令和4年度第1回調布市青少年問題協議会次第 日時 令和4年7月28日(木) 午前10時から11時30分まで 場所 調布市役所5階市長公室 1 開会 2 会長あいさつ 3 議事 (1) 調布市青少年問題協議会副会長の選出について (2) 調布市青少年問題協議会専門調査員の選出について 4 報告事項 (1) 令和3・4年度調布市青少年健全育成方針について (2) 令和3年度調布市青少年健全育成方針関連事業の実績報告について (3) 令和4年度調布市青少年問題協議会関係会議及び事業予定について 5 情報交換 (1) 教育部指導室からの情報提供 (2) 調布警察署からの情報提供 (3) 多摩児童相談所からの情報提供 (4) 中学校校長会からの情報提供 6 その他 【資料】 (資料1)令和4年度調布市青少年問題協議会委員名簿 (資料2)令和4年度調布市青少年問題協議会事務局名簿 (資料3)調布市青少年問題協議会条例 (資料4)調布市青少年問題協議会専門調査員設置要綱 (資料5)令和3・4年度調布市青少年健全育成方針 (資料6)令和3年度調布市青少年健全育成方針関連事業の実績報告 (資料7)令和4年度調布市青少年問題協議会関係会議及び事業予定表 【次回会議】 日程:令和4年10月17日(月) 午前10時から11時30分まで 会場:調布市役所5階 市長公室 令和4年度 第1回調布市青少年問題協議会報告 1 開催日時 令和4年7月28日(木) 午前10時から 2 会  場 市長公室 3 出  席 (1) 委員  13人        (2) 事務局  6人 4 会長挨拶 会  長: 皆さん,おはようございます。大変御多忙のところ,令和4年度第1回調布市青少年問題協議会に御参集いただきまして,誠にありがとうございます。  8月の上旬に感染者数が頭を打ってというような観測も出ております。ただ,減少幅が鈍いというような報道もなされているので,当面の間,この夏の間はまだいろいろなことに気を配って,感染対策を強めていかなければいけないのかなと思っておりますけれども,各種ミーティング,会合等も開催困難なところ,本日この協議会を開かせていただけるということに感謝申し上げたいと思っております。  委員の皆様の任期が切り替わり,改めて10名の方々に委嘱状を交付させていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。言うまでもありませんが,青少年に関する様々な問題,私も長年携わらせていただいて,本当にありとあらゆることをこの協議会の場で議論させていただいたなという思いを強く持っております。現在の状況からすると,今申し上げているようなコロナ禍に対するいろいろな対応が青少年の健全な育成にどういう影響を及ぼすのかということも,やはり大変強い関心事項でございます。もちろん感染拡大とともに,彼らの行動全体を目配りよく,我々は認識していく必要があると思っております。  それから,コロナ禍から他の方面に目を移しても,やはりインターネットやSNSがこれだけ普及してきた中で,彼らの生活にどういう影響を及ぼしているのか。犯罪やトラブル等の懸念も全国各地で指摘されているところでございます。他にも児童虐待,薬物乱用,いじめというような多岐にわたる問題を検討させていただいております。  といいながら,先ほど来申し上げていることで一つ付言させていただくと,もう既に7月の後半から夏休みが始まって,1か月強の休暇でございますけれども,最近つくづく思うのは,本当に気の毒だなと。正直に申し上げますと,私も社会で職を得てからは普通に真面目にやっているつもりでありますが,義務教育,児童・生徒のときは,夏と言えば本当に勉強した記憶などは全くなく,8月31日を目指して,宿題が終わらないような,そんな楽しい夏を過ごしてきた。本当に真っ黒になって駆け回っていた記憶しかございませんので,それにつけても不憫だなと。それがやがて3年以上になりますと,中学生や高校生は,入学式から卒業式まで,自分の学校生活を丸々コロナ禍に影響されて,不運の一言で済ませられないような,本当に涙が出るような,気の毒な彼らをどうやって見守っていったらいいのかなと思っているところであります。  ただ,この2年有余の間,そういう中で余暇を持て余して,何かおかしな風潮があるかというと,大体異口同音に,先生方にお聞きしても,さほどではないですよと。そんなにコロナ禍の影響を受けて,ゆゆしき自体が多く発生しているとは思えませんと言われている。それを聞いて,なおさら子どもたちがかわいそうだなと思うところがございます。  ちょっと余談になりましたけれども,そのような環境の中でというような御意見もあれば,ぜひ今日お聞きしたいということを含めまして,各団体,地域の観点から建設的な御意見を本日も伺えればとお願い申し上げまして,御挨拶とさせていただきます。よろしくお願いします。 5 各委員自己紹介 6 趣旨説明 事 務 局: 本協議会の趣旨説明をさせていただきます。  調布市青少年問題協議会は,地方青少年問題協議会法の規定に基づいて設置され,市長を会長として青少年に関する機関や団体の代表の皆様が様々な視点から連絡,調整,協議を行い,青少年問題に関する総合的施策を検討するために必要な事項を調査審議する機関でございます。  また,当協議会では,2年ごとに調布市青少年健全育成方針を策定しており,今年度は見直しの年度になっております。次回以降,委員の皆様にお示しさせていただきながら審議いただく予定でございます。  加えて,毎年,調布市青少年表彰の被表彰者の決定なども本協議会にて行っております。  なお,本日の会議録につきましては,情報公開の観点から事務局で作成いたしまして,各委員の皆様に後日御確認をいただいたのち,市役所4階の公文書資料室に配架するとともに,調布市公式ホームページに掲載いたします。 7 議事 (1) 調布市青少年問題協議会副会長の選出について 調布市青少年問題協議会条例に基づき,副会長を選出。 (2) 調布市青少年問題協議会専門調査員の選出について 調布市青少年問題協議会専門調査員設置要綱に基づき,専門調査員を4名選出。 8 報告事項 (1) 令和3・4年度調布市青少年健全育成方針について 会  長: 続いて,4「報告事項」の(1)令和3・4年度調布市青少年健全育成方針について,事務局から御説明を申し上げます。 事 務 局: それでは,本年度第1回目の協議会でございますので,現在の調布市青少年健全育成方針について,概要を説明させていただきます。資料5を御覧ください。  本育成方針は,2年毎に改定しており,令和4年度は昨年度と同様の育成方針を採用しております。本育成方針の構成につきましては,1ページから2ページ中段の部分で,青少年を取り巻く近年の社会環境や事件,問題等のほか,青少年の健全育成に向けての家庭や学校,地域,行政の役割を定めております。  2ページ中段以降では,調布市における健全育成の推進に当たり,重点目標として3点を掲げ,各目標に向け,家庭,学校,地域,行政が連携,協力しながら諸施策を推進していくこととしております。  