令和7年度における 基本的施策について 調 布 市 目  次 1 令和7年度の市政経営 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 市政経営の基本的な考え方に基づく取組 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (1) 参加と協働のまちづくり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (2) 効果的・効率的な行財政運営 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 3 主要な施策について(重点プロジェクトの取組) ・・・・・・・・・・・・ 5 (1) 安全・安心に暮らせるまちをつくる ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 (2) 調布の宝である子どもたちを応援するまちをつくる ・・・・・・・・ (3) 誰もが自分らしく安心して住み続けられるまちをつくる ・・・・・ 8 (4) にぎわいと交流のある活気に満ちたまちをつくる ・・・・・・・・・・・ 9 (5) 人と自然がおりなすうるおいあるまちをつくる ・・・・・・・・・・・・ 11 4 おわりに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 1 令和7年度の市政経営   ただいま,議長のお許しをいただきましたので,令和7年度の市政経営に対する私の基本的な考えを申しあげ,調布市議会及び調布市民の皆様の御理解と御協力を賜りたく存じます。   はじめに,昭和30年4月に調布・神代の二つの町が合併し,調布市制を施行してから,本年4月に満70周年を迎えます。くしくも,この記念すべき市制の節目と時を同じくして,令和6年度の鉄道敷地整備完了に続き,長年にわたり市民参加を重ねながら取り組んできた,中心市街地整備の核となる新たな調布駅前広場が,一部を除き,いよいよ完成いたします。これら都市基盤整備の完了により,市における今後のまちづくりは新しい局面へと移行して参ります。これまでの取組に参加・協力いただいた全ての方々に対し,改めて心からの謝意を表しながら,広場完成まで着実に整備を推進するとともに,都市としての付加価値を一層高め,まちのにぎわい創出や市民生活の質の向上,ひいては,調布のまち全体の更なる活力の向上につなげて参ります。   我がまちは,昭和から平成,令和という時代の変遷とともに,めざましい発展を遂げて参りました。これは,これまでの市政・まちづくりに関わられた多くの先人の御尽力の賜物であり,深甚なる敬意と感謝を表させていただきます。また,令和7年度は,姉妹都市である木島平村との盟約40周年など,市政における様々な分野での節目の年となります。こうしたことも踏まえ,市制施行に至るまでの時代も含めて市の歩みを幅広い視点から振り返り,市民の皆様と共に市制施行70周年を祝い,多彩な魅力にあふれる夢のある調布のまちの未来を展望して参りたいと考えています。   一方,ここ1年余りを振り返ってみても,全国各地で発生した自然災害によって,多くの方が被災されました。とりわけ昨年元日の大地震により,甚大な被害に見舞われた能登半島では,復旧・復興が必死に進められていた中,9月には豪雨により更に深刻な被害が生じました。また,8月の日向灘を震源とする地震の際には,「南海トラフ地震臨時情報・巨大地震注意」が初めて発表され,今年1月には,巨大地震の30年内発生確率が引き上げられるなど,災害に対する備えの重要性が一層高まっています。   市においては,昨年8月の台風第7号及び第10号の影響に伴い,水害や土砂災害に関する危険性が高まったため,市民の安全・安心の確保を最優先として,避難情報を発令いたしました。こうした市内外の災害等の経験・教訓も踏まえ,市としての発災時における本部機能の見直し・強化等を図るべく,昨年12月に調布市地域防災計画を修正しました。   他方,国内の経済状況に目を転じますと,雇用や所得環境の改善の下,緩やかな回復が続くことが見込まれる一方で,海外の景気・経済動向に伴う影響を注視していく必要があります。 