令和4年度第5回調布市都市計画審議会議事録 令和5年2月8日(水曜日) 午後2時開会 午後4時10分閉会 場所:調布市グリーンホール 小ホール 出席委員 1 条例第3条第1号委員(2人)   長田 加奈子委員,橋田 篤英委員 2 条例第3条第2号委員(5人)   大橋 南海子委員(会長),渡部 完治委員,矢ヶ崎 宏始委員,岡村 祐委員,小林 新委員      3 条例第3条第3号委員(5人)   雨宮 幸男委員,伊藤 学委員,大野 祐司委員,清水 仁恵委員,平野 充委員 4 条例第3条第4号委員(2人)   調布消防署予防課長     横山 信夫(中原 毅委員代理)   調布警察署交通課長     片渕 裕基(尾門 出委員代理)     案件   報告第1号 区域区分一括変更及び用途地域等の一斉見直しについて(都市計画課)   報告第2号 次期都市計画マスタープラン(立地適正化計画)について(都市計画課) ○事務局(花岡)  それでは,ただいまから令和4年度第5回調布市都市計画審議会を開会いたします。  本日は御多忙の中,御出席を賜りまして,誠にありがとうございます。  初めに,市長の長友から開会の御挨拶を申し上げます。市長,お願いします。 ○長友市長  皆様,こんにちは。調布市長の長友でございます。御多忙の折,本日は令和4年度第5回都市計画審議会に御参集いただきまして,ありがとうございます。  まだ,コロナが落ち着いてはおりません。第8波に関しまして,多少感染者は減ってきましたが,私どももまだまだ感染の拡大予防ということで万全を期してまいりたいと思っております。よろしくお願いを申し上げます。  それから,今,令和4年度が終わろうとしているわけでございますが,これまで平成25年度から10年間の計画行政を続けてまいりました。今,最終地点でございます。ということは,取りも直さず,次の計画ということになるわけでありまして,今,急にまとめているわけでは当然ございません。2か月前の12月の議会において,構想,コンセプトの承認をいただいて,今,計画の最終段階でございます。今度は令和5年度から12年度までの8年間の計画ということで,今,その半分の前期4年間の計画をつくり上げようとしているところでございますので,その中身を多くの皆様方により良く知っていただくように,努めてまいります。  当然,その中には,今後のまちづくりについての様々な事項も埋め込まれているわけでございます。皆様方にそれを御理解の上,今後とも御意見を拝聴できればと思っております。  本日の案件は,区域区分一括変更及び用途地域等の一斉見直しについて,次期都市計画マスタープラン(立地適正化計画)についての報告,この2件となっているわけでございます。皆様方の建設的な御意見を賜りますようお願い申し上げまして,冒頭に当たっての御挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○事務局(花岡)  ここで市長につきましては,他の公務のため退席させていただきます。 ○長友市長  よろしくお願いいたします。 ○事務局(花岡)  これより審議に入らせていただきます。  初めに,本日の資料の確認をさせていただければと思います。  まず,本日追加で机上に,席次表,それから報告第2号,後ほど使いますカラー刷り横の中間報告会・オープンハウスの開催結果を追加させていただいております。  続きまして,事前送付資料ですが,まず,報告第1号の「区域区分一括変更及び用途地域等の一斉見直しについて」は,議案かがみ,資料1としましてパワーポイントの打ち出し資料,用途地域等の見直し(素案)についてのパンフレット,以上になります。  次に,報告第2号の「次期都市計画マスタープラン(立地適正化計画)について」は,議案かがみ,「調布市都市計画マスタープラン【中間取りまとめ】」の冊子となります。それから,本日追加いたしましたカラー刷りの中間報告会・オープンハウスの開催結果を使用させていただきます。  このほか,参考図書としまして,現行の調布市都市計画マスタープラン,都市計画図,地域別街づくり方針,調布市用途地域等に関する指定方針及び指定基準を机上に御用意しております。  以上の資料につきまして,皆様,お手元におそろいでしょうか。よろしいでしょうか。  なお,本日の会議時間終了時刻の予定でございますが,おおむね1時間半程度,90分前後を予定しております。皆様方からの意見の状況にもよるかと思いますが,本日も御協力をよろしくお願いできればと思います。  では,ここからの進行につきましては,大橋会長にお願いしたいと思います。会長,よろしくお願いします。 ○大橋会長  それでは,会を進めさせていただきます。  まず,定足数ですが,報告をお願いいたします。 ○事務局(花岡)  まず,本日,林委員,名取委員,お二方については,御都合により御欠席される旨の御連絡をいただいております。また,代理出席につきまして,調布消防署長,中原委員におかれましては,他の公務のため,予防課長,横山様が代理出席いただいております。同じく,調布警察署長の尾門委員におかれましては,他の公務のため,交通課長,片渕様に代理出席いただいております。お二方からはそれぞれ委任状を御提出いただいております。  つきましては,本日の審議会には,欠席2名,代理出席を含めまして14名の委員が出席いただいておりますので,調布市都市計画審議会条例第8条第1項に規定する定足数に達していることを報告させていただきます。  事務局からは以上でございます。 ○大橋会長  ありがとうございます。次に,今日の議案について非公開とすべき議案があるかどうかお諮りします。  本日の議案は報告案件,「区域区分一括変更及び用途地域等の一斉見直しについて」と,もう一つが「次期都市計画マスタープラン(立地適正化計画)について」の2件です。非公開とする理由がないと思われますが,公開してよろしいでしょうか。      (「異議なし」の声あり)  では,公開とさせていただきます。  次に,本日の傍聴者ですが,会場の広さを考慮しまして6人と定めさせていただきます。今日の傍聴者の有無につきまして事務局から報告をお願いします。 ○事務局(花岡)  本日につきましては,お二方,傍聴希望者がいらっしゃいます。 ○大橋会長  それでは,入っていただきますようにお願いします。      (傍聴者入室) ○大橋会長  傍聴者の方にお願いがあります。お手元の次第に記しておりますけれども,運営規程14条の中に傍聴者の遵守事項があります。御協力くださいますようにお願いいたします。よろしくお願いします。  それでは,本日の案件,報告2件につきまして進めたいと思います。  報告ということですので,1件ごとに,市の担当者の方から説明をいただき,その後,1件ごとに質疑応答という形で進めていきたいと思います。よろしいでしょうか。御異議ありませんか。      (「異議なし」の声あり)  では,その形で進めます。限られた時間ですので,説明,それから質疑応答につきましては,なるべく簡潔な形で,1時間半を有効に使っていただきたいと思います。よろしくお願いします。  では,報告第1号の御説明をお願いいたします。 ○坂本副参事  都市計画課の坂本です。よろしくお願いいたします。 ○東海林課長補佐  同じく都市計画課の東海林と申します。よろしくお願いいたします。 ○小木戸都市計画担当  都市計画課の小木戸と申します。よろしくお願いします。 ○町田担当係長  同じく都市計画課の町田です。よろしくお願いします。 ○小木戸都市計画担当  それでは,報告第1号「区域区分一括変更及び用途地域等の一斉見直しについて」,御説明いたします。  まずは資料1,こちらを1枚めくりまして,1ページ,今後のスケジュールについてを御覧ください。  前回10月の本審議会での報告の後,パンフレットを作成し,用途地域等の見直し素案の説明会を2回,2日間開催いたしました。今回は説明会の開催結果と今後のスケジュールなどについて報告いたします。  続いて,2ページを御覧ください。説明会に先立ちまして,参考として配付しておりますパンフレットを作成いたしました。こちらのパンフレットにつきましては,これまで本審議会で報告をしてきました見直し対象や7か所の見直し箇所候補,市の考え方などを市民向けにまとめて記載してございます。このパンフレットは,市のホームページに掲載しまして,見直し箇所候補の付近にお住まいの方や所有者の方に対しては,ポスティングや郵送で配布を行いました。また,市報においても,今回の見直しや見直し素案説明会のお知らせについて掲載し,幅広く周知を図りました。  続きまして,3ページ,見直し素案説明会(住民説明会)の実施を御覧ください。11月25日と27日の2日間,説明会を開催しました。参加者は,それぞれ5名と2名で,幅広く御質問や御意見をいただきました。なお,説明会においては,今回の見直し対象や見直し箇所候補への反対意見や修正を求める意見などはございませんでした。  次の4ページから6ページまでに主な質問や意見,市の回答,説明について載せています。代表的なものを2つ御紹介します。  4ページの1段目を御覧ください。参加者から,道路から20mの位置に用途地域の境界を定めた根拠は何かという質問があります。  これに対する市の回答・説明として,国の都市計画運用指針において,道路の沿道等に用途地域を路線的に定めること(路線式指定)について記載があり,また過去に都市計画決定を行った東京都や,現在都市計画決定を行う市の基準において,原則20mの位置とすることが定められているとお伝えしております。  続いて,5ページの1段目を御覧ください。参加者から,住居系の用途地域から近隣商業地域や準工業地域に変わることで,用途地域だけから考えると,建てられる建物の制限が非常に緩和されるのではないかという質問がありました。  これに対する市の回答・説明としては,今回の見直しはパンフレットの5ページに記載しております即時的な見直しを行うものとしているものでございます。