市報 ちょうふ 【1】 No.1454 平成25(2013)年3月30日 調布市基本計画特集号 ■発行:調布市 ■所在地:〒182-8511 東京都調布市小島町2丁目35番地1 ■編集:行政経営部広報課 調布市ホームページ http://www.city.chofu.tokyo.jp/ 市役所政策企画課 電話042-481-7368 電話の掛け間違いにご注意ください 「みんなが笑顔でつながる・ぬくもりと輝きのまち調布」の実現に向けて 新たな調布市基本計画(平成25年度~30年度)を策定しました  市では、調布市総合計画(基本構想・基本計画)に基づき、計画的なまちづくりを推進しており、このたび、平成25年度からの新たな基本計画を策定しました。新たな調布市基本計画は、「みんなが笑顔でつながる・ぬくもりと輝きのまち調布」をまちの将来像に掲げる調布市基本構想(平成24年6月議決)に即して、その基本方針を具現化するための主な施策の体系や各施策における主要な事業の概要を示したものです。 総合計画とは?  総合計画とは、市が市政・まちづくりを計画的・総合的に進めるに当たって、中心的な役割を担う計画です。新たな総合計画は、平成25年度から平成34年度までの10年間を計画期間としています。今後の調布市の市政・まちづくりの方向性を明らかにし、各施策・事業の展開や毎年度予算の基本的な指針となるものです。 ■新たな調布市総合計画の構成  新たな総合計画は、「基本構想」と「基本計画」によって構成しています。「基本構想」は、調布市が目指すべき将来都市像と、それを実現するための基本方針を示したもので、平成24年6月19日に、市議会の議決を経て策定しました。計画期間は、平成25年度を初年度とする10年間です。  「基本計画」は、基本構想に即して、その基本方針を具現化するための主な施策の体系や各施策における主要な事業の概要を示したものです。 ■基本計画の計画期間  基本計画の計画期間は、平成25年度を初年度とし、前期6年間、後期4年間とします。  前期の基本計画については、市長の任期との連動性を考慮し、計画策定から2年後に改定することとします。 〈総合計画の構成〉 基本構想(10年) 基本計画(前期6年、後期4年) ↓ 予算、事業の実施など 基本構想/調布市基本構想(平成24年6月議決・策定)(平成25(2013)年~平成34(2022)年) 基本計画/前期基本計画(施策・行革プラン)(平成25(2013)年~平成30(2018)年)、改定基本計画(平成27(2015)年~平成30(2018)年)、後期基本計画(平成31(2019)年~平成34(2022)年) 市長任期/平成25(2013)年~平成34(2022)年 市民とともに、ぬくもりと輝きのまちを目指して 調布市長 長友貴樹  平成24年8月19日、開通から百年にわたり市民の暮らしを支え、まちの発展の原動力となった京王線の地下化が実現しました。市制施行以来、最も大きなこの都市構造の変化をまち全体の活性化と市民生活の質の向上につなげることが重要です。また、今日、地方分権の進展により、これまで以上に基礎自治体(市町村)が主体的に責任を持ってまちづくりを進めていくことが求められています。  調布市では、自分たちのまちは自分たちでつくるという自主的で自立的なまちづくりを一層推進し、活力ある豊かな地域社会の実現を図るため、平成24年12月に「調布市自治の理念と市政運営に関する基本条例」を制定しました。この条例では、参加と協働によるまちづくりを自治の基本理念として掲げ、市政運営上の様々な基本原則を定めております。  一方、高齢化の進行や長引く経済の低迷、そして東日本大震災の影響などにより、市政を取り巻く諸情勢は厳しさを増しています。そうした中で、社会の変化や市民の価値観の多様化などに適切に対応しながら、計画的に市政を進めていく必要があります。  このような状況の変化を踏まえ、平成24年6月に市議会の議決を経て策定した調布市基本構想に掲げたまちの将来像「みんなが笑顔でつながる・ぬくもりと輝きのまち調布」を実現するための新たな調布市基本計画を策定しました。  この基本計画では、東日本大震災の経験を踏まえた災害に強いまちづくり、市民が安心して暮らせるまちづくり、利便性が高く快適なまちづくり、そして、環境面にも配慮したうるおいのあるまちづくりに重点的に取り組むことを位置付けています。 これまでの成果を発展的に引き継ぐとともに、21世紀の調布のまちの骨格形成を目指してまいります。  基本構想・基本計画策定に当たり、調布市基本構想策定推進市民会議をはじめ、総合計画策定推進委員及び市議会並びにタウンミーティングやパブリック・コメントに御参加いただきました皆様に衷心より感謝申し上げます。  