第1回調布市教育プラン策定検討委員会 会議録 日時:令和4年6月22日(水)                     午後6時30分から8時30分 場所:教育会館301・302研修室 傍聴者 3名 <出席委員> 神永 典郎 委員 小川 克久 委員 早坂 寿晃 委員 塚松 美穂 委員 堀  英樹 委員 進藤 美左 委員 宇治 和子 委員 西牧 たかね 委員 樋川 宣登志 委員 小坂 力 委員 小林 達哉 委員 阿部 光 委員 所 水奈 委員 <議 事> 1 教育長あいさつ 2 委員紹介 3 委員長・副委員長の選任 4 事務局説明 5 質疑,意見交換等 6 次回日程等 <配布資料> 資料1 調布市教育プラン策定検討委員会委員名簿 資料2 調布市教育プランの位置づけ,現行プランの体系等 資料3 現行調布市教育プランの取組成果,調布市を取り巻く教育課題 資料4 「令和の日本型学校教育」の構築を目指して(令和3年1月26日 中央教育審議会答申【概要】抜粋) 資料5 次期調布市教育プランの策定方針 資料6 次期調布市教育プラン計画期間における教育課題の概要  資料7 次期調布市教育プラン体系(案) 資料8 調布市コミュニティ・スクールの導入に向けた今後の予定 資料9 次期調布市教育プラン策定スケジュール(案)  資料10 調布市教育プラン策定検討委員会設置要綱 ※委員会の前後に,メール・文書等で頂戴した意見については,委員会で配布することで各委員と共有するとともに,本議事録では委員会における意見として反映しております。  <会議録> 1 教育長あいさつ 教育長よりあいさつが行われた。 健康推進課 2 委員紹介 出席委員よりあいさつが行われた 3 委員長・副委員長の選任 委員会設置要綱に基づき学識経験者である神永委員が委員長に選任された。 委員会設置要綱に基づく委員長の指名により小林委員が副委員長に選任された。 4 事務局説明 事務局より資料2から8の説明が行われた。 5 質疑,意見交換等 委員長 はじめに資料2~6と資料8について意見交換し,その後に資料7について意見交換することとしたい。 委員 ICT化の推進に力を入れてきていると思うが,新型コロナウイルスの感染拡大により,プラン策定時の想定とは異なるかたちで劇的に環境整備が進んだと思う。施策が前倒しになったということか。 事務局 策定時は段階的な整備を想定していたが,コロナ禍で一人一台タブレット端末の貸与が令和2年度に前倒しされた。プロジェクターやアプリなど,ソフト面でも授業へのICT活用が進んだ。 委員 ICTの活用について一定の成果があったと感じている。一方で急激な変化で戸惑いもあった。特徴をすべて生かし切れていないことや今後顕在化するなんらかの弊害についての検証も重要になると感じている。【意見概要1(2)ア】 委員 コロナ禍に対する不安で学校を休む子どもの学びの保障は,ハード面での整備が進んだことで一定程度成果があったと感じている。 委員 一人一台端末が貸与されたことは大きな転換点だと感じている。コロナ禍において学校と子どもがつながることができた。今後はICTをどう学習に生かしていくか,より効果的な方法を検証していくことが課題である。 特別支援教育における個別最適な学びについても教育的効果の追究が今後課題になるだろう。 ICTの活用にあたっては,情報に関するモラルやリテラシーの向上も重要な視点だろう。【意見概要1(2)イ】今後策定される(仮称)調布市教育の情報化推進計画では,ハードソフト両面を充実する施策を盛り込んでいく予定である。 委員 資料3 令和2年度リーダー養成講習会等の参加者数が極端に少ないが理由はあるのか。 事務局 コロナ禍で開催回数が制限された。令和元年度3月開催中止があったことで対昨年度は微減となっている。令和2年度はほとんど開催できなかったことで参加者数がこのような数になっている。 委員 コロナが影響かどうかは重要な視点。把握して,次期プランでは考えていけるとよい。【意見概要1(6)ア】 適応指導教室の設置検討とは,はしうち教室とは異なるということか。 委員 はしうち教室では不登校からの回復期にある生徒を対象としている。不登校の混乱期や低迷期の生徒に対応できる適応指導教室を新たにつくりたいと考えている。今年度始めようとしている訪問支援(適応指導のアウトリーチ型)から,まずは,充実していきたい。 委員 はしうち教室は設置校へ転校して通うしくみだが,適応指導教室は在籍校でこれから先どうなるかわからない子に対応していくしくみということか。 