道路の拡幅部分のみ境界の位置を見直すものが中心であり,ほとんどの敷地では建築物の用途の制限は変わらず,また,建てることのできる建築物のボリュームについても大きくは変わらない。また,仮に広いエリアで住居系用途地域から近隣商業地域や準工業地域に変更する場合については,大規模な商業施設などが建つ可能性がございますが,そのような変更については,同じくパンフレットの5ページ右側の,総合的な見直しを行うものに記載しているように,地区計画などとともに用途地域の変更を検討していくとお伝えしているところでございます。  最後に,7ページ,東京都への図書提出・今後のスケジュールを御覧ください。今回の見直しは,令和2年1月24日の東京都からの変更原案の作成依頼に基づきまして進めてございますが,今年度の3月までに図書を提出することとなってございます。そのため,調布市決定の用途地域,高度地区,防火地域及び準防火地域については,見直し素案のパンフレットに記載の見直し箇所を反映した図書を提出し,東京都決定の区域区分,いわゆる線引きについては,これまでの本審議会の報告のとおり,調布市域での変更箇所はないものとして図書を提出いたします。  また,来年度以降のスケジュールについては,下の図で示すとおりで,1段目の用途地域などにつきましては,11月頃から2週間の期間に案の縦覧,2月頃の本審議会への付議を経て,令和6年度春頃の変更告示を行うように進めていく予定です。この案の縦覧や変更告示の時期については,東京都と統一したスケジュールで進めていく予定でございます。  2段目の東京都決定の区域区分,線引きにつきましては,同一都市計画区域内での変更箇所の有無,すなわち同じ調布都市計画区域にございます調布市域での変更箇所の有無により,手続が異なります。仮に調布市域と同様に,狛江市域での変更箇所がない場合については,変更手続を経ず,令和6年度春頃から提出する図書で運用すると伺ってございます。  一方で,仮に狛江市域での変更箇所がある場合には,調布市内での変更箇所はございませんが,用途地域等の変更と同様に,11月頃に案の縦覧,12月頃に本審議会へ諮問をした後,東京都が東京都の都市計画審議会に付議し,令和6年度春頃に変更告示を行う予定でございます。  なお,都市計画区域の面積につきましては,平成8年の見直しの際に行政面積と一致するように調整されてございましたが,今回の各都市計画の見直し以降は,東京都の方針に従いまして,地理情報システムにより面積計測を行い,計測した面積を用いて都市計画区域をはじめとした各区域,用途地域等の面積を切り替えます。変更後の面積については,今後,本審議会で行います都市計画案の説明の際にお示しいたします。  報告内容は以上です。 ○大橋会長  ありがとうございました。今の報告第1号につきまして,御質問等ありましたらお受けしたいと思います。何か御意見とか気がついたことはございますか。  では,私から一言,用途地域に関しましては,法改正で田園住居地域創設など,2018年4月に施行されました。都の用途地域の指定方針も2019年に示されています。  市の用途地域の指定基準のパンフレット,5ページのところ,「用途地域の市としての見直し方」は旧法のままです。  市民としてはこれが市の今の用途地域の見直しの考え方だと思ってしまうので,私の希望としては,法制度が変わったら,すぐそれに対応した形で,市の見直しもぜひ早急に作成していただきたいというのが1つ。  市民向けのパンフレットですので,1行,市の用途地域の見直しについては,法制度の変更により,今作成中ですというのを書いていただきたいです。市民には正確な情報を速く公開していただきたいと思います。よろしくお願いします。  ほかに何か御意見とかありましたら。      (「なし」の声あり)  なければ,次に行ってよろしいでしょうか。      (「異議なし」の声あり)  では,次の都市計画マスタープランのほうの御説明をお願いしたいと思います。      (説明者入替え) ○大家主事  都市計画課の大家と申します。よろしくお願いいたします。  それでは,都市計画マスタープランの中間とりまとめについて御説明いたします。  まず,資料の説明に入る前に,今年度の検討経過について,改めて市民参加を中心に御説明いたします。  まず,市民参加の取組といたしましては,5月に市民アンケートを無作為抽出で3,000人に実施させていただいたほか,6月から8月にかけてワークショップを計10回開催し,また,10月には調布の未来を担う市立の小・中学生へのアンケートを実施しました。今年,令和5年1月には,現在の検討状況を報告する中間報告会とオープンハウスを開催いたしました。  また,専門的見地からの御意見をいただく場として,都市計画審議会会長をはじめとした有識者7名で構成された,調布市都市計画マスタープラン策定検討委員会を設置し,今までに委員会を6回開催しております。そのほか,庁内の関係課長で構成した課長会や,関係会議などでの意見交換,報告を進めております。そして,これまでの検討結果について市役所内での確認や,都市計画審議会をはじめ市の関連する各協議会,審議会,また,広く市民の皆様に報告し,御意見を伺うために,この中間とりまとめを行いました。  したがいまして,完成版ではないため,現行の都市計画マスタープランと見比べると,章全体が未記載なものなどもありますが,現時点での取りまとめということで,方針や施策で方向性の修正が必要ないか,取組が不足していないかといった視点で御覧いただき,御意見をいただければと思います。  また,本日の説明につきましては,現行の都市計画マスタープランとの比較において,施策や取組の変更を行ったものや,今後重点的に推進していく施策などを中心に説明させていただきます。  では,中間とりまとめ,冊子の表紙をおめくりいただきまして,1ページを御覧ください。1ページ,左側の目次です。こちらの中間とりまとめは,全9章の構成で行っております。  3ページ,4ページを御覧ください。策定の視点です。都市計画マスタープランの策定に当たり,現行のマスタープランで掲げた8つの改定の視点について,3ページ下段のオレンジ色の四角囲みの現行計画策定以降の主な状況変化などを踏まえて,安心・安全な環境などの視点の見直しを行ったほか,新たな視点として,マネジメントを追加しました。これは,これまで整備してきた社会資本の既存ストックの有効活用や適切な維持管理,運営,また,それらを実現するための市民参加や情報発信などが求められているためです。また,この策定の視点に当たっては,福祉の考え方が全般にわたって底流としてあることを今後記載していきたいと考えております。  8ページを御覧ください。こちらは,都市計画マスタープランの最終的な全体構成になります。今回の策定に当たっては,都市空間の質をさらに高めていくという観点から,多様な都市機能の集積や防災に関する考え方などを示す立地適正化計画を含めて取りまとめることで,より実効性の高い計画として策定します。この内容につきましては,後ほど御説明します。  9ページ,10ページを御覧ください。まちづくりの構想です。まちづくりの理念については,継承すべきものとして現行計画から受け継いでまいります。その上で,新たに今後20年間のまちづくりの方向性を示すことといたしました。その内容が,10ページの(3)となります。1,だれもが安全・安心・快適に暮らせるまち,2,豊かな自然環境と調和したうるおいのまち,3,多くの人が訪れるにぎわい,活力あふれるまち,そして,1,2,3全てにつながる4,ゆとりある都市空間の形成です。  11ページを御覧ください。将来都市構造です。現行計画との比較で追加したものとして,駅周辺以外で人々の活動や地域の交流の中心地となる場所などを生活拠点として,黄色の丸で位置づけており,多摩川住宅地区周辺,神代団地周辺,国領町八丁目地区周辺,北部地区一部周辺の4か所を位置づけました。また,特色ある地域資源を有する地域として,緑の基本計画に位置づけている農の里を3か所位置づけることとしました。これにより,良好な地域環境を維持,保全,活用し,武蔵野の面影を感じさせる農景観を形成することを,京王線各駅などを中心とする拠点の形成と同様に明確にしています。  15ページを御覧ください。土地利用の方針です。市の特性を生かしつつ,にぎわいあるまちづくりと暮らしやすい住環境づくりの調和を図るなど,将来都市像を実現するために土地利用の基本的な考え方を示します。今回の計画策定に当たっては,現状での課題,将来の土地利用の誘導を考慮して,15ページの土地利用の基本的な方針を新たに掲げることといたしました。  1,拠点や軸の形成方針の実現に資する土地利用の誘導,2,災害に強い安全・安心なまちづくりに資する土地利用の誘導,3,地域コミュニティや地域の居場所づくりに資する土地利用の誘導,4,産業振興,観光交流に資する土地利用の保全,誘導,5,公園や緑地などの整備,保全,緑農住が調和した土地利用の誘導,6,公共機能の再編に当たっては,各拠点や地域にふさわしい土地利用の誘導,以上の6つです。これにより,それぞれの事業推進の都市計画上の後押しができるものと考えています。  19ページを御覧ください。都市計画マスタープランでは,7分野に分けてまちづくりの方針を示します。この7分野について,計画期間において重要となる方針と,それを具体化する施策をピックアップして御説明いたします。  まず,交通分野です。21ページの交通関連方針図を御覧ください。方針図中央付近でつつじヶ丘駅,柴崎駅周辺に緑の丸を表示しています。これは,東部地区において開かずの踏切対策をはじめとした交通環境改善を図るため,京王線連続立体交差事業を視野に入れた取組を検討,推進していくことを示しています。  また,茶色で色を塗った範囲は,中心市街地の駅周辺及び鉄道敷地において,回遊性や滞在性の向上を図る取組を進めることを示しています。  さらに,つつじヶ丘駅,柴崎駅周辺での交通環境改善の取組及び中心市街地の取組については,今後,別途,重点施策として記載していきたいと考えています。  