令和6年度 第1回調布市バリアフリー推進協議会 議事録 開会 【事務局】  お待たせいたしました。定刻となりましたので,ただいまから令和6年度第1回調布市バリアフリー推進協議会を開催いたします。  委員の皆様には,御多忙の中,御出席を賜り誠にありがとうございます。  本日の会議の時間につきましては,会場の都合上,午前11時30分までとさせていただきますので,皆様の御協力をお願いいたします。  なお,当協議会は,令和4年度以来の開催ということもございまして,新たに委員になられた方々もいらっしゃいますので,次第2の委員の紹介にまず移らせていただきます。  私ども事務局席の前方,A委員から右回りで御紹介させていただきます。  では,まず行政関係者から。  調布市都市整備部外環交通担当部長・A委員です。 調布市福祉健康部長・B委員です。 警視庁調布警察署交通課長・C委員です。 国土交通省関東運輸局交通政策部バリアフリー推進課長・D委員ですが,本日は代理として,E様に御出席いただいております。 東京都建設局北多摩南部建設事務所補修課長・F委員です。 国土交通省関東地方整備局相武国道事務所交通対策課長・G委員です。 東京都都市整備局都市基盤部交通政策担当課長・H委員につきましては,本日,御欠席の御連絡をいただいております。また,B委員につきましても,途中,業務の都合により退席させていただきます。  続けて,公共交通事業者の皆様です。  小田急バス株式会社営業部営業担当課長・I委員です。 京王電鉄バス株式会社安全技術部安全推進サービス向上担当課長・J委員につきましては,本日,代理でK様に御出席いただいております。 京王電鉄株式会社鉄道事業本部計画管理部計画担当課長・L委員ですが,本日は欠席のため,代理としてM様に御出席いただいております。  次に,学識経験者の皆様です。  学校法人中央大学研究開発機構機構教授・N委員です。N委員には,本協議会の会長を務めていただいております。 学校法人中央大学研究開発機構機構准教授・O委員です。O委員には,本協議会の副会長を務めていただいております。  続けて,福祉関係者の皆様です。  視覚障害についての福祉関係者として,P委員に御出席いただいております。 調布心身障害児・者親の会のQ委員です。Q様につきまして,事前送付させていただいた委員一覧には「副会長」と入れておりましたが,正しくは入りません。口頭にて訂正させていただきます。失礼いたしました。 続きまして,調布市聴覚障害者協会理事・R委員です。 調布市シニアクラブ連合会副会長/健康部長・S委員です。 調布市身体障害者福祉協会会長・T委員です。 こちらに加えて,調布市精神障害者家族会かささぎ会幹事のU委員につきましては,本日御欠席の連絡をいただいております。  続きまして,商工関係者として,調布市商工会理事建設業部会長・W委員です。W様につきましても,事前の資料の中で「副部会長」という表記がございましたが,正式には部会長となります。失礼いたしました。  最後に,公募市民委員の皆様です。  まず,X委員です。 続けて,Y委員です。  委員の皆様は以上でございます。  委員としての任期は2年間で,令和8年3月31日までをお願いしておりますので,改めてよろしくお願いいたします。  なお,傍聴につきましては,先着10人まで受け付けることとしておりますので,あらかじめ御承知おきください。  それでは,ここでN会長から一言御挨拶いただきたいと存じます。会長,よろしくお願いいたします。 【N会長】 皆さん,おはようございます。調布市でこのバリアフリーの会長を務めて20年近くなります。国の政策も含めて幾つか変わりつつあることだけを申しあげて御挨拶に代えさせていただきたいと思います。  国では今,分科会を設けまして,バリアフリーのICTと心のバリアフリー,もう一つ,基本構想,今回この会議は基本構想ですけれども,その見直しが今進行中です。ICTについては,簡単に申しあげますと,視覚障害の方がスマホを持って歩くことが歩きスマホになるのかどうか。これは合理的配慮でちゃんと検討しないといけないと私は思っています。これはかなり重要なのです。だから検討すべきだと思っています。  もう一つは,国土交通省も含む地図情報システムは,ゼンリン,あるいはグーグルも含めて,本来は国が一括管理しないといけない領域なのですが,グーグルに任せていいのかどうか,そういう問題もあります。それから,データがまだ極めて中途半端なので,この辺りをどうするかというところがICTのところにはございます。  それから,それ以外に鉄道局でやっているのは,道路局でやりましたけれども,障害者が,特に視覚障害をお持ちの方が安全に渡れるようにする新しいエスコートゾーンみたいなものをガイドラインとして出しました。鉄道については,構内踏切を今始めている最中で,これは多分東京では少ないと思いますので,地方の鉄道で役に立つのかなと思います。  それ以外に,基本構想はまだ議論中ということと,心のバリアフリーというのは,後でOさんから説明していただきますけれども,ここも結構重要な部分である。全くやっていない領域としては,インクルーシブトランスポート。これはイギリスで書かれたレポートを全部翻訳して,来週の学会で発表する予定なのですが,一言で申しあげると,今までの交通計画を障害者抜きにやってきたのは日本なのです。ところが,欧米はほとんど障害者を入れて交通計画をやってきている。このことが障害者の交通計画を,運輸をはじめ,みんな認識していないのです。そこは特別にというので,福祉有償運送でやったけれども,では,福祉有償運送と一般の交通の間の人がすぽんと抜けてしまうのです。  そういう意味で,インクルーシブトランスポートというのも新しい流れとしてあって,これについてイギリスでは,例えば具体的な例を申しあげると,車いす使用者が鉄道で20分以上待たせるとペナルティーである。こんなの駄目だよと。その率は96%できているけれども,来年度は98%まで上げましょうとか,そのような具体的なところをイギリスでは政策としてやっているのです。そういう意味では,日本の10年から20年先を行っているのが,どうも欧州の世界では起こっているというところです。残念ながら,日本はそういうところでまだまだよちよち歩きという感じがしました。  ということで,そういう中で皆さんに協力を願って,調布市の障害をお持ちの方と高齢者,あるいは移動困難な人たちが安心して生活できる環境をつくるのがこのバリアフリーの協議会ということで,ぜひ皆さんの協力でできるだけいい調布市をつくっていきたいと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。 【事務局】 ありがとうございました。それでは,議事に入ります前に,資料の確認をお願いいたします。  本日の資料につきましては,事前送付資料として,次第,本協議会の委員名簿,同じく本協議会の要綱,緑色の冊子ですが,調布市バリアフリー特定事業計画,資料1,これまでの振り返りと今年度の取組,以上5種類を事前送付しております。  また,当日,机上配付資料,机の上に追加で置かせていただいたものとして,「心のバリアフリーとは」と記載のある資料,また,赤い冊子で「調布市バリアフリー基本構想~地区別計画~」,青い冊子の「調布市バリアフリーマスタープラン~移動等円滑化促進方針~」でございます。  なお,赤,緑,青の冊子につきましては,新たに委員となられた方もいらっしゃいますので,皆様に配付させていただきます。