令和5年度 第2回調布市高齢者福祉推進協議会 議事要旨              令和5年7月20日(木)午後6時30分から          たづくり12階大会議場 1 開会 2 新しい高齢者福祉推進協議会体制について   委員の紹介 3 報告事項 (1) 共通理念・施策目標について (2) 市民福祉ニーズ調査について 4 議題 (1) 介護予防の取組について (2) 生活支援の展開について 5 事務連絡 6 閉会 1 開会 2 新しい高齢者福祉推進協議会体制について  新委員の紹介 3 報告事項 (1)共通理念・施策目標について 【事務局説明】 ○事務局 資料2-1を用いて「共通理念・施策目標について」の説明をします。本日,机上配布した差し替え版をご覧ください。  3課共通の基本理念は,市の上位計画である基本構想・基本計画に位置付けられているまちづくりの理念に沿い,地域福祉計画・障害者総合計画・高齢者総合計画の福祉3計画が共通の考え方や方向性を共有し,それぞれの垣根を越えた重層的な支援を進めるため,第7期計画から設定しています。前回の推進協で報告した内容から若干の変更がありましたので,高齢分野における解釈等も含めて説明いたします。  資料の左側,黄色の枠内が,基本構想に示されているまちづくりの基本理念です。中央の赤色の枠内が3課共通の基本理念です。これらを横軸方向に見ていただくと,まちづくりの基本理念と3課共通の基本理念の関係性,またそれらを高齢者総合計画にどのように解釈し,落とし込むかを示した資料となります。  まずは,3課共通の基本理念の前回からの変更点について紹介します。下線部分が変更点です。  「理念1 誰もが自分らしく暮らし続けることができる地域社会」では,「自らが選んだ場所」「必要な支援を受けながら」を追加しました。「理念2 互いに認め合い,尊重し合い,ともに生きる地域社会」では,多様性を具体的に説明するため,「年齢,障害の有無,性別,人種その他の違いにかかわらず」を追加しました。また,元の文章で「能力・個性・意欲等が発揮」としていた箇所を,「能力・個性・意欲等が発揮・尊重」に変更しました。「理念3 世代や属性を超えてつながり,住民全体で支え合う地域社会」では,「ボランティア,事業者」「関係機関」を追加しました。「理念4 多様なニーズに応じた切れ目のない包括的な支援体制」では,「把握し,受けとめ」を追加しました。これらの基本理念は3課共通のため,各課で入れたい文言や若干合わない表現もありますが,お互いの立場や考え方に理解・配慮しながら検討した結果となります。今回で3課共通の基本理念についての議論は終了とし,あとは各課でそれぞれの計画に合うようにこの理念を読み解きながら,具体的な施策・取組につなげていくことにしています。  ここからは,高齢者総合計画,高齢分野における3課共通の基本理念の解釈の仕方・考え方について説明をします。それぞれの理念を横方向にご覧ください。  まず,理念1については,まちづくりの基本理念である「個の尊重」の考え方を踏まえ,3課共通の基本理念では赤字部分に記載の地域社会を実現するため,黒字部分に記載の取組・施策を3課で進めていく建て付けになります。高齢分野においては,施策のポイントとして情報提供の充実,ニーズ把握・アウトリーチ,サービス・支援の充実,活動グループ等の支援・発掘,自己決定・選択の確保,地域活動の充実の6点に焦点を当て,それぞれに該当する各論で施策・取組に落とし込んでいきます。  他の理念についても同様の見方となります。理念2では,認知症の理解促進,高齢者虐待の防止,孤立・孤独への対応,理念3では,担い手の掘り起こし,多様な主体による地域づくり,地域で支える仕組みの充実としています。それぞれ右端に記載の各論を中心に具体的な施策・取組を位置付けていきます。  また,理念4では,高齢分野に限らず,市全体で横断的な支援体制を構築する重層的支援体制整備を推進するため,3課共通で独自に設けた理念です。こちらの施策のポイントとして,多機関連携・協働,多世代・他分野交流,専門性の活用,災害・感染症等への対応力強化の4点に焦点を当て,該当する各論で議論していきます。以上が共通理念の説明となります。  続いて,施策目標について報告します。資料はございません。前回の推進協で施策目標案をお示ししましたが,その後事務局でも検討を重ね,施策目標についてはもう少し時間をかけて検討したいと考えています。前回お示しした施策目標案「地域の中で いつまでも 自分らしく いられるまち 『ちょうふ』へ」は,抽象的で理念のような内容でしたので,施策目標としてはふさわしくなかったかと考えています。  今後の方向性としては,施策目標ではなく,例えば第9期高齢者総合計画の「テーマ」や「キャッチフレーズ」とすることで,市民により親しみを持って知っていただき,計画にも興味・関心を示してもらえるのではないかと考えており,現在はその方向で検討しています。今後の推進協でも随時報告いたしますが,委員・モニター員の皆さまでアイデア等がありましたら,事務局まで是非お知らせください。  以上で,(1)共通理念・施策目標についての説明を終わります。 ○顧問 ありがとうございました。ご意見,ご質問はありますか。今後,具体的な議論に入りますので理念に戻ることがあるかもしれませんが,理念はここで一旦受け止めていただくことでよろしいですか。 ○モニター員 事前に送付いただいた資料と,机上配布の資料との変更点について,「理念3」と「理念4」はどちらも同じ内容です。アンダーラインを引いてある箇所も,もともといずれもアンダーラインがありました。説明ではよく分かりませんでした。 ○事務局 アンダーラインの部分が,前回の第1回推進協で示した内容から変更した点になります。 ○顧問 よろしいですか。次の(2)「市民福祉ニーズ調査について」事務局から報告をお願いします。 (2) 市民福祉ニーズ調査について 【事務局説明】 ○事務局 「(2)市民福祉ニーズ調査について」,本日机上配布したピンク色の「報告書-概要版-」を用いて報告します。  前回の推進協では,昨年度に実施した「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」「在宅介護実態調査」について報告しました。同じく昨年度に実施した「市民福祉ニーズ調査」も,このたび報告書になりましたので本日報告いたします。なお,概要版でない全ての設問が掲載されている報告書は500ページ近くありますので,皆様にお配りする報告書は概要版にいたしました。概要版でない報告書は事務局でご覧いただけますが,市のホームページにも掲載していますので,興味がある方はご確認をお願いします。  それでは,1ページ目をお開きください。こちらの調査は,市民の生活実態や福祉に対する意識,意見・ニーズ等を把握し,高齢者総合計画等の福祉3計画の次期計画策定の基礎資料とするために実施しています。調査期間は約20日間です。今回から専用ウェブサイトによるインターネット回答も導入しました。  