令和4年度 第1回 調布市子ども発達センター運営会議 議事録要旨 日  時 令和4年7月5日(火) 午後3時~午後4時20分 場  所 Zoomを使用したWeb会議 出 席 者 1 運営会議委員  出席 11人(うち1人代理出席)   欠席  2人 2 オブザーバー  2人 3 事務局     7人 議事次第 1 センター長あいさつ 2 委員・事務局等紹介 3 会長・副会長の互選 4 議題 (1) 令和3年度子ども発達センター事業報告について (2) 令和4年度子ども発達センター事業計画について (3) その他 5 配付物 (1) 資料1 令和3年度子ども発達センター事業報告 (2) 資料2 令和4年度子ども発達センター事業計画 (3) 資料3 調布市発達相談コーディネーターについて (4) 資料4 調布市子ども発達センター運営会議要綱 (5) 資料5 調布市子ども発達センター運営会議委員名簿 議事録 1 センター長あいさつ 2 委員・事務局等紹介 (1) 委員及び事務局の紹介 (2) 事務局から本会議の主旨を説明 (3) オブザーバーの出席承認 3 会長・副会長の互選  委員の互選により,会長・副会長として承認される。 4 議題 〈 事務局 〉 資料1「令和3年度子ども発達センター事業報告」について。 子ども発達センターは,3つの事業,相談事業,発達支援事業,通園事業を実施している。令和3年度の数値については,まだ暫定値となっている。 ア 相談事業  ●子ども支援事業(利用相談・一般相談・在籍児相談) 子ども発達センター利用に関する相談や子どもの発達に関する不安や心配についての相談等に応じるもの。   延べ相談件数  2,060件。   利用相談 1,473件。   一般相談 255件。   在籍児相談 332件。  ●子ども施設訪問事業   利用施設数20施設,利用人数25人  ●巡回支援事業(令和3年度からの新事業) 発達センターの専門職が特定の幼稚園・保育園を定期的に巡回し,職員に子どもへの対応やクラス運営方法等について助言や研修を行うもの。   訪問園数 幼稚園・保育園それぞれ1園 イ 発達支援事業(個別療育・グループ療育) お子さん一人一人の年齢や発達に応じて個別指導・グループ指導を行い,お子さんと御家庭を支援する。  実施回数  3,465回  実利用人数 636人  延べ支援数 7,890件  報告書作成 432件  就学支援シート 131件  通園事業利用のお子さんの就学支援シート 17件 ウ 保育所等訪問支援事業  児童福祉法に基づいた事業。月2回程度,定期的に保育所等にセンターの職員が訪問し,お子さんの集団生活への適応に向けて施設職員へ助言や相談を行う。 利用人数 2人 訪問回数 25回 エ 居宅訪問型児童発達支援事業  重度の障害などのため,通所支援を利用することが困難な障害児の居宅を訪問し,日常的な動作の指導や生活能力の向上のために必要な訓練を行う。  実績 0件 オ 相談支援事業  障害者総合支援法,児童福祉法に基づく事業。福祉サービス利用に係る支援を行う。障害児相談支援,計画相談支援の計画作成及びモニタリングを実施。  ・通園事業の新入園児数が前年度に比べて多かったこと,短期入所などの新たなサービスを併せて利用することを希望する方が増えたことが,前年度と比べて計画作成数,モニタリング数が増加したことの要因と考えられる。  計画作成 延べ139件  モニタリング 延べ112件 カ 緊急一時養護事業・リフレッシュ支援事業 ・新型コロナウイルスの影響に伴い,令和3年4月26日から5月31日までは,夜間区分を休止した。6月1日から9月30日までは,夜間区分の利用を午後8時までとするよう,利用者に協力を要請した。  ・令和2年10月から,リフレッシュ支援事業について休日や夜間の利用も可能にするなど制度を変更し,この制度変更が延べ利用者数の増加につながったと考える。  ●緊急一時養護事業   延べ利用者数 51人   実利用者数 17人  ●リフレッシュ支援事業   利用者数 120人   実利用者数 25人 キ 通園事業   新型コロナウイルスの影響に伴い,10日間通園事業を休止。   開所日数 229日   延べ利用人数 7,421人   在籍児数 39人(7月5日現在) 質疑 〈 委員 〉  就学支援シートの作成数を教えてほしい。また前年と比べて作成数は増えているか。 応答 〈 事務局 〉  発達支援事業は131件,通園事業は17件。前年度の就学支援シートの作成数は発達事業は155件,通園事業は12件だったので,発達支援事業は20件ほど減り,通園事業は5件増えている。 質疑 〈 委員 〉  居宅訪問型児童発達支援事業は,令和3年2月にサービス提供を開始し,令和2年度と3年度の実績はないとなっているが,これまで利用者はいなかったということでよいか。 