第5回 調布市障害者総合計画策定委員会 議事録 開 催 日:令和5年5月25日(木)19時00分~21時00分 場  所:調布市総合福祉センター 201~203会議室 出席委員:木下委員,青木委員,西田委員,乙黒委員,新津委員,大澤委員,朝香委員,前田委員,福田委員,大光委員,栗城委員,二宮委員,江口委員,秋吉委員,茅野委員,江頭委員,近藤委員,伊地山委員,石島委員,秋元委員,雨下委員 (オンライン:青木委員,西田委員,前田委員,秋吉委員,雨下委員) 欠席委員:愛沢委員,進藤委員 1.開 会 ■事務局  令和5年度,初めての委員会ですが,前年度から通算で第5回目となります調布市障害者総合計画策定委員会を開催させていただきます。よろしくお願いします。 本日,木下委員長が30分程度遅れる見込みとのご連絡いただいております。 初めに,お手元の資料を確認させていただきます。事前に委員の皆様に送付しました資料は,本日の次第と資料5~資料9まで,そして,会議のポイント。そして,第5回調布市障害者総合計画策定委員会連絡事項となっております。会場にお越しで,本日ご持参でない方は事務局に予備がありますので,お近くの事務局スタッフにお申し付けください。また,本日当日配付資料が少し多くなっておりまして,今回当日配付資料が6点あります。まず,中間報告書の本編,100ページを超える厚い冊子になります。薄い中間報告書,概要版・わかりやすい版,この3点が本日の資料1~資料3になります。そして,資料4として令和4年度調布市民福祉ニーズ調査報告書(概要版)となっております。また,資料5の検討スケジュールについては,当日差し替えとして,各回の委員会の開催場所を追記したものを準備しましたので差し替えをお願いします。資料5当日差し替えと右上に書いてあるものになります。最後に,資料7,資料8の補足資料として,当日配付資料(資料8補足)も準備していますので,よろしくお願いします。不足があれば,お近くの事務局スタッフにお声掛けください。 また,本日はオンライン参加として,雨下委員,前田委員,青木委員,西田委員,秋吉委員が参加しております。あと,本日試行的に,下のほうに小さく字幕が出ていると思うのですが,Zoomの字幕機能を使っているので,よろしくお願いします。 本日,愛沢委員から欠席のご連絡を頂いておりますので,ご報告させていただきます。 また,先ほども言いましたが,木下委員長が遅れて参加することとなっております。 それでは,次第に沿って始めさせていただきますが,木下委員長が30分ほど遅れて到着されるということで,青木副委員長がオンラインでのご参加ということから,木下委員長が来られるまでの間,僭越ながら事務局にて進行させていただければと思いますが,皆さまよろしいでしょうか。 (一同「異議なし」) ■事務局 ありがとうございます。それでは,木下委員長が来られるまでの間,事務局から進行させていただきます。お願いします。 ■事務局 皆さん,こんばんは。この場所に座らせていただくのは僭越ですが,皆様と同じ視線で議事を進めさせていただければと考えておりますのでこちらから失礼します。 本日,議事が5つございます。(1),(2)が報告となります。(3)以降がメインとなりますが,まずは去年頂いていることも含めて,「(1)中間報告書について」のご報告から始めさせていただきます。事務局よりご説明させていただきます。 2.議 事 【(1)中間報告書について】 【(2)令和4年度調布市民福祉ニーズ調査報告書について】 ■事務局 それでは,中間報告書について説明をさせていただきます。 昨年度,合計4回にわたりまして,この計画委員会を開催いたしまして,今日が第4回目。3月の委員会で中間報告書の案を皆様にお示しさせていただき,ご意見を頂きました。その後もそれらご意見を基に事務局と委員長で内容の最終調整を行いまして,中間報告書として発行いたしました。こちらが本日の資料1になります。本編は全部で109ページ程度とかなりの枚数になっております。全体として,第4回委員会と内容として大きな差異はございませんが,一部表記を変更したり,イラストを差し替えたりしております。それでは本日,ここでまた内容についておさらいをしていくと多くの時間を取ってしまいますので,取りあえずこの形でまとめましたという皆様へのご報告を簡単にご説明させていただければと思います。 本日配布の資料1と右上にあります中間報告書の本編を,お手元にご用意いただけますでしょうか。ここでは幾つか中間報告書について,委員の皆様と共有させていただきたい点についてのみ報告をさせていただきます。 1点目は,委員の皆様の意見を反映して修正した箇所についてです。例えば,中間報告書本体の23ページをご覧ください。こちらは,この本文とは別の下段の中の「参考:これまでの検討経過での意見,調査結果など」というところがあるかと思います。委員の皆様の意見を掲載させていただいておりますが,ここに,前回,第4回の委員会の中で頂いたご意見についても追加で記載をしております。ここでは,ニーズ調査やヒアリング等の結果のみではすくいきれない家族の抱える切実な問題が提起されておりまして,この中間報告書に掲載されている問題点や課題を,より立体的に浮かび上がらせることのできる重要なパーツとなっております。この「参考」の欄は各パーツに設けられておりますので,本文と併せてご確認いただければと思います。 次に,同じ本編の56ページをご覧ください。ここでは特別支援教育等について記載をしておりますが、前回委員会で,委員から,記載内容が医療的ケア児に関するものが多く,視点が偏っているのではないかというご指摘がございました。その他の課題も含め,記載する項目のバランスを考え,調整をいたしました。 次に2点目についてですが,2点目は,現行の計画からの変更点を,次回第6回以降の委員会でお示しさせていただくことについてです。前回,第4回委員会の中で,委員の皆様よりご指摘いただいたとおり,現行の計画,平成30年~令和5年度版と比較をして,何が追加されてどのように変更されたのかについて説明があったほうがいいのではないかというご意見を頂きました。そこで,テーマ別検討が始まる次回第6回の委員会にて,何がどう変わるのかについてお示しできればと考えております。その課題の整理をもとに,テーマ別検討ができればと考えております。 以上で,簡単ではございますが,中間報告書についてのご報告とさせていただきます。なお,この中間報告書の内容は,今後の委員会で具体的に各テーマについて検討する際に,資料として活用させていただくことを想定しております。なお,概要版,わかりやすい版については,今年度末,最終的に計画書をまとめる段階でも,同様に作成をする予定でございます。以上になります。 ■事務局 以上,(1)の「中間報告書について」のご報告でございます。(2)の「令和4年度の調布市民福祉ニーズ調査の報告書について」も,報告なのでこのまま続いて報告をさせていただいて,まとめてご意見を頂く形にさせていただければと思います。私が段取りを,(1),(2)一括でやるというのを見落としておりまして,失礼いたしました。 では続いて,(2)「令和4年度調布市民福祉ニーズ調査報告書について」のご説明を続けさせていただきます。 ■事務局 続けて,本日配付資料として机上に置かせていただきました冊子,「調布市民福祉ニーズ調査報告書(概要版)」と書いたものをお手元にご用意いただけますでしょうか。 こちら,本編は先ほどよりも厚い400ページ超えとなっておりまして,本日は概要版,それでも70ページ近くにはなりますが概要版をお配りさせていただきまして,説明の資料とさせていただければと思います。なお,本編に関しましては,ご希望があれば,後ほど事務局にお伝えいただければ,後日お渡しさせていただきます。 では,こちらの概要版,昨年度,令和4年度にこの計画策定委員会でも皆様にアンケート調査表の検討などをしていただきましたニーズ調査の結果をまとめたものになります。一つ一つの質問項目への回答調査は,既に速報版として,第3回の委員会でも提供させていただきましたものと同じ内容になります。ここでは,報告書の構成と,前回の報告以降に追加した全体のまとめの部分についてのみ,簡単に説明させていただきます。 まず,アンケート調査の結果詳細が,市民調査,高齢者調査と続きまして,34ページからが「障害者(18歳以上)調査結果」となっております。 続きまして,46ページからは,障害がある18歳未満のお子様について,保護者の方にアンケート調査を行ったものになっております。 次にいかせていただきます。次に56ページからは,アンケート調査と別途で実施いたしました住民懇談会についての記載となっております。 もう何枚かめくっていただきまして,最後に60ページ,ここからは調査全体のまとめとなっております。ここを見ていただきますと,最初に「地域別のまとめ」として,東部・西部・南部・北部の4つの地域に分けた回答の傾向などがまとめてあります。 次に68ページからが,「アンケート調査から見えた課題」として,全体としてこのような課題が見えてきましたという内容の記載となっております。これについて,障害がある方については,70ページから記載が始まりまして,幾つか課題をここで指摘させていただいております。 まず,何点かあるうちの課題として,1点目が「病気や障害をもちながら在宅で暮らす人のQOL(生活の質)を高める取組が必要となる」ということ。2点目として,「障害児・者が地域で暮らし続けるため,多様な住まいの確保や心身の障害に合わせた地域包括ケア体制の強化が必要である」ということ。