(3) 移動の支援 障害のある方が自由に外出し,行きたい場所に行ける環境,サービスを整備します。 現行計画期間の振返り ● 障害児・者の外出支援のため,引き続き移動支援費支給事業を実施し,支給決定を行いました。 ● ガイドヘルパーの養成講座は,平成27年度より「調布市福祉人材育成センター」での事業に統合しました。 ● ミニバス3路線について,段階的にノンステップ車両に入れ替えています。(交通対策課) ● 多摩地域福祉有償運送運営協議会の登録更新に関する事務手続きについては,協議会への更新を3年に1度実施しています。また,有償運送事業に関する講習会等の情報提供を行いました。(福祉総務課) 今後の課題 ◆ ガイドヘルパーの育成・利用拡大 視覚障害,知的障害などにより単身で外出することが困難な方のためのガイドヘルパーが不足しており,ヘルパー養成によるサービス提供体制の充実が課題です。特に重度知的障害者の外出支援を行う行動援護の事業所,ヘルパーが不足しています。 また,ガイドヘルパーの利用目的について条件緩和の要望があり,人材育成だけでなく,利用条件等利用者にとっての利便性の改善も課題です。 ◆ 公共交通機関を利用しやすい環境の整備 電車,バス,タクシーなどの公共交通機関を利用しやすくするため,利用料金の助成や設備のバリアフリー化とともに,事業者や周囲の一般市民の障害理解の促進も必要です。そのために,ヘルプカードやヘルプマークの普及啓発が求められます。  基本的方向性 <障害福祉サービスによる外出支援の充実> ○ 各種障害特性に応じたガイドヘルパー等の外出支援を担う人材の育成を推進し,利便性の向上を図ります。 <公共交通機関の利用環境の整備> ○ 福祉タクシーの利用支援や多摩地域福祉有償運送運営協議会への参画により,個々の利用者のニーズに応じた交通手段の確保を支援します。 ○ ミニバスの運行におけるノンステップバスの運行を進め,障害者にも利用しやすい環境を整備し社会参加の促進を図ります。 事業計画 <障害福祉サービスによる外出支援の充実> No 1301 移動支援費支給事業 障害福祉課 事業概要 公的機関や医療機関など社会生活上必要な施設への外出や,余暇活動・社会参加促進のため外出する場合にガイドヘルパーを派遣することで障害者の外出を支援します。 今後の方向・目標 障害があるため社会生活上必要な外出が難しい方を支援するため,障害者(児)のニーズに対応しながら,支援を継続します。 ⇒見込み量「第5章 2(1)⑨ 移動支援事業」 ⇒関連事業「福祉人材育成センター」(No.1622) No 1302 自家用車による外出支援 障害福祉課 事業概要 重度身体障害者が自家用車を取得,運転して外出するために必要な以下の経費を助成し,日常生活の利便と生活圏の拡大を支援しています。 ○ 自動車運転教習費の助成(知的障害者を含む) ○ 自動車改造費の助成 ○ 自動車ガソリン費の助成 今後の方向・目標 障害者の移動範囲の拡大,自立した生活を促進するため自家用車による外出支援を継続します。年度により申請人数の変動があり,近年利用者が増加傾向にあることから,対象者の条件及び助成金額の見直しを行っていく方針です。 <公共交通機関の利用環境の整備> No 1303 福祉タクシー券の交付 障害福祉課 事業概要 タクシー券を交付することで,障害のために交通機関での移動が困難な方の負担を軽減しています。 今後の方向・目標 今後も利用者の利便性を向上させるために事業者を選定していきます。また障害者の通院,日常生活を維持する活動,及び社会参加につながる日中活動等の安定確保のため,継続します。 No 1304 車いす福祉タクシー 障害福祉課 事業概要 車いす・ストレッチャーのまま利用できるタクシーを市が事業者に委託し,迎車料金・車いす(ストレッチャー)使用料・介護人(1時間まで)等の料金を無料としたうえで,通常の大型タクシー料金と同額で利用できます。 今後の方向・目標 生活圏の拡大を図ることに加え,医療機関等の緊急救急車両の代替としても需要が生じているため,今後も継続します。 No 1305 多摩地域福祉有償運送運営協議会への参画 福祉総務課 事業概要 一人で公共交通機関を利用することが困難な方を対象に,有償でドア・ツー・ドアの個別輸送を行うNPO法人等の事業者に対し,多摩地域福祉有償運送運営協議会への登録更新に関する事務手続きを行っています。また,多摩地域福祉有償運送運営協議会では,福祉有償運送事業を行う際の安全確保及び旅客利益の確保等について様々な協議を行い,旅客利便性の向上に取り組んでいます。 今後の方向・目標 多摩地域福祉有償運送運営協議会の構成市町村と連携することにより,引き続き,事業者の事業実施体制の適正化を確保し,市民福祉の向上に資するよう,継続していきます。 No 1306 ミニバスの運行 交通対策課 事業概要 公共交通不便地域の解消と高齢者等の社会参加の促進を目的に,市内3路線を運行しています。ミニバスは,小型のワンステップバス(リフト機能付き)とノンステップバスが運行しており,乗降時の安全性確保や負担軽減の観点からすべての車両のノンステップバス導入を要請しています。 今後の方向・目標 引続き,総合交通計画の基本方針に基づき,効率的な公共交通ネットワークの実現や公共交通利用環境の整備に向けた取組を進めます。