議員提出議案第5号 中東情勢等に伴う原油・建設資材等の高騰及び供給不安に係る対策強化を求める意見書提出について 上記の議案を提出する。 令和8年6月11日 提出者 調布市議会議員 井上 耕志 賛成者 調布市議会議員 松野 英夫 同 大野 祐司 同 川畑 英樹 同 山根 洋平 中東情勢等に伴う原油・建設資材等の高騰及び供給不安に係る対策強化を求める意見書  2026年2月以降の中東情勢の緊迫化を契機として、原油及びナフサ価格の高騰と供給不安が深刻化している。4月の停戦合意以降も、ホルムズ海峡における商業船舶の通航は本格的な回復には至らず、原材料の供給制約と価格上昇は構造的な問題として長期化・深刻化する様相を呈している。断熱材、防水材、塩化ビニール製品等の建設資材において価格改定や納期遅延が相次ぎ、影響は建設業のみならず、製造業、運輸業、医療・福祉、一次産業にまで及んでいる。 このような状況の下、国においては令和8年度補正予算が編成され、また、東京都においても、ナフサ代替素材等の開発支援、中小企業等の経営安定化、並びに国の重点支援地方交付金により実施してきた福祉施設、医療機関、運輸事業者等への支援を都独自に継続・拡充する事業を盛り込んだ補正予算案が編成された。 しかしながら、これらの施策が末端の事業者にまで実効性をもって行き渡るか否か、また、スライド条項の適用や工期延長など建設工事に固有の課題への対応が十分に図られるか否かは、なお予断を許さない。 よって、国及び東京都に対し、編成された補正予算等の的確かつ迅速な執行を通じて影響を最小限にとどめるとともに、下記の対策を併せて速やかに実施するよう強く要望する。   記 1 資材の供給遅延という事業者の責に帰さない不可抗力による工期・納期遅延に対しては、国・東京都の発注工事・調達において工期・納期延長や仕様変更(同等品の活用等)を弾力的に認める運用方針を明確に示し、地方自治体や民間発注者に対しても同様の対応を広く周知・指導すること。 2 国及び東京都の補正予算に盛り込まれた各種支援策や融資制度が、資材不足等で操業が困難となっている末端の事業者や、広く影響を受けている地域の中小事業者まで迅速かつ確実に行き渡るよう、実態に即した柔軟な要件運用と手続の簡素化を図ること。 3 地方自治体が適正な予定価格の設定や、インフレスライド条項・単品スライド条項の積極的な適用をちゅうちょなく行えるよう、これに伴い増加する地方自治体の財政負担に対して、地方交付税措置や各種交付金など万全の財政的バックアップを行うこと。 4 中東情勢等の外部要因による資材供給の停滞に対し、特定の産業にとどまらず経済全体を支えるため、供給ルートの多角化支援、代替品の開発・社会実装の促進など、サプライチェーンの強靱化と需給の安定化に向けた実効性ある対策を国家レベルで講じること。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 令和8年6月 日 調布市議会議長 宮本 和実 提出先 内閣総理大臣  総務大臣  財務大臣  経済産業大臣   国土交通大臣  衆議院議長  参議院議長  東京都知事