さらに,国内外での先行き不透明な政情がある中で,円滑な市政運営の確保や,長引く物価高騰が市民生活や市内経済へ及ぼす影響への対応に関しては,国や東京都の動向も踏まえ,市の実情に即した取組を検討・実施して参ります。あわせて,日常生活において様々な困難を抱える市民に対して,関係機関とも連携し,必要な支援や寄り添った対応を図るなど,引き続き,誰もが安心して暮らせるまちづくりを進めて参ります。また,東京外かく環状道路に関しては,今後も事業者に対し,市民の安全・安心の確保を最優先とした対応を求めて参ります。   世界情勢においては,ウクライナに対するロシアの侵攻から約3年が経過した現在も両国間の攻防は続いており,また,パレスチナ自治区ガザでの戦闘は一旦停戦合意がなされたものの,それが,恒久的なものとなるかは不透明な状況です。これらを含む世界各地での紛争に伴う一般市民も含めた犠牲の拡大や,世界経済に与える更なる影響を憂慮しており,一刻も早い事態の収束を願うとともに,国際秩序の安定と恒久平和の実現への思いを一層強くしています。   このような中で,本年は戦後80年,調布市国際交流平和都市宣言 35周年という節目を捉え,平和の尊さを次世代へ着実に継承していくため,次代を担う子ども・若者の平和派遣事業をはじめ,平和首長会議による多摩地域の自治体と連携した取組や,戦争資料等の保存・活用の充実に取り組みます。こうした各種平和祈念事業を通じて,平和文化の一層の振興や国際交流・多文化共生社会の推進につなげて参ります。   また,一人一人の個性が尊重され,誰もが暮らしやすい共生社会の充実を目指して,「パラハートちょうふ」の理念に基づく取組を推進して参ります。   男女共同参画社会の形成に向けては,性別に関わらず,全ての市民が個性や能力を十分に発揮できる社会の実現に取り組んで参ります。   令和7年度は,これらの状況を踏まえつつ,調布市基本計画の3年次目として,5つの重点プロジェクトを基軸に,各施策の推進,成果向上に向け,組織横断的連携を図る中で,計画事業をはじめ,各種事業を着実に推進して参ります。あわせて,令和9年度を初年度とする次期基本計画の策定を見据え,その準備・調査に着手いたします。   次に,令和7年度の当初予算編成についてであります。   令和7年度に向けては,近年の堅調な市税収入に支えられ,財政の健全性は維持しているものの,歳入におけるふるさと納税に伴う減収影響は増加の一途をたどっています。そのような中で,歳出では,社会保障関係経費等の経常経費の増加,また,公共施設・インフラマネジメント等の各種重要課題への対応においては,昨今の資材価格の上昇等に伴う工事費の増大という要因も重なるなど,引き続き多大な財政需要が見込まれ,市財政を取り巻く状況は楽観視できず,厳しさが増していくと捉えております。このことを踏まえ,令和7年度の予算を編成するに当たっては,基本計画及び財政フレームを基本に,市民の安全・安心の確保,市民生活支援に継続的に取り組むこと,限られた財源の中,引き続き,歳入確保と経費縮減の両面から取り組むこと,そして,今後の大きな財政需要を見据え,複数年次の視点での財政の健全性維持を図ることの3点を基本姿勢として,取り組んで参りました。   当初予算における収支均衡に向けては,各種基金の活用を含めて,多角的な視点から財源確保を図る中で,基本計画事業費等の精査や,新規・拡充事業の厳選に取り組む一方,市民の安全・安心の確保や市民生活支援をはじめ,脱炭素化,デジタル化の取組,公共施設整備や都市基盤整備など,市政の重要課題への対応について,意を用いながら総合調整を図りました。   この結果,令和7年度一般会計の歳入歳出予算は,総額1120億1千万円となり,前年度と比較して55億1千万円,5.2パーセントの増となりました。目的別の構成比では,民生費が52.7パーセントで最大の比率となり,以下,教育費が12.1パーセント,次いで,総務費11.4パーセント,土木費10.1パーセントとなっています。 2 市政経営の基本的な考え方に基づく取組   続きまして,市政経営の2つの基本的な考え方についてです。   市は引き続き,「参加と協働のまちづくり」と「効果的・効率的な行財政運営」を市政経営の基本的な考え方に据え,行革プラン2023に基づく取組を推進して参ります。 (1) 参加と協働のまちづくり    参加と協働のまちづくりに関しては,引き続き,市民参加手法の適切な運用や,参加と協働の前提となる市政情報の共有に向け,市報や市ホームページをはじめとする様々な媒体を効果的に活用した情報発信を行って参ります。