応答 〈 委員 〉  居宅訪問型児童発達支援事業は,未就学児が対象で,1歳児以上で児童発達支援事業施設に通えていない方のためのものとして用意をしているが,今のところ対象者がおらず,実際の利用実績はない。 質疑 〈 委員 〉  この制度を導入した経緯を教えてほしい。要望があったのか。 応答 〈 委員 〉  児童福祉法が改正され,重度の障害があるお子さんや,医療的ケアの必要なお子さんを訪問して,療育を提供する法内事業で,発達センターでも体制を整え事業を開始した。 質疑 〈 会長 〉  巡回支援事業について,「幾つかの専門職が特定の幼稚園及び保育園を定期的に巡回する」とあるが,この「特定の」というのは,具体的にはどういう意味が含まれているのか。 応答 〈 事務局 〉  保育園・幼稚園,子ども施設を全園お伺いすることは難しいため,御希望のあった施設から巡回支援に対して趣旨を御理解いただき,研修を受けたいと申出のあった園を数園しか選べないという事情から,「特定の」ということになっている。 質疑 〈 会長 〉  現場からの希望に対して,それに応えるという意味での「特定」であるということを理解した。特に幼稚園は園ごとに保育・教育方針が異なるため,支援や助言方法に苦労があったのではないか。今回の幼稚園では,保育の考え方に大きなずれはなかったか。 応答 〈 事務局 〉  幼稚園にはそれぞれの教育方針があるため,巡回支援では園の方針に踏み込むことはしていない。配慮を要するお子さんに対して,「どのような手だてをすると,集団でお子さんが育っていけるようになるか」という点で,園の先生方のスキルアップや,環境設定等の一助となるところでの支援を行っている。 〈 会長 〉  園の保育方法に対してもアドバイスをしていると思ったが,方針には踏み込まずに,行っていることが理解できた。 〈 事務局 〉 資料2「令和4年度子ども発達センター事業計画」について。 この事業計画は,新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ,令和4年4月1日付で作成したが,今後の感染拡大の影響等により見直しが必要になる可能性も考えられる。  東京都は,令和4年3月22日から5月22日までをリバウント警戒期間に指定したが,当該期間中,子ども発達センターでは事業の縮小や休止はせず,入館時の検温や体調確認,手指消毒や手洗いの励行,館内や玩具などの消毒,小まめな換気など,基本的な感染防止対策を徹底した上で事業を運営した。  令和4年2月15日から,東京都による通所系・訪問系の事業所における集中的抗原定性検査を開始し,令和4年度も引き続き,週1~2回,全職員に対して抗原検査を実施している。今後も国や東京都の動向や取組に注視しながら,柔軟に対応する。 ア 目標  ●発達に遅れや偏りのある子どもと,その心配のある子ども並びにその家族に対し,療育及び子育て支援を行うことにより,子どもの健やかな成長を促す。  ●第2期調布市障害児福祉計画に基づき,引き続き地域における中核的な支援機関である「児童発達支援センター」として,子どもと保護者に寄り添った事業の充実を図る。  ●障害児等に対して一貫した支援を推進するため,本人支援,家族支援,地域支援の各分野において,関係機関との連携を図りながら支援体制の充実を図る。 イ 事業方針  ●通園事業の円滑な運営(児童発達支援)   ・調布市社会福祉事業団との連携により安定的な運営に努め,引き続き専門性の確保と療育内容の充実を図る。   ・給食提供については,令和4年度から,事業団に栄養士を新規に1人配置することで,きめ細かな献立作成やアレルギー対応の徹底,また,子どもの食生活についての指導・助言を行う等,より安全で充実したサービス提供に努める。  ●発達支援事業の充実   個別指導やグループ指導により,子どもの発達状況について保護者の理解を促すとともに,一人ひとりの発達に応じた療育を実施する。  ●相談事業の充実   発達に障害や偏りがある子どもの就園・就学や,療育機関の利用,医療機関への受診等について,保護者にライフステージに応じた情報提供を行うとともに,ライフステージの移行期において家庭や支援機関等と連携して情報の引継ぎを行い,支援サービスのコーディネートを行う発達相談コーディネーターを1人配置し,相談体制を強化する。 ウ 事業計画  ●通園事業   子どもの特性に応じた個別的療育プログラムを提供し,社会的能力,認知能力,運動・活動能力等の育ちを支援する。   定員 1日40人   対象 3~5歳児の障害児(児童福祉法に規定する障害福祉サービス受給者証の交付を受けている者)   通園日 月曜日~金曜日(土曜日・日曜日に行事の場合は,振替休園とする)   通園時間 午前9時30分から午後2時30分まで   ・事業運営を調布市社会福祉事業団に委託。