3 居住系サービス (1)サービスの概要 利用者に居住の場を提供し,主に夜間の介護を行うサービスです。居住系サービスの利用者も,日中の時間帯は別途何らかの「日中活動系サービス」を利用します。対象となるサービスは,次のとおりです。 施設入所支援 施設に入所する人に,主に夜間や休日における入浴,排せつ,食事の介護などを行います。 ※「施設入所支援」の実績,見込み量及び目標値の算定においては,障害児施設に入所している18歳以上の入所者を除いて算定しています。(平成24年度:6人,平成25年度:4人,平成26年度:4人) 共同生活援助(グループホーム) 入所施設よりも小規模な共同生活を行う住居で,食事や掃除などの家事支援,日常生活上の相談支援のほか,必要に応じて入浴,排せつ,食事の介護,日中活動利用支援などを行います。 平成26年4月より,共同生活介護(ケアホーム)と統合されました。 (2)第3期計画の評価と今後の課題 ○ 施設入所支援は,地域移行や長期入院による退所等による減少が新規入所者を上回り,全体数としては減少しています。 ○ グループホームは,市内における新規開設数が当初の見込みを上回り,計画以上の実績となりました。また,重度重複障害者(重度の肢体不自由と重度の知的障害が重複する方)を対象としたグループホームの開設支援を行いました。 第3期計画中のグループホーム開設数(ユニット増含む。) ※複数の共同生活住居(建物など)で1つのグループホームとして構成されている事業所において,そのうちの1つの共同生活住居を「ユニット」と言います。 平成25年度:3か所:知的障害者3か所 平成26年度:3か所:知的障害者2か所,重度重複障害者1か所 ○ 事業者数,利用者数ともに増加していますが,「親亡き後」への対応を含め,グループホームはまだニーズに対して不足しています。また,様々な障害のニーズに対応したグループホームの整備も課題です。 サービス種別:@施設入所支援 A共同生活援助(共同生活介護) @施設入所支援 平成24年度:計画値150人 実績(計画比)148人(98.7%)  平成25年度:計画値150人 実績(計画比)143人(95.3%) 平成26年度:計画値150人 実績(計画比)145人(96.7%) A共同生活援助(共同生活介護) 平成24年度:計画値125人 実績(計画比)143(114.4%) 平成25年度:計画値143人 実績(計画比)175(120.7%)  平成26年度:計画値160人 実績(計画比)186(116.3%) (1)知的障害者 平成24年度:計画値82人 実績(計画比)91人(111.0%) 平成25年度:計画値98人 実績(計画比)116人(118.4%) 平成26年度:計画値107人 実績(計画比)128人(119.6%) (2)精神障害者 平成24年度:計画値43人 実績(計画比)47人(109.3%) 平成25年度:計画値47人 実績(計画比)59人(125.5%) 平成26年度:計画値53人 実績(計画比)66人(124.5%) サービス種別:@施設入所支援 A共同生活援助(共同生活介護) @施設入所支援 平成24年度 小計148 身体60 知的132 精神2 難病- 平成25年度 小計143 身体59 知的128 精神3 難病0 平成26年度(推計) 小計145 身体59 知的130 精神3 難病0 A共同生活援助(共同生活介護) 平成24年度 小計143 身体7 知的96 精神 54難病- 平成25年度 小計175 身体11 知的120 精神63 難病0 平成26年度(推計) 小計186 身体18 知的128 精神66 難病0 (参考内訳) ※ 障害種別では,重複障害の方はそれぞれにカウントしているため,小計と一致しません。 (3)第4期計画におけるサービス見込み 【基本的な考え方】 ○ 入所施設や精神科病院への入院等からグループホームへの地域移行を進めるため,また,障害者が住み慣れた地域で生活し続けられるように,グループホームの利用拡大を見込みます。 ○ 重度重複障害者の地域社会における共生の場を確保するため,第4期計画中に市内2か所めとなる重複障害者グループホームの開設支援を進めます。 ○ 施設入所支援については,平成25年度末の利用者数(139人)を基礎に,今後の地域移行等による退所者数と新規の利用者数をほぼ同一と想定し,利用者数を見込みます。 【サービス見込み量】 サービス種別:@施設入所支援 A共同生活援助 @施設入所支援 平成26年度(参考)145人, 平成27年度143人 平成28年度141人, 平成29年度139人 A共同生活援助 平成26年度(参考)186人 平成27年度193人 平成28年度200人 平成29年度207人 【提供体制確保のための方策】 ○ 事業所の開設を検討する事業者との情報交換,連携を緊密に行うとともに,調布市福祉作業所等連絡会などを活用し,関係事業者との情報交換,開設のための働きかけ等を行います。あわせて,新規開設及び運営に係る各種補助制度を継続し,市内におけるグループホームの新規開設及び運営を支援します。 第4期計画中のグループホーム開設支援見込み数(ユニット増含む。) 平成27年度〜平成29年度3か所以上 ○ 調布市障害者地域自立支援協議会との連携により地域の課題を整理し,在宅障害者の地域生活の継続及び施設入所者等の地域移行の促進を図る取組みを実施します。 ※ 調布市障害者地域自立支援協議会とは、障害者福祉に関する地域の社会資源の開発や新しい施策についての定期的な協議の場として市が設置している機関です(P.56)。 (4)目標値(福祉施設の入所者の地域生活への移行) 福祉施設に入所している障害者の地域生活(グループホームや居宅生活など)への移行を推進します。 【第3期計画の評価と今後の課題】 施設入所者数は,地域移行に加え,利用者の高齢者施設への転所,入院等もあり,目標値以上に減少していますが,地域生活への移行者数は目標に達していません。中軽度者の地域移行が進む中,地域での受け入れ先の不足に加え,長期入所者の高齢化や入所者全体における重度障害者の割合が多くなっていることも一因と考えられます。 ここでの目標値は,平成17年10月1日時点での施設入所者を対象としています。 (目標1)施設入所者の地域生活への移行 平成17年10月1日時点の施設入所者数153人 平成17年10月1日時点の施設入所者数の内、平成26年度末までの地域移行者数(推計) 目標値: 15人(10%)実績12人(7.8%) (目標2)施設入所者数の削減 平成17年10月1日時点の施設入所者数153人 平成26年度末の施設入所者数(推計)目標値: 150人(-3人)実績: 142人(-11人) 【第4期計画における目標値】 (目標1)施設入所者の地域生活への移行 ○ 国の基本指針:平成25年度末時点の施設入所者の12%が,平成29年度末までに地域生活へ移行 ○ 調布市の考え方:過去の実績及び現在の入所者の実情から,第3期に引き続き独自の目標を設定することとします。調布市では第1期から第3期まで各期間5人を目標としており,第4期においても同様の目標とします。 平成25年度末時点の施設入所者数: 139人 平成25年度末時点の施設入所者数の内、平成29年度末までの地域移行者数: 目標値5人(4%) (目標2)施設入所者数の削減 ○ 国の基本指針:平成29年度末時点における施設入所者を,平成25年度末時点から4%以上削減 ○ 調布市の考え方:施設入所のニーズもなお一定数存在することから,国の基本指針とは異なり,平成25年度末時点の入所者数を超えないことを目標とします。 平成25年度末時点の施設入所者数139人 平成29年度末時点の施設入所者数:目標値139人(±0人)