(3) 教育における支援 障害のある児童が障害状況に応じた特別支援教育を展開するとともに,学校生活での児童・生徒や保護者の不安や悩みなどの相談に応じます。 現行計画期間の振返り ● 特別支援学校や特別支援学級への就学相談のほか,平成25年度から通級指導の希望も就学前から受けつけ,入学と同時に指導を受けられるようになりました。(教育相談所) ● 平成25年度に「調布市特別支援教育全体計画」,平成28年度に「調布市特別支援教育全体計画【改訂版】」を策定し,環境の整備や就学前からの支援,教員等の指導力向上,一人ひとりの能力や可能性の伸長をめざしています。(指導室) ● 特別支援学級入級時の発達検査等の結果を踏まえ,個別の教育支援計画や個別指導計画を作成して指導を行うとともに,医師,作業療法士,言語聴覚士等の専門家によるアセスメントを行い,個別の計画に反映して指導の充実を図っています。(指導室) ● 教育相談の充実のために,教育支援コーディネーターとスクールソーシャルワーカーが関係機関と連携した組織的な相談・支援を行っています。特別な支援を必要とする児童・生徒の保護者からの相談を含め,家庭の相談窓口となっています。(教育相談所・指導室) ● 小中学校全28校に都配置スクールカウンセラーと市配置スクールカウンセラーを置き,カウンセリング活動を行っています。その環境づくりのため,小5・中1の全員面接を実施,保護者には教育相談の案内を作成して周知を図り,年3回のスクールカウンセラー連絡会により情報交換や研修を実施しています。(指導室) ● 教職員研修を推進するために,校長・副校長対象の研修を実施,特別支援教育の校内体制の充実を図っています。また,若手教員の初任,2年次,3年次に実地研修を含めた研修を実施しています。(指導室)   今後の課題 ◆ 就学へのスムーズな移行 就学相談の件数は増加傾向にあり,就学支援シートやi-ファイルの活用を通じた就学支援体制の充実が必要です。 ◆ 特別支援教育の推進 障害者差別解消法を踏まえ,インクルーシブ教育や教育場面における合理的配慮を含めた一人ひとりの児童・生徒の状況や保護者の希望に沿った特別支援教育の推進が必要です。 ◆ 相談体制の充実 就学期の児童・生徒や保護者の相談窓口として,教育支援コーディネーター室やスクールソーシャルワーカー,スクールカウンセラーなどが重要な役割を担っており,相談件数の増加への対応が課題です。 基本的方向性 <就学支援体制の充実> ○ 就学相談の充実や「就学支援シート」の活用により,就学前の支援からスムーズに移行できるよう支援します。 <特別支援教育の推進> ○ 「調布市特別支援教育全体計画」に基づき,調布市立小・中学校全校における巡回指導体制を確立するとともに,教職員研修の推進により各校における支援体制の充実を図ります。 ○ インクルーシブ教育を推進し,障害の有無に関わらず教育を受ける権利を保障するとともに,児童・生徒同士の交流を図ります。 <相談体制の充実> ○ 教育相談,ソーシャルワーカー相談,スクールカウンセリングなど多様な相談窓口の活用により,児童や保護者の抱える困難さの内容に応じて,福祉部署の相談機関とも連携しながら,家庭環境も含めた総合的な支援を推進します。   事業計画 <就学支援体制の充実> No 2301 就学相談 教育相談所 事業概要 通常の学級における指導では,その能力を十分に伸ばすことが困難で,特別な支援が必要な児童・生徒に,障害の程度に応じた適切な教育の場を提供するため,就学・転学・特別支援教室入退級相談を行っています。 今後の方向・目標 継続します。 No 2302 就学支援シートの活用 指導室 事業概要 入学後,なかなか学校生活に馴染めなかったり,友達とうまくかかわることができない子どもが増加している状況に対応する手だてとして,就学支援シートを活用して,入学前に配慮を必要とする子どもについて情報共有することで,新1年学級編制での対応や,入学後の保護者と教職員の連携を図った学校体制の検討,個別の教育支援計画や個別指導計画作成への反映等の対応を図っています。 今後の方向・目標 継続します。 <特別支援教育の推進> No 2303 特別支援教育の推進 指導室 事業概要 平成29年2月に策定された,東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画を踏まえながら,調布市の特別支援教育の実態を踏まえた「調布市特別支援教育全体計画【暫定版】」を平成30年4月に策定します。調布市立小・中学校における巡回指導体制の確立や教員等の資質・能力の向上を図っています。 今後の方向・目標 継続します。 No 2304 介助員の配置推進 指導室 事業概要 特別支援学級(知的障害学級)の学級数及び実態に応じて,介助員を配置し,児童・生徒の支援を行っています。教員との打合せの充実や個別指導計画の共有により一層の連携を図るとともに,障害の程度に応じた指導の補助等に関する研修会を毎年実施し,介助員の資質・能力の向上を図っています。 今後の方向・目標 継続します。 No 2305 特別支援学級運営に係る発達検査等の実施 指導室 事業概要 入級時の発達検査等の結果を踏まえ,個別の教育支援計画や個別指導計画を作成して指導を行っています。また,医師や作業療法士,言語聴覚士等の専門家によるアセスメントの結果を教員や保護者等と共有し,個別指導計画に反映させることにより,指導の充実を図っています。 今後の方向・目標 継続します。 No 2306 教職員研修の推進 指導室 事業概要 各学校の特別支援教育コーディネーターや特別支援教室専門員,特別支援学級の担任や巡回指導教員,介助員など特別支援教育にかかわる教員に対する研修を深め,指導に活かしています。また,校長・副校長・主幹教諭等,職層に応じた研修を実施しており,校内における研修会により通常の学級においても特別支援教育の推進を進めています。 今後の方向・目標 学校管理職である校長・副校長への研修を充実し,学校の体制整備・環境整備を充実していきます。また,若手教員に対しては,1年目から3年目まで継続的に研修を実施し,学級で様々な児童・生徒に対応する力をさらに高めていけるようにします。 No 2307 教育センターの運営 指導室 事業概要 教育支援コーディネーター室を設置し,学校管理職を経験した教育支援コーディネーター3名とスクールソーシャルワーカー3名が,課題のある児童・生徒やその保護者等の相談事業を行うとともに,関係機関と組織的連携を図っています。 今後の方向・目標 継続します。 <相談体制の充実> No 2308 来所相談・電話相談 教育相談所 事業概要 教育会館内に設置された教育相談所で,子どもに関する相談に応じています。 ○ 来所相談 子どもについての心配ごとで,主に心理の専門家の対応が必要と思われる問題について,子どもと保護者への継続的な面接相談を行います。必要に応じて子どもへのプレイセラピーや発達検査,保護者へのカウンセリング等,一人ひとりへのきめ細かな支援を行います。 ○ 電話相談 子育ての不安や友達関係・いじめなどの相談を匿名でお受けしています。 今後の方向・目標 継続します。 No 2309 ソーシャルワーカー相談 指導室 事業概要 特別な支援を必要とする児童・生徒の保護者からの相談を含め,家庭の相談窓口となり,学校,指導主事,関係機関と連携し,児童・生徒を取り巻く家庭への支援を行っています。 今後の方向・目標 継続します。 No 2310 スクールカウンセリング 指導室 事業概要 市立小・中学校全28校に都配置スクールカウンセラーと市配置スクールカウンセラーを配置し,子どもや保護者の相談,教職員への助言等のカウンセリング活動を行っています。 スクールカウンセラーにつながる環境をつくるため,小5・中1を対象とした全員面接を実施しています。 スクールカウンセラーによる教育相談について,案内を作成し児童・生徒及び保護者に周知しています。 年3回スクールカウンセラー連絡会を開催し,情報交換や研修を行っています。 今後の方向・目標 都配置スクールカウンセラーと市配置スクールカウンセラーの連携充実を図ります。全員面接の実施体制の充実と,全員面接中の教育相談体制の維持を推進します。スクールカウンセラー連絡会における研修体制を充実させていきます。