計画の推進に当たっては、参加と協働をより一層高め、市民の皆様と共に考え、力を合わせて、ぬくもりと輝きのまちを目指して参りたいと考えておりますので、市民の皆様のさらなる御理解と御協力をお願いいたします。 【3】 No.1454 平成25(2013)年3月30日 【2】 調布市基本計画特集号 みんなが笑顔でつながる・ぬくもりと輝きのまち調布 重点プロジェクト  基本構想に掲げたまちの将来像「みんなが笑顔でつながる・ぬくもりと輝きのまち調布」を実現していくうえで、計画期間内に特に重点的に取り組むべき主要事業について、以下の4つの視点から重点プロジェクトとして位置付けています。 1 強いまちをつくるプロジェクト ○自助・共助・公助の基本的な考え方のもと、地域や関係機関などとの協働により、地域の防災力を高めます。 ○市民の安全を守り、安心して暮らすことができる災害に強い都市基盤をつくります。  地域の防災力を高める  <重点プロジェクト事業> ●防災市民組織の育成 ●調布市災害時要援護者避難支援プランの推進 ●防災備蓄品の確保・充実 ●災害情報システムの維持管理・充実 ●緊急時の水の確保 ●消防水利の整備・維持管理 ●消防団の対応能力の向上 ●命の教育活動の推進(「調布市防災教育の日」)  強い都市基盤をつくる  <重点プロジェクト事業> ●特定緊急輸送道路沿道建築物耐震化促進事業 ●橋りょうの耐震改修 ●下水道施設の地震対策の推進 ●住宅の耐震化の促進 6か年事業費:約43億円(12事業) 2 安心して住み続けられるまちをつくるプロジェクト ○高齢者や障害者の暮らしを支え、だれもが安心して住み続けられるまちづくりを進めます。 ○次代を担う子どもたちのために、安心して子どもを産み育てられ、子どもが夢を持って健やかに育つ環境づくりを進めます。  高齢者の暮らしを支える  <重点プロジェクト事業> ●地域包括支援センターの充実 ●介護予防事業の充実 ●地域密着型サービスの整備  障害者の暮らしを支える  <重点プロジェクト事業> ●発達障害者支援体制整備推進事業 ●重度知的障害者施設への助成  子どもたちの健やかな成長を支える  <重点プロジェクト事業> ●待機児童対策の推進 ●学童クラブの運営 ●特別支援教育の推進 ●小・中学校施設の整備 6か年事業費:約147億円(9事業) 3 利便性が高く快適で豊かなまちをつくるプロジェクト ○京王線の地下化に連動した、21世紀の調布のまちの骨格づくりを進め、様々な都市機能の集積やにぎわいとうるおいのある都市空間の創出により、魅力的な市街地を形成します。 ○まちの回遊性を高め、歩いて楽しいまちづくりを進めるとともに、映画やスポーツなどの地域資源を生かし、まちの活性化を図ります。  21世紀の調布のまちの骨格をつくる  <重点プロジェクト事業> ●駅前広場の整備 ●鉄道敷地の整備  ●市街地再開発事業の促進(調布駅北第1地区、調布駅南口東地区) ●土地区画整理事業の推進 ●都市計画道路の整備 ●自転車等駐車場の整備・有料化  まちの活力を高める  <重点プロジェクト事業> ●スポーツ祭東京2013の開催 ●商店街活性化の推進 ●民間ノウハウを活用した中小企業等の支援 ●「映画のまち調布」の推進 6か年事業費:約253億円(11事業) 4 うるおいのあるまちをつくるプロジェクト ○調布の大切な財産である緑と水辺環境を守り育て、将来世代に継承していきます。 ○地域固有の景観資源の価値を市民と共有し、地区の特性を踏まえた景観まちづくりを進めます。  豊かな水と緑を大切に守り生かす  <重点プロジェクト事業> ●公園・緑地、崖線樹林地の保全 ●公園・緑地等の整備 ●深大寺・佐須地域の里山、水辺環境の保全・活用  良好な景観を創出する  <重点プロジェクト事業> ●景観計画の策定、景観条例の制定・運用 ●深大寺地区におけるまちづくりの推進 6か年事業費: 約15億円(5事業) 分野別計画  8つの基本目標とまちづくりの基本理念に沿って、分野別の将来像の具現化に向けた施策の方向や基本的取組、主要な事業などを位置付けています。 