3点目として,「地域資源を活用し,障害児・者が居場所(サードプレイス),余暇・スポーツ活動の機会を増やす取組が必要である」ということ。ページ一番下のほうにいきまして,(4)「病気や障害への理解を深め,共生社会に向けた気運を高める必要がある」ということ。71ページに移っていただきまして,5点目です。「障害児・者の家族・介護者を支援するため,多くの分野や地域との連携が必要である」ということ。6点目として,「災害時への備えの徹底と,避難が困難な状況の障害者等を支援する体制の強化を図る必要がある」ということ。以上,8点についてまとめてあります。 以上が概要版を用いてとなりましたが,ニーズ調査報告書の説明でございます。このニーズ調査の結果につきましても,中間報告書と同様に,今後の委員会で各具体的テーマについて検討する際の資料として活用させていただくことを想定しております。 説明は以上になります。 ■事務局 説明でございました。ここでは報告書ということで,皆さんの昨年1年間検討いただいたものの成果ということでご報告させていただきました。今,この内容をこれからどうこうということではないのですが,今後もまた1年間検討していきますので,皆様,中間報告書の内容とかニーズ調査の報告書の内容を見ていただいて,改めてという形で結構ですので,何か特に気になった点,あるいは単純に感想でも結構です。あるいは,今回の報告書でも出ていた,出ていなかったけれども,今後の検討にあたってここら辺は特に重要なのでやはり力を入れて考えていくべきではないかということがありましたら,どの分野からでも結構ですので,何かお感じになったことがあればご発言いただければと思います。よろしければ挙手でお願いいたします。 (委員長,到着) 委員長にこれまでの結果をご報告しますので,皆さん,その間どうお考えかをお考えください。 (議事内容経過の引き継ぎ) ■木下委員長 皆さん,こんばんは。遅くなりまして申し訳ございません。このまま事務局に最後まで進めていただいてもよかったのかなと思いながらも,一応役割ですので交代させていただきました。 今伺ったところによると,中間報告書の資料1,2,3,4のニーズ調査のところまで事務局からご説明いただいたということで,これらに関して,ご意見,ご質問等ございましたら頂ければと思うのですが,いかがでしょうか。お願いします。 ■A委員 今回のニーズ調査で,今回3年あまり,非常にコロナの感染症が広がって,普通の方たちも非常に大変だったと思うのですけれども,障害のある方たちの感染症に対するニーズとか意見というのは,内容はまだよく見ていなかったのですけれども,何か事務局のほうで把握しているところがあれば教えてください。 ■木下委員長 事務局いかがでしょうか。お願いします。 ■事務局 コロナ禍での影響ということで,1つはニーズ調査の中でも,コロナ禍の影響でこういうことは減りましたか,増えましたかということで質問させていただいておりまして,その中で,やはりヘルパーとかで利用者の外出の機会が減ったとか,あるいはお子さんのショートステイなど,親御さんのレスパイトの機会が減ったとか,そういうことが出ておりました。それ以外にも,調査外で私たちが普段聞き及んでいるところにおいても,各事業所において,やはり感染対策での負担とか出費とかも増えているとか,感染防止のため利用を控える方がまだいらっしゃるので,通所される方の人数が減ってしまうと,日当たりの人数割の報酬となっている事業所としては運営が若干厳しくなっているといったことの報告,お話を聞いております。 ■木下委員長 よろしいでしょうか。 ■A委員 はい,結構です。 ■木下委員長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。お願いします。 ■B委員 調布市福祉作業所等連絡会の事業の代表でもあって,あと放課後等デイサービスの「ふみ月の会」です。 前回も会議中ずっと考えていたのですが,アンケートの中で,医療での困りごとが50%。5割の方が困っていないというアンケートの結果につきまして,ずっと私の周りで見聞きしていることにおいては,やはりかなり困っている現状があります。それで,その困っている現状がアンケートに,どのように反映されているのか,されていないのか。実際には児童だから困っているのか,成人の人たちは困っていないのか。 私は,放課後等デイサービスが調布市内に20カ所以上あるので,その方々にもう少し広い範囲で現状をお聞きしてみたほうがいいのかなと思いながらいたのですけれども,実際には,現実的にコロナがかなり真っ最中で大変な時に発熱しても,病院に行ってコロナかどうかのPCR検査,以前の所で病院に行けない,受診もできない。それで,往診してもらっても受診ができないという方がやはり身近にいらっしゃって,その方は,例えばたまたま歯が健康で丈夫なものですから歯科の通院では困らないけれども,耳鼻科とか,発熱した時にコロナかどうかの受診もできない,そういう方が実際にはいますし,たまたまうちに来ている30数名の方で,小さい時からお母さんが心してクリニックにいろいろ受診をしたので,かなり重度な方ではあるのですけれども,医療を受ける,クリニックで受診することがたまたま可能だったりしますけれども,やはりすごく厳しい,難しい方々が多い実感があるので,その辺のところがずっと気にはなってはおります。 ■木下委員長 ありがとうございます。これは前回などにも出ていたことです。やはり,全国的な調査を見たり,あるいは皆さんの現場での経験則から言って,今おっしゃっていただいたようなことです。要は,数字で50%の人たちが困っていない現状というのは本当なのだろうかというところです。ここは,確かにもう少し丁寧に聞いていく必要が私もあるかなと思っていたところです。 C委員,突然振って申し訳ないですけれども,C委員はいかがですか。医療の部分とかいうのは,C委員ご自身はどうでしょうか。何か困っているとか。あまりC委員の場合はないですかね。ご自身で医療というのは。 ■C委員 私はたまたま自分で見つけられたということがあったのですけれども,やはり最初伺う時に,どこなら大丈夫なのだろうというのを皆さん迷われるし,私も最初調布に来た当時は,本当にいろいろな所を点々として,どこだったら日常的に診てくれるのだろうというのを探して,すごく嫌な思いもしたという形だったので,そういう自分の経験則で生かしてきたので,周りの先生を実態とかというのはできるようになったのですけれども,やはりそういうのが全然情報がなかったりとかすると,本当にどこから当たっていいのかというところもありますし,それこそ私も小さい頃は,どこの歯科に行ってもやってもらえなくて,大学病院まで行ったという時期もあります。やはり,アンケートに出てこないようなというのはたくさん事例としてはあるけれども,それを表に出す場が少ないのかなというのはすごく思います。 ■木下委員長 ありがとうございます。そうですね。まずは,障害がある人を診てくれる病院というのはどこにあるのかという情報がまずないということですね。それを集めるところから。自分で体当たりで入っていって,先ほど嫌な思いもされたとおっしゃっていましたけれども,嫌な思いもしながら,ご自身のかかりつけ医をこれまで見つけてこられたということですね。ありがとうございます。そういった,まずどこの病院でより多くの障害がある方を診てくださっているのか,受け入れてくださっているのかというような情報の共有ができるような資料とか,資源とか。どうぞ,D委員。 ■D委員 当事者の方の人数が少ないなか、意見を反映したと言えるのでしょうか。 ■木下委員長 いえいえ,そんなことはないです。当事者の方たちに声を掛けて,いろいろな障害の種別の方たち,当事者の方。当事者の方で,どうしても委員として見つからなかったのは,親の会の方とか支援団体の代表の方などに入っていただいています。そこら辺は,私はいろいろなほかの自治体の会議に出ていますけども,調布市の障害福祉計画の委員の皆さんは,かなり割合的に障害当事者の方が多くいると,私自身は認識しています。 いかがですか。それと資料などが必要だなとも思っているのですけれども,いずれにしろ,前回から今回のアンケートの医療での困りごとがあまりないですよという数字の50%というのが,実感として困りごとがないというのが少し多いのではないのかということで,ここはもう少し丁寧に見ていく必要がある。あるいは,本当にそうだったとしたら,もちろんそれは喜ばしいことですので,ではどういうふうにそういったかかりつけ医を見つけてきたのかということであったりとか,あとはそのかかりつけ医,診てくださるという所はどういう所か。繰り返しになるのですけれども,それとその資源のマップなどができていくと,これから医療にかかろうとする人たちも困りにくいのかなと思います。いかがでしょうか。 ■E委員 アンケートはなかなか難しくて,設問によっても違いますし,数字の読み方も違うと思います。50%しかないというふうにも捉えられるかなと思うのです。 この資料の概要版でいうと12ページに「相談支援」という項目がございまして,ここの設問が少し微妙な設問になっていて,「日常生活での困りごとを相談できる人や機関」という言い方をしているのです。「人や機関」とすると「相談できる人がいる」と答える人がいて,では,それは誰なのというと,ほとんど家族なのです。