また,大学や企業など,多様な主体と連携しながら,産学官民の協働により,社会課題の解決につなげる共創のまちづくりに取り組む中で,調布スマートシティ協議会では,実証的な取組を推進して参ります。 (2) 効果的・効率的な行財政運営    次に,効果的・効率的な行財政運営に関しては,事務の簡素化・効率化や財政の健全性維持などの観点から,不断の改革・改善に取り組んで参ります。    日進月歩で進化するデジタル技術の活用については,市民サービスの向上と行政事務の効率化を図る観点から,システム標準化への課題に適切に対応しつつ,来庁せずとも必要な手続等が可能な「どこでも市役所」の実現や,ペーパーレス化の推進と併せ,デジタルデバイド対策に取り組みます。また,リモートワークを含む執務環境の改善や,生成AIなど新たなデジタルツールの活用を進めることで,生産性向上や業務プロセスの見直しなどにつなげます。    あわせて,多角的な視点を市政経営に一層反映させるため,女性職員の活躍推進や働き方改革などにより,多様な人材が能力を発揮でき,意欲をもって働き続けられる職場環境づくりを進めて参ります。    これらの取組に当たり,質の高い市民サービスを持続的に提供する拠点となる市庁舎については,狭あい化対策としての増築整備の検討や既存スペースの有効活用と併せて,執務環境の見直しを図ります。神代出張所については,市民サービス向上の観点等も踏まえ,事務所機能の暫定移転により,現施設における課題解決を図ります。    公共施設・インフラマネジメントについては,調布市公共施設マネジメント計画等に基づき,PPP・PFIや包括的業務委託といった民間活力の活用による効果的・効率的な取組を推進するなど,総合的な観点を持ちながら,個別の施設や課題に関する取組を推進して参ります。 3 主要な施策について(重点プロジェクトの取組)    続いて,令和7年度における主要な施策・事業について,基本計画に位置付けた5つの重点プロジェクトの取組を中心に,順次申しあげます。 (1) 安全・安心に暮らせるまちをつくる    はじめに,「安全・安心に暮らせるまち」をつくるプロジェクトであります。    各地で発生した近年の震災や風水害における課題を踏まえ,市民の生命と暮らしの安全を守る基礎自治体としての責務を果たして参ります。     防災・減災対策に関しては,能登半島地震での課題や,昨年修正した調布市地域防災計画に基づく取組を進める中で,避難者情報の共有に向けた近隣自治体との連携強化に取り組みます。あわせて,災害時における情報伝達手段の充実や,個別避難計画作成の優先度を踏まえた要支援者に関する計画の作成を進めて参ります。また,本年1月に都内で初めて導入したトイレカーについては,輪島市への被災地派遣を終えた後,市内の各種イベントなどでの平常時の活用を通じて,市民の防災意識の向上を図って参ります。さらに,次期耐震改修促進計画を策定するほか,住宅や緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進に加え,土砂災害対策としての擁壁やがけの安全対策に引き続き取り組むことにより,防災都市づくりを進めます。あわせて,令和元年台風第19号の経験を踏まえた対策として,事業主体の狛江市と連携した大規模ポンプ施設の整備のほか,調布市雨水管理総合計画の策定に取り組んで参ります。    消防力の強化については,常備消防力の維持・向上をはじめ,消防団の災害対応能力の向上を図るため,引き続き,資器材の充実や機械器具置き場の計画的な整備,消防団員の新規加入促進支援などを行います。    防犯対策では,街頭防犯カメラの設置推進や子ども安全・安心パトロールの実施のほか,地域での自主防犯活動の支援などを通じて,犯罪抑止に取り組んで参ります。また,特殊詐欺被害の防止に向け,金融機関等のATM周辺へのサギパト隊員の継続配置や,警察署と連携した若者の闇バイト未然防止対策及び強盗犯罪から身を守る対策の周知・強化を図ります。 (2) 調布の宝である子どもたちを応援するまちをつくる    次に,「調布の宝である子どもたちを応援するまち」をつくるプロジェクトであります。    市は,調布市子ども条例及び第3期調布っ子すこやかプランに基づき,引き続き,子ども・子育て支援の総合的な推進を図って参ります。    