- 1 - 第1回深大寺通り交通社会実験実施準備会 会議記録 1 日時 平成22年9月6日(月) 14時00分~16時00分 2 会場 調布市教育会館3階 302研修室 3 出席者:26人 深大寺通り交通社会実験実施準備会委員 15人 深大寺通り交通社会実験実施準備会委員随行者 3人 事務局(都市整備部都市計画課) 5人 コンサルタント業者 3人 4 内容 (1) 開会 ア 部長挨拶 (2) 委員紹介 ア 委員挨拶 イ 事務局紹介 ウ 配布資料の確認 (3) 委員長の選出 深大寺通り交通社会実験実施準備会規約の第5 条第1 項に基づき, 委員 長が選出された。また, 規約第5 条第2 項により, 副委員長が選出された。 (4) 議題 ア 深大寺通り交通社会実験の趣旨及び目的について イ 深大寺通り交通社会実験の概要について 資料を用いて,コンサルタント業者が説明を行った。 【質疑応答】 A委員: 車両の速度抑制の方法にはいくつか種類があるかと思うが, なぜ「ハンプ」 と「イメージハンプ」の二種類に限定しているのか。これら以外の装置も設置 - 2 - して効果を比較した方がより効果的ではないか。 事務局: 道路上に物理的な物を置いて速度を抑える装置としては, 「物理ハンプ」 「イメージハンプ」「フォルト( 狭さく) 」の三つが主に考えられる。基本的 には三つとも試してみるのが良いが, 深大寺通りは片側1 車線, 1 車線の車道 幅が2 . 7 5 m で, 設計上許されているぎりぎりの幅である。それをさらに狭 めるのは難しいと考え,ハンプとイメージハンプの二種類とした。 B委員: 警視庁管内における事故の約半数は自転車が関係しており, 自転車事故で亡 くなる方もかなりいる。本実験で設置させるハンプによる自転車の転倒が懸念 される。本部の交通規制課にも確認していただきたい。 C委員: ハンプの設置箇所は直線でなければならないのか。 事務局: 道路上にコブ状の装置を設置するため,ある程度条件が限られる。 まず, 「直線であること」であり, カーブの途中に設置すると, ハンプに高 速で車が進入したときに反対車線にはみ出たり, 植栽に飛び込む危険性がある ことから, 直線の箇所に設置する必要がある。第二の条件が「勾配がないこ と」であり, 坂道の部分も避ける必要がある。第三の条件が「切り下げがない こと」であり, 深大寺通りは歩道と車道が分かれているので, 沿道の施設に入 るための切り下げの部分にはハンプを設置することはできない。第四の条件が 「道路上のマーキングやマンホール等が無いこと」であり, 停止線や「急カー ブ」などのマーキング, マンホール, 雨水を落とすための集水升を塞ぐことは できないので避ける必要がある。以上の条件から, ハンプの設置箇所は武蔵境 通り側の3箇所ほどに限られてしまう。 また, 武蔵境通り側に設置箇所を寄せている理由は, 委員長のアドバイスか ら, 車のスピードが出やすい箇所に設置するのは危険であり, 車のスピードが 出にくい交差点の直近に1箇所目のハンプを設置していきたいと考えている。 委員長: - 3 - 今の事務局からの回答を補足すると, スピードの出やすいところこそ置きた いはずだが, 最初のハンプがその場所だと危ない。交差点直近でハンプを乗り 越えてもらい, この道はこういう物があると分かっていただいた上で, スピー ドが出やすいところにスピードが出ていない状態で到達してもらうことが目的 である。 また, 先ほど, 勾配のところにはハンプを置けないとあったが, 過去には置 いた例もある。しかし, 下りきったところ, 一番スピードの出るところに最初 のハンプがあるのは非常に危険である。 C委員: 資料にある「仲見世通り」あたりのカーブは, 速度を上げて通過する車両が 多く, 危険との声が聞かれる。ハンプのある範囲は元々そんなにスピードの出 ていない範囲ではないか。 A委員: 少し違うと思う。深大寺通り周辺の住民としては, スピードが出やすい箇所 は「① 深大寺通りから武蔵境通りへ向かう直線区間」「② 仲見世通りあたりの カーブ」「③三鷹通りからの下り坂」の3箇所であると思う。 ① は信号が遠くから見え, 青信号で通ろうとする車が加速する。時速6 0 k m を超える車もいる。② は, その先のカーブを予測していない車がスピードを 出して, 非常に危険である。③ は非常に急勾配で, 昨年の1 月と2 月に連続で 事故が発生している。非常にスピードが出た状態でカーブを曲がりきれず, 事 故になった。 