また,現行の育成方針は,青少年を取り巻く社会環境の変化とともに,令和2年度までの方針から主に3点ほど変更しております。  1点目は,1ページ2段落目にありますスマートフォンやSNSといった機器,サービスの浸透により,青少年を犯罪に加担させる闇バイトの募集など,昨今のインターネットを介した新たな問題についてです。  変更点の2つ目につきましては,1ページ目の3段落目及び4段落目の部分にある新型コロナウイルス感染症の影響についてです。ここでは新型コロナウイルス感染症に関連した誤解や偏見に基づく差別が生じている現状や,新型コロナウイルス感染症対策に伴う様々な制約から青少年の間で閉塞感,孤立感が生じていること,在宅時間が増えたことにより児童虐待件数が増加するなど,新たな問題が発生している現状について触れています。  変更点の3点目は,2ページ目の中ほどに記載している重点目標1,家庭・学校・地域・行政の連携による青少年への支援の子どもの貧困に関する部分です。子どもの貧困については,家庭のみの責任とするのではなく,地域や社会全体で連携し,適切な支援を早期に講じていくことが必要であるとしています。  以上3点が従前の育成方針から変更した点でございます。簡略ではございますが,調布市青少年健全育成方針に関する説明を終わらせていただきます。 会  長: 事務局の説明は以上ですが,何か御質問等ございますでしょうか。――よろしいでしょうか。      (「なし」の声あり)  では,趣旨を御理解いただいたということで,進めさせていただきます。 (2) 令和3年度調布市青少年健全育成方針関連事業の実績報告について 会  長: 続いて,(2)令和3年度調布市青少年健全育成方針関連事業の実績報告について,事務局から御説明いたします。 事 務 局: それでは,令和3年度調布市青少年健全育成方針関連事業の実績報告について説明いたします。資料6を御覧ください。  こちらの資料は,先ほど説明いたしました令和3・4年度調布市青少年健全育成方針の中で定めている各推進事項に関連する各種事業の令和3年度実績を表にまとめたものでございます。表の1列目に,健全育成方針の中で掲げている重点目標,2列目に,それにひもづく推進事項を記載しており,3列目に各推進事項に関連する事業として,具体的な事業や取組の名称を記載しております。そして,事業や取組ごとに事業概要,令和3年度実績,担当部署を記載したものとなっております。以前は各課の記載形式にばらつきが生じていたため,今回から各事業の実績報告という形で,人数や回数,件数などの具体的な数字を記載するよう修正を行っております。  また,本協議会にて実施しております調布市青少年表彰については8ページ目に記載をしております。本資料の8ページ目を御覧ください。調布市青少年表彰は,重点目標3,健全な環境づくりと非行防止活動の推進の中の健全な地域環境づくりの推進という推進事項に関連する事業として位置づけており,令和3年度につきましては,個人8人と1団体を表彰いたしました。  全体としては,新型コロナウイルスの影響により中止となった事業もございますが,各種事業の詳細につきましては,後ほど本資料にて御確認くださいますようお願いいたします。  簡略ではございますが,令和3年度調布市健全育成方針関連事業の実績報告に関する説明は以上でございます。 会  長: 説明は以上であります。御質問等ございますか。――何かありますか。よろしいでしょうか。      (「なし」の声あり)  では,実績報告について御確認をいただけたということで。 (3) 令和4年度調布市青少年問題協議会関係会議及び事業予定について 会  長: 続きまして,(3)令和4年度調布市青少年問題協議会関係会議及び事業予定について,事務局から報告いたします。 事 務 局: それでは,令和4年度調布市青少年問題協議会関係会議及び事業予定について説明いたします。資料7を御覧ください。  本資料は,青少年問題協議会に関係する会議や児童青少年課での事業について,今年度の予定を一覧にまとめたものでございます。表の左端にありますように,上段に会議,下段に事業と分けて記載しております。本協議会につきましては,一番上の行にありますように,本日を含め,年3回予定しております。次回につきましては10月17日月曜日というようにこの中では記載をしているのですが,10月27日木曜日に変更させていただくこととなりましたので,資料の修正と,御了承いただきますようよろしくお願いいたします。3回目は来年の2月2日木曜日を予定しておりますので,よろしくお願いいたします。  また,会議の欄の2行目には,本協議会の下部組織である調布市青少年補導連絡会の予定を記載しており,3行目には,地域の健全育成推進地区委員会の各会長に御出席いただいております健全育成推進地区代表者連絡協議会の予定を記載しております。  続きまして,事業の欄を御覧ください。こちらには児童青少年課の事業予定を記載しております。今月は青少年の非行・被害防止全国強調月間に定められており,例年,保護司の皆様が実施している社会を明るくする運動と合同で,京王線の全駅頭にて啓発グッズを配布する活動を行っておりましたが,今年度につきましては新型コロナウイルスの影響により延期となりました。延期日は現在のところ未定となっております。  また,本協議会の下部組織である調布市青少年補導連絡会で実施している非行防止街頭パトロールにつきましても,新型コロナウイルスの影響を踏まえ,7月の予定につきましては中止といたしました。次回は3月に実施する予定でございます。  そのほか,地域の健全育成推進地区委員会が合同で実施する健全育成地区親善ソフトボール大会につきましては,12月4日日曜日に予定をしております。例年8月に開催をしておりましたが,年々,夏の暑さが過酷なものとなり,児童が熱中症になる危険性が高まっていることから,時期をずらしての開催を予定しているものでございます。  委員の皆様に直接関わりのある事業としましては,青少年表彰式がございますが,こちらは来年の3月4日土曜日に予定をしておりますので,よろしくお願いいたします。  また,表の一番下の行には,参考といたしまして,児童青少年課で実施しております児童館事業等の予定を掲載しております。新型コロナウイルスの影響により,8月に実施予定でありましたウルトラキャンプは既に中止を決定したところですが,そのほかの事業につきましても,その時々の感染状況等を考慮しながら,開催の可否について検討してまいりますので,何とぞ御理解くださいますようお願いいたします。  事務局からの説明は以上でございます。 会  長: 以上が関係会議及び事業予定表でありますので,皆さん,予定を念頭に,今後もいていただければということで,よろしくお願いします。  ソフトボールは12月にやるの。寒いぞ。大丈夫かな。 事 務 局: 今回,真夏ですと熱中症ということもあって,秋の開催で日程調整をさせていただきました。