1ページおめくりください。市民福祉ニーズ調査は大きく分けて4つのカテゴリーで調査をしました。18歳以上の市民2,000人,65歳以上の市民2,000人,障害者手帳をお持ちの方・難病患者の市民 1,800人,18歳未満の障害者の保護者200人が対象です。65歳以上の市民の調査回答率は 1,203人(60.2%)です。  3ページ目以降には,同時期に実施した住民懇談会の実施結果も掲載しています。隣り合う2つの福祉圏域ごとに,「誰でも気軽に集まる・話せる地域の「場所」や「時間」をふやそう」をテーマにグループディスカッションを行い,計4日間,75人の方に参加していただきました。  それでは,調査の結果を幾つか紹介します。28ページ目をお開きください。ここから33ページ目までが65歳以上の市民の方への調査結果を抜粋して掲載しています。例えば28ページ目の下段,「問24」で高齢者を意識する年齢を質問していますが,65歳から高齢者と意識している方はわずか6%にとどまり,75歳以上が最多層と近年の高齢化や健康寿命の延びを反映した結果になりました。  29ページ目の下段,「問35」では,市の施策の認知度を質問していますが,地域包括支援センターを知らない方が3人に1人,見守りネットワーク(みまもっと)を知らない方が2人に1人とまだまだ多い状況です。今後も高齢者の増加が見込まれる中,支える側・支えられる側にかかわらず,相談窓口や支援制度を広く多くの方に認知していただく取組がこれからも重要となります。  31ページ目の「問33」で「サードプレイス」の質問をしていますが,飲食店や公園・自然が上位に挙がりました。今後の居場所づくりや地域活動を進めていくに当たり,これらの視点も大切になると考えています。以前の推進協でもご報告いただいた調布駅前にある猿田彦珈琲さんを会場に開催されている認知症カフェには,毎回多くの方が参加され,有意義な時間を過ごされている様子を伺い,飲食店と福祉事業の親和性の高さを感じています。  32ページ目上段の「問16」で就労状況を確認しています。3割弱の方が何かしらの仕事に就いている結果となりました。就労には経済面だけでなく,生きがいや生活の張り,健康や人とのつながり等の側面もあります。高齢者の就労を支援するシルバー人材センターでは,これらの側面にも力を入れて取り組んでいただいているところであり,市としてもシルバー人材センターはもちろんのこと,市の産業部局やハローワーク等との連携を進め,就労希望者への支援に努めていきたいと考えています。  最後に,同ページ下段,「問19」では災害時の避難について質問しています。約2割の方が「避難できない」と回答されています。この結果は防災部局とも共有していますが,当市でも避難行動要支援者名簿を作成し,消防等との共有・連携に努めています。また,8ページでは,市民,高齢者に「手助けしてほしいこと」「手助けできること」を質問した結果を掲載しています。「災害時に避難の手助けができる」と回答された方は高齢者で5割,市民では8割近くに上ることからも,共助の意識を実際の支援につなげていく仕組みづくりが今後大事になると考えています。  簡単ではございますが,「(2)市民福祉ニーズ調査について」の報告を終わります。 ○顧問 今の報告について意見はいかがですか。災害時の対応について,「1人で判断できるが,避難はできない」「1人では判断できないし,避難もできない」が2割です。災害弱者の支援体制が機能しているかどうか問われてきますが,今後の検討はどのように進めていきますか。 ○事務局 高齢者は避難時の要支援者となりますので,地域防災計画でも高齢分野の役割が記載されています。その中でも,避難時に支援が必要な人のリストの作成が最も大きな役割になると思いますので,すぐに対応できるよう常に更新し,把握していくことが大きな役割と考えています。消防やケアマネジャーら関係者と共有し連携を図ってまいりたいと思います。  また,災害時に介護事業者が事業を継続し,必要なサービスが提供されるよう,防災訓練や普及啓発,平常時から備蓄などの備えについて,事業者と協力して取り組んでいく必要があると考えています。 ○事務局 高齢者支援室は,災害発生時に避難が難しい人や避難所で自分では動けない人をサポートすることが役割の1つにあります。その把握のための情報として活用することもあると思います。行政の力だけで避難したい人全員を避難させることは困難で,その情報を自治会と共有し,一人一人の個別の支援計画に反映させる取り組みも広がるかと思います。 ○顧問 民生委員の活動を見ていて思うのは,発災時には自分や家族を守らないと成り立ちません。それを前提にしないと,先の大震災でも多くの方が亡くなられました。基本的には名簿を作ることがありますが,その方式もいろいろあります。早く確定してほしいと思います。  さらに,そのときの対応をどうするのか。今のお答えで間違いありませんが,タイムスケジュールを作り,急いで対応してほしいと思うことが2つ目のお願いです。コロナの影響で支援システムが壊れているかもしれないとの声がいろいろなところから聞こえてきます。その強化に取り組まれている自治体もあります。コロナの影響が大きいため,そういうことがきちんと履行できて,安心してそういう人たちの支援に入れることを形として明記し,災害本部と議論を進めてほしいと思います。 ○委員 私も阪神淡路大震災の際,老人クラブの被災状況の調査に入りました。当時は個人情報についてそれほどうるさくなく,地域で1人暮らしの人がどこにいるか地図を作りました。1人暮らしや高齢者だけの世帯が年々増える中で,個人情報の取扱いの問題があるにせよ,どこまで知らせていくのか,突っ込んだ検討をお願いしたいです。高齢者夫婦や1人暮らしの人の年齢が高くなるほど援助が必要になりますので,具体的な検討をお願いします。 ○モニター員 私も東日本大震災の被災者です。当時は盛岡に住んでいて流されることはありませんでしたが,想定外のことで行政は全く動けませんでした。いろいろなところで災害は起きるため,マニュアルも大事ですが,被災地を視察して現地の生の話を聞くことや,被災者の声を反映させるためのセミナーなど,実体験をした人の話を聞くことで解決法が見えてくると思います。盛岡でも実際に動いたのは民間NPOなどのボランティアであり,行政は後手に回り,届いた食料も駄目になってしまいました。そうした失敗談も含め,生の声を聞いてほしいと思います。 ○顧問 それも含めて検討するということで,よろしいですか。東日本大震災や関東大震災レベルの災害が起こると,自治体も被災しているため動けません。外からの応援をどう受け入れるかなどにならざるを得ません。その中でどういう動き方ができるのか,経験者から聞いてはどうかとの意見を踏まえ,提言していただくといいと思います。その他にいかがでしょうか。よろしければ議題に入ります。「(1)介護予防の取組について」を事務局から説明をお願いします。 