調布市のバリアフリーの推進の方針等は,これらの冊子にまとめられておりますので,本日はかいつまんで御説明させていただきますが,お時間のあるときに御一読いただければと存じます。  皆様,資料はおそろいでしょうか。それでは,以降の議事進行をN会長にお願いいたします。 【N会長】 それでは,早速議事に入りたいと思いますけれども,今回,これを進行するに当たって,基本的な考え方を整理するために,副会長のOさんから事前に説明をお願いしたいと思いますので,よろしくお願いします。  Oさんからは,障害の社会モデルとは何かとか,合理的配慮が最近法律として制定されておりますので,こういった理解抜きでバリアフリーを進めるのは最近難しくなってきていますので,一度御説明をいただいてから本論に入りたいと思います。  それでは,Oさん,よろしくお願いします。 【O副会長】 中央大学のOと申します。こちらの資料を用いてお話しさせていただきたいと思います。大きな絵にしております。  御出席の皆様は,この考え方を既に御存じのことかと思いますけれども,今,令和4年以来の開催ということですので,再度の確認をした上で進めさせていただけたらいいのかなと思っています。  最初の基本です。「障害の社会モデルとは」,これを御存じでない方はいらっしゃらないと思いますが,私がいつも一般の方に説明する絵を用いて御説明します。  一番の上の絵は何が障害かというと,左側の人は車いすに乗っている絵です。右側の人は白杖を持って歩いている絵を描いております。肢体不自由なのかな,目が見えないのかなという障害です。その下の絵です。階段の前に車いすがいる絵と,サインがある前に白杖を持った人の絵が描いてあります。これは一体何が障害なのかというところなのですけれども,次のページ,左上に行っていただくと,車いすだから階段を上がれないので上の階に行けないという考え方や,目が見えないから行き先が分からないという考え方です。これは長年一般的に用いられて主流であった考え方で,障害の医学モデルといいまして,障害は病気や外傷等から生じる個人の体の問題であり,専ら平等な社会参加が制約されているのは,機能,体の障害があるからだという視点です。  それに対しまして,下の絵です。これは何が障害か。同じ絵なのですけれども,そういうではない,階段にスロープがないから,もしくはエレベーターがないから上に行けないという考え方です。音案内がないから行き先が分からない,もしくはガイドヘルパーがいないから行き先分からない。これは社会環境側が整備されていないことによって,自分たちの行動,社会参加が制約されているという考え方です。この社会環境側の整備を取り除くという考え方が障害の社会モデルということになります。これは2016年に批准した障害者権利条約によって明確に位置づけられました。ですので,私たちがここで今議論するのは,この考え方を基に議論していくということになります。  最近,バリアフリー法で,少なくとも2,000平米以上の大規模建築は,入り口スロープもあり,エレベーターもあり,トイレもあるという整備がされてきつつあるかと思いますけれども,まず一般的に不特定多数の障害者が使いやすい,こうした環境の整備に関しまして,事前的措置ということを言います。あらかじめこれをやっておくこと,事前的措置が行われ,ただし,これをやったからといって,全ての特性のある方が使えるわけではない,解決できない,個々の障害問題を解決するために,さらに合理的配慮が必要になってきます。  合理的配慮というと,合理的かどうかということをよく言われてしまうのですけれども,リーズナブルアコモデーションといって,この日本語訳があまりよくないのではないかということもよく言われているのです。何を言いたいかといいますと,合理的配慮,今,私たちが言っていることは,障害のある人が社会生活において平等に参加できるよう,障害特性や困り事に合わせて行う配慮。障害者権利条約では,このように言っています。障害者が他の者との平等を基礎として,ほかの人と同じように動けること,過ごせること,生活できることを基礎として,全ての人権及び基本的自由を享受するということです。または,行使することを確保するための措置ということになっています。  では,言葉では分かりましたと。具体的な例はどういうことなのかというのをここに幾つか挙げさせていただきました。例えば,車いす利用者のために段差にスロープを渡したり,電車に乗るときによく見るかと思いますけれども,スロープを渡したり,高いところに陳列された商品を取って渡すなどの物理的環境への配慮を行うということ,これは1つ合理的配慮。事前的措置というのがその前に問題になってくるかもしれませんけれども,古い建物の場合,こういったことをやる。これは合理的配慮になります。  物理的はイメージしやすいのですけれども,それだけではないです。例えば,聴覚障害の方に対して筆談であったり,視覚障害の方に対する読み上げ,または手話などによるコミュニケーション,分かりやすい表現を使って説明するなどの意思疎通の配慮を行う,これも合理的配慮になります。  さらに,障害特性に応じた休憩時間の調整などのルール,慣行の柔軟な変更等,今までなかなか理解されづらい,理解されてこなかったのですけれども,例えば認知症の方であったり,発達障害,自閉スペクトラム症など,脳機能の障害の方はどうしても体が疲れてしまう,疲れやすかったりするということもあり,車いす使用者の方もそうですけれども,こうしたルール,慣行の柔軟な変更といったようなことが合理的配慮となります。  先ほど,さらに出てきました心のバリアフリーとは何か。名前から気持ちのバリアの解消と捉えられがちなのですけれども,本当はもっともっと深いことなのです。心のバリアフリーとは,様々な心身の特性や考え方を持つ全ての人々が相互に理解を深めるためのコミュニケーションをとり,支え合うことと言われています。  ここには3つのポイントがありまして,まず1つ目,先ほどお話ししました障害の社会モデルを理解すること。2つ目,障害のある人への差別を行わないように徹底すること。そして3つ目,自分とは異なる状況を持つ多様な他者とのコミュニケーションを取る力を養うことといったことになります。生活全般といったバリアを除くということ。  これによって,今まで外出が制限されていたような人たちも,社会に参加して,それぞれの尊厳を持った生活ができるというような考え方につながります。  以上となります。 【N会長】 どうもありがとうございます。リーズナブルアコモデーションというのは,1990年のAmericans with Disabilities Actという障害を持つアメリカ国民法の中で初めて使われました。私がそのときに「妥当な調整」という訳をしましたけれども,リーズナブルは簡単に言うと,例えば3,000円のラーメンだとリーズナブルではない,800円だったらリーズナブルだねという言い方をします。つまり,自分が納得できる金額というような,納得できる様々な対応のことをリーズナブルといいますので,合理的配慮というと何だかよく分からないと思いますので,納得できる関係がちゃんとつくられているという御理解をしていただくとよろしいのかなと。法律はそのことを小難しく書いているだけですので,そういう理解をしていただければと思います。  Oさん,どうもありがとうございました。  それでは,早速これまでの振り返りと今年度の取組ということで議事に入りたいと思います。事務局から報告をお願いしたいと思います。 【事務局】 資料1の「これまでの振り返りと今年度の取組」という資料をお手元に御用意ください。 