1 第4 回深大寺通り交通社会実験実施準備会 会議記録 1 日時 平成2 3 年2 月1 0 日( 木) 1 0 時0 0 分~ 1 1 時3 0 分 2 会場 調布市文化会館たづくり西館3 階会議室 3 出席者: 2 2 人 深大寺通り交通社会実験実施準備会委員 1 2 人 深大寺通り交通社会実験実施準備会委員随行者 2 人 事務局( 都市整備部都市計画課) 5 人 コンサルタント業者 3 人 4 内容 ( 1 ) 開会 ア 配布資料確認 イ 委員長挨拶 ( 2 ) 議題 ア 実験の結果と評価について イ その他 事務局から, 白い点線とだまし絵のイメージハンプの取り扱い について, 経緯の説明を行った。協議会から残してほしいとの要 望があったため, 設置を続けている。 また, 社会実験の結果については, 市のホームページへの掲載 や, 評価結果をまとめたリーフレット等の配布で, 市民の皆様に 公表を行っていく予定である。 【質疑応答: ア 実験の結果と評価について】 A 委員: 速度規制の標識について, 昨年1 2 月2 7 日に深大寺通り街づくり協 議会の会長と事務局長が調布警察署に行き,標識の大型化をお願いした。 2 その2 日後には大型標識を設置していただき, 地元としてはお礼を申し あげたい。また, 1 月1 8 日発行の街づくり通信第2 1 号にその旨を掲 載したので, 皆様にもお目を通していただきたい。 B 委員: 夜間の走行速度を測っているようだが, そのデータが資料の中に見受 けられない。実際にはどうであったのか。また, 資料3 のP 3 5 ~ 3 6 の大型車混入率とは何を意味しており, どのような計算で出しているの か。 事務局: 夜間の走行速度について, 実際に計測した。今, 手元にデータがない ので正確ではないが, 夜中の1 1 ~ 1 時に平均走行速度が高い傾向にあ った。それ以降の時間帯には速度が落ちていたが, 日中とはそれほど大 きな差はなかった。 大型車混入率は, そこ道路を通る全車輌のうち, 1 ・2 ナンバーの車 輌, あるいは8 ・9 ナンバー( 特殊車両) の中でも1 ナンバーに相当す る大きさの車輌の割合である。一般の人が大型車と感じる, バスやダン プカーだけの割合ではない。数値の単位は% である。 A 委員: トン数で言うと何トン程度の車輌なのか。 C 委員: 8 トンぐらいであると思われる。 D 委員: 実験期間中, 通過交通は多かったのか。 事務局: 通過交通の割合を調べるためナンバープレート調査を行ったが, 3 ~ 4 割程度であったと思われる。 E 委員: 交通社会実験を行い, 深大寺通りがいかに通行しやすいかが良く分か った。救急車でも神代植物公園通りはほとんど通らない。深大寺通りの 3 方が走りやすいのだろうと思われる。交通量を抑制するのはなかなか難 しいと思う。 深大寺小学校の交差点から降りてくる車が, 深大寺交差点の信号で必 ず停まるようにすれば, かなりスピード抑制になるのではないか。甲州 街道では赤信号のタイミングをずらすことで, 取締りをしなくてもスピ ード抑制ができていると聞いた。 F 委員: それは可能だが, 渋滞が発生する恐れがある。 A 委員: 渋滞が発生すると地元の人には少し不便になるが, 通過交通の車輌が 渋滞を避けて他へ逃げる効果もあるのではないか。いずれにしろ, 深大 寺通りの両端にある信号機は待ち時間が長いので, 渋滞は発生する。 F 委員: 深大寺交差点の信号は押しボタン式なので, 押しボタンを押さない限 りは車が流れる状態である。車の流れを考慮してそのような形にしたと 思うが, あえて押しボタンでない信号機に変えると, 歩行者が待ちきれ なくなって信号無視をする人も出てくることが考えられる。単に車輌の 速度を抑えるためではなく, 歩行者を守るために横断歩道や信号機があ る。コンピューターで信号を制御することはできるが, 現在制御してい るのは甲州街道や武蔵境通りなどの大きな道路だけである。その他の道 路まで全て制御することは現実的ではない。信号機のタイミングをいじ ると, 武蔵境通りなど他の道路にも影響が出る。 A 委員: 深大寺交差点の信号機は押しボタン式であるため, 修道院方面から来 る車輌は交差点で左右を確認して出るしかないが, 見通しが悪く, 以前 から危ないという指摘がある。 E 委員: 地元から感応式信号を要望したこともあるが, 予算の関係で設置は順 番待ちであるとの話だった。 4 A 委員: 歩行者や自転車もかなりマナーが悪く, マナーアップが課題の一つで ある。しかし, 全長8 0 0 m の深大寺通りには, 信号は真ん中と両端の 三ヶ所で, 横断歩道は四ヶ所しかない。子供たちや高齢者に, わざわざ 信号の所まで行き,渡って帰ってくることをお願いするのは無理がある。 車と自転車と歩行者が共存し, 安全にこの道を使えるようにする必要が ある。