開催月日 令和4年8月30日(火)
開催場所 文化会館たづくり10階1001学習室(原則オンライン開催)


令和4年度第2回調布市環境保全審議会議事録(確定稿)
 
事務局  それでは,定刻となりましたので,ただいまから令和4年度第2回調布市環境保全審議会を始めさせていただきます。本日はお忙しい中,御出席いただきまして,ありがとうございます。
 本日の会議につきましては,新型コロナウイルス感染症拡大防止策の観点から,オンラインを併用しての会議となります。9人の委員においては,オンラインでの出席となりますので,よろしくお願いいたします。
 それでは,高田会長,議事進行をお願いいたします。

高田会長  それでは,改めまして,令和4年度第2回調布市環境保全審議会を開催いたします。本日は,御多忙にもかかわらず御出席いただき,誠にありがとうございます。
 先ほど事務局から説明がありましたが,本日の会議についても,新型コロナウイルス感染拡大防止策を講じて運営するとのことですので,会場の都合上,傍聴人の人数を3人までとさせていただきたいと考えております。委員の皆様の御理解をお願いいたします。
 会場は機械による換気がされていますので,扉は閉じた状態で開催します。
 また,オンラインを併用した会議ですので,オンラインで御出席いただく皆さんには,発言時以外はミュートの設定をいただきますようお願いいたします。発言を希望される委員は,会場では直接挙手をいただき,オンラインで御出席の皆様は挙手機能を使用していただくようにお願いいたします。
 このほか,本日も正確な議事録を作るために録音をしておりますので,発言は私が指名してから行うようにお願いいたします。また,発言の前には必ず名字を名のっていただくようにお願いいたします。
 それでは,議事に入る前に,定足数について事務局から報告をお願いします。

事務局  本日の審議会につきましては,会場にお越しの委員が4人,オンラインで御出席されている委員が9人で,現時点において委員13人全員が御出席されておりますので,調布市環境保全審議会規則第6条に規定されている定足数に達している状況となっております。
 なお,山下委員におかれましては海外からの御出席となっており,事前に途中退席との御連絡をいただいております。
 以上になります。

高田会長  ありがとうございました。定足数に達しているとのことですので,引き続き審議会を進めてまいります。
 次に,本日の傍聴希望者の有無について事務局から報告してください。

事務局  傍聴希望者はおりません。

高田会長  それでは,このまま審議会を継続します。
 なお,審議中に新たに傍聴希望者がある場合には,随時傍聴を認めますので,委員の皆様は御承知おきください。
 それでは,本日の資料の確認を事務局からお願いいたします。

事務局  事前に送付しました資料は,次第にありますとおり,次第のほか資料1から資料8―2までの9点となっております。また,会場にお越しの委員には,クリアファイルにて閲覧用の各種計画等を机上配付させていただいております。クリアファイルの資料は,審議会終了後,回収させていただきますので,よろしくお願いいたします。不足している方がいらっしゃいましたら,お申出ください。よろしいでしょうか。
 以上になります。

高田会長  それでは,本日の会議の位置づけと流れについて,事務局から説明をお願いします。

事務局  それでは,本日の会議の位置づけについて説明をさせていただきます。資料2を御覧ください。
 本日の第2回審議会では,1点目として都市計画課から次期都市計画マスタープラン(立地適正化計画)策定に向けた検討について,2点目として企画経営課から今年度策定を予定している調布市基本構想の素案市民会議提案書について,3点目として昨年度の環境部所管業務の実績を環境政策課,緑と公園課,下水道課,ごみ対策課から御報告をさせていただきます。
 以上です。

高田会長  それでは,本日の議題に入りたいと思います。
 調布市の環境基本計画や環境保全に関する基本的な事柄を全般的に調査,審議することがこの審議会の役割でありますので,委員の皆さん,本日も建設的な御意見をお願いいたします。
 まず,報告事項(1)の次期都市計画マスタープラン(立地適正化計画)策定に向けた検討について説明をお願いします。

都市計画担当課長  都市整備部都市計画課の坂本です。よろしくお願いいたします。
都市計画課長補佐  同じく都市計画課の東海林と申します。本日説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは,報告事項(1)次期都市計画マスタープランについて御説明をさせていただきます。初めに,資料の確認をお願いいたします。本日は資料3―1から3―5まで御用意しております。説明資料については画面にも共有をさせていただいております。よろしくお願いいたします。
 初めに,資料3―1を御覧ください。まず,都市計画マスタープランの概要となりますが,平成10年に策定,平成26年の改定を経まして,今年度,令和4年度,計画の最終年次を迎えております。令和5年度を初年度とする次期都市計画マスタープランの策定に向けて,現在検討を進めている状況でございます。本審議会では,次期都市計画マスタープランの検討状況について御報告をさせていただきます。
 次の2番,検討体制になります。検討組織といたしましては,ボックスの右側になりますが,都市計画,環境,住環境,子育てなどの分野が御専門の学識経験者7人で構成する策定検討委員会を今年度立ち上げ,専門的な見地から御意見をいただく場を設けており,これまで2回開催してございます。
 また,ボックス中央の下段になりますが,昨年度に設置いたしました関係課長会も今年度は4回開催しておりまして,庁内横断的な情報共有,議論の場として今後も定期的に開催してまいります。
 一方で,ボックス左側になりますが,市民参加につきましては,昨年度,新型コロナウイルス感染症拡大の影響もございまして実施できなかったことから,今年度は多様な手法を活用しながら市民参加を実施していきたいと考えております。既に実施しているものといたしましては,5月に市民アンケートを無作為抽出で3,000人を対象に実施しました。現在,集計・分析を行っているところですが,取りまとめた後にホームページに掲載する予定でございます。
 また,6月・7月には都市計画マスタープランの全体構想についてワークショップ形式での意見交換を開催しております。都市計画マスタープラン7分野の「よいところ,改善すべきところ,またその改善策について」をテーマにいたしまして,市民の方に意見交換をしていただきました。今月8月に入りまして,今度は東西南北の各地域に出向く形で地域別のワークショップを開催しております。先々週末は西部地域と北部地域,先週末には東部地域と南部地域で実施しまして,「各地域におけるまちづくりについて」をテーマにたくさんの御意見をいただきました。
 今後はオープンハウス形式による説明の場やパブリックコメントに合わせた市民説明会なども実施を予定しており,多様な市民参加手法を活用しながら検討を進めていきたいと考えております。
 続きまして,資料3―2,策定の背景・目的と位置付けを御覧ください。1ページ,策定の背景・目的です。先ほども申しあげましたが,平成10年度に策定した現行の都市計画マスタープランは,平成26年度の改定を経まして,令和4年度に計画年次を迎えます。人口減少,超高齢社会の到来,頻発・激甚化する自然災害,崖線緑地や都市農地の減少など,様々な課題に対応するため,上位計画などとの整合性を図りながら次期都市計画マスタープランを策定していく必要がございます。今後も持続的な発展を可能とするためには,今後も一層の都市基盤の整備を進めるとともに,これまでに構築してきた貴重な都市空間を生かし,既存ストックをマネジメントしていくことが必要だと考えております。
 なお,策定に当たっては,多様な都市機能の集積等により,さらなる都市空間の質を高めていく観点から,立地適正化計画も含めて取りまとめることで,より実効性の高い計画として策定することを検討しております。
 2ページを御覧ください。位置付けです。現行計画と同様,市の都市計画分野における最上位計画となる次期計画は,上位計画に即して策定し,各種都市計画やまちづくり関連施策を進めるための大きな方針となります。
 3ページをお願いいたします。策定の視点になります。次期計画においては,現行計画の都市計画の目指すべき将来像,目標,基本的な考え方を継承しながら,必要な内容修正を加えていきます。その際に基本的な考え方として重要視している点を整理してございます。
 詳しくは次の資料3―3,策定の視点(案)を御覧ください。まず,平成26年度改定時に提示した8つの改定の視点を左側の緑色の列に示しております。中央の黄色の列に記載している考えを踏まえて,右側の青色の列で次期プランにおける策定の視点(案)について,変更箇所を赤字として記載しております。
 本審議会で主に御意見を賜りたい点につきまして御説明したいと思います。特に御意見をいただきたいのは,視点2,視点3,裏面になりますが,視点8となります。
 まず,策定の視点2の「安全・安心」の視点です。次期計画は立地適正化計画を含めて策定することで,より実効性の高い計画とすることを追記しております。頻発化・激甚化する自然災害に対する緑の役割など,特に御意見を賜れればと思います。
 次に,策定の視点3ですが,「環境に配慮したまちづくり」の視点となります。都市緑地法の改正や特定生産緑地制度の創設などで農地の位置づけが大きく変わった中で,今後の農地の保全,創出をどうしていくのか,また,再生可能エネルギー等の取組や資源循環型のまちづくりなどの視点を盛り込んでいく予定ですけれども,こちらについてさらに御意見を賜れればと存じます。
 次に,現行計画の改定の視点4です。こちらは補足説明となりますけれども,現行計画では用途地域の決定権限が東京都から市に移譲されたことに伴いまして,土地利用の方向性を新たに示すという観点から視点として取り入れた経緯がございます。次期計画では,土地利用の方向性を示すということはマスタープランの中では当然ということで,策定の視点としては削除することを事務局では予定しておりましたが,先日開催した検討委員会の中で残すべきという御意見をいただきましたので,内容の見直しを図っていきたいと考えております。
 裏面を御覧いただきまして,策定の視点7になります。「上位・関連計画との整合を図る」というものになりますが,都市マスの策定に当たりましては,現在検討しております市の最上位計画である次期総合計画に即して策定していきますが,個別計画である環境基本計画や緑の基本計画などとの整合という視点でもぜひ御意見をいただきたいと思います。
 次に,資料3―4を御覧ください。将来都市構造(案)になります。資料下段の中央にページ数を振ってございますが,1ページが将来都市構造図(案)になります。上位計画である東京都の東京都区域マスタープランや各地区のまちづくりの動向などを踏まえて現在検討しております。
 右側,次期計画の構造図(案)になりますが,東京都の区域マスタープランで枢要な地域の拠点として位置づけられている調布駅周辺では,市の中でも行政機能,文化,医療,商業,業務などの重要な機能が集積し,市政や市民生活の中心となるため,(仮称)中心拠点として位置づけをしております。
 調布駅以外の各駅周辺につきましては,同様に地域におけるまちづくりの重要な拠点であるという考え方から,(仮称)地域拠点として位置づけを考えております。
 また,将来都市構造図に新たに位置づけるものといたしましては,右側の下の凡例の赤枠で囲った3つがございます。黄色の丸ですが,(仮称)生活拠点は,多摩川住宅周辺,神代団地がございます西つつじケ丘4丁目周辺,慈恵第三病院がございます国領町8丁目周辺,北部地区の一部周辺の位置づけを考えております。
 また,(仮称)特色ある地域資源を有する地域としては,JAXAさんがある深大寺東町7丁目周辺に位置づけを検討しております。
 また,農の里につきましては,緑の基本計画に位置づけられている3か所として位置づけを考えております。
 また,京王線や武蔵境通りといった交流軸や水と緑の軸,これは緑の基本計画の位置づけを基に示しておりますけれども,例えば多摩川や野川などの河川ですとか,入間町周辺から北に延びている矢印ですとか,つつじケ丘辺りから北部の黄色い丸のところにつながっている矢印になりますが,こちらは国分寺崖線を含めた軸を表しております。このような調布の都市構造は,今の都市計画マスタープラン策定時に一定の整理の下,位置づけた大きな方向性であるため,大きく変わるものではないという御意見を策定検討委員会の中でもいただいております。
 また,これまで開催したワークショップにおいても,市の特性を生かしてどのような暮らし方や活動をしたいかといったことを整理した結果,現行計画のゾーニングの範囲に近いものとなりました。それで,基本的には現行のものを生かした位置づけを考えておりますが,名称などの変更は今後も引き続き検討してまいりたいと考えております。
 そのほか,水と緑の拠点,文化・交流の拠点などについても,基本的には現行プランを継承しつつ,変更可能性も含めて引き続き検討してまいります。
 2ページ以降は,各拠点や軸の形成方針の案となります。2ページをお願いいたします。資料の構成について御説明をさせていただきます。2ページ左側,グレーの網かけが現行プランの形成方針,右側のオレンジ色の網かけになっている列につきましては,次期都市計画マスタープランにおける拠点や軸について,設定の考え方,上位計画での位置づけ,また,5月に実施しました市民アンケートですとか,これまで開催しているワークショップなどでの市民意向を整理し,どのようにその拠点を形成するのかという形成方針の案を示してございます。
 少し飛びますが,4ページをお願いいたします。一部,ピンクの網かけになっている部分があるかと思うのですが,こちらは次期都市計画マスタープランの中で新たに位置づけをしていきたいと考えているものを示させていただいております。
 本審議会で特に次の5ページ,水と緑の拠点ですとか,6ページの農の里,7ページの水と緑の軸,このような部分について御意見をいただければと考えております。
 説明,最後の資料となりますが,資料3―5を御覧ください。こちらの資料は,今,策定検討委員会を開催しておりますが,その委員会の中で資料としての整理の御提案があったものです。各分野で全体的な方針をうたっている関連計画を抜粋しまして,課題,方針,施策などを整理しております。
 2ページを御覧ください。こちらが主に環境分野をまとめさせていただいたものになります。2つ目の丸のところに,これまで現行プラン策定以降どのようなことに取り組んできたのか,また,その成果はどのようなものなのかを以前,都市計画課でまとめた基礎データ集から引用してまとめているものになります。
 3つ目の丸,継続的に対応すべき課題ということで取組を進めてまいりましたが,まだまだ継続的に対応すべき課題は何なのかというところでまとめているもの。
 一番下段になりますが,新たな課題というところで,上位関連計画,これは国の法律ですとか東京都などの上位関連計画に基づく政策的課題ですとか,一番右側には最近のまちづくりのトレンドを少し抽出しまして,まとめております。これらを基に分野ごとの課題や基本方針の案を検討していきたいと考えております。特に2ページの環境分野について御意見を頂戴できればと思います。
 駆け足になりましたが,私からの説明は以上となります。ありがとうございました。

