用いて記載しています。サービスの次の欄に「種別」の欄を設けています。25ページにサービスごとの総計が出ており,これとの照らし合わせ・関連付けができると良いということをご意見として頂いたこともあり,このような表現にしました。 30ページ以降から第8期計画の評価になり,各施策の振り返りを行っています。 30ページ以降には各事業に該当するチラシや写真,リーフレット,グラフ,表などを挿絵として挿入しました。絵については変更する余地がありますが,このような形でイメージができるように見せ方をしたいと考えています。 42ページは,高齢者を取り巻く課題をまとめたページになります。「5 介護保険事業の円滑な運営」では,委員,モニター員,パブリック・コメントでも介護保険を取り巻く厳しい状況を反映させたほうがいいとの意見を多く頂きましたので,その辺りの状況を丁寧に書くとともに,今後の取り組みの方向性なども前回から少し具体的に書かせていただきました。 49ページから各圏域の分析シートになります。以前ご報告した際に要支援・要介護認定者の数,認定率が空欄になっていましたので,今回各圏域の状況を追記しています。後ほどご覧になっていただければと思います。 56ページから各論の説明になります。「施策1−1 地域包括支援センターの機能強化」で点線の四角で囲まれている中に【評価指標】を記載していますが,前回報告させていただいたときには各個別の施策の中で指標があるものについては記載を設けていましたが,今回,テーマごとに【評価指標】をまとめて記載しました。前回は指標を設けていなかったこともありますが,今回新たに評価を見直したところです。 89ページからは介護保険事業の内容です。先ほどお話がありましたとおり,サービスの見込量について第9期計画の計画値,第8期計画の特に令和5年の実績値について最新の数字を入れています。 107ページ「4 サービスの安定供給と質の向上」では,前回の推進協と比べて多くのご意見を頂き,介護人材の確保・育成については第9期計画では最重要課題としてご意見・ご指摘を頂きました。市としても頂いた意見を基に,介護保険担当と高齢福祉担当が協力して協議をし,前回示した内容から若干修正をしていますので,その点を紹介させていただければと思います。 まず前回報告したときには,今回計画の(2),(3)の介護人材の確保と介護人材の育成を1つにまとめて記載していましたが,それぞれ大変重要であることから,分けて記載しました。 特に(2)介護人材の確保では,外国人労働者を含む人材確保の支援や新たに就職・就労等に関する相談会,ハラスメント対策やメンタルヘルスケア等を含めた働きやすい職場づくり,顧問からお話がありましたとおり,近隣自治体との連携を追記しています。先ほどお話があった「どんぐり山」ですが,今年度中に三鷹市にコンタクトを取り,できるところからアクションを起こしていこうと考えています。 (3)介護人材の育成です。今回新たに設けた内容は,人材育成支援や資格等の受講費負担軽減策が多数あります。情報を整理して,事業者の皆さまに分かりやすく情報を届けていきます。また介護従事者の現状や課題等の把握を専門職集団の方々と一緒に把握していきます。また外国人労働者に対する学習機会の提供やサービス種別ごとの連携強化については,委員からも要望があったのですが,職能団体の活動を支援していくことを記載しています。 (4)の介護現場の生産性向上に向けた支援では,国や東京都でも作業負担の軽減や情報共有の効率化という視点でDXの促進が図られていますので,市としてもそれを活用し,また第8期計画期間中はできていなかった介護職の魅力向上や理解促進,イメージ向上について取り組んでいきたいと考えています。 110ページです。(3)介護報酬の改定について前回報国時は空欄になっていましたが,国から令和6年度の介護報酬改定率が発表されており,プラス1.59%となっていますので,その内容を記載します。 111,112ページには,先ほど説明があった内容をこちらに転記する予定です。 細かな話ですが,123ページ以降に用語集を設けています。前回の報告時から見た目を表形式に変更し,説明対象は前回86ワードでしたが,より丁寧にと,現在112ワードに増やして説明したいと考えています。 以上が主な変更点です。繰り返しになりますが,第7回推進協以降,会議中や会議後でも委員やモニター員からたくさんの意見を寄せていただきました。その中で直ちに取り組めたり,計画に盛り込めるものは極力反映してきました。ただ,すぐに結論を出せる課題も少なく,また根拠を持った対応策がこの期間でお示しすることが困難なものもありました。そのため,今回計画に反映できなかったものについては精査して洗い出しています。今後の推進協でも引き続き議題にするとともに,市事務局の課題としても今後も継続して取り組んでいきたいと考えていますので,引き続きご協議・ご指導を頂ければと考えています。以上です。 ○顧問 ご質問,ご意見はおありでしょうか。ちなみに,最後におっしゃったことはできるだけ文書に残し,次回の検討時に「こういう意見を述べていただいたけれども,今回はそれができなかったから後で回す」などと,おっしゃった意見がどのように生かされているか分かるように取りまとめておくと議論が進めやすいと思います。検討してみてください。他にいかがでしょうか。 ○委員 107ページの「4 サービスの安定供給と質の向上」の「(2)介護人材の確保」で,外国人労働者の話があったと思います。これでいいと思いますが,外国人労働者を頼ることはやめたほうがいいと思います。統計で出ていると思いますが,我々が頼っている東南アジア系,日本よりも高齢化率が増えている所もあります。自国の介護で手がいっぱいのはずで,現実的には日本への来訪は先細ることが分っています。日本の経済力が落ち,賃金そのものの競争力も落ちてきており,選ばれない国になっています。選ばれないことが今ですら現実として起きているのに,まだ外国人労働という言葉を書いていることが未来志向としてはどうかと思います。自分たちの国は自分たちで守り,自分たちで介護をどう考えるのかという意味で,安易に外国人労働者という言葉を使わないほうがいいのではないかと感じます。 ○事務局 人手不足の解消を安価な賃金の外国人に担ってもらうこともあったのではないかと感じています。会長がおっしゃったことについては,テレビ報道などを通じて海外でもヘルパーの需要が伸びてきているとも伺っていますので,長期的な視野になりますが検討させていただきたいと思います。 ○顧問 外国人労働者がどこまで期待できるかというと,必ずしも今までどおりの状況ではありません。2つの方向があると思います。1つは来ていらっしゃる方に対してはさまざまな支援を含め,働きやすい場を提供することもいうまでもないことだと思います。もう1つは,いろいろな形で働ける人を開発していくことも重要になってきます。ケアワーカーや介護福祉士を重点的に養成したり,確保したりすることは1つの選択肢ですが,そこに人が集まってきていませんので,どのようなサービスをどのような人が担えるのか,そのような内容も含めて検討していくことだと思います。マーケットを広げていくこともぜひ検討していただきたいと思います。人材については苦戦です。保育園も医療関係も足りません。どこがあふれているのか,課題が大きいと思います。 他にいかがでしょうか。 ○モニター員 コメントですけれども,85ページのBCPについての考え方です。ここに説明されている内容で間違ってはいませんが,企業に長くいた経験からBCPについてお話ししたいと思います。BCPの大きな目的は,自動車部品や半導体もそうですが,サプライチェーンの中の1つです。このラインでの至上命令は中断させないということです。止まったときに,中断せずに従来通り供給するにはどういう手当てができるかがポイントとなります。ライフラインだと分かると思いますが,能登半島地震で水と電気,ガスの3つが止まると大変です。止まったらいかに早く立ち上げるかも必要ですが,止まったときにどういう形の手当をし,通常の状態を維持できるかです。最初に要求されることは在庫,予備品で供給することです。止めてはいけないわけですから,減産したら代替品を持ってきたり,他のところで手当てしたりします。東日本大震災ではガスが一番早く立ち上がりました。その理由は持ち運びができるプロパンガスボンベを持っていたからすぐ手当てができたわけです。最も遅かったのが電気と水です。電気と水は人間が生きていくためには必要ですから,それをいかに早く手当てするかも重要ですが,止めてはいけないことを前提に考えるのがPCPの大きな目的です。ここの表現もいいと思いますが,サービスを受ける側の立場から考えていく必要があるのではないかと強く感じています。 ○顧問 社会福祉協議会も人材の養成に関わっています。委員,何かありませんか ○委員 社協で人材育成センターを持っています。こころの支援センターで精神障害の方の支援をしており,その建物の南側に別館があり,そこで人材育成センターを展開しています。介護職員の初任者研修を担っており,25日くらいの研修期間です。約20人募集していますが,応募者が少なくなってきています。民間に比べて費用もかなり安くしており,かつてはすぐに定員がいっぱいになっていましたが,このところ7人,8人と徐々に応募が少なくなってきているのが現状です。 人材センターでは,こうした研修の他に障害関係の研修も行い,視覚障がいの方のガイドヘルパーの研修や知的障がい者の強度行動障がいの研修などさまざまな研修も行っています。また実際に現職で福祉職として働いている方たちの技術や知識を向上させる研修等も行っていて,担い手を増やすことと,今持っている力をさらに付けていくことも行っています。さらに就職の面接相談会なども行っており,市内の福祉の皆さんへの働きかけを担っています。