【2】 令和4(2022)年3月20日 No.1707 1面の続き 【6】主要な施策について(重点プロジェクトへの取組) ◎防災・防犯の面で安全・安心に暮らせるまち ◇風水害対策などの改善・強化への取組  令和元年台風第19号の経験を踏まえ、6月の完了を目指して内水浸水対策である逆流防止ゲートの設置や、排水樋管の遠隔操作化の工事を進めるとともに、洪水ハザードマップに内水浸水想定区域図を加えます。  併せて、感染症対策などを踏まえ、アルファ米を個食タイプへ段階的に切り替えるとともに、文化会館たづくりや市庁舎の非常用電源を72時間継続稼働できるものにします。  消防団の災害対応能力の向上に向け、計画的な機械器具置場の建替えや改修、消防ポンプ車の更新、装備品の充実・更新を進めます。 ◇防犯対策の推進  通学路や駅周辺に街頭防犯カメラを設置するとともに、商店会や自治会などによる街頭防犯カメラの設置を支援します。  特殊詐欺被害の防止に向けては、調布警察署等と連携した啓発活動や自動通話録音機の貸し出し事業などを継続します。 ◎子ども・若者の健やかな成長・自立を支援し、子育てしやすいまち ◇子ども・子育て支援の充実  保育園の待機児童対策に取り組むとともに、保育人材の確保と定着を図ります。  また、幼稚園での預かり保育に対する助成などの支援の充実を図ります。  妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援の充実に向けては、妊婦の不安や保護者の負担感の軽減に努めます。また、産後ケアでは、新たに自宅訪問事業を開始します。  児童虐待防止に関しては、予防的支援の充実を含めた取り組みを一層推進するため、児童虐待防止センターでの相談体制などの更なる強化を図ります。 ◇多様な教育課題への対応  喫緊の課題である不足教室対策や、老朽化・長寿命化対策については、市全体の公共施設マネジメントとの整合を図る中で、適切に取り組みます。  令和3年度までに市立小・中学校全校で地域学校協働本部の設置が完了したことを踏まえ、新たにコミュニティ・スクールの導入に取り組みます。  不登校児童・生徒への支援では、一人一人の状況に応じた多様な学びを保障するため、訪問型の支援事業を実施するほか、「太陽の子」での心理的ケアの充実に向けた体制整備を図ります。  令和4年度は、平成24年12月の食物アレルギー事故から10年となります。今後も事故を決して風化させることのないよう、学校・保護者・医師会と連携し、ソフト・ハード両面での各種取り組みの継続・充実を図ります。 ◎高齢者・障害者にやさしいだれもが安心して住み続けられるまち ◇地域福祉の推進  各福祉圏域の地域福祉コーディネーターを中心に、地域と行政、専門機関などとのネットワークや包括的な相談支援体制の構築に取り組みます。 ◇高齢者福祉の推進  地域支え合い推進員を増員するとともに、介護予防事業の充実を図ります。また、フレイル予防に向け、デジタル機器を活用した健康増進事業に取り組みます。 ◇障害者福祉の推進  医療的ケアが必要な障害児を支援する職員の技術力向上や、就労支援事業の体制整備を図ります。また、12月の「パラハートちょうふ月間」などを通じた障害理解の推進に取り組みます。 ◇がん対策  ヒトパピローマウイルス感染のセルフチェックを活用し、若年層のがん検診の受診率向上を図るほか、がん患者の支援にも取り組みます。 ◇受動喫煙防止  医師会などの関係機関とも連携しながら、市内各駅周辺などの路上喫煙対策や意識啓発を図ります。 ◎にぎわいと交流のある活気に満ちたまち ◇ラグビーワールドカップ・東京2020大会のレガシー  スポーツ・文化の振興による多面的効果を大会のレガシーとして、さまざまな主体との連携をより一層強化し、スポーツを通した市民交流や障害者スポーツの振興による共生社会の充実を図ります。 ◇地域経済を支える市内産業への支援  市内事業者に対しては新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、地域経済対策会議での議論と併せて、商工会や商店会などと連携しながら、実情に応じた支援に取り組みます。 ◇魅力ある観光の振興  観光協会などと連携しながら、深大寺をはじめとする観光振興や「映画のまち調布」の推進などに取り組みます。  「水木マンガの生まれた街 調布」として、名誉市民・水木しげる氏生誕100周年記念プロジェクトを展開し、平和祈念や観光振興など多角的な視点からまちづくりにつなげます。 ◇まちの活力を生み出す都市基盤整備  次期総合計画の検討と連動させながら、都市計画の基本方針となる都市計画マスタープランの策定に取り組みます。  調布駅前広場は、北側ロータリーの車道や南側の電線共同溝の整備工事を実施するなど、令和7年度の完成に向けて着実な整備に取り組みます。  都市計画道路では、交通機能の向上を図るため、用地取得や整備を着実に進めます。  つつじヶ丘駅・柴崎駅周辺では、開かずの踏切など交通環境の改善に向けて、国や東京都、鉄道事業者などとの調整を図りつつ、連続立体交差事業を視野に入れたまちづくりを進めます。 ◎人と自然が共生するうるおいのあるまち ◇脱炭素のまちづくり  調布市ゼロカーボンシティ宣言の下、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めます。  また、市民や事業者などと連携・協力しながら、環境負荷の少ない持続可能なまちづくりを推進します。 ◇緑の保全  深大寺・佐須地域の環境資源の保全・活用に向けて、現在整備を進めている深大寺・佐須地域農業公園の暫定的な運用を開始します。  都市農業の振興と都市農地の保全・活用では、農業者に対する支援をはじめ、市民農園や学童農園の新規開設のほか、特定生産緑地制度への移行に対する適切な対応を図ります。また、市内農業者などと連携し、農業マルシェを開催します。 【7】おわりに  市民の命と健康を守ることを第一に、市民に寄り添い、生活に安心をもたらすことができるよう、全庁一丸となって最善を尽くします。市民生活や市政を取り巻く困難な状況がなお続くことが見込まれる中にあっても、明るい希望が持てる未来のまちづくりに向け、歩みを進めて参ります。