高田会長  どうもありがとうございました。本件について御質問,御意見いただければと思います。よろしくお願いします。それでは,会場のほうでお願いします。

齊藤委員  まず1点目は,マスタープランの中に水と緑の軸というのがあるのですけれども,この中で深大寺からつつじケ丘に向かう軸のことなのですが,現実には途中から何もないのです。崖は残っていますけれども,崖線の緑地があるのかと言えばそういうことでもないし,水があるわけでもありませんので,ないものをここにあえて書くというのは,崖線緑地ということで部分的に残すのはいいですが,ここの線まで矢印をつけて残すのはいかがなものかなと。これから復活することはまず無理だろうと思いますので,これはきちっと検討していただく必要があろうかと思っております。
 もう一点は,次期都市計画マスタープランの下の赤線で囲った中に農の里というのがあります。深大寺,北部地区,それから佐須地区,そして布田,染地地区だと思いますけれども,この中の佐須地区については,前々回の審議会のときに私は質問したのですが,佐須の生産緑地については,大分前に,これから解除の申請が出たときには,きちっと市のほうで買い取って農地として保全していくのだということになっていたはずなのですけれども,昨年というか,そういう事案が発生したときに,それが実行されなかった。そのために,民間の不動産屋さんに売却されまして既に計画が進んでおります。そういうことになっては何のための計画,何のための決定だったのかということについて,ここに幾ら書いても,現実に市がそういうことを実施しなければ,こんなばかな話はないのです。できなかったことを絵に描かないでほしい。
 もしこれから継続してやるのだとすれば,マスタープランだけではなくて,現実にこの地区を残すとしたら,その中の農地を将来すぐに買取り申請が出るわけではないでしょうけれども,出たときに順次,収用したときに,ここはこのようにする,こうするということをきちっと早い時点で決めていただきたい。でないと,今現在は買ったものをその都度,その場所,その場所で場当たり的に今度の土地はこう使いましょう,今度の土地はこう使いましょうというような形で運用が考えられているのです。これは非常に問題で,全体としてどうするかということをきちっと計画していただきたい。
 特にその中で,今年度,売却された土地の一区画は隣地一部に5階建てのマンションができるという話なのです。そういった場合に,西側にできるとその隣接した農地は日影になってしまうのです。日影になってしまったら作物ができないのだと。だから,決めていながらそういうことが可能になってしまうと,何のために決めたプランなのですか,何のために市が公約を決めたのですかということになりますから,建物だって平家か2階建てならともかく,5階建てといった場合には影がかなり遠くまで行きますので,秋から春までは作物ができなくなる可能性がある。とすると,今回は売られていないけれども,隣地の農地を持っている人は今後農業が続けられなくなってしまうのです。だから,ここを売ったけれども,隣が残っているからいいではないかという理屈は立たない。そこのところをしっかり考えて計画をしていただきたい,また,しっかり守っていただきたいということです。
 以上です。

高田会長  齊藤委員,ありがとうございます。佐須の農地の売却については,昨年度の委員会でも非常に大きな問題になり,齊藤委員から問題提起いただいたところでした。農地の保全というのは,非常に広い意味では循環型社会の基本になるところになりますので,今の齊藤委員からの2点の御質問について事務局から御回答をお願いいたします。

都市計画課長補佐  御質問ありがとうございました。1点目の水と緑の軸のところ,今お話しいただいたのは,資料3―4の将来都市構造図(案)の右側のつつじケ丘の北側から北部のちょうど今お話があった佐須地域の農の里のちょっと上にある黄色い丸につながっている矢印のことでよろしいですか。
 水と緑の軸は現行プランでもそうなのですが,例えば河川ですとか崖線に沿ったものの矢印というよりは,調布の資源である水や緑を活用しながら,どう人も含めて交流というか,人を流していくのかという意味での軸として設定しております。今,齊藤委員からいただいたような実態がどうなのかというところと,どういう表現がいいのかというところは,実は策定検討委員会の中でも軸の話ですとか拠点の話は,まだまだかなり時間をかけてやっていく必要があるというお話もいただいておりますので,いただいた御意見も踏まえながら,委員会の中でも引き続き検討してまいりたいと考えております。
 もう一点の佐須地域の農の里のところにつきましては,都市計画マスタープランの中でどこまで位置づけをするのかというところについては,環境部とも協議させていただきながら,環境基本計画,緑の基本計画,あとは深大寺・佐須地域環境資源保全・活用基本計画との整合も図りつつ,どういう形で記載していくかというのは検討してまいりたいと考えております。

高田会長  今の2点目の御回答ですが,前回の審議会での審議の内容はお耳に入っていたのでしょうか。部長さん,お願いします。

環境部長  環境部長の田波でございます。
 2点目の御質問,農の里と書いて「みのりのさと」と読みます。その中で齊藤委員から御指摘をいただいた深大寺・佐須エリアの件でございます。前々回の環境保全審議会で齊藤委員から問題提起,御指摘をいただきました。その際,当時の岩本部長から,まずはおわびと今後の取組についてお答えをさせていただいた内容でございます。これは当然,環境部長同士の引継ぎの中で私もしっかりと引継ぎを受けております。
 先ほど齊藤委員から,農の里に位置づけるならば,しっかりと計画を実行すべしというような御指摘でございます。これまでの取組が全くなされないのであれば,この計画を位置づけることに関してはということでの御指摘でございます。
 前々回,岩本からも,今後このような相続が発生した場合には市としては真摯に対応させていただきますということでお答えをさせていただいたかと思います。その内容についても私たちはしっかりと引き継いでおりますので,深大寺・佐須地域,平成26年3月に基本計画を定めた内容でございます。その後,一部公有地化したところについて,これから整備をしていくということもございますけれども,これからそういった相続が発生した場合の対応については,平成26年3月に策定した深大寺・佐須エリアの基本計画をしっかりと取り組んでいくということで対応していきたいと思っております。
 そういった観点で,深大寺・佐須地域を含む3か所,私どもの所管しております緑の基本計画の中にも農の里というようなことで――農の里というのは,住宅に囲まれながらも農地が集まって,都市と調和した農景観を形成するエリアという位置づけの考え方でございます。今なお調布市内に残っているエリアを農の里ということで,緑の基本計画の中でも位置づけ,そして今回の次期都市計画マスタープランにも位置づけて,しっかりと計画をした上で対応していくというようなことでこれから考えていきたいと思っておりますので,齊藤委員の御指摘はごもっともな内容でございますから,私ども,しっかりと真摯に受け止めて対応していきたいと考えております。
 以上でございます。

高田会長  ありがとうございます。それでは,関森委員。

関森委員  関森と申します。
 先ほど齊藤委員から意見がありましたけれども,私も全く同感です。何年か前に,この地域は保存されるということで話がまとまったように私は思っておりますけれども,この間,佐須の畑の辺りを見ましたら,お知らせ看板がありまして,あれは地権者の方が,いろいろ相続が発生して手放して,その後,建物が建つということのお知らせだったように思います。
 以前からそのような保存地域でありながら,なぜまたこのような同じことを繰り返したのかということがとても納得できませんでした。やはりこのような形で地権者の方にも話している中で同じようなことを繰り返すということは,調布市の信頼が損なわれるのではないかとまで私は思います。ですから,やはり計画を立てたことは最後まで計画どおりに進めていただきたいというのが私の願いでございます。
 一番最後に御意見として申しあげようと思いましたけれども,齊藤委員がいい提案をしていただいたので,ここで一言申しあげさせていただきました。これからの農の姿が皆さんの心に残る癒やしの場所となるように,これからも進んでいってほしいと思っております。
 以上です。

高田会長  ありがとうございます。では,部長さんのほうでお答えを。

環境部長  環境部長の田波でございます。
 関森委員,どうもありがとうございます。齊藤委員,関森委員の御指摘はごもっともでございますので,先ほど齊藤委員にも申しあげたところでございます。市としては真摯に受け止めた上で,しっかりとした対応をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

高田会長  部長さんのお答えの中に住宅地の中に囲まれて農地を残すというお話があったのですが,齊藤委員からの御指摘では,そこに5階建てのマンションが建って日が当たらなくなれば農地としては持続できないのではないかという御指摘ですので,資料3―3の策定の視点の3の4行目に「まとまりのある農地の保全」というよりも「持続可能な」であるとか「計画性を持って」とかという言葉を加えたほうが,齊藤委員の御指摘も踏まえて,農地が未来永劫持続していく計画を調布市が持つということが出てよろしいのではないかと思います。

