90ページ D 地域の環境づくり  (D-1) 移動の支援  障害のある方が自由に外出し,行きたい場所に行ける環境,サービスを整備します。   前計画期間の振返り  ● 移動支援について,新型コロナウイルス感染拡大に伴い外出する機会が減っており令和2~4年度は令和元年の総利用時間数の半分程度となっています。  ● 令和2年度から,一定条件のもと特別支援学級への「通学」を目的とする移動支援の利用を可能としました。  ● 移動支援について,令和4年度から支援費の引き上げを行いました。  ● 令和2年度に福祉タクシー券のあり方検討委員会を設置し,タクシー券の対象者や交付方法等,車いす福祉タクシー制度を含めた外出支援のあり方について継続して協議を行っています。  ● 車いす福祉タクシーにおいては,令和3年度から新たに利用登録証を創設し,対象者を明確化しました。  ● 多摩地域福祉有償運送運営協議会について対象団体の更新等を行いました。また,有償運送事業に関する,講習会や勉強会等の情報提供も行いました。(福祉総務課)  ● 鉄道や路線バスなどの公共交通を利用しにくい地域の解消や高齢者や障害者の社会参加の促進などを目的として,市内3つの地域で調布市ミニバスが運行しています。また,令和2年11月のミニバス北路線の一部大幅減便に伴う地域課題に対応したコミュニティ交通の今後の在り方を検討するため,令和4年1月から令和5年3月まで北部地域巡回公共交通の実証実験を実施しました。(交通対策課)   91ページ   今後の課題  ◆ 福祉サービスによる外出支援  コロナ禍において外出支援を行う障害福祉サービス等の利用は一時大きく減少しましたが,外出支援のニーズは高く,支援を担うヘルパーの育成を始め,サービス提供体制の拡充が必要です。あわせて,通学を含めた多様な外出支援のニーズに応えていくことも求められています。  ◆ 公共交通機関の利用環境の充実  利用料金の助成などの支援のほか,設備のバリアフリー化などにより,障害者も含め,誰もが利用しやすい公共交通機関のバリアフリー化を促進することが必要です。そのためには,事業者だけでなく,一般市民の理解促進やお互いに誰もが助け合える社会をつくっていくことが必要です。   取組の方向性 <福祉サービスによる外出支援> ○ 引き続き従業者養成研修を実施し,従事者(ヘルパー)の育成を通じて量的な確保と質の向上による提供体制の整備を推進します。併せて,研修による資格取得者の就職へのマッチング強化を図っていきます。 <公共交通機関の利用環境の充実> ○ 「福祉タクシー等 事業」及び「ガソリン費助成事業」を廃止し,新たに「(仮称)お出かけサポート手当」を創設して,利用者の利便性向上を図ります。   92ページ   事業計画 【主要事業】 №D-1-01 移動支援費支給事業 障害福祉課 事業概要  公的機関や医療機関など社会生活上必要な施設への外出や,余暇活動・社会参加促進のため外出する場合にガイドヘルパーを派遣することで障害者の外出を支援します。 今後の 方向性  障害があるため社会生活上必要な外出が難しい方を支援するため,障害者(児)のニーズに対応しながら,支援を継続します。従事者(ガイドヘルパー)の養成と専門性の向上のため,調布市福祉人材育成センターにおける研修事業を充実させ,ガイドヘルパーの充実を図ります。 №D-1-02 多摩地域福祉有償運送運営協議会への参画 福祉総務課 事業概要  一人で公共交通機関を利用することが困難な方を対象に,有償でドア・ツー・ドアの個別輸送を行うNPO法人等の事業者に対し,多摩地域福祉有償運送運営協議会への登録や更新に関する事務手続きを行っています。多摩地域福祉有償運送運営協議会では,福祉有償運送事業を行う際の安全確保及び旅客利益の確保等について様々な協議を行い,旅客利便性の向上に取り組んでいます。 今後の 方向性  多摩地域福祉有償運送運営協議会の構成市町村と連携することにより,引き続き,取組を継続していきます。 №D-1-03 ミニバスの運行 交通対策課 事業概要  公共交通不便地域の解消と高齢者等の社会参加の促進を目的に,ミニバス3路線を運行しています。  一部大幅減便となった地域への対応として,デマンド型交通の実証実験を実施します。 今後の 方向性  総合交通計画改定版に基づき,ミニバスを含めた地域公共交通計画を策定し,便利で快適な交通環境の確保に向けた取組を進めます。 №D-1-04 【新規】(仮称)お出かけサポート手当(再掲) 障害福祉課 事業概要  重度の身体・知的・精神障害者に対し,手当を支給することにより,福祉の増進と社会参加の促進を図ります。 【福祉タクシー券及びガソリン費助成事業の見直し事業】 今後の 方向性  手帳受取り時などの機会を捉え,窓口等で周知を図ります。 93ページ №D-1-05 車いす福祉タクシー 障害福祉課 事業概要  車いす・ストレッチャーのまま利用できるタクシーを市が事業者に委託し,迎車予約料金・車いす(ストレッチャー)使用料・介護人(1時間まで)の料金が無料で利用できます。 今後の 方向性  引き続き事業者の確保に努めるとともに,予約が取りにくい状況の改善を図ります。