4 議 題 (1) 介護予防の取組について ○事務局 介護予防の取組について,A3「介護予防の取り組み」と「10の筋力トレーニング グループマップ」の資料を使い,説明いたします。  A3資料の「現状・課題」の「社会的背景」について,平成17年から地域支援事業が始まり,介護予防に関する取組はここ何年間か変遷を経てきています。この場にいる皆さんは「介護予防」や「フレイル予防」についてご存じの方ばかりかもしれませんが,改めて説明いたします。介護予防は資料にあるとおり,「要介護状態の発生をできる限り防ぐこと。そして要介護状態にあってもその悪化をできる限り防ぐこと,さらに軽減を目指す」ということです。フレイル予防は「病気・老化等により,心身の活力・生活機能が低下し,要介護状態となる危険性が高い」状況のことを言います。予防するには,体力と書いてあるところを運動と読み替え,「栄養」「運動」「社会参加」の3つのワードが生活支援も含めて,本日のキーワードになります。  「健康」「フレイル」「介護が必要」という横側の斜め右三角形の図を見ると,「健康」「フレイル」の状態であれば,割と回復することはあるのですが,「介護が必要」の状態にまで行くと,理論的には回復と書いてありますが,なかなか難しいです。そのなかなか難しいのが,よくいわれる「要介護3」から「4」「5」までいくと,「フレイル状態」「健康状態」に戻ることが非常に困難になります。そうならないためにどうすればいいか。フレイル状態(虚弱状態)を健康に戻せるが,それをどう進めていけばいいのかということで調布市としても介護予防の取組を進めているところです。  「市の現状」について,「介護予防事業」の令和2年度,3年度,4年度の取組実績を載せています。令和2年度はコロナの真っただ中でなかなか事業ができない,実施しても参加していただけない状況から,3年度,4年度と徐々に回復し,4年度は若干前年度を下回る事業もありますが,そのような状況を経て今に至ります。  調布市の現状の2つ目のポツ,「活動場所・グループ」については,8期計画に記載のとおり,介護予防で調布市が大きく後押しする「10の筋力トレーニング」,通称「10筋体操」を進めています。「10筋体操」のグループについては,先ほどお示しした「10の筋力トレーニング グループマップ」を作っています。若干,コロナから回復しきれていないエリアもありますが,現在47グループが活動しています。コロナ禍の時には20グループくらいにまで減り,実際,活動できていないグループも多くありましたが,最近は新規のグループも徐々に増えています。こちらは,本日も参加されている地域包括支援センターや社会福祉協議会の協力も得て,活動のスタートアップ支援に加え,継続の支援についても取り組んでいただいています。ニーズ調査等の結果も載せていますが,参加したい意思がある人と,運動にあまり興味がない方に対してどうアプローチしていくかは今後の課題になるかと考えています。  3つ目ポツ,「自立支援・重度化防止」について,令和3年から保健事業と介護予防の一体的実施を開始しています。関係部署と連携し,国の基準に基づく個別の支援(ハイリスクアプローチ)や通いの場等への積極的関与(ポピュレーションアプローチ)を実施しています。ハイリスクアプローチは健康状態不明者の状態を把握し,健康相談等を行った後,後期高齢者検診の受診勧奨のほか,必要時に適切なサービスで接続することにより健康寿命の延伸や生活の質の向上を目指して取り組んでいます。令和4年度は43人,令和3年度は31人が受けています。一方,ポピュレーションアプローチはフレイル予防の普及啓発,健康相談等によりフレイル(虚弱)を身近な問題として捉え,自らが生活の質の低下をさせないように心がける人を増やしていく取組になります。令和4年が145人,令和3年が77人になります。  続いて課題です。この介護予防を8期計画中に進めてきた中で課題を4点挙げています。要介護認定率は65歳から79歳で7.2%,80歳以上で46.1%と上昇することからも,介護予防やフレイル予防は高齢者に入る前の若い世代から長期的な習慣化が必要になる,そこへのアプローチの方法が課題です。2つ目は,通いの場やグループ活動には安定した場所の確保が必要であり,民間企業や団体を含めて幅広い方への介護予防事業,フレイル予防事業への理解・協力が必要になります。3つ目は,コロナ禍で活動の場や自主グループの活動はコロナ以前に戻りつつありますが,いろいろな調査から高齢者の心身の状態が回復傾向にはあるものの全体的にはコロナ禍以前を下回る結果となり,そこへの働きかけが課題です。4つ目は,体を動かしていない方や介護予防・フレイル予防に興味・関心がない方も含めて,体操だけでは人を引きつけるのにも限界があり,私も5年間ここで仕事をしていて感じるところです。我々が進める「10筋体操」以外の介護予防プログラムについて,庁内外の関係部署とも連携し,運動習慣や社会参加の普及啓発が必要と考えています。  最後に9期の取組です。大きく分けて2点あり,1つ目は「活動場所・グループへの支援」で,市の主催事業に関しては先ほども述べたとおり回数や開催方法は見直しつつ,参加希望者がなるべくたくさん受講できるような体制づくりをしていきます。2つ目のポツですが,各種調査から地域活動の参加条件として「身近に活動する場所がある」が上位に選択されていることからも,地域に根ざした通いの場や自主グループの必要性が高まると考えています。高齢者に限りませんが,徒歩200~300m圏内でないと行かないという話はよく聞きます。そうしたことからも,地域支え合い推進員や社協に配属されているCSW(地域福祉コーディネーター),地域包括支援センターとも連携した上で,「セカンドライフ応援キャンペーン」などでも民間企業との連携を進めていきます。3つ目のポツは,シニア向けの事業を展開している庁内の関係部署とも連携・協力して効果的・効率的なPRを進めていきます。4つ目として,既存のサロン事業を社協に実施していただいており,その活性化も含め,地域ニーズに即した多様なサロンの立ち上げ支援などを検討していきます。  課題の2つ目の「自立支援・重度化防止の推進」では,保健事業と介護予防の一体的実施について,KDBシステム等を活用して地域課題を抽出しながら,生活習慣病の疾病予防や重度化予防と介護予防を一体的に実施していけるような体制の充実を図ることを考えています。介護予防等の通いの場・自主グループ,専門職や民間企業とも連携して,高齢者の心身状態の把握,フレイルの早期発見,アウトリーチ型の訪問をしながらのサポートなどをさらに広げ,高齢者の健康寿命の延伸,生活の質の向上に取り組みます。2つ目のポツとして,リハビリ専門職等や介護サービス事業所,ケアマネジャーとも連携し,福祉用具や住宅改修などの専門的な相談支援の充実,地域ケア会議などとも連動して進めていきます。介護予防の取組に関する説明は以上です。 ○顧問 ありがとうございます。ご質問はいかがでしょうか。 ○委員 示された絵ですが,医学的にも言われているところです。