令和8年度第1回調布市調布飛行場対策協議会議事録 1 日 時   令和8年7月24日(金)          午前10時から10時40分まで 2 場 所   調布市役所5階 市長公室 3 委員出欠  出席12名、欠席4名  ・出席委員   宮沢与和委員、小林裕治委員、林隆委員、塚本信之委員、高橋一明委員、   野口幸洋委員、箕輪雅則委員、谷治博史委員、富田万枝委員、石川正美委員、   福谷文夫委員、河原朗委員  ・欠席委員   荻本剛一委員、太田幸男委員、伊藤美代子委員、貝沼一朗委員 4 傍聴者   2名 5 案 件    (1) 調布飛行場の諸課題解決に向けた取組について(報告) 塚本会長:  それでは、これから、令和8年度第1回調布飛行場対策協議会を開催する。まずは、事務局から配付資料の確認をお願いしたい。 <事務局から配布資料の確認> 塚本会長:  定足数について御報告する。欠席の御連絡をいただいている委員は3名ですので、会議開催の定足数を充たしていることを報告する。  続いて、本日の傍聴希望者を事務局に確認する。 事務局:  傍聴希望1名あり(後に追加で傍聴希望者1名あり) 塚本会長:  本日は、報告事項が1件予定されているので、円滑な議事進行に御協力をお願いしたい。  次第の2「調布飛行場の諸課題解決に向けた取組」について、事務局から説明をお願いしたい。 事務局:  本年5月22日に開催された、調布飛行場諸課題検討協議会の結果概要について説明する。説明資料「令和8年度調布飛行場諸課題検討協議会(第1回)開催結果(概要)」を御覧いただきたい。こちらの資料では、協議会当日の結果概要を議題ごとにまとめている。また、各議題名の右側に記載の資料番号は、当日に配付された資料の番号である。当日の資料も、本協議会の参考資料として配布しているのでよろしくお願いしたい。はじめに、資料左上、「開催概要」を御覧いただきたい。当日の議題は3件あったので、順に説明する。  はじめに、議題1 自家用機分散移転に向けた取組について。  1点目は自家用機所有者との協議状況。港湾局では、これまで17機全ての自家用機の所有者を対象に移転交渉を行ってきた中、令和7年度においては、大島空港の格納庫への移転に関する提案のあった3機について、個別の交渉を行ったものの、条件への折り合いがつかず、交渉は決裂したとのこと。なお、交渉を行った機体のうち2機については、調布飛行場運営要綱における登録要件を満たさないことを理由に、以降の調布飛行場における登録を認めないこととしたことから、今後の移転交渉の対象となる機体数は、15機になるとのこと。  2点目は、移転促進補助制度。こちらは、調布飛行場に登録のある自家用機所有者を対象に、航空機の移転に必要な資機材の購入費や輸送費等を補助する制度である。令和5年10月における本制度の運用開始から、これまでにおける利用実績はないが、令和8年度においても本制度を引き続き運用するとのこと。  3点目は、大島空港格納庫における航空機整備事業の実施。こちらは、大島空港の活性化及び自家用機分散移転の取組の一環として、大島空港の格納庫の一部を東京都から借り受けた事業者が、航空機の整備等を行うものである。事業の概要としては、大島空港に東京都が整備した格納庫内の4分の1のスペースを活用して、民間事業者が航空機の整備や格納庫内に駐機する航空機の搬出・搬入を行うもの。整備事業等は、令和7年9月16日から開始されており、事業者においては、そのほかに自主事業として、大島空港そらまつりを開催したとのこと。  4点目は、大島空港の移転環境の整備。本件においては、大島空港に整備した格納庫や給油施設等の利用状況について、資料に記載のとおり、報告があった。  続いて、資料の右上を御覧いただきたい。  5点目は、新たな移転先確保のための取組状況。こちらは、港湾局が関東近郊にある空港等に対して、常駐機を受入れる可能性があるかを調査したものである。令和8年4月時点の調査において、大利根飛行場にて常駐機受入れの可能性があることを確認したものの、当該飛行場の駐機スポットは河川敷のため、増水時等には所有者において機体を退避する必要があるとのこと。  次に、議題2 東京都調布飛行場運営要綱の改正について。  本改正後の要綱については、令和8年4月1日に施行されている。