【8つの基本目標】 (1)共に助け合い、安全・安心に暮らすために  (施策01~03)【防災】【防犯】【消費生活】 (2)次代を担う子どもたちを安心して育てるために  (施策04~06)【子ども・子育て支援】【学校教育】【青少年の健全育成】 (3)だれもが安心して、いきいきと暮らすために  (施策07~12)【地域福祉】【高齢者福祉】【障害者福祉】【生活支援】【雇用・就労】【健康づくり】 (4)身近な学びと交流のあるまちをつくるために  (施策13、14)【生涯学習】【スポーツ】 (5)地域のつながりの中で、ぬくもりのある暮らしをおくるために  (施策15)【地域コミュニティ】 (6)地域資源を生かした活力あるまちをつくるために  (施策16~20)【産業】【観光】【都市農業】【芸術文化】【歴史文化】 (7)快適でより便利なまちをつくるために  (施策21~25)【市街地整備】【都市空間の形成】【住環境】【道路】【交通】 (8)環境にやさしく、自然と共生するために  (施策26~29)【地球環境】【水と緑】【ごみ処理】【生活環境】 【まちづくりの基本理念】 (9)まちづくりの基本理念を実現するために  (施策30、31)【平和・人権】【男女共同参画】 計画を推進するために(行革プラン2013)  基本構想に掲げた、まちづくりの実践に当たっての3つの基本的な姿勢を柱に、具体的な行財政改革の取組を示しています。取組を推進することで、6年間で25億円の財政効果を見込んでいます。 <第1の柱>市民が主役のまちづくり 方針1 参加と協働のまちづくりの実践(7プラン) ●市民参加プログラムに基づく市民参加の推進 ●参加と協働の推進のための環境整備 ●市政情報の積極的な提供 <第2の柱>市民のための市役所づくり 方針2 効率的な組織体制の整備(14プラン) ●効率的で機能的な組織・システムづくり ●市民サービスの提供主体の見直し ●市民に信頼される市政の推進 ●広域的な連携の推進 方針3 人材の確保・育成(6プラン) ●専門性を有する人材の確保と育成 ●人事・給与制度の見直し ●研修の充実 ●職員の勤務環境の向上 <第3の柱>計画的な行政の推進 方針4 計画行政の推進(13プラン) ●計画の推進 ●PDCAマネジメントサイクルによる行財政運営 ●健全な財政運営 地域別計画  東部・北部・南部・西部の各地域の特性を踏まえた、今後のまちづくりの基本方向を示しています。 【東部地域】  ●駅周辺のまちづくり ●崖線樹林地の保全  ●せんがわ劇場のあるまちづくり  ●武者小路実篤を核とした地域ゆかりの文化の保存と継承 【北部地域】  ●新ごみ処理施設周辺のまちづくり ●深大寺地区のまちづくり  ●深大寺・佐須地域の里山・水辺環境の保全と活用 【南部地域】  ●魅力ある中心市街地の形成 ●鉄道敷地の活用による都市空間の整備  ●面的整備手法を活用したにぎわいと活気の創出 ●地区計画制度の活用による居住環境の向上 【西部地域】  ●駅周辺の整備 ●緑地・公園と歴史的文化財の一体的な整備と活用 ●調布基地跡地(留保地)における公園の整備検討 No.1454 平成25(2013)年3月30日 【4】 調布市基本計画特集号 将来人口推計 ○平成24年3月に推計した将来人口推計では、調布市の総人口は、今後も増加し続けますが、徐々に増加幅は縮小し、平成38(2026)年の約23万人をピークに、減少に転じることが見込まれています。 平成23(2011)年/222,187人 平成30(2018)年/227,779人(前期基本計画最終年) 平成34(2022)年/229,507人(基本構想最終年) 平成38(2026)年/230,011人(ピーク時) ●調布市においても今後予想される人口減少・超高齢社会の到来は、医療・福祉などの社会保障関係経費の増大や、生産年齢人口の減少による地域の活力の低下など、多方面にわたり大きな影響を及ぼすことが懸念されます。 ●将来にわたり活力あふれる都市であり続けるためには、財源・人材・施設など限りある経営資源を従来にも増して計画的かつ効果的・効率的に活用した市政経営を進めるとともに、誰もがより安心して快適に暮らせるユニバーサルデザインにより、人口構造の変化に対応するまちづくりを総合的に推進していく必要があります。 財政フレーム ●基本計画期間(平成25年度~平成30年度)の財政フレームについては、諸計画との整合を図る中で、現行の制度を前提に歳入歳出の推計を行い、作成しています(歳出は性質別区分に基づき推計しています)。 ●基本計画期間においては、歳入では市税や各種交付金の大幅な伸びは期待できないと見込まれます。また、これまでの間、財源対策として活用してきた臨時財政対策債について、普通交付税の不交付団体である調布市は、平成25年度以降借入ができなくなります。 ●一方の歳出では、安全・安心のまちづくりや市民生活支援への取組をはじめ、増加する社会保障関係経費への対応、公共建築物の維持保全経費、京王線地下化切換後の駅前広場や鉄道敷地の整備など様々な財政需要が想定され、歳出が増加していくものと見込まれます。 