委員 その認識で間違いない。 委員 受付時間外の音声ガイダンスについて,保護者からクレームのようなものはあったのか。 事務局 音声ガイダンスは令和元年度から試行期間を経たうえで,令和2年度から全校で本格的に導入した。保護者の問い合わせが増えると想定していたため試行期間を経たが,当初想定したクレームのようなことはほとんどない。 委員 意見がなかったことが課題なのではないか。音声ガイダンスを聞いたが,拒絶された印象を受けた。保護者の学校を頼りたいという気持ちにも寄り添えるとよい。 事務局 緊急時は本庁舎に連絡するよう周知している。教員の働き方改革の観点で,学校と教育委員会が連携して対応できるような連携体制になっている。 委員 何かあった際の問い合わせ先はまず警察で,最後に市役所が案内されていると思う。市役所が先の方が保護者にとってよいのではないか。 委員 市役所ではどこの部署が窓口になるのか。 事務局 市役所では24時間対応を行っている宿直が問い合わせを受けて,そこから担当部署に連絡が入る体制となっている。 委員 保護者として市役所に電話するという認識はない人も多いかもしれない。市役所を頼れるということを周知していくことは重要だろう。 委員 小学生児童の保護者としては,学校からかなり丁寧に説明があったのでそこまで問題意識はない。保護者が教員の状況を理解するようにこの1年で変わってきたと個人的には感じている。 委員長 音声ガイダンスの内容など検討できるとよい。 事務局 内容や声のトーンなどまずは確認して,今後の方向性を検討する。 委員 主要事業7について,東京2020オリンピック・パラリンピックの開催が延期され,直接観戦もできなかったことで,施策の成果が上がらなかったのではないか。指標はどう考えられているのか。 事務局 主要事業と成果指標はすべてが直結しているものではない。 委員 直接的な成果指標は掲げていないが,オリンピック・パラリンピック教育は現行計画策定以前から進められてきた。集大成のタイミングで延期・直接観戦はなしだったが,今年度からはレガシーとして継承していくこととしている。 委員 延期,縮小は残念だったが,それまでできなかった様々な経験をたくさん子どもはしてきた。盛り上がりもあった。レガシーとして継承していきたい。【意見概要1(3)ア】 委員 大事なのはレガシーだと感じている。オリンピック・パラリンピック教育を通じて,いわゆる「5つの資質」を伸ばしていくこと,継続していくことが大事。指標に表れない情緒的な部分も大事だと考えている。する・みる・ささえる・知るスポーツは,子どもに様々な気づきになった。今の評価ではなく,今後も継続していくことに意義があると考えている。【意見概要1(3)イ】 委員 子どもたちの変化についてなんらかのデータはあるのか。 委員 市としての調査は実施していない。東京都では,無作為抽出で実施している。直接的なものではないが,オリンピック・パラリンピックの機運醸成・理解促進は進んできたと考えられている。 委員 現行プランはよくできていると感心している。あらためて確認したいが,このプランは最終的にどのようなものになるのか。 事務局 市の総合計画等とも整合を図りつつ,冒頭の教育長のあいさつにもあったが,市の教育施策を体系的に取りまとめる。市民と行政で協働して計画を推進していくために委員のみなさまのご意見もしっかりふまえて施策を検討していきたい。 委員 現行プランP.28「調布市教育委員会の教育目標」を実現するためのプランである。迷ったらここを見てもらえるとよい。各施策はすべてここにつながっている。 委員 5回の会議で議論していくことを考えると議論してほしい要点を示してもらえると意見を出しやすい。【意見概要 2(1)】 事務局 資料7が次期プランの体系案となっており,特にご意見いただきたい点は,現行プランから加除・修正した太字・着色した箇所である。この加除修正について,保護者等の視点で意見をいただきたい。ここが次期プランの改訂に反映していくポイントとなる。 プランの「成果指標」「ねらい」「背景」については,次回以降,文章にして示して意見をいただきたいと考えている。 委員 全体の重要性と要点を整理するのは大事だと感じる。【意見概要 2(2)】教員が余裕をもって子ども一人ひとりに向き合えるとよいと考えている。学校・教員の現状の改善について意見交換ができるとよい。【意見概要 1(5)ア】また,今回のプランの「目玉施策」が示せるとよい。