各学校の事業と各地域の事業とがいろいろ予定が重なっており,なかなか厳しい状況の中,12月4日であれば皆様方の御予定がつくということで,設定させていただいた次第でございます。 会  長: 半袖というわけにいかないだろうけれども,寒さ対策を十分考えたうえで。 事 務 局: 今回,ある意味で初めての12月開催ということなので,コロナの状況にもよりますけれども,考えていきたいと思います。 会  長: よく考えて実施してください。暑さで倒れなくても寒さで倒れれば同じじゃないか。 事 務 局: かしこまりました。 会  長: よろしく。 9 情報交換 (1) 教育部指導室からの情報提供 会  長: 続いて,次第5「情報交換」に移ります。昨年度の会議の中で学校現場におけるタブレットの活用などについて話題にのぼりましたが,学校現場でのICT機器を使った現状がどのようになっているかということを,本日は教育部指導室から情報提供させていただきたいと思っております。他の自治体に比べても,配り終わったのは比較的早くできてよかったなと思っておりますが,そこが大きなスタートラインで,使えば使ったで,うまく利用するためには,またいろいろ考えていくというのが重要になってくるのだろうと思っておりますので,その理解の一助とさせていただければということで,指導室から情報提供いたします。 指 導 室: 皆さん,こんにちは。どうぞよろしくお願いいたします。  本日は,調布市のICT教育の現状について説明をさせていただきます。  ICT教育の発端となりますのは,2019年,令和元年,国がGIGAスクール構想という教育改革を立ち上げまして,グローバル社会に対応できる児童・生徒の育成が各学校で展開されているところでございます。調布市におきましても,既に1人1台の端末を配備しておりまして,これまでの学校教育のほか,協働学習ですとか映像を用いた学習など,それぞれ教員の創意工夫により,様々な学習スタイルにより授業が進められております。  本日は,短い時間ではございますけれども,調布市の学校の現状を説明させていただきたいと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。  では,調布市の小・中学校の中でどうICT機器が活用されているかというところを説明させていただきます。  まず,前段として,どういう姿を目指してこのICTの活用ということをやっているかという大枠のお話でございます。学習指導要領,小学校でいうと令和2年度から,中学校でいうと令和3年度から現行の学習指導要領が走っておりますが,その中で,言語能力や問題解決能力と同様に,情報活用能力を育成することが重要だと示されております。調布市においてもこの情報活用能力の育成に加えて,個別最適な学びであったり協働的な学びといったことの実現に向けて,ICTを活用した教育を進めているという背景がございます。  実際にどのような整備を行ってきたかというお話でございます。調布市では平成29年度,5年前から教員用のタブレットや教室で使うWi-Fi機器,また教室で掲示するプロジェクターを整備しております。ここの考え方としては,将来的には子どもがICT機器を文房具と同じような形で使用できるようにといったところを目標に置いたときに,まずは大人である教員がICT機器の使用に慣れていることが重要であるという考えの下,まずは教員用の整備から始めたという経過がございます。  次に,令和2年度に入りますが,GIGAスクール構想という形で,コロナの影響により前倒しをされ,令和2年度の中で調布市においては,小学校にはiPad,中学校にはChromebookを整備いたしました。また,iPadやChromebookの整備と併せて,学校に月2回,ICT支援員という者が訪問しており,その中で,単純な操作の支援もそうですけれども,学校のニーズに応じた研修会を開催したり,また授業支援ということで,授業の中に入って子どもたちの操作を支援したり,授業の方法について提案や,ほかの学校,自治体ではどういった活用をして授業を展開しているといったような事例共有も含めて支援させていただいています。こちらは学校にとっても非常に好評ですので,これからも拡大,継続が図れればなと考えております。  調布市で導入した端末,先ほどのiPadとChromebookですけれども,まず,携帯電話と同じような形で,Wi-Fi環境がなくても通信ができる,いわゆるLTEと呼ばれるモデルを使っております。そのため,学校の中だけではなく家に持ち帰っても使えますので,活用が広がっているという現状がございます。  そういった中で,まず,教育活動全般の中では,全校集会や保護者会などをオンラインで配信したり,また保護者向けのアンケートをオンラインで実施するなど,こういった3密を避けての行事ですとか,ICTを活用した教育活動を展開しているところです。  また,授業の中ですが,教材をプロジェクターで提示したり,子どもの端末で手元で教材を見ることができるようにしたり,クラス内での意見共有,発表。また,意見の比較をすることができるのもこのICT機器やサービスを使った一つの効果でございます。  どういった効果があるかというと,教材が黒板に大きく提示されるということで,視覚的で分かりやすいといったことや,席の位置にかかわらず,手元で見れると教材が見やすいといったこともあります。また,そのことから,授業中における子どもたちの集中が持続しやすいといった効果もございます。  また,4番目として,これが一番大きいかなと思っておりますが,様々な子どもの意見を拾うことが可能となっております。  個別最適な学びということで,授業中に皆同じ教材ではなくて,それぞれの進度や理解度に合わせて,個別最適な教材を提供することができますので,これもICTの一つの強みだと考えております。  また,同じく個別最適な学びという文脈ですと,ICTのサービスを使ったドリル学習もございます。このドリル学習の効果として2つあります。  まず,回答の結果がすぐその場で分かりますので,どんどん進めていきたいなといった形で,学習の意欲が向上するということがございます。  また,回答の結果や学習の履歴が残ります。そのことから,苦手なところを再度学習するように,子ども自身も分かりますし,教員からも見ることができますので,その子どもの理解度,進度に応じた指導が可能だといったところが特徴でございます。  また,連絡帳や掲示板に相当するようなサービスもございます。この中で,課題や案内のチラシをデータで配付することも可能となっております。  そして,特にこのコロナ禍で普及したのがオンラインを活用した授業であります。ここには感染症対策を考慮したリモート授業と書かせていただきました。まさにこの1学期の終わりもそうでしたが,各校で学級閉鎖ですとか学校の閉鎖がございました。その中で,子どもたちの学びを止めないといったところで,学校にいる教員と自宅にいる児童・生徒がオンラインでウェブ会議システム等を通じてつながって授業をする,こういった場面もございました。  