令和元年度財政援助団体等監査結果報告書 第1 監査の種類   地方自治法第199条第7項の規定に基づく監査 第2 監査の対象   所管部課 生活文化スポーツ部スポーツ振興課(以下「スポーツ振興課」という。)   対象団体 公益社団法人調布市体育協会(以下「体育協会」という。) 第3 監査の実施期間   令和2年1月14日(火)から同年3月19日(木)まで 第4 監査の範囲   平成30年度及び令和元年度(平成31年4月1日から令和元年12月31日まで)に執行された財政的援助等に係る出納及びその他の事務(以下「対象事務」という。) 第5 監査の主眼点及び方法   監査の実施に当たっては,次に掲げる事項を主眼として,関係諸帳簿及び関係書類の照合,現地確認,関係職員からの事情聴取等,通常実施すべき監査手続を実施した。   監査の着眼点としては,次に掲げる事項を重点とするものとする。  1 スポーツ振興課   (1) 補助金    ア 補助金等の決定は法令等に適合しているか。    イ 補助金等の交付目的及び補助等対象事業の内容は明確か。また,公益上の必要性は十分か。    ウ 補助金等の額の算定,交付方法,時期,手続等は適正か。    エ 補助金等の効果及び条件の履行の確認は,実績報告書等によりなされているか。    オ 補助金等交付団体への指導監督は適切に行われているか。   (2) 出資    ア 出資目的及び出資金額等は妥当か。    イ 出資団体の経営成績及び財政状態を十分把握し,適切な指導監督を行っているか。   (3) 公の施設の指定管理    ア 公の施設の管理を行わせる団体の指定は,法,条例等に根拠を置いているか。    イ 指定管理者の指定は,適正・公正に行われているか。    ウ 管理に関する協定等の締結は,適正に行われているか。    エ 管理に関する経費の算定,支出の方法,時期,手続等は適正になされているか。    オ 事業報告書の点検は適切になされているか。    カ 指定管理者に対して適時かつ適切に報告を求め,調査し,又は指示を行っているか。  2 体育協会   (1) 補助金    ア 事業計画書,予算書及び決算諸表等と所管部局へ提出した補助金等の交付申請書,実績報告等は符合するか。    イ 補助金等交付申請書の提出及び補助金等の請求,受領は適時に行われているか。    ウ 事業は,計画及び交付条件に従って実施され,十分効果が上げられているか。また,補助金等が補助等対象事業以外に流用されていないか。    エ 出納関係帳票の整備,記帳は適正か。また,領収書等の証拠書類の整備,保存は適切か。    オ 補助金等に係る収支の会計経理は適正か。    カ 会計処理上の責任体制は確立されているか。    キ 精算報告は適正に行われているか。また,精算に伴う返還金の返還時期等は適切か。   (2) 出資    ア 定款及び経理規程等諸規程は整備されているか。    イ 設立目的(出資目的)に沿った事業運営が行われているか。    ウ 決算諸表等は法令等に準拠して作成されているか。    エ 事業成績,財政状況は適正に決算諸表等に表示されているか。    オ 経営成績及び財政状態は良好か。   (3) 公の施設の指定管理    ア 施設は関係法令(条例を含む。)の定めるところにより適切に管理されているか。    イ 協定等に基づく義務の履行は適切に行われているか。    ウ 利用料金の設定等は適正になされているか。    エ 利用促進のための努力はなされているか。    オ 公の施設の管理に係る収支会計経理は適正になされているか。また,他の事業との会計区分は明確になっているか。    カ 公の施設の管理に係る出納関係帳簿,記帳は適正になされているか。また,領収書類の整備,保存は適切になされているか。 第6 監査対象の概要  1 スポーツ振興課   (1) 補助金  体育協会の運営に必要な経費として,調布市公益社団法人調布市体育協会運営費補助金交付要綱(平成20年3月31日調布市要綱第58号)に基づき,補助金として,平成30年度は1億180万9,427円を,令和元年度は1億702万4,000円を交付している。   (2) 出資  体育協会に対し,基本財産として4,500万円を出資している。   (3) 公の施設の指定管理 体育協会に対し,調布市総合体育館(以下「体育館」という。)の管理業務に係る指定管理料として,平成30年度は1億 2,919万9,395円を,令和元年度は1億3,688万9,000円(令和2年3月末日現在)を支出している。  2 体育協会   (1) 名 称  公益社団法人調布市体育協会   (2) 所在地  東京都調布市深大寺北町2丁目1番地65(体育館内)   (3) 設 立  平成4年1月17日(平成24年4月1日公益社団法人へ移行)   (4) 目 的  調布市における体育・スポーツの振興を目的とした事業を行い,市民の健康増進及び体力の向上を図り,スポーツ精神を養い,もって明るく豊かな市民生活の形成に寄与すること。   (5) 会員数  11,454人(33加盟団体)(平成31年3月1日現在)   (6) 事 業    ア 各種スポーツ大会・教室等の企画及び運営に関する事業    イ 各種スポーツ指導者等の育成,登録及び派遣に関する事業    ウ 市民へのスポーツ情報の提供及び収集に関する事業    エ スポーツ団体の育成と相互間の連絡及び調整に関する事業    オ 各種スポーツ大会への選手及び役員の派遣に関する事業    カ 各種スポーツ優秀者及び社会体育発展のための功労者の表彰に関する事業    キ 調布市から受託するスポーツ振興に関する事業    ク 指定管理者として行うスポーツ施設の管理運営及びスポーツ振興に関する事業    ケ アからクまでに掲げるもののほか,体育協会の目的を達成するために必要な事業   (7) 役 員  会長1人,副会長2人,専務理事1人,常任理事3人及び理事11人(平成30年5月23日現在) 第7 監査の結果   対象事務については,法令等に従いおおむね適正に執行されているものと認められたが,一部に次のとおり留意を要する事項が見受けられたので,早急に改善措置を講じられたい。  1 スポーツ振興課    調布市総合体育館指定管理業務仕様書に定める体育館の貸切使用に係る団体登録の要件について,調布市の規則に定める内容と異なるものが見受けられた。    調布市総合体育館条例施行規則に基づき,適正な事務の執行に努められたい。  2 体育協会   (1) 体育館の利用料金の減額又は免除の取扱いについて,利用料金を免除すべき使用につき,誤って減額しているものが見受けられた。     調布市総合体育館条例及び同施行規則に基づき,適正な事務の執行に努められたい。   (2) 体育館の使用(貸切使用)に関する事務の取扱いを定めている体育協会の要綱について,規定の内容が誤っているものが見受けられた。     適正な内容の要綱を整備されたい。