令和6年度 第1回調布市高齢者福祉推進協議会 議事要旨       令和6年6月27日(木) 午後6時30分から       調布市文化会館たづくり12階大会議場 1 開会 2 新しい高齢者福祉推進協議会体制について (1) 委員・モニター員の紹介 (2) 会長・副会長選出 3 報告 (1) 第9期調布市高齢者総合計画について (2) 令和6年度推進協年間計画について 4 顧問対談    ・高齢者を取り巻く状況 ・調布市の強みと弱みについて   ・長生きしたいに応えるには~高齢者本人や支援団体に期待されていること 5 事務連絡 6 閉会 1 開会 委嘱状の机上配付をもって,新委員に委嘱。欠席者1名及び傍聴者の報告。配付資料の確認。福祉健康部長より開会の挨拶。 2 新しい高齢者福祉推進協議会体制について (1) 委員・モニター員の紹介   委員・モニター員の自己紹介 (2) 会長・副会長選出   推薦により会長は荻本委員に決定。副会長は横山委員・細谷委員に決定。 3 報告 (1)第9期調布市高齢者総合計画について 【事務局説明】 ○事務局  総合計画について,初めに,今回の計画策定に当たりまして,昨年度,この協議会で御議論いただき,無事完成の運びとなりました。委員,モニター員の皆様にこの場をお借りしまして御礼申し上げます。どうもありがとうございました。  それでは,早速ですが,議題に移りたいと思います。報告(1)第9期調布市高齢者総合計画の全体像についてに続けて,報告(2)令和6年度推進協年間計画について御報告します。質疑を含め全体で約30分程度お時間をいただきます。  初めに,報告(1)についてですが,先日,第9期調布市高齢者総合計画とその概要版を送付させていただきました。令和8年度まで,この計画に沿って高齢者の福祉サービスや各施策を展開していきます。皆様には,次回の高齢者福祉推進協議会から第9期計画の進捗状況の確認をしていただくとともに,次の第10期計画策定に向けた施策の提案等をいただければと思います。  本来であれば,計画全体に目を通していただきたいのですが,ボリュームがありますので,初めに資料を用いて計画の全体像をお話しし,その後,第9期の重点施策と計画の基本体系に沿った具体的取組についての説明をいたします。  使用する資料は,送付させていただきました,右上に資料1と記載の「第9期調布市高齢者総合計画について」というA3横長の資料になります。  まず,表のほうを御覧ください。各項目の横に記載しているページ数が,計画書のページ番号とリンクしております。  最初に,計画の概要についてです。計画4,5ページに図でもお示ししております。第9期計画は,令和6年度から8年度の3年間を計画期間としていますが,今後も増加が見込まれる高齢者人口や,社会状況の動向などを見据え,中長期的な展望を持って策定いたしました。この高齢者総合計画は,上位の計画である調布市基本構想,調布市基本計画,調布市地域福祉計画などと整合を確保し策定しております。  また,地域福祉計画,障害者総合計画,そして高齢者総合計画の3つを福祉3計画と呼んでおります。昨年度は福祉3計画の同時改定があり,分野を超えて包括的な支援体制を整備,推進していくため,市でも関係部署でプロジェクトチームを立ち上げ,情報を共有しながら計画策定を進めました。  以上が第9期計画の概要でございます。  続いて,その下の関連制度等を御覧ください。ここでは,国の動向や関連する制度などを記載しています。  地域共生社会の実現のため,地域住民の複雑化,複合化したニーズに対応する包括的な福祉サービス提供体制を整備するという点から,関連法律の改正,制定が行われました。また,この改正,制定を基に,国において計画の基本指針が策定されております。指針では,第9期計画において記載を充実する事項として,介護保険サービス基盤の計画的な整備や,地域包括ケアシステムの深化・推進,地域包括ケアシステムを支える介護人材確保及び介護現場の生産性向上の推進が上げられており,また,昨年度成立した認知症基本法にのっとった認知症施策の推進なども掲げられています。第9期計画は,これらの指針を踏まえ策定しております。  次に,資料の右側になります。調布市の現状と将来推計を記載しております。  調布市の高齢者人口,特に後期高齢者の人口ですが,今後も増加が見込まれております。団塊の世代が後期高齢者となる令和8年には,後期高齢化率は13.2%となり,前期高齢者を大きく上回ることが予想されています。これに伴い,認知症高齢者など要支援者の人数なども増加していくことが見込まれております。  サービス基盤の整備としては,今後も市民ニーズや人口動態,社会環境等の変化,介護離職や高齢者向け住まいの設置状況などを考慮し,介護サービスの需要を適切に見込んだ整備推進を行います。また,福祉圏域ごとにバランスの取れた地域密着型サービスの整備に努めます。  介護保険制度の持続可能性については,被保険者数や認定者数などについて,第9期計画期間中は増加する見込みです。また,介護給付費も一貫して増加傾向にあり,右の図にもありますとおり,令和2年度から令和4年度までの3年間で,1年当たり約3~4億円ペースで上昇しております。今後も介護給付費の増大が見込まれる中で,介護保険制度の持続可能性を確保するため,地域の実情やこれまでの取組を踏まえながら,介護給付の適正化事業を推進していく必要がございます。  また,その下,計画の考え方についてですが,第9期計画は団塊ジュニア世代が高齢期を迎える令和22年度を中長期的に見据えつつ,調布市版地域包括ケアシステムの深化・推進,地域共生社会の充実,介護保険制度の持続可能性の確保に向けた取組を具体化するものです。  策定に当たり,先ほども御説明しましたとおり,同時改定となりました福祉3計画併せて基本的な考え方を整理しました。  第9期調布市高齢者総合計画では,「長生きしたいと思えるまち 長生きしたいに応えるまち ちょうふへ」をテーマとしました。多くの市民に高齢者施策に関心,興味を持っていただけるよう,市の高齢者施策を分かりやすく,伝わりやすい言葉で表現しました。  以上,簡単ではありますが,第9期調布市高齢者総合計画の全体像について説明いたしました。  続いて,裏面になります。計画の重点施策や具体的な施策の展開について御説明いたします。  では,裏面になります。各論が4つ,地域包括ケアシステムの深化・推進,介護予防の取組と生活支援の展開,安心して暮らすための環境づくり,介護保険事業の円滑な運営,4つに分かれ,その中に各施策がございます。各施策のうち,重点施策を○重,今期からの新しい取組については施策の頭に【新】,今後拡大していくものには【拡】,継続して取り組んでいくものには【継】と表記しております。それぞれが大切な施策ですけれども,お時間がございますので,今回は主に各論から重点施策について説明させていただきます。  まず,第1章,地域包括ケアシステムの深化・推進です。  1点目は,地域の見守り体制の充実です。高齢者が地域で孤立することなく,住み続けることができるよう,見守り支援の充実をはじめ,地域づくりや協力団体との連携強化に取り組んでいきます。  2点目は,医療と介護の連携強化です。医療と介護,両方を必要とする高齢者が住み慣れた地域で,自分らしく,安心して暮らし続けられるよう,在宅療養者の生活場面に応じた支援の取組を推進するとともに,引き続き関係機関と連携し,包括的,継続的な取組を推進するとともに,在宅医療に関する適切な情報提供に努めます。  続いて,第2章,介護予防の取組と生活支援の展開について。  1点目は,介護予防の取組について。運動機能の維持の視点に加えて,栄養や社会参加に着目した幅広い支援に取り組みます。  2点目の生活支援については,地域支え合い推進員を中心に,様々な団体の活力,資源を生かしながら,幅広い支援の提供を展開します。また,生きがいや楽しみを感じながら活動できる場,環境の整備を進め,地域高齢者のニーズに即した支援,活動に取り組みます。  第3章は,安心して暮らすための環境づくりです。  