66ページ 括弧6,余暇,学習活動の支援 就労や主な日中活動以外の場所や時間における,レクリエーション,スポーツなどの余暇活動,学習活動を支援します。 現行計画における基本的方向性(平成30年3月策定「調布市障害者総合計画」より) <障害特性に応じた余暇活動支援> ○障害者地域自立支援協議会での検討から始まった「障害者余暇活動支援事業」を拡充し,就労や通所施設での日中活動以外の場での余暇活動の充実を推進します。 ○地域活動支援センター,日中一時支援事業などを活用し,障害のあるかたがその特性に応じた支援を受けながら,様々な活動を行う機会の充実を図ります。 <学習・スポーツなど多様な活動機会の確保> ○市の文化,スポーツ施設や事業において,障害のあるかたの利用への配慮やバリアフリー化など,障害のあるかたが使いやすい環境づくりを進め,障害の有無に関わらず多様な活動や施設利用の機会を保障できる体制を整備します。 現行計画事業 星,…主要事業 障害特性に応じた余暇活動支援 ほし,障害者余暇活動支援事業(障害福祉課) 星,地域活動支援センター事業(障害福祉課) ・杉の木青年教室事業(社会教育課) (・日中一時支援費支給事業(障害福祉課)) 学習,スポーツなど多様な活動機会の確保 ・図書館のハンディキャップサービス(図書館) ・文化会館たづくりでの多様な学習機会の提供(文化生涯学習課) ・文化会館たづくり,グリーンホールの改修(文化生涯学習課) ・東京2020オリンピック,パラリンピック競技大会に向けた取組(オリンピック,パラリンピック担当) ・調布市総合体育館の運営管理(スポーツ振興課) ・障害者団体への体育施設,使用料減額(スポーツ振興課)   67ページ 現行計画期間の主な取組,進捗状況 ●障害の重さや社会的障壁を理由にスポーツ等,余暇活動を行う機会が少ない障害者に対し,余暇活動の場を提供する「障害者余暇活動支援事業」(ほりでーぷらん)を平成30年度より本格実施し,FC東京や東芝ブレイブルーパス東京等のプロスポーツチームとも連携し,運動不足の解消と地域生活の充実を図っています。令和2年度,3年度は新型コロナウイルスの影響に伴い,開催回数を減少し,実施規模及び参加人数を縮小して実施しました。 ●パラリンピック開催を契機とした「パラリンピックレガシー」の創出を目指し,共生社会の重要性を市内外に発信する取組として「パラハートちょうふ,つなげよう,ひろげよう,共に生きるまち」を独自のキャッチフレーズに掲げ,障害者スポーツ体験会,市内のスポーツ,福祉分野における関係団体による協議体の設置など,心のバリアフリーの推進や,障害に対する理解の促進に向けた取組を進めました。(スポーツ振興課) ●スポーツを通じた共生社会の充実を図るため,スポーツ分野と福祉分野の関係団体による「調布市障害者スポーツの振興における協議体」を令和元年度に設置し,障害者がスポーツに親しむ機会の創出における課題の解決に向けた話し合いや事業を実施しています。(スポーツ振興課) ●市内の福祉作業所等で活動する障害児,しゃ,のアート作品の展示会「調布市パラアート展」を調布市福祉作業所等連絡会と共催により毎年開催しているほか,(公財)調布市文化,コミュニティ振興財団との連携により,障害の有無に関わらず,誰もが音楽や演劇など多彩な文化芸術活動に触れられる機会の創出に取り組んでいます(令和2年度は新型コロナウイルスの影響により中止)。(文化生涯学習課) 参考指標 指標名,令和元年度,令和2年度,令和3年度 障害者余暇活動支援事業,参加人数,141人,17人,66人 地域活動支援センター事業,登録者数,1,071人,1,074人,1,086人 <市民福祉ニーズ調査結果> 調査項目,令和元年度,令和4年度 運動,スポーツ活動の実施率(週に1回以上),※1 18歳以上,26.1%,35.5% 18歳未満,40.0%,62.3% ※1,令和元年度と令和4年度で質問の仕方が異なる。   68ページ 今後の課題 ◆多様な余暇活動の場,機会の確保  就労や施設での日中活動以外での,地域生活をより豊かにしていくものとして,障害特性に応じた様々な余暇活動,学習等を経験し,楽しむことのできる場,機会の充実が必要です。活動を広げていくにあたり,ボランティアを含め,その担い手を継続的に確保していくことも課題です。 (参考,これまでの検討経過での意見,調査結果など) ・杉の木青年教室事業は,参加者の活動の見守りや行動の補助を行うボランティアの減少が課題(事業進捗評価) ・障害者余暇活動支援事業では,事業の安定に伴い拡充を目指しているが,実施団体の抱える課題解消やボランティアの確保などを進めていくことが必要(事業進捗評価) ・図書館利用に障害のあるかたの登録や,音声しりょうの貸出しは減少傾向にあります。インターネット上で図書館を介さず利用できるシステムが普及してきたことが一因ですが,必要な人にこのサービスの存在が未だに行き届いていないという部分も大きく,さらにこのサービスを推し進める必要があります。一方で,紙のしりょうの利用は可能だが,外出が困難というかたの宅配要望が増大しており,それに応える体制が必要です。(事業進捗評価) ◆スポーツ,運動機会の充実  東京2020大会のレガシーとして,障害の有無に関わらず,誰もが生涯を通してスポーツ,運動に親しみ,楽しめる機会を創出するなど,スポーツを通じた共生社会の充実を図ることが重要です。そのためには,障害者が参加しやすいイベントや事業の開催,日常的に身体を動かすことができる場の確保などに取り組み,障害者の生活の充実や健康づくりを進めていくことが必要です。 (参考,これまでの検討経過での意見,調査結果など) ・障害者にも開かれた場所が,どこにどれだけあるのか当事者にもわかると良い。(委員意見) ・ソフト面で大学との連携や地域での取り組みなどとセットにしてくと恒常的にできるのではないか。(委員意見) ・障害者スポーツというとパラスポーツという方向に行ってしまうが,水泳やランニングなどは健常しゃと同じことを一人でやることができる。そうしたものを幼児の頃から継続していけると良い。(委員意見)   69ページ ・「スポーツ,運動」や「美術,音楽などの文化芸術活動」の機会について,「機会はあるが,十分ではない」と「機会がない」をあわせるといずれも半数近くとなる。(ニーズ調査) ・「スポーツ,運動をする機会」は,いずれの障害種別でも「ほとんどしない」が半数近くとなる。(ニーズ調査) ・スポーツ活動,運動をするための支援は,「活動できる場所(32.7%)」が最も多く,「一緒に活動する仲間(24.4%)」が続いている。(ニーズ調査) ・(スポーツクラブで)通常クラスに障害のある子が入った場合,温かく見守ってくれる保護者もいれば難しい保護者もいる。(ヒアリング) ・競技力向上や集団行動など,スポーツに親しむ目的や想いは様々なので,選択肢を増やすことが望ましい。ヘルパー,サポートスタッフの充実に向けて個人や施設に対する補助があると良いのではないか。(ヒアリング) ・クラブや教室に初めていくことに対してハードルを感じている人は多いと思うので,体験で一緒に行ってあげるというサポートがあると良い。(ヒアリング) ・入会時に障害の有無で判断せず,まず体験していただき,こちらでできることをお伝えしている。(ヒアリング) ・学校卒業後は障害者が体を動かす場が,少なくなる。日常的に取り入れられる運動や,運動ができる施設,自ら通えるようなきっかけづくりによる運動の習慣づけが必要(ヒアリング) ・障害者に向けた運動の指導方法や,健常しゃと共に楽しめる運動方法などを広げ,障害の有無に関わらずスポーツが楽しめる環境づくりにつなげていくことが必要(ヒアリング) ◆文化芸術活動の充実  障害児,しゃ,が絵画,音楽などの文化芸術活動に参加したり,楽しんだりする場,機会の充実が必要です。障害児,しゃ,本人の新たな能力の発揮による生活の充実に加え,活動を通じた地域との交流や障害理解の推進も期待されます。 (参考,これまでの検討経過での意見,調査結果など) ・アートを通じて対話が始まったり,創造性を掻き立てられたりするなど,健常者の社員と障害者雇用社員の相乗効果を繰り返すことで,ダイバーシティ,インクルージョンな企業づくりに取り組んでいる。(ヒアリング) ・アート活動で「こんなことができるかただったんだ」と評価を受けることを通じて,自己肯定感の高まりにつながった。(ヒアリング) 続きは、次ページです。   ・アート指導として個人の能力を引き出してくれるような人材の確保については課題を感じている。(ヒアリング) ・企業一社だけでやると限界があるので,作業所など広域で様々な立場の人が融合することで展開できるのではないか。(ヒアリング)