場所が行きにくいため,知らない方も多いかと思いますが,こうした意味で調布の福祉の人材への育成に少し頑張っているところです。 ○顧問 今お聞きして,サービスと行っていることをすり合わせることが必要ではないかと思いました。その辺は,介護保険サービス事業者調布市連絡協議会は今の話を聞いて,人材確保の点で感じるところはありますか。 ○委員 人材確保については,介護(保険)サービス事業者連絡会でも,会長をはじめどう確保するかがいつもテーマに上がり研修会も開いています。すり合わせは実施したほうが効率も良く,定着や質の向上にもつながり,それが循環してまた次の人材確保にもつながると思います。 ○顧問 市地域包括支援センター連絡協議会は,緊急課題になっているケアマネジャーの確保についてどうでしょうか。 ○委員 ケアマネジャーの資格を取って,実際に居宅の事業所の中でケアプランを立ててということになると,そこまでいかずに事務系に終わったり,違う方向にいったりする人がいて,ケアマネジャーの研修を受けた方すべてが働いているわけではありません。国が制度自体を改定するときに支援費単位数を少し上げるだけで,働く者として仕事の価値を認められたと判断でき,より専門的な勉強をして人のためになっていると,レベルを高めるモチベーションも上がるのではないかと思います。 福祉に興味を持った方や介護保険や高齢者の役に立ちたいと思っている方は,家族や身近な方が困っていて,自分の仕事が役に立てばいいと思い,自分が動くことで収入も得るなど,そういうことで仕事が成り立っている部分もあります。そうしたやりがいや魅力などは,魅力的な上司がいるとそこで働きたいと思うでしょう。きつい上司などの場合は「ついていけない」と言って辞めたり,移動したりする人もいると思います。包括自身も働きやすい職場をつくらなければいけませんし,それぞれに個性があって取り組んでいる仕事ですから,うまくいかない人間関係もあると思いますが,乗り切って目指す目標を持って取り組んでいくことが大事だと思います。今日も職員と面談して,そういうことを考えています。 ○顧問 ケアマネをめぐる改革がかなり高度になったため,それを継続する負担が大きくなり,それに見合った報酬を得ているかどうかで,いろいろな課題が出てきています。ある県の主任ケアマネジャーの研修をしていますが,していない人が名前だけを登録し,その人が継続のために出てきます。しかし本当にすごいメンバーはたくさんいて,グループワークをしてもその方の力と差が出てしまうということもありますので,人材の雇用とその継続については意見を出していただければと思います。 東京都のことをしていて,社会福祉やケアワーカーを辞めると違う業種に移ってしまうということがあります。中で循環してくれていれば,いろいろな適正な所で勤めていただくこともありますが,サービス産業など全く異なる業種に流れているため困りました。それをどうするか,顧問,意見を言っていただけますか。 ○顧問 これについては,画期的な解決策がないことが続いていると思います。根本は給与水準を他の業界並みにすることです,そうなると当然,保険料を上げることなどにつながるわけですから,さらに大きな問題を引き込んでしまい,なかなか検討できないということだと思います。 働きやすい職場づくりに努力し進めていかなければいけないことは一致していると思います。外国人に頼るのではないとの意見もありましたが,外国人の方も入れるような多様な人が働ける職場づくりをするという点では,貢献するのではないかという気がします。介護職で入ったら介護福祉士を目指せるようにいろいろな勉強をしたり,支援していく必要があります。また困りごとがあったときに,頭ごなしに駄目だというのでなく,理解できるように指導していく方法も必要です。受け入れていく側の働きやすさをつくっていくことが,この仕事の価値や働いてみようという人を増やすことにつながると思います。 しかし,そうすれば人が流れてくる状況ではありません。全ての業界も人手不足になると予測されていますから競争です。介護業界自体に人が来ないという状態なので,この業界は最初からハンディキャップを背負っています。そこに他のサービス業や製造業などと人の取り合いをして拾っていかないと,減っていく一方の問題です。ですから,他の業界よりも働きやすく,価値があることを地域の中でも打ち出していかないと何ともならない状況にあります。それをうまくする方法は難しいことですが,多少うまくいっているところでは,入門的研修や生活援助者研修のような軽めのものから始め,訪問介護の事業者に受けられるようにつなげていくなどを行っています。練馬区などでは,そういうことである程度うまくいっているようです。あるいは介護職の人がその仕事に専念できるように,事務や介護周辺を担えるような,そういう人を地域の中で見つけて増やしていくなど,地道なことを続けているのがほとんどです。そういう取り組みをすることですから,市の計画にもそういうことが出てくる時代になったと思います。