議員提出議案第30号 脳脊髄液漏出症患者の救済を求める意見書提出について 上記の議案を提出する。 令和7年12月11日 提出者 調布市議会議員 内藤 美貴子 賛成者 調布市議会議員 伊藤 学 同 磯邉 隆 同 平野 充 同 藤川 満恵 同 松野 英夫 脳脊髄液漏出症患者の救済を求める意見書 脳脊髄液漏出症(脳脊髄液減少症)は,交通事故等を契機に発症し,頭痛や目まい,倦怠感など多様な症状が生じる疾患である。平成28年からは診断基準に基づく硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)が保険適用となり,専門的な診療体制の整備が進んでいるが,社会的認知はなお十分とは言えない。 脳脊髄液減少症患者・家族支援協会からは,労災保険では障害等級12級の認定が多く行われているが,自賠責保険では後遺障害等級が適切に認定されておらず,多くの患者が救済されていないとの指摘がある。 こうしたことから,脳脊髄液漏出症に苦しむ患者が1人でも多く自賠責保険の後遺障害等級の認定を受け,適切な治療が受けられるよう,支援体制の充実が求められる。 よって政府におかれては,公平性と透明性の高い自賠責保険の後遺障害等級の認定体制を整備し,被害者救済の理念が十分に発揮されるよう,下記の事項について適切な措置を講ずるよう強く要望する。 記 1 自賠責保険の脳脊髄液漏出症に関する後遺障害等級の認定手続として,高次脳機能障害(自賠責保険高次脳機能障害認定システム)と同じように,専門医による認定システム(脳脊髄液漏出症認定システム)の仕組みを構築すること。 2 被害者やその代理人及び裁判所等が開示を求めた場合,自賠責保険において後遺障害等級認定を審査した際の根拠資料について,労災保険と同様に,開示される制度とすること。  以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和7年12月  日 調布市議会議長 宮本 和実 提出先 内閣総理大臣  総務大臣  厚生労働大臣  国土交通大臣