そうすると,家族に相談ができるけれども,家族以外に相談できる人がいないというふうに数字を読もうと思えば読めるので,困っている人が50%しかいないと捉えるのか,深掘りのところがもしかしたらそういう数字に隠れている。数字の読みが,何というのですか,あまり課題がないように取るのか,いやそうではないよ,やはりあるよねというふうに取るのかというベクトルがあるかなと思います。この相談のページは,私は家族以外にみんな相談できないのだなというように,自分は取りました。 ■木下委員長 ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。確かにそうですね。ほかの自治体の調査などを見たりすると,50%困っていない人たちがいるというのは高いのですけれども,言い換えると半分の人は困っているということですので,おっしゃるとおり,そこは本当に限りなく100%に近づけていかなければいけないなと。あとは,相談できる中身というところもよく見て,いずれにしても切れ目のない支援ということを考えていくと,医療というのはどのステージにも必ず必要になるものですので,これはもう一回,今後も継続してもう少し突っこんだ調査などが必要になってくるかなと。事務局,お願いします。 ■事務局 事務局から,関連して追加のご報告です。 まず50%に関しては,前回もお話ししたかもしれませんが,これは決して50%の人が問題ないと言っているから問題は少ないよねということは,事務局としても全然考えていないので,そこは委員の皆様とも共有できているかと思います。なので,この困りごとは実際どういうことがあるのかは,もう少しきちんと丁寧に見ていく必要があるだろうと。その中で,この会議体とは別の市の自立支援協議会というところのワーキングでも,昨年度から医療と福祉の連携ということで検討していまして,医療,受診に特化したアンケートを採ったところでございます。結果は集計中でございますが,医師会のF委員のほうにもご協力いただきまして,採って集計をしておりますので,それを踏まえてそちらのワーキングでも検討を進めて,間に合えば今回の計画の最後に入れ込むこともできるかと思いますので,その辺も含めて今後も取り組んでいければと思っています。 ■木下委員長 ありがとうございます。 F委員,ここまでの議論をお聞きになっていて,何か一言でも結構ですのでコメントを頂ければと思っていたのですけれども,いかがでしょうか。 ■F委員 ありがとうございます。聞こえますでしょうか。 ■木下委員長 よく聞こえています。 ■F委員 会場からの音が途切れ途切れで,先ほどの質問の内容が,完全に私が把握できていないかもしれないのですけれども,障害福祉と医療の連携というのは本当に大きな課題であると思っています。先ほど,事務局から言われたように,今,ワーキングを立ち上げてそこで協議をしています。今年の3月ですか,医師会員に障害福祉についてのアンケート調査を行っています。それは,ほぼ集計はできておりますので,先ほど言われましたように,何かの機会で,それからワーキングのほうで皆さんと共有したいと思っているのですけれども,つまり障害の方たちのニーズは,例えば福祉ニーズ調査,それは突っ込んだ調査ではありませんけれどもあります。一方で,医療側がどう考えているか。これは両方ともが分かっていないとうまく突き合わせができない,次のアクションプランにつながっていかないということがありますので,そこはしっかりやっていきたいと思っています。 それから,先ほど,コロナ対応の話などが少し出ていたと思うのですが,例えば障害の方,医療機関を受診できない方が感染したと思われる。では,どこで検査をしたらいいのかとかこういったことについては,実は,調布市はかなり突っ込んだ対応をやっていたのです。だから,私も,例えば一人暮らしの障害者のある方の所に初診で往診して検査をしてさしあげたり,あとは障害者施設でクラスターをつくったときに,そこに対応に行ったり,そこで点滴をやったりということも随分やりました。そういったことが,調布市医師会のシステムとしてあって,行政も当然分っている,保健所も当然分かっているのですけれども,そこが十分共有できていない。ここではどういうことができるかということが分かっていない方がおられる。では,誰がそこをきちんと周知をしなくてはいけないのかということになるかと思うのです。 あと,かかりつけ医の問題もあるかと思うのですけれども,かかりつけ医についても,例えば東京都は,もちろん東京都なりに全区市町村の医療機関の情報を「ひまわり」というもので発信していますし,調布市は調布市で窓口を持っています。医師会にかかりつけ医相談窓口みたいなものがあります。そういったこともぜひ活用していただきたいのですが,そこが十分行き渡っていない,有効活用されていないということなのです。長々と申し訳ないですけれども,そういうことで障害福祉と医療の連携,まだまだこれからやっていかなくてはならないことが山積していますので,皆さんのお力を借りて進めていきたいと思っております。 ■木下委員長 ありがとうございました。本当にこの医療ところは,先ほど申し上げたように,どのライフステージにも必ず必要になってくるところですので,引き続き検討していければと思っております。いずれにしろ,F委員が関わってくださりながらワーキングが立ち上がっているということですので,そこにまず大きな一歩を期待したいと思っております。F委員,ありがとうございました。 それではいかがでしょうか。今の医療のことの続きでも結構です。もう全然違うことでも結構です。ここまでの事務局が説明してくださった内容について,何かご質問,ご意見がある方がいらっしゃったらお願いいたします。 よろしいでしょうか。少し時間が押していますので,もう少し皆さんをじっくり待たせていただこうと思ったのですが,では,またあったら最後に,「初めのほうのところで」ということでおっしゃっていただいて結構ですので,ひとまず次にいかせていただきたいと思います。 続きまして,「(3)検討スケジュールについて」,これは資料5になります。それでは,事務局のほうからご説明をお願いいたします。 【(3)検討スケジュールについて】   ■事務局 それでは,続きまして令和5年度における検討スケジュールについてご説明いたします。右上に,「資料5当日差替」とあるものをご準備ください。令和5年度の検討スケジュールをご覧いただけますでしょうか。 本計画は,昨年7月から検討を開始し,これから令和6年3月までの約1年9カ月をかけて検討を行うこととしております。初年度である令和4年度は,「地域における課題・ニーズの抽出」をテーマに,4回の委員会を開催し,その結果を3月に,先ほどご紹介した中間報告書として取りまとめました。 これに引き続き,今年度,令和5年度,これまでの検討結果を受けて,具体的な次期計画の内容検討に入っていきます。委員会としては前年度より増え,合計8回の開催を予定しております。また今年度は,計画策定にあたり,市民に計画案について直接説明会を行う市民説明会を12月23日,そして,12月~1月にかけて,計画案を市民に公開し意見を募集するパブリック・コメントの実施を予定しています。令和6年3月末に計画策定を終えて発行作業を終える必要があるため,スケジュールを逆算し,説明会やパブリック・コメント実施時期をこの時期としております。 続きまして,各回の委員会での議題(案)についてご説明いたします。今回第5回と次回第6回が,計画のベースとなる理念や施策大系について検討を進めたいと考えております。続いて,第6回の後半~第9回,第10回程度まで,個別に検討テーマを定め,例えばこの回は「相談支援体制について」,この回は「児童期の支援について」,この回は「高齢期の支援」など,各回のテーマを決めてより内容を深めて検討を行っていくことを予定しております。現在のスケジュールでは,仮に「その1」,「その2」と入れていますが,具体的なテーマをどのように設定するかは,今日のこのあとの議事,施策大系の議論の結果を踏まえて決定していきたいと思っておりますが,ひとまず,次回第6回の議論,テーマ別については,暫定的に「相談支援体制」として,事務局案として設定しております。 また,本年度は障害者総合支援法,児童福祉法に基づく各種サービス,居宅介護や重度訪問介護,生活介護,就労継続支援B型,放課後等デイサービスなどの令和6年度以降の見込量,法律上の区分で言うと,障害福祉計画,障害児福祉計画に相当する部分についても定める必要があります。これらのサービス見込量や目標値につきましては,ある程度,本年度の状況,実績値なども出てきてからでないと検討が進められない部分でありますので,後半,第10回ごろから検討を開始して数字を固めていくというスケジュールを想定しています。 以上が,委員会のスケジュール案に関するご説明でございますが,これから,各回の委員会の間に,随時,庁内連絡会での関係各課との調整や情報収集,また地域福祉計画・高齢者総合計画,これと障害と併せて通称で福祉3計画と呼んでおりますが,この3計画での内容調整等の作業も行ってまいります。 今回,委員会の皆様には,この事務局でひとまず作成したスケジュール,進め方の案について,現時点でご質問、ご意見等あればお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ■木下委員長 ありがとうございます。いかがでしょうか。何か意見段階であれば結構なのですけれども。お願いします。 ■G委員 精神障害者家族会です。 