妊娠期からの切れ目ない子育て支援や,子どもの健やかな成長に関しては,児童福祉部門と母子保健部門の統合により,新たにこども家庭センターを設置し,児童虐待防止や妊娠早期からの支援の充実などにつなげるほか,バースデーサポート事業における対象年齢を拡充します。    保育サービスの充実に向けては,保育の質の維持・向上を図りながら,待機児童対策として,年度限定型保育事業や1歳児クラスの定員増加を行うほか,0歳児クラスの空き定員対策を継続します。また,幼稚園の利用促進の観点から,2歳児・満3歳児クラスの預かり保育料に関する補助を拡充します。あわせて,保護者の就労の有無にかかわらず未就園児を定期的に預かる事業の運営支援を継続して参ります。    学童クラブについては,入会保留児童の状況を勘案しながら,計画的な施設整備や教育委員会と連携した学校の空き教室の活用等による対応を図るとともに,放課後子供教室事業との一体的運営を推進します。    困難を抱える子ども・若者への対応については,引き続き,相談,居場所及び学習支援による総合的な支援に取り組みます。    学校教育については,段階的に進めてきたコミュニティ・スクールの全小・中学校への導入や,児童・生徒用端末の更新,民間スポーツクラブと連携した水泳指導の拡充を図ります。また,部活動指導員の配置拡充と併せて,部活動の地域連携・地域移行について,トライアル事業を継続する中で,調布モデルの構築に向けた取組を進めます。特別支援教育では,支援員の増員による支援体制の充実を図ります。さらに,不登校児童・生徒への支援に関しては,訪問型支援の充実に向け教育支援コーディネーターを増員するほか,中学生に対する支援の拡充に取り組むことで,一人一人に寄り添ったきめ細かな対応に努めて参ります。そのほかにも,計画的な学校施設の維持保全を推進し,適切な教育環境の確保に取り組みます。加えて,各家庭の事情などを踏まえ,児童が小学校の始業までの時間を安心して過ごせるようにするため,朝の時間帯における児童の見守り事業を開始するほか,中学生が海外の生活や文化・習慣等を現地で体験することを通じた国際感覚の醸成によるグローバル人材の育成機会の創出に取り組みます。    施設の整備については,若葉小学校・第四中学校・図書館若葉分館の一体的整備をはじめ,第七機動隊跡地を活用した宮の下保育園及び図書館宮の下分館の移転・整備などの取組を進めて参ります。 (3) 誰もが自分らしく安心して住み続けられるまちをつくる    続いて,「誰もが自分らしく安心して住み続けられるまち」をつくるプロジェクトであります。    令和7年度も引き続き,福祉3計画を基軸に,関連する諸施策との連携を図りながら,地域共生社会の充実に向け,分野横断的な取組を推進して参ります。    地域福祉に関しては,地域福祉コーディネーターを中心として,重層的支援体制整備事業を推進する中で,多機関協働による相談支援の充実を図るとともに,地域における支え合いの仕組みづくりを推進します。また,地域福祉コーディネーターと地域支え合い推進員を統括する人材を専任で配置することにより,包括的な支援体制の充実を図ります。総合福祉センターについては,これまでの利用者・関係団体等の意見を踏まえ,京王多摩川駅周辺地区への移転に向けた工事に着手します。また,利用者や関係団体をはじめ,引き続き,広く市民の意見を伺いながら,施設の機能・設備やシャトルバスの運行,調布駅周辺の福祉機能に関する具体的な検討を進めます。    高齢福祉に関しては,地域包括ケアシステムの更なる深化・推進に向け,生活支援の充実や認知症対策及び認知症家族の負担軽減のほか,介護予防,フレイル予防などに継続的に取り組んで参ります。    障害福祉に関しては,児童から成人までの一貫した支援と障害児に対する取組の充実を図るための体制整備をはじめ,三鷹市,府中市との連携により,重症心身障害者や重度知的障害者を対象とする通所及び短期入所施設の開設に向けた準備を進めます。また,東京2025デフリンピックが市内の会場を含め東京で開催される機会を捉え,手話や障害者の意思疎通に対する理解促進を図ります。    セーフティネットの取組においては,関係機関と連携し,生活困窮者の自立相談支援や就労準備支援などの包括的な支援体制の強化を図るとともに,法に基づく適正な保護と自立支援に取り組みます。    