24ページを御覧ください。環境分野です。調布市がゼロカーボンシティ宣言を行ったことを踏まえて,方針④として,ゼロカーボンシティに向けた方針を掲げました。  28ページを御覧ください。この方針を受けた取組といたしまして,施策⑦―4において,脱炭素社会の実現に向けた街区・地区単位での環境負荷の低減の推進などの取組を掲げています。  少し戻って,26ページを御覧ください。将来都市構造図のところでも触れたように,農の里を茶色の丸で図示するとともに,その取組を含めて都市農地の保全,活用について,27ページの施策②において整理いたしました。また,この農の里についての取組は,今後,別途,重点施策として記載していきたいと考えています。  30ページを御覧ください。福祉関連方針図です。福祉分野では,今後,京王多摩川駅周辺において地域共生社会の実現に向けて,総合的な福祉の拠点整備を進めることとしています。  32ページを御覧ください。防災分野です。計画策定に当たり方針の見直しを図り,方針①を地震への対応,方針②を水災害への対応,方針③を市民との協働に再整理して掲げることといたしました。  35ページを御覧ください。現行計画から新たに追加した施策といたしまして,施策①―3,防災広場や公園,公共施設の整備に当たっては,再生可能エネルギーの活用やグリーンインフラの考え方を取り入れつつ,平常時と非常時のどちらにも対応することが可能なフェーズフリーの概念を取り入れた整備の推進,また,34ページの図の上部右側,防災施策②―4で,駅前広場や京王線連続立体交差事業により創出された鉄道敷地について,大規模地震などの駅前滞留者対策となる防災機能の活用の検討などを掲げました。  また,水災害への対策としては,多摩川の河道掘削の国と都への要請や,狛江市との連携による内水氾濫の軽減に向けた取組を新たに掲げるとともに,最後に説明する立地適正化計画の防災指針において,水災害への取組を整理いたしました。  37ページを御覧ください。住環境分野です。今年度策定予定の住宅マスタープランとの整合に留意しながら,検討を進めました。現行計画から方針③を新たに設け,方針①が,親しみと誇りを持って住み続けるため,安全・快適で生活しやすい住環境づくりの推進,方針②が,地域のつながりや地域資源を活かした,触れ合いと憩いの場づくり,街並みづくりの推進,方針③が,新たに追加した方針で,官民連携などによる持続可能な住環境の形成を推進,以上の3つとしました。  39ページを御覧ください。この方針を受けた取組として,施策①―11から13の空き家,空き地への対応,また,①―14における適正なマンション管理などの取組を追加するとともに,施策③として,引き続き防災機能の向上を掲げています。  41ページを御覧ください。景観分野です。景観分野では,41ページの下部,体系図の右側の施策④を追加し,市民の参加と協働による景観まちづくりの推進を掲げました。  43ページを御覧ください。来年度からの景観計画の改定を考慮し,施策③―7,市内9駅それぞれの特性に応じた景観形成の方針を定めて,誘導を図る取組を新たに追加しました。  45ページを御覧ください。地域活性化分野の方針図です。赤枠で囲った中心市街地においては,調布,布田,国領の3駅と鉄道敷地で,図の右下の施策①―1,①―3を進め,人々の活発な活動や交流を促す都市空間の充実を図ります。その左側,調布駅前広場を指す施策②―2として,調布駅前広場における多様なニーズに対応した情報の発信を掲げました。  北部地域では,図左上の施策①―5において,観光拠点との多様なアクセス手段の提供に向けた検討を掲げました。また,その右側,施策②―3で,地域資源を生かし,観光まちづくりの視点を取り入れた観光拠点としての整備促進,また,持続可能な循環型の地場産業の活性化に資する取組について検討していくことを掲げました。  48ページ以降は,市域を東西南北に分けて,それぞれの地域における課題と施策について,交通から始まる7分野で整理しておりますので,後ほど御確認ください。  85ページを御覧ください。ここからが立地適正化計画の内容です。立地適正化計画は,都市再生特別措置法に基づき策定するもので,調布市では初めてとなります。ここでは,一般的な立地適正化計画の内容を記載しています。  人口減少,超高齢社会の中でも持続可能なまちづくりを可能とするために,都市機能や居住機能をより適する区域に緩やかに誘導していくということを目的とする計画です。これにより,都市計画マスタープランの実効性を高めていきます。  定める事項は,下の図のとおりで,青字の居住誘導区域として,人口密度を維持し,生活サービスやコミュニティが持続的に確保されるように居住を誘導すべき区域,赤字の都市機能誘導区域として,居住誘導区域の中で都市機能を誰もがアクセスしやすい拠点に誘導し,サービスの効率的な提供を図る区域とされています。また,都市機能誘導区域内に誘導する誘導施設と,ここには記載していませんが,併せて水災害に対する防災指針を定めることとなっています。  91ページを御覧ください。居住誘導区域の設定方針です。市では,市街化調整区域である多摩川の河川敷と,法令上,区域外とすることが原則となっている土砂災害特別警戒区域を除いた,市街化区域のおおむね全ての区域を居住誘導区域に設定します。  92ページ上段の図で赤い着色をしている区域が土砂災害特別警戒区域です。詳しくは,93ページを御参照ください。  また,91ページの表において,青の斜線で示している土砂災害警戒区域と浸水想定区域については,居住誘導区域に設定した上で,災害リスクを正確に周知するとともに,災害発生時には円滑に避難してもらうための避難体制を整備することとします。  95ページを御覧ください。次に都市機能誘導区域です。都市機能誘導区域は,都市計画マスタープランの将来都市構造図における拠点の駅周辺から約500mの範囲内,かつ様々な施設を誘導する土地利用類型となっている区域を主に設定しています。国領町八丁目周辺地区については,大規模商業施設や病院など都市機能が集積していることから,都市機能誘導区域としています。  99ページ,100ページを御覧ください。99ページは,先ほどの95ページでお示しした都市機能誘導区域の中に誘導する誘導施設の考え方を示しています。商業,医療,文化など,様々な都市機能の中で拠点への立地を誘導する拠点立地施設を抽出し,誘導施設に設定しています。また,その中で既存施設の機能維持を図る維持型と,新規に誘導を図る誘導型の2種類を位置づけています。  100ページの表を御覧ください。表の上下に並ぶのが誘導施設の種類,左右に並ぶのが拠点の種類です。◇の記号は誘導型で,その拠点にこの誘導施設の新規誘導を図るということを表します。一方,○の記号は維持型で,既に拠点内にある施設の機能維持を図るということを表します。  例えば一番左側の調布駅周辺においては,一番上の市役所は○なので,今あるものの維持を図る,中央付近の床面積2,000㎡以上の大規模商業施設・複合商業施設については◇なので,新規に誘導を図るということを表します。  101ページを御覧ください。ここからは立地適正化計画の中で位置づける防災指針の内容です。防災指針とは,近年,頻発・激甚化する台風や大雨などの水災害に対応するために,立地適正化計画における居住や都市機能の誘導と併せて防災に関する機能の確保を図るための指針です。  107ページを御覧ください。市における水災害に対する課題の改善に向けた取組指針を位置づけています。方針1,水災害被害の軽減,建築物の浸水対策,2,水災害リスクの周知による被害の軽減,3,河川整備などによる浸水被害の軽減,4,避難体制の整備による被害の回避,5,地域防災力の向上による被害の軽減,6,防災知識の周知による避難行動の促進,以上の6つです。  109ページ,110ページを御覧ください。こちらは,107ページで示した方針を踏まえた具体的な取組の一覧表です。これまでの水災害に対する対策を改めて整理した内容となります。主なものとしては,方針2に対して,2―1から2―5において,災害リスクの周知に関する取組を整理しました。  方針3に関連しては,3―7において,内水氾濫に対応するための定置式ポンプ,ポンプゲート,連絡管の設置や,国,東京都へ要請する3―10,河道掘削,河川整備,また3―11,小河内ダムの洪水対策などを掲げています。  方針4では,避難体制の整備について改めて必要な取組を掲げています。  114ページを御覧ください。最後に,こちらは立地適正化計画の達成状況を計る指標です。真ん中の目標指標として5つ設定しています。1,風水害などへの災害対策の市民満足度,こちらは令和24年までには80%以上に増加。2,公共が保全する緑の面積,こちらは令和22年には163haに増加,3,居住誘導区域内の人口密度は,令和24年に1ha当たり113人,また,拠点内の人口密度については,令和24年に1ha当たり152人に維持,公共交通を利用しやすいと感じている市民の割合については,令和12年に80%以上に増加。  また,これらの5つの目標指標を達成することで得られる効果指標として,一番右側,今後も住み続けたいと思う市民の割合を,令和24年に90%以上に増加させることを目指します。  本冊子の説明は以上です。  次に,先月1月下旬に開催した,中間取りまとめに関する中間報告会とオープンハウスについて御説明します。本日机上配付させていただいたA4横の資料を御覧ください。  上段,中間報告会は,中間取りまとめの内容を簡単にまとめたパワーポイントで御報告するもので,1月27日金曜日の夜間に開催し,16人の参加がありました。  下段,オープンハウスは,中間取りまとめの内容をパネルにまとめて御覧いただくもので,1月28日土曜日の昼間に開催し,209人の参加がありました。  主な意見といたしまして,全体的に市民に分かりやすい言葉に統一してほしいや,実現化方策を示してほしいなどといった全体的な意見,また,農地が減少している現状に対応してほしいや,子どもの通学路などの安全確保についての視点を取り入れてほしいなどといった各分野の意見もいただきました。  