令和4年度第1回調布市国民健康保険運営協議会 議事録 令和4年8月8日(月)午後2時から 文化会館たづくり西館3階 健康増進室  出席委員 板橋 幸義,伊藤  惠,倉田 道夫,六車 祥吾,      井上 博文,横山源一郎,      井上 耕志,大野 祐司,坂内  淳,内藤美貴子 事務局  (福祉健康部長)野澤 薫,(保険年金課長)荒木 優一, (保険年金課副主幹兼給付係長)若松 靖高, (保険年金課給付係給付担当係長)荒谷 太郎, (保険年金課資格課税係課税担当係長)穐山 雄一 <次 第> 1 開 会 2 運営協議会委員挨拶等 (1) 運営協議会委員挨拶 (2) 事務局職員紹介及び事務局代表挨拶 3 議 題 (1) 令和3年度国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算状況(案) (2) 国民健康保険の保健事業について (3) 国民健康保険税の税率改定について (4) その他 <資料> 資料1   令和3年度国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算状況 資料1-2 新型コロナウイルス感染症に係る軽減措置等の状況について 資料2   国民健康保険の保健事業について 資料3   国民健康保険税の税率改定について  ◆調布市国民健康保険運営協議会委員名簿  ◆調布市国民健康保険運営協議会事務局職員一覧   <議事要旨> 1 開 会 会長代行   それでは,ただいまから令和4年度第1回調布市国民健康保険運営協議会を開催いたします。委員の皆様には,ご多忙の中,ご出席を賜り,誠にありがとうございます。本日も,会議を公開して開催いたしますので,ご了承をお願いします。        なお,申し遅れましたが,本日,元木会長が欠席となりましたので,会長代行である井上が会議を進行させていただきます。 2 運営協議会委員挨拶等 (1) 運営協議会委員挨拶 事務局    本日の国保運営協議会ですが,前回2月に予定しておりました会議が,新型コロナウイルス感染症の影響によりまして書面開催とさせて頂きました。このため,今回の会議が委員改選後,初めての顔合わせとなります。        ここで本来であれば,新たな会長であります元木会長にご挨拶いただくところですが,残念ながらご欠席となっております。そこで,残る委員の皆様につきましては,お手元の委員名簿に沿ってご紹介させていただきたいと思いますので,お名前を呼ばれた委員の方につきましては,その場でご起立いただきましてご挨拶をいただければと思います。 (運営協議会委員から挨拶) (2) 事務局職員紹介及び事務局代表挨拶 事務局    次に事務局職員の紹介に移りたいと思いますが,1人ずつの紹介は,省略させていただきまして,お手元の「調布市国民健康保険運営協議会事務局職員一覧」をご覧いただければと思います。        なお,本日の出席は,議題に直接関連した職員に限定させていただいておりますので,合わせてご了承ください。        ここで事務局を代表いたしまして福祉健康部長 野澤よりご挨拶させていただきます。 事務局    皆様こんにちは。福祉健康部長の野澤でございます。本日は大変お忙しい中,本協議会にご出席をいただきまして,誠にありがとうございます。事務局を代表しまして,委員の皆様に一言ご挨拶申しあげます。 国民健康保険は,制度発足以来,誰もが安心して医療を受けることができる国民皆保険制度の基盤として重要な役割を果たしているのは,ご承知のとおりと存じますが,社会経済の移り変わりとともに,全国的な傾向としまして,加入者の低所得化による保険税収入の減少,高齢化などに伴う保険給付費の増加など,構造的な課題を抱えている中で,新規感染者が再び増加しております新型コロナウイルス感染症の影響も加わり,調布市を含め多くの自治体が厳しい財政運営を強いられております。このような状況の中で,国や都からの財政健全化を求める動きも強くなっており,今回の任期においても,税率や財政健全化計画の改定などについてご審議いただく必要があると考えておりますので,御協力を賜りますよう宜しくお願い申しあげます。 会長代行   ありがとうございました。それでは,新しい委員と事務局のもと,円滑な審議を進めていきたいと思いますので,皆様のご協力をお願いします。 3 議 題 (1) 令和3年度国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算状況(案) 会長代行   それでは,これより議題に入ります。次第にありますとおり,本日は4件の議題がありますので,どうぞ議事運営にご協力をよろしくお願い申しあげます。        では,議題(1)「令和3年度国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算状況(案)」について,事務局から説明をお願いします。   (事務局から資料1の説明) 会長代行   以上で事務局の説明は終わりました。質問等がありましたらお願いします。 公益G    何点かお伺いします。2枚目の資料が詳しいと思うのですけど,歳出の保険給付費の推移ですが,コロナによる受診控えの反動だというお話ですが,令和元年度から見てみますと,令和2年度に減ったのが3億円くらいなのですかね。それでその後,今年は5億円増えるという単純に揺り戻しというよりは,やはり増加要因があると思うので,何かその辺の原因について分かったら教えて下さい。これが一点目です。 それと,歳入の国庫支出金です。令和元年度からは大きく増加していますが,令和2年度から令和3年度の変動というのは,先ほど紹介もあった特例減免の数が変わっているので,それに対応して変動しているという理解でいいのかという事が一つです。 それと3番目について,これは指摘に留めておきますが,一般会計繰入金について,令和2年度と令和3年度の比較でいうと,確かに増えていますが,令和元年度との比較でいうと,まだ値上げの効果が出ているのか,令和元年度よりは,かなり低い水準にあるのではないかということは指摘しておきたいと思います。 それから,収納の一元化の話があったので,やむを得ないかなというふうには思いますが,昨年度は資料で,収納状況だけじゃなくて例えば差押だとか,執行停止の件数だとか,あとは短期証や資格証の発行件数など,このくらいだというのが経年で3年度分ぐらい出して頂いていて,多分コロナなどにより,相当生活に困窮にしているということで,執行停止をかなりやり,収納が困難な部分については,不納欠損にして,収納率も上げ,実態に沿った徴収をするということがよく分かりましたが,今回は,被保険者の方の実態がなかなか見えにくいな,というふうに思いましたので,その辺で何か分かることがあったら教えて頂きたいと思います。 事務局    1点目のまずは保険給付の部分ですが,数字を見ていただいていますとおり,令和元年度から令和2年度で下がって,今回令和3年度で上がっているということですが,参考として資料の一人当たりの保険給付費を合わせて見ていただき,令和元年度と令和2年度を比較していただくと,ここはそれほど大きくは変わっていない,少し減っているくらいでしかありませんので,全体として減った理由としては,被保険者が減る傾向によるところが大きかったということです。しかし,令和3年度は,ご指摘いただいたとおり,総体としての金額もかなり増えていますので,保険給付費自体が増えているということは,一人当たりの保険給付費が大きく増えてきているということになってきます。さらに,先程ご指摘頂いた療養諸費の下のところの高額療養費というところが,2つ目に載っているかと思いますが,その部分につきましては,被保険者の減少が続いている中で,ここ3年間,ずっと増えているということがございますので,全体としては,保険給付費そのものが大きく増えているトレンドは間違いないかなとは思っていますので,そのあたりも見ていただければと思います。 2点目の国庫支出金の方はまさにご指摘頂きましたとおり,コロナで保険税を減免した部分について,国から6割の交付がありましたので,その部分で大きく令和元年度から令和2年度に増えているということになります。ただ令和3年度につきましては,先程ご説明しましたとおり,減免の金額が1億2,000万円程度から3,400万円程度に減っておりますので,対応するこの歳入の方が減ってきているということになっているところです。 3点目はご指摘ということでしたけれども,赤字の部分につきましては,令和2年度に税率改定をして,令和3年度は行っておりませんので,どうしても被保険者の減少がある中で,税収は少し落ちてくる。あともう一つ参考で見ていただきたいのが,国民健康保険事業費納付金のところ,下の欄の歳出の方の款19になりますが,こちらの国民健康保険事業費納付金は,被保険者が減る傾向にあるにも関わらず,令和2年度から令和3年度は増えているという状況にもあり,なかなか赤字の幅が詰まってきていないということでありますので,ご理解いただければと思います。 事務局    ご指摘ありました徴収,滞納整理関係ですが,おっしゃるとおり昨年度納税課に収納一元化という事で事務を移管しました。その中で,今後こういったご説明をどうしていくか,納税課とも相談させて頂きたいと思います。その中で令和3年度の状況ですが,不納欠損あるいは執行停止に関しましては,詳細な数字は持っていませんが,トレンドとしては,令和2年度はコロナ禍が始まったばかりで,緊急事態宣言などにより世の中が止まったという時期もありましたので,比較にはなりませんが,令和元年度以前からの流れを見ていくと,執行停止なり不納欠損は,右肩下がりないし横這いのトレンドを形成してきましたが,そのトレンドに戻ったかなというようなところになります。