第5回調布市一般廃棄物処理基本計画策定委員会 議事要旨 1 開催日時:令和4年8月3日(水)午後5時00分から6時20分まで 2 開催場所:Zoom開催(事務局:クリーンセンター1階展示・学習室) 3 委員出欠:出席10人,欠席0人 ・出席委員:永井委員長,江尻副委員長,山根委員,渡邊委員,相田委員,長岡委員,佐々木委員,岡ノ谷委員,黒木委員,田波委員 ・欠席委員:なし 4 事務局:三ツ木,雨宮,中島,東澤 5 傍聴者:1名 【議事次第】 1 議題 (1)基本理念及びスローガン(案)について (2)重点施策の方向について (3)計画目標(数値目標)の設定について 2 閉会 配付資料 資料1 基本理念・基本方針の設定までのプロセスについて(確認) 資料2 基本理念及びスローガン(案)について 資料3 重点施策の方向について 資料4 計画目標(数値目標)の設定について 参考資料1 調布市ゼロカーボンシティ宣言 開会(17時00分) 事務局(東澤)  ただ今より,第5回調布市一般廃棄物処理基本計画策定委員会を開始します。前回までと同様、今回もオンラインを活用した形での開催とさせていただきます。永井委員長他委員の方々と事務局は、クリーンセンター1階展示・学習室から参加しています。どうぞよろしくお願いします。それでは開催するに当たりまして、永井委員長から一言お願いします。 永井委員長  皆さん、こんにちは。連日の猛暑の中ご出席いただきまして、ありがとうございました。本日の出席者が過半数に達していて、調布市一般廃棄物処理基本計画策定委員会設置要綱第6の第2項に定める委員の出席定数を満たしています。また本委員会においては、オンラインでの傍聴を可能としていましていますが、傍聴希望者の分について、最初に事務局から報告をお願いしたいと思います。 事務局(東澤)  今回オンラインでの傍聴希望者は1名いらっしゃいます。 永井委員長  それでは本日傍聴希望者が1名ということですので、傍聴を許可してよろしいかを伺いたいと思いますが、皆さん、よろしいでしょうか。はい、どうもありがとうございました。それでは傍聴を許可します。 事務局(中島)  入室の準備をされていないようですので、準備がされしだい入室を許可させていただきます。 事務局(東澤)  はい。 永井委員長  はい。それでは早速次第に沿って進めたいと思いますが、新型コロナウイルス感染症対策として、複数人が集まる会議は、1時間を目安に開催していますので、今回の策定委員会もなるべく1時間を目安に行う予定でいます。円滑な議事の進行にご理解・ご協力をいただきますようお願いします。それでは事務局は、議題に入る前に、配布資料の確認をしていただきたいと思います。 事務局(東澤)  それでは配布資料の確認をします。本日の資料は、5種類です。まず資料1「基本理念・基本方針の設定までのプロセスについて(確認)」、資料2「基本理念およびスローガン(案)について」、資料3「重点施策の方向について」、資料4「計画目標(数値目標)の設定について」、参考資料1「調布市ゼロカーボンシティ宣言」、以上の資料になります。不足などがありましたら、画面共有で資料を映しますので、そちらをご覧いただきますよう、お願いします。 1 議題 (1)基本理念案・スローガン案について 永井委員長  よろしいでしょうか。それでは早速議題に沿って進めてまいりたいと思います。議題の1は、基本理念およびスローガン(案)についてです。事務局から資料の説明をしていただきたいと思います。 事務局(東澤)  資料1「基本理念・基本方針の設定までのプロセスについて」をご覧ください。こちらは、次期基本計画の策定までのプロセスについて、第2回から継続して図示しているものです。前回第4回策定委員会では、基本方針の設定と合わせ、重点施策について協議していただきました。今回第5回策定委員会においては、基本理念およびスローガンの設定に向けて協議を進めていただきます。なお、基本理念およびスローガンについては、本日設定した後も、次回以降の協議や皆さまの意見を反映し、柔軟な姿勢を図ってまいります。  続きまして、資料2のご説明をします。資料2「基本理念およびスローガン(案)について」をご覧ください。こちらは、基本理念・スローガンそれぞれの案と、その背景などをまとめた資料となります。  ご説明に先立ちまして、誤植がありましたので訂正します。本資料の裏面右側「参考2」の「前回策定委員会に提案いただいたスローガン(案)」の中の「地球環境保全・社会のあり方に関するもの」の中において、キーワード部分に「サーミュラーエコノミー」との記載がありますが、正しくは「サーキュラー・エコノミー」になります。さらに「※2」と記号が付いていますが、こちらの記号にひも付く情報の記載はありません。またスローガン(案)の一番下の黒丸の内容について、「SGDs」との記載がありますが、正しくは「SDGs」です。大変申し訳ありませんでした。改めまして資料2の内容について、コンサルからご説明します。 コンサル(鈴木)  コンサルタントの鈴木です。どうぞよろしくお願いします。それでは資料2の左側、1.基本理念(案)からご説明を申し上げたいと思います。  四角で最初囲ってありますけれども、基本理念の案としまして事務局のほうで整理させていただきましたのが、「全ての人の取組と互いの連携で、さらなる3R(リデュース・リユース・リサイクル)推進による環境負荷の低減を進め、持続可能な社会の実現を目指します」という内容の基本理念の案でいかがでしょうかということです。  下の点々の枠書きに補足資料を付けさせていただいています。1つは、丸の1つ目にありますように、これは前回の策定委員会でも委員の皆さまからご指摘いただきましたけれども、持続可能な社会ということに向けて、今やはり大変な危機的な状況にあるのだということをまず共有したいと、気象変動ですとか、それから大量生産・大量消費、資源の制約が強まるとか、生態系の問題とか、こういう待ったなしの状況だということですね。2つ目の丸になりますが、世界的には今SDGs(持続可能な開発目標)、開発といいますか、発展といいますか、進展というような意味合いが強いと思いますけれども、そういうことに取り組んでいきましょうということです。では、いわゆるごみ処理とかリサイクル、一般廃棄物処理の分野ではどうだろうかということで振り返ってみますと、SDGs(持続可能な世界)を作っていくという意味合いでは、下の表にあるように例えば持続可能な都市をつくっていきたいとか、目標12にありますように、持続可能な消費と生産を実現していきたい、いわゆるサーキュラー・エコノミーということですね。前回の策定委員会でも触れられましたけれども、そういうような経済を作り上げていかないといけないということで気象変動に対応するとか、プラスチックごみをはじめとする海洋ごみ問題も解決を図らなければいけない、そういうことをパートナーシップで進めていかなければならない、こういう目標が17あります。こういう主だったものを、ここでは5つほど上げさせていただいていますけれども。こういう状況を踏まえて、下のほうに改めて赤い文字で書いてありますけれども、「全ての人の取組と互いの連携で、さらなる3R推進による環境負荷の低減を進め、持続可能な社会の実現を目指す」というのはいかがでしょうかということです。なお、SDGsにはいろいろ17ほどゴールがありますけれども、例えばごみとかリサイクルの分野でどういう部分が絡まってくるかということに関しましては、裏面の参考資料1に主なものを整理していますので、参考にしていただければと思います。  それから表面に戻りまして、「2.共通スローガン(案)と各主体の役割」という部分です。こういう理念というものを、市民の皆さん、事業者の皆さんと分かりやすく共有していこうというのが、スローガン(案)の役割ということですが。