高齢社会に対して意識を持つ医療者は,薬で治療するだけではなく,「食べていますか」などと聞いています。例えば,糖尿病などで食事制限を厳しく指導される患者さんでも,高齢になるとうるさいことは言わず,「食べてください」「体重は減っていますか」という話もするくらい,栄養と運動がかなり大事になります。  社会参加で自分が誰かの役に立つということだけでも人は元気になります。課題に出た運動に興味のない人をいかに引き込むかについても,家に閉じこもらず何かの理由で少しでも外に出るきっかけがあれば,それが運動になります。患者さんの中で介護をしていた夫が亡くなり1人になった途端,それまで活動的だった人が「孤食は駄目ね」と言って食欲が出ないそうです。そういう人たちが外に出て,誰かと食事をする場ができると,そこに行くだけで運動になると思います。普通の人が,パートナーがいなくなった途端に動かなくなってしまうのが現実の社会と思います。特別なことではありませんが,1人にならない場を,歩いて200~300mの所にどれだけつくることができるか,それには地域の力がなければ成り立たないと思いました。 ○顧問 そういう意味では,活動の範囲を広げることが大事だと思います。指摘がありましたように,自分の居場所として,行きつけの喫茶店やサロンがあれば外へ出るかもしれません。介護予防は孤立予防ですから,いかに防ぐかということで,もう少し広げてもいいと思います。  また,体操などがありますが,私は定年後にスポーツセンターに復帰し,今日も1時間運動し,講演後にここに来ています。80歳代の人でも歩いたりしており,そういう意味では,体操に限らず民間企業の場で行うのも十分だろうと認識しています。この考えを広げ,活動性を高めることを考えてはどうかと思います。 ○事務局 委員から話がありました「夫ロス」に関し,常設の居場所に取り組んでいる中で,夫が亡くなられた後に家に引きこもりになった人で,地域包括支援センターゆうあいから「彩ステーション」を紹介された人がいました。その人は当初,仕方なく通う普通の参加者でしたが,今は担い手として運営者とともに活動しています。これが全部の答えにはならないと思いますが,きっかけとしてそういうサードプレイスが何かの救いになる可能性はあるのではないかと,話を聞いていて思いました。 ○委員 老人クラブの活動に積極的に参加するのは女性です。夫は会員として名前は連ねていますが,ほとんど出てきません。こうした傾向は社会全体に強まっていると思います。男性は仕事に行き,地域とのつながりがないままリタイアしてという傾向が強いと思います。  私自身は調布に移り25年経ちますが,調布はサークル活動が盛んだと思います。現在,通いの場について言われていますが,その活動の場は少し足りないと思います。新しく箱物を建てる必要もないと思います。近隣に空き家の住宅が結構あります。他の自治体では空き家を活用してお茶の間のような形で提供し,近くの人たちが集い,お茶を飲んだり,老人クラブの集会を開いたり,写真などの展示をする場にしているそうです。地域の通常の活動は地域福祉センターに頼ることになりますが,空き家や耕作が難しくなった農地に対して市が優遇措置を講じて,通いの場・活動の場を確保・提供していくと,空き家・空き地対策にも有効です。そうした場の問題を重視してほしいと思います。  また,家の中に閉じこもると,情報からも閉ざされます。私の地区では,ふれあいサロンなどで呼び掛け,将棋や囲碁,話し合いの場など,楽しみのプログラムを用意して,顔を出す場を多く設け,介護予防活動の基礎の部分を様々な形で支えていければと思います。 ○顧問 基本的には社会資源を広げることだと思います。民間企業のスポーツセンターでもいいと思います。情報を集めて広げ,孤立予防を徹底すると介護予防になるという議論もしてほしいと思います。  続いて,「(2)生活支援の展開について」をお願いします。 (2) 生活支援の展開について ○事務局 資料はA3の「2-3 介護予防の取組と生活支援の展開」,「事例5 みんなの部屋」,「セカンドライフ応援キャンペーン」の他に,通いの場を運営している代表者にインタビューしたもの,「ふふ富士見」というチラシの合計5点を使って説明いたします。  まず「現状・課題」から説明します。「社会的背景」について,単身世帯や支援を必要としている軽度の高齢者の増加により「介護・医療・予防」の専門的サービスを前提とした生活支援の必要性が増しています。2つ目に,高齢者の介護予防と同様に,先ほどから出ている社会参加・社会的役割を持つことが生きがいや介護予防にもつながります。3つ目は,生活支援体制整備事業は,高齢者が住み慣れた地域で安心して生活することができるように地域のつながりである互助をより強化するための事業です。ここでは高齢者,ボランティア,NPO,民間企業,地域団体等の多様な主体による重層的な提供体制の構築が求められています。4つ目は,自治体は生活支援の担い手の養成や発掘,地域資源の開発やそのネットワーク化を主導し,地域支え合い推進員や協議体の運営を支援していきます。  市の現状です。市は平成27年4月から生活支援体制整備事業を開始し,今に至りますが,平成29年4月から第1層(市全域)ということで市の職員が地域支え合い推進員を務めています。私と部下の2人が担当しています。第2層は,平成29年4月当時は地域支え合い推進員として社協の職員2名体制で始まりました。今年の10月から福祉8圏域に対して8名と,各圏域に1名ずつ配置される予定です。  ここで,第2層の支え合い推進員として平成29年から携わられている社協から,第2層の地域支え合い推進員が地域でどのような活動をしているのかお話ししていただきます。 ○社協 調布市社会福祉協議会地域福祉推進課で地域支え合い推進員を担当しています。私は染地小,杉森小,布田小と,調布市の南端エリアを担当する職員です。  「事例5 ~みんなの部屋~」を紹介させていただきます。概要の前に,この地域の特徴をお伝えいたします。調布市の最南端にありまして,約4,000戸の巨大団地・多摩川住宅があるエリアです。居住する高齢者は市内でもトップクラスの地域です。木々や多摩川,自然が多いのが特徴ですが,駅に向かうには坂を上らないといけない他,5階建ての団地にはエレベーターがないなどの側面もございます。全6街区がそれぞれ自治会や管理組合を運営し,それぞれの風土やイベント,サークルを持ち独立しています。また50年以上続く祭りを主催する地域性を持つエリアでございます。  概要に入ります。「徒歩圏内に集う場所があったらいいな」「自治会や管理組合の活動を超えたつながりを持ちたい」「買い物に行きがてら交流をしたい」との声を実現しようと,住民や専門機関が寄り集まり,多摩川住宅の商業テナントを賃借し,調布市と狛江市の2市にまたがる住民の居場所づくりを行いました。メンバーは民生児童委員を中心に商店街,地域包括支援センターときわぎ国領,東京慈恵会医科大学,東京都住宅供給公社,地域活動,染地小地区協議会,行政や調布市,狛江市の社会福祉協議会が連動した拠点づくりになります。  