児童福祉法における児童発達支援の事業者として,運営主体である社会福祉事業団及び障害福祉課との密な情報共有に努め,安定的な運営に努める。   ・平成30年度に医療的ケアを必要とする子どもの受入れを開始し,今年度も2人の対象児を受け入れている。   ・令和2年10月から開始した給食提供については,栄養士を新規に1人配置することで,きめ細かな献立作成やアレルギー対応の徹底,また,子どもの食生活についての指導・助言を行う等,より安全で充実したサービス提供に取り組む。  ●発達支援事業   子どもの年齢や一人ひとりの発達に応じて,個別療育やグループ療育を行う。遊びを通じて子どもの健やかな成長を促し,関係機関との連携を行いながら,子育て家庭を支援する。7月1日現在452人の在籍。  ●相談事業   子どもの発達に心配や不安を抱えている保護者からの相談や,子ども施設からの相談に対応するほか,関係機関と協力し,子育て家庭を支援する。   ・保護者が就学以降も継続して相談できること,発達に遅れ等のある18歳未満の子どもや,その保護者も対象とした相談機関であることについて周知を図る。  (ア) 障害児相談支援事業    障害児相談支援事業の実利用人数については,障害福祉課で受給者証を発行している18歳以下の人数の見込み量は580人。受給者証を申し込む際にセルフプランを提出する方も多い状況があり,発達センターでサービス利用計画を作成する見込み量としては140人と想定している。  (イ) 保育所等訪問支援事業    利用人数7人に対して,延べ利用日数を84日と見込んでいる。 〈 事務局 〉  資料3「調布市発達相談コーディネーター」について。  ・令和3年度に調布心身障害児・者親の会から,子どもの発達相談全般に係る総合窓口として,コーディネーターの配置要望があり,新しい職種として発達相談コーディネーターを配置し,子ど も発達センターの相談体制を強化する。 ・資格・要件は,社会福祉士,精神保健福祉士,公認心理師,臨床心理士,臨床発達心理士のいずれかの資格を持っており,保健,医療,障害福祉,児童福祉に関する相談業務や,子どもの発達 に関する相談業務の実務経験がある者。 ・職務内容は,子どもの発達相談に関する総合案内窓口として位置づけ,発達に障害や偏りがある子どものライフステージと,その変化に応じた情報提供や関係機関への橋渡しなど,サービスの コーディネートを行う。  ・現在,採用選考を行っており,令和4年9月1日付で配置し,OJT研修などの人材育成をしながら活動を開始予定。 質疑 〈 委員 〉  親の会の要望として配置をお願いしたので,ぜひいいものにしてほしい。資格要件に「心理士」とあるが,「心理士」よりは「福祉士」のほうが,より幅広い情報提供が行える印象を持っている。「心理士」でも様々な分野の知識がある方もいるので,その点の人選で注意すべきところを教えてほしい。  また,総合案内窓口というのは,どこに設置されるのか。 応答 〈 事務局 〉  資格・要件の「心理士」については,「心理士」でもいろいろな仕事をされて,ケースワーカーのような働き方をされていることもある。そのような方を含め,有資格者を採用できればと思い,「社会福祉士」,「精神保健福祉士」に加えて,「心理士」の資格も要件として加えている。募集自体は7月1日に締め切ったが,応募の要領の中でケースワーカーの経験者を採用において優遇すると明記している。ケースワーカーのような働き方が可能な方を採用したいと考えている。  総合案内窓口という位置づけだが,子ども発達センターに配置し,相談担当職員と共に動き,ケースワーカーのような働き方を考えている。窓口というと1つ受付を設けるように聞こえるが,分かりやすいPRとして,周知していきたいと考えている。 質疑 〈 委員 〉  1名の配置ということだが,1名だと得意な分野が限られていることもある。今後,複数名配置することを検討していただけないか。また,月に16日の勤務を2名で分けるということは考えていないのか。 応答 〈 事務局 〉  今の時点では1人の採用と考えている。まずは調布市の制度等を知ることが前提となるため,月8日だとなかなか積み重なりづらいと考える。1人を育成しながら,その活動の実績に応じて体制について考えていきたい。  発達相談コーディネーターの配置を効果のあるものとしていくためには,委員の皆様の御所属である関係機関,関係部署の方々の御理解と御協力が必要となるので,よろしくお願いいたしたい。 質疑 〈 会長 〉  コーディネーターの資格・要件の実務経験の一般的な記載方法だと,「中身,何時間以上とか,何年以上」等を目にするが,今回省いた理由,あるいは最低このくらいは勤めていてほしい等の要件があるのか。 応答 〈 事務局 〉  実務経験を考えるときに,例えば「3年以上」等の要件があったほうがいいのではないかと,いうところも検討したが,週に1回で3年なのか,週に5日で3年なのかというところでは,実務経験が異なると考える。