前回と同様に各主体の役割というような形で、市民、それから今回は市民団体や関係団体も枠で別に付けていますが、事業者の方々、そして下に行政としての調布市、それぞれがいろいろな役割を果たしていく、各々がそれぞれの役割を果たすと同時に、互いに連携して進めていきたいという、そのつなぐためのスローガン(案)というようなイメージという意味で、この右側の図を作っています。  ここで案としては、「次世代につながるごみゼロ都市、調布」ですとか、「ごみを減らし、地球を救おう」ですとか、「待ったなし、持続可能な社会づくり」ですとか、「みんなで目指そう!ごみゼロ、ゼロカーボン都市、調布」、こういった辺りで少し大きな目標ですけれども、ごみゼロといったものを打ち出してはどうだろうかということです。あと調布市さんは、「ゼロカーボン都市宣言」いうものも掲げていますので、そういうものを入れたらどうだろうかということです。これまでの理念にまつわる理論を踏まえて、「持続可能」ということなども入れたらどうだろうかいうことで、幾つか案を示させていただいています。  前回にいろいろキーワードですとか、スローガン(案)を出していただいていまして、先ほどちょっと訂正がありましたけれども、右側ページの裏面の参考2の所に前回皆さんに出していただいたものを整理させていただいていますが、こういうものを参考に基本理念(案)とつながるスローガン(案)ということで検討いただければということで案を示しています。以上です。 事務局(東澤)  ありがとうございました。本日ご提示しました基本理念およびスローガンは、あくまで事務局案です。基本理念(案)や複数お示ししているスローガン(案)について、皆さまのご意見をいただき、設定まで進めたいと思いますので、ご協議をいただくようにお願いします。 永井委員長  ただ今、資料1・資料2までを続けて説明がありました。まずは基本理念(案)について事務局から案が示されましたが、こちらについて皆さんのご意見などを伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。A委員、いかがでしょうか。 A委員  はい、Aです。今基本理念が赤字で書いてある「全ての人の取組と互いの連携で、さらなる3R推進による環境負荷の低減を進め、持続可能な社会の実現を目指します」という、これで良いか、あるいは他に何かあるのかというのを、まずは考えればよろしいでしょうか。私はこの理念でいいと思ってはいるのですけれども、進め方としてスローガンもあるとは思うのですけれども。 事務局(東澤)  まずはこちらで示しています基本理念につきましては、今までのご意見、協議を重ねてきたご意見などを踏まえまして、まとめた形でご提案させていただいていいただいております。特にご意見などがありませんでしたら、こちらを採用していく方向で進めますが、今後の協議なども踏まえまして柔軟に修正を図っていくところではあります。今投げ掛けている部分としましては、まずは基本理念(案)につきまして、こちらの内容、もしくは何か他にというところでお伺いさせていただきまして、これの後にまたスローガン(案)のほうにご意見を承る機会を移していただきたいと思っています。 A委員  はい、分かりました。私はこの基本理念(案)、赤字の所というか、枠で囲ってある所ですが、こちらで良いと思います。以上です。 永井委員長  はい、ありがとうございます。その他いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは続いてスローガンの案に移りたいと思います。事務局から4つの案が示されているところですが、このうちのどれがよろしいか、または新しい案のご提案など何かありましたらご発言いただきたいと思います。いかがでしょうか。 A委員  たびたびすみません。スローガンですが、これは誰向けに発信することを意識して考えればよろしいのでしょうか。個々に各主体の役割ということで考えれば、これはみんなに向けてということなのでしょうか。それとも何か特定の強化したい取組のターゲットに向けて掲げる、それによってはまた選び方が変わってきてしまうと思うのですが、この点について事務局のほうはどのようにお考えでしょうか。 事務局(雨宮)  事務局の雨宮です。今のご質問につきまして、まず誰をターゲットにしているかという意味では、調布市内の事業者さんであったり個人、もしくは市民団体でしたり、中には調布市に在勤・在学されている方もいらっしゃると思いますので、そういう全ての人を対象にした計画のスローガンという意味で位置付けていくべきものだと判断しています。 A委員  はい、ありがとうございました。皆さんそれぞれの属性の代表の委員として出ておられますので、皆さんもそれぞれの事業者ですとか、市民団体ですとか、市民とか、あるいは調布市の行政の方という、それぞれのお立場からご意見があればと思います。なので、誰向けなのかという、受け手側の感覚というのですかね、そういうところで話をさせていただくと、「ごみゼロ」というのも、家庭と事業所で全然意味合いが違ってくると思うのですよね。なので、確かにコンサルの方からも、目標を大きくというのがあったのですが、これを掲げたところで、受け止め方に濃淡がいろいろ出てくるのかなというのがやはりあると思いますし、実際にごみ収集ということでは、現実問題がありますので、ゼロにはならないと思うのですよね。そういうのを掲げるというのは、現実的にあまりかけ離れてもどうなのかなという思いは、ちょっと私はしています。コンサルの方も今日はせっかくいらっしゃっているので、目標設定の置き方として「ごみゼロ」というのは、結構振り切った設定かなと思うのですけれども。他に何かこういう設定をするような時に、あえて確かに企業経営の目標も結構きつめの目標を掲げないと進まないというのは、確かに事業推進を図る例はあるのですが、どうなのでしょうか。行政が掲げる目標、スローガンというような中では、どこまで踏み込んでいいのかというのが、ちょっと私も相場観が正直分からないので、メディアさんとか、事務局の方とか、コンサルの方とかは、他の事例とかも恐らく見ておられると思いますので、あとは調布市としての思いですよね、どこまで売り込んでいきたいのかというのが、何かその辺りでターゲットになるところがあれば、お知らせいただきたいのですけれども。漠然とした聞き方で申し訳ないのですが、いかがでしょうか。 永井委員長  大変貴重なご意見をいただきました、いかがでしょうか。 事務局(雨宮)  事務局の雨宮からよろしいでしょうか。この「ごみゼロ」という表現ですが、確かにこれを掲げる案として掲載する際に、私たちも大きく出ているのかなという部分は確かにありました。ただ、この「ごみゼロ」という表現ですが、他の自治体の廃棄物の計画にも多々採用されているというワードであるということと、あと類似した言葉ではあるのですが、「ゼロウェイスト」といった表現が最近はやっている部分がありまして、これらについて共通するのは、ごみをゼロにすることに近づけていくということを目標に掲げた上で、各種取組を進めていくための意思表明という観念的な表現に近いものでして、別途本計画を達成すべき数値の目標といった意味合いではありません。あくまで無駄や浪費を最小限に留めまして、ごみをなるべく出さないように、さまざまな取組を進めていくための理念的なものとして、今回の基本理念にしたり、スローガンにふさわしい表現であると、事務局では捉えています。事務局からは以上です。 コンサル(鈴木)  コンサルの鈴木です、たびたびすみません。1つは主体によってということは、A委員さんのご指摘のとおりでして、市民のごみというか、家庭ごみといいますか、市のごみをゼロにするというのは非常に難しいです。