委員会提出議案第1号 調布市若者の文化芸術活動及びスポーツ活動の応援に関する条例 上記の議案を提出する。 令和6年11月29日 提出者 文教委員長 須山 妙子 提案理由 調布市が若者の文化芸術活動及びスポーツ活動を応援するに当たっての基本理念を定め,若者の自主的な文化芸術活動及びスポーツ活動を促進することで,市の施策を総合的に推進するため,提案するものであります。 調布市条例第   号 調布市若者の文化芸術活動及びスポーツ活動の応援に関する条例 文化芸術は人々の創造性を育み,その表現力を高めるとともに,人々の心をつなげ,相互に理解し尊重し合う土壌を提供し,多様性を受け入れる心豊かな社会の形成と平和に寄与するものです。スポーツは心身の健康や体力の保持増進,精神的な充足感の獲得のみならず,人々に夢と希望と感動を与え,交流の促進,連携意識の醸成に寄与するものです。 このような文化芸術及びスポーツは,人々が地域,暮らし,生きがいを共に創り,高め合うことができる共生社会の充実に欠かすことができないものです。 調布のまちは,芸術ホール,劇場,大学,映画館,映画関連企業,国際的スポーツ施設,身近な文化芸術活動やスポーツ活動のための施設等の資源を有し,誰もが音楽,演劇をはじめ映画,美術,伝統芸能,スポーツなどの多彩な活動を生涯にわたり楽しむことができます。 市は,こうした文化芸術活動及びスポーツ活動に関する情報を広く市民に発信し,活動環境等の支援をすることで地域がより一層活性化することに努めています。 近年,若者の文化芸術活動及びスポーツ活動への関心が高まっている一方,活動に関する情報が若者に届きにくいことや練習場所及び発表の機会が不足していること等の課題があります。 調布市の文化芸術活動及びスポーツ活動を未来へ継承し,多世代の交流の機会を増やし,共生社会の充実及び魅力ある地域社会を継続し発展させるためには次代を担う若者の活躍が不可欠であり,若者の意見を反映する仕組みや活動場所の充実等の環境整備をすることが必要となっています。 これらを踏まえ,調布市は全ての若者の文化芸術活動及びスポーツ活動を応援するため,この条例を制定します。 (目的) 第1条 この条例は,調布市(以下「市」という。)が若者の文化芸術活動及びスポーツ活動を応援するに当たっての基本理念を定め,若者,市民及び地域団体の役割並びに市の責務を明らかにすることにより,それぞれが自ら文化芸術及びスポーツの担い手であることを認識し,相互に連携,協力して若者の自主的な文化芸術活動及びスポーツ活動を促進し,もって更なるまちの活性化,共生社会の充実及びより一層魅力ある地域社会の実現に寄与することを目的とする。 (定義) 第2条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 (1) 若者 おおむね16歳から29歳までの市民をいう。 (2) 市民 市内に住所を有する者並びに市内で働く者及び学ぶ者をいう。 (3) 地域団体 市内で活動する法人,教育機関,市民団体等をいう。 (基本理念) 第3条 若者の文化芸術活動及びスポーツ活動の応援は,次の各号に掲げる基本理念の下に行われなければならない。 (1) 若者の自主性が十分に尊重されること。 (2) 市民,地域団体及び市がそれぞれの役割及び責務を認識し,相互の理解及び連携の下に協働して行われること。 (3) 多様な文化芸術活動及びスポーツ活動のために若者の意見を反映し,環境の整備が図られること。 (若者の役割) 第4条 若者は,自らが文化芸術活動及びスポーツ活動の担い手であることを自覚し,若者同士が相互に尊重し合い,自主的な文化芸術活動及びスポーツ活動に努めるものとする。  (市民の役割) 第5条 市民は,若者の文化芸術活動及びスポーツ活動についての理解を深め,若者の文化芸術活動及びスポーツ活動の応援に努めるものとする。 (地域団体の役割) 第6条 地域団体は,その特色や保有する資源を生かして,若者の文化芸術活動及びスポーツ活動を支援するよう努めるものとする。 (市の責務) 第7条 市は,この条例の目的を達成するため,市民の関心と理解を深め,若者の文化芸術活動及びスポーツ活動に関する啓発に努めるものとする。 2 市は,基本理念にのっとり,若者の文化芸術活動及びスポーツ活動に関する施策を総合的かつ計画的に推進し,計画の策定等に当たっては若者の意見を聴く機会を設け,若者の視点を取り入れるよう努めるものとする。 3 市は,若者の文化芸術活動及びスポーツ活動の環境整備に努めるものとする。 4 市は,若者の文化芸術活動及びスポーツ活動を応援するため,必要な財政上の措置等を講ずるよう努めるものとする。 (委任) 第8条 この条例の施行について必要な事項は,市長が別に定める。 附 則 この条例は,令和7年4月1日から施行する。