かっこ,Bの2,教育における支援  児童・生徒の障害状況に応じた特別支援教育を展開するとともに,学校生活での児童・生徒や保護者の不安や悩みなどの相談に応じます。  前計画期間の振返り  通常の学級における指導では,その能力を十分に伸ばすことが困難で,特別な支援が必要な児童・生徒に,障害の程度に応じた適切な教育の場を提供するため,就学・転学・校内通級教室等の入退級の相談を行っています。かっこ,指導室。  就学支援シートを活用して,入学前に配慮を必要とする子どもについて情報共有することで,新1年学級編制での対応や,入学後の保護者と教職員の連携を図った学校体制の検討,個別の教育支援計画や個別指導計画作成への反映等の対応を図っています。かっこ,指導室。  調布市の特別支援教育の実態を踏まえた,調布市特別支援教育推進計画を平成31年4月に策定しました。調布市立小・中学校における巡回指導体制の確立や教員等の資質・能力の向上を図りました。 また,令和5年2月には,第2期調布市特別支援教育推進計画を策定しました。かっこ,指導室。  各学校の特別支援教育コーディネーターや特別支援教室専門員,特別支援学級の担任や校内通級教室教員,特別支援学級支援員など特別支援教育に関わる教職員に対する研修を深め,指導に活かしました。 また,校長・副校長・主幹教諭等,職層に応じた研修を実施し,通常の学級においても特別支援教育を推進しています。かっこ,指導室。  スクールソーシャルワーカーが福祉分野に関する専門的な知識や技術を用いて,児童・生徒の置かれた様々な環境への働きかけや関係機関等のネットワークを構築して,不登校や養育困難等問題を抱える児童・生徒に支援を行っています。かっこ,指導室。  スクールカウンセラーについては,経験年数によってカウンセリングに差異が出ないようにするため,年間を通した研修を実施し,各自のカウンセリング技術を高められるようにしています。かっこ,指導室 59ページ 今後の課題  就学支援体制の充実  保護者が必要な時期に確実に就学相談につながり,子どもにとって適切な選択ができるよう,周知や案内をはじめとした体制づくりや相談員のスキルアップをより一層推進するとともに, 就学へのスムーズな移行へ向けて,就学支援シートを活用し,保育園・幼稚園での支援を小学校につなげていくことが必要です。  特別支援教育・インクルーシブ教育システムの推進  すべての学校,すべての学級において特別支援教育を充実させていくことで,インクルーシブ教育システムの実現に向けて取り組んでいくことが必要です。 障害の有無に関わらない児童・生徒同士の交流の機会や,市内小中学校において,医療的ケアを含めて障害のある児童・生徒の受入れや,児童生徒に対する障害理解を広げていくことが求められています。  相談体制における福祉と教育の連携  スクールソーシャルワーカーや教育支援コーディネーターを通じて児童・生徒や保護者の相談に応じるとともに,内容に応じて福祉分野の関係機関とも連携しながら支援していくことが必要です。 60ページ 取組の方向性 就学支援体制の充実  就学相談については,児童・生徒又は未就学児がその時点において最も適切な学びの場を選択できるよう,児童・生徒及びその保護者の意見,教育学・医学等の専門的見地からの意見,学校や地域の状況等を踏まえた総合的な観点から実施していきます。 そのために,多様な機関と組織的に連携して,更なる相談体制の充実に取り組みます。  就学支援シートの活用により就学前の支援を小学校へつなげ,スムーズに学校生活を送ることができるよう,引き続き支援します。 特別支援教育・インクルーシブ教育システムの推進  特別な支援を必要とする児童・生徒一人ひとりの教育的ニーズに応える指導を提供できるよう,校内通級教室の運営や,個別指導計画の作成,すべての教職員への研修実施,特別支援学級の増設や在籍学級への人的配置等に努めます。 加えて,就学前から卒業後までを見据えた就学相談機能の充実を図るとともに,地域で切れ目ない支援が受けられるよう地域・関係機関との連携を進めることにより, どの子どもも十分な教育を受けることができ,共に学び共に生きる社会を目指し,すべての学校,すべての学級で特別支援教育を推進します。  医療的ケアを必要とする児童・生徒が,学校において安全に教育が受けられるよう,人的支援や教員への研修等,支援体制を整備します。  小・中学校の施設面におけるバリアフリー化については,校舎等の改築や児童・生徒の状況に応じて,障害のある児童・生徒が学校生活を送る上での安全性を確保するために施設の改修工事や校舎建替えに併せて計画的に進めていきます。  児童・生徒が学習の目的を達成するためのツールとしてICT機器の活用が進むように,教員の指導力やICT機器の活用能力の向上を図ります。 相談体制における福祉と教育の連携  子どもに関する様々な心配ごとについて,教育支援コーディネーターや教育相談所が連携し,悩みや不安を抱える子どもや保護者一人ひとりの心に寄り添い,関係機関と連携を図りながら,個に応じたきめ細かい対応に努めます。  様々な家庭環境にある児童・生徒に対し,早期発見や関係機関との連携といった適切な支援につなげられるよう,教員の資質・能力向上に努めるほか,スクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカーによる支援体制の充実などに努めます。 61ページ  事業計画 主要事業 ナンバー,Bの2の01,就学相談の充実 事業概要  通常の学級における指導では,その能力を十分に伸ばすことが困難で,特別な支援が必要な児童・生徒に,障害の状態や教育上必要な支援の内容に応じた適切な教育の場を提供するため,就学・転学・校内通級教室等の入退級の相談を行います。 