1点目,認知症施策の推進として,認知症基本法に則し,認知症当事者が尊厳と希望を持って暮らせるよう,家族などの視点にも配慮しながら,共生と予防を両輪に各種施策を推進していきます。認知症当事者の声を反映した活動を展開するとともに,認知症高齢者に優しい地域づくりを目指し,認知症に関する正しい知識,理解を深める各講座を実施していきます。また,認知症は予防や早期発見,対応による進行緩和が重要であることから,医療,介護や地域の理解,協力の下,早期の支援に取り組んでいきます。  2点目から資料の右側になります。ケアラー支援の充実です。一口にケアラーといっても,様々な世代,立場の方がおられます。社会環境などの変化により,今後も多様なケアラーの増加が見込まれます。市内で活動しているケアラー団体と連携し,情報共有やニーズの把握を行うとともに,介護保険サービスの整備や相談窓口,介護について学ぶ機会などの積極的な情報提供に努めるなど,ケアラーの身体的,精神的負担を緩和するための支援を充実させてまいります。  最後,第4章,介護保険事業の円滑な運営についてです。  持続可能な介護保険制度の運営を重点施策としています。介護保険制度は,平成12年に創設されて以来,時代の経過とともに様々な見直しが行われてまいりました。今後の高齢者人口の増加の状況を見ますと,介護給付費の増加が想定されます。  一方,64歳までの人口は減少傾向であり,介護業界に限らず,その他業種においても担い手の確保に影響を及ぼしております。こうした状況などから,介護保険制度の持続可能性を確保することが大きな課題の1つとなっております。  高齢化のさらなる進展を見据え,高齢者の自立支援と要介護状態の重度化防止,地域共生社会の充実を推進するとともに,制度の持続可能性を確保することに配慮し,介護サービスを必要とする人に適切なサービスが提供されるようにする必要がございます。  これまでの取組をベースに,地域包括ケア「見える化」システムでの分析や実態調査などによる地域の実態把握,課題分析,地域マネジメントを行い,それらを踏まえた自立支援,重度化防止の取組を通じて保険者機能を強化し,制度の円滑な運営と持続性の確保を図ります。引き続き,給付適正化事業を推進するとともに,地域区分の引上げや働きやすい職場づくりへの支援も行います。  第9期調布市高齢者総合計画についての説明は以上でございますが,最後に,これから暑い季節を迎えますので,第3章,安心して暮らすための環境づくりの一環として,少し熱中症予防についてお話をさせていただきたいと思います。  熱中症対策事業は,平成23年度から実施しておりますが,今年度につきましては,皆様のお手元に置かせていただきましたが,保冷剤を入れて首元などを冷やしてクールダウンすることができるジッパーパックとリーフレットをセットして,今月6月3日の月曜日から,高齢者支援室の窓口や地域包括支援センター,社会福祉協議会,布田老人憩の家,調布市ふじみ交流プラザに配架しています。また,地域包括支援センターと社会福祉協議会には,熱中症グッズのほかに,ネッククーラーをお渡ししております。熱中症になる危険が高いと思われるお宅へ訪問した際に配布してもらっております。  また,皆さん御覧になったかと思いますが,市報の6月20日号で紙面の一面を使いまして熱中症の症状や熱中症を防ぐための行動についてなどの記事を掲載して,注意喚起を行っております。  そのほか,今年は過去に例のない危険な暑さと言われていることから,調布市全体でも熱中症対策に取り組んでおります。市報や市ホームページにも掲載しておりますが,熱中症特別警戒アラートの運用を開始しておりまして,調布市防災・安全情報メールや,調布市LINE公式アカウントから,熱中症特別警戒アラートなどの情報を配信しております。  また,図書館や地域福祉センターなど,冷房のある市内の公共施設35か所をクーリングシェルターということで活用しておりまして,暑さをしのぐための一時的な休憩場所としました。こちらの場所は,熱中症特別警戒アラートの発表の有無にかかわらず,どなたでも御利用できます。  熱中症は油断が禁物であります。御自分で命を守る行動を取っていただくにこしたことはありませんが,市といたしましても,引き続き熱中症の注意喚起を行ってまいります。  説明は以上になります。 ○会長  ありがとうございます。それでは,今の御説明に関しまして何か御意見ですとか御質問のある方は挙手をお願いします。その後,私が指名させていただきますので,そのようにお願いします。どなたか御質問とかございますか。どうぞ,委員。 ○委員  このセットですが,私は地域福祉センターで働いているのですけれども,地域福祉センターの利用者は高齢者が多いのです。どちらかというと中高年の団体,サークルが使われているものですから,そういうところには今置かれていないようですね。そこに置くということは考えられているのでしょうか。 ○事務局  昨年から各施設に置かせていただくようになったのですけれども,昨年,今年も,今報告させていただいた施設以外にはまだ置いていない状況であります。今お話があったように,高齢者が集まる場所ということでありますので,今後は配架するような形で考えていきたいと思います。 ○会長  ありがとうございます。ほかには何かございますか。どうぞ,顧問。 ○顧問  今ありました熱中症のことは,今年はかなり厳しい状況になる危険性がありますので,それを今回,行政からきちっと皆様方にお伝えしたということで,御協力をいただければと思いますし,そのことを伝えたということはきちんと議事録にとどめてください。  以上です。 ○会長  ありがとうございます。ほかに何かございますか。  ちょっと私から。今の塩水,塩分の入った水と書いてあるのですが,これでちょっと気をつけていただきたいのが,0.1%というと1リットルに1グラムの塩なのですけれども,大体アクエリアスとかの濃度と一緒で,0.2%だとポカリの濃度なのです。OS-1とかになりますとこれの4倍ぐらいは入っていますので,OS-1を水代わりに飲んでしまうと,まずいのです。食塩の取り過ぎになりますので,特に御高齢の方は心不全をお持ちの方が多いので,安易に飲み過ぎてしまうと病状の悪化につながることがありますので,そこだけ御注意いただければと思います。  あと,汗をかくときに汗腺の機能の点からいうと,ゆっくりかく汗の場合は,汗の中に含まれている塩は少ないのです。ですから,ゆっくり汗をかいたら,乾くと皮膚がさらさらしています。でも,ばあっとたくさん汗をかくと,その後,べたついて,シャワーを浴びたい。これは汗の中に含まれている塩の濃度が高いので,海に入ったときと同じようにべたべたするのです。ですから,べたついた状態の汗をかいたときは,塩分欠乏になっている可能性があるのですけれども,さらさらのときは,殊さら,塩,塩と言わなくても実は大丈夫ではあります。  ですので,そこら辺のところを,でも,これを言ってしまうと,お年寄りの方々は何を飲んだらいいか分からなくなってしまうと思うので,お勧めいただくとしたら,アクエリアスとかポカリとか,その程度のもので,OS-1は安易に手を出さないように。薬剤師会の先生方は,多分,そういうことはお話しいただいていると思うのですけれども。 ○委員  OS-1などは水で薄めるとか,そのように指導しています。 ○会長  そうですね。そこのところを御高齢の方にお話しするときに加えていただけると,よりよい,安全な補水ができると思います。よろしくお願いします。  ほかに何か気になることとかございますか。よろしいでしょうか。どうぞ,委員。 ○委員  今,御説明いただきましてありがとうございます。私,初めてなのであれなのですけれども,第9期の令和6年から令和8年までの計画がこのとおりできました,その中身はこうですよということを今お話しいただいて,これを進めていきますよということですよね。 ○会長  そのとおりだと思います。 ○委員  そこで,今の御説明の中でちょっと気になっていることが2点あります。  