きっかけです。新型コロナウイルス感染症の影響で中止した夏祭りに代わる地域イベントの準備をしている休憩時間に,商店街の喫茶店のマスターから「商店街内に空き店舗ができた。地域活動などで利用できたらいいよね」と,本気とも冗談とも取れるようなお話がありました。面白い話と思いつつ,ニーズはあるのかと半信半疑でしたが,その場にいたマスターや民生児童委員から背中を押される形で今回参画するイベント内で住民や地域活動をする方々に福祉に関するアンケートを実施しました。  現状の確認として,多年代の方162人の方に当日ご協力を頂き,アンケートを行う中で様々な社会課題への興味・関心が伺えるとともに,地域の中に年代に関係なく集まれる居場所への関心が高いことが分かりました。  ニーズの実現に向けて地域支え合い推進員として考えたことは,「みんなの部屋」でより多くの住民が円滑に活動するため,以前から連携してきた民生児童委員,商店街,地域包括支援センター,東京慈恵会医科大学,住宅供給公社,小学校地区協議会等も含めて全てが連動できるような活動になればいいのではないか,活動者同士が交流し一緒に考えることで地域住民のニーズを充足できる新たな活動が生まれるのではないかということです。  働きかけとしては,各機関へ声をかけて協議体を開催し,経緯やアンケートの結果の共有,今後についての意見交換を実施しました。商業テナントを賃借するため,住民や自治会と一緒に嘆願書を作成し,テナントオーナーである東京都住宅供給公社へお願いに伺いました。テナント賃借の道筋を整えた後,調布市が実施する補助金の交付申請を行いました。  私が大切にしたことは,専門職による住民への押し付けにならないよう心がけました。多様な住民が参加し,それぞれの思惑・やってみたいことへ挑戦する機会になってほしいということです。協議体の参加者全員で「何が叶えられるか」「どうしたら楽しくできるか」などを話し合い,皆さんから出た意見の実現可能性を大切にしました。最後に,まずは活動者が楽しいと感じていただけるということも大事にしました。  私がアンケートをしている写真と,その隣に上位5選を抜粋し掲載しています。アンケート内で一番回答が多かった「年代に関係なく集まれる居場所」については男性14人,女性23人の合計37人という結果でした。  活動者の感想です。「様々な住民や団体,機関が集まって活動を開始するために各自が得意なことを持ち寄って考えた経緯もさることながら,柔軟な対応をしてくれた東京都住宅供給公社に感謝したい」「作って終わりではいけない。住宅の内外を問わず,近所の高齢者や子育て世代,学生など多様な世代と交流し,相互の助け合い活動をみんなで実現していきたい」「訪ねてきた方が,地域活動に参加したいと思えるきっかけになるとうれしい」などです。  今後の展望です。3月に実施したプレオープンでは,100人程度の住民や専門機関が参加しました。今後は協議体で多様なアイデアを募りながら,日中の居場所と週末に開催するイベントや講座を軸に地域での活動を実施し,新たに活動したい方や活動者にも参画をしていただきたいと思います。補助金は単年度で終了するため,今後の活動費をどのように確保するかが課題と考えています。これは令和5年度の3月末時点での話で,現在は市が進める生活支援体制整備事業による居場所助成金を受けています。  その他に,私が行ったアンケートですが,孤立や子育て,介護,いじめ,虐待,空き家,引きこもり, 「8050問題」,自殺など社会問題で関心のあることをアンケートにつけていただき,それらを解決するために必要と思えるものを聞き,その中では,多年代が集まることができる居場所や1人暮らし高齢者を見守る方法というようなことでアンケートを取りました。  関わる皆さんの写真と,「みんなの部屋」をオープンした際のチラシです。その上に2次元コードが貼ってありますが,これは皆さんとDIYで黒板づくりをしたものです。染地は児童数が多くないエリアですが,子どもたちを集めて黒板づくりをした様子を動画にまとめていますので,時間があれば見ていただければと思います。 ○事務局 ありがとうございました。これは社協や多摩川住宅の管理組合の皆さんの力でJKK(東京都住宅供給公社)と家賃交渉などを積極的に行い,本来の半額くらいで借りているという,住民の力がすごいと感じさせる事例でした。皆さんのやる気がJKKを動かした流れになります。  それでは,A3資料の「生活支援の展開」に戻ります。第2層の地域支え合い推進員の取組ということで,先ほどの居場所や通いの場ともリンクしてきますが,ここで社協,地域包括支援センターも絡み,「10筋体操」の取組が既に開始しています。  調布市の現状の3つ目のポツ「高齢者の社会参加による介護予防や住民主体の支援活動等の推進」では,第8期の間に進めてきたことを3例挙げています。平成31年から,「セカンドライフ応援キャンペーン(セカキャン)」を開始し,高齢者が元気で生きがいを持って自立した生活が送られるように地域団体・民間企業等の多様な主体が実施している取組を集約・見える化する形で動いてきました。  「市全体的な活動(第1層)セカンドライフ応援キャンペーン」の資料をご覧ください。調布市の地域資源について,見える化の取組をしてきました。下段にある通り合計104団体に登録していただいていますが,見える化を開始してから,協賛企業・団体との連携で見える化以外の取組も活発に行われており,令和4年度に実施した4事例を挙げています。  例えば,デイサービスが終わった後に健康麻雀を楽しむ機会が地域包括支援センターちょうふ花園のご尽力により連携が可能となり,さらに発展して他の麻雀サークルに移られた方もいるのではないかとのことです。麻雀を軸に横のつながりが新たにできた事例です。株式会社くらしの友は斎場ですが,友引の日は葬儀ができない事情もあり,「使ってもいい」と提案いただき,2回ほど講座を開催させていただきました。3つ目の明治安田生命保険相互会社の事例は,SDGsやCSRの絡みで協力を頂き,同社が持つ介護予防の講座の開催や,健康測定機器の無償貸出しにも協力いただきました。また,ポピュレーションアプローチの際にも同社にお越しいただき,一緒に行っている事例が昨年度から始まり,今年度も連携して取り組んでいます。皆さんもご存知の東京ヤクルト販売株式会社ですが,独自の健康体操があります。参加するとヤクルトを1ダースもらえるという協力も頂き好評です。これらはすべて無償で実施していただいています。  A3の資料に戻ります。社協からも話がありましたが,調布市は令和3年度から「常設通いの場スタートアップ事業補助金」を始めています。住民からの相談を受け,専門職につなぐことができる相談体制を有する通いの場に対して,立ち上げや運営にかかる費用の一部を補助するものです。この事業は「常設」「スタートアップの2年間限定」と絞られていますが,市と社会福祉協議会と協働が可能な人材・団体の発掘・育成を目指しているところに特色があります。  