これを先ほど雨宮さんがおっしゃったように、ゼロウェイスト宣言都市というような形で、あえてそれを宣言することによって、さかのぼってゼロに持っていくためには何をしたらいいだろうというのを、一つ一つ手順を考えていく、そこでできる所まで、今回の計画ではここまでやろうとか、そういうふうにして取り組んでいくというゼロウェイスト宣言都市というような形で政策を進めている市町村があります。四国の徳島の上勝町という、三十何分別をやっている所が有名です。  あとこれは当然事業活動を行う事業者にも、これの責任があるわけですけれども、これも事業所によってやはりかなり異なります。お客さんしだいでごみがどうしても出てしまう所もありますけれども、企業や工場などでは、随分前からですけれども、ゼロ・エミッションとまた横文字で恐縮ですが、ゼロ・エミッションという形で、一切の廃棄物が出ない事業活動を目指すというのを掲げ、実際に達成している事業所もあります。私が住んでいる所でいうと、今はなくなったのかな、日野に東芝がありますが。東芝の日野工場が、いわゆる工場産廃ではなくて、従業員が出すペットボトルとか弁当であるとか、そういうのをゼロにしようという取組をして実際に達成したとか、そういった取組もありますが、これは皆さんそれぞれのお立場でできるところで、ゼロを目指していこうという意味合いだとお考えいただければと思います。以上です。 永井委員長  はい、どうもありがとうございます。スローガンが4つ出ていますけれども、B委員どうぞ。 B委員  Bです。実は私もA委員と同じような印象を持ち「ごみゼロ」とはいったい何なんだろうという疑問を持ちました。あんまり聞いたこともないものでした。例えばゼロ・エミッションは良く聞きますし、ゼロカーボンについては、皆さんが良くご存じのとおりです。「ごみゼロ都市」と言う概念については、コンサルの方および事務局の方から説明がありました。コンサルの方からは上勝町で宣言されているとのお話がありました。徳島県の上勝町は2003年に自治体として初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」をしています。スローガン案にある「ごみゼロ都市」は、A委員さんがおっしゃられたように、調布市の示すごみ削減に対する意欲の表れと私も捉えました。ですから、すぐには理解しがたい概念ではあるけれども、これを掲げるということは意味があるのだろうと私は思いました。なぜ意味があるかというと、「ゼロ・ウェイスト宣言」は、ネット情報および上勝町情報では、上勝町を含めて5自治体のみしかしか行っていません。世界ベースで見ても、ヨーロッパではほとんどやっていないようで、ドイツについてネットで調べてみましたら、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州の州都のキール市が「ゼロ・ウェイスト宣言」をしており、バイエルン州の州都ミュンヘンでそれが検討されるということでした。環境大国のドイツでもほとんどされていないという、そういうもののようです。このように「ゼロ・ウェイスト宣言」をしている自治体は少ないようですが、それにも関わらず、調布市が「ごみゼロ都市」と言う形でそれを掲げる意味というのは、とてもあると思うのです。なぜ意味があるかというと、A委員が思った疑問、私が思った疑問のように、市民から多分「ごみゼロって、何ですか」との質問があると思うのです。その時に調布市さんは答える義務があるのですが、説明の仕方はそう簡単ではないと思います。でも、ごみゼロとは何か、それに答えて市民を説得して、こういうスローガンでやるということを示すということは、とても意味があると思います。これはもしかしたら世界的に発信できることになるかもしれないし、調布市のごみ行政に対する意欲を表す一つの形だと思います。ですから、われわれももちろん市民として「ごみゼロ都市」を目指しやりますけれども、これをコーディネートされる調布市さんが、これを説得できるということであれば、「ごみゼロ都市」を入れるという意味はあると思います。そういう意味では、4番目の「みんなで目指そう!ごみゼロ、ゼロカーボン都市、調布」というのが、私は面白いと思いました。まず「みんなで目指そう」とみんなに示すと、先ほどA委員が「誰にこれを言うのですか」と質問されましたが、「みんなで目指そう」というのは、やはり市民も事業体も市民団体も、皆が力を合わせてみんなで目指そうということですね。スローガン候補にある「ゼロカーボン都市」は当然だし、「調布」も当然なのです。そこの真中に「ごみゼロ」が入っているというのが、かなり斬新というのでしょうか、難しいけれども、これに挑戦してみる意味はあるのではないかなと、私は思いました。また私は、上勝町にヒアリングをする機会があり電話でヒアリングをしたのですが。上勝町というのは1,200人にも満たない町で、その人口の少ない町でこれを最初に掲げてやったくらいですから、彼らの考え方は非常にしっかりしているのです。彼らから学ぶべきことも多分多いでしょうし、それに20万人を超える調布市が挑戦してみるということは、とても勇気のあることであると私は思って賛成しています。以上です。 永井委員長  はい、ありがとうございました。スローガン(案)が4つ出ているのですが、今の「ごみゼロ都市」という言葉としては、最初と最後のスローガンということになります。真中の2つは、それがないですが、何かそれについて、このうちのどれを選ぶかというようなことについて、何かご意見はありますでしょうか。今は非常に挑戦する、掲げてやるという重要な指摘を受けましたので、その他にご意見がないようでしたら、よろしいでしょうか。 江尻副委員長  江尻です。「ごみゼロ」という言葉は、決して反対をしているわけではないのですけれども、本当に実現できるのかどうかということは、やはり考えるべきではないかと思います。市民にしても、事業者にしても、生きていく上で、それから生産活動をしていく上でのごみの発生というものは、どうしてもこれはゼロにできないものなのですね。それを預かった行政が、何らかの形で資源化していくとか、資源化しかないのですが、その資源化の方法もいろいろあると思うのですけれども。それによってごみをゼロにしたということで、市民に対して示すということで、本当にいいのかどうかというところは議論する必要があるかと思っています。  基本的には、ごみを減らしていくということは当然のことだと思いますし、市民も事業者も、それはこれまでも、これからも努力をしていくだろうと思うのですけれども。それも合わせてゼロというふうにして言い切ってしまっていいかというのは、ちょっと私の中では引っ掛かる部分というのはあります。  ただ、今の皆さんのお話のように、理念的なことということと、それから調布市がそれだけ腹をくくってゼロにするということであれば、それはそれでやってみてという話になるかなと思います。なので、私は「ごみゼロ」と言ってしまうのは、本当に大丈夫かなという思いがありますので、今日スローガンを決めなくてはいけないという時間なのかもしれませんけれども、もう少し議論が必要かと思っています。以上です。 永井委員長  はい、ありがとうございます。では、C委員、お願いできますでしょうか。 C委員  こんにちは、Cです。ちょっと皆さんのお話が途切れ途切れの部分があったので、とんちんかんなことを言ってしまうかもしれないですが、ご容赦ください。先ほどから「ごみゼロ、ゼロカーボン」のお話がありますが、ゼロカーボンというのは、そもそもCO?の排出を全くゼロにするのではなくて、CO?の排出量よりも、植林や森林整備で酸素の排出量を多くするというのが定義だと私は認識していまして、それであえて「ごみゼロ」と「ゼロカーボン」を並べたのかなと勝手に思い込んでいました。