今までは都道府県単位で大きな政策を打ち,人を増やしていこうとしましたが,ほとんどうまくいかないことが分かってきました。そのため,近隣市も含めた中で地道に介護分野で働く人や新しい人たちを見つけていかざるを得ないと思います。実際そういったことに取り組んでいる事例を見ていると,それなりに見つけられているところもあります。それでも,働くことにマッチングするには手間がかかり,研修に来てくれた100人単位の人に個別に聞いていきながらマッチングしなければいけないという感じになっています。 ○委員 調布ゆうあい福祉公社で「介護職カフェ」で介護師の人たちが事務所で楽しくしていただくところですが,魅力の発信などのときにはそういう場面はすてきに見えるのではないかと思います。外国の方もいて,みんなで介護技術のことなどを話し合っているので,市内でもそういう取り組みがあるということ,またそれが人材育成センターや市の広報などとつながったりすればいいと思いました。 ○委員 いろいろな施策をまとめていただき,お礼を申し上げます。人材確保については,ボランティア精神みたいなところで人材が居着くのは難しい時代と思います。賃金が高いところに人が流れるのは絶対的なものだと思います。外国人労働者の話もありましたが,逆に日本の現役の世代が,世界のほうが賃金がいいので国から出ていってしまう事態もあり,国力が弱っていることが大前提としてあると思います。国力を持ち上げるにはどうしたらいいかとなると,9期計画の3年間で済む話ではなく,10年,20年先を見据えて取り組まなくていけないと思います。 介護保険料が3年間で5.4%増,五百数十億円というのはものすごい数字だと思います。市全体の税が3年後に同じぐらいの増加があるのか,もしくはそれほどないのであれば,ある程度絞ることも考えなければいけないですし,高齢者が住みやすい町は大事ですが,フルサポートには限界が来ているのではないかと思っています。これから予防や,子ども,学生,現役世代にウエートをシフトし,調布市として単独で抜本的な施策が取れていけば変わっていくと思いました。今後はそういうことも見据え,高齢者支援だけではなくて垣根を越えていろいろな話をしていっていただければと思います。 ○委員 政府が賃金アップを掲げ,イトーヨーカドーなどの時給単価が上がってきている現実があります。そのため,介護人材がレジ打ちなど,そちらに流れているのが現実に起きていることです。医療も介護も現実に向き合っているということは,国民や地域の皆さんがそこをどう考えているのか。そこに対する費用は結局,消費税アップになると思いますが,それでは国民が反対して選挙に負けるから国はそこに向き合えません。これは国が行うことではなく,国民が自分たちの未来,将来にどこにお金を払うのかということです。介護・医療にきちんとお金を出すことで,介護スタッフが高齢者のことを支えれば,その方々の家族の若い世代はきちんと仕事に行くことができます。そこがないために仕事に行けず,給料が減ってみんなが苦しんでいます。「負のスパイラルを正のスパイラルに戻すのは誰ですか」と声を大にして問いかけたいと思います。 ○顧問 介護保険は制度疲労を起こしていて結構難しいと感じています。国は予算もあまり付けない状況が示されている中で,どうするのかというのが率直な気持ちです。これまでの中で計画を策定するのに最も苦労し,今後人の確保や孤立の対応などに決定的な効果のある施策を打ち出せていません。そういう課題の中で,船出をするところです。そういう意味では3つあります。 1つは,今までの活動や施策を検証してみることです。作ったけれども検証しながら進めていかないと,役に立たないものを作っても意味がありません。効果があるかどうかを検証することが1つです。 2つ目は,どういう地域をつくるのか。調布が持つ地域像をみんなで考えることがとても大事と思います。災害がいつ起こってもおかしくない状況の中,どうして協働して縁をつくっていくのか,どのようにして支え合いの地域をつくっていくのか。全国の過疎地域にいろいろな課題がある中,調布が1つのモデルとして一歩先に出てオピニオンリーダーになれば,周りの市も意欲が出てくると思います。そういう形で競争ができればいいと思います。どういう調布を求めるかです。 最後は連携です。連携なくしては進みません。先ほど人材のことでも,いろいろな情報交換をすることで調整がつくかもしれません。連携をどのようにつくっていくかが勝負の分かれ道になるだろうと,私は思っています。 自分を検証する,どのような地域を描くか,そして3つ目が連携。それを進めて第9期計画の実施に臨んでいただきたいと強く思うところです。本当にいろいろとありがとうございました。いい勉強をさせていただきました。せっかくこれを聞いたのですから,行政だけでなく,みんな一緒に苦労してつくり上げていくことが大事ではないかと思っています。 3 ご挨拶 4 事務連絡 5 閉会