3 安心して住み続けられる地域の環境づくり (1) 障害理解と交流  市民全体に障害に関する理解を広げ,障害の有無に関わらず地域で交流しながら共生できる社会の実現に取り組みます。   現行計画期間の振返り ● 「障害者差別解消法」の施行について,ホームページや市報で周知し,平成27年度に調布市障害者地域自立支援協議会で障害者差別解消法をテーマとした講演会を行ったほか,要望があった団体に出前講座を行いました。 ● 差別解消のための体制整備について協議する「障害者差別解消支援地域協議会」を平成29年度に設置しました。 ● 障害福祉課を差別解消に関する主な相談窓口と位置付け,相談を受け付けています。 ● 「障害者差別解消法」の施行に伴い,平成27年度に全庁職員を対象とした研修会を行いました。平成28年度も全体研修のほか,新任職員研修,窓口対応職員研修を実施しています。また,平成28年4月1日付で市職員の対応要領を策定しました。 ● 障害のある人が利用する資料だけでなく,障害についての理解を手助けする資料を揃えて市民の利用に供しています。(図書館) ● 市民同士の交流機会を充実するために,「希望の家」の会議室貸出,「知的障害者援護施設」地域交流室の一部開放や施設行事の住民参加を配慮して交流の活発化に努めました。   今後の課題 ◆ 障害者差別解消法の普及啓発  「障害者差別解消法」が平成28年4月に施行されましたが,障害者だけでなく,市民全体における認知度はまだまだ低い状況です。今後も様々な機会を通じて,「合理的配慮」の内容や,相談窓口の周知,相談体制の整備など,継続して普及啓発への取組を進めることが必要です。 ◆ 市民全体への障害理解の促進  差別の解消に限らず,障害に対する理解を,障害のある当事者や家族だけでなく,いかに市民全体に広げていけるか,また,そのような障害理解を広める活動の担い手を確保,育成していくことが大きな課題です。  特に,知的障害,精神障害,発達障害,高次脳機能障害など,外見ではわかりにくい障害への理解について,「ヘルプカード」「ヘルプマーク」の活用もあわせて取組を深めることが必要です。   基本的方向性 <障害者差別解消の推進> ○ 「障害者差別解消法」の施行を踏まえ,障害者差別に関する相談,市民への普及啓発,市役所における職員研修など様々な取組を充実させ,障害者差別のない地域づくりを進めます。  <障害理解の促進と地域交流> ○ 「ヘルプカード」「ヘルプマーク」の普及啓発を始め,様々な障害に関する市民全体の理解を広げます。 ○ 市立施設の地域開放や,事業,イベント等を通じて,市民と施設利用者の交流と理解の推進を図ります。 ○ 調布市障害者地域自立支援協議会のワーキングにおいて,市民全体に障害理解を広げるための方策を当事者や関係機関とともに検討していきます。   事業計画 <障害者差別解消の推進> 【主要事業】 No 3101 障害者差別に関する相談 障害福祉課 事業概要  各部署に寄せられた障害を理由とする差別に関する相談等を取りまとめ,差別を解消するための取組について障害者差別解消支援地域協議会等の場で検討します。 今後の方向・目標  継続します。 No 3102 市役所における研修・合理的配慮の推進 障害福祉課 事業概要  職員が障害の知識を習得するとともに,障害理解を促進するための研修会を実施します。 今後の方向・目標  受講対象者の範囲や実施時期・回数,効果的な内容を検討します。 【主要事業】 No 3103 障害者差別解消法の普及啓発 障害福祉課 事業概要  共生社会の実現を目指し,各種イベントや研修会等を通じて,障害者差別解消法の概要や合理的配慮について,市民や市内事業者に向けて普及啓発を行います。 今後の方向・目標  継続します。 【主要事業】 No 3104 障害者差別解消支援地域協議会 障害福祉課 事業概要 地域における障害者差別に関する相談等の情報を共有し,差別を解消するための取組を協議します。 今後の方向・目標  継続します。 <障害理解の促進と地域交流> 【主要事業】 No 3105 ヘルプカード・ヘルプマークの普及啓発 障害福祉課 事業概要  東京都が作成したヘルプマークと,調布市が作成したヘルプカードの普及啓発を行います。 今後の方向・目標  今後も市民や商業施設を中心に普及啓発を図ります。 No 3106 人権に関する教育・啓発の促進 市民相談課 事業概要  人権啓発活動のうち小学生を対象とした「人権の花」運動,「人権メッセージ発表会」,中学生を対象とした「人権作文コンテスト」を実施。 市内小中学校の訪問,小学校での朝礼時の人権講話,調布市福祉まつりでの人権啓発PRブースの設置を実施しています。 今後の方向・目標  今後も継続します。子どもたちに対し,人権について,理解しやすい様,啓発を図ります。 No 3107 市立障害者施設を活用した地域交流 障害福祉課 事業概要  市立施設において,スペースの地域住民への貸し出し,施設行事,地域イベントへの参加等を通じて,地域住民との交流及び障害者施設への理解促進を図ります。  ○ 希望の家 会議室の貸出,地域の集い  ○ 知的障害者援護施設 地域交流室の一般開放,すずかけフェスタ  ○ ちょうふだぞう 活動室の貸出,カフェ「ほっとれ~る」運営  ○ こころの健康支援センター 団体室の貸出 今後の方向・目標  継続し,各施設が地域に溶け込んだ施設となるよう運営していきます。 「ヘルプカード」 障害のある方が緊急連絡先,医療情報,手伝ってほしい内容などを記載し,普段から身に付けておくことで,緊急時や災害時,日常の困ったときに,周囲の配慮や手助けをお願いしやすくするものです。障害福祉課の窓口で配布しています。 「ヘルプマーク」 障害のある方に限らず,外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々のためのマークです。