例えば「ごみゼロ」の定義が、ある程度の排出量に対してリサイクルをどれだけするとか、セメントの話もありますけれども、そういうことの定義があってのことだと私は思っていたのですが、そういうのは特にこの業界ではないのでしょうかというのがあります。あとスローガン(案)の中で、全体の図を見た中で見ると、やはりみんなで目指そうというのが入っているのが、私は非常にいいのかなと思いました。以上です。 永井委員長  はい、どうもありがとうございました。その他よろしいでしょうか。それでは皆さん、ご意見をありがとうございました。皆さまのご意見をお預かりしまして、事務局と調整の上次回策定委員会にて改めて案を提示させていただきたいと思います。それでは続きまして、時間の都合がありますので、議題の2に移らせていただきたいと思います。「重点施策の方向について」に移ります。事務局から説明をお願いします。 2 重点施策の方向について 事務局(東澤)  資料3をご覧ください。こちらは前回策定委員会でお示しした施策体系案より、全体的な計画項目(案)を整理したものです。さらに、各計画項目の推進により、特に計画期間中に実現したい施策を、6つの「重点施策」としました。重点施策は、「持続可能な社会の実現」という基本理念や、これまでの協議内容および昨年度の審議会における建議を踏まえ設定しました。  説明に先立ちまして、こちらでも資料の内容に一部誤りがありましたので、ここで訂正をさせていただきます。4ページ右側に記載されている重点施策の「(再掲)重点3:プラスチック類の分別収集の拡充」は、本来3ページに記載されている「重点3:プラスチック類資源化の推進(リサイクル)」と同じ言葉であるべきでしたが、文言が違っていました。この場をお借りしておわびします。正しい記載の資料は、共有画面に表示しますので、そちらでご確認をお願いします。それでは説明に戻ります。資料の説明をお願いします。 コンサル(鈴木)  再びコンサルの鈴木です。よろしくお願いします。資料3の重点施策の方向についてですが、まず1ページ目の一番左から、先ほどご議論いただきました基本理念、どういう姿の社会とか世界を生み出そうかということです。  それからその下に基本方針がア・イ・ウ・エと4つありますけれども、大きく「発生・排出抑制をしよう」という部分、「資源化をしよう」、それから「きちんとした適正な処理体制を作ろう」、「こういったことを進めていくために市民や事業者の皆さんと協働していこう」と、この基本方針につきましては、前回の策定委員会でこの4本の柱で整理したらどうだろうかということでご了解いただきましたので、そのまま書かせていただいています。  その真中にある緑の欄には、計画項目(案)と書いてありますが、こちらは一般廃棄物処理基本計画ですので、それぞれの方針の下に基本的に進める事項、あまり細かい所はあれですが、今回の計画期間であるところの2030年を目標に、一般廃棄物処理事業、いわゆるごみ減量リサイクル事業としては、こういうことをきちんと進めていきましょうというのを、全体的に網羅しています。  ただ、やはりこの基本計画を作るに当たって、基本理念もご検討いただきましたが、これまでの取組ですとか、それから審議会でいろいろな建議があったこと、それから当然こちらの策定委員会の中での現行の基本計画の進捗度合をいろいろ確認していただく中で、こういう点を特に進めていかなくてはいけないだろうということを、重点施策(案)として整理しています。  つまりこの計画を進める中で、2030年は何を特に進めることによってトータルで実現したいのか、それが重点施策(案)ということです。1がプラスチック類の発生抑制、それから2が食品ロスの削減、それから3が「プラスチック類の資源化の拡充」と書いてありますが、これは「資源化の推進」と書いてください。すみません、紙のほうではですね。それから重点4が資源の分別品質の確保ですとか回収ルートの多様化、こちらも前回の策定委員会で、やはりこれは引き続き重要だろうということで、特に古紙類とかの品質を確保しつつ多様な回収ルートを押さえるということでいっています。それから重点の5つ目が災害等への対応力の向上、特に国の指針に基づく災害廃棄物処理計画というものを、調布市様でもきちんと定める方向でいったらどうかというご意見をいただきました。最後に重点6は、これは全てに関わる部分ですが、パートナーシップの形成、これはSDGsにもあるような文言ですけれども、連携して進めていきましょうということです。こういう大きな柱で、今回の基本計画書というものをまとめていければということで案として示しています。  2ページ目以降をちょっとご覧いただきたいのですが、2ページ目以降は一番上に書いてありますように、非常に細かくいろいろ書いてありますが、2ページ目の一番上を読ませていただきます。これは現時点における計画項目と重点施策(案)の詳細ということで整理していますが、中身としてどのようなことを書きたいのか、言いたいのかということを、イメージとしてご覧いただくために整理したものです。当然これで決まりということではなくて、各項目案の詳細につきましては、次回以降の策定委員会で引き続き審議をしますので、今回はイメージを持っていただくための整理ということで、2ページから最後の5ページまでをご覧いただけると思っています。  例えばですけれども、2ページ目の1.基本方針【ア徹底したごみの発生・排出抑制に向けた取組の展開】ということですが、計画としては発生・排出抑制計画といっていいと思いますけれども。特に重点としてはやはりプラスチック類の発生抑制、まずはごみにしないという方向を目指したいということと、食品ロスの削減ということを重点施策として掲げています。この左に計画項目案とありますように、当然基本計画でありますので、重点に直接つながらなくても、粛々ときちんと進めていかなければならない項目は、だいたい網羅していきたいと考えています。ですので、プラスチックや食品ロスに関連する部分については、幾つか矢印を引いて、ここに関連するということを示しています。矢印が付いていない項目は重要ではないのかということではなくて、基本的な事項としてきちんと進めていきたいということで見ていただければと思っています。  計画項目案としては、大きく家庭ごみ、事業系ごみ、それから今回ちょっと新しく視点を変えて事業所の事業活動そのものを循環型のものに、いわゆるサーキュラー・エコノミーというものに切り替えるということを、どうやって促進できるだろうかという視点からの取組、それから最後にリデュースの推進というふうに整理しています。これの中身につきましては、また次回以降引き続きご検討いただくものとして関連のものを整理したということです。例えば食品ロスにしても、プラスチックにしても、家庭からも、事業所からも、両方から出ますので、両方からの矢印が右の重点1とか重点2に出ていると、このようなイメージでご覧いただければと思っています。  それから3ページ目も同様です。こちらはリサイクル(資源化)に関する施策を並べていますけれども、重点としてはプラスチック類の資源化の推進、特に新しいいわゆるプラスチック資源循環促進法というのがこの4月からできまして、もうちょっとプラスチックのリサイクルの幅を拡げられそうだというところがありまして、こういう辺りを検討するということです。  それから雑がみとか、雑がみだけではないですが、いろいろ禁忌品とかも含めて、資源の品質を保つということ、それから市の回収だけではなくて、集団回収、店頭回収、販売店回収、いろいろなものを含めたいろいろな回収ルートの多様化、こういうものを重点的に進めていきたいということと、それから当然のことながら基本的な分別を徹底し、事業所に対しても、特に事業所は自己処理責任というのがありますので、きちんと分けていただくように指導していくというような形で計画項目案を整理しているところです。  