(4) 放課後等の活動の支援  障害児が学校以外の場所でのレクリエーション,スポーツなどの余暇活動をして過ごすことや,障害に応じた専門的な療育を受けることを支援します。   (関連する障害福祉サービス等)    第5章 1(5)児童通所サービス ⇒148ページ                   (放課後等デイサービス)   現行計画期間の振返り ● 学童クラブでは,平成27年度から対象児童が小学校6年生までと拡大され,平成29年度(4月1日時点)における障害児の在籍児童数は34人となっています。(児童青少年課) ● 重度の障害児でも対応できる学童クラブの設置に向けた準備を進めています。(児童青少年課) ● 平成24年度にユーフォー(放課後子供教室事業)の全小学校での開設を達成し,特別支援学級を含む全児童に放課後の安全な遊び場・居場所を提供しています。また,平成25年度からは,都立特別支援学校小学部に在籍し,市立小学校に副籍を持つ児童の交流も可能としているほか,平成27年度には,全ユーフォーを業務委託して,サービスの拡充と利便性向上を図っています。(児童青少年課) ● にこにこサッカークリニック(FC東京スタッフによるサッカー教室)は,調布市在住の知的障害児童・生徒及び特別支援学級,都立調布特別支援学校に在学する児童・生徒を対象としており,参加者の障害の程度や当日の参加状況を見てスタッフの付き添い状況を変えるなど,きめ細やかな対応をすることで参加ニーズの高い事業となっています。(スポーツ振興課) ● 障害福祉サービス等事業所開設費や運営費の補助により,通所施設等の充実を図り,放課後等デイサービス事業所の数が増加しました。運営費補助は,対象事業所数の増加に伴い,持続可能な制度とするため平成28年度から補助率の引き下げを実施しました。 ● 日中一時支援費支給事業では,平成28年度より事業所の登録要件を拡大し,新たに日中活動系や放課後等デイサービス事業所においても通常の事業終了後に日中一時支援を実施できることとし,児童の利用延長や障害者の夕方以降の活動,預かりに対応するサービスの拡大を図りました。   今後の課題 ◆ 学童クラブなどでの障害児の受け入れ体制整備  学童クラブやユーフォーでは,障害者手帳を持たない発達障害などのある児童や,比較的障害が軽度な配慮を要する児童の利用も増加しており,障害の有無や程度に関わらず利用できるよう,放課後の活動場所としての受け入れ体制が課題となっています。重度の障害児を対象とした学童クラブについては,設置に向けた課題検討を進めています。  また,発達障害児などは既存の放課後等デイサービス事業所での活動になじめない場合もあり,児童の障害特性に応じた放課後の居場所づくりが必要です。 ◆ 放課後等デイサービス事業所と学校の連携の充実  放課後等デイサービス事業所を利用する児童が増加している一方で,事業所と児童が在籍する学校との連携の機会が少ない状況です。特に特別支援学校に比べ,特別支援学級や普通学級に在籍(特別支援教室を利用)している児童について,情報共有や連携が不足しており,児童への支援の充実のために情報共有の場や連携強化が必要です。 ◆ 肢体不自由児,重度重複障害児の放課後活動場所の整備  放課後等デイサービス事業所が増加傾向にありますが,車いすなどの肢体不自由児,重度重複障害児,特に医療的ケアが必要な児童については受け入れ先が限られている現状があり,今後の整備が課題です。   基本的方向性 <放課後や余暇の過ごし方の充実> ○ 重度の障害児も対象とした学童クラブの設置を始め,学童クラブでの受け入れや,ユーフォー・児童館の利用における配慮,支援などにより,障害児と全ての児童との交流を促進します。 ○ 「遊ing」,「のびのびサークル」,「にこにこサッカークリニック」などの事業により,障害児の余暇,スポーツ活動を支援します。  <放課後等デイサービスの充実> ○ 肢体不自由児,医療的ケアが必要な児童などの重度障害児にも対応した放課後等デイサービス事業所の設置支援を行い,拡大を図ります。 ○ 放課後等デイサービス事業所が,相談支援事業所や教育機関,その他の放課後活動事業などと連携しながら,より一体的に児童を支援できる体制を整備します。   事業計画 <放課後や余暇の過ごし方の充実> 【主要事業・拡充】 No 2401 学童クラブ事業 児童青少年課 事業概要  保護者の就労等により,昼間家庭にいない小学生を対象に,適切な遊びと生活の場を提供し,放課後児童の健全育成を図っています。今後の児童数の推移等を見据え,必要が生じた地域には,地域の需要に応じた対策を行います。障害のある在籍児童に対しては,職員による送迎を行うことで保護者の負担を軽減します。  重度の心身障害児を対象として,障害児の受け入れに重点を置いた学童クラブを整備します。 今後の方向・目標  新たな学童クラブの開設に当たっては,バリアフリー対応を基本とするとともに,運営面においてはより利用しやすくなるよう運営事業者や関係団体等と協議・調整します。  重度の心身障害児を対象とした学童クラブの整備に当たっては,ハード面のみならず,送迎の方法や運営体制などのソフト面についても,当事者となる親の会との意見交換や関係部署との連携を図りながら開設に向けた準備を進めます。 【主要事業】 No 2402 放課後子供教室事業(ユーフォー) 児童青少年課 事業概要  放課後の学校施設を利用し,市立小学校の児童(特別支援学級を含む)に対して,安全・安心な活動の場を提供するとともに,地域等の様々な技能・経験を有する人材の参画のもと,児童に学習,体験,交流活動等の様々なプログラムを提供することで児童の健全育成を図っていきます。 