陳情文書表 (令和元年6月11日受理) 受理番号 陳情第9号 件名 グループホーム調布の住環境の問題に関する陳情 提出者の住所・氏名 (注)非公開情報 付託委員会 厚生委員会 (要旨) ・建物の現状 グループホーム調布1階は、全ての窓が厚いすりガラスで覆われています。このすりガラス越しには外は一切見ることができません。平成28年12月からストッパーが取りつけられ開放制限されたために、現在は15センチ程度しかあけることができなくなっています。つまり、この施設の利用者は一日中外の景色を見ることのできないということです。 ・利用者の生活 利用者は認知症なので自分の意思で建物の外に出ることはできません。玄関のドアも24時間施錠され利用者はあけることはできません。そのためこの施設の利用者は「外の景色が見たいから、ちょっと外に出てみよう」などということはできないのです。窓も15センチ程度しかあきません。つまり、外の見えない建物に閉じ込められているような状態なのです。一日中、外は見えない、窓はあかない、外にも出られない生活をしています。家族や施設のスタッフが一緒に外出してくれない限り、利用者は24時間 365日この建物の中で過ごさなければなりません。一日中、空や雲、太陽や月、雨や雪、木々等の自然の景色を見ることができない生活を想像できるでしょうか。このような生活は、誰にとっても耐えがたいものではないでしょうか。認知症の高齢者が、壁とすりガラスしか見えない部屋で、何もすることもなくただただぼーっとしている姿は、気の毒で見ていられません。せめて一般的な施設のように、外の景色くらいは眺められるようにしてあげられないものでしょうか。 ・他の施設との比較 この施設のように、玄関も窓も施錠された上に、外も見られない施設は聞いたことがありません。刑務所や精神科病院の閉鎖病棟も出入り口も窓も施錠されていますが、外を見ることくらいは許されているはずです。もしこれらの施設の窓が全てすりガラスで受刑者や患者に外を見せなければ、両施設とも非難されるはずです。認知症のグループホームでも同じではないでしょうか。言うまでもなく、認知症高齢者のグループホームは拘禁施設ではありません。 ・利用者の声 利用者は「ここは何も見えないし、窓もあかないから牢屋みたい。」「私たち何も悪いことはしてないのに。」「皆同じことを思っていると思うよ、言わないだけで。」「施設側が外は見えなくても平気だと言うなら、自分や家族ならどう思うのかしら」「窒息しそう」「空が見たい」と嘆いています。 ・陳情に至った理由 施設側は、透明な窓ガラスヘの交換はしないと言っています。また、利用者の代弁者である御家族に窓の開放制限について正確に伝えていません。調布市も問題はないとの立場です。認知症高齢者の声は両者に届いていません。 ・陳情内容 調布市福祉のまちづくり条例には、「高齢者や若者も・・・・・・生涯をとおして人としての尊厳を認め合いながら、いきいきとした生活を営むことができるような豊かで温かいまち調布を実現することである。」とあります。その精神に照らして、グループホーム調布の利用者である認知症高齢者の尊厳を認めていただき、皆さんに何とか外を見せてあげていただけませんでしょうか。そのために、調布市から施設運営事業者に、透明な窓に交換するよう要請していただきたく陳情させていただきます。