今後は,当日いただいた御意見や,ウェブ上でいただいた御意見を整理し,今年,令和5年8月頃の策定に向けて検討を進めてまいります。  説明内容は以上です。 ○大橋会長  ありがとうございました。1つ追加で説明をお願いしたいのですが,目次で今の冊子のところで欠けているのが,実現方策の部分と……,この冊子には入っていないのですね。 ○東海林課長補佐  今のこの冊子の8ページに,本書にしたときの全体構成を載せさせていただいています。 ○大橋会長  地域別の最後の第6章になるのですか,これがありませんよね。意見として多かった,最後の実現に向けて,ここはすごく重要だと思うのです。今,ピークアウトしてきた,成熟化の方向の都市計画なので,ここの部分が要の1つですけれども,そこの部分はいつ頃出てくるのでしょうか。 ○東海林課長補佐  ありがとうございます。今,会長からお話ありました,特に今の8ページのところで言うと,Ⅴの第6章,特定市街地の整備というところで,現行の都市計画マスタープランで特定市街地という名前を使っていますので,この表現をさせていただいていますが…… ○大橋会長  最重点地区みたいなイメージですよね。 ○東海林課長補佐  そうですね。先ほど担当からあったように,重点的にやっていきたいというものと,実現化方策も含めて,今,会長含めて専門家の皆さんに検討委員会の中でも議論していただいております。そこでまず資料として作成しまして,そこで御議論もいただいて,一応今年の8月末の策定を目指して,今年の5月頃からパブリックコメントを実施する予定です。当然,その前には素案という形で本審議会でも御報告さしあげたいと思っておりますので,そのタイミングでこの8ページの構成のもので御報告させていただきたいと思っております。 ○大橋会長  5月ぐらいですか。そのときに,実現化の部分と重点的な整備のところが出てくるということですか。 ○東海林課長補佐  すみません,まだ来年度の話で恐縮ですが,今申し上げたようなスケジュールでやりたいということですので,1回目は5月を予定したいと思っております。 ○大橋会長  分かりました。それで全体像がということです。  あと一つは,先ほど御説明があった中で,市民の方のオープンハウスでの意見が,都計審とかマスタープランの検討委員会の意見とほぼ同じような意見で,市民の方は特にそうだと思うのですけれども,分かりやすくと,実現方策をきちんと。それから,農地の保全,これも前,一番最初のときに雨宮さんのほうから農地の保全を真剣に考えてほしいと御意見をいただいて,そういう市民の皆さんの意見は,的を得ていると思うので,まだ回答的な資料になっていないので,なかなか難しいでしょうが,ご検討をお願いしたいです。  私の個人的意見です。  すみません。今日はいろいろな意見を皆さんから自由に御発言いただくということで,事務局,よろしいですか。  資料が多過ぎるので,いろいろな視点があるかと思うのですが,まとめ方の視点であってもいいですし,それから,分野別でここの整備を頑張ってほしいという視点でもいいですし,地区別の中で,例えば北部地域のここはぜひもう少し検討してほしいとか,これからの部分のところに関するような御意見でもいいですし,いろいろと御意見を出していただければと思います。時間がまだたくさんありますので,挙手願って,御意見いただけますか。平野委員,お願いします。 ○平野委員  御説明ありがとうございました。住宅環境とか,まちづくりとか,道路網,そして,防災の視点も含めた,大変まとめてくださって感謝しております。その上で,気になったことを2つです。  1つは,11ページに将来都市構造図というのがあって,12ページには,それぞれ拠点の形成方針というのがございます。それで,調布駅周辺というのは,枢要な地域の拠点ということで,これは特別的な感じで一番上に来ていますけれども,その下の市内の各駅のところを見ると,仙川駅だけ地域の拠点,それ以外の駅は生活の中心地となっております。11ページの地図を見ても,線路上といいますか,路線上では,調布駅の次に仙川駅が大きな丸になっているというか。  そこで,この地域の拠点というところに対する交通事情,道路の整備,あるいは信号機の課題といいますか,この辺もしっかり意識を持っていただきたいと思うのです。調布駅は駅前広場整備もありますので,割と道路整備も進んできていると思うのです。だけれども,仙川に至っては,都道118号というのがあります。国道20号から斜めに東へ向いて入っていって,桐朋学園の前を通って,世田谷の祖師谷のほうに行く道路です。これは一切計画に入っていない道路になっています。都道で,市に責任はないと思いますけれども,この道路は今後も計画がないのです。  なぜないかというと,3・4・10号線というのが将来に残っているからなのです。これはかなり薄いと思いますけれども,陥没とかそういった事故もこの地域では起こっていますし,となると,都道118号というのは,もしテレビ報道などで危ない街角レポートなんてやられたら,ここは大型バスが通行するのです。人は電信柱の後ろに隠れるか何かしないと,あるいは車だって,遠くのほうからバスが来ていたら,ここで止まっていないと身動き取れなくなるとか,そういう非常に劣悪な道路です。  そういった道路の状況もよくよく,10年,20年スパンで考えていくマスタープランですので,やはりこういった課題もしっかりと踏まえておかないといけないと思うのです。特に地域の拠点とうたわれている場所ですので。  それから,信号機も,仙川の駅から国道20号に出るときに,自転車だけの専用の信号機があるわけです。地域では物すごく危なくて,何度も車と自転車がぶつかりそうになったりする事故が起きそうになっています。小田急の営業所の真ん前のガソリンスタンドのある交差点ですが,私も何度か警察署のほうに言っておりますけれども,そういった安全・安心があって初めて,この都市計画のマスタープランであると思いますので,安全・安心が基盤にある,そこからスタートした,まちの利便性,あるいは魅力,そういったものにつながっていくように,しっかり意識を持っていただきたいと思います。これが1点です。  もう一点は,自転車です。幾らまちがきれいになって,バリアフリーが施されて,魅力的な都市になっていったとしても,自転車に乗る人の通行は今後課題になってきます。今は狭い道路で,自転車通行用に塗ってあったりしますけれども,本当にそこに自転車が通行していれば,車にひかれます。そういった道路はたくさんあります。ですので,交通法上では,自転車に乗る人は危険を感じるぐらいのものであれば,歩行者にしっかり気をつけて,歩行者優先で,歩道を通ってもいいというようにはなっています。  だけれども,自転車に乗る人それぞれの考え方,逆走したり,信号無視をしたり,交通法を無視した乗り方が非常に目立ちます。事故も起きています。幾らすばらしいまちづくりが出来上がっても,自転車の通行で全てを壊してしまうこともありますので,直接的には関係ないかもしれませんけれども,都市計画マスタープランの上で,歩行者の安全性,また自転車の安全な通行,乗り方,あるいは指導,そういったものも併せて踏まえて考えていっていただきたいと感じております。  特に質問するわけではないのですけれども,何かお答えしてくださるのであれば,お答えください。  以上です。 ○大橋会長  交通計画の方針のところで一応自転車の項目もありますし,それから,安全・安心のサポートも一応入っているのですが,事務局のほうでその辺をちょっと御説明いただけますか。 ○東海林課長補佐  平野委員,ありがとうございました。1点目の都道118号線,3・4・10号線を含めた道路計画というところで,委員からお話あったように,都市計画マスタープランは今,交通分野に道路も含めた分野として取りまとめています。御案内のとおり,都市計画道路につきましては,東京都の事業化計画,今だと第4次の事業化計画に基づきまして,市のほうでも平成28年に道路網計画をつくりました。その中で優先整備路線を定めながら整備をしているというところで,今後,令和8年から東京都による第5次事業化計画がスタートするというように我々としては承知をしています。  マスタープランの中では,個別路線をどうしていくかというところまでの記載というよりは,全体の道路網をどうしていくかという視点での表現になっています。  今,22ページのところで交通分野の施策に書かせていただいていますが,道路といっても,都市計画道路,あとは生活道路もあります。先ほどお話のあった仙川の都道118号は都道なので,東京都の管理というところはあるのですけれども,安全性という意味では,道路分野全体としては,マスタープランでもしっかり掲げていかなければいけないと思っていますし,専門家の会議の中でもそういう視点は大事だろうということで御意見をいただいていますので,そういう視点で盛り込んではいるつもりなのですが,もう一度点検をしていきたいと思っております。  2点目の自転車の通行についても,同じように交通分野で自転車の通行空間を確保した整備ですとか,利用マナーの向上というところも,少しソフトの施策になりますが,交通分野にはマスタープランの中で盛り込んでいきたいと思いますので,そういった視点を今いただいた御意見をいま一度持って,最終的にはもう一度点検して,策定に向けて取り組んでまいりたいと思っております。  以上です。 ○平野委員  ありがとうございました。1つ忘れていました。信号機のパターンも警察と行政とで連携を取って,危ない箇所の見直し等,そういったものも安全のためにしっかり取り組んでいただきたいと思います。  具体的な場所を1つだけ言っておきます。国領の駅から甲州街道,国道20号線へ狛江通りを出ていきますよね。国道20号へ出たら,斜め左方向に,八雲台方面に細い道を入っていくところがございますよね。あの交差点,国領のほうから車が渡ろうとしたときに,黄色になったとします。