では,資料1に基づいて,バリアフリーに関するこれまでの振り返りを御説明いたします。資料1の1ページ目を御覧ください。  調布市では,平成9年に調布市福祉のまちづくり条例が制定されまして,建築物,道路,公園及び交通施設等のバリアフリー化を進めてきました。また,平成19年2月に,交通バリアフリー法に基づく調布市交通バリアフリー基本構想を策定し,平成22年度を目標として,駅などの旅客施設やバス車両,道路,駅前広場,信号機等のバリアフリー化を重点的かつ一体的に推進してきました。  平成24年3月には,バリアフリー法に基づく調布市バリアフリー基本構想を策定し,従来の計画に加え,建築物を加えたバリアフリー化事業を設定するとともに,市としてのバリアフリーの考え方を明らかにし,市内における移動や施設利用の利便性,安全性の向上を目指した取組を推進してきました。この旧基本構想の目標年次が令和2年度末であり,先に示したバリアフリー法の改正に伴う社会的経緯から,バリアフリーのまちづくりに向けたさらなる取組の推進が必要であるため,調布市では「みんなの“からだ”と“こころ”にやさしいまち調布」の基本理念のもと,令和4年4月に,今,皆様のお手元にある青色の冊子,「調布市バリアフリーマスタープラン~移動等円滑化促進方針~」,通称,マスタープランと呼んでおります。それと,赤色の冊子,「調布市バリアフリー基本構想~地区別計画~」,通称,基本構想と呼んでおります。この2つを策定いたしました。皆様には,事前送付したものについては,この青と赤の2冊の冊子の概要版を送付しております。  資料1ページの下には,マスタープランと基本構想が調布市のその他の計画とどのように絡んでいるのかを示しております。右側の黄色い四角の中には,バリアフリーの計画と関連する調布市のその他の計画を記載しております。この中でも一番上の調布市都市計画マスタープランと,下から4番目の調布市総合交通計画などは,調布市を空間的にどう整備していくかに関わる計画なので,バリアフリーの整備面と強い連携が必要となってきます。また,下の調布市地域福祉計画や高齢者総合計画,障害者総合計画などは,バリアフリーの福祉的な考え方の面で連携が必要となってきます。  資料1の2ページ目を御覧ください。バリアフリーマスタープランと基本構想の策定についての説明と地区設定のイメージ,それぞれの関係図を示しております。  計画の位置づけについて説明させていただきます。  事前送付した基本構想の概要版の5ページ,6ページの地図をお開きください。冊子の5ページと6ページです。調布市の全体の地図が載っております。  バリアフリーのマスタープランでは,地域の特性に応じたバリアフリー整備の推進を図るため,バリアフリー方針を大きく2つの地区,移動等円滑化促進地区と重点整備地区で示しております。過去の経緯としましては,令和4年,バリアフリーのまちづくりのさらなる取組やバリアフリー法の改正に伴う内容の見直しが必要であったことから,これまで展開地区,促進地区と呼んでいた地区をまとめて,駅を中心とした交通結節点を含む地区として,移動等円滑化促進地区としてバリアフリー化の方針を一体的に設定しました。  また,旧重点整備地区における調布駅,布田駅,国領駅周辺地区と飛田給駅周辺地区の2地区は引き続き重点整備地区に設定したほか,展開地区で設定していた京王多摩川駅周辺地区につきましては,土地区画整理事業等の予定があることから,積極的にバリアフリー特定事業を検討する地区として,このタイミングで新たに重点整備地区に位置づけました。  地図の中で,点線で囲われたところが,移動等円滑化促進地区となりまして,こちらが市内の全ての駅を中心とした交通結節点を含む地区を一体的に設定しまして,バリアフリー法に基づく緩やかな網がけの東西の歩行者の動線の強化を図りまして,この地区内だけではなく,市内全域におけるバリアフリー化の促進に向けた方針を示しており,調布市のバリアフリーの推進における大枠となります。  また,もう一つの地区,重点整備地区という先に示した移動等円滑化促進地区の中に位置づけております,地図の中で色のついた3つのエリアが重点整備地区になります。  1つ目が,調布駅,布田駅,国領駅周辺地区,2つ目が飛田給駅周辺地区,3つ目が京王多摩川駅周辺地区から成るもので,地区内に位置する生活関連施設,生活関連経路等について,具体的なバリアフリー化事業である特定事業を位置づけております。これらの特定事業は,赤い冊子にあります調布市バリアフリー基本構想にも詳しく特定事業を掲載しております。  マスタープランで示した3つの重点整備地区の特定事業の施設ごとの具体的な内容ですとか,調布市全域に及ぶ市民事業者等に,高齢者,障害当事者等への理解と協力を得るための心のバリアフリーに関する具体的な内容も赤い冊子の基本構想に掲載しております。  続きまして,緑の冊子の説明にまいります。緑の冊子である調布市バリアフリー特定事業計画は,先ほど紹介した赤い冊子の基本構想に位置づけた特定事業等について,施設設置管理者等に詳細な事業の内容や規模,着手時期について具体的に検討いただき,市で取りまとめたものになります。緑の冊子,調布市バリアフリー特定事業計画について,例をとおして説明いたします。12ページを御覧ください。  こちらが調布駅になります。事業主体が京王電鉄株式会社となっておりまして,左側の事業の内容に当たる4項目については,京王電鉄様側でこれから継続して取り組む内容であったり,課題として認識している項目であったりということで挙げていただいているものになります。  そして今,例として挙げさせてもらった京王電鉄様をはじめとした各事業者が,管理施設について具体的にバリアフリーについてどう実施するのか,いつ実施するのかなど,詳細な内容を含めて取りまとめたものが,この緑の冊子,調布市バリアフリー特定事業計画,になります。  なお,事業実施予定期間については,具体的な年度の記載があるところは,その年度のとおりなのですけれども,記載以外の表記につきまして,「継続」と書かれているものは,引き続き継続的に実施するもの。「順次」と書かれているものは,実現可能箇所,必要箇所から順次実施していく。「検討中」となっている項目については,何をどう検討しているのかを項目の3番,実施に際し配慮すべき事項,検討状況,変更点などに記載してあります。  また,緑の冊子の175ページを御覧ください。こちらには,心のバリアフリーに関する具体的な配慮事項という,先ほど御紹介した各事業者が実施する項目の中に,心のバリアフリーが含まれている場合,これらのことを配慮しながら実施するようにと当時まとめたものになります。例えば,先ほど御紹介しました京王電鉄様が実施する項目,12ページの京王電鉄様につきましては,4つの特定事業計画の中,3番は心のバリアフリーに関する項目として,視覚障害者の方への声がけや案内誘導の訓練を継続して実施するほか,訓練内容の拡充やオンラインを活用した教育方法について検討を行うと,駅における視覚障害当事者の方への声がけの仕方などの従業員教育について書かれております。  そこで,175ページの番号1番を御覧ください。多様な利用者への適切な対応について,職員,従業員,係員,乗務員,市民等の教育を実施します。特定事業で心のバリアフリーを定めている事業者に対して,当時,意見をまとめまして,事業者さんに伝えております。  補足ですが,12ページの京王電鉄様のバリアフリー教育の推進と,175ページの1番,「多様な利用者への適切な対応について」というところは,多少文言が異なっておりますが,こちらにまとめて当てはまっております。