この重点3のプラスチック類資源化の推進とうのは、先ほどの排出抑制や発生抑制というのとは違いまして、出てしまったものを新たにさらに今容器包装プラスチックという形で分けていただいていますが、製品化といったものを含めて分けられないかということで、ちょっと意味合いの違う重点施策ということで、プラスチックには2つのパターンがありますが、そういう形です。  それから4ページ目になりますと、いわゆる収集運搬ですとか中間処理、最終処分という、いわゆる行政が基盤として整備するシステムの部分です。ごみの排出・収集運搬、こちらは今調布市が行っているもの、より進めたほうがいいものや、今行っているものをきちんと継続していったほうがいいもの、それぞれあろうかと思います。例えば特に製品プラスチックを新たに分別収集するかどうかなど、そういった関連のことです。  それから前回の策定委員会でもご指摘がありましたけれども、中間処理ではクリーンセンターで幾つかの資源を分別していますが、プラスチックとかペットボトルについては、ふじみ衛生組合で三鷹市さんとやっています。そのリサイクルセンターが令和9年度を目途に建て替えをしようということで今計画が進められています。その際にプラスチックを新たにリサイクルすることに対応するようにしていかなければいけないということで、それも関連するという矢印が付いています。  それから最終処分量ゼロの維持ということ、これも現行の計画に引き続き入れてあります。  それから前回の策定委員会でもご指摘がありました緊急事態の対応ということで、いわゆる地震ですとか、豪雨ですとか、そういうような大規模災害だけではなくて、例えば感染症の拡大とか、それからウクライナ侵攻ではないですが、資源の市場が変動してリサイクルなどに非常に影響があるとか、そういう不測の事態、予期せぬ変動においてもきちんと業務が継続し、市民生活をきちんと支えられるような体制というのをある程度装備しておかないといけないということで、それを重点5にしています。  それから最後に5ページ目が市民・事業者の皆さんとの協働ということで、各主体との連携推進、それから普及啓発を進める、それから4の3として環境教育や環境学習の推進ということで、これらに関連するところを右に出して、パートナーシップの形成を重点に進めていきたいということで計画しています。また中身につきましては、次回以降計画案をまた検討していく中でご意見をいただければと思います。2ページ目から5ページ目までは、参考ということでご覧いただければと思います。私からは以上です。 永井委員長  はい、どうもありがとうございました。ただ今説明のありました重点施策の方向についてご意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。はい、B委員。 B委員  今コンサルの鈴木様からご説明があった中で、ちょっと確認したいことがあるのですが。何点か共通しているのですが、例えば2ページの1の3の循環型事業活動の促進、それから(3)の自主回収の促進というのがありますね。ここには「メーカーによる商品・容器の自主回収事業などの促進」、こういう文言があります。それから4ページでしたか、他の所にもメーカーとの協業とかいう話があるのですが、これは具体的には何のことをおっしゃっているのですか。 コンサル(鈴木)  はい、よろしいでしょうか。まず具体的な事例から申し上げます。例えば有名なのがライオンさんとか、そういう日常品を作っているメーカーさん、ライオンの会社は墨田区にありますが、墨田区で歯ブラシの回収をするというのを始めたというのがあります。今プラスチック資源循環促進法というものができたおかげで、メーカーさんが自分の出した商品をもう一回回収するということに関しての規制が緩められて、そういうものを進めようというのが出ています。例えば調布市内でも、ユニリーバ(シャンプーや洗剤など日用品を売っている会社)が回収ボックスを島忠に置いて空き容器を回収しポイントをあげるといった動きがやっと少しずつ新しく始まったところというのがあります。なので、そういうのをもしやりたい、やっていこうという事業所があったら、そういう情報を市民の皆さんに提供したり、そういう形で後押しすることは可能ではないかという辺りです。すみません、長くなって。 B委員  ありがとうございます。 事務局(雨宮)  事務局から雨宮です。今の自主回収の話ですが、調布市内につきましては、例えば昨年度の2月ぐらいから開始した取組ではあるのですが。コンタクトレンズを作っているアイシティさんという企業と調布市が協定を締結しまして、コンタクトレンズの使い終わった後の空ケース、ポリプロピレン、プラスチックで作られているものですが、あちらの企業が自主回収しているものではあったのですが、そういったところでの協定を締結しまして、調布市内の各公共施設の中に回収容器を設置して、最終的にはメーカーさんのほうにお返しするというような取組をしたところです。  他のものとしては、使用済みのインクカートリッジ、これは現状調布市内では不燃ごみとしてお出しいただけるものではあるのですが、ジットさんという会社とこちらが連携して各公共施設の中に回収ボックスを設置して、再度またリユースインクカートリッジというような形で利用されることになります。そういう部分での自主回収を今後強化していく中の一環として、今回こちらの資料にも掲載させていただいたものです。以上です。 永井委員長  どうもありがとうございました。いかがでしょうか。その他いかがでしょうか、重点施策について。G委員、お願いします。 G委員  市の職員のGです。どこまで表現していいかということがありますが、テーマとしては1ページ重点施策(案)の重点6「パートナーシップの形成」というテーマに関してです。  視点としては、まず1つは先ほどスローガンの業務の中で委員の皆さまから意見をいただいた中で、「『みんなで目指そう』というフレーズ、ここはいいよね」、あるいは「自分たちもやっているよ」というようなお声もいただきました。そういう視点ですとか、もう1つが1ページの計画項目(案)はまだこれからですが、ざっと数えると14項目あります。そのうち強化するべきテーマとして上げているのが10、新規が2つ、継続が2というような構成になっています。  これはどれもが強化するべきポイントでもありますから、当然どれもが重点施策につながってくるということが当然あるのですが。やはり一番これから大事にしていくべきだなというのは、「みんなで目指そう」ということからすると、パートナーシップの形成、要は先ほどの各主体者のそれぞれが連携し、かつパートナーシップを作りながら、ごみ減量、分別、リサイクルというような取組というものが非常に大事なことなのだろうな思うと、ここのテーマに関しては4の1、4の2、4の3とあって、4の2だけが継続というようになっていますが、実質的には全体でやっていくということが密接不可分の関係ですから、どれが強化していくべきテーマなのだろうなと思っています。  そこで環境教育とか環境学習や普及啓発もセットでありますが、ぜひ力を入れていきたいという思いが1つです。それから先ほどその他の中でご意見をいただいた「みんなで目指そう」ということ、そうした場合に5ページになりますが、パートナーシップの形成だけで終わらせるのかということです。パートナーシップを作った上で一歩前進していくという取組が、この中の意味合いなのだろうと思います。この辺りの文言を含めて、あるいは計画項目の内容についても、いろいろなテーマがこれにつながってくるのかなということを、スローガンの中でいろいろなご意見をいただく中で、この資料を見ながら感じたところです。