1つが,地域包括ケアシステムというのは,もともとは小学校圏域に1つでやっていくということではなかったのかなと思うのですけれども,小学校圏域で,その地域で住んでいくために,いろいろな医療,介護,看護の仕組みをやる。それから,かかりつけ医を決めていこうだとかなのですけれども,もう一つ,やはり大事なのは,みんなが集まれる場所といいますか,特に私たちのシニアクラブなんかですと,近くにみんなで定期的に集まる場所がないというような問題があって,ちょっといろいろ苦労しているのです。それから,もう一つは,地域包括支援センターの事務所とはちょっと離れているとか,そういう問題があるので,地域包括ケアシステムとしてもう少し,市の上位の概念かもしれませんけれども,その辺りが予算化していただければありがたいなということです。  もう一点が,御説明の中で,介護保険制度の持続可能性というところで,制度の持続可能性を確保する観点から,介護給付の適正化の推進とうたっていまして,大体これが出てくると,要は認定を厳しくするというようなことがすごく多いのですけれども,財政的に厳しいというのは分かりますが,その辺りの適正化というのを正確にやっていくのだというような,厳しくやっていくという意味ではなくて,無駄をなくしていきましょうというような捉え方に,ぜひ皆さんで取り組んでいただきたいなという,これは要望です。  以上です。 ○会長  ありがとうございます。まず,地域包括ケアシステムの圏域はなぜこうなったかということに関しては,いろいろと紆余曲折の話があるのですけれども,それでは,事務局のほうから説明を。 ○事務局  まず地域包括ケアシステムに関しては,国が示しているおおよその規模感として,大体中学校圏域と示されています。調布の場合,小学校が20校あって,中学校が8つありますので,今,福祉圏域で小学校区組み合わせて8つになっていますので,大体国が求めている中学校圏域の数と合わせているような形となっております。  ただ,おっしゃるとおり,小さければ小さいほど,その中でシステムが出来上がるのが望ましいことではありますので,まずは福祉8圏域,それから先のことはまた今後検討していくというような状況となっています。  あと,集まれる場所に関しても,私たちが公民館なりなんなり,全部いろいろなところにつくれればいいのですけれども,さすがにお金の問題もありますので,今取り組んでいるのが,市が公共施設を造るだけではなくて,民間の企業さんで使っていない間の会議室を使わせてもらうとか,あるいは集会所を持っているようなところに声をかけさせていただいて,そこで高齢者の体操教室をやってもいいですよみたいな取組もしていますので,そういった民間の力も借りながら,高齢者が集まれる場所ですとか,あとは高齢者に限らず多世代の交流ができるようなところの整備を今行っております。 介護給付の適正化に関しては,おっしゃったとおり,適正化というと,厳しくされるのではないかと思われる方もいらっしゃって,この言葉には関しては,国や東京都が使っている言葉を踏襲しているものではあるのですけれども,市として特に認定を厳しくしようとか,必要なサービスを切ろうとか,そういったスタンスでは全くなく,できるだけ早く適切なサービスに結びついて,できるだけ早く元の状態に戻っていただけるような取組,そうすることで無駄を減らしていくというような取組を重点に置いておりますので,誤解はなさらないようにお願いします。  以上です。 ○会長  よろしいでしょうか。あとは,介護給付を受けないように,フレイル予防の取組ということで,先ほどモニター員が日々トレーニングに励んでいるということでしたけれども,そのような取組をして,私たち市民としても介護給付を受けないで済むような体制をつくっていくということも重要なのだろうと思います。  いろいろと質問ありがとうございました。時間のほうもございますので,少し先に進めていきたいと思いますけれども,特に何かこれだけはというような方はいらっしゃいますでしょうか。よろしいですか。  それでは,次第の次に移らせていただきたいと思います。続けて,令和6年度の推進協年間計画について,事務局のほうから御説明をお願いします。 (2)令和6年度推進協年間計画について ○事務局  続きまして,議題3,報告(2)令和6年度推進協年間計画について,御報告いたします。資料2の「令和6年度調布市高齢者福祉推進協議会の検討内容」と書かれた資料を御覧ください。  今年度は全部で4回の開催を予定しております。前回以降では,第9期の重点施策として位置づけている項目を取り上げております。各界の議題において,皆様から御提案をいただきながら,事業展開や課題の整理を行っていけたらと思っております。  次回,第2回が介護予防の取組,生活支援の展開です。第3回が認知症施策の充実,医療と介護の連携について。第4回が介護保険制度について,重点施策を中心にお話しする予定です。  あくまで現時点の予定ではございますけれども,年間の予定として御承知おきいただければと思います。  今年度の推進協の検討内容については以上です。 ○会長  御説明ありがとうございました。それでは,報告のほうは以上になります。  次の議題,顧問の対談という,今年度の私たちの活動の方針であったり,これから第9期計画をどのように進めていくことが大切なのか,そのような私たちの未来に関して,とてもためになるお話が聞けるのかなと思って,今日,楽しみにしてまいりました。  それでは,顧問,お願いできますでしょうか。 4 顧問対談 ○市川顧問    まず最初に,高齢者と介護保険を取り巻く状況として。私は,高齢者の増加や家族の問題,孤立の問題についてお話をさせていただきたいと思います。  高齢者福祉問題をどのように私自身が考えているかということでございます。まず,資料の(顧問対談パワーポイント 3ページ)右側を見ていきますと,調布市の高齢者人口が書かれています。総人口で,高齢者人口,それから高齢化率21.8%ということでございまして,これは全国の数値と比較して大分低いと思います。例えば人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し,生産機能及び生活環境の整備等が著しく低位にある地域では,高齢化率が30%を優に超えています。調布市は若い層も住んでおりますし,子育ての段階の方たちも住んでいるということで,この数字になるのですけれども,要支援者の増加で見ていきますと,特に高齢者夫婦世帯,高齢者独居世帯の問題はかなり大きな課題になるかと思います。あと,虐待も増えています。124件というのですけれども,これは実態はもう少し多くなると思います。今後,慎重に実態を追っていくことが必要になってくると思います。  次(4ページ)を開けてください。要介護認定者の推移を見ていきますと,今後も増加傾向は続き,令和22年,2040年には約15千人になると予想されています。そうなりますと,介護費用額は当然上昇してくるということになります。後期高齢者と言われる75歳を超える方が実数の上でも,割合としても増えていくというようなことになりますと,疾病率や障害率,要介護率も上がるのは当然でございます。そういう意味では,先ほどどなたかが,ピンピンコロリがいいということで,ぜひそれは維持していただきたいのですが,それがかなわない場合もあるわけであって,かなわない場合には,安心して老いていけるように,きちっとサービスや支援をしていくということが不可欠になると思っています。  次(5ページ),開けてください。介護保険事業計画とか高齢者保健福祉計画につきましては,私自身が3つの市と1つの区に関わっているところでございます。3つの市というのは,小金井,三鷹,そして調布市と練馬区に関わっています。  それぞれに20年以上関わっておりますけれども,最近は,やはり計画策定においても確実に問題解決できるというような確信を持てない状況が散見されています。  1つが,孤立の問題です。高齢者の孤立の問題ですが,75万の人口を持つ区において,2023年夏に自宅にいながら熱中症で亡くなられた方が約20名いらっしゃいました。