質問ですけれども,次回からテーマ別検討が始まりますが ,現状で出ているものは計画とか理念なので,非常に大きな概念しか今のところ出ていないと思います。計画はこれでいいと思うのですけれども,今後テーマ別検討をするにあたって,例えば相談支援体制ということになりますと「障害のある方と家族への地域生活の支援」とか,「ライフステージに応じた生涯にわたる切れ目のない支援」等、障害者福祉、高齢者福祉という横断的な課題 について検討しなければ いけないと思います。こうした現状にない新しい体制を検討する材料というのはどうやって用意していただけるのでしょうか。理念だけ決められても,それを具体化して解決するための体制を作る場というのがなければ,私ども家族が抱えている課題は全く解決しないことになります。もし理念だけを検討する場だということであれば,具体的な課題を細かく実現するための体制の検討の場というのはどこにあるのかということを教えていただきたいと思います。 ■木下委員長 ありがとうございます。今のG委員のご質問に対して,事務局から何かありますでしょうか。 ■事務局 事務局よりお答えします。 テーマ別検討の中では,当然これまでの中間報告書やニーズ調査の資料とか,今日の基本理念などだけではなくて,もう少し各分野について,例えば相談支援であれば相談支援の分野について,調布市の現状は具体的に今こういうことになっています。あるいは,現時点でこういう取組を今後やっていく予定ですというものに関しての資料は,ご提示させていただく予定でおります。その上で,例えばそこでさらに今までの課題とか,皆様の現状感じていらっしゃること,あるいはどういったことが足りないか,あるいはどういう取組がもっと具体的に必要かということに意見を頂きまして,それを計画案の中に落とし込んでいきたいと思います。どこまで細かいところや具体的なところまで落とし込めるかというところはありますが,理念だけで終わるものではやはり意味がないと思っておりますので,具体的なところに落とし込めるように,こちらの事務局でも作業を進めてまいりたいと思いますので,よろしくお願いします。 ■木下委員長 ありがとうございます。G委員,いかがですか。よろしいですか。 ■G委員 はい。今の体制で,ぜひお願いしたいと思います。 ■木下委員長 では,また資料を事務局から出していただいて,委員の先生方とそれを見て,もう少しこうしてほしいとか,ああしてほしいというのをまた意見をしながら修正ができればと,お話を伺いながら思いました。それでよろしいでしょうか。 あとは,まさしく私のテーマでもあるのですけれども,特に知的に障害がある方たちの高齢化というところ,こういった今まで出てきていないようなトピックというのはどう扱っていきましょうか。これから新しくこういったトピックとか,こういったことを見ていかなければいけないのだということなどが出てきたりしたら,いかがいたしましょうか。 ■事務局 例えば,知的障害のある方の高齢化に伴う問題とかであれば,このあとの施策体系で「高齢期の支援」という分野を設けておりますので,そこの検討の中で出していただくこともできるでしょうし,あるいは,今日のこのあとの議事の施策体系の中で一応体系をお示ししていまして,恐らくテーマ別検討は,概ねこの枠に沿って進めていくことになると思います。ただ,この枠では収まらないこういう問題もあるということがもしあれば,例えば今日のこのあとの議事の中でご意見を頂けると。もちろん,テーマ別検討の中で課題があるとおっしゃっていただいてもいいのですが,今後の検討スケジュールには,このあとの施策体系を考えるうえでも参考にさせていただきたいと思いますので,よろしくお願いします。 ■木下委員長 ありがとうございます。今後の進め方等について,ほかに何かありますでしょうか。 あと,少し気になったのですけれども,Zoomでご参加の委員の先生方は,こちらの声は聞こえていますか。途切れ途切れと,先ほどF委員がおっしゃっていたのですけれども,今のところ大丈夫ですか。聞こえにくいとかあったら,声を上げておっしゃってください。 この進め方について,いかがでしょうか。あとは,事務局に進めていただきながら,またこちらから要望だったというのを,これから言っていけばよろしいですかね。では,ひとまずこの事務局案で進めさせていただければと思いますので,よろしくお願いいたします。 続いての議事に移りたいと思います。「(4)次期計画の基本理念について」,資料6になります。こちらも事務局からご説明をお願いいたします。 【(4)次期計画の基本理念について】 ■事務局 それでは,再び事務局より資料についてご説明させていただきます。資料6,大きなA3サイズを1枚ご準備ください。 計画において,最終的に個々の分野,事業ではこういう取組を進めます,事業をやっていきますというところを記載していくわけですが,それらを貫く最もベースとなる部分,理念・基本的な考え方といったものについて,ここでは検討していただきたいと思います。 次期計画における基本理念は,地域福祉計画,高齢者総合計画,障害者総合計画,この3計画を調布市では「福祉3計画」と呼んでおります。この「福祉3計画」共通に考える在るべき姿,目指すべき姿が,この基本的な理念とお考えください。 現行計画においては,こちらの資料6の矢印の上側が現行計画となります。現行計画におけるメインタイトルとしては,「みんなが自分らしく安心してつながりをもって暮らし続けられるまち-支え合い・認め合い・ともに暮らす-」とありますが,その実現に向けて,その下にある理念1~4が掲げてあるとお考えください。そして,資料中央部の矢印の下側が,これからの計画における共通理念の素案となっておりますが,基本的なつくりは現行計画と同じです。この矢印の下にある素案は,事務局として福祉総務課,高齢者支援室,あとは障害福祉課,ジャパンインターナショナル株式会社と事前に検討を重ねて,今,事務局案としてまとめております。 具体的に「福祉3計画」での共通理念,どういったものを掲げるかということについて,ここでは検討いただきたいと思います。今回は素案で提示しております「みんなで支え合う,誰一人取り残されない,ともに生きるまち」とあるのがメインタイトルになりますが,これは今年の3月に改定しました調布市の上位計画である調布市基本計画から地域福祉,高齢,障害を含む福祉分野の共通目標をそのまま引用しています。「福祉3計画」においても,市の基本計画との整合を取る形としていまして,メインタイトルとなっております。 その下に4つの柱,理念1~4まで4点を掲げております。理念1~4での考え方について,簡単に説明します。理念1は「誰もが自分らしく暮らし続けることができる地域社会」,これは大きなテーマとして個人に対しての内容を示しております。一人一人が自己決定の下,必要なサービスを保障されながら,その人らしい自立した生活を送ることができる社会を目指しましょうというものです。理念2「互いに認め合い,尊重し合い,ともに生きる地域社会」,大きなテーマとして共生社会についての内容になっています。個人としてその人らしく生涯生きられるということだけでなく,それを社会の中でともに認め合い,一人一人の尊厳や基本的人権が大切にされる共生社会の実現を目指していきましょうというものです。続いて理念3「世代や属性を超えてつながり,住民全体で支え合う地域社会」。大きなテーマとして,住民全体で支え合う内容になっていまして,理念1や2で掲げたような社会の実現のためには,行政だけではなく,市民,事業者,ボランティアなど,さまざまな担い手と協力しながら進めていきましょうという,市民全体に関心を持っていただくことを推進していきましょうというものです。最後に理念4ですが,「多様なニーズに応じた切れ目のない包括的な支援体制」,大きなテーマとして包括的,重層的な支援体制についての内容です。理念1~3までの実現のためには,各地域,高齢,生涯などの分野を縦割りでやるのではなく,また福祉の範囲だけで考えるのではなく,連携・ネットワークを重視して包括的な支援体制をつくっていきましょうというものになります。 この理念の内容について,今,文章としてまとめ上げられていますが,ここに盛り込みたいもの,足りないと思われる視点,ポイント,言葉などがあれば,ご意見をお願いします。こんなキーワードがあるといいなという,そんな意見でも結構です。なお,6年前の計画策定時は,3課共通理念を踏まえて障害福祉課バージョンとしてまとめた基本的な考え方を,さらに4つ作成していましたが,計画全体の構成として,このあとの議事にある施策体系の冒頭にも同じような内容が入っているため,今回の計画では基本的な考え方については入れない方向性です。 この共通理念につきましては,この計画委員会以外にも地域福祉計画,高齢者総合計画の策定をそれぞれ行う場でも検討を行う予定です。今日の委員会で頂いた意見と地域福祉,高齢それぞれの会議で出た意見を集約し,再度3課で検討・調整を行い,次回の委員会までに再度皆様に提示させていただく予定です。 長くなりましたが,以上で資料6の説明となります。委員長にお返しします。 ■木下委員長 ありがとうございます。ここで,この先休憩が取れなそうなので,10分休憩を入れようと思っているのですが,その前にこの基本理念について,これから議論するわけですけれども,前提としてどこまでこの委員会で意見できるのかというのを,事務局に確認しておきたいのです。基本的には,「みんなで支える」,第3次計画の共通理念として出てきている,調布市基本計画から出てきている文言というのはいじれない。