健康の維持・増進については,調布市医師会等と連携しながら,国及び東京都の動向を踏まえ,市における新型インフルエンザ等対策行動計画の改定に着手するとともに,新たな自殺対策計画に基づく取組を推進します。また,国の方針に従い,HPVワクチンのキャッチアップ接種の延長や高齢者を対象とする帯状疱疹ワクチンの定期接種化などへ適切に対応するほか,小児インフルエンザワクチン接種への補助を開始するなど,感染症予防対策の充実を図ります。    そのほか,がん検診の受診率向上や啓発,がん患者支援などによる総合的ながん対策の推進,受動喫煙防止,歯と口腔の健康及び生活習慣病予防などに継続的に取り組み,市民の健康づくりや疾病予防を推進して参ります。 (4) にぎわいと交流のある活気に満ちたまちをつくる    次に,「にぎわいと交流のある活気に満ちたまち」をつくるプロジェクトであります。    これまでのまちづくりの成果を生かしつつ,多様な主体と連携しながら,まちの活力の更なる向上につなげて参ります。    文化芸術及びスポーツの振興については,「豊かな芸術文化・スポーツ活動を育むまちづくり宣言」を発してから10年の節目に当たり,令和7年度からスタートする調布市文化芸術推進ビジョンと併せ,調布市スポーツ推進計画に基づき,市民の文化芸術活動及びスポーツ活動の推進を図ります。また,先の市議会定例会にて議決された「調布市若者の文化芸術活動及びスポーツ活動の応援に関する条例」を踏まえた若者の自主的な活動の促進に努めて参ります。引き続き,地域の多彩な文化資源を生かしつつ,関連する分野と連携する中で,共生社会の充実につなげていくほか,FC東京をはじめとするトップスポーツチームなど多様な主体と連携し,市民がスポーツ活動を「する・みる・ささえる」機会の充実や,東京2025デフリンピック開催に向けた機運醸成などを推進します。    新たなグリーンホールの整備に関しては,事業スキームの整理を含めた施設全体の基本構想の策定に取り組むとともに,ホール機能については,市民や利用団体からの幅広い意見の把握を踏まえ,各分野の専門家による有識者会議での検討を進めて参ります。あわせて,西調布体育館の機能移転をはじめとするスポーツ施設の整備や,市民プールのあり方検討などにも取り組みます。    地域経済の活性化については,令和6年度策定の調布市産業振興ビジョンに基づき,調布市商工会や各商店会に対する支援を通じて,市内事業者の活性化につなげるほか,起業・創業にチャレンジする方への支援の充実に取り組んで参ります。あわせて,調布花火をはじめ,古刹・深大寺や「映画のまち調布」,「水木マンガの生まれた街 調布」などの地域資源を生かした観光振興により,地域の魅力向上やにぎわいの創出につなげて参ります。    都市基盤整備に関しては,調布駅前広場の完成など,中心市街地における基盤整備の総仕上げに向けた取組を着実に進めるとともに,調布のまちの骨格づくりの成果を市域全体に波及させるための道路網整備や地区別まちづくりに取り組みます。    その中で,道路ネットワーク機能の向上を図るため,都市計画道路及び生活道路の一体的かつ計画的な整備を進めるとともに,調布市道路網計画の改定を進めます。また,住民発意による各地域の特性を生かしたまちづくりについては,西調布駅周辺や調布駅周辺のほか,北部地区などにおける取組の支援・推進を図ります。    東部地区における交通環境改善と沿線まちづくりの取組に向けては,市が主体となって,連続立体交差事業調査を実施するとともに,学識経験者や関係機関等を交えた検討会においては,開かずの踏切解消の抜本的な対策として,鉄道の連続立体交差化が望ましいとの中間報告を取りまとめました。この考えの下,本年1月には,地域住民,市議会及び市が一体となって,開かずの踏切解消の早期実現を目指し,促進協議会を設立いたしました。令和7年度は,踏切道改良促進法に基づく地方踏切道改良計画を作成し,国土交通大臣へ提出すべく,引き続き,国や東京都,鉄道事業者と協議・調整を図りながら,地域住民のまちづくりの機運と軌を一にして,連続立体交差事業の推進に取り組んで参ります。     また,市は,京王多摩川駅周辺地区への総合福祉センター移転を見据えつつ,駅利用者の安全性向上に向けた鉄道事業者による京王多摩川駅へのホームドア整備を支援します。    地域公共交通に関する課題への対応に関しては,路線バス再編に係る交通事業者との協議・調整やミニバス運行への支援を行います。