C委員: A 委員が言った, 三鷹通り側の下り坂を降りきった後の横断歩道が直前まで 見えず危険であると思う。この横断歩道は水生植物園の方へ渡るためなどに利 用しており,危険であるという話を聞くことがある。 A委員: ハンプを勾配がある箇所に設置できないというのは理解できるが, 下り坂に も「下り坂」「急カーブ」等の看板が必要ではないか。 事務局: - 4 - 具体的にどのような方法でスピードを抑えるかについては, 検討が必要であ る。なお, イメージハンプは設置についての制約が少ないので, 設置箇所を三 鷹通り側に寄せて設置することも考えられ, また, 箇所数についてもある程度 柔軟に対応できる。 また, 下り坂については現状でも立看板が設置されており, 大きな看板にす ることで問題が解決できるかはわからないが, 何らかの対策が必要であること は認識している。 委員長: 実験は, 「何をするとどの程度の効果があるのかを把握」するものであり, もし効果があるようであれば「どの場所にどのような対策を施すか」は次の段 階の話である。 今のようなご意見を参考に, 追加的にできるような対策があれば, 取り組む よう検討して欲しい。 随行者: 実験で設置するハンプと永久設置するハンプは別のものか。 委員長: 実験に用いるものと本設置用のハンプは,全く同じものである。 事務局: 実験においても永久設置と同じように,ボルトで道路に固定する。 D委員: 2 1 時~ 2 7 時あたりの深夜時間帯はバイク・スポーツカー・トラック等が かなりの高速で深大寺通りを通過しているようなので, この時間帯も速度を計 測してはどうか。 事務局: D 委員の仰るとおり, 調査時間帯以外の方がスピードが出ている可能性があ る。ビデオ等を活用して, 深夜時間帯においてもデータがとれるような工夫を したい。 A委員: 「2 4 時間スピード録画中」というような看板を設置することで, 速度抑制 - 5 - の効果が期待できるのではないか。 事務局: 看板の文言は警察などとの慎重な協議が必要だが, 効果がありそうなので検 討する。 E委員: 本年度末までに深大寺小学校の交差点改良が行われ, 三鷹通り側に右折レー ンが設置される予定である。実験中と来年4 月以降では, 交差点の処理の仕方 が変わる。ある意味, 深大寺通りに曲がりやすくなるため, 深大寺通りの交通 量に変化が生じると思われる。 事務局: 結果のとりまとめの際には,その点を考慮する。 F委員: 交通事業者としては, 車内事故( 乗客の転倒) が怖い。ハンプに起因する車 内事故発生時の責任の所在について,詰めていく必要があると思う。 G委員: 9 月1 5 日( 水) の事前体験会では, ハンプ通過時にどの程度の揺れが発生 するのか確認したい。走行中に車内を移動される方がいるので, 転倒が心配で ある。なお, 速度に関しては, バス会社として深大寺通りは制限速度を時速3 0km以下で指導しているので,問題はないものと認識している。 A委員: バス会社A やバス会社B が運行している他の地域で, ハンプが設置されてい る事例はないのか。 F委員: バス会社A については以前, 三鷹市内で設置されていたが, 今は撤去されて いる。ハンプ設置箇所における事故の事例は無かった。 G委員: バス会社Bについては,設置事例は無い。 ウ ハンプ事前体験会の概要について 資料を用いて,コンサルタント業者が説明を行った。 - 6 - 【質疑応答】 C委員: ハンプ体験走行に自分の車を使用したい場合,車は止められるのか。 事務局: 資料の図中の黄色い枠内に待機していただき, 中がクリアになってから体験 走行できる。バスの実験を主にやりたいので, 一般車の入場は1 5 時以降にお 願いしたい。 H委員: バス車両の揺れ方や車高は乗客数によって変化すると思うが, 体験会ではど のように確かめるのか。 G委員: 満車時の人数を連れてくるわけにはいかないので, 体験会に参加されている 方にできるだけ多く乗車してもらい, なるべく満車時に近い状態で確認する。 車種によっても異なるので, それぞれのバスに順番にみなさんに乗っていただ きたい。 H委員: 特に土曜日・日曜日・祝日に深大寺に到着するバスは観光客で満員のように 見えるので,できる限りその状態を再現した方がよい。 A委員: 路線バスの定員は何名程度なのか。 G委員: 大型バスの場合,70名弱となっている。 