いったんはここで事務局としては、ご提案させていただきましたけれども、今日の皆さまからのいろいろなお声やご意見を踏まえた上で、その他の内容も含めてですが、この重点6のパートに関しては、皆さまから「こういうことが必要ではないか」などのご意見をいただければ、今後この分についてはしっかりと整理をし、また皆さんのご意見をいただきながら進めていけるようなパートにしていきたいという思いでいます。ちょっと長くなりましたが以上です。 永井委員長  はい、どうもありがとうございました。その他いかがでしょうか。 H委員  すみません、イトーヨーカ堂のHです。今新しくお話があった中で、私もこの項目を見ていて、環境教育とか教育に関わるところで、今年度は少し小学生の見学とかを受け入れているのですが。イトーヨーカ堂のほうで結構重点で各店が取り組んでいる、小学生に例えばペットボトルのリサイクル機を見てもらったり、いわゆる環境学習という視点で、イトーヨーカ堂もしくはセブン&アイの取組というのを見ていただく機会というのは結構あります。今一番小学生というのがSDGsや廃棄物などに関心があるところなので、この重点施策の中でいうと、例えばいわゆる教育機関とか市民団体という表現になっているのですが、民間の活用という所、普段買物に来ている所でという伝え方というのもあるのかなと思います。特に6月の環境月間だったら、リサイクルした商品を店内で展示していたり、うちの店ではやらなかったのですが、近隣の武蔵境のお店だと、実際に小学生に展示パネルの前で環境の取組を説明したりということで関心を持っていただくということができています。このパートナーシップという中で、民間という言葉は出ていないというところでは、使えるチャネルとしては、そういうことも入れていただいて、実際に現場で活用しているというのもあります。実際にはごみ減量とかリサイクルで減らしている所の評価をお願いしますという、ごみの排出に関しての所での協力という表現はありますが。環境教育、あとは回収の拠点という、一番最初の時にも言いましたが、拠点として利用できる商業施設はいっぱいあると思います。そういうような日本語とか施策が入ったら、われわれももともと協力する形でやっているし、市政の中としてそういうところもパートナーシップを組むのだよというのが、特に教育面、あるいは、私はスローガンの中で言った「世界」とか、イトーヨーカ堂は「未来につながる」という言葉をよく使っているのですが、将来につながるようなところに対する教育への新しい一歩というのは前向きにしたいと思っている中で、言葉表現等々が入ればいいなと思っているし、実際にそれを行っていただきたいというのが今思うところです。以上です。 永井委員長  はい、大変貴重なご意見をありがとうございました。その他よろしいでしょうか。 事務局(雨宮)  すみません、先ほどのスローガン(案)の際に、C委員のほうからご質問をいただいた件に関して、お答えするタイミングを逃してしまっていましたので、発言させていただきたいと思います。先ほどC委員のほうから、カーボンニュートラルのような定義が、ごみゼロという表現にも含まれるかどうかというご質問に関してです。こちらは明確な定義はなく、あくまで市民の皆さま、行政、事業者も含めた皆さまで、ごみをゼロに近づけていくということを、スローガンのインパクトの中で表現を使わせていただきたいということで、今回事務局から案として出させていただいたしだいです。またごみゼロとカーボンニュートラルという考え方、ゼロカーボンシティ宣言、こちらは全く無関係のものではなく、2050年二酸化炭素排出実質ゼロに向けた目標といいますのは、廃棄物行政に関して大いに関係するものであると認識しています。焼却されるごみを減らしたり、資源化されたり、リサイクルを推進していくという観点で、ゼロカーボンに近づくものと認識していますので、今回あえて並立させて表現させていただいたものです。以上です。 永井委員長  ありがとうございました。それでは議題3の計画目標の設定について、事務局から説明をしていただきたいと思います。 3 計画目標の設定について 事務局(東澤)  資料4「計画目標(数値目標)の設定について」をご覧ください。本日設定する「計画目標」とは、計画に定めたさまざまな取組を進めていく上で重要指標となる総合的な 数値目標です。こちらの資料には、現行計画の数値目標と新たな計画目標(数値目標)の設定の考え方について記載しています。内容についてコンサルからご説明します。 コンサル(鈴木)  鈴木です。この資料4ですが、左のほうには今の計画の数値目標を示させていただいています。大きく3つに分かれていまして、家庭から出るごみの原単位です。これは可燃ごみ・不燃ごみ・粗大ごみが主なごみですが、この家庭から出てきたものの重量を人口で割って1人当たりを出し、365で割ってさらに1日当たりを出すということで、目標を立てているものです。  それから数値目標2は、いわゆる資源化率、リサイクル率といわれているものです。家庭系ごみの段階でどのぐらい資源に分別されているのか、それからリサイクルセンターでいろいろ選別したり、金属を取り出したり、エコセメントをやったりというものも含めて、どのぐらいの総資源化率になるのかというもので定めているのが数値目標2です。  それから3が最終処分量ということで、こちらはエコセメントという形で焼却灰を埋め立てをせずにリサイクルしていますので、ずっとゼロが続いているというものです。  これに対して新たな数値目標の考え方ということで、右のページの「2.」という形になります。幾つか検討課題がありまして、やはり事業系ごみというのが昨今増えていて、コロナでちょっと頭打ちになりましたけれども、やはり全体としては増加傾向が続いています。これを何とか抑えられないかという中では、数値として抑える必要があるのではないかということです。ただ、コロナで例えば外食が減ると飲食店のごみが当然減ってしまいますが、その分家庭で食べるので家庭系のごみが増えるというように、ある程度トレードオフといいますか、行ったり来たりという関係もあるので、ここら辺は全体的に見て考える必要もあるのかなというところです。  それからリサイクル率の扱いです。黒丸の2つ目ですけれども、資源、特に新聞とか雑誌といった古紙類の排出量そのものが今減っていますので、どうしても右肩下がりのほうになっていきますけれども。それを引き続き目標としていくか、もしくは質ということに関して、例えば古紙のリサイクルとプラスチックのリサイクルはちょっと意味合いが違います。古紙ですと元が木材ですので、こう言ってはあれですが、燃やしてもカーボンニュートラルだと言い張ることができますが、プラスチックは石油から作られますので、CO?の削減という意味から燃やさないほうがいいと、そういうリサイクルの質にも注目したほうがいいのではないかといったこともあります。  それから最終処分量ゼロ、これは改めて計画目標とするべきかどうかというのはありますが、下に計画目標の設定として幾つかあります。1番から5番までありますが、全部立てなくても必ずしもいいとは思いますけれども、この計画の理念や取り組んでいきたい内容を考えて、計画全体のどこをチェックすると、みんなが目指せる数字として目標を立てられるかというところを考えたいと思っています。  目標案1は、これまでどおりやはり一人一人のごみ削減の分別の取組が数値として見えるといいなと考えたものが、家庭系ごみ原単位1人1日当たりの量という形で設けます。  目標案2としては、事業系や資源も含めて不用物排出量全体を抑える観点から、総ごみ排出原単位という形で抑えたらどうだろうかということです。  それから目標案3は、総資源化率です。