区分/平成25年度(2013)/平成26年度(2014)/平成27年度(2015)/平成28年度(2016)/平成29年度(2017)/平成30年度(2018)/6か年合計 歳入 市税/423/429/426/427/429/427/2561 譲与税・交付金/35/35/35/35/35/35/210 国・都支出金/211/219/209/205/204/217/1265 市債/30/38/33/41/39/30/211 その他/72/76/69/68/68/70/423 計/771/797/772/776/775/779/4670 歳出 人件費/121/124/119/118/119/121/722 扶助費/179/183/186/190/193/197/1128 公債費/44/44/38/38/38/38/240 投資的経費/87/106/86/83/76/71/509 その他/340/340/343/347/349/352/2071 計/771/797/772/776/775/779/4670 ※消費税の改正に伴う変動要因は、現時点でその実施が確定していないため見込んでいません ※計数は、各欄で表示単位未満を四捨五入しています ※行革プラン2013における財政効果を加味しています 総合計画(基本構想・基本計画)策定の経過 平成22年度 10月~平成23年3月/調布市基本構想策定庁内検討委員会(以下、庁内検討委員会)発足 平成22年度は7回開催 10月~11月/平成22年度調布市民意識調査実施 10月、平成23年2月/総合計画策定推進委員会議開催 11月/ちょうふ市民討議会2010「10年後、調布市をどのようなまちにしたいですか?」 12月~平成23年1月/(仮称)第5次総合計画策定方針パブリック・コメント(意見募集)実施 平成23年2月/(仮称)第5次総合計画策定方針決定・公表 平成23年3月/まちづくりデータブック2010作成 平成23年度 4月~平成24年3月/調布市基本構想策定推進市民会議(以下、市民会議)発足 平成23年度は21回開催 4月~平成24年3月/庁内検討委員会開催 平成23年度は4回開催 8月/総合計画策定推進委員会議開催 9月~10月/平成23年度調布市民意識調査実施 10月30日/市民会議中間報告会開催 11月/ちょうふ市民討議会2011「すみやすいまちにランキング入りするには? 10年後のまちの目指す基本目標を考える 」 平成24年2月/市議会全員協議会開催 平成24年2月~3月/(仮称)第5次調布市総合計画策定に係る市民アンケート調査実施 平成24年3月28日/基本構想素案(市民会議案)提案式 平成24年度 4月3日/平成24年度第1回総合計画策定推進委員会議開催 4月16日~5月8日/基本構想素案に対するパブリック・コメント(意見募集)実施 4月21日・22日/基本構想素案に関する市民説明会開催 5月18日/市議会全員協議会開催 基本構想原案について 5月18日/第22回市民会議開催 基本構想原案について 6月1日/基本構想を市議会へ提案 6月13日/市議会全員協議会開催 基本構想(案)について 6月19日/基本構想を市議会本会議にて可決、公表 6月21日/第23回市民会議開催 基本構想について 10月11日/第24回市民会議開催 基本計画の検討状況について 10月28日~11月1日/基本計画策定に関するタウンミーティングの開催(計3回) 11月9日/平成24年度第2回総合計画策定推進委員会議開催 11月20日/庁内検討委員会開催 11月30日~12月25日/平成24年度調布市民意識調査の実施 12月6日/第25回市民会議開催 基本計画(素案)について 12月7日~12月27日/基本計画策定に関する市民アンケート調査の実施 12月19日~平成25年1月17日/基本計画(素案)に対するパブリック・コメントの実施 平成25年2月13日/市議会全員協議会開催 基本計画(案)について 平成25年2月14日/第26回市民会議開催 基本計画(案)について 平成25年2月21日/平成24年度第3回総合計画策定推進委員会議開催 調布市基本構想策定推進市民会議 無作為抽出による募集・公募などによる市民、職員などで構成し、調布市総合計画策定推進委員の参加・助言のもと、基本構想案の作成に向け、市民と市の協働により運営する検討組織 調布市総合計画策定推進委員 基本構想・基本計画などの策定・推進に関して助言を受けるために設置する専門委員 ●調布市総合計画の頒布・配架 調布市総合計画(基本構想・基本計画)については、製本後、市民相談課(市役所2階)及び神代出張所窓口にて頒布するほか、市内各公共施設に配架し、市のホームページでも公表する予定です。