車はそのまま行ってしまいます。そうしたら,国道の幅が広いものですから,斜め向こうに細く見えている道路にたどり着くまでに,もう歩行者の信号機は青に変わっているのです。何度もあそこで危ない場面が起きていますので,こういったマスタープランの見直しを機に,そういった安全性の視点もしっかりと持っていただきたいと思います。これは要望です。ありがとうございました。 ○大橋会長  ありがとうございます。市のほういいですか。 ○東海林課長補佐  はい。ありがとうございます。 ○大橋会長  (雨宮委員の挙手に対して)どうぞ。 ○雨宮委員  雨宮です。いろいろと多岐にわたってお聞きしたいことはあるのですが,時間の関係もあるので,今日は2点ほど,質問も兼ねた意見みたいな話になると思います。  1つは,3ページに策定の視点というのがあって,ピンクの囲みの中の右の列の上から3つ目,官民連携によるまちづくりという表記があるのですけれども,この官民連携というのは行政分野,いろいろな分野で,今のはやり言葉みたいに使われているのです。だけれども,実際に具体的にはどんなことをイメージされているのか,あるいは念頭に置かれているのかというのがよく分からない。  今の都市計画やまちづくりの関係の中で言えば,具体的には,地区計画を策定する段階で住民参加ということが1つ実践的にはやられていると思うのですが,私などは,官民連携という場合の民というのは,どうしても民間の企業,事業所みたいなところが浮かんでくるのですけれども,どの範囲をもってここでいっている民という概念なのかというのが1点です。  もう一つは,例えば30ページに福祉施策の平面的な展開,施策の1から5とか展開図がありますよね。これ自体をどうのこうの言うつもりはないのですけれども,例えばこの中の京王多摩川のところの福祉施策③―5の説明記述によりますと,下から3行目,商業・医療・福祉機能の立地誘導を図るなど云々と述べられているのですが,このエリアの位置づけが,どこでどういう段階で組み込まれてきているのかというのが見えないのです。  特に京王多摩川の駅周辺の問題について言えば,今,総合福祉センターの問題をめぐって,市民の皆さんとの間にも,行政との間でいろいろなやり取りがやられていると思うのですが,ほかの地域についてもそうなのだけれども,そういうことがどういう経緯をもって,このそれぞれの地域特性というか地域の特質をつくり上げてきているのかというのがよく分からない。  あえて,もう一つ言えば,それぞれのページが,都市機能ごとに全部展開されているわけです。例えばここで言えば福祉の機能であるとか,あるいは,交通の機能であるとか,商業とか。それぞれが一枚物でフラットに展開されるのは,それはそれで意味があると思っているのですが,ただ,それが全体として総合されたときに,どの地域がどのような機能を持たされているのか。あるいは,例えば調布駅の周辺,さっきの話にもありましたけれども,これによっても,ほとんど全ての機能が集積している。京王線の9つの駅周辺は大体そういう集積の仕方がされているのだろうと思うのですが,やはり集積度合いには凸凹というか。それは一連の絵図を縦に串刺しにして見れば,どこの地域がどんな機能が集積していて,あるいは機能の粗密度のバランスが見えてくるのではないかなと,今,説明を聞いていて考えたのですけれども,その辺についての市のほうのお考えがもしあれば,お願いします。 ○大橋会長  市のほうでお答えを。 ○東海林課長補佐  ありがとうございます。1点目の,3ページの官民連携によるまちづくりの推進というところは,市と例えば民間企業,例えばBRANCH調布のような市有地を活用した官民連携という使い方もすれば,調布市ではまだ事例としてはないのですが,ここに括弧書きであるようなエリアマネジメントという,まちづくり会社などをつくりながら,そのエリアをマネジメントしていこうという動きもあります。  ここの3ページで書いている状況変化というところは,現行計画を平成10年に策定した後に約四半世紀たっている中で,どういった社会情勢の変化があったか。いわゆる社会潮流の変化がどうだったかというところを,ある程度ここで列記させていただいています。  我々としては,先ほどちょっと出た,いわゆる民が住民なのか企業なのかというところもあると思うのですが,6ページを御覧いただいて,今回の計画は9つの視点で考えていきたいと思っていますが,下から2つ目に,各地域における住民発意の街づくりというところで,これは街づくり条例の基本的な考え方にもなっております。我々としては,住民発意というところで,いわゆる各地区で地区計画を含めて検討が進んでいたり,地区計画に向けて街づくりの準備会があったりというところで,各地区で街づくりの活動をされているという状況があります。  我々としては,この視点は,これまでどおり持っていかなければいけないものだと思っていますので,その辺りは,市民の方とのいわゆる協働といいますか,参加,参画というところは,ここの視点で今回の次期プランには視点として考えていきたいと思っています。  7ページのほうに,今回新たに取り入れるマネジメントという視点。これは,これまでの高度経済成長期を含め,ハードの整備をずっと続けてきた時代というよりは,先ほど会長からも成熟という言葉がございましたが,これから既存のストックをどう使っていくかというマネジメントの視点というところが出てきます。ここにも,官民連携による都市空間のマネジメントというところがあるのですけれども,これまでとは違った視点,新たな視点ということで,マネジメントの視点は取り入れていかなければいけないということは我々事務局としても考えているところですので,今のところ,どこの場所でどのような官民連携,例えばエリアマネジメントするというところではないのですけれども,今後の時代変化の中でしっかり取り入れていくべき視点というところで考えていきたいと思っております。  2点目の,先ほど30ページの福祉のところでお話をいただきましたが,雨宮委員おっしゃるように,市内9駅ある拠点,調布駅周辺は中心拠点というところで,特に商業,業務などの都市機能を集積するエリア,そのほかの8つの駅については地域拠点というところで,確かに駅によって集積するもの,ニーズも含めて,少し規模も違ってくるかと思っています。  ある程度住民の方がもともとこういうまちにしていこうということで,今,西調布では街づくり協議会の活動をしていただいていたり,柴崎駅では街づくり準備会があったりというところで,地域の皆さんがこういうまちにしていこうという中で,こういうものを集積したほうがいいのではないかという御意見がある場合もありますし,京王多摩川のような,京王電鉄株式会社の開発の計画の中で,今,福祉センターの移転の話も出てますが,一体となってやっていく,両方のパターンがあると思っています。  我々としては,駅周辺を地域拠点として,業務,商業含めた都市機能を集積するエリアというところは,現行のマスタープランも商業の拠点,業務の拠点ということで変わっていませんし,次期マスタープランでもそういう位置づけをしていきたいと思っていますので,その地域の特性にまさに合ったまちづくりというところで,地区計画だけではないのですが,様々な手法を使いながら,どうまちづくりを実現していくかというところで,様々な手法を組み合わせながら検討していきたいと考えております。  以上です。 ○雨宮委員  住民参加を標榜されているわけですから,それが実質的に担保されるような,そういう今後の運営に徹していただきたいなと思っていますので,よろしくお願いします。 ○大橋会長  ちょっと私からも,今の1つ目の官民連携なのですが,官民連携と言ってしまうと,どうしても民間事業者みたいなイメージが強くなってしまうので,たしか前のマスタープランではきちんと,市民が一番先で,その次に民間事業者,それと市の協働,コラボレーションでというようになっていたと思います。違いますか。 ○東海林課長補佐  市民,事業者,市です。 ○大橋会長  ですよね。この精神を受け継いで。官民連携というところは,その三者の連携だということに全部変えたほうがいいと思います。官民連携というのは,今ですと,やはり,例えば公園だと指定管理者制度や,外注で。それから,開発も,地区計画もディベロッパーがというイメージですので。  あわせて,関連するエリアマネジメントのところも,市民が維持管理運営に参加,参画するような仕組みとか,もう一つ,6ページに住民発意の街づくりが出ていますよね。これは,専門家の方の会議のときにもちょっと意見を述べたと思うのですけれども,住民発意の段階はもう15年以上前の話で,今は,住民発意はもちろん受け止めて,協議会で協議していただいて,実際にまちづくり活動や維持管理運営,活動している団体もたくさんいるわけですので,最後のエリアマネジメントもしようかなというところもあるわけですので。  住民発意の街づくりイメージは,発意から参画,実行実践維持管理までというような書き方にしていただきたいです。先ほどの御意見の官民連携の一言を取っても,もうちょっといままでの市の方針に沿ったような形で言葉をきちんと整理していただければありがたいです。ちょっと補足しました。雨宮さん,よろしいでしょうか。 ○雨宮委員  はい。 ○大橋会長  ほかに。(橋田委員の挙手に対して)どうぞ。 ○橋田委員  市民委員の橋田です。時間も限られていますので,ちょっとまとめてお話しさせていただきます。意見が1つと,質問が2つ,あと字句の修正が多少あるというところです。  まず意見のほうなのですけれども,今回の都市計画マスタープランの肝は,立地適正化計画を組み込んだところにあると思っております。一応冊子として今回まとまったものを拝見いたしまして,市民の立場から言えば,通読といいますか一気に読むわけですけれども,やはり立地適正化計画の部分が全体としてどうもうまく溶け込んでいないなという印象を持ちました。  