特定事業に心のバリアフリーとして,従業員等へのバリアフリー教育が含まれていたら,全てこの1番の配慮事項を御意見としてまとめたものになりますので,こちらに該当しております。  各事業者が,どこの配慮事項に当てはまるのかという一覧表は,その先の178ページに一覧表が掲載されております。見開きのページになります。そちらに各事業者がどちらの心のバリアフリーについて該当するのかというところを書いております。  こういった形で,心のバリアフリーの具体的な配慮事項を特定事業計画,冊子の中に含めておりまして,各市内の事業者さんに実施していただくように調布市から伝えております。  心のバリアフリーの説明はこちらで終わります。これまでの振り返りは駆け足となりましたが,以上となります。ただいま御説明しました内容は,資料1の1ページから3ページ目にまとめて記載してあります。3ページ目には,これらの赤,青,緑の冊子を作成するまでに当たりまして,段階的な取組や協議会の開催状況などを掲載しております。後ほど御確認ください。  これらの具体的な計画も含め,調布市は積極的にバリアフリーのまちづくりを推進し,市内における移動や利用施設の利便性,安全性の向上など,誰もが利用しやすい生活環境の整備を推進してまいります。  これまでの振り返りについての説明は以上になりまして,続きまして,(2)今年度の取組について御説明いたします。資料1の4ページの御説明に入ります。  令和5年3月,協議会委員及び各施設設置管理者等の御協力のもと,調布市バリアフリー特定事業計画を取りまとめいたしました。今年度,令和6年度の主な取組としては,令和5年度末時点の特定事業計画に基づく887の事業のうち,約半分,5割の事業所は特定事業を着手及び引き続き継続すると計画されているため,進捗調査を全65の事業者に行いまして,実施状況を把握するとともに,重点整備地区及び特定事業種別の進捗率を算出する予定です。  現在,この協議会の開催と並行して,全ての特定事業者に対して,市から特定事業の進捗事業の調査をかけているところです。今年度末に開催予定の第2回バリアフリー推進協議会にて進捗状況調査結果を御報告するとともに,マスタープラン及び基本構想の実現に向けた検討を引き続き進めてまいります。  以上で事務局からの資料についての説明を終わります。 【N会長】 どうもありがとうございます。多分聞いていらっしゃる方は,何が何だか分からなくなっているのではないかというところで,ちょっと補足的に申しあげると,この赤い,バリアフリーの基本構想というのは,駅及びその周辺を中心にやったのです。駅及びその周辺のバリアがどこにあってどうなっているか。そして,そこで特定経路というのを決めて,特定経路というのは,例えば道路でバリアフリーを優先的にやる部分をいいます。それを事業化して,道路だったら道路はちゃんとやりましょうと。鉄道駅だったら鉄道駅のエレベーターをちゃんとつけましょうというのがバリアフリーの特定事業,この緑になるわけです。だから,基本構想で駅及びその周辺でつくったものを道路特定事業,交通安全特定事業,その他いろいろの特定事業がありますけれども,その特定事業がここに並べられていて,特定事業としたら,ある程度それをちゃんと遂行してやったかどうか,今年度は達成率をちゃんと調査しましょうということで,赤いのと緑色の流れをまず御理解しておいていただく。  そして,調布市のマスタープランというのは,後から国のほうで出てきたのだけれども,調布は先にやっていたのです。マスタープランというのは,カバーされていないエリアはどうするのというところで,都市全体を考えていく緩やかなマスタープランをつくろうというのがこの濃いブルーの冊子です。そういう意味で,最初に調布市のバリアフリーの基本構想と,基本構想で計画したものがどこまで鉄道ではやっているか,バスではやっているか,あるいは教育ではやっているか。建築物,道路,そこでどこまで進んでいるかをここのところで書いてあるわけです。それを今年度チェックしましょうというのが,ただいまの大筋の説明の一部です。  ということで,皆さんからただいまの説明の中で分からないことも含めて,説明がもし足りないようでしたら,また説明していただくとかということもありますので,分からない点,あるいは御意見がありましたら,ぜひどうぞ。どこからでも結構ですので,いかがでしょうか。Xさんは何かないですか。 【X委員】 チェックするというのは重点整備地区のことでよろしいのでしょうか。 【N会長】 重点整備地区も含めて特定事業のチェックです。つまり,計画をつくったところで,ここはバリアフリーにしましょうといったところがどこまでやれているかというチェックです。 【X委員】 私というよりも,皆さんに確認を込めて今お聞きしました。分かりました。ありがとうございます。 【N会長】 ほかにいかがですか。どうぞ,Qさん。 【Q委員】 調布心身障害児・者親の会のQです。  何回かこのバリアフリーの委員に出ていて,これまでにも伝えているのですけれども,第1回協議会と第2回協議会の間に何もなく,全体での説明だけで,せっかくチェックすると言っても,なかなか当事者の意見が反映されにくい。この間にもう少し直接事業者とやり取りできるような場があったほうが,よりよいものになると思って毎回意見を言っています。今年度はどのように進めていく予定でしょうか。第1回協議会と第2回協議会の間にはほかに何の取組もないのでしょうか。 【N会長】 Qさんからは,1回から2回,多分3月ぐらいにやると思うのですが,その間に私たちは何もないのということですが,そこはいかがでしょうか。どうぞ。 【事務局】 Qさん,ありがとうございます。今,第1回協議会の中で各特定事業の進捗を調査している中で,おっしゃるとおり,進捗状況によっては,当事者の目線も必要となるところも出てくるかと存じます。  第1回と第2回の間の意見交換の場は,今のところ予定はないのですが,来年度につきましては,そういった市民部会ですとか,各当事者の目線を重視するということで,事業者さんにそういった意見を伝える場の予定はしているところございます。まだ具体的に決まっているところではないですが,進捗調査の結果によってはそういったことも考えております。 【N会長】 Qさん,納得しましたか。納得しないなら,もう一度おっしゃってください。 【Q委員】 納得しないということで,せっかくこれだけ福祉関係者も事業者も集まっているのに,市と事業者の間だけでチェックして,何の意見を聞く場もなく,言う場もなく,また来年度にやりましょうという話はとてももったいない。福祉関係者もいるし,市民の公募委員の方も選んでいるのですから,今年度からぜひそれをやっていただきたいと思います。 【N会長】 ありがとうございます。私からもう少し翻訳して申しあげると,事業者の進捗状況調査は勝手にやればいいではないかというのがまずあって,これだけ皆さん参加しているので,では今,特定事業ありなしは別として,今困っていることは何,困り事は何というのを聞くのが本筋でしょうと。 私はICTの話とか心のバリアフリーを言っていて,こういう問題が今までの事業計画の中では必ずしも十分出ていないかもしれない。そうすると,今抱えている問題をできるだけ聞いておいたほうがいいのではないのと。それを含めて,今年度末にこういう問題があったけれどもどうしましょうかというのを,せっかく2回目にやるので,とにかく一回皆さんの意見を,どういう形にせよ聞いておいたほうがいいでしょうということです。というのがQさんの御意見と理解しました。  