今後の方向性  児童・生徒又は未就学児がその時点において最も適切な学びの場を選択できるよう,児童・生徒及びその保護者の意見,教育学・医学・心理学など専門的見地からの意見, 学校や地域の状況等を踏まえた総合的な観点から実施するため,多様な機関と組織的に連携して,更なる相談体制の充実に取り組みます。 担当は,指導室。 ナンバー,Bの2の02,就学支援シートの活用推進 事業概要  保育園,幼稚園,民間保育施設及び子ども発達センターが保護者と協力して就学支援シートを作成し,小学校に必要な支援を引き継ぐことで,児童の幼児期から学童期への円滑な移行をヨウホショウ連携推進事業の一環として支援します。 今後の方向性  保育課と指導室で共催するヨウホショウ連携推進協議会において,幼稚園・保育園・小学校の代表者と十分に協議を行い,より効果的な事業推進に向け検討を行います。 担当は,指導室。 ナンバー,Bの2の03,特別支援教育の推進 事業概要  障害のある児童・生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち,児童・生徒一人ひとりの教育的ニーズを把握し,その持てる力を高め,生活や学習上の困難を改善又は克服するため,適切な指導及び必要な支援を行います。 今後の方向性  調布市の特別支援教育の基本理念である,どの子どもも十分な教育を受けることができ,共に学び,共に生きる社会を目指し,すべての学校,すべての学級で特別支援教育を推進しますの具現化に向け, 令和5年2月に策定した,第2期調布市特別支援教育推進計画に基づく取組を実施し,特別支援教育の推進をさらに充実します。 担当は,指導室。 62ページ ナンバー,Bの2の04,教職員研修の充実 事業概要  通常の学級や特別支援学級にかかわらず,特別な支援を必要とする児童・生徒の指導・支援には,個別対応や合理的配慮が求められます。 すべての学校で子どもたちが同じ指導・支援を受けられるようにするために,教育委員会が主体となって研修を実施し,すべての教職員の専門性の向上を図ります。 今後の方向性  通常の学級に在籍する特別な支援を必要とする児童・生徒に,合理的配慮の提供や心理的安全の確保ができるように,教育委員会が担当教員の研修を実施します。 特別支援学級については,教員が若手の教員を育成できるように専門性のある教員を講師として選定し,実践的な研修を実施します。 校内通級教室については,各拠点校の主任教員が中心となり,事例や指導方法について研修を実施し,教員の指導技術の向上を図ります。 これらの研修を通じ,小・中学校それぞれの教員の指導力を高めるとともに,小・中学校の9年間を見据えた合同研修を進めます。 担当は,指導室。 ナンバー,Bの2の05,副籍制度による交流活動の推進 事業概要  特別支援学校に在籍している市内在住の児童・生徒の副籍制度による市立小・中学校での交流活動を推進し,直接交流・間接交流を問わず,多様な児童・生徒ができるだけ同じ場で学ぶことや,相互の情報を共有できるように取り組みます。 今後の方向性  特別支援学校の小学部・中学部に在籍する児童・生徒の地域とのつながりを維持・継続し,相互の理解を深めるために,副籍制度による交流活動を推進します。 担当は,指導室。 ナンバー,Bの2の06,個に応じたきめ細かな教育相談の充実 事業概要  児童・生徒に関する様々な心配ごとについて,教育支援コーディネーターと教育相談所が連携し,悩みや不安を抱える児童・生徒や保護者一人ひとりの心に寄り添い,関係機関と連携を図りながら,個に応じたきめ細かな対応に努めます。 今後の方向性  学校,関係機関と連携を図りながら,個に応じた教育相談を継続して実施します。担当は,指導室。 63ページ ナンバー,Bの2の07,新規,市立学校における医療的ケア児への対応 事業概要,令和3年9月施行の医療的ケア児支援法の目的に基づいて,医療的ケアを必要とする児童・生徒が学校において適切な医療的ケアやその他の支援が受けられるように,学校・保護者・主治医・学校医等関係機関と連携し,環境・体制の整備について準備を進めます。 今後の方向性  関係部署との情報共有を密にし,対象児童・生徒の把握に努めます。学校のための医療的ケア児への対応を示したガイドラインを教育委員会で策定し,組織的な体制整備ができるように学校を支援していきます。担当は,指導室,学務課。 ナンバー,Bの2の08,学校施設のバリアフリーの整備 事業概要,障害のある児童・生徒が学校生活を送る上での安全性を確保するために施設の改修工事や校舎建替えに併せ,計画的に市立小・中学校施設のバリアフリー整備を進めていきます。 今後の方向性 学校施設の改修工事や校舎建替えに併せて実施します。担当は,教育総務課。 ナンバー,Bの2の09,新規,ICT機器を活用した指導の充実 事業概要  教員のICT機器を活用した指導力向上を進め,児童・生徒一人1台端末の活用による情報活用能力の育成を図り,教科指導や日常生活で児童・生徒がICT機器を積極的に活用できるように支援を行います。 今後の方向性  児童・生徒が学習の目的を達成するためのツールとしてICT機器の活用が進むように,各学校の活用事例を共有し教員の指導力向上を図ります。  また,児童・生徒の学びの記録を活用した学習支援を実施するために,教員のICT機器の活用能力の向上を図ります。担当は,指導室。 ナンバー,Bの2の10,様々な家庭環境にある児童・生徒への支援 事業概要,経済的な困難を抱える家庭に対し,就学援助制度等による支援を継続するとともに,ヤングケアラーなど,様々な家庭環境にある児童・生徒に対し,早期発見や関係機関と連携した適切な支援につなげます。 今後の方向性  早期発見や関係機関と連携した適切な支援につなげられるよう,教員の資質・能力の向上に努めるほか,スクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカーによる支援体制の充実などに努めます。 令和6年度からスクールソーシャルワーカーを全校に配置できる体制を構築します。 担当は,指導室・学務課。