ただ,居住誘導区域とか都市機能誘導区域とか,この辺の話は整合が取れているかなと思った部分もありまして,例えば100ページの誘導施設の一覧表がありますけれども,仙川駅周辺が地域拠点①,その他が②ということで,これは11ページの将来都市構造図のほうでも仙川駅の位置づけが丸が大きくなっていて,より強いというところと整合しているなというところで,面白く見ておりました。  一方で,防災指針の部分が,ほかの部分とのバランスを見ると,すごく詳細に記載されておりまして,具体的なのですけれども,ちょっと唐突感があるかなと。ここは前の街づくり方針の防災分野にダイレクトに関わってくるかと思うのですが,どうも水災害に向けた話に特化されているようにお見受けしまして,これはこれで情報としてはすごくいいのですけれども,マスタープランの記載としてはちょっとどうかなと。  例えば109ページのリストの中に調布市の担当課さんがずらずらと列挙されているのですけれども,こういったところも,マスタープランの中の記載としては,やや詳し過ぎるのではないかなと思いました。なので,もうちょっと読み物としてストーリー展開といいますか,これからの作業になるのかと思うのですけれども,その辺の整合を取っていただくと,より分かりやすくなるかなと思いました。以上が意見です。  ごめんなさい。もう一つ意見が,立地適正化計画,同じところで,88ページと89ページにイメージ図があるのですが,89ページが前のやつの詳細ということで文字が入っていて,キャプションが入っているのですけれども,88ページの図を見ただけでは違いがはっきり言って分からないのです。89ページを見て,こういうことかと,字面を読んで分かったということなので,逆に,88ページは要らないのではないかと思ったりして,細かい話ですけれども,この辺はちょっと工夫をいただけるとよろしいかなと思いました。  それと,質問です。99ページですが,上のほうの文章の2段落目,なお以下ですけれども,「誘導施設は,既存施設の機能維持を図る場合は維持型」,その次に,「特に新規誘導を図る(既存施設の維持機能も含む。)場合は誘導型として設定します」ということで,既存施設の機能維持は両方に入っているのです。これについては,新規誘導を図る誘導型というのは,例えば,調布市周辺ではホテルがそれに当たるとなっているのですけれども,既存のホテルが何軒かありますが,それはそれで残しておいて,新たにほかの新しいホテルが入るというようなのを誘導型という整理にしているのか,同じ「既存施設の機能維持」という言葉が入っているので,違いがよく分かりませんでしたという話です。これが質問です。  それともう一つ,すみません,字句の訂正,ちょっとつまらないところなのですけれども,3つございまして,1つは,例えば54ページ,①―8に調布市電柱化計画というのがあるのですけれども,これは調布市無電柱化推進計画ですか。電柱化計画というと電柱を作るみたいな感じになっていますけれども,これは単純に誤りかなと思っています。これはこのページ以外にも何か所かありますので。  それと,47ページのところで,一番下の③―6,「コロナ禍において多様化する人々の働き方・住まい方に対応するため」とあるのですけれども,これは向こう20年間のマスタープランですので,今はまだコロナ禍ですが,いずれ,来年ぐらいになるか分からないですけれども,コロナは収束しますので,例えばコロナ禍を契機としてとか,コロナ禍がずっと続いていくように思われてしまうので,ここはちょっと文章の訂正をしていただいたほうがいいかなと思います。  それと,1ページ,一番最初のところなのでちょっと目立つので,これもちょっとつまらない話なのですけれども,4段落目,「このような状況の中,今後も持続的な発展を可能とするためには,安全で快適な市街地を形成し,今後も」とまた「今後も」が続いていますので,最初のほうの「今後も」だけ生かしておくということでやると,文章がすっきりするのかなと思っています。  すみません,最後,もう一つあって,私の用語の理解が不足しているのかもしれませんけれども,さっき会長のほうから官民連携という言葉を変えたほうがいいのではないかというお話がございましたが,官というと,私は国なのかなと思って,地方公共団体の場合は公なのかなと思って,公民連携と私は自分の中では使っていたような気がするのですけれども,官民連携というと公も含む,国と地方公共団体も含むパブリックの概念ということでよろしいのですよね。  以上です。すみません。ありがとうございました。いっぱい出したので,特に御回答は結構です。 ○大橋会長  今,まだ言葉まで修正に至っていないというのが実態のようです。すみません。修正など,もし気がついたところがあったら,その部分をちょっと事務局のほうにお知らせいただければと思います。今のお話の中で市のほうでお話ししたいことはありますか。  今のお話の中で1つ目の,今回,立地適正化計画と合体したので,合体したことによっての弊害みたいな部分の御指摘があったかと思うのです。今,この段階で,合冊にしないで分冊にするということはできないのですよね。都市マスとしてのストーリーというのですか,それが途中でちょっとズレてしまっている。枠組みが違うので,関係する主なものは,土地利用の方針のところで,立地適正化の居住誘導とか都市機能誘導が出てきましたけれども,そこの部分は都市マスと整合しなくてはならないです。  ついでに言ってしまうと,立地適正化のエリアの誘導と,都市マスの土地利用方針とが,まだ整合が取れていないところもあるので,そこもちょっと御検討いただきたいなと私も個人的に思っていたのです。合冊にするしないについて,皆さんの御意見を聞いたほうがいいのかなと思うのですが,事務局としては一緒にしたいと。 ○東海林課長補佐  87ページを御覧いただきたいのですが,自治体によっては,立地適正化計画,単独でつくっているところももちろんあります。ただ,我々事務局としては,立地適正化計画はそもそも国の制度で,もともとは過疎化が進むような地域,例えば部落と部落が散在していて,都市機能を集約して,居住エリアも整理していかないと,なかなか生活が成り立たない部分もあるというところで,立地適正化制度ができたというのが前提にあります。  ただ,調布市としては,先ほど担当からも冒頭説明しましたが,都市マスで掲げる将来都市像を実現するためにツールとしてうまく活用していきたいということで,87ページに書いているように,左側が都市マスの策定の視点と4つのまちづくりの方向性を示しています。この方向性から,立地適正化の基本方針というところで,先ほど橋田委員からもありました,つながりがなかなか見えてこないとか,そこについては,合冊にさせていただきながら,つながりをもう少し考えていくというところで,本来の立地適正化計画は,我々の場合,都市マスとリンクしていかないと,我々がイメージしているものがつくれないかなと思っていますので,合冊の中でつなげていきたいというのが事務局としての今の思いではあります。 ○大橋会長  立地適正化の御意見ですか。(岡村委員の挙手に対して)どうぞ。 ○岡村委員  専門家会議で言おうかとも思ったのですけれども,せっかくなので。今の話に続きまして,地域別構想の位置づけがやはりあやふやなのです。要は,全体構想を4地域に分けて,あるいは特定市街地プラスしてということなのですけれども,これを例えば最後に回して,立地適正化も含めた方針が出た上で,各地域を詳細化すると。先ほど橋田委員からも防災のところが細か過ぎないかという話もありましたが,これが地域別の細かい解像度で見るのであれば,もしかしたら,すんなりくるのかもしれないのです。なので,せっかく今回,都市マスと立地適正化を一緒にやろうという大きな変革をしようとしているのであれば,地域別構想の位置づけも今までと変えて,今までは全体構想,分野別があって,地域別という流れがスタンダードにあったわけですけれども,そこの考えも一回崩してももしかしたらいいのかなと思いました。 ○大橋会長  順番を変えるという御提案をいただきました。橋田さんとか岡村先生からも御意見をいろいろと。ほかに立地適正化で何か意見はございますか。(清水委員の挙手に対して)どうぞ。 ○清水委員  清水です。立地適正化計画が包含されるということで,今進められていると思うのですけれども,今回,これは新しいものであって,今までの都市マスを踏襲するものではないと思うのです。ですので,ちょっと唐突なワードみたいな,そういう印象がすごくありまして,例えば居住誘導区域というワードが新しく,今までは土砂災害特別警戒区域だったのですけれども,居住誘導区域外という新しい名称が表現されていると。  ただ,調布市というのは,ほとんどの地域に市民が居住しているという実態がございます。このようなワードが出てくると,やはり不安になってくるようなケースもあるのではないかなと思いまして,ここに包含されるのであれば,そのような説明をしっかりとしていかなければ,今まで踏襲してきた都市マスではないという部分があると思いますので,そこは私もちょっと疑問に思ったところです。  そして,立地適正化基本方針に,防災・減災対策の推進というのがございますが,これはあくまで土砂災害リスクと水害という部分だけにおいてなのですけれども,都市マスのほうでは地震災害もいろいろ含まれている。立地適正化計画のほうが水害対策だけであるということで,そこの認識が果たしてうまく市民にできるかどうかというところも考えていただいた上で,包含していただきたいと考えるのですけれども,もし御見解があればお願いいたします。 ○大橋会長  ありがとうございます。どっちにしても,いろいろな問題が発生しますので,まず,都市マスと立地適正化とは,土地利用に関しましても,施設整備・都市機能誘導に関しましても,ずれている部分もありますので,整合性を取るというのが1つ必要なことだと思います。  その上で,岡村先生からあったように,位置を変えてストーリー性をもう少し持たせるという方法もありますし,それから,基本的に別の計画なので,一緒の冊子なのですが,第1編,第2編みたいな形で,分冊なのだけれども,合冊にして印刷する方法もあるかと思うのです。