この4つの理念というのは,基本的にはこの形でいくという上で,この中身について,文言について不足分とかいうのを話し合うのか,どこまでタッチできるかというのを伺えればと思います。 ■事務局 事務局より説明させていただきます。 まずメインタイトル,「みんなで支え合う,誰一人取り残されない,ともに生きるまち」というのは調布市基本計画から引っ張ってきていますということで,ここは変えられないのかということですが,一応,事務局案としては,基本計画との整合性ということで,この文言を持ってくるのがいいのではないかというご提案ではありますが,そうではなくて,やはり障害だけではない,福祉3計画独自で文章を作っていったほうがいいのではないかというご意見があれば,そういったことも可能で,ご意見いただくことは可能でございます。 また,理念4つにつきましては,例えばこの4つに対して,これを逆に3つとか2つとかにしたほうがいいとか,5つとかにという話になると,少し話が大きくなるので,もちろんご意見を頂くことは結構です。ただ3課で,3計画の間で調整させていただくというところはもちろんありますので,この場でそこができますということはお答えしかねるのですが,ただ,そういった大きなところから,あるいは細かい文言。この言葉は少し違うのではないか,こういう言葉があったほうがいいのではないかというところまで,皆様,この文章を読んでお感じになったところというのは,割と率直にご意見を頂いていいのかなと思っております。あるいは,それを頂いた上で,どこまでそれを反映させられるかというのは,また事務局の力が試されるところでございますが,努めていきたいと思います。よろしくお願いします。 ■木下委員長 ありがとうございます。ということは,あまりないことでもあるのですが,前提としては一応,何をいじってもいいという前提があるということで議論していければと思っています。今言っていただいたように,理念を1個増やすとか,1個減らすとか,そもそもこの「みんなで支え合う,誰一人取り残されない,ともに生きるまち」というのはあくまでも案ということですので,そういったところまで議論する余地があるということを踏まえた上で,委員の先生,皆さんと議論していければと思います。 では,ここでちょうど8時ですので,8時10分まで休憩を取らせていただきたいと思います。 〈休 憩〉 ■木下委員長 それでは,時間になりましたので再開させていただきたいと思います。よろしくお願いします。 では続きは,先ほど事務局からご説明いただきました資料6です。現行が上に載っていて,次期,我々が今立てようとしているものが下にあるということになっています。いかがでしょうか。どなたかご意見あればですが。H委員,お願いします。 ■H委員 資料6の理念2についてです。新しい理念2のところで,多様性の中で,年齢と障害がある・ない,男・女,性別ですね。それとか,国籍,人種の違い,国の違いなどが載っていないのですけれども,その辺りが大切だと思うのです。なので,そこを加えていただいたほうがいいかなと思います。 ■木下委員長 H委員,ありがとうございました。次期計画の理念2のところですね。多様性とは入っているけれども,もう少し具体的に属性的なものが入ったほうがいいのではないかということで,ご意見を頂きました。世界人権宣言とかもかなり細かく第1条に入ってきたりしますので、本当にそうですね。あと,これを見ると,単純にほかに比べると少し文字数が少ないので,入る余地もあるかなと個人的にも思います。ぜひ事務局のほうで,この内容・文言,年齢,性別,障害の有無とか,その他もろもろありますけれども,どこまで入れるかというのもあるのですが,今申し上げた世界人権宣言のところなどというのも参考にしていただきながら,具体的な属性を少しというか,入れていただくのもいいかなと思いました。ありがとうございます。 ほかにいかがでしょうか。お願いします,D委員。 ■D委員 同じテーマです。文句なしです。このとおりになれたらすごくいいですね。具体的にはその場所がない,集まれる場所がない。市の空き家対策などどうやっているのかと思います。空き家などいっぱいあるのだから,あれを買い戻して,地域ごとにみんな好きに集まれるような場所を提供して,こういうことを具体的に。とにかく,人は集まっておしゃべりができるような環境をたくさんつくらなければ,地域の問題とかなんとか,解決などできやしません。そういうのが今は少なすぎる。 今,全体的に考えているのは,この場で言うべきことではないけれども,今,定年退職が多いでしょう。年寄りが多くなってきているので,100年時代と言われている。いわゆる団塊の世代といわれる世代がとても多かったですから,その人たちがみんな長生きしているから,高齢者ばかりになってしまうのは当たり前なんです。その反面,少子化とも言われている。これはデータも出ている。その働き手は外国からもいっぱい来ている。本当は,こういう対策を一生懸命考えるのが政治なんだけどね。 ■木下委員長 おっしゃるとおりです。 ■D委員 高齢化はもうそのとおりですから。もう具体的に言えば,集まれる場所をつくれと私は言いたい。それで,空き家対策を調布市はどうしているのだと。それを買い上げて,みんな集まれるような所をつくって,あとは管理体制を考えればいいことで,まずそういうことから始めてもらいたいと思います。その前に「たづくり」とか,社会福祉協議会とか,教育委員会とか,私は行ったことがないけれども,ここは気軽に集まれる場所なのですよというのを周知するべき。あまりにも市民が分からなさすぎる。それを周知している努力も感じられない。だから,そういう所はみんなのための場所なのですよということを周知してもらいたい。 ■木下委員長 ありがとうございます。おっしゃるとおり,空き家対策とか少子化の問題とか,本当に政治がやることだなと思いながら伺ったのですが,理念のところというのは,理念は理念なので,具体的に空き家とかいう文言とかは少し入れにくいなというのはあります。ただ,D委員がおっしゃったように,場所づくりとか居場所とかいうのはあってもいいかもしれないですね。ご意見ありがとうございます。 あと,当事者のお立場から,I委員,突然で申し訳ないですが,いかがでしょうか。例えば理念1について,当事者が自ら自分の意思に基づいて生活する上で,I委員ご自身はどういったことがあればいいとかいうのがもしあれば,ご意見いただければと思います。いかがでしょうか。 ■I委員 私は反対に,今これを享受していると思っています。だから反対に,でもそこに行き着くまでに大変だったのが,「必要なサービスの支援が行き届く体制づくり」と書いてあるのですけれども,やはりここが大変というか,探すのが大変というか。私は運が良かったから,でも随分探したのです。何十年も,1年,2年単位ではないです。10年単位で見つけた人から,次のところに芋づる式に,この人だったらこっちとか,あと広報などいいですね。広報の裏に,教育相談はここ,こことか,障害年金の相談はここ,こことかいろいろ書いてあるから,そういうのも利用しました。私は,やはり最終的には,一番は今の作業所に行けたというところがすごくうれしいんですけれども,そこはテレビに出ていたので,テレビに映ったからそこへ行ってみようでやっとつながったから。だけど行ってみたら,今は本当に,そこの理念がもともと「誰もが自分らしく暮らし続けていける」と,「互いを認め合って尊重し合って過ごす場」ということで,そういう居場所に行けたということで,その居場所自体が安心して過ごせる場所であったことで,安心しているからこそ,自分らしく自分の力を発揮できる場になっていたこと。それで,自分で安心して作業ができるから,それが社会資源ではないけれども,次の社会とのつながりになったと思うのです。私は焼き菓子を作っているので,それを作ったことでほかの所に持って行くから買ってくれるという,ほかの社会につながるツールだったりとか,作業所に学習プログラムがあるので,そこに市民の人が来てくれて,市民の人とそこで交流すると。作業所以外の人と社会的につながりが持てるという,そういう場であったということが,今の安定した私の暮らしを支えていると思います。 ■木下委員長 ありがとうございます。ここに書いてあるように,I委員さんが触れてくださった「必要なサービスや支援が行き届く体制づくり」というところが大事だということです。I委員は,ご自身で10年かけて探して,たまたま運良く,ご自身にフィットしたいい資源が見つかったけれども,ただ自分で探すというよりも,資源マップがあったりとか,もう少し自分が,待っていてもではないですけれども,サービスとかいうのが提供される,情報などが提供されたら,もっと早く出会えたのではないかというふうにお話を私は受け取りました。そうすると,「必要なサービスや支援が行き届く体制づくり」という文言は理念として入っている。これはこれでいいけれども,しっかり具体策をつくっていきましょうというふうに,私自身は今,お話を伺っていて思いました。貴重な意見をありがとうございました。 ほかにいかがですか。では,お願いします。 ■A委員 理念の中に,もう少し医療のことも入れていいのではないかというのはあります。調布市の今回の基本構想の中に,「自分に合った健康づくりを通して心地よくすごせるまち」というのがあるのです。その中で,生活習慣病の予防とかがん対策ということが記載されているので,やはり障害を持たれた方もこういう予防的なこととか,そういうことで健康を維持していく。