環境部長  会長,ありがとうございます。先ほど齊藤委員からも御指摘のとおり,農地の箇所だけを守ればいいということではなく,当然,農作物を生産していく過程においては周辺環境も大事な要素ということでありますから,今回,都市計画マスタープランの記述に関しては,環境部と都市計画課と十分協議,調整をさせていただいて,表現に関してまた調整をさせていただければと存じます。
 以上です。

高田会長  ありがとうございます。それでは,藤丸委員から。

藤丸委員  委員の一人として,この間の齊藤委員の答えが,正直言って前回は答えていなかったので,ちょっとあれと思ったのですけれども,部長さんが私が責任を持ってやりますという話なので,今回,環境の次長さんになりましたよね。だから,本人が出てきてきちっと説明しないと,どうも駄目なのではないですか。前に部長さんがきちっと私の責任でやりますと言ったのですから,前回説明するのかなと思ったらなかったのですけれども,一応委員としての意見です。
 ちょっと全然違うのですけれども,マスタープランの将来都市構造図なのですが,次期の都市計画については現行と全く同じなのです。ただ表現とか丸が変わっただけで,全然変わっていないというのが印象です。この中で,では新しいことを何かやるのかということなのですが,これはどうも新しい都市計画になっていないのではないかと思いますので,例えば現行が業務・商業拠点といって,ただ言葉が違っているだけで全く一緒ですよね。あと,いろいろと組み合わせているのですけれども,何も変わっていないのではないかという印象を受けました。
 特に文化・交流拠点などというのは学校を表しているのです。では,電気通信大学はどこに行ってしまったのだろうと思うのですけれども,そういうので,この構造図は何を言いたいのかというのがよく分からないです。例えば新しいもので文化・交流拠点を京王多摩川のほうにつくりますとか,深大寺のほうにつくりますとか,そういう発想法が全然出ていないので,将来と現行が全く変わらないのではないか。25年間変わらないのですかという印象を持ちましたので,この辺は皆さんのアンケートとか意見とかを聞いて,将来的にこうしたいというような形で持っていったほうがよろしいのではないかと思います。
 もう一つ,細かいので申し訳ないのですけれども,文章の中で,策定の視点3,環境に配慮したまちづくりの視点を強化するというところで,「公共交通体系の充実や自転車走行環境の整備の取組を積極的に推進します」というのはちょっと意味が分からなかったので,何のことを言っているのか。自転車は分かるのですけれども,公共交通体系というのがちょっと分かりませんので,そこだけよろしくお願いします。

高田会長  事務局からお答えをお願いします。

都市計画課長補佐  藤丸委員,ありがとうございました。1点目のなかなか現行のプランと将来都市構造図が変わっていないのではないかという御指摘です。
 私の御説明の中で,冒頭ちょっと触れさせていただいたのですが,都市の骨格という部分については大きく変わるものではないのではないかというような御意見もいただいていて,今まさに交流軸ですとか水と緑の軸などというのも書きながら,あと各拠点を位置づけているというのがこの構造図(案)になります。
 交流軸でいうと,中央の黄色い線が京王線で,ちょうど中央から西側寄りの南北に続いているのが武蔵境通り,これがいわゆる道路の骨格になっています。水と緑の軸は,先ほどもちょっと触れましたが,河川ですとか崖線などを含めた軸として位置づけていると。
 拠点についてなのですけれども,市内,京王線の駅が9駅ございますが,そこを現行のプランでは業務・商業の拠点と商業の拠点にそれぞれ分けて位置づけをしていたところ,次期プランでは中心拠点,地域拠点というように名称を変えております。なぜ変えたかというところなのですが,調布駅を唯一赤丸で中心拠点としておりますが,調布駅については調布の中心というところもあって,中心市街地というところもありまして,業務・商業等々の都市機能の集積のエリアだというところで,東京都の上位計画である都市計画区域マスタープランでも枢要な地域の拠点というところで位置づけをされております。そういう意味では,まさに字のごとく調布市における中心の拠点だということで位置づけをしております。
 オレンジ色の地域拠点というところが現行プランとちょっと違うところなのですが,そのほかの駅を地域拠点として捉えています。これは駅周辺をいわゆる都市機能の集積するエリアというところで,全てが調布駅のようなものになるというわけではないのですが,各地域に沿って特性に応じた拠点をつくっていくという意味で地域拠点という形にしています。
 新たな特徴的なものについては黄色の丸なのですが,生活拠点というものを位置づけています。これは,例えば市内で具体的に言うと多摩川住宅,大規模な団地の建て替えを進めて,今まさに一部号棟の解体も始まりまして進んでいるという状況です。例えば,その団地の中でスーパーですとか医療施設があって,コンパクトな,その街区の中で生活利便施設を整えて,生活しやすい,利便性が向上していくような形で,駅周辺でないところも生活の拠点と位置づけをしながら都市機能の誘導を図っていきたいという意味で,これは現行プランにはなかった考え方というところで,次第には載っているのですが,立地適正化計画というものも併せてつくるというのは,そういった意味もございます。そういった形で,調布の駅周辺だけではなくて,市内のそういうまちづくりの動きに合わせて拠点として我々として捉えていきたい,これが大きく変わった点かなと考えております。
 ただ,先ほどちょっと触れたように,まだ委員会の中でもこの考え方については整理が必要だという御意見も多々いただいておりますので,こちらについては引き続き議論しながら検討を進めてまいりたいと考えております。
 2点目は,坂本から回答させていただきます。

都市計画担当課長  公共交通体系の充実という点です。今,東海林課長補佐から説明があったように,今回の都市マスの中で,京王線各駅ですとか地域拠点に都市機能を集積して,基本的に日常生活を歩いて生活できるような形にはしたいという目標を持っている中で,拠点間は公共交通ネットワークで結んでいこうという形の中で,東西は鉄道,南北は主にバスで公共交通が流れていますけれども,それに地域の巡回型のミニバスのようなものですとか,今シェアサイクルなどもありますので,そういったレンタサイクルとかも含めた中で交通ネットワークを考えていきたいというようなことを考えておりますので,こういった記載をしているというところでございます。

高田会長  ありがとうございます。オンラインからも5人ほど手が挙がっておりますので,順番に手短にお願いいたします。まずは,大川委員,お願いします。

大川委員  ありがとうございます。1点,農の里ということで,私,一番下の染地のほうに住んでいるのですけれども,やはり農地が宅地になっているところがございまして,辛うじて水田が残っていてきれいにつくられているので,ぜひ水田を残していただきたいと思います。
 それから,2点目ですけれども,ここで言うのがいいのかどうか分かりませんけれども,歩きたくなるまち調布をつくるとどこかにありましたが,その関連で街路樹の植栽や適正管理を推進するということで書いてあったのですけれども,希望としては木陰が多くなるような街路樹の植栽管理をしていただきたい。強剪定をして電柱のような街路樹にならないようにしてほしいと思います。緑化の評価指標として,街路樹の木陰が路面をどれだけ覆うかというカバー率,樹冠被覆率というのでしょうか,それを導入するというようなことも検討いただければと思います。樹冠が広がると落ち葉の処理とか剪定回数が多くなるとかマイナス面もありますけれども,涼しくなるとか景観が向上するというプラスが上回ると思いますので,御検討をお願いいたします。
 今後,整備が進むと思われます調布,布田,国領の3駅,京王線が地下化した上の通りのところの整備に当たっては,木陰の多い並木道をつくるような,誰もが歩きたくなるような整備をしてほしいと思います。
 最後に1点,今,深大寺・佐須地域の農業公園を造りつつありますけれども,できれば分かる範囲で暫定運用の現状とか今後の予定,もしお話しできることがありましたらお教えいただけると大変ありがたいです。
 以上です。

都市計画課長補佐  大川委員,御質問,御意見いただきましてありがとうございました。都市計画課の東海林でございます。
 今いただいたような街路樹のお話ですとか,調布,布田,国領,鉄道敷地の跡地整備というところで,個別の今のお話だと街路樹の管理計画も策定したところでして,あとは鉄道敷地の計画もございます。各個別の計画としっかり整合を図りながら,都市計画マスタープランの中では,今お話しいただいたものについては,道路,交通の分野で議論,検討していくものかなと思いますが,各分野,各セクションとしっかり協議をしながら進めてまいりたいと考えております。ありがとうございます。

高田会長  それでは,先に質問を受けておいて,時間があればまとめて事務局にお答えいただくという形にしたいと思います。奥委員,お願いします。

奥委員  奥です。ありがとうございます。
 都市マスの改定を機に,その中に立地適正化計画を内包していこうという方向性,考え方については望ましいと思いますので,いいのですけれども,かなり都市化してしまって,それなりに都市機能が集積している調布市において,立地適正化計画といっても,本来は居住誘導区域ですとか,都市機能誘導区域,それから誘導施設といったようなものをできるだけ集約化していく方向性を示すものが立地適正化計画なのですが,調布市の場合は既にまちが出来上がっているので,改めてそれを描いてみても,現行と何が違うのかと先ほどフロアからあったような印象を持たれてしまうことになりかねないですが,やはり防災機能をしっかりと充実させていくというのは立地適正化計画の1つの柱として重要な視点ですので,そこはもう少し見えるようにしっかりと描いていただくと現行との違いも,より明確に出てくるのではないかと思っています。
 もう一点ですけれども,地球温暖化対策実行計画(区域施策編)を昨年度改定して,脱炭素を目指すということで調布市も取り組んでいるところでありますが,昨年5月に地球温暖化対策推進法が改正されまして,法律改正によって,今後,区域施策編の中に再エネ施設の導入,それを立地させていく促進区域を位置づけていくと。その促進区域に地域脱炭素化促進事業,いわゆる再エネ事業を誘導していこうということを再エネ導入目標と併せて区域施策編の中にしっかりと書き込んでくださいということが法律の要請として出てきたわけです。
 なので,今後,区域施策編のほうでも対応していかなければいけないことにはなるのですが,その前に今回,都市マスの改定がされるわけですので,結局,促進区域をどう位置づけていくのかとか,どういう事業をどこに立地させていくのかというのは土地利用と密接に関連するというか,土地利用そのものの問題ですので,環境との関連で言えば,そして,脱炭素化に向けての取組ということで言えば,都市マス,もしくは立地適正化計画の中にしっかりと再エネ導入促進に関わる,もしくはそれを誘導していくようなエリアとして,どこをどう考えるのかということについては位置づけていただく必要があるかなと思っています。それを受けて,次回,区域施策編を見直す際には,そこにしっかりとつながっていくということにもなるかと思いますので,そこの御検討はぜひお願いしたいと考えております。
 以上です。

