(6) 当事者の参画  障害のある当事者が市政に参画することや,主体となって様々な地域での活動を行うことを支援します。   現行計画期間の振返り ● 平成27年度末,地域福祉推進会議規則の改正を行い,障害のある当事者の意見を計画に反映できるように,障害者団体から必ず2人の委員が参加するようになっています。(福祉総務課) ● 障害者地域自立支援協議会では,全体会をはじめ様々な会議や講演会を開催して,地域課題を抽出し「障害者総合計画」への意見具申を行っています。平成29年度には,「障害者差別解消法」に基づく「障害者差別解消支援地域協議会」の機能を付加しました。 ● 次世代育成支援協議会では「調布市子ども条例」の理念の実現のため,「調布っ子すこやかプラン(調布市次世代育成支援行動計画)」に向けた検討を行い(平成26年度までの計画期間),策定後は事業進捗を管理し,障害福祉課や子ども発達センターが実施する障害児関連の事業実績も確認しました。(子ども政策課) ● 子ども・子育て会議では,国の指針に基づき,新しい「調布っ子すこやかプラン(調布市子ども・子育て支援事業計画)」の策定に向けた検討を行いました。この計画の中で,障害のある子ども等への事業を明記するとともに,「調布市障害者総合計画」に位置付けてある障害児支援と連携を図りました。(子ども政策課) ● バリアフリー推進協議会では,バリアフリー特定事業計画の進捗状況を確認し,委員の意見を事業者にフィードバックしています。(交通対策課) ● 「こころの健康支援センター」では,当事者も参加するサロンを1か所から2か所に拡充し,発達障害者当事者茶話会の支援や,精神障害者,発達障害者の当事者講師活動の支援,各種委員会への当事者の派遣を行いました。 ● 「ちょうふだぞう」では,障害者が自由に過ごせるオープンスペースを運営し,ティールームにて「おしゃべりの会」「音楽の会」等の自主グループ活動を行っています。利用者の要望に応じて「カメラの会」「のりものの会」等の自主グループ活動を企画し,側面的にサポートしています。 ● 「地域活動支援センタードルチェ」では,ドルチェサロンを運営し,企画運営は障害のある当事者協力員7人が行っています。また,中途視覚,中途失難聴者,高次脳機能障害者に特化したサロンも運営し,それぞれの障害特有の悩みや情報交換の場として活用されています。   今後の課題 ◆ 市政への参画・協働の推進  障害のある当事者,家族が,市が設置する委員会等への参加,パブリック・コメントなど様々な機会を通じて市政に参画できる体制の充実が必要です。その際には,参加する当事者に対してわかりやすく,かつ,当事者の意見,ニーズをしっかりと反映させながら進めることが重要です。 ◆ 当事者活動の場所,機会の確保  障害のある当事者や家族が,事業者からサービスの提供を受けるだけでなく,自らが主体となってサロンを運営して当事者や家族同士のネットワークを深めたり,生活の楽しみを広げたりする活動の充実が必要です。  そのためには,運営面からの支援,場所の確保など設備面からの支援の双方が求められています。   基本的方向性  <市政への参画の推進> ○ 市が設置する様々な委員会,協議会等に当事者や家族の委員をおくことで,障害者の視点からの意見を市政に反映させ,障害の分野から調布のまちを見直す契機,機会の充実を図ります。 ○ 地域活動支援センターでの当事者サロンの運営支援や,こころの健康支援センターでの施設開放等を通じて,当事者がともに余暇を楽しんだり,お互いに情報交換や相談等ができるように,活動場所の提供やその他の支援を行っていきます。   事業計画    <市政への参画の推進> No 3601 市が設置・運営する会議等への参画 障害福祉課ほか 事業概要  市が設置・運営する様々な審議会,協議会,委員会などにおいて,障害のある当事者や家族の参画を進めます。 (例)  ○ 障害者地域自立支援協議会(障害福祉課)  ○ 地域福祉推進会議(福祉総務課)  ○ 子ども・子育て会議(子ども政策課)  ○ 次世代育成支援協議会(子ども政策課)  ○ バリアフリー推進協議会(交通対策課) 今後の方向・目標  市の施策や事業等に当事者の意見を反映させ,誰もが住みやすいまちづくりを推進するために,今後も当事者委員の参加などを通じて,当事者,家族の意見の反映に努めます。 No 3602 障害者地域自立支援協議会 障害福祉課 事業概要  地域の障害福祉に関する情報,調整,開発,教育,権利擁護,評価機能などのネットワークやシステムづくりの中核的な役割を果たすことを目的として障害者地域自立支援協議会を運営しています。個別支援会議等を基に地域課題を抽出し,情報を共有し,具体的な協働を進めていきます。地域の社会資源の開発や新しい施策についての定期的な協議の場としても機能しています。 今後の方向・目標  運営会議やサービスのあり方検討会を経て抽出した地域課題については,ワーキング内容に反映させ,継続した協議を行っていきます。障害種別のかたよりを無くし,横断的に地域の課題や実情を鑑みて柔軟に対応できる協議会を引き続き目指します。 <当事者活動への支援> No 3603 こころの健康支援センターの施設開放 障害福祉課 事業概要  こころの健康支援センターの施設を,精神障害者やその家族が自主的に活動できる場所として提供します。 今後の方向・目標  継続します。 ⇒「第5章 2(1)② 自発的活動支援事業」(153ページ) No 3604 当事者サロンの運営支援(障害者地域活動支援センター事業)(調布市こころの健康支援センターの運営) 障害福祉課 事業概要  障害のある方やそのご家族の情報交換や仲間作り,意見交換の場としてサロンの運営を支援します。また,当事者同士で様々な活動を行う自主グループについて,場所の確保やメンバー,ボランティアの募集等の活動支援を行っています。 今後の方向・目標  参加者の高齢化や固定化が課題であり,今後は新たな方に参加してもらえるよう,活動内容の工夫や広報について検討をしていきます。 ⇒「第5章 2(1)② 自発的活動支援事業」(153ページ) コラム 調布市障害者総合計画策定委員会に参加して 今回,調布市障害者総合計画策定委員会の委員をやらせて頂き,ありがとうございました。 最初はとても難しい話をすると思いましたが,様々な障害当事者や家族,各事業所の方などが様々な立場の方からの意見がとても刺激になりました。 また,私も障害当事者として地域で生活している体験を話したり,数人の委員と事前に勉強会を行なったりしながらとても楽しく参加させてもらいました。 今後も誰もが対等な関係で安心して楽しく生活できる地域(調布市)になるようにみんなで協力していきたいです。 高江洲 幸男(本計画策定委員。市民公募)