先ほどC委員が言っていたように,医療機関を探すのではなくて,かかりつけ医,かかりつけ歯科医,かかりつけ薬局というのを地元で見つけて,過ごしやすいまちづくりができるような理念もいいのかなと思います。 ■木下委員長 ありがとうございます。1つ,懸案事項として出ている医療のことですね。これをあえて理念に入れられたらどうかということです。これは,もう1つ理念をつくってしまうくらいの大胆なものでもいいという考えですか。 ■A委員 方向性の中で加味していただければと思います。 ■木下委員長 ありがとうございます。基本構想のところと結び付けて,ご意見くださいました。場合によっては,医療等のところの理念を1つ増やしてもいいのではないかというご意見を頂きました。ありがとうございます。 ■G委員 理念4として「多様的なニーズにおいて切れ目のない包括的な支援体制」というのがあるのですけれども,合わせてお願いしたいのがこの支援体制があっても家族とか当事者がかなり積極的に働きかけないと支援は受けられない点への対応です。精神障害者の場合最近当事者と家族の高齢化問題が非常に大きくなっております。家族が当事者を支えているケースが非常に多いのですけれども家族の高齢化により支援体制に相談はしたいのだけれども疲れきって相談ができないとか,相談をしたのだけれどもそのあとの支援につながらないケースが非常に増えています。そういう点で言いますと支援体制をつくるだけではなくて少し勝手なお願いなのですけれども計画の中で行政側から家族あるいは当事者に対してもう少し積極的に支援をする体制というのも理念に入れていただければと思います。 ■D委員 はい,賛成。 ■木下委員長 ありがとうございます。もう少し行政側からのアウトリーチをしてもらったほうが,よりつながる可能性が高まってくるということですね。ありがとうございます。理念に入れるとしたら,どこら辺に入る感じでしょうか。1か4ですかね。「必要なサービスや支援が行き届く体制づくり」という文言のところ,先ほどI委員が触れてくださったところに何か一言付け加えるとか,そういったイメージですか。 ■G委員 1番のほうで,対個人というお話ですけれども,理念4のほうと申し上げましたのは,家族が障害者を支えているご家庭が結構精神の場合は多くて,この包括的・一体的・重層的支援体制の理念4かなと思いました。ただ具体的に,ではどういう言葉を入れるのがいいかまでは,ちょっと思い浮かばなくて申し訳ございません。 ■木下委員長 分かりました。ただ今のニュアンスは,しっかり事務局に伝わったと思いますので,次回までに,事務局に適切な文言をご提案いただきましょうか。事務局にプレッシャーをかけるようですが,すみません。よろしくお願いいたします。 ほかにいかがでしょうか。C委員。 ■C委員 私は基本構想の策定に携わって,この分野のところをやったのですけれども,その時にみんなで話し合って出たのが,キラキラワードはやめようというのが出たのです。理念1のところに,「安心していきいきと」とあるではないですか。いきいきとみんなしなければいけないのかということが出て,それは逆にプレッシャーに感じてしまう人とか,そのときによって,やはり人だから波があって,ありのままで自分らしくというのが一番しっくりくるという,そのときの自分のままで病気になったり落ち込んだりしても,その状態でも生きていられれば,そうであったらいいよねというのが出たので,私としては,「いきいきと」と出てきたのはすごく違和感を感じました。 ■木下委員長 ありがとうございます。本当におっしゃるとおりですね。強制的にいきいきとさせられるのは嫌ですよね。とは言えというか,それは本当にそのとおりで,安心して自分らしくというところですかね。 ■C委員 ありのままでいるという。 ■木下委員長 そうそう,「ありのまま」というキーワードですね。これはいいワードですね,ありがとうございます。「いきいきと」ではなくていいのではないかと。いきいきではなくていいと,ありのままで自分らしくですね。具体的なご提案をありがとうございます。 ほかにいかがでしょうか。私も実は事務局と話していて,ヒントを頂いたものですけれども,1つ理念のところで,前回の理念1のところに「必要な支援を受けながら自立して暮らしていける」とありますが,今回の理念1では,「自分らしく,自立して」とあるのです。支援を受けながら自立していくという概念は,皆さんご存じかもしれないですけれども,要は自立だけだと,医学モデルに回帰していくといいますか,自分の身の回りのことができるようになりさえすればいい的なことかなと。支援を受けながら自立して暮らしていくというと,そういった医学的なニュアンスも含みながら,社会に必要があるとか,そうしたいというときは社会に出ていくという,社会モデル的な意味というのも含むのかなと思うと,この「必要な支援を受けながら」というワードはやはり抜かないほうがいいかなと個人的に思った次第です。 あとは,我々,障害がある方,あるいは当事者の方たちなどは,支援を受けながら自立していくという考え方というのが当たり前になってきています。ただ一般市民には,まだ昔ながらの古い自立のイメージが残っているのではないかと思うと,啓発的な意味も込めて,必要な支援を受けながら自立していくのだと。これが今の自立のスタンダードな考え方なんだということですね。繰り返しになりますが,啓発していくためにも,この一言というのはとても重要なのではないかと思います。お願いします,D委員。 ■D委員 皆さん,これが実情なのです。支援を受けないで生きていける人はいやしないのです。どっちみち長生きして,最後は1人になるのですから,誰が面倒を見るのですか。私だってシャワーだったり,ものすごく大変です。ヘルパーさんが来て,やってくれるから助かっている。それが現実なのです。みんなそうなるのです。だから,自立しようというのと,支援を受けるというのが両方必要なのです。それを前提に考えてほしい。 ■木下委員長 ありがとうございます。本当におっしゃるとおりですね。皆さんもご存じだと思うのですが,東大の熊谷先生という先生がいるのです。脳性まひの当事者の方で,医者でもあって学者でもあるのですけれども,障害学をやっていらっしゃる方です。熊谷さんは最近,「自立をするというのは依存先を増やしていることなんだ」という言葉を世に発信したりしています。なので,ここは一言,必要な支援を受けるということで自立していくという考え方は,やはりこうやって表しておく必要があるかなと思います。 ほかにいかがでしょうか。何かある方はいらっしゃいますか。では,すみません,事務局に伺っているのですが,これは今後もまだ検討していく時間はある感じですか。 ■F委員 よろしいですか。 ■木下委員長 F委員,お願いします。 ■F委員 すごくキーワードがちりばめられていて,非常によくできた理念だとは思っているのですけれども,やはり読んだ人がこれを見て,少し頼りないと思ってしまうようなところがないかなと思っています。やはりニーズ調査の結果も踏まえて,それぞれの課題に対して,より実効性を持ったアクションプランを,それぞれの計画の中で提示していきますというような,そういう思いをどこかに入れ込んでいただけると,もう少し読んだ人がすっと落ちるのではないかという気がしています。例えばこの一覧表で見ると,共通理念の下,2つ目の真ん中の矢印の下の辺りにそういった内容のことを少し入れ込んでいただけると,もう少し説得力が出るのかなという気がしました。 ■木下委員長 ありがとうございます。もう一度,矢印のどこですか。 ■F委員 この表の真ん中に,矢印が上下2つありますね。最後に障害福祉,地域福祉,高齢福祉とある,その上の文章に,そういった内容を盛り込めないかということを,感想ですけれども思いました。 ■木下委員長 ありがとうございます。これを実際にやっていくのだと。美辞麗句を並べておしまいではなくて,理念なので,これを具現化していきますという,そのプランを示しますというところまで書いたほうが,読み手というか,受け取り側がより安心感を持って,本当にやってもらえるのだなと。 ■F委員 メッセージとしてですね。 ■木下委員長 貴重な意見をありがとうございます。ということで,時間もありますので,あえて皆様から出たご意見を私のほうで整理して,ここでもう1回繰り返すことはしないのですが,これはまた事務局のほうでまとめてきてくださると思います。また次回,出た意見を共有しながら確認できればと思っております。 すみません,事務局,何かありましたらお願いします。 ■事務局 補足ですけれども,次の議題にも関わって,計画の構成としては,まずこの基本理念について書いて,その次に施策体系全体をこのあとに書くのです。その施策体系のところでも,今回,1,2と案を示させていただきますけれども,その前に前文というか,施策体系の大本のところを貫く基本的な考え方みたいなものを,障害独自でまとめていこうと思っております。そこは次回,今日のお話も踏まえてご提示しますが,例えば今日のご意見の中で,基本理念にそのまま直接反映できなかったものとか,あるいは今,F委員がおっしゃった実効性の意気込みみたいなところは,そちらのほうでもすくっていけるといいのかなと思っていますという補足です。 ■木下委員長 ありがとうございます。そうしましたら,時間のことばかり申し上げて恐縮ですけれども,最後に資料7と8,施策体系のところについても,委員の先生方からご意見を頂かなければいけないということになっておりますので,そちらのほうに移らせていただきます。 