また,こういう緊急的,臨時的な場面だけでなくて,これは日常的な場面の一つにもなっております。どういうことかといいますと,感染不安であったり,またコロナの濃厚接触者といった形で隔離が必要だ,要は登校ができないといった場面の中においても,対面で学校では授業が行われながら,お休みをされているお子さんとは御自宅とオンラインでつなぐという,これをハイブリッドの授業と呼んでおりますが,対面とオンラインのハイブリッドで行う。このような授業も日々展開されているという状況でございます。  ここまで説明したICTの活用について,動画を御覧になっていただければと思います。まずは,これは調布市の実際の姿ではないのですが,調布市で使っているサービスで,意見の共有やドリル学習のために使っていたものでございます。こちらの紹介動画がございますので,イメージを持っていただきやすいかなということで,まずこちらを御覧になっていただければと思います。      (動画再生)  このようなサービスを使って,日々授業の中で実践しているところでございます。  では,次に,実際に授業の中でどのようにそのサービスが使われているかといった具体の場面を御覧になっていただければと思います。      (動画再生)  これでまた自分の意見と比較して,新たな気づきを得られるといったところで,先ほど説明いたしましたが,大きなメリットの一つとして,これまでなかなか意見を出すことが苦手だった子どもが,こういうICTの活用によって意見を出しやすくなっているという状況がございます。自信がつくといったところです。  今御紹介したお子さんも,そこまで意見の発表が得意なほうではなかったと聞いておりますが,こういったツールで意見を出して,担任やクラスメイトがその意見を賞賛したところ,その後,積極的に意見を発表できるようになったということにつながったと聞き及んでおります。  次に,個別最適な学びの例といったことで,こちらの動画を御覧になっていただければと思います。      (動画再生)  こちらは,特別支援学級の教室における一場面です。ローマ字の学習をしているのですが,キーボードのタイピングを通じて,ローマ字の学習を行っている一場面です。  子どもによって進度や理解度が様々な状況でありますので,子どもたちにはそれぞれ同じ画面が出ているのではなくて,別々のレベルのタイピングの問題が出されている。画面では少し分かりづらいかもしれないのですけれども,別々のものが出されているというものになります。  先に説明したような,みんな同じ教材を一律でやるのではなくて,それぞれに応じた最適な教材を提供できるといったことがICTの強みになります。      (動画再生)  こちらは,授業の前面にプロジェクターで教材を提示している場面と,今,先生が立っている手前のところの三脚スタンドに黒いタブレットが置いてあるのが御覧になれますでしょうか。  こちらが何をしているかというと,この手前のタブレットというのは,実はオンラインの配信をしております。この日,濃厚接触などの規制によって登校することができなかった児童・生徒とつながりながら授業をしている。目の前では,通常どおり登校してきた子どもたちへの授業をして,あそこのタブレットの中には家にいる子どもたちがいるといった形で,ハイブリッドの授業の一場面でございます。  この動画の中ではその場面を切り取れていないのですけれども,実際に登校してきている子どもたちへの声がけはもちろんそうなのですが,先生も適宜,オンラインで参加している子どもたちへ声がけをし,理解を確かめながら授業をしているといったような一場面になります。  活用の場面の御紹介は以上でございます。  続きまして,学習外の利用がないように抑制を行っている制限について,簡単に説明をさせていただきます。まず,端末面の仕様についてですが,インターネットは時間を区切っております。小学生は午後8時以降使えないようになっており,中学生は午後9時以降使えないようになっております。  また,フィルタリングという形で,学習外で使用することがないような,不適切,不必要なサイトについてはアクセスできないよう設定しております。  アプリ,メール,チャット機能についても,使用ができないように制限はありますが,こちらは,教員が管理することができない場面において,子どもたち同士だけで連絡を取り合うことがICTのツールを使うとできるわけなのですけれども,こういった機能については一律で全て閉じているような形になります。  ルール面の話ですが,こういったICT機器,サービスを使うには,ID,パスワードの管理がついて回るのですけれども,まず,子どもたち,また家庭の保護者へお願いをしているのは,パスワードは家の鍵と同じですというところを説明させていただいています。  我々からIDを付与させていただくにあたっても,当然初期のパスワードは提供します。ただ,この初期パスワードも当然ランダムなものになっていて,推測しづらいものになっていますけれども,家庭に帰ったら,保護者と相談して必ず変えてねということを指導徹底しております。パスワードは自分と保護者だけが知っているものだ,これを原則として運用しております。  個人情報の取扱いについては,個人情報を含むデータをインターネット上には保存しないようにといった指導を徹底しているところです。  そして,最後のパートです。GIGAスクールの1人1台の端末を導入して,1年半という時間が経過しておりますが,様々運用面での課題はあると捉えております。ここで御紹介するのは,この会の趣旨に合った課題,今後の取組といったところを取り上げさせていただきます。  まず,端末の不適切利用への対策。昨年度のこの会でも話題になったと聞き及んでおりますが,当然我々としてもフィルタリングで制限をしていますけれども,やはりそれを回避して,YouTubeなどにアクセスをできるような,こうすればできるといったような情報が日々,インターネット上を含めて飛び交っております。それが子どもたちのところで仲間内で伝わっていくといった形です。  我々としてどう対応しているかというと,3つの方法で対応しております。  一つは,先に御説明したようなフィルタリングです。学校や保護者から,こういったサイトがアクセスできるらしいという報告を受けた段階で,そのサイトにアクセスできないようにフィルタリングをするといったところを整えております。  もう一つは,情報モラル教育の展開ということで,このようなフィルタリングを回避してサイトにアクセスするですとか,危険なサイトへアクセスしない,子ども同士の誹謗中傷はネット上でしないですとか,そのような子どもたちの心を育てるといったような形の教育を展開しております。この両面を持って,端末の不適切な利用への対策を日々進めているところです。  もう一つは,支援体制の充実です。各学校間,また先生の間で,ICTを活用することに対しての差はまだまだある状況でございます。