高田会長  ありがとうございます。では,続けて質問を受け付けます。林本委員,お願いします。

林本委員  林本です。こんにちは。3点ほどお願いしたいと思います。
 まず第1点,このマスタープランの構成の詳細は分からないのですけれども,最初には理念とかビジョンが書かれると思うのですが,そこにぜひ入れていただきたいのは,脱炭素と環境問題の違いを明確にしていただいて,言わば脱炭素なくして環境もない,都市もない,地球もなく,市民の健康とか安全もないということを明確にしていただきたいと思います。
 というのは,脱炭素というのは一義的にはいわゆる化石燃料から排出されるCO2をなくしましょうということなのです。それの主目的は,1つは地球環境を守る,これは当然,緑,生態系も含めてなのですけれども,それともう一つ大きいのは人間,市民,国民の生活と健康を守るという大きな2つの目的があると思うのです。この目的を達成するためにCO2を削減するということであって,環境よりも以前に脱炭素がなければ環境もないのだという非常に重要なポイントになると私は思っています。ですから,この都市計画マスタープランにはそのことを明確にうたっていただきたい。特に最初の理念のところです。そうすることによって,希望としたら基本計画,実行計画の隅々までその精神が浸透するのではないか。それをさせないと2030年の40%削減や,当然2050年のゼロカーボンはおぼつかないと思いますので,これを機に明確に入れていただきたいと思います。
 2つ目,京王線が地下化されて駅が再開発されているのですけれども,いろいろな場面,いろいろな人から聞き漏れてくる話からすると,どうやらあれは失敗であった。いっぱいあった緑を切り捨ててコンクリートにしてしまって,それで暑い暑いという苦情が出たら,水の噴霧をさせて温度を下げようという本末転倒な対策を取ろうとしているというような話も聞きますので,先ほど大川委員からも出ましたけれども,今後は線路の上の開発が進むと思いますので,緑を第一に,維持ではなくて増やすという形で再検討していただきたいと思います。
 3つ目も脱炭素と密接に関係するのですけれども,今後,新築する公共施設は木造建てかつZEBを最低限行うと。基本的には市営住宅も含めて,今の技術は10階建てであっても20階建てであっても木造は可能ですし,たとえ木造を使わなくてもゼロエミッションビルディングということでZEBを目指す。それも明確にうたっていただきたいと思います。それこそ今後の最低限しなければならない施策だと思っています。
 以上3点です。

高田会長  ありがとうございました。三宅委員からも手が挙がっていたと思います。よろしくお願いします。

三宅委員  三宅と申します。お願いいたします。
 1個だけ質問なのですけれども,生産緑地を解除したり転用したりどうするかということを議論する場合には,環境部と都市整備部と生活文化スポーツ部といろいろ絡んできているみたいなのですけれども,どこが一番権限があって,どこの部が一番責任を持っているのでしょうか。その1点だけです。お願いいたします。

高田会長  ありがとうございます。最後にまとめてお答えいただくようにいたしますので,先に御質問で近藤委員,お願いします。

近藤(宏)委員  ありがとうございます。鹿島建設の近藤でございます。
 このマスタープラン自体は,大変すばらしい目標を掲げられていると思いました。その中で,今日は安全・安心,環境を中心にお問いかけをいただいたわけなのですけれども,防災と環境はやはり一体として取り組むべき課題と思っておりまして,例えばグリーンインフラの推進に関しては脱炭素化,地球温暖化,ヒートアイランド現象の低減といった効果もありますし,雨水の貯留効果もあるということで,まちづくりにそういう総合的な効果を考慮した計画を立てていくということが大変重要になると思うので,そこら辺,一体として取り組んでいただければと思っております。
 それから,洪水に関しては内水氾濫の解析を進めていただいているという記述がございましたので,よりきめ細かい水害対策ができるかと思うのですが,市民アンケートの中でも水害対策という項目が上がっておりましたが,生活拠点等に関してそういう記述がなかったので,そういう記述も加えていただいたらどうかと思いました。
 あと,流域全体での治水対策の推進というのは,今トレンドとなっている流域治水のことをおっしゃっていると思うのですけれども,調布市を流れる多摩川とか野川は都市域に流れる川なので,流域治水の取組はなかなか難しい面もあると思うのですが,重要なテーマではあるので,今後スケジュール感を持って進めていただければと思いました。
 それに関連して,今,調布市では産学官連携で調布スマートシティ協議会というのをやられているかと思うのですが,そういったところと連携して進めてはどうかと思いますが,この環境保全審議会に関わる部分とその協議会がどういう関係になっているのか私はよく分からないので,教えていただければと思います。
 以上です。

高田会長  どうもありがとうございました。たくさん質問,御要望がありましたが,事務局から手短に,質問に対しては答えをお願いします。要望は要望として承るということで結構だと思います。

都市計画課長補佐  都市計画課の東海林です。
 様々な御意見ありがとうございました。今いただいたような御意見につきましては,いただいたものをどう反映させていくかということをしっかりと検討してまいりたいと思っております。
 御質問としては,奥委員からいただいた防災指針につきまして,今日の御説明は都市計画マスタープランに寄った説明となってしまって恐縮です。委員おっしゃったように,立地適正化計画の中で防災指針を定めていくというところで,検討委員会の中でもこれから防災指針を含めた立地適正化計画の議論に入っていきますので,その辺りはいただいた御意見を踏まえながら,しっかりと検討してまいりたいと考えております。
 あと,再生エネルギー促進地区につきましては,今,区域施策編ができている中での今後都市計画マスタープランへの位置づけというようなお話があったと思うのですが,我々も他自治体の事例等も調べていくと,委員おっしゃった土地利用の分野ですとか環境の分野,どちらにも位置づけをしているようなケースが見られました。例えば自立分散型エネルギーの導入検討ですとか,どういう形で位置づけをしていくかというところは,どの分野に位置づけるかも含めながら検討して,今後は環境部とも連携を図りながら進めていきたいと考えております。
 では,都市計画課からは以上になります。ありがとうございます。

環境政策課長  環境政策課長の岡田でございます。ただいまいただきました御質問に簡単にお答させていただきます。
 まず,林本委員から御指摘いただきました脱炭素と環境問題の区別の視点を持つべきということは,大切な点だと思いますので,今後の計画におきまして,あるいは施策の中で反映させていきたいと思います。
 それから,ZEBや新築に係る木で造った住宅の件でありますが,御指摘いただきましたように,これをすることによりまして二酸化炭素がそこに貯蔵されるという考え方であります。地球温暖化対策にとりまして非常に大切な視点でありますので,関係部署とも連絡を取り合いながら進めていくことを検討してまいりたいと思います。
 スマートシティ協議会につきましては,この後,企画経営課の説明がありますので,もし可能でしたらその中で説明いただければと思いますので,よろしくお願いいたします。

環境部長  環境部長の田波でございます。
 三宅委員から御質問がありました生産緑地の所管はどこかということでありますけれども,各部にまたがっています。ちょっと御説明いたしますと,平成4年から現行生産緑地法が施行されて,30年間,農業を営むところということで,都市計画として定められたところであります。平成27年に都市農地を取り巻く環境が大きく変わりました。1つは,平成27年4月に都市農業振興基本法が定められて施行されました。ここの大きなテーマとしては,都市農地は宅地化するべきものから,都市にあるべきものという位置づけがなされました。180度大きく転換されて,そこに伴う法律の改正が,都市計画法,生産緑地法,都市緑地法など法律が大きく変わりました。
 そこで,今どのようなことで所管しているかというと,都市農業,都市農地,要は農業として営むことに関する所管は生活文化スポーツ部農政課でございます。都市計画法の中で定められている生産緑地の取扱いの手続に関しては都市整備部が所管しています。では,環境部は何かと申しますと,都市緑地法の改正によって,緑地という定義に今まで農地は入っていなかったのですけれども,平成27年の大きな法改正,関連法の改正の中で,農地も緑地だという扱いになりました。緑地,緑の扱いは環境部が所管しておりますので,そういった意味では各所管がそれぞれ役割分担をしながら都市農地を守っていこう,都市農業をしっかりと支援して支えていこうというような関係性の中で所管しておりますので,ここだけという所管ではない,それぞれ3部が連携しながら都市農業,都市農地に関して所管しているということで御理解をいただければと思います。
 以上です。

高田会長  ありがとうございました。非常に活発な建設的な御質問,御意見ありがとうございました。時間も押しておりますので,次の議題に移りたいと思います。
 それでは,(2)調布市基本構想素案市民会議提案書について説明をお願いいたします。

