陳情文書表 (令和2年8月12日受理) 受理番号 陳情第32号 件名 暗所視支援眼鏡「MW10」の日常生活用具認定に関する陳情 提出者の住所・氏名 (注)非公開情報 付託委員会 厚生委員会 (注)原文のまま記載 1.要旨 私たちの病気である網膜色素変性症は、目の内側の網膜という部分に異常をきたす遺伝性、進行性の病気です。この病気は、網膜にある二種類の視細胞のうち杆体が主に障害されることにより、暗いところで物が見えにくくなったり(夜盲)、視野が狭くなる症状から始まり、病気の進行とともに視力が低下し、いずれは見えなくなってしまうこともある疾患で、現在治療法は見つかっておらず、国の指定難病のひとつに指定されています。 そのような患者をめぐる環境の中で、HOYA社が開発した暗所視支援眼鏡「MW10」は、夜盲症で困っている網膜色素変性症の患者に、明るい視野を提供するものです。また、その開発には私たち公益社団法人日本網膜色素変性症協会も協力しており、患者がこれを装着すると暗くて歩けなかった道を歩けるようになり、非常災害時における避難や患者の就労支援など生活の質を格段に向上させることは明らかです。 ようやく全国販売されることとなった「MW10」ですが、現在の販売価格が40万円近くとなっており、難病を抱える患者が簡単に手に入れることはできませんので、今回、調布市において、暗所視支援眼鏡「MW10」を日常生活用具として認めていただけますようお願いするものです。何卒よろしくお願いいたします。 2.理由 日常生活用具認定理由として日常生活用具の3要件の下記を満たすと考えます。 ・障害者等が安全かつ容易に使用できるもので、実用性が認められるもの ・障害者等の日常生活上の困難を改善し、自立を支援し、かつ、社会参加を促進すると認められるもの ・用具の製作、改良又は開発に当たって障害に関する専門的な知識や技術を要するもので、日常生活品として一般に普及していないもの