これに対しては,学校間,教員間で,自分はこういう授業をこういうツールを使ってやったよといったところを共有できる仕組みを教育委員会としても整えていきたいと考えております。  また,子どもたちの端末が入ってきたことで,学校の中でもやはり教員の負担が増えているというのが実情でございます。特に端末が壊れたといったときに,その後,我々が契約しているヘルプデスクとのやり取りになるのですけれども,その対応や校内の研修は,ICTに長けている先生に業務の負担が集中しがちだといった御報告を受けております。先に説明したICT支援員の配置を継続・拡大することで,この辺りの負担を少しでも支援できればと考えております。  私からの説明は以上でございます。先に説明したように,この運用を始めて1年が経過したところで,まだまだ対応すべき課題は多いと考えておりますが,学校,子どもたちからのニーズに一つ一つ寄り添って対応して,よりよいものを進めていきたいと考えております。  以上でございます。ありがとうございました。 会  長: 説明は以上でございます。何か御意見,御質問等ございますか。どうぞ。 委  員: ハイブリッドで授業を,どの先生もというわけではないかもしれないのですけれども,一部行われているということで,不登校のお子さんにもそれは開放されているかというのが1つ目の質問で,2つ目は,学習障害や読み書き障害のお子さんのために電子教科書,DAISY教科書が導入されたと聞いたのですが,それについて少し教えてください。 指 導 室: 御質問いただいた不登校の児童・生徒に関する支援という形なのですけれども,配付しているタブレットの端末を通じて,学校とのコンタクトを切らさないという形で,授業も含めてつながる体制を取っております。  児童・生徒の状況においては,毎日必ず学校とつながるといったようなことがなかなか難しい,そういったケースもあるのですけれども,何らかの形で,1週間のうちに1回はとか,そういった形で授業の中に入って,登校している子と同じ授業を自宅内,別室で受けている生徒も実際に複数名おりますので,そういった形では,不登校支援という形でも一翼を担っている,そのように現状分析しております。  あとは,DAISY教科書についてなのですけれども,今年度から導入を始めて,それぞれの希望に合った状況で提供できるように,各校に今投げかけているところです。今後導入がどんどん拡大されていくことになると思いますので,学校現場におきましても,今お話しいただきました読み書きに関するDAISY教科書の普及については,教育委員会でも随時拡大していきたいと考えております。 委  員: ありがとうございます。不登校の方は,お知らせをリアルタイムでお母さんが受け取れないので,これがすごくありがたいというお話を聞いております。あと,DAISY教科書は,こういう白い紙に印刷して,蛍光灯の光で白飛びして全然読めないというお子さんがいらっしゃるのですけれども,文字の背景の色を濃くすることで読めるようになったというお話を伺っていて,全校で必要な方にお使いいただけるといいなと思っております。ありがとうございます。 会  長: ありがとうございました。他にどなたでも。いかがですか。御意見,御質問等ございますか。何か。どうぞ。 委  員: この児童・生徒さんが持ち帰られるタブレット端末の機能はカメラ機能もついていて,顔を見てやりとりをするということも可能な機能があるのでしょうか。 指 導 室: カメラもついています。Zoom等は使用できるように整えておりますので,学校側が連絡して,オンラインでつながるということは可能です。 委  員: 分かりました。ありがとうございます。 会  長: ありがとうございます。他にどなたかいかがですか。御意見,御質問ございますか。よろしいですか。  質問ではないのですが,大変大きな関心を私も持っております。今の動画を見るだけでも,なかなかこれまでにはなかった使い方を,賢く考えれば,いい面が出てくるなというのは間違いないと思っております。ただ,このことだけではないのだけれども,さっき午後8時,午後9時で使えないようになるという話はあったけれども,私物を持っていれば,別に一日中やっていられるということになってくる。私は,杞憂かもしれないけれども,活字離れを加速するという懸念が非常にあります。このようなものに子どもの頃から習熟する,それは結構なことです。うまく使えば。だけれども,タブレットにとどまらず,スマホなどを見ていると,インターネットの検索だ,ゲームだ,LINEでのやり取りに1日のおびただしい時間を,特に10代,20代の人間は費やしてしまう。機械で読んでもいいのですけれども,間違いなく本や活字を読む量が減っていますよね。  何を言いたいかというと,私は昭和20年代生まれだから,ぎりぎりテレビのない世界を知っているのです。物心ついたときから。晩飯が終わったらどうするかというと,一家でラジオを聞いていました。その20~30年前はラジオすらないわけです。どうしたかというと,本を読むしかないのです。分かりやすくいえば,時代物のテレビなどを見ていると,やはり志ある人たちの四書五経を中心にした漢籍の素養などはすばらしいですよね。今,日本人の普通の人は,誰もそんな知識や教養を持っていないよね。ここに退化が現れているわけです。テレビが出てきてから,やはり余暇はテレビということになってしまっているわけだから,それをまた今回の技術革新で助長するのだなという思いが非常に強い。  今の若い人を見て,日本語が下手だと思います。語彙が少ない。文法がおかしい。これはたくさん本を読んでいれば,こういうことはないということを今でも痛感しているのに,便利な機械機器によって学習効果を上げるというすばらしい側面はこれからも追求するとして,余暇をあまり好ましくない時間の使い方で忙殺されるという側面にどうやってこれから気をつけていくのかというのは,世界中で極めて大きい問題だと思います。今日の説明に別に異を唱えているのではないのですけれども,そういう意味で,学校の先生方にいろいろこれからも教えてもらいたい。こういうものを導入していったときに,先生方の率直な気持ちを教えてもらいたいなと思っています。  それでは指導室,大変分かりやすい説明をしてもらい御苦労様でした。また今後の動向をいつかまた教えてもらえればなと思っています。 (2) 調布警察署からの情報提供 会  長: 次に移ります。調布警察署からの情報提供ということで,警察署からよろしくお願いします。 委  員: よろしくお願いいたします。委員の皆様方におかれましては,常日頃から警察業務全般にわたりまして,御理解と御協力,誠にありがとうございます。まずもって厚く御礼を申し上げます。調布警察署からの情報提供といたしまして,少年関係の現状などについて話をさせていただきたいと思います。  東京全庁的に,非行少年は平成22年から減少の傾向にございます。当調布署におきましても例外ではございません。減少傾向でございます。  不良行為少年は平成30年から減少しておりましたが,昨年は一昨年と比較してやや増加に転じているというのが現状でございます。