一律に3年や1年とすることで,実務経験が豊富な方がいた時に,省かれてしまうと,大変もったいない。あえて記載せずに,募集時の申込書で,実務経験をどこで何年間,どれぐらいやってきたのか,というところが分かるような職務経歴書や,申込書内に書いていただく様式を用意し,そこで確認をする方向で進めていきたい。 〈 会長 〉  見た目の数字ではなく,実務経験などを本質的に確認するということで承知した。 質疑 〈 委員 〉  以前からリフレッシュ事業充実の要望を出してきたが,3年前の延べ利用者数に比べると令和3年度は倍増していたので,リピート利用が増えたことを実感した。これを実施するに当たり,職員の方が頑張ってくださったということを実感したので,改めてお礼を述べさせていただきたい。  子ども施設訪問事業では「保護者の承諾を得たうえで」と記載があるが,これは保護者からの要請があったときに,訪問事業を実施するのか。それとも,各施設の職員からの要請に応じるということか。 応答 〈 事務局 〉  子ども施設訪問事業は,施設から御要望があるケースと,保護者が御利用になりたいというケースがある。基本的には園からの申請ということで,申請書がセンターに届いてから,日程調整を行う。申請書には保護者の同意をいただくための,署名欄があり,両者の合意を確認した上で,訪問している。利用申請は保護者や,施設からの両方あるが,原則,両者の合意の上で利用という形になっている。 〈 委員 〉  分かりました。 質疑 〈 委員 〉  3歳児グループと4歳児グループの午前中療育を新たにスタートさせたと思うが,保育園を利用の保護者からの反応や御意見はあるか。午前中に参加することで,その日一日がお休みになるのではないか。午前中に3,4歳児グループを実施することで,5歳児グループ数を増やして,努力をされていると実感するが,利用者からの意見があれば聞きたい。 応答 〈 事務局 〉  3歳児以上になると,幼稚園や保育園に所属されて,午前中の主な活動は子ども施設という形になることは,承知している。午前中グループを利用する前には,保護者に幼稚園や保育園をお休みしていただくため,必ず,参加の意向を確認している。当然,迷われる保護者もいるため,そのような場合には,なるべく保護者の意向を受け止めながら,療育の提案をしている。 質疑 〈 委員 〉  グループ数が増えたことで,保護者から良かったという声もあると思うが,実際の意見が知りたい。 応答 〈 事務局 〉  グループを実施する部屋を確保するに当たり,午前中のグループも開催したという経過もある。  毎回,事業終了後に実施しているアンケートからは,利用したことで,家での活動や,園の先生方にお願いするときの話の1つとして,参考になることがたくさんあったというような御意見も頂いている。療育のポイントを分かりやすく説明するように,いろいろな工夫を行っているが,まだまだ伝え切れてない部分があるということも承知している。この件に関しては,今年度以降も配慮しながら対応していく。 〈 会長 〉  情報共有や,他に意見のある方は出していただきたい。 報告 〈 委員 〉  抗原定性検査が「6月30日終了予定」と記載があるが,児童館では東京都の指示により,10月まで週2回実施していくことを報告する。 応答 〈 事務局 〉  資料を作成した段階では,まだ10月まで延期という通知がなかったが,現時点では,発達センターでも,引き続き10月まで週2回,職員の抗原定性検査を実施しているので訂正させていただく。 意見 〈 会長 〉  この会議の委員は子ども関係の方が中心であり,子ども・子育て会議と同様,子ども政策や子ども関連施設関係の方で構成されることが常だと思う。  先日,都市整備部との打合わせで,私の視点から考察した「子どもにとって望ましい公園とは」等の,意見を求められたことがあった。将来的にこの会議も,幅広いところとつながっていけるとよいと思う。運営会議の委員の中に都市整備部等,様々な機関の方々が入ることで,関連機関との連携が,リアルに感じられるのではないか。実態として,連携を取りながら進めていると思うが,この会議自体もいろいろな機関と連携している目に見える形があると,みんなで支えている感が分かりやすくなると思う。 応答 〈 事務局 〉  貴重な御意見ありがとうございます。確かにいろいろな視点で御指摘いただくというところも大変重要と思う。ただ,運営会議の要綱というものが今時点では決まっており,該当する所属の職員ということになっている。今後,オブザーバー等の形で多方面の方々も参加していただくことも考えていきたい。 〈 会長 〉  中期的な視点で申し上げたので,今後よろしくお願いしたい。 〈 事務局 〉  次回の運営会議の日程は,2月頃を予定している。開催方法は,新型コロナウイルスの感染状況を踏まえた上で,決定する。   ――了――