マナーアップ活動だけでは限界があるように思う。 委員長: それは資料3 のP 3 9 「○ 速度抑制方策の検討」の二つ目の黒丸の課 題になっている。 A 委員: 深大寺通りだけ特別扱いはおかしいという指摘もあるが, この道には 特徴がある。生活道路としての特徴と観光道路としての特徴があり, 周 辺には自然が多く残り, 調布市や東京都にとっても重要な財産であると 思う。 事務局: 今は手元に資料がないが,平成2 0 年に通過交通の調査を行っている。 ナンバープレート調査というのは, 車輌が深大寺通りをどのように通っ ているのかを追跡調査するという方法であり, そこを通過するだけの車 輌なのか, 地区に用がある車輌なのかが分かる方法である。その結果に よると, 深大寺通りは通過交通が3 ~ 4 割, 生活交通が3 割台, 観光交 通が3 割となっており, 一般的な道路では通過交通が6 ~ 7 割を占める のに比べ, 観光・通過・生活の3 つの特徴を持つ非常に特殊な道路であ るといえる。 D 委員: これだけ通過交通があり, 線形が悪い道路であれば, 通常は道路管理 者として滑り止め舗装などの対策を実施しているが, 調布市はそのよう な対策を考えているのか。これだけドライバーが速度を守っていないデ ータが出され, 交通管理者は対策を実施するとして, 調布市は道路管理 5 者として速度抑制策を何もしてこなかったのはなぜか。 C 委員: 通常の速度抑制の策として, 段差舗装などを他の箇所で実施している が, 実施したことに対して必ず騒音や振動などの苦情が出ている。なか なか良い物理的な対策が見出せない状況である。 G 委員: 深大寺通りでも, カーブのきつい箇所などでカラー舗装などの対策は 実施している。 A 委員: 振動や騒音が全く出ない減速装置はないのか。ヨーロッパでは道に花 壇を置いて幅を狭め、減速させているところもあるが, 日本ではできな いのか。 委員長: 深大寺通りよりもっと狭い6 m や8 m 幅の, 歩道がないような住宅地 の道路では, 花壇のようなものを互い違いに置き, 速度を出せないよう にしている例が日本にもある。しかし, 深大寺通りはバスも走るので, そのような方法は難しいと判断し, ハンプ設置を当初提案した。 G 委員: 実際に仙川では, 対面通行の両側に電柱が互い違いに立っていて, 大 型車は蛇行しなければならない道路があるが, 渋滞が発生しており, 電 柱を撤去してほしいという要望もある。歩道のない道路なので, 歩行者 の安全が守られて良い面もあるが, 渋滞による排気ガスが出て悪い面も ある。 A 委員: 現在の深大寺通りは補助幹線に指定されているが, それが交通量が多 くなる背景となり, 物理ハンプを設置できない要因にもなっている。補 助幹線の指定から外し, 深大寺通りにふさわしい指定にした方が良いと 街づくり協議会としては考えている。 事務局: 6 今回の社会実験では当初, ハンプを設置して交通量抑制ができないか と考えていたが, 資料3 のP 1 2 ~ 1 3 にあるように, イメージハンプ では交通量が落ちていないという結果が出た。深大寺通りが都市計画道 路であることは変更できないと市では考えており, そのあり方の検討と して社会実験を実施した。実験の結果を受けて, 今後どうするか考えて いく必要がある。その中では道路ネットワークも考えていかなければな らない。佐須街道などは事業中であり, 道路ネットワークはまだ完結し ていない部分もある。そこも含めて,全体をどうするか考えていきたい。 また, 深大寺通りの特性は市も理解している。単に通過するための道 路ではなく, 生活と観光の特性を持っていることから, 国の助成事業で ある街なみ環境整備事業を活用し, 深大寺地区における街なみとともに 道路のあり方を検討しようとしている。その検討内容を社会実験の報告 書に入れ込むことは難しいが, 実験の結果を引き続き深大寺地区のまち づくりに活かしていきたいと考えている。 【質疑応答: イ その他について】 C 委員: 道路管理課としては,二種類のイメージハンプを残すことは構わない。 万が一撤去しなければならないことが発生した場合には, 道路管理課の 判断で撤去させていただきたい。 事務局: 今回, 埼玉大学にご協力いただき, ドライバーへの自覚促し実験を実 施した。その際に, 地元でもプラカード活動など, 自主的に動いていた だいた。実験の準備が整わず, 自主的な活動は少し待っていただいた経 緯があるが, 待っていただいたことにより, 実験結果がデータとして表 れ, 実験の効果も出ていることが分かった。深大寺通りに対する地元の 方々の関心も高まっており, 今後は月に一回でも自主的な活動が行われ れば, それも実験の成果の一つになると考える。 A 委員: 7 地元に持ち帰って検討したい。 以上