C委員: 深大寺を訪れる観光客は高齢者の方も多いので, 地元の高齢者の方にハンプ についてどう感じるのか,体験してもらった方が良いのではないか。 A委員: 老人会の深大寺クラブなどの地元の組織にも協力を願い, 参加してもらって はどうか。 事務局: - 7 - 参加者それぞれが乗り物に乗ってこられると捌ききれなくなる恐れがあるが, できるだけ多くの人に参加していただきたいと考えている。 I委員: バスが満車状態で, ハンプの手前で急ブレーキを踏まれると怖い。ハンプ上 で急ブレーキの実験をしてみてはどうか。 G委員: 急ブレーキを踏む場面が絶対ないとは言い切れない。少なくとも実験の時は 飛び出し等しないで,普通に走れるようにしたい。 通常時は当然そのようなことは発生する。低速時に急ブレーキを踏むと, 前 もって掴まってもらっていても, 人は簡単に飛んでしまう。意図的に急ブレー キの実験をするのは危険であると思う。 事務局: 深大寺通り沿道の方に多く参加してもらえるよう広報している。深大寺クラ ブにもチラシを配布している。 E委員: 横断歩道が無いところでの子供の飛び出しが心配である。ハンプが設置され ることで,子供が興味を持ち道路に出てしまう事例はなかったのか。 委員長: そのような事例は聞いたことが無い。しかし, そのようなことがないよう, ご指導をぜひお願いしたい。 副委員長: ガードマンが実験区域を巡回しているので, 登下校時には注意喚起を行って いきたいと考えている。 事務局: 初日は特に注意したいが, 実験の初日は関係者が見学しているので, 人の目 は多いのではないかと思われる。 A委員: 学校で児童へ向けて説明した方がよいのではないか。 J委員: - 8 - 実験期間中,通学時間帯にハンプ付近に誰か一人は付いているのか。 事務局: ガードマンは実験地域内を巡回しているが, 配置目的は実験機材の点検とな っている。また, サポートセンターにも職員が詰めているが, ハンプ付近に常 時人がいるわけではない。 J委員: 1 1 月8 日より前に全校児童へ向けた実験実施に関するアナウンスを行うよ うにしたいと考えている。 なお, 体験会とは別件になるが, 深大寺小学校の通学路を参道に設定してい る。本来は自動車進入禁止であるはずが, 車両が進入しているようである。こ の道路についてどの程度の車両が入ってきているか計測は可能か。 事務局: 関係車両は入れると聞いている。それ以外の一般車両が入ってきているとい うことか。 I委員: 一般車は殆ど入っておらず, 大半が店舗への搬入の車両である。ほおずき市 の時は, 4 日間1 0 時~ 1 7 時の間は車両を入れないで下さい, というチラシ を出したことがある。それは結構守っていただけた。そういった話を地元で出 せば協力はしてくれると思う。 また, 自転車については, そば屋関係者の駐輪が多いようなので, どうにか していきたいと考えている。本来は車両進入禁止なので, 取り締まりはできる と警察から聞いている。しかし深大寺への参拝客やそば屋への搬入の車両なの で, 全てを進入禁止にすることは難しく, 車両の通行が黙認されている状態で ある。地元住民の問題であり, 今すぐに解決するのは非常に難しい。下校時は 子供が遊びながら歩いているので, 後ろから車が来ると危ない。その時間だけ 完全に車両通行禁止に出来れば,安心して歩けるのではないか。 事務局: 実験期間中に関しては, 参道の出入口に駐輪場の案内看板を置くので, 一般 の車両は入ってこないだろう。業務車両が入る時には一声かけてくれるようお - 9 - 願いすれば,最小限の出入りで済むのではないか。 今回はあくまでも自転車を対象にして, 仮設駐輪場へ誘導する実験をしたい。 通学路の自動車交通については,今後の検討課題としたい。 A委員: 常々, 横断歩道が少なすぎると感じている。以前説明を受けた計画では, 仮 設横断歩道を2箇所設ける予定だったが,なぜ無くなってしまったのか。 事務局: 警察は横断歩道設置により自動車交通の円滑化を阻害することを懸念する傾 向にあり,非常に長い協議が必要となるため,今回は見送った。 横断歩道タイプのハンプもあり, 本実験の結果を踏まえて改めて横断歩道の 設置について交渉することが考えられる。 委員長: 次回以降につなげられるようにして欲しい。 エ その他 事務局: 第2 回深大寺通り交通社会実験実施準備会は1 0 月5 日( 火) の1 4 時から 開催する。会場については後日連絡する。 (6) 閉会