そこは考えておいてください。今,即答をしなくても結構ですので,そういう御意見が出たのだということです。 【事務局】 分かりました。貴重な御意見をありがとうございます。 【N会長】 ほかにいかがですか。どうぞ,Pさん。 【P委員】 Pと申します。視覚障害者です。  2回目はやっていただきたいというか,意見をみんな出し合いたいと思ってはいます。私も思っております。私が意見を出すために,この分厚いものというか,緑も赤も青も私には読むことができず,これを読んでどのように思うのかとか,意見を求められても私にはできないので,まずここでお願いがあります。2回目まで皆さんの御意見を伺う会議がなくても,私に対して時間をいただきたいのです。説明の時間をください。  例えば,今まではこの事業報告というのは何年もありました。長期計画,短期計画,どうのこうの計画。これは完了しました,あれは完了しましたという御報告は何かテキストで来ているのですけれども,実際何が行われたのかというところはテキストでは来ていないのです。この場に来たり,誰かが発言したことによって,あれはどうなっているのかしら,これはどうなっているのかしらというような質問や意見を申しあげてきたと思います。  ですので,緑のところでいうところの,京王電鉄さんに対しての結果が百七十何ページに出ていますよと。時間とかどこまでできているはいいのです。何をやってきたかということを教えていただきたい。例えば,音声がどこそこにつきましたというのは分かりました。でも,ここの駅はついていないですよねとか言えるような,視覚障害者にも文書かきちっとわかるような方法をとっていただきたいと思っています。  また,先ほど先生がおっしゃったように,20年たっているわけです。20年たてば,私自身も20歳年を取っていて,そうそう簡単に頭が柔らかくなっていないので,きちっと意見を伝えていくためにも,事務局とのコミュニケーションをしっかりと取っていきたい。  今まで福祉総務課さんが,総合福祉センターの新センターを作成するに当たり,毎回私だけか,ほかの方もあったかと思うのですけれども,資料の事前説明を必ず行ってくださいました。そのためにとても参加しやすかったし,意見も述べやすかったと思います。なので,私からは,今何か思うことと言われても何も言えないので,1個でもいいです。全部まとまらなくてもいいから,説明をいただく時間をください。それが1つ。  先ほどN先生がおっしゃった,アプリで動ける,歩ける人たちが増えつつあるので,そういうところも調布市のこれからのまちづくりに当たって反映していただければいいかなと思っております。  とりとめもない話で申し訳ございません。以上です。 【N会長】 どうもありがとうございます。ただいまの御意見について,もしお答えできるようでしたら。 【事務局】 Pさん,貴重な御意見ありがとうございます。  Pさんに関しましては,テキスト資料の送付をもって,今回のバリアフリーの協議会の趣旨について,これまでの報告ですとか,一旦これからこういった動きをしますというところが趣旨になると御連絡しているのですが,これから各事業者にてどういったことが行われるのかですとか,進捗調査をかけていく中で分かることが多々あると思いますので,そういったところの御報告が第2回にはできると思います。  その前に,テキストで今回の動いたところを事前説明したりと,第2回協議会に参加しやすい形を心がけてまいりますので,貴重な御意見ありがとうございます。よろしくお願いします。 【N会長】 どうもありがとうございます。恐らく2回までのところで特定事業が,どこがどの程度進んだかということの確認をした結果を皆さんにお知らせすることがまず第一点なのでしょうね。市側としてはそれをやったほうがいいでしょうと。第2点は,それを受けて,障害当事者の方々が今,調布で使っていて,まだ問題があちこちあるというのを直接意見いただくということがもう一つ必要になるでしょうね。その直接いただいた意見が特定事業で計画中なのか,あるいは特定事業から外れているのか,それを確認するということもかなり重要なことで,その2つをまず2回に至るまでの過程でやっておいたほうがよろしい課題と思います。そうしないと,せっかく皆さんの様々なバリアフリーの意見が半年間眠ったままということになりますので,せめてその期間に意見を聞いておいてください。  ほかにありますか。Tさん,どうぞ。 【T委員】 これ,一般質疑ですか。僕は手押し車を使って歩いているんですよ。これがないと僕は歩けないんです。だから,障害者の当事者でもあるわけですよ。57のときに脳幹梗塞を患って,右側全部麻痺しちゃった,ばかになっちゃった。僕は右手使いですから,歯は磨けない,はしは持てない,ひげはそれない,そんな感じでしたよ。だから,僕は当事者ですから,よくアスファルトでないところへ行って自分で努力しました。ここに書いてある心のバリアフリー,これに僕は自分なりに努力して挑戦しました。みんな,右足の感覚をつかめるようにと裸足で歩いたりとか。重くて「何だこれ,俺の腕かい」というのが何回もありました。今でもおむつしていますし,おむつのパンツもしていますよ。大きいほうは間に合うんですけど,小便のほうは間に合わない,トイレが間に合わないんです。だからおしめをしているんですよ。  うちの母ちゃんが倒れたもんで,それで分かったんですけど,僕は要支援2なんですよ。要支援2になると,こういう手押し車を借りられたりするのか,その支援の度数によって借りられたり,借りられなかったりするのかというのが初めて分かりまして,世間の人で知らない人が結構多いんですよね。  話が元に戻りますけど,私は当事者としまして,不自由な身を囲っている身ですから。ですから,心のバリアフリーとは何だろうと自分で考えて,私は自分で挑戦して,勇気を出して言葉に出そうと。何でも言おうと思いました。だから,一番使うのは「ありがとう」という言葉と「ごめんなさい」,この2つだけ覚えておけば全部通っちゃうんですよ。ありがとうと言われると何か気持ちが良いんですね。ありがとうを言うほうも笑顔になるんですね。本当に不思議な言葉です。「ごめんなさい」と言ったら,歩道でもよけてくれる人がいますから。そういうときには「ありがとうございました。すみません」と,僕は必ず声を出して言うようにしています。  今見ていると,電車の向こうを渡るのに長いでしょ。渡っていても,一般の普通の人は何も言わないのね。「一緒に手伝いましょうか」とも言わない。これが今の風潮ですよ。ですから,医者へ行っても,どこへ行っても,自分は耳も遠いものですから,何でも言います。「すみません,これをやってくれたらありがたいんですけど」と。すると,みんな,寄り添う気持ちとか持っているわけですから。余計なことしちゃいけないと思って,ただ遠慮しているだけです。こっちがはっきり言えば,喜んでやってくれるんです。お互い様なんです。お互いうれしいんですよね。  狭い歩道でも,健常者は携帯ばかり見て,前を見ない人が結構多いの。だから,バリアフリー,バリアフリーと言うけど,あんな調布駅前の広いところなら,目の不自由の人の歩くコースとかバリアフリーはやれますわね,狭いところはそんなことはできませんわ。だから,目を見て注意するしかないの。歩道と車道の境目に段差があるんで,車いすとかなんとかってよく引っかかるんです。私なんか2回こけました。そのときは助けてくれた人がいましたから。  普通は65で定年過ぎて,70,80の長生きの時代,100年時代と言えば車いすが増えるでしょう。そうすると,自転車でも何でも転んだら骨折する可能性が高い。