あとは,不健全娯楽といいまして,ゲームセンターなどを使うというのが数字的に多い現状でございます。  続いて,薬物関係なのですが,全庁的には減少しております。大麻も減少の傾向にありますが,年齢的には19歳,18歳という順で多いのが特徴と言えます。  続きまして,少年の特殊詐欺関係になりますが,特殊詐欺の検挙件数は増加傾向にあります。無職の少年が最も多く,その中でも受け子と言われるものが最多で,続いてリクルーターという数字が出ております。特に特徴的なのは,この種の犯罪は再犯率が非常に高いということで,刑法犯の再犯率は38.0%に対して,この特殊詐欺の再犯率は72.7%と非常に高い数字が出ております。当署においても,検挙した少年は複数の事案を起こしているという統計的なものも出ております。  薬物事犯にせよ,特殊詐欺にせよ,先ほどもありましたけれども,SNSだとか,そういったものを通じて簡単に大麻をはじめとした違法薬物を購入できたり,高額バイトなどを売りにした闇サイトから安易に犯罪に加担しているのが特徴と言えると思います。ざっくり言えば,大人の知らないサイバー空間で様々なことが起こっているということが言えるのではないでしょうか。  続いて,万引き関係になりますが,万引きの検挙件数,万引きでの補導件数は全庁には非常に減少傾向にあります。コロナの影響も考えられますけれども,昨年の緊急事態宣言のことを考えると,減少なのかなと思います。ただ,被害届を出さない数字ももちろんございますし,現場の肌感覚としては,減少しているとはちょっと思えないのかなというのもございます。  コロナ禍でおうち時間が増えたことが影響していることも要因かと思われますけれども,夫婦げんかや,それに伴う子どもの目の前でのDVだとか,児童虐待なども増加しているというのが最近の傾向でございます。  いずれにしましても,警察のみの力では限界がございます。これからも皆様方をはじめ,様々な関係部署と連携を取りながら,各種対策に取り組んでまいりたいと思いますので,今後とも御理解と御協力をよろしくお願いしたいと思います。  説明は以上になります。 会  長: ありがとうございました。今の情報提供に関して,何か御質問,御意見ございますか。よろしいでしょうか。      (「なし」の声あり)  では,ありがとうございました。 (3) 多摩児童相談所からの情報提供 会  長: 次に,多摩児童相談所からの情報提供をよろしくお願いします。 委  員: 改めまして,こんにちは。日頃から東京都並びに当所の事業に関しまして御理解,御協力賜りまして,ありがとうございます。私からは,当所の概況ということで説明させていただきます。  それでは,まず管内の概況についてです。当所は調布市だけでなく,近隣の5市を管轄させていただいております。令和元年度までは4市だったのですけれども,令和2年度で世田谷区立の児童相談所が開設されまして,それに伴い狛江市が当所の管轄に新たに加わっています。  資料を見ていただいて分かるとおり,調布市は5市の中では府中市に次ぐ人口規模で,18歳未満の児童人口も府中市の4万人に次ぐ約3万5,000人ということで,第2位の規模となっております。  次は当所の全ての相談件数です。例外的に平成29年度だけ件数が減少していますけれども,基本的には毎年度相談件数が増え続けているという状況です。  どのような対応の案件が増えているのかというのは次の表です。児童相談所では,子ども家庭支援センターと同様に,子どもに関する様々な相談を受け付けていますけれども,養護相談が際だって増加しております。令和3年度の数値ですと,養護相談が全体の7割となっております。  非行相談自体は下の方にありまして,増加傾向にあるわけではございません。それと,増加傾向にあるのは育成相談になります。これは少し増加傾向にありまして,非行相談と育成相談というのは紙一重的な面もございまして,発達に偏りのあるお子さんで,その発達特性によって自傷,他害などを繰り返されたりしていて,家庭内暴力だとか,あるいは他のお子さんに危害を加えてしまうとかというのが非行相談と育成相談で被ることがあります。非行性をフォーカスするのか,発達の偏りという部分をフォーカスするのかということによって,相談の受理の仕方が変わってくるということで,かなり被っているということを御理解いただければと思います。  一方で,増加が顕著な養護相談ですが,保護者が子どもの養育に何らかの困難を抱えているというものです。例えば経済的な貧困や入院,あるいは養育者がいなくなってしまった,そういう家族や親族だけでは解決が難しいような状況で,何らかの支援を必要としているという案件が養護相談に入ってきますけれども,この中に虐待の案件も含まれています。  実は虐待の案件が一番多くて,養護相談の中でも約8割が虐待の相談ということになっております。児童相談所が取り扱う相談は,養護相談が7割,養護相談の中でも虐待案件が8割。虐待案件は全件数に占める割合でも6割近くになっておりまして,児童相談所というよりも,近年は児童虐待相談所というような様相を呈しております。  その中で,非行相談と育成相談を合わせて1割強ぐらいになっているわけですけれども,中身はなかなか大変な状況がありまして,保護者の方がうちでは面倒見切れませんとか,施設で預かってくださいというようなお子さんがかなりいます。件数以上にエネルギーが必要なケースになります。  他害のあるお子さんというのは集団生活が求められる児童相談所の一時保護所でもなかなか引き受けていただけない場合がございまして,メンタル的な疾患があるようなお子さんは,精神科の病棟に一時保護委託という形でお願いするケースもあるのですけれども,医療機関は即日受け入れてもらえることがなかなかありませんので,目の前で子どもが児童相談所にいるのだけれども,引き受け手がないというようなこともあります。そういう場合は,児童相談所は相談機関なので,もちろん朝出勤してくる職員は今日宿直になるなどとは夢にも思っていないのですけれども,そういうケースがまれにあって,保護所も駄目,病院も駄目ということになれば,当所は宿泊できる機能はないのですが,職員の休憩室は畳敷きになっていますので,そこでお子さんと一晩を明かす。お子さんは寝ていただくのですけれども,職員は寝れないので,夜明けを迎えたらすぐに昼の勤務に就くというようなこともあります。そのような状況です。  次の自治体別の受理件数ですけれども,冒頭で調布市は府中市に次いで人口規模があるとお伝えしました。当所が取り扱う相談件数を見ると,相談件数は府中市よりも多く,調布市の件数がかなり多いということがわかります。  次が非行相談です。非行相談だけを見ても,府中市よりも昨年度は3倍以上の件数です。ほとんどが警察署からいただいた児童通告によるもので,そのうち1件は家庭にお返しできないということで,児童自立支援施設に入所いただいたというような結果になっています。  次は当所が受理した非行相談のうち,調布市在住のお子さんを取り扱った件数です。