今年はだいぶ暑い状況が続いており,さらに増加する危険性がある。暑いときにクーラーを使っていない方がいれば分かるという仕組みをつくって,即,専門家やいろいろな方が訪問して,クーラーの使用を促していくことも不可欠になるだろうと思います。  あと,今年の1月から3月に自宅で亡くなった一人暮らしの人が2万1,716人といわれていますが,60歳以上が1万7,000人,8割を占める現状が明らかになっています。これを1年間で計算しますと死者数は6万8,000人となります。このような自宅にいながら亡くなっている現状にあって,やはりこの数を何としても減らしていかなければいけないと私は思います。  また,ここで下に書いてあります,こども・若者の意識と生活に関する調査で見ていきますと,ひきこもっている方が数字上は146万人いると。そのうち40~69歳で,ひきこもった理由は,退職したことが44.5%。かなりの方たちが40~69に属するわけでありますけれども,退職したこととか,感染病のこととか,病気,人間関係がうまくいかなったということで,定年後,生活をどうしていくかというところで,新たな人生に向かってスタートできていない方たちが非常に多いことがわかります。  そして,次を開けてください。厚生労働省では,やはり40~64歳の中では,60~64歳の者の割合が最も高く,定年退職等により60歳で仕事を辞めた人たちが,その後,仕事に就かないまま,ひきこもりになっているというケースが多いことに警鐘を鳴らしています。人生は変わっていく,そのときにその変化にスムーズに適応できるような,例えば会社人間が地域人間にどうやってうまく展開できるか,また,居場所が地域にあるかというようなことも含めた,丁寧な対応が必要であると思います。  さらに,経済的問題についても考えることが不可欠です。生活保護を受けている世帯の中でも,高齢者世帯の割合が増加しています。また,コロナ禍に加え,物価高の影響も加わり,収入が限られている多くの高齢者が経済的問題に直面しています。 また一人暮らし世帯や高齢者世帯が増えている現状において,認知症の高齢者の問題が顕在化してくるわけで,一人暮らしで認知症になって,そして生活能力が低下する。極端な例は,ごみ屋敷になっていくことも十分考えられます。また最後に,介護家族の加重な負担の問題も,十分配慮していかなければならないと思います。 このような現実にあって,私は,コロナから学び,今,私たちが取り組むべきこととして,以下の3点を強調したいと思っています。 第1は,地域・地域ケアのあるべき姿を描くことです。互いの存在を認めあったコミュニティがいたるところで寸断されていることが如実に示されてきました。また,多くの住民の困難な生活が浮き彫りにされてきました。ならば,今こそ,互いの存在と違いを認め合い,支え合う地域を描いていくことが大切になっています。私は,調布市版地域包括ケアシステムが,中心的な軸になっていると思います。今後,その原点にたえず立ち戻り,確認していくことになります。 第2は,自らの働きを問い直すことです。コロナによって,さまざまな活動が止まり,その結果,互いの心の交流ができなくなり,支援してきた方々が生活困難のただ中に置かれてしまった。地域にあって,各地域福祉活動,サービスが果たしてこられた役割がいかに大切であったか明らかになりました。ならば,何としても関わりを再生するか,それに代わる行動を生み出していかなければなりません。 私は,チャレンジ1「常設通いの場スタートアップ事業」,チャレンジ2「ケアラー支援」,チャレンジ3「生活支援体制整備事業」,チャレンジ4「つながりを重視した調布モデル」を調布市の強みとして取り上げました。それらをさらに強化し,調布市らしい計画を策定していきたい。 さらに第3として,協働した働きを始めることです。これからの勝負は,互いに支え合うために様々な方法を開発し,今まで築いた協働の働きを強化することです。孤立を防ごうと活動している人自身が孤立してはなりません。  協働について,少し踏み込んでお話をします。レジメにも書いたように,①協働していく主体とは,誰かということ。具体的に社会福祉法人,民生児童委員,ボランティアだけでなく,企業や医療,教育,司法など福祉分野以外の関係者も協働する主体です。またケアだけでなく,まちづくりを念頭に置いた取り組みは,当事者の自己実現・社会参加,個々の違いを認め合う共生社会の実現を意味します。また,本委員会の委員の方々の意見や経験は,計画の策定と推進において,貴重な宝になると思います。 最後に,計画の留意点を簡単に述べさせて頂きたい。 ①地域圏域は,伝統的な実績のある活動拠点であり,施策の大切なポイントです。市全体を考えることも必要ですが,身近な圏域から施策を積み上げていくことも大切です。 ②民生委員児童委員活動の実績を支えることが大切です。地域問題が深刻化しているゆえに,民生委員児童委員への期待は大きくなっています。高齢者の見守りの大きな役割を民生委員児童委員が果たしておられますが,成り手不足が指摘されています。これは地域の問題ではないでしょうか。どのように民生委員児童委員を確保するか,また活動を支援するか,協働していくか,私は地域全体で考えることが大切であると思っています。 ③また,協働が目指されていますが,いたるところで協議会,ケア会議等が設けられ,議論がなされますが,それぞれの協働がなされていない。これでは不毛です。統廃合を含めて考えてはいかがでしょうか。 ④能登半島地震の被害は深刻で,日本中を震撼させました。しかし,能登半島の復興は,遅々として進みません。また今まで私が経験してきた東日本大震災被災地支援については試行錯誤で絶対的な正解を見出しえなかった。今一度,被災地の現状をふりかえり,被災地から学び(=協働),防災,災害対応について考え,自分たちが住むこの調布の地で,災害に強い地域をつくることが急務だと思っています。 ⑤地域を繋ぐ専門家を支える仕組みを検討する。地域福祉コーディネーター等の専門家と専門家をつなぐとか,住民と専門家をつなぐとか,地域と具体的なサービスをつなぐとか,そういった人たちの役割が重要視されています。  調布市における生活支援コーディネーターの取り組みは,評価できると思います。しかし,個々のワーカーが個人で動いても空回りするだけ。その仕事を,当事者,住民,ボランティア,民生委員児童委員等,先に述べた協働する主体間で共有していくことが大切です。またコーディネーターの仕事を理解して,バックアップする仕組みをつくらないと活動は限定的になってしまいます。 最後に,高齢者の方々の経済的問題があります。今後,介護保険料を自由に上げていくという時代ではなくて,そうしますと払えない方たちが続出してしまうというのは何としても避けなければいけない。先ほどおっしゃられた適正化の議論というのは,その方も介護保険を利用できる保険料の議論をしていかなければならない。人材の確保も難しくなっている現在,介護保険制度自体が揺らいでおり,そもそもケアしている人たちを十分守れるような給付になっていない。いろいろな問題が出ている中で,調布市の取り組みが求められています。皆さんと一緒に,解決を目指していきたいと思っています。  介護保険制度の現状については,内藤先生のほうでちょっと話を進めてください。 ○内藤顧問  市川先生の問いを受けまして,私はどちらかというと,地域福祉というよりも,介護とか介護保険制度が専門なので,そちらの話をしたいと思っています。  今,市川先生のほうから調布の高齢者が増えていくということのお話がありましたけれども,実は,もちろん高齢者数が増えていくということはとっくの昔に分かっていたことなのですが,先ほどこれもお話があったとおり,当初は,お金の問題だと考えられていたというところがあります。これは別に介護だけではなくて,医療も,また年金も,高齢者が増えて,働く世代が増えていかないということで,お金の問題だと考えられていたので,そこに着目されたので,先ほど言われた適正化みたいな話が出てきたわけですが,今や問題は,むしろ,今,市川先生からこれは難しいというお話がありましたけれども,支える人材がいなくなってきたということ自体の問題だったりします。  