右肩下がりというのは被保険者の減少等もありますので,一概に何で減っているかと言えない部分はあります。方針としては,例年どおり執行停止に関しては,法律に基づいて必要なものに関しては滞納処分,執行停止を行う。不納欠損に関しても,たとえば執行停止,即時欠損というところがありますが,そちらも生活者の状況を配慮しまして,必要な措置を行っているというところです。 それと差押に関しましては,コロナ禍がありましたので,まだ保険年金課であった令和2年度に関しては大きく減少したところがありますが,令和3年度に関しては,そういったコロナ禍での生活困窮している人の生活状況に配慮しながら,ただしなおかつ収入の減少が認められないなど,単純に催告とか連絡とか,あるいは納付約束したにも関わらず約束を反故にされた,その後の連絡が来ないというようなものに関して,催告をさせていただいた上で,滞納処分,差押等を行っておりまして,令和3年度の差押に関しては,ケースバイケースにはありますが,令和元年度ほどはいっておりませんが,令和2年度の大体7割増しぐらいかなという感触でおります。 令和2年度は滞納整理で少し特殊な年ではあり,令和3年度はやや令和元年度以前の方向性に戻りつつはありますが,未だ昨年の夏のデルタ株等,大変な時期もございましたので,そういったところで配慮しながらというところで,滞納処分を,件数も今までのトレンドに戻ったという訳ではありませんが,令和2年度よりは少し戻しつつある,そんな現状にあると確認しております。 公益G    最後の点ですが,収納一元化ということはありますが,やはり冒頭,部長のご挨拶にもあったように,社会保障制度,国民皆保険を担保する制度ですので,その状況がこの協議会でも分かった方がいいのではないかと思います。被保険者4万人のうち,半分近い方が均等割減免対象になられている。それで単純計算しても1人当たりの調定額が10万円位で,1人当たりの標準保険税は17万円いうのが出てきているわけですから,そういう点ではやはり,市民の皆さんの実態というのは,ここでやはり出てこないと,鳥の目虫の目という言葉もありますが,一人一人の立場で見ていくことも必要かなと思いますので,検討していただきたいと思います。 (2) 国民健康保険の保健事業について 会長代行   続きまして議題(2)「国民健康保険の保健事業」について,事務局から説明をお願いします。   (事務局から資料2の説明) ※特に質問等なし (3) 国民健康保険税の税率改定について 会長代行   続きまして議題(3)「国民健康保険税の税率改定」について,事務局から説明をお願いします。   (事務局から資料3の説明) 会長代行   以上で事務局の説明は終わりました。質問等ありましたらお願いします。 公益X    確認と続けて質問をさせていただきたいと思います。 まず確認です。たくさん今ご説明いただいたので,こういうことで宜しいでしょうか,ということも含めてですが,赤字繰入額について,財政健全化計画ということで,国や東京都から計画的な赤字解消を進めることが求められているということで,市で令和8年度までに赤字解消すると,そのために財政健全化計画をしっかりと自治体に作りなさい,ということでこれまで進められているというふうに思います。こうした中で,調布市におきましては,以前は,大変な赤字でしたが,令和2年度に改定し,そこで少し赤字が解消されたけれども,調布市においては,この3年に1回の見直しということなりますが,1つ目の質問は,多摩26市の各自治体の目標の一覧がありますが,調布市では3年毎に見直しを行ってくということで計画してきたわけですが,他の自治体については,赤字解消するために,例えば毎年改定をしてきているとか,どのような対応をしているのか,他市の状況をまず教えていただきたいなと思います。 その上で,本当に毎年毎年,改定するのは如何なものかと思いますし,この私も国保の委員を何度もさせていただいている中で,過去改定を1年見送ったとかそういったケースも今までもございました。そういったことを汲んでいただいてやってきたのだけれども,でも結局赤字が埋まらないので,本当にどうしたものかと思いますが,改定を3年毎にやっていくということについては,これは変わりないのかということの確認と,この令和8年度までに赤字解消すると決められているのに,これで本当に間に合いますかということです。つまり最後になって追い込みで,やはりそれでは間に合わない,毎年改定しなければいけないということなのか,その辺の推移も含めて教えていただきたいと思います。 事務局    ご質問2点いただきまして,まず他市の状況ですが,多摩26市の多くが税率改定を2年に1度行っております。調布市のように3年に1度というのは,もしかしたらないかもしれないぐらい,そういう意味では,計画がゆっくりしており,被保険者側から見れば,なるべく負担を増やさない中で,今までなんとか徴収努力ですとか,医療費の抑制とか,そういったところで経費を抑えて努力をしてきたという状況が今の調布市の状況となっています。 