これも引き続きごみ分別徹底の観点からチェックしていったらどうだろうかということです。右肩下がりというのはどうしてもありますので、目標として立てるのか、ただ単にチェックしていくだけでいいのかというところも含めて、ご意見をいただければと考えています。  それから4番目の案は、CO?の削減量です。これもゼロカーボンシティという観点から、プラスチックをなるべく燃やさない方向が望ましいのですけれども、普段の分別などをさらに進めて燃やさないようにしていく排出抑制も大事ですけれども、そういうものを減らしていく、燃やすことによって出るCO?を削減していく、その量を目標として立てるというものです。ただ、これはどうしてもごみの中のプラスチック量というのは、統計的には直接重量を計りませんので、いわゆる組成分析調査からの推定という形になりますが、そういう形でチェックしていきます。  それから目標案の5としては、最終処分量です。こちらはもちろんずっと掲げていまして、ずっと達成しているのですが。行政の姿勢として、最早次がないと言われていた日の出町の最終処分場を、今後ともそういう形で最終処分量ゼロというのを、他の地域の市町村の1つの行政の責任としてこれを保っていくのだと、こういう姿勢の表れとして引き続き掲げるのはどうだろうかという案です。  この5つ全部を掲げる必要はないですが、こういったものの中から2つか3つぐらい、この計画の目標として分かりやすく象徴的なものを選べればということです。当然のことながら、ごみ行政にはいろいろな数字が出てきます。集団回収に参加した団体の数とか、例えば店頭回収をやっているお店の数とか、食品ロスのいわゆるフードドライブをやった結果、どのぐらい貯金が集まったとか、いろいろな指標が出てきます。そういうものは個別の計画の下で、こういう数字でチェックしていきましょうということは掲げられるのかなということで、下のほうに例として掲げてありますので、ご覧いただければと思います。以上です。 永井委員長  はい、どうもありがとうございました。ただ今説明のありました資料4について、ご意見を伺いたいと思います。事務局から5つの案が出されていますが、本日協議してきました資料2や資料3の内容などを踏まえて、これらのうちどれを計画目標として設定すると良いと思われるか、ご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。 江尻副委員長  いいですか。 永井委員長  はい、どうぞ。 江尻副委員長  江尻です。前回の計画では、ふじみ衛生組合の工場の建設がまだ完了していないというようなことがありまして、事業系のごみに関しましては、処理方法が他市に持っていくというようなこともありまして、料金の設定が高くなっていたというのがあったのですね。それが工場ができた今は、下げるということが多分条件だったのだろうと思うのですけれども、下がったことも1つの原因なのかもしれませんが、事業系ごみがやはり予想どおり増えてしまったというような現実が今あります。それを含めてどう考えるかということが、今多分重要なことになってくるのかなと思っています。  10年前に前回の計画を立てた時にも、相当事業系も絶対に増えるというような意見も相当に出たと記憶はしているのですけれども。今後どういうふうに変わっていくかということが分からないままで、事業系は増えるであろうというような予測だけで総ごみ量ということで考えるよりも、ここはあえて家庭のごみというところにターゲットを絞るべきだろうというようなところで、この10年間これが1つの目標として行われてきたというような背景があると考えています。  それを思いますと、今鈴木さんからもお話がありましたし、今皆さんもご存じのとおり、ここのところやはり事業系ごみに関しても併せて考えなくてはいけないというような状況が出てきています。要するに事業系が増えているというようなことと、それから資源も含めて家庭から排出するものをできるだけ減らしていって、家庭の中で購入するような、いわゆるリデュースの活動を拡げていくということを考えると、総ごみ排出量というのは非常に重要な数字かなと思っています。今回の新しい計画は家庭系ごみについてはもちろん数値を出せば出ると思いますが、総ごみ排出量のほうを目標として設定すると良いのかなと思っています。以上です。 永井委員長  はい、ありがとうございました。大変貴重なご意見だと思います。その他いかがでしょうか。ご意見はありますでしょうか。 A委員  Aです。今回もやはり3つなのでしょうか。数については、事務局としてはどのようにお考えでしょうか。 事務局(雨宮)  事務局の雨宮です。今の現状、計画目標を何個決めるかというのは明確に決まっていなくて、皆さんのご意見でしたり、協議等を踏まえて決定していこうと思うのですが。あくまで指標として参考にしていただければと思うのですが、近隣自治体さんの同じような計画目標をお調べすると、だいたい2つか3つぐらいを設定している自治体さんがおおむね多いのかなという印象でした。目標が多様化すると、進行管理が難しくなったり、個別の評価に引っ張られてしまって、評価方法が複雑化、厳格になってしまうという点の問題があるということから、あまり多くは設定されていないのかなと見受けられます。以上です。 永井委員長  はい、よろしいですか。 A委員  ありがとうございました。私は最終処分量は多分透明なエコセメントの関係でずっとゼロにはなると思っているので、CO?あたりに差し替えているというのはいいのかなと考えています。以上です。 永井委員長  はい、ご意見ありがとうございました。今のご意見について何かありますでしょうか。はい、どうぞお願いします。 三ツ木:事務局ごみ対策課の三ツ木です。1つ補足というか、エコセメント化施設の件が出ましたので、ちょっと補足をさせていただきたいと思っています。事務局案でこれを進める中で、今エコセメント化によりまして、焼却灰は埋め立てゼロというのが、平成18年から続いています。今後もエコセメント化施設は継続するということが事業目標として決まっている中で、ゼロという目標値は持たなくてもいいのではないかと、当然継続できるものとして、当たり前のこととして、ここに目標として掲げる必要はないのではないかという議論がありました。  今は極めて安定した稼働をしていますので、今後もしっかりと焼却灰の埋め立てはゼロ、エコセメント化施設をしていけるというところが決まっているというところは、それを構成します他の25市1町のそれぞれの基本計画の中でも、これを目標値として掲げる所は今半々ぐらいになってきているというところです。  だから、一方で調布市というか、ごみを担当するわれわれの部署としては、稼働15年がたとうとしている中で、もともとの最初の根底の所が少し忘れかけられてきているのではないかというのを、ちょっと危惧しているところがあります。  調布市のごみとしては、そもそも大量廃棄の時代背景から、地区内で最終処分場が確保できなくなったというところから、この今26市町によって造った一部事務組合の所の広域処分場の設置というのが始まりです。これを日の出町がしっかりと受け入れてくれたことが始まりで、今そこにエコセメント化施設ができ、かつ焼却灰の埋め立てをしなくなっているということです。焼却灰を埋め立てていた場所のだいたい45%ぐらいまで埋め立てが進んだところで、今それが止まっているという状況です。  これがやはりもともとあったものというのは、最終処分場の延命化というのが、ごみも減量しなくてはいけないし、資源化も進めなければいけないという、そもそものところにありまして、われわれはやはり日の出町がそれをしっかりと受け入れてくれたことに対して敬意を示していかなくてはいけないというところが最低限根底にある、そこの土台の上に立って今エコセメント化施設が稼働している現状においてどう考えるかということだと思うのです。  