今後の方向・目標  地域等の様々な技能・経験を有する人材の参画を促しながら,様々なプログラムの提供を行っていきます。  また,都立特別支援学校に在籍する児童との副籍交流を引き続き実施するなど,障害の有無に関わらず地域の子どもたちが分け隔てなく交流できるよう事業を継続します。 No 2403 児童館事業 児童青少年課 事業概要  地域における児童の安全な日常の遊び場として施設を開放するとともに,ウルトラキャンプや児童青少年フェスティバル等の全館事業や工作の会や遠足などの各館事業を実施し,児童の健全な育成を図ります。  また,「調布市公共建築物維持保全計画」に基づく児童館改修工事の実施に計画的に取り組んでいきます。 今後の方向・目標  施設の老朽化等に伴い大規模改修等を実施する際には,バリアフリー化も視野に入れた整備となるよう努めます。  また,合理的配慮の観点から,障害児の利用しやすい環境づくりに努めるとともに,障害児対応の研修も継続的に実施して参ります。 No 2404 青少年ステーションCAPS 児童青少年課 事業概要  中・高校生世代を対象にした健全な居場所を提供し,多様な分野(音楽,スポーツ,ダンス等)の活動を支援します。また,多感な世代の様々な悩み・相談に対応する相談事業を展開していきます。 今後の方向・目標  今後も中・高校生世代における様々な自主的活動を支援することで,健全な居場所となるよう事業を継続します。 No 2405 遊ing(ゆーいんぐ)事業 社会教育課 事業概要  特別支援学級に在籍する児童・生徒が,スポーツや工作教室などのレクリエーション活動を年9回実施することで,社会性や他人との関わり方を学ぶことを目指しています。 今後の方向・目標  継続するとともに,放課後等デイサービス事業の普及を踏まえ,今後の事業のあり方についても検討していきます。 No 2406 のびのびサークル事業 社会教育課 事業概要  調布市内に在住する特別支援学校在籍者・卒業生及び特別支援学級在籍者・卒業者を対象とし,月2回の校外活動やダンス・ゲームなどのレクリエーションを通して,自立性の向上を目指しています。 今後の方向・目標  継続します。 No 2407 にこにこサッカークリニック スポーツ振興課 事業概要  引き続き,FC東京のコーチ陣(スタッフ)による,調布市在住の知的障害児童・生徒及び特別支援学級,都立調布特別支援学校に在学する児童・生徒を対象としたサッカー教室を開催していきます。  開催に当たっては,体の大きさや体力等を考慮して,小学生4年生以下と,4年生以上の2つに分けて実施しています。  また,参加者の障害の程度や当日の参加状況を見てスタッフの付き添い状況を変えるなど,きめ細やかな対応をすることで,参加ニーズの高い事業となっています。 今後の方向・目標  継続します。 【主要事業・新規】 No 2408 障害児サッカー教室への補助 障害福祉課 事業概要  障害のある児童を対象としたサッカー教室に補助を行い,障害のある児童のスポーツ活動の機会向上を図ります。 今後の方向・目標  実施団体と対象者,会場,開催回数等についての調整を進め,平成30年度からの事業を開始します。 <放課後等デイサービスの充実> 【主要事業】 No 2409 総合福祉センター放課後等デイサービス事業(ぴっころ)の運営 障害福祉課 事業概要  調布市総合福祉センターにて,障害児を対象として音楽療法を主体とした児童福祉法に基づく放課後等デイサービスを運営し,適切な療育の推進を図ります。(定員 平日各10人) 今後の方向・目標  民間の放課後等デイサービス事業所の増加により,利用枠に以前より空きができているため,これまで中学生としていた対象年齢を一部で高校生にも拡大します。  また,肢体不自由児,重症心身障害児の受入れ等,市立施設に求められる役割,あり方等を検討し,必要に応じて事業内容の一部見直しも視野に入れながら事業継続を図ります。 【主要事業】 No 2410 障害児通所支援事業所の開設費補助 障害福祉課 事業概要  児童福祉法に基づく障害児通所支援事業所を開設する事業者に対して,開設に係る経費を補助します。 今後の方向・目標  補助を希望する事業者の公募・選考により,肢体不自由児,重症心身障害児,医療的ケアの必要な児童等,より利用者のニーズに対して不足しているサービスの拡大を優先して補助を行います。 【主要事業】 No 2411 障害児通所支援事業所の運営費補助 障害福祉課 事業概要  児童福祉法に基づく障害児通所支援事業所を運営する事業者に対して,運営に係る経費(施設賃借料)を補助します。 今後の方向・目標  補助対象事業所の増加に対応しつつ,事業所の安定的運営により支援の質を確保するための制度として継続を図ります。 【主要事業・拡充】 No 2412 日中一時支援費支給事業 障害福祉課 事業概要  見守り支援を必要とする障害者を一時的に預けた場合に要した費用を支給します。日中活動の場を提供し,見守り及び社会について適応するための日常的な訓練を行います。 今後の方向・目標  障害児の放課後等デイサービス利用終了後の延長支援,障害者の平日夕方以降の過ごし方,障害児・者の休日の過ごし方などへの活用を想定し,事業所登録要件や支給額の見直しを含め,事業のあり方を検討していきます。 ⇒見込み量「第5章 2(2)② 日中一時支援事業」(163ページ)