企画経営課計画調整担当課長  皆さん,こんにちは。企画経営課の伊藤と申します。よろしくお願いいたします。
 2番目の議題の前に,前段の中でありました調布スマートシティ協議会の関係について簡単にお答えしたいと思っております。
 調布スマートシティ協議会については,昨年6月に調布市と市内の企業であったり大学などが連携して,デジタル技術を活用しながら市内における課題の解決につなげていくために設立した団体であります。現在,10団体で構成しております。その活動の中では,例えば健康面の取組でありましたり,防災面,環境面の取組,いろいろ分野,各団体,それぞれグループをつくりながら実証実験も含めて取り組んでいるところでございます。
 今後も今申しあげた環境分野を含めて,実証実験,そういった取組の実装みたいなところも出てくるかと思いますので,環境保全審議会のお話の中にも関わってくる部分もあるのかなと思っているところでございます。
 こちらについては,簡単でございますが,以上となります。
 では,改めまして,本日は調布市基本構想の素案ということで市民会議の提案の内容について御説明をさせていただきます。
 市では,令和5年度,来年度からの次期の総合計画の策定に取り組んでいるところでございます。まちの将来像ですとか取組の方向という市としての大きなビジョンを示すものが基本構想というものになっておりまして,こちらについて昨年7月から基本構想策定推進市民会議という場で議論を重ねてきたところでございます。
 基本構想につきましては,これから8年後,令和12年度,2030年度を目標年次とするものでございまして,先週8月24日に市民会議として取りまとめていただいたものを市民会議提案書として市に御提案いただいたといった状況でございます。
 環境保全審議会の委員でもいらっしゃいます本日も御出席されています児島委員と林本委員にもこの市民会議に参加していただいていることもございまして,本日この場で市民会議からの提案内容を御説明させていただく機会をいただけたのかなと思っておりますので,よろしくお願いいたします。また,時間の関係もございますので,本日は市民会議からの提案内容の概要につきましてポイントを絞って御紹介させていただければと思いますので,よろしくお願いいたします。
 それでは,資料4,市民会議提案書になりますけれども,2枚めくっていただいた目次のところをお願いできますでしょうか。全体では4章で構成しているところでございます。第2章が市民会議の中での議論の結果を集約する形でまちの将来像を整理していただいております。第3章では,分野ごとの将来像と取組の基本方向を整理していただいているところでございまして,第3章が市民会議の議論の中で中心となったところでありまして,委員の皆様の御意見,思いが詰まっているところとなっております。また,同じ第3章の第8節,基本目標8が主に環境に関連する内容ということになっております。本日は第2章にありますまちの将来像と第3章を中心に御説明させていただきたいと思います。
 それでは,まず第2章になるのですが,ページを少し進んでいただいて7ページをお願いできますでしょうか。第2節,まちの将来像として市民会議で整理していただいた内容が,ここに大きくございます「ともに生き,ともに創る 彩りのまち調布」といった内容になっております。まちの将来像の検討に当たりましては,市民会議における議論に基づきまして,市民会議では3つの分科会がございましたが,それぞれの議論を尊重しつつ,議論の中で出てきたキーワードを生かしながら,最終的にはなるべく端的に市民の皆様にとって分かりやすく将来像を表現するといったことを念頭につくり上げたといった状況になっております。まちの将来像を検討するに当たっての市民会議における主な思いであったり視点について少し御紹介させていただければと思います。
 初めに,この将来像にあります「ともに生き」というところでございます。まずは,共生の観点になりますけれども,調布市では共生社会の充実をこれまで以上に発信するために,「パラハートちょうふ つなげよう,ひろげよう 共に生きるまち」といったことを標榜して様々な取組を展開しているところでございまして,まさにその中にも「共に生きる」という言葉を使わせていただいているといったところでございます。
 次に,多様な主体との協働という視点がございまして,市民が分け隔てなく共に助け合って暮らすことを意味するといったものもございます。また,人と人とのつながりといった視点では,支え合って生きていくという意味を表しているといったところでございます。
 続いて,「ともに創る」という内容でございます。これからのまちづくりに当たってというところで,共創という観点になりますけれども,多様な主体との共創,連携が必要であるということ,また,産学官連携によるまちづくりを展開しているといったことを表しているところがございまして,みんなが協力して調布の未来をつくり出していくといったことを意味しているところでございます。
 続きまして,最後の「彩りのまち」でございます。調布市は,これまでも新たな時代にさらに伸びやかに前進し花開くまちといったものを目指してきたところでございまして,この彩りにつきましては,まさに色彩豊かな色とりどりの花が咲くイメージということで,まちの魅力によって人々を引きつける要素を生み出していくといったことなどを表しているところでございます。
 まちづくりの視点では,利便性であったり景観の関係,また,彩りという言葉には芸術といった観点も関係すると考えているところでございます。
 以上がまちの将来像に込められた市民会議としての主な思いなどでございます。
 続きまして,資料をまた少し進んでいただいて9ページをお願いできますでしょうか。こちらからが第3章,分野別の将来像とまちづくりの基本方向ということで,先ほど申しあげましたが,ここに記載されている内容がこれまで市民会議の中でメインに議論されてきた内容になっております。本日,時間の関係もありますので,それぞれ簡単に触れさせていただければと思っております。
 まず,9ページにございます基本目標1,ちなみにこの基本目標は,目次にございましたとおり8つございます。その1つ目といたしまして,安全に安心して住み続けられるためにというものでございますが,防災については公助と併せて有事の際に住民同士で協力し助け合えるよう,ふだんから地域コミュニティの醸成を図ることができるように取り組んでいくという自助,共助の意識の向上が重要であるといった御意見をいただいたところでございます。
 続きまして,ページ1つ飛んで11ページをお願いいたします。基本目標2でございます。安心して子どもを産み育てられ,将来を担う子ども・若者が力を発揮できるためにということでございます。こちらは妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援の継続でありましたり,この次の12ページにもございますが,子ども一人一人の取り巻く環境に目を向けて,子どもたちが学び,成長できることが重要であるといった御意見をいただいたところでございます。
 続きまして,13ページをお願いいたします。基本目標3,みんなで支え合い,いつまでも心穏やかに暮らすためにというものでございます。こちらではケアラーへの対応も含めまして,多様なニーズや幅広い世代に応じたきめ細かな相談支援体制の充実でありましたり,この次,14ページにございますが,がん対策の推進など,多様化する福祉分野における行政課題を解決する取組を推進していくことが重要というような御意見も頂戴したところでございます。
 続きまして,15ページをお願いいたします。基本目標4,学びやスポーツを通じ,だれもが充実した毎日を過ごすためにという内容でございます。こちらではデジタル技術を活用して,いつでも,どこでも主体的に学習できる環境づくりでありましたり,また,次の16ページにもございますが,2019年のラグビーワールドカップ,東京2020大会のレガシーを継承しつつ,一人一人のライフステージやライフスタイルに応じて,スポーツが楽しめることが重要との御意見があったところでございます。
 続いて,17ページをお願いいたします。基本目標5,多様性を認め合い,安心して自分らしく暮らせるためにといった内容でございます。ここではお互いの個性や特性を認め合いながら,誰もが自分らしく暮らせるためのコミュニティの形成,また,戦争の悲惨さや平和の尊さを若い世代に着実に引き継いでいくため,後世に語り継ぐための取組の推進などが重要であるといった御意見をいただいたところでございます。
 続いて,18ページをお願いいたします。基本目標6,調布ならではの魅力にあふれ,活気に満ちたまちにするためにという内容でございます。こちらでは映画のまち調布であったり,深大寺,水木マンガなど,調布ならではの魅力を市内外に向けて発信することで,多くの皆様の好奇心を刺激して,にぎわいのあるまちを目指していくことが重要との御意見をいただいたところでございます。
 続きまして,1つページ飛んでいただいて20ページをお願いいたします。基本目標7,地域の特徴を活かした快適で利便性に富むまちをつくるためにという内容でございます。こちらでは調布駅周辺のまちづくりのほか,各地域の特色や魅力を生かしたまちづくりの推進,また,次の21ページにもございますが,MaaSやシェアサイクルといったデジタル技術を活用した新たな交通手段の導入が重要であるとの御意見をいただいたところでございます。
 続いて,22ページをお願いいたします。基本目標8,まさに環境保全,緑・農地・水辺・公園ということで環境分野に関する基本目標になりまして,豊かな自然と人が共生する,持続可能なまちをつくるためにといったところでございます。こちらにおきましては,分科会の議論の中でも,調布については都会でありながら自然環境に恵まれた場所だというところで,そういった調布において環境分野でどのような先進的な役割が果たせるのかといったことも含めた議論が行われたところでございます。
 また,分科会のメンバーの方々におかれましては,今後の調布のまちの在り方に非常に危機感を持っていらっしゃるというところで,これはマイナスというよりは,もっとよくできるだろうと,よさをどう生かしていくのだといった観点からの議論が重ねられたといったところでございます。
 また,こちらの基本目標の中では,先ほど来出ておりましたが,脱炭素でありましたり,循環型社会の形成といった視点での議論もかなり多くされていたかなと思っております。もちろん調布のほうでゼロカーボンシティ宣言をしたことを受けた今後の取組の重要性について,多くの意見が出されていたかなと思っているところでございます。
 今,出ております四角囲みの中,①に脱炭素社会の構築に向けたまちづくりといったところがございますが,1つ目の白丸の2行目にゼロカーボンシティ宣言に基づく取組の積極的な推進といったことでありましたり,その下の丸の中ではデジタル技術を活用して情報の見える化を図ることで市民のアクションにつながる取組を推進する必要があるといったこと,また,その下の丸の中では省エネルギー化の話でありましたり,さらにその下の丸では地域ぐるみでの温室効果ガスの排出量を抑制する取組といったことについても御意見が出ていたところでございます。
 次のページをお願いできればと思います。2ということで自然との調和の部分が出されておりますけれども,ここの文面でもございますが,水と緑をつくり,守り,育てるといった内容でありましたり,多様な主体と連携して公園や農地,水辺環境の新たな魅力づくりを通して,市民が集い,憩いのあるまちを目指すといったことを整理していただいているところでございます。
 その下の四角囲みの中の①にございますが,豊かな自然と共生したまちづくりということで,引き続き豊富な自然と景観を大切に守り,生かすといった視点もいただいているところでございます。
 ②では農地の確保,活用といった視点,③では水辺環境を生かしたまちづくりといったところで,環境という分野でありますが,かなり幅広い視点での御意見をいただいているところでございまして,最終的に市民提案書の中ではこのような形で整理がされているといったところでございます。
 基本構想の市民会議案についての説明は以上となります。今後,市におきましてはこの内容を頂戴いたしまして,行政としての案を整理することになりますけれども,最終的には12月を予定しておりますが,議会の議決をいただくための準備,取組を進めていくといった予定でいるところでございます。
 駆け足で大変恐縮でございますが,私からの説明は以上になります。

高田会長  詳細な説明どうもありがとうございました。委員の皆様から質問,御意見,それから2人の委員はこちらの市民委員としても参加されておりましたので,補足もあれば一緒にお願いいたします。児島委員,お願いいたします。

児島委員  こんにちは。仙川町に住んでおります児島と申します。
 私,市民委員として参加させてもらいました。一応,私は3つのグループに分かれた中の第3グループというところで,都市整備と環境保全を中心としたグループに参加させていただきました。チームの中で議論した内容は記載のとおりであるのですけれども,私はこの3つのグループ全体を眺めている中ですごい感じたことは,それぞれの分野をばらばらに考えるのではなくて,全部つながっていますよねという話なのです。福祉の問題と環境の問題とかも絶対つながっていて,例えば環境と福祉ということで考えれば,農福連携であるとか,学童農園とか,先ほどの畑も環境だけの話ではなくて,生活そのものと一緒で,福祉,障害者の活躍の場でもあるし,子どもたちの教育の場,成長の場といったことも含めて,組織縦割りで考えていくというよりも,もっともっと大きな視点で各所連携しながら,分野をまたいで,その中の価値を最大公約数的に見つけていただいて,一石二鳥ではなくて一石十鳥のまちづくりをぜひ考えていってもらいたいと思っています。質問ではなくて,皆さんにぜひお願いしたいというところです。
 以上です。ありがとうございました。

高田会長  ありがとうございます。林本委員からも手が挙がっておりますので,手短にお願いいたします。

林本委員  私も児島さんのところの分科会で一緒に議論していまして,議論そのものとしては活発な議論で非常によかったかなと思います。ただ,基本構想としては,先ほど挙がっていました基本の8つの項目しか最終的には市議会には提案されないのですけれども,その項目を見る限りにおいては,2010年,12年前に同じようにして市民会議でつくったものと,言葉,表現は違えども中身は実は一緒だということが非常に明確に分かります。100%といっていいと思います。多分,厳密に言えばデジタルという言葉が以前はなかったかもしれないという程度の差です。
 つまり,これは日常の施策だから延長線上であり,そんなに大きく変わるものではないという見方をすればそれでいいのかもしれないですけれども,先ほどどなたかも言われていましたが,2010年から2030年までの20年間,何も変わらないということを1つは意味します。
 それと,日常のものだから変わらなくてもいいのだという考え方に対しては,もう一つの視点から見ると,2010年に言われたことが全く実行されていなかったということも言えると思います。というのは,全く違うメンバーで議論した結果,期せずして同じ結果が出たということは,やはり何もなされなかった。特に行政の方に関しては,そういう捉え方をしていただきたいと。今後,基本計画の中で,その点を十分実行するという観点でつくり込んでいっていただきたいと思います。
 それと,全く変わっていないということですので,特別なプロジェクトをやっていただきたいと思います。これも市民会議の中で私もいろいろ要望を出してはいたのですけれども,なかなか既定路線でそのままで変えることはできなかったのですが,基本計画にも市民会議が間接,直接的に関わってつくり上げていくということで聞いていまして,本来は8月末で終わるものだったのですけれども,9月以降も続けることになりました。その中で,特に環境においては脱炭素という大きなプロジェクト,これは環境だけの問題ではないです。先ほどもお話ししましたけれども,地球環境全体と市民の生活と健康に関わるものですので,全てを網羅します。児島さんも言われていましたけれども,全てがリンクします。だから,市の組織横断的にやらないとできるものではないですので,ぜひとも市長の長友さんの強いリーダーシップの下に組織をつくって,そこから主導して,リーダーシップの下やっていただくと。そういう基本計画にしていただきたいと思います。今後も市民会議の中では,そこは特に主張したいと思うのですけれども,そういう視点で取り扱っていただきたいというのは強い要望です。
 以上です。