それは,逆を返すと,どの業界も働く人が少なくて,いろいろなところ,報道で,運送関係どうするかとか,バスがどんどん減便になっていくとかそういうことも言われていますし,それこそお医者さんの世界で働き方改革が進んで,お医者さんが労働時間が守ると不足になるのではないかというようなことまで言われているぐらいですので,介護業界でどうやって人を確保していくのかというのは,ものすごく大きな課題になっています。  そうすると,またぐるっと回って,これもお話あったように,一番はお給料を上げていくということ。でも,そのお給料を上げていくためには,今の介護保険の仕組みだと,保険料か,あるいは税金を投入するか,どちらかしか原資はありませんので,それができるのかという問題がやはりそこに横たわっていると。  これは調布市ではなかなか解決できないので,どこでも同じことが起きていますので,国が考えていくことなのだと思いますけれども,とにかく人手不足をどうにかすると。それは1つはお金なのですが,ただ,お金だけではないということもあるのです。人はお金のためだけに働くわけではなくて,やはり働きやすいということが今大きな課題になっています。これは先ほど市川先生の福祉人材確保のところでもありましたように,やはり,どうも組織のマネジメントといいますか,働きやすい環境をつくって,風通しがいい,みんなの意見を聞きながらとか,人間関係が悪くて辞めるという人が多いので,そういうものをうまく調整したりとか,そういうところがやや不足しているところが多いと,ただですら介護業界は来てくれる人が少なくて,ほかの産業に負けぎみなわけです。  東京とか都市部は,働く人が減っているといっても,それでもいるのですが,いるということは,つまり他業種との競争なのです。ほかの業種が働きやすくてお給料が上がるということになると,そっちにみんな行ってしまうので,介護業界には来ないということになるような瀬戸際に今あるというところだったりします。  なので,働きやすい環境をどうつくっていくのかということを支援するというのは東京都も多分取り組むのですけれども,市でもできることがあるのではないかという気がします。それは調布市だけでやっても駄目なのかもしれなくて,近隣の市と一緒になって,この圏域の職場というのは働きやすいことをやっているのだと,そういうことが必要になってくるということなのです。  それは実は,調布市は1つ大きな特徴があって,隣の世田谷区,23区内は介護報酬の単価がもともと高く設定されているのです。つまり収入が多いのです。調布と世田谷の境界なんてあってないようなものですから,調布に働きに来るより,世田谷のほうがもともと原資があるという状況で,どうにかしなければいけないという,もともとハンデがあるので,市のところでどうやって協働して働きやすいことを支援できるのかというのが,1つ大きな課題になっているというところであります。  2つ目の問題は,これも市川先生御指摘になっていましたが,やはり家族問題がとにかく介護にも大きく影響しているというところがあります。家族が行っていた介護を社会で行おうということで介護保険が始まったわけですけれども,介護保険制度が始まった頃は,それでもやはり家族が支えるという上に乗って,介護保険が機能していたというところが多かったわけですが,気づいてみたら,これも先ほどお話しありましたが,独居の人が多くなっている。そしてまた,高齢者の御夫婦で住んでいるといううちが多くなっている。あるいは8050と呼ばれているような,同居しているけれども,どちらかというと,お母さんが全面的にいろいろなことをやってきて,子どものほうは生活力とか介護力がないという問題を抱えていると。家族の力が気がついたらなくなっていたと。それが結局,孤立とか孤独につながっていて,その部分をどうするかというのは非常に大きな問題だと思うのです。  実は,これは計画にも書いてあるので,16ページ辺りを見ていただくと,地域包括支援センターの相談件数は年に6万件ぐらいなのです。調布の高齢者の人口は5万人ぐらいですから,もちろん1人が何回も相談しているのをカウントしているからなのですけれども,実は物すごい件数です。つまり,もう相談しないとやっていけないわけです。  さらには,先ほどお話あった,そこにつながらない人もいるという現状もあるわけで,実は地域包括支援センターが大変なことになっているということですし,先ほどバックアップをつくるという話がありましたけれども,地域包括支援センターで取り扱ういろいろな相談案件もとても難しくなっていることが多いと思うのです。家族のことにいろいろしていくというのは,相談の中でも相当上級に難しいことです。それぞれ御家族の歴史があって,考えがあって,それでも何かまとめて,こうやっていかなければいけないということをつくっていくのは,物すごいことだと思うのです。なので,それをバックアップしたり,スーパービジョンといいますけれども,相談に乗ったり,そういうことが大きな課題になっているのではないかと思います。  もう一つは,家族の代わりをどうするかというのが,国の政策でいうと互助型の支援をつくるということなのですが,これは都市部ではめちゃくちゃ難しいと。隣に住んでいる人が誰かということすら分からないところもあるわけで,そこで互助型もあったものではないわけで,なので調布は,例えば企業の力を借りたりとか,そういう形で進めているので,調布らしい互助型というか,家族ではない見守りの仕組み,みまもっとみたいなものもありますし,そこをどうにかしていくというのが,実はそこを支えないと,介護保険や医療保険で地域で暮らしていくなんて,とても支えられないということで,その基盤のところをどうするかというのが問われているのだということ。これは多分,次の期の,もちろんずっと取組をしているのですけれども,また後で次の章のところで,ではどうすればいいかという話があると思うので,一応ここでこの部分は終わりにしたいと思います。 ○市川顧問  ありがとうございました。そういう意味では,それぞれの地域で,どのような取り組みをしていくか,課題になっています。例えば,高齢者がごみを出すという作業自体大変になってきます。それをサービス化すればそれだけ費用がかるわけです。ところが,人間関係ができていて,近所の方がお手伝いしてくだされば,高齢者が地域で生活していく可能性は増えてくるわけです。また住民参加で,そして互いに支え合っていくこと。それとともに,孤立をまず防ごうと。そのために常設の通いの場スタートアップ事業は調布の1つの実績だと思うのですけれども,  サロンとかそういうものだと思います。ちょっと説明を簡単にしてくれますか。 ○事務局  市では,高齢者を中心とした多世代の人々に開かれた地域の自主的な支え合い活動の根幹となります居場所の構築が重要であると考えてございます。そのため,市でそういった活動をサポートする方法はないかということで検討いたしまして,常設通いの場スタートアップ事業補助制度というものを設けてございます。  令和3年度から取り組んでいる内容でございますけれども,こちらは,専有,常設の場で,地域の生活課題を有する住民からの相談を受け,専門職につなぐことのできる相談体制があり,高齢者が主体的に参加できるプログラムを4つ以上,常設ということでございますので原則週4日以上開設している場所に対して,立ち上げ,また運営の費用の一部を補助することを目的として,市で支援をしているところでございます。  簡単でございますが,以上でございます。 ○市川顧問  次,開けてください。例えば,ステーションとして運営した医療機関について簡潔に説明してくれますか。 ○事務局  しばさき彩ステーションというのが柴崎駅北側のところにありまして,ステーション自身は,商店街の,具体的には西田医院の,お隣にある空き店舗を利用して開設しています。これが2019年からの取組になっていまして,お一人の方が常時そこにいらっしゃって,市民の方たちがふらっと立ち寄りながら,この場所でこういうことをしたいという声を拾いながら,お手伝いしたいという方たちが支え合って営んでいます。 ○市川顧問  ありがとうございました。次のページも開けてください。このような活動もやっているということであります。  また,ふれあいいきいきサロンとか,サロン活動も地域にはあるわけで,そこに行って,そこで交流したり,住民同士の関わりもつことができます。そして,その方が来なくなれば,自然に皆が心配して自宅を訪ねたりする。問題があれば,発見が早いということも言われるわけです。  また,医療との連携で,調布は医師会がかなり精力的に動いている。内藤先生,お願いします。 ○内藤顧問  課題として,今,1つは,地域で助け合いとか居場所をつくるということなのですが,その上に乗っている介護と医療をどうするかというのが非常に大きなテーマで,調布の非常に誇れる介護・医療連携の取組で,ちょうふ在宅医療相談室というのは,全国の中でも先駆けて開設されて,一般の人からの相談も受けていますし,ケアマネの方や包括や,あるいはほかの医療機関とかそういうところからも相談を受けて,場合によっては在宅で訪問してくれるお医者さんを見つけて,そこにつなげるところまでしてくれるという,ある種,画期的な仕組みが早くから構築されていたということがあると思います。  この相談室をベースにした市の事業として医療・介護連携をやっていますので,協議会を定期的に開催して,情報共有をどうするかとか,あるいは,医療のことを市民の方に,医療は自分が必要にならないとなかなか探したりしないものなので,そうはいうものの,在宅医療を受けるというのはどういうことなのかとか,入院して退院するというのはどういうことなのかとか,先ほどどなたかがおっしゃっていましたけれども,経験しないと分からないことなのですが,次にどうするか,少し知っていれば大分違うと。なので,そういう普及啓発をどうするかとか,そういうことの取組をやっているというところであります。 ○市川顧問  そういう意味では,医療と福祉がどのように連携していったらいいのか,先ほど委員がおっしゃっていたようなことを皆さんと議論して,例えば医療を本来は受けるべきなのに,受けていない方たちが大分いらっしゃるわけで,そのことによってだんだん問題が深刻化していったり,認知症のことでもそうですが,そこで受けていればいろいろなアドバイスもできるのに。ただ,認知症の専門家ははっきり言っていて,医療がやることには限界があると。福祉とかそういう地域のケアをきちっとしておかないと支えができないと,医療と結びついていくということはどうなのかと,皆さん方と少し議論していくことになるかと思います。  また,ケアラー支援というのは大事な視点でございまして,これをチャレンジですけれども,ケアラーというと介護者です。介護者がかなり疲弊してしまうということがあるわけでありまして,民生委員,児童委員は調布ではかなり有力ですけれども,その方が介護者も含めて悩みを聞いてさしあげているということ,これが介護者の孤立を防ぐ重要なことで,介護している人が自分の苦しみを言えるかどうか。ちゃんとそれを受け止められるかどうか,そういう場があるかどうか,もしくは当事者同士で話せる場があるかということが大事になってくると思っています。  ですから,介護者の地域における孤立防止,このことも念頭に置いておくこと。本人の孤立だけではなくて,介護者も大事。  次,開けてください。これは1期からずっと調布ではテーマでは取り上げられている。なぜかというと,介護者の会の方がちょうど委員会にいらしていたようです。そこから関心を持って,1期,2期,ずっと追い求めて,一定のところまで行っているところであります。  次,開けてください。それから,調布ゆうあい福祉公社。ゆうあい福祉公社の方,いらっしゃいましたね。ここでケアラー支援を軸とした対応を行っているところでございます。  次,開けてください。調布ゆうあい福祉公社が作ってくれたケアラー支援マップ。これは何かというと,なかなか本人は行きたがらなくて,もしくは介護者も避けているときに,こういうところに行けば仲間がいる。仲間のグループがあると,近くに行けるし,情報もそこでもらえる。ですから,そのような居場所というか,相談できる場所がきちっと記されている。情報提供をきちっとしていくことも大事です。  次,どうぞ。ケアラーを支えるグループ等の意見交換もしていまして,年々増加していく中で,最初といいますか途中はかなり厳しかったのです。コロナで会えないではないですか。そうしてZoomでやったら,逆に介護者の参加が多くて,今までは行けなかったけれども,Zoomで家でやれるから参加したという,プラスの面も出ているのです。そのようなことがあって,やはり一人で抱えるのではなくて,一緒に抱えていく,これが大事だと思います。  次,どうぞ。ここで書いてあるとおりでありまして,ケアラー支援マップとか,調布市版のケアラー手帳とか,いろいろな仕組みがありますから,皆様方も御対応をお考えいただければと思います。  次は人材育成。内藤先生,どうぞ。 ○内藤顧問  やはり一番は,これは先ほども申し上げたことなので繰り返しになりますが,福祉,介護,医療ももちろん含めてなのかもしれませんけれども,働く人をどうするか,これを考えないといけないということは至急の課題なのです。例えばケアマネジャーの人数もなかなか広がっていかない。それから,一番の問題は,訪問介護の担い手が減ってしまっている。  実は,東京は全国で見ると訪問介護への依存率が高い地域なのです。一人暮らしの人も多いので,訪問介護を使っている人が多いので,これがなくなってしまうと非常に難しいことが起きる。要介護になったお一人暮らしの人が地域で暮らすのがますます難しい,あるいはお二人暮らし,高齢御夫婦で住んでいる方の支援が難しいということが起きるので,これをどうにかしないといけない。  これは先ほどから言っているように大変難しい課題ではあるのですけれども,これを国全体として,例えばケアマネジャーとかケアマネジメントの在り方は,今,国が検討会をやっています。なかなか成り手がないことの1つの要因として,御家族の支援力が弱まったので,逆にケアマネジャーの方に何でもお願いする。何でもお願いすると,何でもやらなければいけなくなって,それで行き詰まってしまうということが上げられるようになってきて,そういう仕事の中身を整理するとか,一方で,当然ながら,入り口として,いろいろな相談事があるというのは間違いないのことなので,相談を受けて,自分がやるのではなくて,必要なところにつなげていけるような,そういう力が必要なのではないか。そんな議論が今されていて,働き方の議論は国全体で考えていくことではあるのですが,それは訪問介護のほうも,訪問介護の養成が今のままでいいのかとか,あるいは働き方がこのままでいいのかとか,そういう議論もされているところです。  国の議論は国の議論ですけれども,先ほど言いましたように,調布だけだと難しいので,この周辺で何ができるかということは考えていかざるを得ない状況になってきているというところがあります。これが弱みというか,やらなければいけないことなのですが。  もう一つは,今,市川先生のほうから調布のいろいろなよい取組のお話がありました。調布は,新しいことをどんどん取り組んでいくということが非常にいいところだと思うのです。地域包括ケアシステムと言われるようになってもう10年以上たつわけですけれども,その中でいろいろな取組が進んできて,調布らしい取組がいっぱいできたわけですが,しかし,一方で,高齢者の数は増えていく。しかも要介護の方も増えていく。つまり量をどうにかしていかないといけないというのが,この後の非常に大きな課題だと思います。  例えば常設の居場所を立ち上げていく。それをみんなが使えるようにならないと抜け落ちが出てしまって,ではどうやって居場所を増やしていくのかとか,常設の居場所はコアとして大変重要ですが,いろいろな取組をしているところがあります。