(4)就学前の支援の充実 基本的方向性 子どもたち一人ひとりが,ひとしく家庭や地域でのびのびと遊び,学び,いきいきと育つことができるように,必要に応じた療育体制を整備するとともに,子育て家庭を支援します。 子どもたちが通うそれぞれの場において適切な支援が行われるように,子ども発達センターによる保育園・幼稚園等への巡回指導や相談支援を強化します。 保護者が病気の時など,家庭における養育が一時的に困難になった場合に,子どもを預かりケアする体制を強化します。 就学に際しては,市の関係部局が連携して,情報共有を図り,就学に向けた相談体制や支援をさらに充実します。また,個々の就学先については総合的に検討し,必要に応じて相談を継続し, 就学後についてもフォローを行います。 i-ファイルの市民への周知とその活用方法の充実・強化を図ります。 事業計画 早期療育・早期支援体制の整備 子ども発達センターにおける専門的な療育体制を強化するとともに,子どもたちが通う地域の保育園や幼稚園における支援体制もセンターとの連携のもと充実することで,身近な地域で子どもたちの健やかな育ちを支えます。 障害児通園事業 子ども発達センター 事業概要 子ども発達センター通園事業の利用により,子どもの特性に応じた個別的療育プログラムを提供し,社会的能力,認知能力,運動・活動能力等の育ちを支援します。 (対象)障害のある3~5歳児,その家族 (定員)1日40人(月~金) 今後の方向・目標 継続します。児童福祉法改正に伴い,同法上の「児童発達支援事業」として位置づけ,支援体制の強化を図ります。 発達支援事業 子ども発達センター 事業概要 発達に遅れやかたよりのある子どもとその家族に対して,年齢や一人ひとりの発達に応じた専門的なグループ指導や個別指導を行うことにより,子どもの健やかな成長とその子育て家庭を支援します。グループ指導・個別指導のほか,保護者に対し勉強会,面談等を実施するとともに,子どもの通う幼稚園・保育園に対し,相談・助言を行い連携を図ります。 1 グループ指導 (親子登園)1歳児グループ,2歳児グループ,作業活動グループ,言語・心理グループ (単独登園)幼児グループ 2 個別指導  作業療法,運動療法,言語療法,心理療法 今後の方向・目標 継続します。 幼稚園での障害児の受入れ 保育課 事業概要 障害児の就園を推進し,心身障害児教育の振興を図るため,障害児を受入れている私立幼稚園に補助金を交付しています。 今後の方向・目標 心身障害児の幼稚園での受入れを推進していくため,引続き補助事業を実施していきます。 保育園(公立・私立)での障害児の受入れ 保育課 事業概要 (公立保育園) 保育が必要で,集団生活が可能な障害児の現状に適した保育を行うため,保育体制を整えるべく専用の職員を配置するとともに,1か月に1~2回程度,障害児保育指導員,言語聴覚士による指導等を実施しています。 (私立保育園) 保育が必要で,集団生活が可能な障害児を保育する障害児保育を拡充するため,専用の職員を配置する園には補助金を交付するなど,民間保育園に対する支援を図っています。 今後の方向・目標 集団生活が可能な障害児については,おおむね受け入れができています。今後も子ども発達センターとの連携を充実させることを含め,引き続き障害児保育を実施していきます。 保護者の緊急時等の子育て支援の強化 保護者が一時的に家庭内で子どもの養育ができない場合に,子ども家庭支援センターすこやかや子ども発達センター等で,子どもを預かり,保護者を支援します。産前・産後の身体的・精神的に負担の大きい妊産婦には自宅にヘルパーを派遣し,家事・育児をサポートし,産前・産後の時期における心身の負担感の軽減を図ります。 子どもショートステイ事業 子ども政策課 事業概要 保護者の病気や出産,家族の看護,冠婚葬祭など,家庭で子どもの養育ができないときに,緊急一時的に子どもを預かる事業です。 子ども家庭支援センターすこやか及び調布学園で実施します。 今後の方向・目標 障害児の受入れについては,子ども発達センターで実施予定の障害児緊急一時養護事業と連携したうえで,可能な範囲で対応していきます。また,緊急一時的に子どもを預かるという目的の重要性から,他の一時預かり事業とのバランスを考慮しながら,必要性の高い方が利用できるよう事業内容の見直しについて検討します。 トワイライトステイ事業 子ども政策課 事業概要 仕事等の都合により,保護者の帰宅が遅い場合に保育園・学童クラブに迎えに行き,平日午後5時から10時まで引き続き子どもを預かる事業です。 