令和3年度から始めて2年間ということで,「しばさき彩ステーション」の他に,仙川駅前の郵便局の前にある「POSTO」という居場所を令和3,4年の2年間支援し,令和4年度は新たに「ふふ富士見」を支援しています。「常設通いの場を運営している代表者にインタビュー」ということで,「しばさき彩ステーション」の大木さんと「POSTO」の田中さんにヒアリングした結果を載せています。  ズーム上だと次のページになりますが,裏面にあるのは「しばさき彩ステーション」の7月の月間スケジュールです。こちらは平日毎日10時から16時くらいに開いていて,大体何かしらのイベントを実施しています。先ほど,民間の力を使い介護予防の体操以外のことも色々行ってみてはとの話がありましたが,実際に行われています。さらに,毎月新しいイベントも実際に行われています。「POSTO」では,高齢者も参画していますが,子育て世代のお母さんたちのたまり場として,多世代交流が盛んに進められているところです。  もう1つの「ふふ富士見」は今年3月オープンしましたが,富士見町の住宅街の中に新たにできた居場所です。こちらもカフェや学生服のリユースショップの開催や,子育て広場などがあります。「まごのて」とは,ちょっとした困り事を解決する生活支援サービスで,ゆうあい福祉公社の「ちょこっとさん」サービスの完全民間バージョンです。その他にフリースペースの貸し出しみたいなこともある居場所になります。月曜から木曜の10時から16時にカフェ開き,そういうところで新たなつながりの創出が行われています。  先ほどの「セカンドライフ応援キャンペーン」の続きのところです。「つながり創出による高齢者の健康増進プロジェクト~CDC(調布・デジタル・長寿)運動」も企業,大学と連携して実施しています。こちらはアフラック生命保険株式会社と電気通信大学,市の3者が連携しています。前回の推進協でモニター員から「アクティブシニアの方はどうなっているのか」と質問を頂きましたが,コロナ禍を踏まえてアクティブシニアをよりアクティブにするにはどうしたらいいかを主軸に,「場所」「人」「コンテンツ」のつながりを促進することで健康寿命の延伸と主観的幸福度の向上を目標として実施しています。  こちらは東京都の補助金を頂いているので,3年間の実証実験として今年度が最終年度です。1年目に健康に関するアンケートを取り,2年,3年経過した後の状況を調べるため今年下半期にアンケートを実施し,比較などを行い,この3年間について改善していければと考えています。このCDC運動でも居場所づくりをしています。それがこの紙の一番下にある「深大寺リビングラボ」「染地リビングラボ」の開催で,健康機器を居場所に置いて,開いている日は誰もが立ち寄れ,健康状態を自分で計測できる居場所づくりを進めています。  最近,「深大寺リビングラボ」の管理人に話を聞いたところ,ある時おじいさんが立ち寄られて,「健康測定をされますか」と話かけると,「そんなことはしなくていい。ここで人と待ち合わせをしている」ということで,なぜか深大寺のリビングラボが渋谷のハチ公みたいな使われ方をして,「いいですね」という話でした。深大寺のラボは1年近く経ちそういう使われ方もされ,公設のものがそのように受け入れられていると感じています。  ゆうあい福祉公社で住民参加を基盤としたインフォーマルサービスの拡充として,有償の在宅福祉サービス事業や,「ちょこっとさん」,相談事業も行われています。最後のポツとして総合事業(サービスA)もこの8期の期間に実施しています。  課題等として4点ございます。1点目は,「支え合いの地域づくり」の目的・意義,事業内容について高齢者を含む市民や地域団体・企業等に対して,認知度を高めていく必要があります。また地域のキーマンや潜在的な担い手層(現役世代を中心として地域活動に興味はあるが活動していない層)に対して情報を提供して何がしかのきっかけをつくり,強化していく必要があると考えています。  2つ目に,通いの場の拡大は絶対に必要で多様性や多世代の確保につながると考えています。先ほど他の委員からもお話がありましたような,通いの場の必要性は市も課題に考えています。  3つ目は,新たに配置される地域支え合い推進員の第1層,第2層間の連携強化を図りながら,地域支え合い推進員を中心とした地域活動の活性化や,生活支援・介護サービスのニーズ把握,資源開発,ネットワークの構築など支え合いの地域づくりをより一層推進していく必要があります。  4つ目は,総合事業(サービスB・C)やボランティアポイントは引き続き検討する必要があります。  右に移ります。第9期での取り組みとして4点ございます。  ①「地域支え合い推進員」ですが,第1層,第2層ともに既存の活動や新たな住民主体の活動設立を伴走支援するとともに,CSW(地域福祉コーディネーター)や地域包括支援センター,地域の企業・団体との連携を強化して支え合いの地域づくりを推進していきます。周知の部分については検討・改善を考えています。  2つ目のポツですが,高齢者が気軽に立ち寄れる居場所の創出を目指すために,市や包括のサポート,住民・企業・団体との相互協力の下,担い手の発掘・育成に努めます。②「協議体」ですが,ネットワークづくりに加え,定期的な情報共有や連携,地域課題の把握・解決の場として引き続き努めます。③「高齢者の社会参加による介護予防や住民主体の支援活動等の推進」はポツが3つあり,社会参加が少ない方へのアプローチの一環ということで,世帯状況調査などを活用し,未回答者が調査票でのSOSを発信できない可能性を踏まえ,民生委員・児童委員や広報協力員との連携を通じて適切な支援へとつなぐ体制づくりを検討します。2つ目のポツは,「セカキャン」を活用して地域団体・企業との連携・協議を深め,支え合いの地域づくりの推進や多様な活動を確保します。ポツの3は,高齢者の活躍・生きがいの場の1つとして,就労的側面にも注視して関係団体との連携を促進します。④「総合事業」は,既存・新規事業ともに団体(住民)の意向を十分にくみ取り,団体活動への支援として補助金だけでなく,新たな活動の枠組みとなる総合事業のサービスB・Cの可能性や有効性も含め,今後の方向性については協議・検討を進めます。また,サービスBが活用できるようにするためのケアマネジメントについても検討を考えています。以上となります。 ○顧問 ご質問,ご意見はありますか。社協もこの議論はしていますか。その辺の関係で補足は可能でしょうか。 ○委員 地域の高齢者の人材発掘等や地域づくりに尽力しています。高齢者の社会参加では,特に男性の場合,仕事を終えて定年退職した後に何をしたらいいのかという相談が多々あります。先日,顧問にもNHKの番組で「ボランティアといったら社協に相談を」と伝えていただきましたが,社会参加で役に立つことがないかという相談があります。特に男性はつながりがない中,「どうしたらいいだろう」という内容のものが来ます。女性はつながりが比較的強く,「紹介されて何かやることがあるか」等の相談があります。