腕が骨折するか,脚が骨折するか。ここにいる人はみんな優秀な人ばかりで健康な人かもしれないけど,みんな年を取るんですよ。今,電動車いすが多いですよね。歩道だって,子どもは片方の足を乗せてすっす,すっす。自転車は多いし,携帯ばかり見ている。本当に危なくてしょうがない。だから,僕はよく怒鳴りますよ。「おまえ,目があるのか。もっと気をつけて歩けよ」と。こっちも狭いところをやっていますから。  電車に乗っかったって,我々障害者が座っていいような専用のあれがあるでしょ。ちょっと混んでいると,みんな黙って,健康な人間がずうずうしく座っている。そういうときは,「あんたが座る席じゃないんだ,ここは」と,でっかい声で僕は言いますよ。今の人は言わなきゃ分からない。言うためには,こっちは勇気が要ります。医者でも何でも,どこでもいいますから。僕は困り事がありません。困り事がないのが私の困り事。変な理屈ですけどね。  あとは,自分の身近に車いすの人を見かけた場合には,この人は言えないのが悩みなのかなと思うから,黙って見ていて,代わりに言ってあげる。そういう努力はしています。ですから,どんな人に対してもはっきり物を言います。「そんな大きい声じゃなくても聞こえるよ」と言われたら,「ああ,そうですか。私,耳も悪いもんでね」と言って,これ,本当にですからね。「普通の声じゃ聞こえないんですよ」と言って。障害者でも,目の不自由な人のためにやったことが,目の見える人には不便だったりいろいろありますけど,矛盾することがたくさんありますけど,とにかく目にしたことや,自分の身の回りのこと,何の会合でこういうところにお知らせしましょうじゃなくて,普通の話として,自分が見かけた自分の範囲内では,そういうふうに心がけよう,努力しようと思っています。  とにかく,言葉というのはただですからね。お金がかかりませんから。別に人に褒められようと,けなされようとどうってことないと思っている。あとは死ぬだけですから。  そんな感じです。余計なことを言いましたけど。以上でございます。 【N会長】 どうもありがとうございます。  言葉に出して,ありがとう,ごめんなさいというのはいい言葉というのは納得しました。それから,人の代わりに文句を言うのもすごいですね。大したものです。どうもありがとうございました。  ほかにいかがですか。Pさんの次にXさん。 【P委員】 度々すみません。この事業書の中にタクシーのところがあるかと思うのですけれども,ここの中に入っていないタクシー業者が調布駅と国領駅に止まっているのです。私,直接は「盲導犬いいですか」と言ったときに,「盲導犬なら仕方ねえよな」と言われた。でも,乗りたくなかったので,「じゃ,結構です」と申しあげました。ある方は,ドライバーさんのことでお電話したら,「事業者としては,そういう講習をしていないので,直接ドライバーさんに言ってください」と言われたそうです。  調布のまちを走っているなら,気持ちよく乗りたいです。なので,後で事務局には申しあげますが,組合にも入っていないのか,よく分からないのですが,電車なり公共交通機関等を気持ちよく使いたいので,私たちが決めた場所のところのタクシーは,どのタクシーも気持ちよく乗せていただけるような方法が取れたらいいなと思います。後で事務局にタクシー会社の名前を申しあげます。  以上です。 【N会長】 どうもありがとうございます。今おっしゃったタクシーが乗車を拒否したりするのは合理的配慮違反になりますので,これについて,調布市としてはしっかり対応しないといけないという流れになったと思います。4月1日から合理的配慮が法律になりました。合理的配慮は,例えばお店に車いすで入ったときに,車いす1人では駄目ですよと断ったら法律違反ですから,そういうことを役所がしっかり対応していただくといいわけです。ということで,少しその辺りもタクシー会社に対しては警告というわけではないけれども,しっかり話をしてあげるとよろしいのかなと思います。  Pさん,ありがとうございました。Xさん,どうぞ。 【X委員】 N先生のおっしゃった1回から2回までの期間の問題,そういう話もそうあってほしい。それから今,Pさんの話を聞くと,「気持ちよく」は「当たり前に」という言葉に置き換えさせてほしいなと思います。  私の上肢の障害が上がってしまって,そうなって初めて私は広い目で見ていなかった。そういうのが新しかったので,この会でそういうのをきちんと出せたらいいなと思いました。  今回言いたいのは,この会が4月からずっとあると言われながらなかったので,私は何回も福祉課や都市整備部に言いにいったのですけれども,それも今回,3月までにたった1回か2回,期間が短くなったというのがあると思うので,すみませんでしたではなくて,何で7か月も延びてしまったのか,一言でいいので,きちんと説明していただきたい。  それと,今,調布駅前の工事がどんどん進んでしまって,私たちは駅前を通るときに本当に困っているので,この会が4月からあれば,そういうことがなかったのではないかと思います。なので,もう時間がないので,簡単でいいので,工事がどうなっていくのか。なぜ説明がないまま,この会も工事もどんどん進んでいってしまってるのか,その辺のことをお聞きしたいです。 【N会長】 ありがとうございます。恐らく駅前の工事中のバリアフリーについて,本来やらなくてはいけないところで,残念ながらこの3冊に1つも入っていないのです。そういうことに対してちゃんとやるべきであるというのがXさんの御提案です。そして,それをなぜやってこなかったのかという御質問ですので,もしお答えできるようでしたらお願いしたいと思います。 【事務局】 交通対策課長の崎間です。X委員,御意見いただきまして,ありがとうございます。  すみませんの言葉は要らないというお話ではあったのですけれども,言い訳から入ってしまって申し訳ありませんが,この特定事業計画を策定した後に,各事業者の経過がどういう形になっているのかというところの調査の方法であるとか,そういったところの手順を踏む上にいて,このタイミングになってしまったのですけれども,今,各事業について調査を進めているところにあります。  その中で,今回,いろいろな設計をしながら進めている内容でございますので,ちょっとお時間をいただいて申し訳ありませんが,これから進捗状況を確認しながら,今御意見が出たところも検討させていただきながら進めさせていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 【N会長】 ありがとうございます。多分,Xさんがおっしゃりたいのは,調布駅前の工事中の部分について,適切にバリアフリーになるように対応してくださいということだろうと思うのです。そのためには意見を聞かないといけない。それが1回目と2回目の間ということですね。お願いします。 【事務局】 私,まちづくり推進課の大谷と申します。駅前広場の担当をしております。  駅前広場につきましては,令和8年3月の完成に向けて今,事業を進めているところでございます。その中で,点字の位置であったり,仮で歩きにくくなってしまっているところがございますので,改めて皆様の御意見をお伺いして,改善できるところは改善していきたいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。 【N会長】 そういう意味では,駅前広場だけでも含めて一度皆さんの御意見を聞く場をつくられたらどうでしょうか。そうしないと,工事中の期間,駅前の改善とか,そういうのがうまくいかないかもしれない。