高田会長  ありがとうございます。引き続き,この会議のほうで市民委員としてもいろいろ貢献していただければと思います。
 ほか,会場のほうで藤丸委員,お願いします。

藤丸委員  調布市基本構想素案なのですけれども,これについて,私も前回,委員の一人だったのですが,この基本の構想案が調布市においてはどのくらいの地位にあるのか,それがどのくらい影響力を与えるのか,どうも見えないのです。一生懸命,きちんとまとめられているのですけれども,例えば何かの計画を立てるときに,その指針がどのくらいの効力を持っているのかという言い方をすれば,その辺がちょっと分からなかったので,この計画については途中で結構変わりますよね。少しずつ調布市で直していくのです。ですから,このとおりはできないのですけれども,この構想案がどのくらいまでほかの計画にきちんと反映されるのかというのがちょっと見えないのですが,その辺,教えていただけませんでしょうか。

高田会長  お願いいたします。

企画経営課計画調整担当課長  藤丸委員,ありがとうございました。10年前も御協力いただいたということで,改めて感謝申しあげます。
 この基本構想でありますけれども,まさに先ほど申しあげましたとおり,この先8年,2030年までの将来像,市としての大きなビジョンを整理するものとなります。その後,先ほど林本委員からもありましたが,基本構想の考え方に基づいた具体的な取組を基本計画として整理していく内容となります。
 基本計画については,8年間の中の前半4年と後半4年に分けて,それぞれ4年間の計画をつくっていくということになりますので,先ほど途中で変わるとおっしゃったのは,もしかしたら前半と後半の部分のお話をされたのかなと思いましたけれども,市の最も基本となる計画の中に基本構想でまとめられた考え方がしっかり反映されるという位置づけでの計画が基本構想,まちの将来ビジョンになっているということでございます。
 以上でございます。

環境部長  環境部長の田波でございます。少しだけ補足をさせてください。
 この基本構想というものは,ちょっと堅苦しい話になりますと,地方自治法で定められた内容でございまして,地方自治法においては,各自治体が基本構想を議会の議決を経て定めて,その基本構想に基づいて自治体運営をしなければならないという規定がございます。正しい表現は少し違いますけれども,趣旨としてはそういう趣旨でございます。
 したがって,私ども,今後8年間の行政運営においては,この基本構想に基づいて取り組まなければいけないと。先ほど伊藤課長から申しあげた調布市の最上位計画である調布市基本計画は,基本構想に基づいて基本計画を定め,そしてそれぞれ私どもの分野においては個別計画を定めて施策を進めていくということでありますから,そういった意味では,我々にとっての最上位の位置づけにあるということで御理解をいただければと思います。
(※平成23年の地方自治法の改正により,基本構想に関する規定は撤廃されている。本議事録44ページで訂正の発言あり。)

高田会長  齊藤委員。

齊藤委員  私,20年前だと思いますけれども,実は前の吉尾市長のときに基本構想の検討委員会の会長をさせていただきました。今,事務局からお話がありましたように,その後に基本計画をつくっていくのですけれども,基本構想は理念的なことですから,ある意味,抽象的な内容なのです。基本計画をつくる段階で,市の行政側のそれぞれの部局の考えが極めて強く反映されてくるということなのです。私のときには,基本構想の委員が基本計画にも一部委員として参画させていただいたということがあるのですけれども,どうも今は見ていると,どこまで構想委員の皆さんが基本計画に携わることができるのかどうか,そこのところが非常に大事だと思いますので,具体的に予算づけをして,前半,後半に分けて,今回は8年間ということでしょうけれども,その部分で,できるだけ委員の皆さんが具体的なことについても落ちがないように,ぜひ関与できるようなことになるといいかなと思っております。
 以上です。

高田会長  ありがとうございます。具体的な御提案もいただいて,それが実施されるように期待しております。
 それでは,ほかに手が挙がっていないようですので,次の議題に移りたいと思います。(3)の令和3年度環境部所管業務の実績についてです。こちらは記載の4つの議題について,まとめて説明を行っていただいて,その後,一括で質問を受け付けます。全体に押しておりますので,御説明も手短にお願いいたします。

環境政策課長  環境政策課の岡田でございます。よろしくお願いいたします。私からは,令和3年度環境年次報告書(案)について説明をさせていただきます。
 それでは,資料5 未来へつなぐ調布の環境~令和3年度環境年次報告書~(概要版)(案)によりまして説明いたします。
 1ページをお願いいたします。中ほどの1番に記載しておりますが,環境年次報告書は令和3年3月に改定しました調布市環境基本計画に定めた環境指標の推移及び主な事業等について,毎年度報告するものでございます。今回は令和3年度の実績を掲載しております。
 2ページをお願いいたします。調布市環境基本計画の全体の体系ですが,左側の5つの基本目標を達成するための各種施策を実施することとしており,その施策を右側に記載しています。
 3ページをお願いいたします。最近の環境行政に関する動きについては説明を省略させていただきますが,2つ目に記載しておりますように,令和3年4月に市と市議会は「調布市ゼロカーボンシティ宣言」を行い,2050年に二酸化炭素の排出実質ゼロを長期目標といたしました。
 5ページをお願いいたします。ここからが環境基本計画に定めました各指標の進捗状況の報告となります。
 まず,基本目標1 豊かな緑と水や多様な生物を育むまちについてでございます。下の環境指標の進捗状況の表を御覧ください。一番下に凡例として矢印と○や△の定義をお示ししておりますが,矢印は目標の達成に向けて順調に進んでいるか否かの評価を行うものであり,前年度から比べて増加したか否かという評価ではございません。また,○や△は各方針の進捗について矢印でお示ししました定量評価を基に,令和3年度における各方針の進捗状況に係る総合的な判定をしたものでございます。
 それでは,特徴的な箇所について御説明いたします。表の1―(1)緑と水の保全・再生のうち,1―①みどり率につきましては,5年に1度の調査ということで,令和3年度実績はありませんが,6ページに記載のとおり,崖線樹林地の保全管理計画を策定しまして,緑の保全に努めております。
 次に,1―(2)生物多様性の保全・活用のうち,一番下の自然体験学習の参加人数でございますが,コロナ禍ではありましたものの,累計で自然体験学習への参加人数が増えております。
 6ページに記載のように,生物多様性についての様々な学習,参加の場の提供を継続し,オンラインを活用した環境学習も実施いたしました。
 7ページをお願いいたします。基本目標2,人と環境が調和する快適で美しいまちについてです。主な指標について説明いたしますと,2―(2)快適な空間の確保のうち,中ほど2―③まちのうるおいの創出におきましては,花いっぱい運動の実施箇所数が増えました。また,2―④都市美化の推進におきましては,美化活動に参加した市民の数が,コロナ禍の影響を受けてはいるものの,令和2年度実績より多くの市民の皆様に美化活動に御参加いただきました。
 9ページをお願いします。安心して暮らせる生活環境が確保されるまちについてです。3―(1)公害のない環境の維持のうち,3―②水質汚濁の防止に係る雨天時における処理場を含む各吐口からの放流水のBOD値につきましては,引き続き基準値を下回っております。
 12ページをお願いいたします。脱炭素で循環型の社会を目指すまちについてであります。主なものといたしましては,4―(1)脱炭素化に向けたまちづくりの推進のうち,4―①の上の市域から排出されるCO2排出量についてですが,最新の数字の令和元年度数値によりますが,減少しております。この点につきましては,後ほど調布市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)の箇所で再度御説明いたします。
 次に,4―②の一番下の高圧受電をしている公共施設における環境配慮契約施設の割合では,令和3年度から電力の環境配慮契約の仕組みを導入し,契約施設の割合が増えました。また,4―④の上の地球温暖化及び気候変動に係る情報発信につきましては,回数を大幅に増やしました。
 15ページをお願いいたします。基本目標5 みんなの力でより良い環境を目指すまちについてであります。5―(1)環境教育・環境学習の推進では,5―①市報や環境年次報告書等による環境情報の提供回数を増やしました。また,5―(2)連携・協働による環境保全活動の推進のうち,5―③活動の担い手となる人材の人数,5―④環境連携事業数につきましても,数値が大幅に増加しております。
 最後に,19ページをお願いいたします。地球温暖化対策実行計画(区域施策編)の進捗状況でございます。下の図を御覧ください。2019年度のCO2排出量は64.2万t―CO2となりました。基準年度の2013年度に比べますと約17%の減となっております。内訳としましては,事業所等の民生業務部門におきまして約20%の削減,市民の皆様の御家庭の民生家庭部門で約14%の削減となりました。
 環境指標の説明については以上でございますが,今回の環境年次報告書の結果及び皆様からの御意見に基づきまして,施策の内容で改善できるところは改善して,引き続き計画の進捗を図ってまいります。
 また,次期基本計画策定におきましては,環境年次報告書で示されました各種課題を考慮して次期基本計画に反映する取組をしてまいります。
 なお,本日は環境年次報告書の概要版により説明をさせていただきましたが,本編につきましては本日いただきます御意見を反映したものを後日送付させていただき,改めて御意見をいただければと考えておりますので,よろしくお願いいたします。
 説明は以上でございます。