それでは最後のところになりますが,資料7と資料8のところです。事務局からご説明をお願いいたします。 【(5)次期計画における施策体系について】 ■事務局 それでは3計画の共通理念に続きまして,今度はさらに具体的な事業を結ぶ施策体系について説明をさせていただきます。資料7と資料8,さらに当日配布資料と書かれたものをご準備いただければと思います。 まず資料7についてです。こちらの右側に,現行の「調布市障害者総合計画」の施策体系を記載し,左側にその施策体系の各項目について記載しております。また,資料8にて事務局案の,これはあくまで案ですが,「次期計画の施策体系(案)」をお示ししております。そもそも,施策体系を作成する意図ですが,障害のある方の地域生活に関わる市の事業をこの施策体系に当てはめて捉え直し,整理することにより,障害のある方の地域生活への切れ目のない支援体制を構築していくということを意図しております。この現行の施策体系案について,このままでいくか,それとも見直すべきか,見直すにしても,どのような点を,詳細の細かな修正をするのか,それとも抜本的に作り替えるのかというところまで含めて,今回は委員の皆様にご意見を頂ければと思っております。 まずは,現行の施策体系がどのような意図で作成され,描かれているのか。そして,次期体系(案)ではどのように変更され,どのような意図であるのかについて,ご説明させていただきます。資料7をご覧いただければと思います。この資料7の左側が現行計画での施策体系の図,右側がその詳細の内容となっております。まず,左側の現行計画の施策体系案の図をご覧ください。現行計画ではⅠ,Ⅱ,Ⅲの3つの大項目を立てています。 まず「Ⅰ 障害のある方と家族への地域生活の支援」は,ライフステージに限定されない障害児・者の生活を支える基盤として位置付けられている事業をイメージしております。次にⅡは,乳幼児期から高齢期まで,ライフステージを切れ目なく支える視点をイメージしております。そしてⅢは,これらから社会に働きかけて当事者を支える社会的障壁を減らしていく支援を中心に構成しているイメージとなっています。障害児・者,個々人にのみ焦点を当てるのではなくて,環境や社会といった我々を包み込んでいる大きな要因に照準を当てているイメージです。 以上のポイントを踏まえた上で,資料8の「次期計画における施策体系(案)」をご覧ください。これは,現時点で事務局が提案させていただいている次期計画の施策体系になります。ただし,これはあくまで案でございますので,この範囲にとらわれずにご意見を頂ければと思っております。あくまでたたき台であるというイメージです。ここで,このような案を作成した事務局側の意図を,いま一度ご説明させていただければと思います。 それでは,本日,当日資料として配付しました「当日配付資料(資料8補足)」と右側に書かれているA3版の資料をご用意いただければと思います。 まず,資料左側の上段「現行計画における施策体系のポイント」の内容は,先ほど申し上げたとおりになります。次に,その下にあります「現行計画における施策体系の課題」についてです。大きく2点ございます。1つ目が,現行計画の施策体系における「Ⅰ 障害のある方と家族への地域生活の支援」,Ⅰと大きな項目で括られているものになりますが,これについて,Ⅱ及びⅢの項目がまず先んじて設定されておりまして,その残りが大きな項目Ⅰに並べられているということもありまして,若干,ⅡやⅢに比べてⅠは視点として弱いものになっております。「ライフステージを通して」というイメージが読み取りにくいのではないかということになります。次に2つ目の課題として,現行計画の施策体系の各事業で名称変更や項目同士の統合が起きるものがあるのではないかということになります。例えば,「Ⅰ(3)移動の支援」という項目があります。そこには,ミニバスなどの公共交通機関の利用に関する内容が入っておりますが,一方で,「Ⅱ(2)バリアフリーのまちづくり」においても「交通バリアフリーの推進」といった内容がございます。 以上の課題意識から,事務局にて現行の施策体系に修正を加え,次期計画の施策体系案を作りました。その主なポイントが,当日配付資料の右側になります。ここでは変更点全てに振れることは難しいので,図の下のところにあります「次期計画の施策体系(案)」の作成上の意図のところをご覧いただければと思います。意図はこちらに大きく3つ載っていますが,そのうちまず1つ目,大きく3つに分かれていた大項目Ⅰ~Ⅲを見直し,「Ⅰ ライフステージに応じた生涯にわたる切れ目のない支援」と, 「Ⅱ 安心して住み続けられる地域の環境づくり」の2つに絞りました。この2本立てに構成した要因としては,先ほども申し上げたとおり,もともとあった現行計画のⅠの項目が視点として弱かったということが挙げられます。この2つの大きな項目に統一したことで,より統一的な視点で各事業を位置付けることを意図いたしました。 2点目は,大きい項目のⅠの中に中項目として「ライフステージを通した支援」というのを設定したことにあります。ライフステージの,Ⅰの中の中段のところにあります,この項目は「子ども期」「成人期」「高齢期」の各ライフステージを通して,一貫して必要とされる事業を包含する内容として位置付けました。これによって,Ⅰの中の中項目の内容が「子ども期」「成人期」「高齢期」の各ライフステージに応じたものと,各ライフステージを通して一貫して必要とされるものという形で分かれた形になっております。 施策体系(案)に関する説明は以上となります。この資料8に載っている施策体系(案)の図について,改めてどのように考えるか,社会や保護制度の変化などに応じて見直しが必要な点は何か,理念の見直し,再構築に伴い,この施策体系(案)も見直しが必要であるかなどについてお考えいただければと思います。 ■木下委員長 ありがとうございます。例えば資料7と8で,7は現行ですね。資料7の現行の中で,もう少し整理したほうがいいのではないかということで整理したものが資料8になっている。あくまでもキーワードは「ライフステージに応じた生涯にわたる切れ目のない支援」ということが,中心的なテーマになるかと思います。まず伺いたいのですが,Jさん,よろしいですか。Jさんは昔を振り返って,ご自身がお子さんの時から今,それから,これから先の,ご自身の長い一生を考えたときに,特に大事だなと。支援とか,あるいはどんな支援・助けが必要だったかなとか,これから必要かなとか,あるいはどんなことができたらいいかなという興味があることとか,そういったことがあれば,ぜひ教えていただければと思うのですけれども,いかがでしょうか。 ■J委員 生まれてから,言葉が通じなくて,先ほどもほかの人が言ったのに映像のほうも助けがあって,安定して施設も見つかって,聞いたりして,軌道に乗っていっている人と,今度は,将来的には今,付き合っている人もいて,一人暮らしのサテライトと、あとは夫婦生活のサテライトもあってもいいのかなと思っています。あとは自分の親も80代を超えてから,親がいなくなったあとの面倒も誰が見るか,それも気になっているところです。 ■木下委員長 ありがとうございます。幼少期のこと,小さい頃のことを考えると,人とコミュニケーションを取るにあたって少し苦労があったから,そういったところをもっと助けてくれるような支援があればよかったということですね。 ■J委員 そうです。その時は,福祉というか,そういうものも全くないというところ。 ■木下委員長 ないということですね。あとは,今お付き合いされている方がいて,おうちから出たりして夫婦で住めるような,だけど少しサポートをしてくれるような。 ■J委員 そういうのを向こうの親が考えているのだけれども,またそれも市のほうではまだつくっていないから,今後はどうなるか分かりません。 ■木下委員長 必要ですね。 ■J委員 そうすれば自分たちだけで,結構いると思います。 ■木下委員長 そうですよね。あとは,今後,今は親がサポートしてくれているところもあるけれども,親が亡くなってしまったあと,サポートを受けていた部分というのも支援を受けて助けてもらっていたところがなくなってしまったらどうしようという,少しそういう心配があったということですよね。 ■J委員 あとは生命保険には入れないから,病気になったときの医療費とか,不安なことが1つ。 ■木下委員長 お亡くなりになってしまうということも心配だし,さらに,親が病気になられたときの医療費とか支援とかいうところも,どうすればいいのかというのが今の段階では分からないから,そういったところのサポートが必要だなということですね。 ■J委員 あとは自分の重いときに。 ■木下委員長 ご自身のこともですね。具体的なご意見をありがとうございました。とても分かりやすかったです。ご自身のこともそうだし,ご家族が病気になられたというときにどうすればいいのか,そこのサポートもなども必要だということは,本当にご当事者にしか分からない,気付きにくいことかなと特に思いました。貴重なご意見をありがとうございました。 ほかにいかがでしょうか。 ■K委員 先ほどの事務局の説明から音声がかなり悪くて,ほとんどの内容が分からない状態で,ホストにもメッセージを送ったのですが,特にレスポンスがなかったので,今伝えます。 ■木下委員長 ありがとうございます。K委員,私の声は聞こえていますか。 ■K委員 今は聞こえていますけれども,先ほどの会話が結構飛び飛びで聞こえづらかったです。 ■木下委員長 多分,Wi-Fiの具合とかではないかと思います。K委員,ありがとうございます。また不具合があったら,今のような感じで教えてください。 では,時間の関係もあるので,オンラインで参加されている先生方には申し訳ないですけれども,このまま続けさせていただきます。時間がかなり,ここは延長ができないということで,延長するつもりもなかったのですが,あと10分でぴったり終わらなければいけないということですので,少し巻いていきたいと思います。いかがでしょうか。お願いします。 ■L委員 この計画の施策体系を考えていく中で,1つ気になったところで,ちょっと違う視点で間違っているかもしれないのですけれども,この施策を作ったとして,それをやる事業所,今でも訪問看護事業所が年間たくさん立ち上がって,でもたくさんつぶれている。放課後等デイサービスも立ち上がるけれどもつぶれてしまう。やはり施策をしたとしても,それをする事業をいかに継続していくかというところもすごく大切なのではないかというところで,調布市としてそういう事業所支援というところも,どうしていくかというところも入れていっていただけると,行き届くサービスにつながっていくのではないかなというところを少し思いました。 ■木下委員長 ありがとうございます。そうですね。できたはいいけれども,結局つぶれてしまって,サービスがなくなってしまったら,これも全部,絵空事になってしまいます。そこら辺は,事務局の皆さん,サポートとかあったりするのでしょうか。 ■事務局 現状でも事業者支援として,補助金とか事業者さんからの相談に応じたりということをやっております。これを施策体系でいうと,例えば放課後等デイサービスの事業所の支援については,放課後等の支援の中に入っていて,成人の作業所の支援については,また日中活動の支援の中に入っているという,まさに事業者支援というものは対象によって,ばらばらに入っているような状況です。一方で,新しい体系のⅡの「(3)福祉人材の育成の確保」という項目を設けたりはしているので,場合によっては事業者支援というものを,この福祉人材の育成という点と合わせて,1つ別途に抜き出すということも1つの考えかなということを,今,お話を頂いていて感じたところではございます。検討させていただきます。 ■木下委員長 ありがとうございます。先ほどH委員がおっしゃってくださったことで「あっ」と思ったのですけれども,現行では,Ⅰのところで「家族への支援」というのがあります。私は見落としているかもしれないけれども,次期にはこの「家族」というのがないのです。ありますか。私,見落としていますか。事務局,お願いします。 ■事務局 そこはまさにそうでございまして,当然,家族支援というものは,例えば相談支援とかの中で位置付けていきたいとは思っているのですけれども,施策体系上は「家族」という文字が入っていない状況です。それは。実は事務局案でもこれを作る上で,Ⅰを統合するとライフステージという点では見やすくなるけれども,家族という視点がこの表から少し落ちてしまうので,どうしようかというのは結構話したところではあります。なので,まさにご指摘いただいたそういう視点はあるなと思いながら,聞かせていただいております。少しそこは考えたいと思いますが,ほかにも同様の考えがあればお聞きできればと思っています。 ■木下委員長 いかがでしょうか。お願いします。 ■A委員 資料8の施策体系(案)ですけれども,このライフステージや子どものところ,形が少し分かりにくいなと思って,何となく子ども期とか成人期が下に並んでいて,上にライフステージはこうした支援と,形が分かりにくいと思いました。 ■木下委員長 ありがとうございます。私もまるっきり同じことを思いました。ここも何か,「ライフステージを通した支援」と,全体を貫いているものだけれども,子ども期とか成人期と,各論というのですか,並列になっているのが,やはり形としていびつかなと思います。ここも少し工夫していただけるといいかなと,A委員におっしゃっていただいて,それに私も賛同します。 ほかにいかがでしょうか。 ■D委員 全体的にすごく,本当にこれを作った方にお疲れさまですと言いたいです。アンケートを作ったときに,今の考えがあるというのは,横文字が多いではないですか。だから,私みたいな高齢者が,これはどういう意味かがすぐ分かるように,そういうことも作るときに頭に入れておいてほしい。なんでも,みんな分かっているのだろうと思って作るのではなくて,そういう高齢者もいるのだろうということを認められて作ってほしい。今はあまりにも横文字が多すぎる。意味が分からないこともあります。 ■木下委員長 おっしゃることはすごくよく分かって,J委員のおっしゃるとおりでもあるのですが,今回の次期には,横文字はライフステージとバリアフリーとネットワークづくりくらいなのですけれども,ここら辺はどうでしょう。 ■D委員 私は分かります。 ■木下委員長 今回の体系という,これのことというのもあるのだけれども,全体的な今の風潮ということですかね。 ■D委員 そうです。大体,恥ずかしくて聞かないのです。この意味が分からないと,聞いてくれればいいけれども,聞いてこない。そういう人は多いのだから,そういうことを頭に入れておかないといけない。 ■木下委員長 そうですね。では,M委員,お願いします。 ■M委員 先ほど,先生が「家族」という言葉が落ちているというお話がありましたけれども,これまでのご意見の中できょうだいの話とか,アンケートの中にもきょうだいのことがあったと思います。その辺が,新しい施策体系のどの辺りに位置付けられるのかなと思いました。 ■木下委員長 ありがとうございます。いかがですか。家族というところに,親はもちろんきょうだいも含めた上で,そこがまるっと今回抜けたという認識でよろしいですか。それをまたどうするかというのを,事務局のほうで案を作ってくださるという理解でよろしいのでしょうか。 ■事務局 先ほどのG委員のご発言の中でも,高齢になった親御さんの話もありましたし,やはり個人だけではなく,個人のライフステージはもちろんそうですけれども,世帯として,家族として見て支える,支援するという視点をどう入れ込むかというのは課題かなと思っていますので,改めて考えさせていただきます。 ■木下委員長 ありがとうございます。では,あと1つくらいご意見を頂けそうですけれども,今日はよろしいでしょうか。 ■N委員 資料8の子ども期のところです。現行のところでは,教育と放課後等の活動の支援というのは2つに分かれているのですが,資料8の次期計画では一緒になっています。教育と放課後等の支援というのは全く違うような気がするのですが,一緒にした意図が何かあるのでしょうか。 ■木下委員長 ありがとうございます。いかがでしょうか。 ■事務局 一緒にしたところの意図というところでは,1つはもともと理念的なところと少し外れますけれども,項目数の整理というところがあります。今回,資料8のⅠ「(6)発達相談と早期療育・子育ての支援」というのも,もともと2つに分かれていたのを1つに統合しているのですが,どうしてもⅠをまとめた関係で,Ⅰが15個くらいになってしまったりすると,さすがに多いのではないかというところで,統合できないかという話になりまして,これまで子ども期のところが乳児期と子育て施策、学校教育、放課後と合計4つの柱に分かれていたものを,就学前と就学後ということで分けて,(6),(7)にまずは案としてみたところでございます。ただ,今,委員がおっしゃったように,支援の内容としては確かにジャンルの異なるものでもありますので,そういったご意見があったとして,また受け止めさせていただきます。 ■木下委員長 ありがとうございました。まだご意見がある方もたくさんいらっしゃると思うのですが,先ほども申し上げたように,どうしてもここは時間ぴったりに終わって,撤収する時間もあるのでと伺っておりますので,今日のところはここでいったん議論は終了させていただきたいと思います。どれも継続して行っていく議論ですので,今日の委員の先生方から出していただいたご意見を,また次の会のための資料に反映していただきまして,また継続して議論していければと思っております。 2時間という長丁場,今日もありがとうございました。お疲れさまでした。これで終了とさせていただきます。事務局にお返しします。 3.連絡事項 ■事務局 ありがとうございます。委員の皆様,本日もありがとうございました。それでは,閉会の前に,事務局から連絡事項をお伝えさせていただきます。 まず本日,声が聞き取りづらいというご意見があったと思うのですけれども,こちらのいすが使用機に,聞こえたのが使用機になります。委員長の声は聞き取りやすかったという意見があったので,真ん中にこれを置くので,これに向かって話すようなイメージで,お手数なのですが,お願いします。 続きまして,委員会も毎月のようにあるのですが,次回の委員会は6月22日木曜日となります。場所は今回と同じこの場所で,調布市総合福祉センター,201~203会議室となります。なお,本日お配りしました「ニーズ調査報告書(概要版)」は,大体70ページくらいのものですけれども,これとは別に,黄色い冊子の「本編」というものがあります。こちらは400ページを超える冊子で非常に重くなっておりますが,希望があればお送りしますので,お帰りの際にお申し付けください。 4.閉 会 ■事務局 それでは,以上をもちまして,第5回調布市障害者総合計画策定委員会を閉会させていただきます。本日は,どうもありがとうございました。