もう一点の今後についてですが,先程ご説明した中で,国の方が,昨年法律を改正しまして,赤字解消の目標年次が遅い団体について,もう少しその赤字解消を早めるための制度改正をしてきました。こちらの方が実際に行われるのは令和6年度からという予定です。まだ法律が改正された段階で,国の方から具体的な取組内容は示されていませんので,調布市においても,今後の国の動向を見てみないと,今の計画を変えた方がよいのか,それとも今の計画のままで良いのか,ここはまだ不透明な状況ではあります。 ただ,これまでの動向からしますと,おそらく今の計画というのは,もう少し前倒しをするように要請がくるかなというふうには想定されますし,今回の税率改定につきましては,現行の計画を令和2年に作って,そこから3年ということで実質はじめての改定になりますので,現状のコロナの動向などを見てということになりますが,できれば税率改定は計画通り行っていきたいなというふうに考えております。 公益X    改定をしないで済めばと思うわけですが,市の側から見れば難しいと思います。しかしその現状が,本当に高齢化やコロナの影響もあり,非常に大変な中でありますので,驚くところもあります。他のところでは大体2年に1度改正しているところ,調布市では,緩やかにして,3年に1回改定するとしており助かるとは言っても,結果的には,それをどこかで解消しなければならないため,後になってみてそれでよかったのかっていうこともありますし,これまではこれでよかったとしても,一挙に上げざるを得なくなってしまうことは,かえって不安になる部分も出てきます。そのため,まず大事なことは,今,市民の協力,理解をいただけるに,広報を今からしっかり準備しておくべきではないかと思います。ただ上げますというのではなく,上げることの背景にあるものとして,今まで配慮してきたけども,現状はこのような状態にあるということで,しっかりご理解いただけるような周知方法をご検討いただいて,丁寧に進めていただきたいと要望させていただきます。 公益F    内容に重複するものがあるかもしれないですが,令和23年度までは,調布市の場合,3年に1回改定していく形で,1回に大体5%くらい上げていく計画かと思いますが,現実的にそういった幅で上げていったら,本当に払う人のほうの負担がすごく大きくなると思うので,制度的にどこかでまた見直す必要が出てくるのではないか,これから20年近くもあるので,と感じています。 調布市は,8年までに解消しようとしている4つの市と何が違うのでしょうか。調布市の場合,少子高齢化もあるでしょうけど,実際に何でこんなに違うのか,しかし,いま実際に解消できているのが目黒区だけですよね。他の23区もまだ解消できていないと思いますが,調布市は,何故こんなに苦しんでいるのか,わからなくて,お聞きしたいと思います。 事務局    さまざまな経緯がある中で,各自治体の違いが出てきておりますけれども,国保が統一的に運営され始めたのが平成30年度です。広域化ということで,東京都が財政運営の責任主体となり,そこで定められた運営方針に基づいて,東京都下の各自治体がそれぞれに税率改定を行うことになりました。それ以前というのは,各自治体が独自に考えて,税率改定を行ってきたという経緯があります。その中で,市全体の財政状況があまりよくない自治体につきましては,定期的に税率改定を行わないと,一般会計からの赤字補填が求められない状況になりますので,財政面の状況から計画的に上げてきたという経緯があります。 調布市は,幸いなことに,一般会計の税収がそれなりに豊かな団体でありましたので,国保の赤字補填が許容されてきたという経過があります。こうした経過の中で,平成30年度から東京都の方針に基づいて,各自治体が計画を作って赤字解消に取り組む方式となりましたが,調布市については,今までの経過の中で,市民負担にある程度配慮したかたちで税率改定を行ってきた経過がありますので,その影響もあり,赤字解消の計画が他自治体に比べると遅れているという状況になったものと考えております。 公益F    実際にそうすると,他市の場合,例えば,もう少し進んでいる市では,実際に今でも支払っている保険税は高いということなのでしょうか。 事務局    ここに記載の八王子市をはじめとする4市につきましては,調布市よりも保険税が高い状況にありますし,また,赤字繰入額も少ない状況になっています。 会長代行   他に,ご発言はありますでしょうか。 公益G    全国市長会議なんかでは,今年6月の第92回会議で国民健康保険制度に関する提言を出していますが,ここではやはり構造的な矛盾がある訳ですから,国保を安定的に運営ができるよう国庫負担を引き上げ,国の責任と負担において実効ある措置を講ずるよう求めています。