下水道課長  下水道課長の香西です。続きまして,下水道課の事業実績報告について御説明します。
 資料の順番が変わります。資料7,調布市下水道ビジョン取組実績一覧をお願いいたします。
 令和3年度は,下水道分野のマスタープランである調布市下水道ビジョンの計画初年度として各種事業に取り組みました。資料7は,本ビジョンに定めた目標と主な取組実績について記載したものです。
 まず初めに,資料7の構成ですが,左から基本方針,取組の柱,施策分類,主要事業,目標,主な数値目標,令和3年度の主な取組実績を記載し,目標の達成状況について評価を加えております。評価は◎,〇,△で行い,◎は計画どおりに目標を達成したもの,〇はおおむね計画どおりに目標を達成したもの,△は目標達成までには至らなかったものです。また,左から3列目の施策分類の欄には,本日お配りしている冊子,調布市下水道ビジョンと対応するページを記載しておりますので,お手元の冊子も併せて御覧ください。
 それでは,資料7の左から3つ目の施策分類の順に,主なものについて説明します。
 初めに,浸水対策です。令和3年度の主な取組実績ですが,令和元年台風第19号関連事業では,染地地区の浸水被害軽減対策として,調布排水樋管ゲート開閉の遠隔操作化事業への着手や狛江市と連携した中長期的対策に向けて検証及び浸水対策事業に着手しました。また,想定最大規模降雨による内水浸水想定区域図作成に向けた内水浸水シミュレーション等を実施しました。雨水浸透施設の設置の推進については,民間の宅地開発等において,おおむね全ての案件で設置が進むなど,年平均目標値を上回る実績となりました。
 なお,資料には記載しておりませんが,本年7月29日,30日に狛江市と合同で令和元年東日本台風に伴う浸水被害への市の取組に関する市民説明会を開催し,再度災害防止に向けた中長期的なハード対策や浸水被害軽減に向けたその他のハード,ソフト対策の取組について説明しました。引き続き,狛江市と連携し,計画的に浸水対策に取り組んでまいります。
 続いて,地震対策です。緊急輸送道路等に埋設されている管路,防災拠点や避難所等からの排水を受ける管路など,調布市下水道地震対策に関する基本方針において,重要な幹線等と分類した管路について地震対策を進めます。令和3年度は,京王線軌道下の管路約0.5キロメートルの耐震診断を実施し,耐震性能を有していることを確認しました。また,管路の新設,更新時に耐震化を併せて図っております。その結果,耐震化率は15.7%となっております。今後も耐震診断を継続し,管路の耐震性能を確認します。
 続いて,老朽化・劣化対策です。市域全体の全ての下水道施設を対象に,今後の老朽化の進展を見据えつつ,効率的かつ適正に管路を維持管理していくため,点検・調査を重視し,現況把握を適切に行い,修繕や改築,更新を計画的に進めるストックマネジメント計画を推進しております。令和3年度は,令和2年度に策定した第1期ストックマネジメント実施計画に基づき,管径800ミリ以上の中大口径管路約160メートルの改築・更新の実施設計を行うとともに,管路の点検・調査を実施しました。点検,調査結果をデータベースとして蓄積することで,調布市の管路実態により近い計画となるようストックマネジメント全体計画の更新に生かしていきます。
 続いて,合流式下水道改善です。合流式下水道では,強い雨が降ると市街地を浸水から守るため,汚水混じりの雨水が河川や海に流れます。このため,水質改善の取組として設置したきょう雑物除去装置等の維持を図りながら,下水道法施行令に基づく平均放流水質の基準値を達成しているかをモニタリングするため,雨天時放流水の水質検査を実施しています。水質検査の対象とする降雨は,放流水の平均水質が得られる範囲として,総降雨量10ミリ以上30ミリ以下と定められており,この範囲に入らなかった場合には,再度,水質検査を行うことになります。検査の結果,令和3年度においても水質基準を満足していることが確認できました。今後も水質基準を満足するため,きょう雑物除去装置の清掃・点検を継続するとともに,水質改善にも寄与する雨水浸透施設の設置を推進します。
 続いて,脱炭素・循環型社会への貢献です。資源化製品の継続利用では,清掃工場焼却灰や下水汚泥焼却灰を用いたコンクリート製品を主な工事で100%の利用を継続しています。また,仙川汚水中継ポンプ場の自然流下化は,下水道管の新設による自然流下方式に切り替えることでポンプ場を廃止する事業ですが,令和6年度の完成を目指し,管路新設工事に着手しました。今後,このことで年間52.2tの二酸化炭素の排出削減が期待できます。
 2ページをお願いします。その他,組織体制,危機管理,情報発信,経営について目標を立て取り組んでいるところですが,計画どおり,またはおおむね計画どおりに目標を達成しているものです。
 下水道課の説明は以上となります。

緑と公園課長  緑と公園課長の秋場と申します。よろしくお願いいたします。
 資料は,お手元の資料6,令和3年度緑の基本計画年次報告概要になります。
 この年次報告書は,令和3年3月に策定した新たな調布市緑の基本計画に基づくもので,今回が初めての発行となります。緑の基本計画の目標年次である令和3年度から令和22年度まで毎年度作成し,庁内各課で行っている施策の進捗状況や課題などを把握し,取組の改善につなげ,緑の将来像である「ひと・みず・みどりが調和するまち調布」の実現に向け活用していくことを目的としており,施策方針1から6に分けてまとめております。
 1ページを御覧ください。上部に本書の読み方の記載があります。施策方針ごとに指標を設けて,その達成状況により評価をしています。
 施策方針1,歩いていける範囲内での都市公園等の整備です。
 1―(1),1つ目の指標は公共が保全する緑の面積です。令和元年度の基準値よりも微増しております。
 2つ目は,市域に対する公園誘致圏のカバー率です。こちらは基準値と変更がなく,カバー率は現状を保っています。
 3つ目は,公園や遊び場に対する満足度です。毎年度実施している調布市民意識調査の結果では,令和元年度の基準値よりも1.6ポイント上昇しました。
 1―(2),4つ目の公園に関するワークショップの参加者満足度です。こちらは凸凹山児童公園周辺実施区域においての整備プラン策定に向け,市民との意見交換会を1回実施し,近隣小学校へのアンケート調査に取り組みましたが,満足度についてアンケートに含んでいなかったため,評価はできません。
 施策方針2,2ページを御覧ください。緑と公園の質の向上と適正な管理です。
 2―(1),1つ目は公園施設長寿命化計画に基づき更新した公園施設の割合です。令和3年度は遊戯施設の更新に向けた調査のみ実施したため,評価はありません。
 2―(2),2つ目の市民と協働で保全活動を行う崖線の箇所数ですが,基準値よりも2か所増加していることから評価は○としています。
 3つ目の避難場所や避難路を示す案内板を設置した公園数ですが,令和3年度の設置実績はありません。
 2―(3),4つ目は再掲となりますが,公園や遊び場に対する満足度です。達成率は95.4%となりますので,評価は◎としました。
 施策方針3,次に3ページを御覧ください。市を象徴する多様な水と緑の保全と活用です。
 3―(1),調布には優れた景観があると思う市民の割合ですが,82.7%のため評価は◎としました。
 次に,みどり率です。みどり率はおおむね5年ごとの調査となりますので,みどり率の調査を行わなかった年については評価を行いません。
 3―(2),再掲となりますが,市民と協働で保全活動を行う崖線の箇所数は,評価は○です。
 次に,浸透施設等の設置による雨水の浸透能力については,民間の宅地開発など大型案件が少なかったこと等に伴い,浸透施設等の設置も減少したことから,雨水の浸透能力の令和3年度の増加量も基準値と比べて伸び悩みました。
 次に,湧水の箇所数です。湧水調査はおおむね3年に1回の調査を行っており,直近では平成30年度に実施しましたが,令和3年度の実施はありませんでした。令和4年度に実施を予定しています。
 3―(3)から3―(5)までです。これ以降は再掲の指標となりますので,省略させていただきます。
 施策方針4,4ページ御覧ください。身近な緑の創出と保全です。
 4―(3),再掲以外の指標は保存樹木の総本数です。基準値よりも減少しましたが,新規の指定もあり,減少数は少なく緑の減少に歯止めがかかったものと考えています。評価は◎としています。
 施策方針5,5ページを御覧ください。生物多様性に配慮した水と緑のまちづくりです。
 5―(1),1つ目の花いっぱい運動事業活動面積ですが,花いっぱい運動の団体数,面積ともに順調に増加しています。目標値の達成に向け,活動団体数,面積の維持と花いっぱい運動事業の周知に努めていきます。
 再掲の2つは省略させていただきます。
 5―(2),次に自然環境調査の実施回数です。湧水調査の未実施もあり,調査回数は6回にとどまりました。
 5―(3),次に自然体験学習の参加人数です。コロナ禍の中でありますが,工夫して行った体験学習等で2,600人以上の参加がありました。
 施策方針6,6ページを御覧ください。最後に,協働による緑のまちづくりの推進です。
 6―(1),公遊園等清掃協力団体数は,少しずつではありますが,増加しています。評価は△としました。今後も活動団体数の維持と増加に努めます。
 次に,緑化活動参加者の割合です。令和3年度はアンケート未実施のため,評価は行いません。
 6―(2),緑に関する満足度ですが,令和3年度はアンケート未実施のため,評価は行いません。
 目標指標による評価は以上になります。
 令和3年度,緑と公園課では深大寺・佐須地域に農のふれあい拠点として整備した農業公園の土木工事を行いました。多摩川市民広場改修整備工事を実施しました。今後も調布市らしいぬくもりのある緑や水を世代を超えて守り育て,ひと・みず・みどりが調和するまち調布を目指してまいります。
 緑と公園課の説明は以上でございます。

ごみ対策課長  最後になります。ごみ対策課から令和3年度の清掃事業について御報告いたします。ごみ対策課長の三ツ木でございます。よろしくお願いいたします。
 資料8―1,令和3年度ごみ量について,資料8―2,令和3年度調布市清掃業務報告(案),参考資料としまして令和3年度に発行した広報誌「ザ・リサイクル」87,88,89号,「ザ・リサイクルジュニア」をお配りしております。
 それでは,資料8―1を用いまして,令和3年度のごみ量及びごみ処理状況について御説明いたします。資料8―1,表1を御覧ください。
 長引くコロナ禍において,テレワークの浸透など市民生活の変化により,自宅で過ごす時間の増加からごみの総排出量はコロナ禍前に比べ,いまだ多い状況で推移しています。このような状況の中,表の2段目,令和3年度のごみ総排出量は6万2,196トンとなり,前年度実績と比較しますと663トン減少となりました。
 次に,項目の上から4番目,家庭系ごみ原単位を御覧ください。こちらは市民1人が1日に排出するごみ量を示しております。こちらも前年度と比較しますと9.5グラム減少しました。令和2年度から減少した主な要因につきましては,コロナ禍における行動制限の緩和の影響と考えておりますが,コロナ禍以前の令和元年度と比べると依然として高い水準にあります。
 次に,下から2番目の項目,総資源化率は41.6%,前年度と比べまして1ポイントの減となりました。総ごみ量に占める資源物の量が減少したことを示しております。この1つの要因として,コロナ感染症対策として感染者やその疑いのある者が自宅療養などで使用したプラスチック,ペットボトル,紙製容器包装などの資源物については,燃やせるごみとして排出するよう環境省の指針や保健所の指導がなされたことに伴う分別排出緩和の結果であると捉えています。
 なお,表の一番下,最終処分量ゼロにつきましては,焼却灰の全量エコセメント化により埋立てゼロを維持継続したことによるものです。
 次に,2ページ,総ごみ量の推移を御覧ください。平成25年度に現在のごみ処理施設,クリーンプラザふじみが本格稼働してから,表の上段に示す市民1人1日当たりのごみ排出量及び総ごみ量は,平成30年度まで減少傾向となっておりましたが,令和元年度,増加に転じています。
 令和元年度については,同年10月1日からの消費税率の引上げを見越しての駆け込み需要による買換えの増の影響や,調布市がラグビーワールドカップの開催地となったことで,飲食などの事業系ごみが増加したことなどが要因と考えています。
 令和2年度については,コロナ禍の影響による家庭系ごみの増加によるものです。
 令和3年度につきましては,前年度からは減少したもの,新しい生活様式の定着により,ごみ量は高い水準にあります。
 令和4年度については,いまだ新型コロナウイルス感染症の終息は見通せない状況下ではありますが,ごみ量については令和3年度に比べて減少傾向で推移しています。
 次に,3ページの(1)家庭系ごみ量の推移を御覧ください。家庭系ごみの排出量は前年度より572トン減少して3万3,438トンとなり,可燃ごみは431トン,不燃及び有害ごみは298トン減少,一方で粗大ごみは157トンの増加となりました。
 続きまして,4ページの(2)事業系可燃ごみ量の推移を御覧ください。令和3年度の事業系可燃ごみの量は7,429トンで,対前年比9.8%の増加となりました。主な要因は行動制限の緩和に伴う社会経済活動の回復に伴うものと認識をしております。
 次に,5ページの(3)資源物・集団回収量の推移を御覧ください。令和3年度の資源物・集団回収量は2万1,329トン,前年度比751トン,3.4%の減となりました。この要因としては,ペットボトル以外の資源物の収集量が軒並み減少したことが要因です。あわせて,集団回収量につきましても前年度より142トン減少しました。これは自治会等のメンバーの高齢化に伴う担い手不足やコロナ禍での地域活動の縮小によるものと考えております。
 最後に,6ページの2,資源化率の推移を御覧ください。資源化率は1ポイント減少し,41.6%となりました。
 ここ2年,総ごみ量,家庭系ごみ原単位は増加傾向,総資源化率は減少傾向ではありますが,全国的に見るとごみ量の少なさや資源化率の高さは全国でもトップクラスの水準を維持しております。コロナ禍においても市民,事業者の高い意識に支えられ,ごみ減量,資源化の取組が行われた結果であると考えております。
 続きまして,本市の清掃事業における令和3年度の特徴について御説明いたします。資料8―2,令和3年度調布市清掃業務報告(案)の46ページ,調布市一般廃棄物処理基本計画策定委員会を御覧ください。
 清掃事業のマスタープランとなる調布市一般廃棄物処理基本計画の計画期間が今年度末をもって終了となることから,令和5年度からの新たな計画策定に向け,令和3年度から2か年の期間を設け取り組んでおります。具体的には,市民や市内事業者も参加する策定委員会を立ち上げ,令和3年度は3回,今年度につきましては5回の委員会を開催し,その中で議論を深めつつ,パブリックコメント等を経て,今年度末の策定を目指します。
 また,本日配付した資料以外の情報ではありますが,調布市のリサイクルを支えるふじみ衛生組合リサイクルセンターと焼却灰のリサイクルを進める東京多摩広域資源循環組合エコセメント化施設において,施設の老朽化に伴う施設の更新に向けた検討が現在進められております。調布市もその関係団体として検討,協議から積極的に参加,対応しております。ふじみ衛生組合リサイクルセンターについては,令和9年度から本格稼働,エコセメント化施設については令和10年度の本稼働を目途に取り組んでいるところでございます。
 各清掃事業活動の詳細につきましては,資料8―2に記載しておりますので,後ほど御覧いただければと思います。また,参考資料として,広報誌「ザ・リサイクル」を添付しております。全戸配布しておりますので,一度,目にしていただいていると思いますが,改めてお目通しいただければと思います。
 ごみ量につきましては,令和2年度から減少したものの,コロナ禍以前の令和元年度と比べると依然として高い水準となっております。ごみが増加している現状においても市民生活の維持と市内経済を支える必要不可欠な社会インフラとして,コロナをはじめとした感染症対策に努めながら,安定かつ適正な廃棄物の収集,運搬,処理を令和4年度も引き続き継続するとともに,市民,事業者の皆様に御協力いただきながら,ごみ減量,資源化をより一層進めてまいりたいと思います。
 ごみ対策課からの御説明は以上となります。