Xさん,それでよろしいですか。 【X委員】 よくないけれども,しょうがない。やってください。私の意見も,Pさんの意見も,聴覚も,高齢者の方みんな…… 【N会長】 皆さんを含めてということですよ。 【X委員】 よろしくお願いいたします。 【N会長】 ほかにいかがですか。Qさん,どうぞ。 【Q委員】 以前にも申しあげたのですが,特定事業計画の冊子は,読み込むのが非常に大変というのが正直なところです。それぞれの場所ごとに事業ごとに書いてあるので,もう一個,これとは別に横断的に書いた資料がほしいです。調布市の駅ではこういう課題がある,ここは共通している,この駅はクリアしているとか,調布市の道路ではこういう課題がある,それに該当するのは,この駅とこの駅とこの駅でこうしているみたいな,全体を見通して調布の全体的な傾向とか,どこに課題があるかという分かりやすいものを出してもらいたい。俯瞰するものもないと,いきなり個別だけでは非常に分かりにくいと。もちろん個別の,この駅のここをどうするも必要なのですけれども,そういうことを望みます。  具体的には,私は繰り返しこの会議でも言っていますけれども,調布の歩道が非常に歩きにくい。ここを解決してほしいので,例えば調布駅前はこう改善しましただけでは済まない問題で,調布市として道路の現状がどうで,どこに課題があるかという共通認識をここの交通対策課だけでなく持ってもらいたい。たまたま今,まちづくり推進課が道の井戸端会議というのをやっていて,調布市の道路網計画の改定に向けて意見を募っています。調布市内のいろいろな会場で井戸端会議ということでパネル展示と意見を聞く場を設けているのですが,PRがあまりない,市報,ホームページぐらいなので,恐らく人はあまり行っていないと思うのです。私は富士見町に住んでいますが,娘が車いすなので,いかに歩道が車いすで通れないか,通りにくいかをスマホで写真を撮っていって,お見せしながら話したら,その場では非常によく分かってくださいました。  せっかくまちづくり推進課でもそういうことをやっているので,ぜひ連動して,もっと連携よくしていただいて,調布市の歩道については,特定事業計画ではこうですよというだけにとどまらず,全体としてこういう課題があるからこうしますというのを見えるようにしていただいて,うまく進めてもらいたいなと思っております。  以上です。 【N会長】 どうもありがとうございます。今おっしゃったことは,特定事業計画は道路とか建築物,公園とか別々にそれぞれ索引になっているのを1か所の,例えば調布駅でそれはどこがどのように問題になっているか,見て分かるような図面が欲しいということで,それが抜け落ちていますということで,調布駅を見ようとすると,あっちもこっちも見ないといけないというレポートになっています。それをもっと分かりやすいものに,場所で見ても分かるものに変えていただけないかという御意見が1つ出ました。  それから,2つ目は,歩道が歩きにくい現状と課題。歩きにくさというのは2種類あって,1つは,ハード的な歩きにくさ,2つ目は,交通の動線,いろいろな人が使っているので,そのために歩きにくさということで,インフラの部分と利用者の部分の歩きにくさ,それから,井戸端会議のPRが足りませんという御意見をいただきました。これについては,もし御意見があればいただきたいのですけれども,いかがでしょうか。場所ごとに分かる冊子ができないかと。 【事務局】 おっしゃるとおり,緑の特定事業計画というものは,各事業の個別の計画になるので,Qさんがおっしゃっていただいたような,全体を俯瞰して,全体的に見てどこが課題なのかというのが一目で分かるような資料は確かについていないのですが,その辺りの資料の作成は,御意見いただいたということで,これから検討に入ってまいりますので,貴重な御意見,ありがとうございます。 【N会長】 どうぞ,Tさん。 【T委員】 また話の視点が違うかもしれませんけど,一応私も障害者になったんで,障害者というのはこういうものですよということを言っておこうと思っています。健康な人には気がつかないことだと思います。  まず,私が健康なときは,お酒が好きで,毎日のように飲んでいました。今は一滴も飲んでいません。そうなっちゃう。それから,エレベーターがないとどこも行けないんですよ。だから,居酒屋さんみたいな飲み屋さんには行けません。エレベーターがなければ買物もできません。ですから,買物というと通信販売専門になっちゃいましたよ。だから,別に生活に不便を感じていませんけどね。  今は子供の数も少ないと。はっきりそういう研究をテレビでやっていますからね。だから,女の人たちが結婚もしない……自由ですけども,子供も少ないというと,生活が大変なんだろうと思いますよ。問題はお金で,国の政策というと金の配分の話ばかりだ。また金の話かと。また,闇バイトをやるというのはお金に困っているから。その親もまだ40代か50代なんだ。一生の後悔,苦しみだよ。当人ばかりじゃない。その逆のあれもあるしね。様々ですけど,とにかく,自分で気をつけなきゃいけませんけど,いわゆる障害者というのは,こういう違いがはっきり出てくるんだということを心得ておいてほしいと思う。  エレベーターがないと,そこの駅だってエレベーターがありますから地下へ行けますけど,ほかのまちで買物なんかできませんからね。酒を飲みたくたって,こんな転がしを持って入れる店なんかありゃしませんよ。だから,生活スタイルがまるきり変わる。年齢によっても変わりますけどね。さっき,共通項の話がありましたけど,みんな障害を持っていて,年も年で年々上がってきているとなると共通面が,うんうんとうなずく面が多くなりますけど,一応そういう面を頭に入れていてほしいという面でちょっとお話ししました。  以上です。 【N会長】 どうもありがとうございます。障害者の立場をちゃんと理解してほしいという御意見をいただきました。ほかに。Xさん,どうぞ。 【X委員】 エレベーターもそうですし,個別の話合いの場を持っていただけたらと。特に歩道が本当に困っていますので,個別にしてもいいくらいきちんとしたものをしてほしいと思います。  以上です。 【N会長】 ありがとうございます。駅広の工事に関する車いす使用者がきちっと使えるような歩行空間についての議論をしてほしいということです。よろしくお願いします。  ほかにいかがですか。よろしいですか。Rさん,どうぞ。 【R委員】 皆さん,こんにちは。私は聴覚障害者であります。皆さんと障害が違いますけれども,耳が聞こえない,なかなか自分の声で言えないという障害です。私を見ると,一般の人からは誤解されることが多いのです。例えば,白杖を突いていらっしゃるとか,車いすの方とかということであれば,見て障害とはっきり分かるのですけれども,私たちのような聞こえない人は,普通に道を歩いているので,健常者に聞こえない人かというのは分からず,誤解をされることがとても多いのです。  何か言われても,自分では分からないから使えません。例えば,手話を使うことも必要な方法です。今年の9月末に,調布市でもやっと手話言語条例が成立しました。まずはそのことにほっとしています。私たちも皆さんと挨拶をしたいとき,例えばTさんが何かおっしゃってくださったように,ありがとうとか,ごめんなさいとか,そういう心を表すというのはとても大切だと思っています。  私の場合は,声は出ますが,度合いが分からないので,大声を出してしまい,皆さんに振り向かれることもあり,それも聞こえないからしょうがないとは思うのですけれども,皆さんからじろじろ見られて,それもしょうがないと思いながら,聴覚障害者として生きているわけですが,誰に会っても,こんにちは,ありがとう,いつもそれを手話で表すようにしています。