そういう人たちの相談に乗りながら,これまで社会で培われてきた知識や技がうまく生かされるようにコーディネイトをしています。そういうところで地域支えあい推進員,ボランティアコーディネーターの職員が取り組んでいます。  事業の中でも高齢者が活躍する場が幾つかあります。電話相談を毎日午後1~4時まで受けています。先日,ご主人を亡くされた75歳の女性が「いのちの電話で働いていたが,75歳の定年後も何か役に立ちたい」と社協を訪ねてきました。電話相談などの事業を紹介すると,「自分が役に立つなら活躍したい」と話されていました。「元気高齢者」「社会参加」という意味では,1人暮らしの高齢者に食事をつくるサービスや,小学校でのふれあい給食などもあります。活躍の場という意味では,社協も市とともに頑張る必要があると考えています。 ○顧問 ただ今のご意見を聞いて,したいことを入れ込み,分かりやすく整理したほうがいいのではないかと思いました。 ○委員 歯科医師として,オーラルフレイルという観点から,年齢とは関係なく,物を食べる,飲み込む機能が低下してくるとフレイルが出現してくると感じています。そのため,摂食嚥下支援などは行っていかなといけないと思いました。  高齢になり,男性と女性の違いがアンケートなどにも明確に出ています。参加する方もアンケートに答える方も女性の方が多い感じがします。イベントを企画しても集まる男性が少ないと,総合的な底上げにならないと思います。男性には変なプライドがあるので,知らない所に行き,1人になることを嫌がる方が多く,現役時代にはコミュニティをしっかり持たれていた方でも,引退後はネットワークが細くなり,つながりが広がりづらい傾向が男性にあります。知人らでイベントなどに参加し,新しいコミュニティが出来ることもあると思いますので,そういうところに支援を広げていかないと難しいのではないかと思います。 ○顧問 貴重なアドバイスをありがとうございました。男性と女性の社会参加の違いがあるのは確かです。どうすれば男性が入り込むことができるのか。役割の提供も大事だと思います。 ○顧問 介護予防やフレイル予防,生活支援も間口を広げ,多くの人が参加できる場をつくる取組が紹介されましたが,それが大変重要なことです。その中でも,男性が参加しやすい場をつくることは大きな課題です。  もう1つは,ポピュレーションアプローチと呼ばれているものですが,ハイリスクへのアプローチをどうするかが依然として課題に残ると思います。介護予防が開始されてかなり時間が経ちますが,ハイリスクの人を見つけ,その人を予防に参加させようとしても参加したくないと言われることがあります。また,閉じこもり,社会から孤立している人は参加したがらず,生活支援のニーズがありながら,結局一番リスクの高い人が参加できないことが介護・フレイル予防でも大きな問題です。  ニーズを最もつかんでいるのは地域包括支援センターだと思いますので,「この人にこういう支援があればいい」ということと,開発した資源がうまくマッチングすることを考えていく必要があると思います。 ○顧問 高齢者自身が薬の管理が難しくなり,必要な薬が服用できないなどのいろいろな課題があると思います。委員は薬剤師の立場から,介護予防や生活支援等でお考えになることはありますか。 ○委員 1人暮らしの高齢者が増えていると感じています。夫婦で暮らしていると,どちらかがしっかりして互いに面倒を見ていたりします。介護まで至らなくても2人で支え合いながら生活するケースはよくありますが,男性でも女性でも1人になると弱る方が多いと思います。積極的に参加することもなく,家で座して死を待つではありませんが,そういう感じの人が多いのは悲しいことだと思います。そういう人を病院に行く以外のところで,外へ引き出すことができればいいと思います。在宅で伺うことも多いのですが,外に出ない,出られない人にどうアプローチするのか難しいと感じています。 ○顧問 その点については,民生委員として高齢者をどのように見守りしていくのか,孤立を防ぐのか日々悩まれていると思います。 ○委員 民生委員は市に150人ほどいますが,担当圏域でみんなが同じような状況で活動しているわけではありません。現在,非常に問題だと思うことは,個人情報などの問題もあり,マンション内の状況がよく分からないことです。マンションも自治会組織があればいいのですが,市内でも自治会が成り立たない状況になり,マンションに誰がどう入居されているのかが分かりません。1人暮らしの方がいるのか・いないのか,いてもどのような状況なのかが見えづらくなっていると感じています。そういう人たちをこのような活動の場にどう出していくかは,非常に難しい問題と感じています。積極的な人は自ら情報を得て出てくるのでしょうが,コロナ禍のため,一層出にくくなっていることが増えているのではないかと心配しています。 ○顧問 サービスを拒否したり,出にくくなって,次第に閉じこもって認知症を発症したりするなど,いろいろな課題が出てきます。そういう問題を今後どうするかは前回の議論でも出ています。発見できていない,関わりが切れてしまうと,生活支援コーディネーターでも当然課題となると思います。その点を計画にどう入れるのか。うまくいっているケースはいいのですが,そうでない人をどうしていくかは1つのテーマとして挙げざるを得ないと思います。皆さんと一緒に考えていければと思います。 ○委員 委員からも出前講座の要望もありました。昨年度は民生委員の会で認知症の対応,予防について話をさせていただきました。地域の見守り,認知症の人が迷われている際の声掛け訓練に多くの民生委員に参加していただきました。市川顧問から指摘がありましたように,拒否をして,孤立してサービスを利用するまでに至らない人が困られているときに声を掛ける訓練が大事だと思います。地域包括支援センターでは,民生委員をはじめ,問題視してくださることがありがたいと感じています。地区協や自治会の委員が地域課題を少しずつ出していただき,地域包括支援センターも地域課題の解決に向けて地域ケア会議のテーマにそれらを選んでいます。今後とも皆さんと地域課題について考えていきたいと思います。モニター員からもいい意見を頂き,参考にしています。 ○委員 手伝う側は,食事サービスを提供していることからも女性が多いとの印象はありますが,配達時の運転は男性が得意であり,道に詳しいこともあります。最近では,若い男性で地域に興味がある方の参加や,無償でも参加するなどの傾向が見られています。 ○委員 調布青年会議所のメンバーですが,本業が訪問介護です。障害をお持ちの方をメインに見ていますが,会社では介護保険なども担当しています。また,個人の活動で心理カウンセラーをしています。私自身,多年代がふれあう場をつくりたいとの気持ちがあり,調布に住み私と同じ年代で同じ考えの方がいると思います。そういう人へのサポートはあるのでしょうか。 ○事務局 そうしたサポートは,社会福祉協議会の地域支え合い推進員や地域福祉コーディネーターがコーディネイト機能を持っていますので,そういう相談はぜひという感じです。