主な改正内容は2点であり、1点目は、調布飛行場を利用する航空機について、毎年度の当初に登録することとし、自家用機については、原則として年度途中からの登録はできないものとすること。2点目は、前年度に調布飛行場での離着陸実績がない自家用機はその翌年以降に登録ができないものとすることである。  また、本改正の趣旨としては、自家用機が登録できる時期及び登録時期に関する例外を明確化することであると聞いている。  続いて、議題3 その他の確認事項について。  1点目は、調布飛行場の整備に係る検討。こちらは、調布飛行場の老朽化や、取り巻く社会情勢等の変化を踏まえ、今後における調布飛行場の整備の方針を検討するものとして、令和6年度から東京都が実施しているもの。今後、5回目の会議を経て検討会報告書を取りまとめることが予定されている。  2点目は、航空機航跡調査。こちらは、調布飛行場を離陸した航空機が、定められた経路を飛行しているかを確認するため、実際の飛行ルートを調査するもの。以前は目視のみでの確認であったが、東京都が地元市からの要望を受け、令和5年度からこの調査を実施しており、令和7年度においては、2つの手法を活用した調査を2回実施したとのこと。報告によると、1回目の計測では令和7年8月23日から8月29日の間で延べ120機の機体について、2回目の計測では令和8年1月6日から1月13日の間で延べ112機の機体について航跡調査が行われた。調査の結果としては、2回の調査期間中において離陸後に定められた経路を遵守していない航空機はなかったとのことであり、令和8年度においても同様の手法・時期での計測を予定しているとのこと。  3点目は、墜落事故風化防止の取組。こちらでは、平成27年の墜落事故の概要や事故後の東京都の取組に関して、引き続き、離島港湾部に新たに転入した職員を対象に研修を実施したことや、7月を「空の安全月間」と定めている中で、都営空港の管理運営における安全意識の徹底に取り組んでいる旨の説明があった。  4点目は、調布飛行場の外部監査。外部監査は、調布飛行場に係る管理運営業務の適正の確保などに寄与することを目的として、年1回実施されている。令和7年度においては9月11日に実施され、特に指摘事項はなかったとのこと。  また、説明資料に記載はしていないが、港湾局からは、これら以外にも、島しょ物産展の開催や、本年3月における調布飛行場内での火災発生について、報告があった。  今回の諸課題検討協議会では、自家用機の分散移転に関する取組を中心に、大島空港における航空機整備事業、調布飛行場の整備に係る検討について、地元三市からの要望や質疑に多くの時間が割かれた。また、今回東京都からは、自家用機の移転交渉の対象が、これまでの17機から15機となった旨、報告があったが、市としては、あくまでも全ての自家用機分散移転を求めていることから、今後においても東京都における自家用機分散移転の取組が確実に履行されることを強く求めつつ、継続的に東京都における取組の進捗状況を把握するとともに、その内容を踏まえた東京都との協議等に適宜取り組んでいく。  以上、令和8年度第1回調布飛行場諸課題検討協議会の開催結果の概要である。 塚本会長:  発言のある方は挙手をお願いしたい。 谷治委員:  今回、登録条件を満たさず登録の対象外となった2機の自家用機について、所有者区分を確認したい。また、条件面で折り合いがつかなかった具体的な理由を把握しなければ、今後も同様の事態を繰り返すおそれがある。交渉への影響に配慮しつつも、改善につながる要点は確認すべきではないか。 事務局:  対象外となった2機はいずれも企業所有と聞いている。この結果、残り15機の所有者区分は企業8機、団体5機、個人2機となる。交渉条件の詳細は、今後の交渉への影響を理由に東京都から詳細は示されていないが、大島空港における格納庫の使用に関する条件と聞いている。 河原委員:  なぜ折り合わなかったのか、といった点は把握し、そこが改善されれば折り合いがつくかもしれない。次回までに東京都へ確認してほしい。 谷治委員:  対象外となった2機の登録をいつから認めなくなったのか確認したい。 事務局:  令和8年4月1日以降の登録を認めない取扱いである。 塚本会長:  分散移転は難しい状況にあるのではないか。今回、自家用機の登録が2機減ったということは一つの成果だと思う。 河原委員  分散移転は困難な課題であるが、企業や団体は減少しづらいと考えていた中で、企業所有の2機が減少したことは大きな成果と受け止めている。