直近では令和元年度がピークですが,このまま減少傾向が続くのかはまだつかみ切れていないところではあります。  次ですけれども,非行相談から虐待相談に変わります。虐待相談は件数でいえば非行相談よりも非常に多いです。1,000件以上ということで,増加の一途をたどっているような状況です。なお,約10年間で虐待件数だけでも7倍に増えているところ,人員は2.4倍ぐらいということで,全然追いついていない状況です。保育や教育現場も過酷な労働が強いられているかと思いますけれども,児童相談所も同じなのですというところをお伝えしたかったのです。全ての案件に対して十分な支援ができていないというところは自覚しておりまして,その中でも,まずは子どもの命,安全だとか,そういうところを最優先にして,緊急度の高い順番からトリアージしながら進めていかなければならないというのが実態でございます。  続いては管内5市の過去3年間の虐待相談受理件数の推移です。平成24年度以降の調布市内のお子さんの取扱いの推移でして,件数は増加傾向にあり,調布市内のお子さんの取扱い件数が当所管内では最も多くなっています。  次が児童相談所に寄せられる虐待通告元です。どこから通告をいただいているかということで,警察からいただいているものが圧倒的に多いということになります。子ども家庭支援センター同様,児童相談所にとっては警察との連携というのはなくてはならない必須のものになっているところでございます。  続いてが,全国,東京都ということで並べました。東京都の虐待の通告件数は全国のほぼ1割と言われておりまして,参考までに。本来であれば,ここで虐待相談の対応の歴史を説明するところなのですけれども,今日は時間もないので割愛させていただきます。  次ですけれども,4つの虐待の種別です。身体,心理,性的虐待,ネグレクトという内訳を表したものです。全国的に同じような傾向かなと思いますけれども,先ほど触れたように,近年は警察からいただく案件が増加しておりまして,その多くが,夫婦げんかだとか,ひどいものだとDVまで発展しているようなケースがございます。そこまでいかなくても,やはり子どもの前で夫婦げんかをするということだけでも,お子さんにとっては非常につらい思いをさせている。心理的にダメージを与えているのだよというところで,児童相談所のほうで,あるいは子ども家庭支援センターで対応させていただいております。  最後ですけれども,一時保護件数の推移です。保護の理由,主訴です。非行の案件,虐待案件,その他の案件ということで,3つの主訴に分類しています。先ほどお伝えしたとおり,子どもの安全を守る必要があるケースを最優先に対応しておりますので,どうしても虐待の事案が多くなります。もちろん安全だけではなくて,お子さんを健全に育成するという観点で捉えれば,家庭においても,命が落とされるわけではないのだけれども,もう少し親御さんに真剣に今の状況を一緒に考えていただきたいというような事案は,一時保護をして,しっかり向き合ってくださいよということも必要なケースはたくさんあるのですけれども,なかなかキャパがオーバーしておりまして,まず安全を確保するというケースからになっております。学校をはじめ,関係機関の皆様には,その点では歯がゆい思いをされているというか,児童相談所は何をやっているのだというお叱りをいただくこともあるのですけれども,御理解いただければなと思っております。  キャパオーバーなのだというお話をさせていただいたのですけれども,都内には東京都の自前の一時保護所が7か所ございます。今,新宿区で区立の児童相談所を設置する関係で,保護所もつくられていて,開設されるまではそこもお借りして,今8か所なのですけれども,250名の定員で今回しています。どこの保護所も慢性的に定員オーバーの状況で,特に調布市を含め,当所の管内のお子さんを引き受けてもらうことが多い保護所が2か所あります。  今日も見てきたのですけれども,そのうちの1か所は学齢児童の定員が今250%を超えて受け入れている状況です。保護所は24時間過ごす生活の場所なので,ここが本来の定員を何倍も超えているということを考えると,今教室にも入らないので,廊下にベッドを置いて寝かせなければいけないような状態です。  今,コロナがまた拡大していて,医療機関が崩壊の危機にあるというようなことが報道されているかと思いますけれども,保護所のほうも同じような状況になっております。  こちらも,できるだけお子さんの健全育成というところで,自宅ではなくて,家庭の状況にずっと置いておくのではなくて,しっかり保護して,親にも指導していかなければというケースはあるのですけれども,今言った状況があるので,御理解いただければなと思っております。  私からは以上になります。 会  長: ありがとうございました。御質問,御意見,どなたかございますか。どうぞ。 委  員: いつもお世話になっております。今の説明の資料の5ページ目のところに虐待の件数が増えているということで,対応する職員は2.4倍ぐらいにしかなっていないというような御説明があったのですけれども,国のほうで1人当たりの持ち件数は大体40件だなどという方向性みたいなものが多分出ていたと思うのですが,この部分は,今でも40件以上持たれているというような状況で,いろいろ職員の方が御苦労なさっているのかどうかというのを教えていただけたらと思います。 委  員: 国では,虐待以外の案件も含めて児童福祉司1人あたりの上限が40件という目安となっていますが,都では虐待ケースをせめて40件ぐらいにとどめるよう努めるという程度で,実際には虐待ケースだけでも1人当たりだいたい60件~80件程度は取り扱っていると思います 委  員: ありがとうございました。 会  長: ありがとうございます。ほかにどなたかいかがですか。よろしいでしょうか。  非行相談受理件数を見ていると,人口比で考えると,調布,狛江,多摩は同じぐらいのレンジかなという気がしますけれども,府中が圧倒的に少ないというのは,何か要因を感じておられることはありますか。 委  員: ここに書かせていただいたとおり,各市で警察署の管内がまた違うので,これは児童相談所に持っていかなければいけない案件かなというような,警察の捉え方とか,その辺が反映されているのかなとは思います。 会  長: でも,それにしても圧倒的に少ない。今それでちょっと目が向いたので,お聞きしただけですけれども,もし令和3年度だけでないとするのであれば,府中は素晴らしい体制があるのかな。できればこれから確認してみたいと私自身も思います。 委  員: でも,顕在化されて支援につなげられるという点では,いい面もあるのかなと思います。 会  長: それから,今,1つの児童相談所が対象とする人口を勘案して,再編を考えるということが福祉保健局の中で始まっているわけですが,多摩児童相談所については,それはどういう御意見をお持ちですか。 