その辺は事務局のほうでもう少し考えて,一番いい案を選択していただければということでよろしいでしょうか。整合性を取るというのは絶対なのですけれども,最終的な仕上げが,都市マスのほうで防災を言っていて,立地適正化のほうの防災は一部だけがすごく細かな話とか,法制度が違うので,やむを得ない部分もあるかと思うのですが,その辺はご検討くださいますか。 ○坂本副参事  はい。 ○大橋会長  立地適正化の話はよろしいですか。それ以外の御意見を時間の限り,たくさんうかがいたいと思います。(大野委員の挙手に対して)よろしくお願いします。 ○大野委員  大野です。ゼロカーボンシティ等を今回追加したということで,これは2050年までのすごく長い話なのですけれども,そういった観点でいくと,スマートシティのような発想というのはこの中のどこかでうたったほうがいいのかなという気がしたので,ちょっと質問です。  MaaSというか,オンデマンド交通みたいなのがちょっと載っていたので,そういうものも含めてだと思うのですけれども,スマートシティという観点での捉え方はしないのかなというのが私の質問です。 ○大橋会長  今のところ,ペーパーにはスマートシティは入れていないですよね。市のほうで何かコメントはありますか。 ○東海林課長補佐  今,委員からあったスマートシティという言葉は,確かに今この中にはない状況です。今お話しあったMaaSなどの今後の交通システムの構築ですとか,行政経営部のほうのスマートシティ協議会の中でやっている,例えば電通大との連携ですとか,アフラックさんとの連携というところは,施策のいろいろなところにちりばめていくのか,例えば視点のところにスマートシティの考え方を入れていくのか,どういう表現がいいのかというところは,行政経営部も含めて,もう一度整理をさせていただきたいと思っております。現状,入っていないというのが事実でございます。 ○大野委員  分かりました。でも,オンデマンド交通とかも入っているのですね。 ○東海林課長補佐  施策としては入っています。 ○大橋会長  言葉としては入っています。 ○大野委員  そうしたら,方針とかそういうのでもいいから,入れたほうがいいのかなとちょっと思いました。  以上です。 ○大橋会長  (坂本副参事の挙手に対して)はい。 ○坂本副参事  1つなのですけれども,26ページの環境関連方針図のところを見ていただきたいのですが,ここの施策の中で,脱炭素社会に向けてという形で,再生可能エネルギーの導入ですとか,緑の保全・創出,街区単位で環境負荷の低減を図っていくという取組も掲げています。ここは環境部とも話していかなければいけないですし,まだ具体的にどこにどうかというところがはっきり記載することができないので,記載についてはこの辺りでとどめておいて,この後,実際に環境のほうの詳細な計画のほうでやっていくのかなと考えているところです。 ○大野委員  承知しました。でも,スマートシティ協議会とかやっていらっしゃるので,その辺をある意味,こういったものにも反映していったほうがいいかなとは思います。 ○坂本副参事  1つの動きとしては,調布駅周辺で,今,大規模な公共施設の建て替え等もありますし,それから,再開発の計画もあるので,その中で実際にエネルギー等について,再エネみたいなものが利用できないかというのは検討しているのですけれども,そちらの事業とうまく進捗が合わせられるかどうかというところもあって,これから合意形成を図っていくところなのかなと考えているところです。 ○東海林課長補佐  今,副参事が申し上げたエネルギーのところは,スマートシティ協議会の中では検討していませんが,我々のほうでも一昨年度,分散型エネルギーの導入に向けた検討をやっていますので,そういった中で,今申し上げたのは,どの場所でそういう自立分散型エネルギーシステムを入れられるかというところは,まだ具体性はない。ただ,地球温暖化計画の中でも再生可能エネルギーの区域を設定するような立てつけもあったりするのは承知していて,環境部とは継続して協議はしているのですが,場所の特定もないので,今,環境のほうに施策として入れているという状況なのですが,多分委員おっしゃったのは,スマートシティ協議会の取組というところもあると思いますので,その両方でもう一回整理をしていきたいなと思っています。  以上です。 ○大橋会長  今の話ですけれども,具体的に,これは都市マスタープランなので,都市の骨格,要するに土地利用とか道路とか軸とか中核的施設とかの位置・範囲等を方針図として示し,図に示せないものは,コメントでしか入れられないと思うのです。だから,ゼロエミッションにしましても,エリアとか特定できるまでは,コメントしか入らない。こうしたものが結構あるかと思うのです。  スマートシティ,コンパクトシティ,DX(デジタル化)の話もありますし,ソフトの部分も多いです。なかなか都市基盤のほうに下りてこないのがありますので,その辺の扱いも統一性を持って,考えていただきたいです。  その辺があまりにも逆に出過ぎてしまうと,やはり骨格は都市マスタープランなので,あくまでも都市の基盤とか土地利用とか施設とか地区計画とかそういう部分だということを忘れないで,整理をしていただきたいと思うのです。  都市計画としてどうなのかという,もう一つフィルターがあるので,御理解いただきながら,検討していただきたいと思います。  ほかにたくさん御意見。(伊藤委員の挙手に対して)どうぞ。 ○伊藤委員  先ほど,各地域における住民発意の街づくりを推進する,これは古いから消してくれというような印象を私は受けたのだけれども,そのやり取りの中で,方向性は何となく分かりましたみたいな,そんなやり取りがあったと私は解釈をしてしまったのですが,私が関わったある地域の住民発意の街づくり,これは協議会をつくってもらってやっていますよね。もう25年かけて,そして,その地域からは,街づくり答申というものが調布市長宛てに出されて,これは調布の第1号ですよ。いまだに出来上がっていないのです。それで,住民発意でいまだにその団体は勉強していますよ。  そうすると,この住民発意の街づくりを推進すると書いてあって良かったなと私は思っているのですよ。それは最近のいろいろな手法もあるかもしれない。しかし,そういう地域も一方ではこの市内の中にあるのだということね。そこはやはり担当者としてもよく検討してもらいたいと思います。  単純に新しいシステム,新しい考え方で都市マスに表現するということも,大事な1つのポイントかもしれませんけれども,実際にそうした地域があって,そして,都市計画道路の完成も手もついていない,そして,答申だけは受け取っているという,こういうところがあるということを前提に,マスタープランもつなげていくべき課題もあるということ。これを承知しておいてほしいと私は意見として申し上げたいと思います。  以上です。 ○大橋会長  ありがとうございます。実現化方策の中でも,そういう部分にぜひコメントとして触れていただければと思いますので,よろしくお願いします。 ○伊藤委員  コメントで入れるのですか。 ○東海林課長補佐  すみません。ありがとうございます。先ほど,もしかしたら,誤解を生んでしまったかもしれませんが,私が先ほどお話しした内容は,住民発意の街づくりというのは,街づくり条例でも基本になっているので,視点としてしっかり盛り込んでいきたいと考えています。  先ほどあった,市民参加・参画,またその後に続く維持管理というところは,エリアマネジメントも含めて,それは新たな視点としては確かにあるというところですので,市としては,まずは住民発意の街づくり,これは条例の理念でもありますので,そこはしっかり入れた上で,その新しい視点も取り入れていきたい,そういう意味で御答弁させていただいたという状況です。 ○大橋会長  補足をありがとうございます。(長田委員の挙手に対して)はい。 ○長田委員  市民委員の長田です。皆さんのすごく建設的な御意見と違うのですが,市民の一言として,まず10ページのまちづくりの方向性というところで,色を使って1,2,3,4と書かれています。この中の1番で,だれもが安全・安心・快適に暮らせるまちということで,いろいろなところで防災についてすごく書かれていると思うのですけれども,安心・安全というと,もちろん防災,多摩川もありますし大事だと思うのですが,ここ,いろいろな事件もたくさん起きている中で,家族と住んでいる身としては,やはりこれから防犯について,そういった面でも,ソフト面でもハード面でも安心・安全ということで,防犯も強化していくのだというか,そういう面でも安心して暮らせるまちというのも,少し文章というか文字としてあってもいいのかなというのが市民として少し思いました。  あと,そこの3番の,多く人が訪れるにぎわい・活力あふれるまちというところで,いろいろなことが調布の魅力としてあって,下の主な関係分野で,景観,地域活性化というのがあると思うのですけれども,私も特に景観というのはすごく興味があって,調布市もいい街並みになっていけばいいなと常日頃思っているのですが,景観の43ページのところで先ほど,細かい話なのですけれども,施策③―7で,市内9駅それぞれの特性に応じた景観形成の方針を定め,誘導を図りますと,細かい施策が書かれています。素人的には,この市内の9駅のそれぞれの特性というのは何かそんなぴんとこないなというのと,どちらかというと,市として全体の景観のイメージをつくり上げていって,市のどこを見ても,こういうまちなのだなという大きな流れでつくっていってほしいなというのは市民として思っていて,この特に9駅それぞれの特性とわざわざ書いてあったので,何か具体的なイメージがあるのだったら,お聞きしたいなと思います。 ○大橋会長  具体的なイメージ,ありますか。 ○坂本副参事  実は,説明でも少し触れたのですけれども,来年度以降,景観計画を改定していきたいと考えています。