特に低所得者層に対する負担軽減策を拡充強化するとともに,低所得者を多くかかえる保険者の支援強化や,各種医療費助成等,地方単独事業の受診に伴う国民健康保険の国庫負担金の減額措置について,未就学児までを対象とする子ども医療費助成に係る減額措置の廃止にとどまらず,全てを廃止するということも重点項目として求めています。この他にも提言されています。令和2年の議論のときには,かなり強い調子で,国はいろんな議論を行っているけども,地方の実態に伴っておらず,保険者の苦境や被保険者の負担に配慮したものではないのではないか,国のやりかたは,地方分権の指針に反するのではないかとかなり厳しい調子で批判がされています。 1つは,こういうことについて,ご存知なのかということを質問したいと思います。加えて,それに伴って,結局,令和23年度までということになりますと,先程紹介しました,いま,10万円を少々割るぐらいの1人当たりの保険税額,これが結局,解消の目標となるってことになると,1人当たりの調布市の標準保険税額17万1千円まで上げないといけないということだと思います。そうすると,辻褄が合って1人あたりの赤字分が解消されるという仕組みになっていると思いますが,10年ぐらいで経済が倍になればよいのですが,そういう見通しもなく,何よりも,現時点でいうと,特に会社をクビになった人とか,高齢者だとか,自営業者の人というのは,物価が上がって,年金は変わらないといった状況にあり,特に,コロナ過で苦しんでいる状況があります。だから,色々な意見もありますが,調布市としては,国から言われている全体的な状況だけでなく,現状をリアルに把握する必要があるのではないか考えています。相模原市では,確か報道では,7月末に市長が個人事業主,自営業者の傷病見舞金を出すという記者会見をしています。調布市は,ここに傷病手当金の支給実績等の紹介がありましたけれども,これは会社に雇われているかたが対象であって,調布市では個人事業主のかたにはコロナで休業しても国民健康保険制度での保障制度はないはずです。最近も感染拡大で私の知っている方で1週間以上お休みしている方もいます。現状では,こういう方にサポートがないということがあります。ですから全体の状況,調布市の置かれている厳しい状況というのはご説明である程度は理解するところではありますが,市民の皆さん,国民健康保険に加入されている皆さんが実際に考えるところをきっちりとつかんだうえで,必要な要請は上げてもらう必要はあるし,国でもコロナ対策でいろんなことをやりますと言っているわけだから,どういうタイミングでやるのか,今がその時期なのか,ということについては現実をよく見てほしい,いまの状況は,とても値上げができるとは思えず,むしろどうやって支援策を拡充するかという段階だと私は思っております。 事務局    まず国への要望ですが,今おっしゃっていただいた,国庫負担の引き上げですとか,低所得者対策といったところについては,毎年,市長会等を通じて要望をあげております。 そのなかで国庫負担の引き上げは難しい部分もあろうかと思いますが,例えば子どもの医療費にかかるペナルティ的な部分は一部解消されており,また,今年度からですけれども,未就学児の均等割額については,半額にするというところが,今までずっと要望を出してきて,ようやく本年度から実現されたというところもございます。 また,現在,国で検討されているのが,これも子ども関連になりますが,出産育児一時金が実態の費用と合わないのではないか,という課題があり,それについては,これまで地方からも要望していて,それが本年度,国で来年度の予算化に向け検討されているという状況があります。ですので,地方の声に対し,国も歩みは遅いながらも,聞き入れてくれている状況がありますので,要望については今後もあげていきたいと思っています。 次に,税率改定への考え方の部分ですが,確かに国保に加入されている方には,所得が少ない方が多いということで,構造的な課題を抱えているところがあります。ただ一方で,20億円近い赤字の財源というのが,国保に加入していない方を含めた税金で補填されているという現状もありますので,そこのバランスを取りながら,今後税率改定を考えていく必要があるのではないかと考えております。国からも赤字解消ということで,指導が強まってくることが想定されますが,今後の動向を見ながら,どこまで現実問題として税率を上げていけるのかということは,その都度考えていかなければならない課題だと認識しております。 会長代行   ほかにご発言はありますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは続きまして議題(4)「その他」について事務局からお願いします。   (事務局から事務連絡) 会長代行   それでは,本日の案件は全て終了いたしました。以上を持ちまして,第1回調布市国民健康保険運営協議会を終了させていただきます。本日はお忙しい中,ご参集いただきありがとうございました。