居場所の定義をもう少し広げて,宅開きみたいな,一軒家に住んでいて,お一人になってしまったので,自分のうちの1階部分を地域の人,5人ぐらいが集まれるような,そういう活動をやっている人が,多分調布でもいると思うのですけれども,ほかの市とかではそういうのがある。  そういうものは探さないと見つからないので,誰が見つけるかという問題はありますけれども,見つけたらみんなで共有する。というのは,結局,今,何が問題かというと,常設だと市が関係していて,みんな知っているからいいのですけれども,そういう個人がやっているものは,みんなに情報が行き渡っていないから,近くでそういうところなら通ってもいいという人がいても,つながっていかない。そこが大きな課題なので,地域に社協とか包括,それから公社,いろいろなところがあるわけで,そこがどう情報をつなげていって,居場所とか地域の人の取組を,さっきのケアラー支援マップがありましたけれども,ああいうものでみんなで共有できるかということ。財産としてですね。本当に財産だと思うのです。財産は放っておくと,たんす預金みたいなもので,増えないのです。そうではなくて,ちゃんとみんなで支援をすると活動が豊かになっていくので,そういうことが必要なのではないかと思っています。数をどうするかというのは,すごく大きな難しい課題なのですけれども,次の期の課題なのではないかと思っています。 ○市川顧問  この次を出してください。生活支援体制整備事業,これは計画に載っていますから,後で見ていただくとよろしいと思うのですけれども,実は8圏域に2層で分けていますが,1層は市です。市が全体を見る。そして,2層には支え合い推進員,これは社協がやっています。そして,それを支えるもっと身近な範囲での関わりがあって,そういう意味では,全部いわゆる金太郎飴ではなくて,各地域に合わせて住みやすさやそういう関わりを持っていくということになってくるわけでありますから,皆さん方には,それぞれの地域に合ったケアシステムは何なのかとか,このような地域包括支援センターにバックアップしていこうとか,そういう議論ができることがとても大事だと。    ですから,こういった形で,このようなつながりを求めていく仕組みをつくらないと,いつになっても孤立はなくならない。ですから,なくなることはないかもしれないけれども,少しでも減らしていくということが大事だと思います。  そういう意味では,そういう担い手が問われているのですけれども,ただ,民生委員,児童委員がかなり強力に頑張ってくれていますが,人数の確保がやはり難しくなっている現実もあるように思います。  そういう意味では,民生児童委員だけの問題ではなくて,この地域でどうやって推進していくのか,これは地域の問題として議論していかなければいけないことだと私は認識しているところでありますし,社協は社協で,地域福祉コーディネーターをまた一方で持っているわけで,それは全体の対応をします。それをどう合わせていくかがとても重要なことになるだろうと思うところであります。ですから,それぞれ,民生委員にしろ,地域福祉コーディネーターにしろ,ケアマネジャーにしろ,住民の見守り活動にしろ,そういった担っている方々が思いを合わせて地域をつくっていくのだと。  ですから,ここにいらっしゃる委員の方々は,その推進者であると。ただ意見だけではなくて,そういう可能性も言っていただくことが大事だと。そのような委員会といいますか会議であると進むことができるだろうと思うところであります。  私の話はここで終わります。 ○内藤顧問  一番は,やはり地域包括支援センターにエールを送ると。先ほど相談件数を御紹介しましたけれども,6万で,10か所しかないのですから,1か所平均で6,000なのです。365日しかないのですから,1日何件相談を受けているのかということなわけです。物すごい件数です。それを受けて解決までとにかくつなげるというのが地域包括支援センターの仕組みで,つまり相談しっ放しではなくて,解決まで行くというのが使命なので,それはものすごい御苦労だと思うのです。  だからこそ,繰り返しになりますけれども,バックアップしていく。ほかのところの話とかを聞きますと,なかなか難しい,解決しにくい事例もいっぱい出てきていると推察するのです。なので,それをバックアップしていく仕組みが非常に大事だと思いますし,また,それは,先ほど数が大事だとお話ししましたけれども,結局,数を埋めていくためには,地域ごとに考えていくしかないのです。調布市全体で何か所というと必ず隙間ができるのですが,小さい地域にすると隙間が埋まっていくものですので,その意味でも社協の方と,地域支え合い推進員は社協でやっていらっしゃいますし,それぞれの地域の地域包括と協力体制があると思うのですけれども,より一層協力して,地域の中の孤立防止,通いの場,みんなが出会える場,埋めていくというようなことが必要だと思うので,ぜひ包括には,今も頑張っていると思いますし,頑張っていただきたいと思います。  もう一つ,包括でぜひ言いたいのは,6万件の相談テータを分析していくことが大事なのではないかと思うのです。包括にやらせたらかわいそうですから,誰かに。そこには地域の課題と地域の解決のことがいっぱい詰まっているのだと思うのです。それは意外にどこでもやっていないことなので,やっていくことが大事なのではないかと思っています。  2つ目にエールを送るところがありまして,それは,事業者連絡協議会の方にエールを送りたいと思います。事業者連絡協議会が古くからあるというのは,調布の重要な特徴だと思うのです。非常に大事なことだと思うのです。本来ライバルなのです。みんな同業者ですから。でも,同業者が集まって質の向上を図ろうという機運がもともとあるというのは,すごくいいことなのです。  それが実はますます強まっているわけです。先ほどからお話ししていますように,この地域として人が全体にいなくなるということですから,ライバルとか言っていられないのです。その地域の中でどうやってみんなで協力して人を集めていくかということになってきているわけです。例えば研修を連絡協議会でもやっていらっしゃるのですけれども,もう少し進めて,例えば新人職員に研修して,ちゃんとできるようになるというのはすごく大事なことなのですが,小さい事業所だと新人は数年に1人しか入ってこないわけです。そうすると,新人育成の仕組みなんて持てないわけです。そうしたら,事業者連絡協議会みたいなところでその地域の新人全部まとめて研修するとか,そういう協力がもっとできていけると,先ほどの働きやすい環境づくりが非常に進むのではないかと思っています。ぜひ頑張ってほしいと。  もう一つ,今回から新しく加わっていただいたシルバー人材センターに非常に期待するところだと思うのです。もちろんいろいろなことに取り組まれているのですけれども,最近,先進的なところでは,介護の施設とか事業所,グループホームとかで,介護職員の方は介護をする,そうではない,お掃除とかの生活の部分,周辺のバックアップを介護アテンドという職名をつけて,ボランティアの方にやってもらっているところもありますし,賃金を払ってやっていらっしゃるところも多いのですけれども,そうやって介護職の方が不足しても,介護職の方に介護に専念してもらうというのも1つの人材対策なので,そういう意味でも,私が言うのも変ですけれども,シルバー人材センターに頑張っていただけると,いろいろなことが解決する手だてになるのではないかと思っていまして,ぜひよろしくお願いしたいというところでございます。  以上でございます。 ○会長  市川顧問,内藤顧問,本当に幅広い,介護保険のお金の問題から,調布市の抱える問題,そして,家族,ケアラー,人材育成の問題と,今の高齢化社会が抱える問題を網羅して我々に教えてくださった,そのような討論でございました。  当初は質疑はなしという予定でしたが,市川顧問,内藤顧問の御厚意で幾つか御質問を受けることができるようになりました。せっかくの機会ですから,何か御意見とか御質問とかございましたら,また挙手をしてお願いできればと思いますが,いかがですか。 ○モニター員  顧問の先生方,非常に分かりやすい説明,どうもありがとうございました。  