スーパーがいっぱいあります。お店に注文に言ったときにも必ず私は,お相手の方が手話が分からなくても,私は手話をやりながら,ありがとうとか,ごちそうさまでしたとか,はっきり表すようにしています。  でも,一番困るのは,なかなか理解していただけないということなので,私は今,ヘルプマークをつけて,何か言われたときはこれを見せるようにしているのですが,これだけでは理解されず,表も裏も同じなので,今何かもうちょっと工夫して,例えば片面には「耳が聞こえません」という文字を入れてとか,「手話と筆談をお願いします」という文字を入れたものを貼って,ヘルプマークを掲げたいなと自分では思っています。例えば,電車の事故があったときに,何か言われてもなかなか答えることができません。そのときに,代わりにこのヘルプマークと聞こえませんということを示し,お願いしますということを示せればと思っています。  それから,今日いただいた本の言葉は本当にいろいろあって,読みこなすのが難しいです。言葉も変わっていて,皆さんの御説明もなかなか難しいので,例えば絵を示して,そういう分かりやすいものも半分ぐらいは示して,見て分かるような表示をしていただければと思います。  皆さんも今後,いろいろな人と会うときにも,簡単な御挨拶の手話などを覚えていただけるとありがたいです。ありがとうとか,お疲れさまですとか,それくらいでもいいので。あるいは,おはようございますとか,そういう手話を覚えていただけるように伝え続けていきたいと思います。  それとは別に,一番困っているのが,電車のホームが狭い。人がたくさんいらっしゃいます。その中の90%ぐらいの人が歩きスマホ,立ちスマホをしていらっしゃいます。私がちょっと言って,人によけてほしいと思ってもなかなかうまくいかず,たまたま目が見えない方がそばにいらっしゃって,その人もなかなか前に進めず,私が手をつないでエスカレーターまで誘導したという経験もあります。  それから,座っているときも,このヘルプマークも優先席で使いやすいかなと思っているところでも,若い人がスマホをしていて,こっちを見向きもしない。目が見えないとか,足が悪いとか,そのようなことがあります。本当に若い人はスマホに夢中になっています。そういったマナー教育も足りないかと思います。私は障害がある方がいらっしゃれば替わってあげています。皆さんがお互いに助け合っていく必要がますますあると思います。  先ほどTさんがおっしゃったように,買物に行くということで私が一番心配なのは,調布駅は今,一方通行ですけれども,今後幅が広くなると,それが対面通行になり,ますます歩いていくのに,高齢者などは歩くのが遅く,信号もどんどん変わってしまって間に合わないということもあり,事故が増えていくのではないかと心配しております。ですから,例えば進行の時間一つでも配慮していただけるとありがたいと思います。それぐらいに障害者のためでなくとも,いろいろな調布駅のそばでイベントがあったときに,道路がまた変わって事故が起こるのではないかと心配しております。安心・安全な駅で楽しくイベントや交流もやっていただける,そういう安心できる空間があればと。その辺りのことも考えて改善していただければと思います。これは私からのお願いです。  私は皆さんと比べても最高齢,80歳も超えておりますので,そろそろどうなるか分かりませんが,調布にも長く住んでおります。聴覚障害者協会もつくり,いろいろな建物がなかった時代,畑だった時代から役場に行き,そのときからずっと生活しておりますので,今はもう大きなビルがたくさん建ち,変わってまいりましたが,その目覚ましい変化に自分がびっくりしております。そのくらいに調布はよく変わって,福祉ももっともっといいほうに変わってほしい。建物が変わるだけではばく,障害者のために安心して暮らせるまちづくりで,安全な場になるように変えていただけるようお願いしたいと思います。  これで私の話は終わります。皆さんよろしくお願いします。 【N会長】 どうもありがとうございました。Rさんからは,自分の生活上の困り事をたくさんいただきました。そして,やはりこの本は難しいというお話も併せていただきました。今日はこれで終わりにしたいと思いますが,もう10分延びてしましましたので,あと2,3分,私のほうでまとめをさせていただいてから終わりにしたいと思います。  今日,Pさん,Xさん,Qさん,Tさん,Rさんから,障害当事者の側から御意見をきちっといただいたと受け止めております。大きく4点ぐらいいただきました。  1つは,11月の今日の会議から来年の3月まで,もうちょっとちゃんとした意見を聞いてくださる会を設定していただけないかということ。  2つ目が,障害者の立場を分かって,いろいろなことに対して対応していただきたいと。例えば,このレポートは3冊で400ページあるのですが,これは事業者と行政の関係の本で,10ページは概要版をつくったけれども,この10ページと400ページの間のレポートがないのです。だから,実は分かりやすいレポートがつくられていないというのが,今日皆さんの御指摘で御理解できたかと思いますので,そういうレポートをきちっとつくるのが行政としては一番重要で,特にバリアフリーのは事業者と行政だけが分かってもしょうがないというところがありますので,そこをしっかりやっていただきたいという御意見をあちこちからいただきました。  それから,4つ目で,駅前広場については,こういう旧態依然とした道路特定事業だとか,そういうところでは把握し切れない問題が日常に毎日起こっている。これに対して,何も手を打ってこなかったということが皆さんからの御意見で出てきたと思いますので,こういうことに対してもしっかりやるのがバリアフリーの部局としてはどうしても必要なのだよという御意見もいただきました。  こういったところが皆さんの御意見ということで,行政のほうでしっかり受け止めていただきたいということでございますので,どうぞよろしくお願いします。  それでは,このくらいで連絡事項を事務局からお願いいたします。 【事務局】 本日は御多用のところをお集まりいただきまして,誠にありがとうございました。先ほど御説明しましたとおり,バリアフリーの特定事業計画については,現在,進捗調査をかけているところで,結果を次回の協議会に御報告する予定です。本日いただいたような,その間の皆様とのコミュニケーションが取れるような場についても,事務局として少し考えるお時間をいただいて,その間,何かできることを示していければと思っております。  その間の取組については,また別途御連絡させていただこうと思いますが,まず協議会自体の資料で示した次回は,令和7年3月19日,同じ時間の10時から11時半を予定しております。会場も本日と同じく,たづくり12階の大会議場でございます。詳細な資料や開催通知は,また1か月ほど前の送付とさせていただきますので,よろしくお願いします。  繰り返しですが,本日いただいた御意見については,少し考えるお時間をいただきまして,また御連絡できればと思っています。  事務局からは以上でございます。 【N会長】 どうもありがとうございました。では,本日は議事進行に御協力いただきまして,ありがとうございます。  以上をもちまして,令和6年度第1回調布市バリアフリー推進協議会を終了いたします。ありがとうございました。                                  ――了――