先ほど事例の中で紹介した「POSTO」の起業者は若者世代で,現在30歳過ぎの人たちが運営の主体になります。 ○顧問 どこに相談したらいいか分かりにくいことが大きな課題で,それをどうするか。社協に行くのか,人に行くのか。今の質問もそうだと思いますので,検討してください。 ○委員 ケアマネジャーは介護が必要な状況になられてから皆さんに会うことが多く,最近はコロナ禍でも地域活動を続けている人が増え,住民が積極的にいろいろな人と関わられていることが印象的です。自立支援や重度化防止に対しても,要支援の認定を受けている方でも,自分が見守り側で活動しているなど,いろいろな活動につながられている方が多く,そういう人達が社会に参加できるよう,引き続き支援していきたいと思います。 ○委員 介護保険の審査会から出席しています。審査会は介護が必要な人を支える根幹となる認定審査をしています。自立の判定になる人に対しては,皆さんがお話ししているいろいろなサービスを充実させる必要があると感じます。自立判定しても後が不安と思われる方もいて,その後は地域包括支援センターにつないでいただいていると想像しながら判定しており,今後もこちらの活動に参加し勉強したいと思います。 ○モニター員 私は障害児・者に関わる仕事をしています。高齢者の問題は知らないことがあり,ここで一から学ばせていただいている感じです。しかし,どこかで共通した問題がある気がして意見を聞いています。モニター員としての役割がどれだけ果たせるか不安な点もありますが,まずは勉強をと思い,この場で意見を聞かせていただいています。 ○顧問 もし知りたいことがある場合,どこに連絡すればいいですか。 ○事務局 高齢者支援室に連絡していただければと思います。 ○顧問 市は受入体制を取ろうとしていますので,何かあれば連絡していただいてもいいと思います。 ○モニター員 先ほどモニター員がおっしゃったように,福祉の現場でもいい取組・活動が行われているのに,市民には届いていません。市民に対して分かりやすい情報提供をお願いします。 ○モニター員 40年介護した妻を車椅子ごと海に投げ込んで,懲役3年の刑を受けた事件の報道に接し,もしかしたら地域の力で防げたことではないかと思いました。市には「調布市見守りネットワーク」にさらに力を入れてほしいと思います。高齢者が参加できる場所の提供など,高齢者が望むところに踏み込んでいくためには,こうしたネットワークのような形で高齢者の意見を吸い上げることが必要ではないかと思いました。 ○モニター員 高齢者でありながら,今までこうしたことに直面したことがなく,活動している人と私の情報量が違いすぎて,勉強することばかりです。こちらから問いかけることも恐れ多い気がして,この場にいていいのかという自信のなさもあります。これから勉強して,建設的な意見を述べさせていただきたいと思います。 ○モニター員 気がついたことが3点あります。まずは,情報提供をめぐり市と私との間で差がありすぎて知らないことばかりに驚きました。情報提供をさらにうまくしてほしいということが1番の感想です。私は65歳で大妻女子大に入り,その後東京都立大学プレミアム・カレッジに入りました。大妻女子大の学生も福祉に興味を持ち,そういう人たちをつなぐネットワークがあれば,大きな力になるということが実感としてあります。最後に実態を把握する,アイデアを出す,行政や企業に働きかけて行動する一連のすべてが人の力でなされていることに温かさを感じました。医療など各立場の人たちの力を,楽しむ観点から引き出すことができれば,高齢者の生きがいやフレイル予防になり,人,町はさらに生き生きすると感じました。 ○モニター員 市民と市との施策のギャップを感じました。10年以上通っていたスポーツクラブをコロナで休会しています。代わりに自宅でラジオ体操を毎日続けています。どこかに行くだけでなく,なるべくお金をかけずに自分で行うのが健康維持につながると思います。財政状況などからもお金をかけずに効果的にするにはどうすればいいか,次の計画の重要な柱にしていただければいいと思います。 ○モニター員 父の介護で市の地域包括支援センターにお世話になりました。ピンポイントのことしか知識がなく,この会に参加し,高齢者に対してどういうことができるか,市が丁寧に時間をかけて構築していると感じました。場をつくることが大事と感じ,出てこない人たちに出てきてもらう,その人たちを通じて近所で困られている方がいないかどうか,話がつながるといいなと思いました。 ○委員 地域の素晴らしい多くの活動を市民に,どのようにして知ってもらうのがいいのか考えていました。私たち医療関係者は,具体的な支援についてはイメージが湧きにくいところがあります。患者にとっていいと思ったときに案内できるような,手を差し伸べてあげたい高齢者に近いところで仕事をしている我々医療者に対して,紹介しやすいカードのようなわかりやすいものを配布してもらうと,「社協に行ったらいい」「相談員がいるらしい」などと発信,情報提供の方法もあるのではないかと思いました。  また,皆さんがいい取組をしているにもかかわらず,知られていないことは推進協でも以前から言われています。それでも工夫して,「セカキャン」などいろいろなものをつくられていますが,どう広めればいいのか,ずっと課題です。そのノウハウがあれば教えてほしいと感じました。こういう議論ができることが素晴らしいと思いますので,こういう会で素敵な第9期計画の策定へ力を合わせてまいりたいと思います。 ○事務局 今回のテーマの介護予防,生活支援は,主に選択肢をできるだけ多く増やしていくことだと考えています。例えば,今実施している活動が何らかの理由で休止しても,別の形で地域や人とつながることができれば,孤立は防ぐことができます。また,必要なサービスも届けられると思います。行政でできることは限られていますので,地域や企業から力を借りながら,できることを少しずつ増やしている状況です。  情報発信に関しては長年の課題で,今後検討していきますが,特に地域の通いの場の情報発信については方法を含めて難しさを感じます。「こういう場所に,こういう所がある」と教えると,特定の場所に問合せが殺到する可能性があり,抱えきれずにつぶれてしまう恐れも出てきます。情報発信については,担い手として活躍したい人を中心に教える形にしていますので,あまり知らないと言われることもあると思います。ただ,担い手が増えていくためにも,必要な情報は随時発信していかなければならないと思いますので,方法も含めて皆さんと協議していければと思います。 ○顧問 議論の中で,つなぐ人,情報を渡す人が求められているのかもしれません。フェイストゥフェイスの議論が必要となり,これが縁と思います。これを進めていただければと思います。こういう形で,みんなで可能性を模索していくことだと思います。行政だけではできないわけで,皆さんの力を必要としていますので,今後ともよろしくお願いします。 5 事務連絡 6 閉会 - 11 -