委  員: やはり今,50万人に1つという基準で進めるというようにされていますけれども,それでもうちは80万人を超えているというところでは,やはりもう少しコンパクトにしていかないと,回しきれないと思います。 会  長: まずは100万を超えているところを優先的にと今やっているみたいだけれども,多摩児童相談所もそれに準ずるということですね。  最後に,多摩地域ではまだあまり,基礎自治体単位の独自の児童相談所を設置するというような方針,考えの下にアクションは進んでいませんが,23区では徐々にそういう動きが進んできている。個人的な感想でも結構なのですが,そのことに対して多摩の自治体はどう取り組んでいくのが賢明だと思われますか。 委  員: 区市町村が子ども家庭支援センター機能と児童相談所機能のどちらを強化していくべきかというのは,私も分からないですけれども,現状のスキームではハードな案件を対応しなければいけないのは児童相談所です。ただ,親御さんにもいろいろ言い分があったり,お子さんにも言い分があったりして,支援ベースで関わっていくというところでは,言い分を聞いてあげる支援機関というのも必要で,そこは今,子ども家庭支援センターに担っていただいているので,その役割分担というのは絶対必要だなと思っています。それを1つの自治体で両方の機能を担うというのを手探り状態で区立児童相談所はやっていらっしゃいますけれども,そこら辺の両立というのが難しいかもしれないなというのはあります。 会  長: 最後に。一見,区単位,市単位,基礎自治体単位でやったほうがきめ細かい見方ができるのではないかと思われがちではあるけれども,やはりそこには経験を持ったスタッフをある程度揃えなければいけないけれどもそんなことが一朝一夕にできるわけがない。それから,基礎自治体単位の児童相談所の周辺に関係機関がうまく協力して実効を上げ得るので,今の都の体制を当面は継続していくほうが賢明ではないかという意見もありますよね。我々は強い関心を持って区の動きがどういう効果を上げていくのかなというのを見させていただきたいと思っていますので,そういう情報も今後ありましたら,ぜひ教えていただければ。よろしくお願いします。ありがとうございました。 (4) 中学校校長会からの情報提供 会  長: それでは,続いて,中学校校長会からの情報提供をよろしくお願いします。 委  員: 日頃から地域,関係機関の皆様にはお世話になっております。  夏休みに入りましたが,中学生は三者面談,補習教室,学校によっては水泳教室,併せて部活動など,忙しい中過ごしています。日中,地域,家庭に子どもが戻りますので,どうぞよろしくお願いいたします。  私からは手短に3つ,中学校での現状の取組をお話しさせていただければと思います。  まず,1つ目ですが,調布市の方針を受けて,一人の命も取りこぼさないという観点から,教育相談の充実,特にスクールカウンセラーによる全員面接等をどの学校も重視して行っています。幸い,市の支援のおかげで市のカウンセラーも調布市はいますので,都のカウンセラーと市のカウンセラー,2人体制でスクールカウンセラーによる全員面接,生徒数の多い学校も含め,必要とする生徒への面接ができる体制を整えております。  あわせて,長期休業に入りましたので,SOSの出し方等々も含めて,夏季休業前に各校で指導している状況です。  2つ目です。被害者にも加害者にもならないためにということで,こちらも関係機関の御協力を仰ぎながら,セーフティー教室等を用いてSNSのルールの確認。それと,朝礼講話並びに生徒会役員による主体的な活動と一緒に校内のSNSルールの再確認を行っております。  あわせて,調布市の一員として,自助,共助のように共助の部分をぜひ本人たちにも意識してほしいということで,調布市防災教育の日を生かしているのと,各校で防災に伴う教育を重視して実施しています。  また,高齢者に接するというところのハードルを少しでも減らすため,認知症サポーター研修を行っている学校もあります。  現在もそうですが,今後も調布市教育委員会の支援と指導を賜りながら,各校横並びで,もちろん各校独自の取組も行いながら,子どもたちの健全育成に努めてまいりたいと思っています。ぜひ今後とも御指導,御支援のほどよろしくお願いいたします。  私からは以上です。 会  長: ありがとうございます。今の情報提供していただいたことに関して,何か御質問,御意見等ございますか。 委  員: 高齢者の認知症サポーター研修は素晴らしいと思います。一方で,ヤングケアラー,高齢の方とか障害の御兄弟とかを中学生の子が見ているということが問題になっているというか,そういうことについても校長会では周知とかされているのかを聞きたいのです。 委  員: ヤングケアラーの件に関しては,最近よく耳にしたりとか,懸念されるお子さんもいますので,中学校長会としては,日々校長会で連携を取る中で,気になる件があったら関係機関に相談していこうという形で進めているところです。また,教職員の研修に関しては,動画配信での研修受講を勧めたり,管理職自身も研修を受けるように努めています。お答えになったでしょうか。よろしくお願いします。 委  員: ありがとうございます。親の会のお母さんたちも,何気なく妹,弟の面倒を見させてしまっているみたいなことがあるので,そちらを私たちも周知しながら,やはり自分の学業とか,友達と遊べなくなるみたいなことがないようにしてあげたいと思っております。ありがとうございます。 会  長: ありがとうございました。ほかの方,どなたか御意見,御質問ございますか。よろしいですか。  ここ3~4年ですか。ヤングケアラー。古くて新しい問題というか,以前からある話なのでしょうけれども,何とかしなければいかんということで,政府を挙げてこの問題に関して関心を強く持つようになってきたのは当然のことだと思っております。  最初は,親御さんの体調みたいなものがあって,それをカバーするというようなところから問題指摘がされたようにも記憶していますが,体調だけではなくて,親御さんはとにかくお仕事などで忙しくて時間が取れないというような家庭も全部だとすれば,相当外縁は広がっている話ですよね。介護だけにとどまらず。そう思っています。  各種情報提供ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。 10 その他 会  長: 最後になりますが,6「その他」ということで,次回日程等,事務局の説明をお願いします。 事 務 局: 次回の日程につきましては,先ほども訂正させていただきましたけれども,10月27日木曜日午前10時から,こちらの市長公室にて開催を予定しております。また近くなりましたら,開催通知を送らせていただきますので,よろしくお願いいたします。  以上でございます。 会  長: 10月27日木曜日午前10時からということで,ノートしておいていただければと存じます。  本日の議題は全て終了いたしました。これで令和4年度第1回調布市青少年問題協議会を閉会とさせていただきます。ありがとうございました。またよろしくお願いします。       閉 会