ただ,この介護保険を持続可能にするために,いろいろ考えられることがあると思うのです。ちょっと乱暴な言い方で恐縮なのですけれども,この間の発表ですが,今,日本のたんす預金,個人資産が2,000兆円,物すごい膨大な金額ですよね。これについて,簡単な例で申し訳ないのですけれども,何とかこのお金を利用する方法,特に内藤先生はいろいろアイデアをお持ちなのではないかなと思います。非常に乱暴な質問で恐縮なのですけれども,何かうまく再配分というのですか,そういうこと,あるいはクラウドファンディングみたいなこともあるのかもしれませんが,何かあったらちょっと教えていただければ。 ○内藤顧問  これは物すごく難しい質問をいただいたということで,結局,日本の今の医療保険も介護保険もそうですけれども,基本的にはみんなに平等に,お金はもちろん所得段階別ですが,平等に給付しようと,そういう仕組みでやっていますので,そこを少し崩していく必要があるのかなという気はします。例えば,今おっしゃったようにクラウドファンディングで,その地域で介護の集まりをつくってやっていくとか,保険制度は結局,平等にお金を集めて分配していくというのが基本制度になっているから,そこを打破していくためには,お金を投入しなければいけないと。お金を今投入する方法は,多分,保険料ではなかなか,今,保険料は物すごいことになっているのです。調布もそうですけれども,調布はまだ緩やかなほうで,所得がすごく高い人は物すごい倍率の保険料を取るという仕組みになっているので,そういう方向は1つある。所得に応じてというか,いろいろなことに応じて,お金を持っている人は払ってもらうという仕組みはあると思うのですけれども,それ以外に,やはりもう少し違う仕組みを考えていかないと,お金を集めてどうにかするということがないとうまくいかないのではないかと,これは全くの私見ですので,市のこういう会議で言っていいのかやや微妙ですけれども,そう思っております。 ○モニター員  どうもありがとうございました。 ○会長  ありがとうございました。なかなか難しい回答だと思います。ほかに何かございませんか。  そうしたら,ちょっと私から1つだけ御意見を頂戴したいなと思うのですけれども,先ほど,医療と介護の連携が非常に重要ということで,ただ,福祉がしっかりしていないと医療には限界があるということでした。私たちも地域で,今,かかりつけ医ということがいろいろと議論されていますけれども,かかりつけ医が地域を支える体制をつくったとして,今度,医療が地域とつながることができないと,医療だけが空回りしてしまうと思うのです。医療と地域がつながる何か接点のようなもののイメージが先生方でございますでしょうか。私たちの参考になるかなと思うのですけれども,何かあれば教えていただきたいと思います。 ○市川顧問  医師会がハウツーを持っているのではないですか。 ○会長  医療者とか,介護事業者とか,訪問看護とか,そういった医療の中での連携というのはかなり深化してきていると思うのですけれども,では,それを地元に投影していく,例えば見守りにしても,それをどうやって医療がアプローチをしていくかというのはなかなか難しいところがあって,そうすると,結局,地域包括にお願いして代替してやってもらうという形になってしまうのです。  ただ,先ほどの内藤顧問の話にあるように,膨大な相談件数を抱え,土曜日とか日曜日にメールが来るような状態ですので,あまり負担もかけられないなと。ダイレクトに行って,後から包括に報告できるぐらいの体制ができたら,本物になるのではないかなというのを最近,個人的に思っているところなのですけれども,そういった意味で何か。これは今ここで顧問の先生方から回答が出なくても,我々が考えていかなければいけない問題かもしれないのですけれども,何かございますか。 ○市川顧問  私は,調布の医師会は非常に前向きにいろいろなチャレンジをしてきているということに,非常に高い評価をしているところであります。そういう意味では,今課題となっている認知症のことにしても,実践事例を積み上げていくことが必要です。また地域包括支援センターは業務に追われたり,虐待のケースが何件かあったら,もうかなり疲弊し切ってしまう。いろいろ課題があることは事実なので,そういう意味では,ケア会議や日頃の協議を通して,もう一度支援の仕組みを整理してみたらどうなのかなと私は思っています。  ですから,資源を開拓してもう少し広げてやっていく。例えば,基礎データを共有できる仕組みもいろいろ動いていますよね。ですから,そのような新しい情報システムを使いながら検討を進めていくことが重要かなと私は思っています。  また調布市は中規模病院が整備されていて,中規模な病院が連携していろいろなことをやっていますよね。あれも特徴だから,あそことどう結びつけるのかとか,かかりつけ医とか,そこも出てくるのではないかなと私は思っていますから,可能性は十分あると期待感を持っているところです。 ○会長  ありがとうございます。逆にエールを受けてしまったような気にもなりますけれども,私たちも積み上げてきた事例を少し洗い出して,どういったことがうまくいくのか,どこに何が必要なのかということは,ぜひ検討する時間を設けてやっていきたいと思います。  ただ,こういったことは医師のみでできることではありませんので,オーラルフレイルとかで活動されている歯科医師会や,患者さんに対する薬剤,薬物指導ですとかをやっている薬剤師会,いろいろな医療,介護の人たちが集まってもちろん検討していくことだと思います。  これは市川顧問からの貴重なお言葉ですので進めていきたいと思いますけれども,ただ,ぜひ今日御出席の委員やモニター員の方々も,これは医師会がやっているとか歯科医師会がやっているとかではなくて,調布全体の,そして皆さんの地域の自分ごととして捉えていただいて,その中で一人一人がどのような関わりができるのか,地域を守っていくために何ができるのかということを。  本当に地域のつながりが少なくなってきているというのは実感していまして,今日,私,往診の日だったので,ずっと市内を回っていたのですけれども,コロナ前は団地とかの下で御高齢の方たちがたくさん集まって世間話をしていたのですけれども,最近,とんとそういう姿を見ません。先日,外来に来た90代のおばあさんが,「うちの住んでいるところでも老人クラブとかどんどんなくなっちゃって,みんなとちっとも会えないのよ。寂しいもんだわ」と言って帰られました。帰り際にうちの看護師に,「でもね,一人で死んじゃう人が結構いっぱいいるのよ,はははっ」と笑って帰ったのです。それが今の現実です。少しでもそのような悲しいケースを減らすためには,私たち市民が一人一人,本当に自分ごととしてこの問題を捉えていくことが必要だと思いますので,私ばかり話してしまって申し訳ないのですけれども,ぜひ皆さんの御協力が必要だと思います。  調布市だけが頑張ってもとても解決できる問題ではないですので,解決が難しいことであると市川顧問,内藤顧問からもお話がありましただけに,全員の知恵と努力と汗とを結集して,この1年間,そしてこの9期の計画の間,走っていければなと思います。  ほかに何か追加はございますでしょうか。 ○委員  質問ではないのですが,市川顧問,内藤顧問から非常に貴重なお話をいただいたのですが,ただ,お話を聞いただけでは頭に残りませんので,今日お話しされた内容のレジュメをぜひ委員全体に配っていただければと思います。よろしくお願いいたします。 ○事務局  それでは,議事録とレジュメを同封して送付させていただく形でよろしいでしょうか。 ○委員  はい,結構です。 ○会長  委員,ありがとうございました。  ほか,特にございませんようでしたら,事務局からの事務連絡に移りたいと思います。  内藤顧問,市川顧問,お話,本当にありがとうございました。心にしみました。 ○内藤顧問  どうもありがとうございました。 ○市川顧問  一緒に考えましょう。よろしくお願いします。 ○会長  よろしくお願いします。では,事務局,お願いします。 5 事務連絡 6 閉会