それで,市民検討会なども開いているのですけれども,その中で意見としては,駅周辺の景観に少し力を入れていきたいというのがあって,今も景観形成推進地区にはなっているのですが,重点地区にはなっていません。どのくらいやっていくかというのはこれからの検討になるのですけれども,その中で委員とか市民の意見の中で,駅がそれぞれ特徴を持っているよねと。だから,仙川の駅と例えば飛田給の駅とか調布の駅だと,やはりちょっと違いますよねとか,柴崎はこれから変わっていくのかもしれないのですけれども,駅ごとの特徴を捉えてやっていきたいねというのが一方であったので,それをちょっと先取りするような形で少しここに書かせてもらったということで,具体的にどうこうというのがあるわけではないのですが,これからそういった視点で検討したいとは考えているところです。 ○大橋会長  ちょっと横にそれてしまうのですけれども,東急沿線などでは,駅ごとに色というのですか,その地域の色があって桜新町駅だと桜が駅周辺にたくさんあるのですが,それを生かした,全部,建物の内壁は桜色です。駅ごとにきちんと区別が,画一的ではなくて,それぞれ特性を色別で,やっているような駅もあるので,今後,いろいろと検討していただいたほうがいいのかなと思います。 ○長田委員  分かりました。ありがとうございます。 ○大橋会長  今つくっているのは,景観計画と総合計画の2つ。 ○坂本副参事  景観計画は来年度に着手したいなと。今年度やっていたのが,住宅マスタープランと総合交通計画です。それと市全体の最上位の基本計画,総合計画です。 ○大橋会長  基本構想と基本計画,4つですね。それと立地適正化計画。 ○坂本副参事  そうですね。 ○大橋会長  5つが同時進行,同じスケジュール。事務局も整合性を取りながらやっているので,本当に大変だと思うのですけれども。ほかに。(橋田委員の挙手に対して)どうぞ。 ○橋田委員  ちょっと私のほうから意見というか質問というか,9ページに将来都市像ということで,住み続けたい緑につつまれるまち調布とあって,住宅ですね。居住,そういった機能が市民としても非常に大事だとうたっております。  先ほどの立適のほうにつきましても,都市機能誘導区域以外,全域が居住誘導区域だというところで,やはり住宅,住む都市だということで,そういった考え方があるというところで,そういった中で,12ページの拠点の形成方針で,中心拠点です。一番最後の4つ目のポツ,「道路等の都市基盤施設の整備の促進と市街地再開発事業等による」というところで,「商業・業務・文化・居住・学術・研究等の」ということで居住という言葉が入っております。  最後に「身近な生活圏の中心として魅力ある市街地を形成」ということで,ここで居住という機能も入りますというようなことがうたわれている中で,その下の地域拠点に関しては,むしろこちらのほうが居住の環境としては良好なのかなと思うのですけれども,住宅とか居住というワードがあまり入ってこないというところの中で,逆に,中心拠点の中で居住という文言をあえて入れて際立たせるところの意味というのが,ちょっと確認をしていただきたいと。  やはり調布駅周辺というのは枢要な地域の拠点ということも書いてありますので,とりわけ調布市の中でも中心に値する特異ないろいろな機能が,住宅以外の機能が集積するという理解が一般的なものだと思うのですけれども,ここで居住という機能もあえて書いているというところ。これは多分,市街地再開発事業が現在進行中の構想段階のものがあると聞いておりますけれども,そういったものを前提として入れているのか,それとも,全般的な,やはり調布というのは住むまちだということで,複合的な都市機能を調布駅周辺にあえて持ってくるというような意図があるのか。その辺りを確認させていただきたいと思います。  以上です。 ○大橋会長  市のほう,ありますか。(東海林課長補佐の挙手に対して)はい。 ○東海林課長補佐  ありがとうございます。今いただいた御意見で,中心拠点の4つ目のポツのところに,商業,業務,文化,その後に居住という言葉があるというところで,今,委員からお話しいただいた,先ほどもちょっと触れましたが,調布駅周辺では今,南口中央地区という地区で再開発準備組合が設立されて,検討が進められております。要は,そういう市街地再開発事業を使いながら,こういう拠点として形成していこうというところもありますが,ある程度,いわゆる都市型住居といいますか,都市型住宅というところは,23区のような,例えば渋谷ですとか,ああいう居住機能が一切ないような拠点化というよりは,特にこの9駅の中では,調布駅は当然都市機能を集積するポテンシャルを持っているエリアだということで,中心拠点に据えているわけですが,そういう意味では,居住の機能も含めて中心拠点としては形成していくというところで,市街地再開発事業があるから逆に居住という言葉にしているわけではないのですが,ちょっと今日ここにはないのですが,調布駅周辺地区の地区計画というのもあります。その中では,居住のゾーンもありますので,そういった中で中心拠点としては形成しているところです。  地域拠点には,あえて居住機能というところが書いていないのですが,これは,調布駅以外の8つの駅を地域拠点ということで,先ほどもちょっと触れたのですけれども,いわゆる地域の差はありつつも,商業,業務を集積させるような,都市機能を集積させるような拠点というところで,あえて居住というのは,調布市全体としては立適の中で居住誘導区域に全域を指定させていただくというところでもお分かりのように,全域は居住をしていく。それが調布のよさでもあるのかなと思っています。都心にも近いのですが,居住しやすいエリアというところありますので。  ここでいう地域拠点というのは,どちらかというと,居住にスポットを当てているということよりも,駅の周辺に都市機能を集積していくというところの頭出しというか,表現を強調させていただいているというような整理にしております。  以上です。 ○橋田委員  ありがとうございます。私の考え方とほぼ同じでしたので,安心しました。どうもありがとうございました。 ○大橋会長  今のところに関連して,土地利用自体が,今まで,機能分化の土地利用で来たのです。用途地域にしましても,細かく。だけれども,今,立地適正化でもそうですし,それから,学術会議のほうでも,機能分化から機能融合,私は機能の複合化とか,集積化とか,共存とか,多様な機能が集積するような取組へ,土地利用の方向性が少し変わってきているのだと思うのです。  今までのプランは,調布駅では,駅周辺は商業・業務の土地利用になっているのだけれども,中心拠点ということで,都市型住宅も入れますという,ちょっと不整合があるような書き方になっているのですよね。  これは実質,どういう形にしたいかというのが重要であって,商業・業務ゾーンだから排除するというのではなくて,もっと柔軟に土地利用を運用していくというように,都市マスタープランを考えていったほうがいいのではないかなと。これは私の個人的な意見ですけれども。だから,あまり固定的に,今までの土地利用方針に固執しないで,今,ステイホームでワーク,コロナの影響もありますけれども,20%ぐらいですか,家で業務する割合が出ています。だから,そういうことで,居住空間なのか業務空間なのか,商売やっている人は自宅で販売して,ネット販売で出したりとかやっていますよね。自分の居住空間の中で販売活動をやっていたりとか。  生活,ライフスタイルも変わってきていますし,機能の複合化とか融合化,集積,統合化みたいなものが出てきているので,もうちょっと柔軟に,調布市としては柔軟な土地利用でいくという方向で考えるのがいいのではないかと私個人的には思います。  ほかに御意見ありますか。時間がそろそろですので,今日御発言いただかなかった方とか,これから特定市街地というか,中心市街地とか農の里,そういう枢要な地区,頑張る地区の件で,皆様にはヒアリングさせていただくことがあるかと思います。御意見をお伺いすることがあるかと思うのですけれども,それをひとつよろしくお願いしますということと,もう一つ,今日,冊子が厚いので,この会議の席ではなかなか意見としてまとめて出てこないと思うので,個別に気がついたところがありましたら,遠慮なく,10か所でも,50か所でも,何か所でも構いませんので,事務局のほうにお伝えいただければありがたいと思います。それでよろしいでしょうか。 ○東海林課長補佐  はい,よろしくお願いします。 ○大橋会長  みんなの力を合わせて,より良いマスタープランにしていくように,ぜひお願いしたいと思いますので,今後ともよろしくお願いします。  あとよろしいですか。      (「なし」の声あり)  では,都市マスのほうが終わりまして,今日の案件は以上で終了させていただきます。  事務局から何かありますか。 ○事務局(花岡)  長時間に及びましたけれども,活発な御意見,御議論をいただきまして,ありがとうございます。  次回開催予定につきましては,まず,今年度は本日が最終,最後と考えておりまして,次回は令和5年度の第1回となります。先ほど少し触れましたが,5月頃開催を予定しております。年度計画を定めまして,決まり次第,またお知らせできればと思っております。  また,重ねてで恐縮ですが,本日席上にございます都市計画マスタープラン,都市計画図をはじめ参考図書については,お持ち帰りにならないよう御注意いただければと思います。  今年度につきましては,特に5回と例年に比べて回数が多くなりまして,たくさんお時間を頂戴してしまったところですけれども,御参加賜りまして,誠にありがとうございます。  来年度も,都市計画マスタープランをはじめ御審議,引き続きますので,どうぞよろしくお願いします。  事務局からは以上です。 ○大橋会長  ありがとうございました。  それでは,これをもちまして第5回都市計画審議会を終了させていただきます。長時間ありがとうございました。                             ――了―― - 1 -