その中でごみ最終処分場の延命化というのは、やはり未来にも引き継いでいかなくてはいけない大事な重要な課題であると認識しています。なので、あえてこの今のエコセメント化施設という取組が、CO?の問題もあるので、どこまで未来永劫していくかというところはまだ決まっていないところですが、この先40年・50年と続くものではないかもしれませんが、その前にやはり最終処分場の延命化を図るために焼却灰を減らすのだと、そういう試みについての市の意思というのですかね、それは今の段階でいうと焼却灰の埋め立てゼロというところを目標に見せていくということが非常に重要なことなのかなということを考えまして、今回はそこの1つの計画目標値として示させていただきました。すみません、長くなりましたが、補足となります。 永井委員長  はい、どうもありがとうございました。B委員、お願いします。 B委員  簡単に意見を申し上げたいと思います。計画目標の設定案が1から5まであるのですね。A委員が、最終処分量の代わりにCO?削減量を設定したらどうか。一方で調布市の三ツ木さんは、これは過去の重要な結果でこれができたわけで、世界でも日本でも誇れる事業なので、これを残しておくべきではないかとのご意見でした。皆さんの意見にはそれぞれ意味があると思っています。私の意見としては、1から5の設定案は、それぞれがとても重要な指標なので、できたら1から5まで全部開示していただくわけにいかないかなというものです。以上です。 永井委員長  はい、どうもありがとうございました。多様なご意見が出ていますけれども、今回のご意見を受けまして、今後とも事務局とつながって次回にまとめさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。 3 その他 事務局(東澤)  皆さま、さまざまなご意見をいただきまして、ありがとうございます。本日まとまり切らないお話を多数いただきましたので、委員長・副委員長と調整の上、次回改めて案という形をお示しさせていただければと思います。ありがとうございました。議題については、今までの議題3で以上となりますが、本日参考資料1としてお配りしています「調布市ゼロカーボンシティ宣言」についてご説明をさせていただきたいと思います。参考資料1をご覧ください。こちらは令和3年4月16日に、調布市と調布市議会が表明した「調布市ゼロカーボンシティ宣言」の全文です。これまで本委員会では、言葉としてはお伝えしつつも、資料としてご提供していなかった資料です。今後次期基本計画における個別施策や数値の設定など作業が本格化していく前に委員の皆さまにお伝えし、次期計画を策定する上で市の廃棄物処理の計画としてどのようなことが求められているか、関連しているかなど、策定に向けた意識付けに寄与させていただくため、ご紹介させていただきます。  近年地球温暖化が一因ともされる大規模な森林火災、集中豪雨といった自然災害が世界各地で発生し、気候変動がもたらす影響は深刻さを増していて、市民生活や社会経済活動への影響も身近なものとなりました。令和元年10月に発生した東日本台風(台風19号)は国内各地に甚大な被害をもたらし、市内でも多摩川沿いでは大規模な浸水被害を生じました。こうした状況下において、調布市としても安定した生活、豊かな自然環境を守り、次世代へ継承していくことが求められていて、その実現に向けては国際社会の共通の目的であるSDGsの達成に向けて、誰もが住みやすい自然循環型社会への転換や、脱炭素社会の実現など、地球温暖化への適応・対策に向けた取組の強化が喫緊の課題となっています。  調布市は、こうした気候危機の状況を、市民・事業者の皆さんと共有し、将来に向けて安定した気候に育まれた生活や文化を継承していくため、令和3年4月、目指す将来像を「めざそう 脱炭素のまち調布~ひとりひとりの“かしこい選択”がつくる わたしたちの暮らしと未来~」とし、市議会と共同で2050年までに、市内の二酸化炭素排出を実質ゼロ、カーボンニュートラルにすることを目標にしたゼロカーボンシティを目指すことを宣言しました。  これは調布市の長期的な目標であり、調布市次期一般廃棄物処理基本計画と計画期間が同一であり、調布市の最上位計画となる次期第六次調布市総合計画でも重要指標として位置付けられることになります。  現在策定中の一般廃棄物処理基本計画においては、この長期目標を見据えた上で、誰もが安心して暮らせる資源循環型社会、脱炭素社会の礎となるバランスのとれた廃棄物および資源循環施策を展開する上での計画となるよう求められているということを強く意識し、策定に臨まれるようにお願いを申し上げたいと思います。ご説明は以上になります。  続きまして、前回B委員からご質問をいただいていました製品プラスチックのリサイクル費用についてお話をさせていただきます。本日資料のお配りはしていませんが、説明と併せ補足資料を画面にお示ししますので、ご覧ください。 コンサル(鈴木)  鈴木です。資料が画面のほうで見えると思いますけれども。前回ご質問がありましたけれども、容器包装プラスチックと製品プラスチックと、それぞれ言い方が違いますが、要はプラスチック全体を集めて、この20年ぐらい歴史がある容器包装リサイクル法の仕組みでリサイクルできるという仕組みが、この4月から導入されました。調布市さんでは、今のところ容器包装プラスチックのみをリサイクルしています。今後製品プラスチックも集めようという時に、これを容器包装プラスチックと一緒にやるのか、別のやり方はないのかというようなニュアンスのご質問をいただきました。残念ながらペットボトル以外の家庭系のプラスチックは今全く売れない状態ですので、何らかの形でお金を払ってリサイクルするしかないということです。  では、そのお金は幾らぐらいなのだろうかということも含めて、ここの画面に式があります。簡単に言うと、製品プラスチックをざっくり言うと、多分700~800トンぐらいが出てくるかなというのが、組成分析調査からの推定です。これをリサイクルするのにトン当たり幾ら掛かるだろうかということですが、これは実績がまだあまりありません。容器包装リサイクル法は20年の実績があり、去年の段階では化学リサイクルということを行いますと5万円ぐらい、全国平均が5万1,312円と細かいですが、これを使わせていただくと、だいたい4,000万円ぐらい余分にリサイクルするのにお金が掛かるということです。他にも多分こまごまといろいろな経費が掛かりますけれども、やはりこういう追加費用を払わなければいけない状況なのかなと思います。  国のほうでは、これだけだとまずいということで、市町村に対する補助といいますか、地方交付税で手当てができないかということをやっていますが、まだちょっと明らかになっていませんので、次回以降の策定委員会で、そこら辺が明らかになってきましたら、またぜひお知らせしたいと思っています。ちょっと計算の詳しいところは省略させていただきます、すみません。以上です。 永井委員長  どうもありがとうございました。それでは次回第6回の策定委員会の日程について、事務局から説明をお願いしたいと思います。 事務局(東澤)  次回第6回策定委員会の日程ですが、9月頃開催の予定としています。開催日につきましては、後日委員の皆さまのご予定を確認し決めさせていただきます。改めて皆さまにご連絡をさせていただきますので、よろしくお願いします。 永井委員長  はい、どうもありがとうございました。ちょっと時間がオーバーしましたが、大変重要な委員会になったのではないかと思います。それでは本日の第5回策定委員会はこれで終了します。皆さま、大変お疲れさまでした。 (一同)  ありがとうございました。 (終了 18:20) 1