また、航空機航跡調査は、事前予告を行って実施したのか。 事務局:  過去の調査では、電波を傍受する方式を含んでいたため、電波法の関係で電波を傍受することについて事前告知が必要であった。一方、令和7年度の調査では電波を傍受する方式ではないため、抜き打ちに近い形で実施したと聞いている。 塚本会長:  予告して航跡調査を実施していても意味がない。抜き打ちで調査しなければ意味がない。  以前の調査で予告していたかはわからないが、航跡を外れた航空機があった。 事務局:  令和5年度の調査で1機が航跡を外れていたという結果であったと記憶している。 事務局:  電波の傍受であるが、電波法に基づいて予告を行うというのは、具体的な調査日を示すものではなく、「何月から何月までの間に調査を行う」と幅を持たせた内容であり、実際に航跡調査を行う日は知らせていなかった。 河原委員:  飛行場の外部監査を実施した監査員2名は、どのような立場の者か。 事務局:  監査員は、航空機の運航や航空保安業務に関する外部有識者である。 塚本会長:  私も飛行機を持っていたら、遠すぎて大島空港には行かない。大島空港は調布から遠く、所有者にとって移転の負担が大きい。東京都も様々な努力をしているが、難しいのではないか。髙橋副会長が前から言っているが、関東近郊には他の飛行場もあり、大利根飛行場だと河川敷にあるため増水時の危険性があるという話であったが、より幅広く候補を調査してほしい。 事務局:  自家用機が駐機できる空きスポットの状況は時点によって変動する。令和7年4月時点では大利根飛行場と竜ケ崎飛行場、令和8年4月時点では大利根飛行場で空き状況を確認している。空きがない場合でも確認を止めるものではなく、今後も関東近郊の空港等を対象に調査が行われると認識している。 塚本会長:  大利根飛行場に限らず、ホンダエアポートなども含め、東京都に対して候補先との交渉を広げるよう求めてほしい。 塚本会長:  他に御意見がなければ、学識経験者の宮沢委員から御助言をいただきたい。 宮沢委員:  私は、宇宙航空分野の研究、開発及び教育の経験を背景としているため、発言が研究志向、未来志向になりがちである。現場では、現在の制度やルールに基づいて厳格な運用が行われているので、将来どのような技術を取り入れていくべきかという議論との間には隔たりがある。技術的な見通しとしての私見であることをあらかじめ御理解いただきたい。  画像については、監視カメラをはじめ、様々な場面で活用が進んでいる。近年は画像そのものの品質に加え、画像データを処理する技術や計算能力も向上していることから、航空機の位置計測に画像を用いる方法は、将来的に有望である。  人間が左右の目の位置の差、いわゆる視差によって対象物までの距離を把握できるのと同様に、離れた位置に複数のカメラを設置し、それぞれの画像を組み合わせることで、航空機までの距離や位置を推定できる。カメラ相互の間隔を広げ、複数台のデータを総合すれば、遠方の航空機の位置についても計測精度を高められる  こうした複数画像の統合や解析は、今後、自動化されAIの活用によって一層進展していくと考えられる。今回の航跡調査において画像データと捕捉率に着目したことは、将来を見据えた方向性として評価できる。ただし、精度の高い仕組みを構築するためには、相応の費用も要するだろう。  これまでに得られている位置情報による航跡計測は、比較的新しい機体が対象であるが,安全性の観点からより注視すべきなのは、古い機体や新しい装備を搭載していない機体である。過去の事故を踏まえても、こうした機体を取りこぼさずに把握することが重要である。  画像データを活用すれば、機体に搭載されている装備の新旧に左右されず、あらゆる機体について、飛行経路や高度を計測できる可能性がある。さらに上昇率などを含む飛行パフォーマンスも客観的に推定できるようになると考えられ、将来の安全性向上に資する重要な技術となり得る。限られた予算の中で行われている現在の取組は、将来的な飛行監視の高度化につながる第一歩として意義がある。  繰り返しになるが、古い機体や新しい装備のない機体については、安全上の事象が十分に把握されず、取りこぼされる可能性がある。特に個人の自家用機では、いわゆるヒヤリハットを含む情報が十分に集約されないことも考えられる。