また,北部地域におけるデマンド型交通の実証の継続とその結果検証を踏まえ,引き続き,地域に適した移動手段の確保に向けた検討に取り組みます。さらには,持続可能な公共交通の実現に向けた方針等を示す調布市地域公共交通計画を策定して参ります。 (5) 人と自然がおりなすうるおいあるまちをつくる    次に,「人と自然がおりなすうるおいあるまち」をつくるプロジェクトです。    昨年の世界の平均気温は,観測史上最高となった一昨年の記録をさらに更新し,最も暑い一年になりました。我が国を含め世界各地において激甚化・頻発化する自然災害の発生状況を見ても,気候変動による影響が,より身近に,かつ,ますます深刻になっていることを感じさせます。    こうした中にあって,脱炭素社会の実現,資源循環型社会の形成,生物多様性の保全に向けて市は,多様な主体と連携・協働しながら基礎自治体としての役割を果たすべく,環境分野のマスタープランとなる次期環境基本計画を策定して参ります。    脱炭素社会の実現に向けて,市は率先的な行動を示すとともに,広報・啓発の充実により,市民・事業者の環境配慮行動を促しながら,引き続き,オール調布の取組を推進して参ります。    市の公共施設においては,再生可能エネルギー100パーセント電力の導入を拡充します。また,市内の二酸化炭素排出量の約8割を占める家庭や事業所に向けては,東京都による大手住宅メーカーへの太陽光発電設備等の設置促進を図る制度が開始されることを踏まえ,市として,建築物再生可能エネルギー利用促進区域制度を導入するとともに,住宅への太陽光発電設備設置に向けた支援を行います。市は,これらゼロカーボンシティの実現に向けた取組を前進させながら,次期地球温暖化対策実行計画を策定して参ります。    資源循環型社会の形成に向けては,一般廃棄物処理基本計画に基づき,3Rの推進によるごみの減量とともに,更なる資源の循環を図って参ります。また,LINEを活用したごみ分別支援アプリ「調布ごみナビ」を本格導入し,さらにDXを推進することで市民の利便性向上を図り,資源循環を促進していきます。    豊かな自然環境の保全に向けては,崖線樹林地等において安全対策を進めながらその保全を図るとともに,深大寺・佐須地域において,地元の農業者の方々と協働し,引き続き,環境学習や農業体験,農業用水路の保全に向けた調査などにより,環境資源の保全・活用に取り組んで参ります。    下水道事業については,令和6年度中に改定する経営戦略に基づき,安全・安心な下水道施設の整備を進めるとともに,財政マネジメントの向上を図り,安定した事業経営を継続して参ります。    都市農業の振興及び都市農地の保全・活用については,新たな農業振興計画に基づき,関係機関等と連携しながら,農業者に対する支援の充実をはじめ,マルシェ ドゥ 調布の開催や市民農園の活用等を通じて,市民が農に触れる機会の創出に取り組みます。 4 おわりに   以上,令和7年度における市政経営について,私の所信を申し述べさせていただきました。   繰り返しとなりますが,各地で頻発する自然災害や先行きが不透明な国内外の社会・経済情勢などが市政に及ぼす影響を常に注視しながら,基礎自治体の第一の責務を果たすべく,市民の安全・安心と市民生活支援を基調として各種取組を継続して参ります。あわせて,市制施行70周年の節目を市民の皆様と共に慶びつつ,これまでの間,飛躍的に発展してきた調布のまちを更なる明るい未来へつなげていきたいと考えています。   令和7年度においても市民生活や市政を取り巻く状況を的確に捉えながら,市民,市議会の皆様と共に,調布市基本構想に掲げたまちの将来像「ともに生き ともに創る 彩りのまち調布」の実現に向け,諸施策を着実に推進して参る所存であり,ここに改めて,皆様の御理解・御協力をお願い申しあげます。 登録番号 (刊行物番号) 2024-172          令和7年度における基本的施策について             発行日 令和7年2月             発 行 調布市             編 集 調布市行政経営部企画経営課                 〒182-8511調布市小島町2-35-1                 ℡ 042-481-7368             印 刷 庁内印刷