子ども家庭支援センターすこやかで実施します。年2回の登録制(定員16人) 今後の方向・目標 引き続き,障害児の受入れについては,可能な範囲で対応していきます。 また,より必要性の高い家庭が利用できるよう,登録順位の算定基準を見直します。 すこやか保育事業 子ども政策課 事業概要 保護者の病気・出産・家族の看護・冠婚葬祭など緊急一時的な理由に限らず,リフレッシュしたい時など,理由を問わずに子どもを預かる事業です。 子ども家庭支援センターすこやかで実施します。 今後の方向・目標 引き続き,障害児の受け入れについては可能な範囲で対応していきます。 また,利便性の向上を図るため,定員の見直しや利用料金の見直しを検討します。 産前・産後支援ヘルパー事業 子ども政策課 事業概要 産前・産後の身体的・精神的に負担の大きい妊産婦を対象に自宅にヘルパーを派遣し,家事・育児をサポートする事業です。 産前・産後の時期における心身の負担感の軽減を図り,不安,負担感から虐待につながらないよう,関係機関との連携や子育て支援サービスをコーディネートし,的確に支援します。子ども家庭支援センターすこやかで実施します。 今後の方向・目標 今後も,対象者のニーズに的確に対応ができるよう,健康推進課や各種相談窓口と連携しながら事業を実施していきます。 障害児緊急一時養護事業 子ども発達センター 事業概要 子ども発達センターにて小学生以下の障害児(学齢未満については障害を有するおそれのある児童を含む)を対象として,緊急一時養護事業(日中預かり)を開始します。 今後の方向・目標 平成24年度より,子ども発達センターにて事業を開始し,障害児の緊急対応ニーズに応えられるよう事業運営を図っていきます。 ファミリー・サポート・センター事業 子ども政策課 事業概要 子ども家庭支援センターすこやかを拠点として,地域の中で子育てについて助け合う会員組織を運営する。子育てのお手伝いを依頼したい市民(依頼会員)とお手伝いができる市民(協力会員)を登録し,仲介する。援助(有償)内容は,保育園・幼稚園の送迎や一時的な見守りなどで軽易,補助的なもので,保育は原則として協力会員の自宅で行います。 今後の方向・目標 継続的にファミリー・サポート・センター事業の周知を図るとともに,協力会員の増員に努めていきます。 在宅障害者(児)委託型緊急一時保護事業 障害福祉課 事業概要 障害者(児)の家族の方が病気や所用で一時的に介護が困難になった場合に,障害者(児)本人をお預かりします。 1 島田療育センター(宿泊保護) 2 みずき(宿泊保護) 3 総合福祉センター(日帰り保護) 4 滝乃川学園(障害児宿泊保護)※平成24年度より開始 今後の方向・目標 障害児の受入先のニーズに応えるため,障害児を対象とした緊急一時保護事業を平成24年度から滝乃川学園で行う予定です。 就学に備えた支援体制の充実 就学相談では,相談員が子どもの障害等についての知識・理解や面接の力などについてスキルアップを図り,心身に障害のある子どもの適切な就学相談ができるようにします。必要に応じて相談を継続し,就学後についてもフォローを行います。 就学前の教育や保育を小学校教育へスムーズにつなげるために,保育園,幼稚園,小学校による「幼保小連携検討会議」を実施しており,今後,就学支援シート,i-ファイルなどを活用し,円滑な就学に向けた取組について検討し,連携を推進します。 就学相談 教育相談所 事業概要 通常の学級における指導では,その能力を十分に伸ばすことが困難で特別な支援が必要な児童・生徒に,障害の程度に応じた適切な教育の場を提供するため,就学・転学・通級指導学級入退級相談を行います。 今後の方向・目標 継続します。 (調布市特別支援教育推進計画(仮称)にもとづいて就学相談を行います。) i-ファイルの活用推進 子ども発達センター 事業概要 子どもの生育歴や今まで受けてきた支援の内容をまとめて記載し,医療機関や保育園・幼稚園,学校など,様々な関係機関を利用する際に活用することで,児童が一貫した継続的な支援が受けられるようにするための個別記録票「i-ファイル」を作成・配布します。 今後の方向・目標 平成23年度より設置し,福祉健康部,子ども生活部,教育部の各部署と連携した「調布市障害児等福祉教育連携会議」にて,利用者へのアンケート調査の結果等を踏まえた検討を行い,平成24年度に改訂版を作成します。あわせて,より一層の普及啓発を図ります。