客観的な画像データによって、飛行経路だけでなく機体の飛行パフォーマンスを継続的にモニターすることは、将来の安全確保につながる重要な手段であり、今回の取組はその一歩になるのではないか。人口稠密な市街地において有視界で運用される小規模空港の「空の監視カメラ」は安全性向上に資するだろう。   塚本会長:  有識者委員の提案を東京都へ伝え、更なる安全性向上につなげてほしい。 河原委員:  個人所有機は所有者の死亡や利用終了により登録が終了し得る一方、団体・企業所有機は構成員や代表者が交代しても機体の登録が継続するため、移転しない限り半永久的に残るおそれがある。新たな構成員への利用承継や登録を制限する考え方を、運営要綱に盛り込むよう調布市から東京都へ求めたのか。 事務局:  登録は機体単位で行われるものと認識している。団体の代表者等が交代しても機体が残り続ける場合の取扱いについては、東京都が確認している。 河原委員:  団体・企業が存続する限り登録が承継され続けることのないよう、新たな登録や利用者の追加を制限する方策を地元市として強く訴えてほしい。 事務局:  市としては、全ての自家用機の分散移転を求める立場から、実現に向けてどのような方策が可能かについて、東京都と適宜協議しながら申し入れていく。 塚本会長:  それでは、本日の意見をまとめたいと思う。ここまでの内容を踏まえて、高橋副会長からお願いしたい。 髙橋副会長:  本日はお疲れ様でした。  本日の議論では、墜落事故後、会長らとともに東京都と継続して交渉し、団体の代表者や構成員が変わることを契機に登録の取扱いを見直せないかという議論も行ってきた。しかし、個人の権利や法人の権利との関係があり、主張はそのまま通らなかった。現状のままでよいわけではなく、どこかで新たな切り口を見つけ、自家用機の分散移転につなげていく必要がある。  調布飛行場から自家用機がなくなることが最も望ましいが、移転が直ちに進まない現実の中では、まず事故を起こさないための安全対策を確実に講じることが第一である。その上で、並行して分散移転を着実に進める必要がある。  大島空港への移転については、調布飛行場が高速道路を降りてすぐ利用できるなどの利便性を有するため、所有者が移転に応じにくい事情はあるのだろう。しかし、その事情を理由に分散移転を進めなくてよいことにはならない。  今回、登録条件を満たさなかった企業所有の2機を今後における登録の対象外としたことは、東京都が登録を認めるための条件を整理し、一定の理由付けによって機体数を減らそうとする動きの一つと受け止めている。事故から10年以上が経過する中、これまで機体数が減らない状況が続いてきたことを踏まえると、今回新たな切り口が設けられたことには意義がある。今後も、移転につながる様々な切り口を検討し、分散移転を実現してほしい。  また、宮沢委員の発言にあったとおり、映像や画像解析等の技術は今後さらに進歩していく。新しい装備を備えていない古い機体について、必要な装置を追加できる方法があるのか。  調布飛行場は管制塔を含め施設の老朽化が進んでいるが、可能な限り最新の技術や設備を導入していき、例えば、機体側の装置に加え、飛行場側から離陸する航空機を画像で撮影し、機体を追跡することによって、飛行経路や飛行状況を把握する仕組みも将来的には考えられる。  現在のように年2回程度の航跡調査を行い、調査期間中に航路を外れた機体があったかを確認するだけでなく、日常的に航空機の動きを把握できる仕組みに発展することが望ましい。  市には、本日各委員から出された意見を東京都へ伝えてほしい。また、東京都の取組に進展があった場合には、本日のように協議会へ報告し、情報を共有してほしい。  何よりも重要なのは、個々の航空機と操縦者に安全対策を確実に徹底させることである。事故から年月が経過すると、操縦者にも慣れが生じるおそれがある。事故を風化させず、安全確保の必要性を継続して伝え、自家用機の操縦者が常に安全意識を持って運航するよう、繰り返し言い続けていく必要がある。 塚本会長:  ありがとうございます。事務局においては、内容をとりまとめていただき、市長へ報告願いたい。また、東京都に対してもしっかりとお伝えいただきたい。  これで、本日の報告事項は終了となる。  以上をもって、本日の調布飛行場対策協議会を終了する。委員の皆様、お疲れ様でした。 以上