高田会長  各課からの御説明ありがとうございました。お願いします。

緑と公園課長  緑と公園課です。
 先ほど深大寺・佐須地域の中の農業公園の現状について,分かる範囲でお知らせくださいというような御質問があったかと思います。農業公園につきましては,令和4年度上半期,土壌調査,土づくりを行っております。また,トイレとか倉庫といったものの建設に向かって,今,諸手続を実施しているところでございます。農業公園北側につきましては,この後,ソバの種をまくといったことを実施して,秋の終わりぐらいにはソバが実るといったような方向で考えているところです。南側の農業公園につきましては,現在,サツマイモを植えております。これをどういう形でイベント的に収穫するといったことを行っていくか等々,今,緑と公園課の中で検討している状況でございます。
 説明は以上です。

高田会長  ありがとうございます。各課からの説明が終わったところで,質問,御意見ございますでしょうか。林本委員,お願いします。

林本委員  たびたびですが,林本です。手短にしたいと思います。
 環境年次報告書の中のゼロカーボンシティ宣言のところに,2030年の中間目標,40%削減だと思うのですけれども,それを明確に入れていただいたほうがいいのではないかと思います。というのは,その前のところで国とか都の目標値が出ていますので,調布の目標値を明確にするのがいいと思います。
 それから,最後のところに地球温暖化対策実行計画の概要ということで,先ほど二酸化炭素が17%削減されましたという発表があったのですけれども,これは事実だと思います。その中身も気になるところはあるのですけれども,今後の課題ということで,去年,今年は2030年,2050年に向けたベースづくりをすべきだったと思うのですが,大きな課題が残っているというところを最低限うたっていただきたい。できるのであれば,大きなプロジェクトとして市長直轄のようなプロジェクトをつくってやらないと,達成はなかなか難しいというようなことも示唆として書いていただければなおかついいかと思うのですけれども,最低限,次の30年,50年に向けた大きな課題を書き入れていただくのがいいのではないかと思います。
 以上です。

高田会長  ありがとうございます。環境政策課からお答えをお願いします。

環境政策課長  環境政策課長の岡田でございます。どうもありがとうございます。
 今の目標値,それから課題について入れるようにしたいと思います。プロジェクトにつきましては,今後検討してまいりたいと思います。
 以上でございます。

高田会長  ありがとうございます。それでは,次は大川委員,お願いいたします。

大川委員  大川です。
 御説明ありがとうございました。簡単にしたいと思いますけれども,サツマイモのイベントを開催して,収穫祭のようなのを考えていると。ソバのほうは実が取れたら近くの深大寺のそば屋さんで試食会をやるとか,そういうことまでは考えておられるのでしょうか。よろしくお願いします。

緑と公園課長  収穫祭につきましては,近所の小学校であるとか児童館であるとか保育園であるとか,そういったところとコラボしながら,できるかどうかといったようなところが1つ。また,今の段階では順調に育っておりますけれども,最後まで順調に育ってくれるかどうかということも含めまして,推移をきちんと確認しながらイベント的に何とかやっていきたい,また,それを来年度以降,続けていきたいといったようなところで検討しているところでございます。
 ソバのほうにつきましては,深大寺の一味会というところがソバをまいております。これは江戸時代から続いている深大寺の純粋なソバ種を継承しておりまして,そういったものを今後も継承していくというようなところから,今年,あそこのところでソバの種をまくといったようなところでやっております。大きくは深大寺の地元のところ,また,一味会のほうで使っていくと思いますけれども,多少残ったといったらおかしいのですが,全部ではなくて,また振る舞っていただくといったようなところも検討していきたいと考えております。
 以上です。

高田会長  ありがとうございます。ほかにございますでしょうか。藤丸委員,お願いします。

藤丸委員  ちょっと質問があるのです。1つは,前に脱炭素ということで2013年比40%削減と国が提唱しているゼロカーボンシティ,先ほどありましたけれども,調布市では順調に推移しているみたいなのですが,その辺は見通しとしてはどうなのでしょう。

高田会長  お願いします。

環境政策課長  御指摘いただきましたように,2013年度比で2030年度の中間目標ということで40%削減を目指しているところでございます。先ほど資料5の19ページの図でも御覧いただきましたように,令和元年度という数字が2年遅れの数字を最新ということで示しておりますので,まだ直近の数字というわけではございませんが,今のところは順調に推移しているところでございます。引き続き市民の皆様に地球温暖化対策について分かりやすく御説明して御協力をお願いしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

高田会長  ありがとうございます。ほかはよろしいでしょうか。
 では,私から1点,緑と公園課の説明の資料6の何枚かめくった後の3―(2)の湧水の保全のところの一番右側にありますまとめのところの文章が非常に気になります。湧水を保全するのであれば,農地を宅地に変えてしまったら湧水は保全されなくなりますので,宅地開発したらそこに雨水浸透施設を入れるというのはあくまで緩和策であって,緩和策がたくさん行われなかったから湧水が保全できなかったようにこの文章は読めるので,こういう解釈の仕方ではなくて,宅地開発が行われなかったのなら湧水が保全されたと解釈するように,ここの部分の項目立てを変えられたほうがよろしいのではないかと思います。

緑と公園課長 今後検討させていただいて,より分かりやすい設問にしていきたいと考えます。
 以上です。

高田会長  ありがとうございます。あと,途中で出た御質問で温暖化対策がゼロカーボンシティに向けて順調に進んでいるという中で気になったのが,資料5,12ページの4―(1)のところで,市民による再生可能エネルギー由来の電力購入割合がかなり少なく,下向きの矢印になっておりますので,これも含めて順調に進んでいると判断されているのかというところと,今,下向きの矢印を上向きに変えるにはどうしたらいいのかというところを御説明いただけるとありがたいと思います。

環境政策課長  市民の皆様による再生可能エネルギー由来の電力購入の割合のところでございます。まず,市民の御自宅における再生可能エネルギーの導入につきましては,1つのやり方といたしまして,以前にも環境保全審議会でも御説明させていただきましたが,東京都等が連携して行っている「みんなでいっしょに自然の電気」という再生可能エネルギー割合の高い電気に御家庭の契約を切り替えていただく提案について,広報の面で協力をいたしました。
 しかしながら,昨今,御存じのようにエネルギー価格の高騰等も受けまして,小売電気事業者も電気を売ることが難しくなっている状況下にあります。これは御自宅の電気料金を御覧いただいてもよく分かるところなのですけれども,様々な課題が出てきています。そうした課題を克服して,例えば再生可能エネルギーの導入をどのように進めていくのか,今後,検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

高田会長  ありがとうございました。ほかにございますでしょうか。よろしいですか。時間も超過しておりますので,先に進めたいと思います。
 では,その他になりますが,事務局からのお答えの中で1か所訂正したい部分があるようなので,先にそれをお願いいたします。

環境部長  環境部長の田波でございます。
 先ほど基本構想素案に関するパートの中で,藤丸委員からの御質問で,基本構想の位置づけはということで御質問いただき,私から地方自治法に規定されているということで申しあげたところでありますけれども,正しくは地方自治法は平成23年8月に基本構想に関する規定が廃止されておりまして,その代わり平成24年12月に調布市自治の理念と市政運営に関する基本条例を定めております。この条例の中に市民参加の下で基本構想を策定し,議会の議決を経るものとするという定めがございますので,その点,訂正させていただき,おわびを申しあげたいと存じます。
 以上でございます。

高田会長  ありがとうございます。その他の部分でほかにございますでしょうか。
 特にないようですので,最後にそのほかの報告について事務局からお願いいたします。

事務局  それでは,再度,資料2をお願いいたします。
 第3回の審議会については,2月中旬頃の開催を予定しております。御審議いただく内容としましては記載のとおり,調布市一般廃棄物処理基本計画の策定について,環境省「自動販売機横リサイクルボックスへの効果的な異物混入防止に関する実証事業」への協力について,美化推進重点地区の指定についてを予定しております。開催の日程につきましては,改めて調整させていただきますので,よろしくお願いいたします。
 以上です。

高田会長  大変興味深い御提案だと思います。今の説明を含めて全体を通して何かありますでしょうか。よろしいですね。
 時間も20分超過しております。非常に活発な御議論,有益な御意見ありがとうございました。委員の皆さんにおかれましては大変お疲れさまでした。
 これをもちまして,令和4年度第2回調布市環境保全審議会を終了いたします。どうもありがとうございました。お疲れさまでした。

                                 ――了――