【意見概要 2(3)】 委員長 資料7について,意見交換の時間としたい。 委員 施策5「19学校における働き方改革の推進」について,休日の運動部活動の地域移行は令和5年度から令和7年度までが改革集中期間に位置づけられている。「あり方検討」ではなく,着実に完了へ向かっていくようプランに盛り込めるとよいのではないか。【意見概要1(5)イ】 委員 2点ある。1点目,部活動地域移行について,市はどういうビジョンを持っているのか。 2点目,部活動の外部指導員配置校の現状を知りたい。 委員 1点目について,休日の部活動から段階的に地域移行することを令和7年度までに完了するという国の方向性にあわせて,検討を進めていく。次期プランの4年間の中では検討を行い実施していくことになると考えているが,具体的なビジョンやプロセスは現時点ではまだない。教育委員会だけではできないことで,生活文化スポーツ部との連携など庁内調整が必要な大きなプロジェクトになると考えている。 2点目について,具体的な数値はすぐに示せないが,相当数活動している。 委員 最近スポーツ庁から通知があったところだが,調布市はスポーツ関係の部署は教育委員会と異なるため,今後連携・調整を行っていく。 委員 スポーツ関連の事業者との連携は想定されているのか。 委員 今後会議体を立ち上げて検討を進めていくことになるが,民間事業者が参画する可能性もあると考えている。 委員 平日の部活動はどうなるのか。 委員 段階的に移行する中で平日も地域に移行していく。 委員 特別支援学級の児童・生徒は現状では担任の配慮を得て部活に参加しているかたもいて,運動部活動が学校活動から完全に切り離されるとなると,部活動に参加しにくくなったり,スポーツの機会を減らすことにならないかという懸念もある。【意見概要1(5)ウ】 委員 指導者と場所についても今後議論していくことが重要だと考えている。【意見概要1(5)エ】 委員 施策4「15様々な家庭環境にある児童・生徒への支援」は大事な視点だと思う。コロナ禍で進んだこともあれば失われたこともあると思う。支援をすべての子どもに届ける意味でも充実した施策としてほしい。【意見概要1(4)ア】 委員 施策2「7ICT環境の整備・活用と情報教育の推進」では環境という文言が用いられている。タブレットを持ち帰ることができるのはよかったが,通信環境が脆弱な家庭もあったと聞いている。 また,教員の指導力向上という点では,教員が「デジタルネイティブに接する」という意識改革も重要になるだろう。【意見概要1(2)ウ】アフターコロナはコロナ禍以前に戻るのではなく,ウィズコロナという観点でさらに環境を改善していく視点を大切にしてほしい。【意見概要1(2)エ】 また,ICT化について全国的にみて「調布市をどの水準にしていくか」がもう少し明確に示されているとよい。【意見概要1(2)オ】 委員 通信環境が脆弱な家庭も相当数あったということであれば,すべての子どもに同じような環境を提供できることも重要な視点だと感じている。【意見概要1(2)カ】部活動の地域移行については,一人の市民として意見を考えていきたい。 委員 施策2「6基礎的知識・技能,学習満足度の向上と学ぶ意欲の育成」の教科担任制導入について,英語の授業がどうなっていくか気になっている。ALTがいない授業もあり,教員の負担になっているのではないかと感じる。教員・授業をサポートする体制を整えられるとよい。都の制度も積極的に活用していけるとよい。【意見概要1(1)ア】 委員 ICT,英語,特別支援など,教員の資質向上の記載があるところは引き続き努力していく。 委員 教員の負担軽減という視点では,部活動に限らず外部の力もどんどん活用していくべきではないか。【意見概要1(5)オ】 委員 教員は教員としてやることに注力してほしい。保護者も地域も協働して教育施策を推進していくべきだと感じている。【意見概要 1(5)カ】 委員 次回会議では,性的マイノリティについて,制服のことなど何か情報を提供してほしい。【意見概要3(1)】 委員 若葉小・第四中・図書館若葉分館の一体型施設整備についても,何か具体的な情報を提供してほしい。【意見概要3(2)】 委員長 いただいたご意見にこたえていくことができるプランを目指したい。次回以降,資料7について文章で示していただき,意見交換を進めていく。 これで意見交換は終わりとする。 6 次回日程等 事務局より次回策定委員会の日程について,説明が行われた。 以上