24ページ  (A-2) 健康づくり・医療的な支援  障害のある方の健康維持や生活習慣病等の疾病の予防とともに,地域において適切な医療を受けられる体制を整備します。   前計画期間の振返り  ●各種健診・検診について,感染対策を図りながら集団健診・検診は予約制で実施し,個別健診・検診は各医療機関で実施しました。(健康推進課)  ● こころの健康支援センターでは,疾患理解や障害者雇用等をテーマとした講演会やセミナーを開催し,参加者は年々増加しています。新型コロナウイルス感染拡大の影響により,講演会等で可能なものはオンラインによる開催に変更しましたが,一部オンラインが難しいものは中止となりました。  ● 障害者配食サービス事業は,コロナ禍による外出制限もあり,令和2年度は配食需要が高まりました。お弁当を届けるだけでなく,安否確認も行っているので,障害者の見守りにもつながっています。  ● 障害者歯科診療は感染対策を図りながら診療を継続しました。夜間・休日救急体制では新型コロナ感染拡大防止対策として,年末年始の休日夜間急患診療及び小児科休日診療を保健センター1階で実施し,令和5年度から小児科休日診療を保健センター1階で開始しました。(健康推進課)  ● ちょうふ在宅医療相談室との連携として,令和2年度にちょうふ在宅医療ガイドブックを改定しました。ちょうふ在宅ネット(MCS)により,新型コロナ関連情報や研修会を実施しました。また,市民啓発部会でACP(アドバンス・ケア・プランニング)養成講座のマニュアルを,職種連携・情報共有部会で入退院時連携の手引きを作成中です。(高齢者支援室)   今後の課題  ◆ 生涯を通じた健康づくりの支援  生涯を通じて健康を維持していくためには,疾病にかかり治療が必要になってからではなく,普段の日常生活からかかりつけ医,かかりつけ歯科医を持ち,医療について相談しやすい環境や,検診・健診等を通じて予防・健康維持につなげていくことができる体制を,ライフステージを通じて構築していくことが必要です。 25ページ  ◆ 医療を受けやすい体制づくり  障害特性に応じた専門診療だけでなく,地域生活においては内科,歯科など多様な医療ニーズがありますが,障害児・者にとってはアクセスが限られている現状があります。  そのために,福祉と医療の連携を進め,地域の医療機関における障害児・者の受入れの障壁となっているものを取り除き,障害児・者が受診できる医療機関の充実に向け,環境を整えていくことが必要です。   取組の方向性 <生涯を通じた健康づくりの支援> ○ 子ども期から高齢期まで生涯を通じた健康づくりを支援します。地域においてかかりつけ医,かかりつけ歯科医を持ち,疾病の予防や早期発見・早期治療のため,各種健康講座の実施や健康診断などにおける障害者の利用促進などを通じて,障害のある方の健康増進を図ります。 ○ 食事,入浴など健康な在宅生活の継続に必要なサービスの充実を図ります。 ○ 精神保健に関する普及啓発や自殺対策の推進を通じて,市民全体のこころの健康の維持・向上,疾病の早期発見や適切な対応につなげます。 <医療を受けやすい体制づくり> ○ 障害者地域自立支援協議会のワーキング(専門部会)において,医療と福祉の相互理解の促進のため,双方にとって必要な検討を進め,障害児・者が安心して医療機関を受診できる環境づくりに取り組みます。 ○ 障害者相談支援事業所,相談支援専門員を中心とした各種相談機関と地域の医療機関,訪問看護ステーションなどとの連携充実に努めます。   26ページ   事業計画 【主要事業】 №A-2-01 地域健康相談の推進・健康教育の推進 健康推進課 事業概要  疾病予防や健康づくりの促進のため,各専門職による健康の情報発信や,団体や地域からの要望に応じた講座,健康相談を行います。 今後の 方向性  健康情報について,講座形式だけでなく,SNS等を利用する等市民に届きやすい発信方法を検討していきます。また地域からの要請にさらに寄り添いつつ,情勢に応じた情報も合わせて発信していきます。 №A-2-02 健診・検診の実施 健康推進課 保険年金課 事業概要  疾病の早期発見だけでなく,健康づくりのきっかけとするため,各種健(検)診を実施しています。 ・健康増進健診,各種がん検診,歯周病検診肝炎ウイルス検診,結核検診(健康推進課) ・国民健康保険特定健診,後期高齢者健診,後期高齢者歯科検診 (保険年金課) 今後の 方向性 各種がん検診において,受診率が低い若い世代の受診率の向上と,要精密検査対象者に受診勧奨を実施し,検診の精度を高めます。  また,厚生労働省の掲げる指針を踏まえ,がん検診体制のあり方検討会を行い,検診の効果的かつ現実的な実施を検討していきます。 №A-2-03 ちょうふ在宅医療相談室との連携 高齢者支援室 事業概要  在宅で安心して医療を受けて生活していくために,調布市医師会が平成22年10月から在宅医療に関する相談や往診医の紹介を行っています。平成27年度から,市の委託事業として実施しています。 今後の 方向性  「ちょうふ在宅医療相談室」の周知を図り利用を促進するとともに,在宅医療に関する情報を適切に提供していきます。  「ちょうふ在宅医療相談室」の開催する調布市在宅療養推進会議を,在宅医療に関する地域資源などの情報共有や,医師・歯科医師,薬剤師,地域包括支援センター等の連携の機会,さらには新たな取組の検討の場として引き続き支援します。  調布市医師会及びちょうふ在宅医療相談室と連携しながら,相談・支援や連携体制づくりを行います。厚生労働省の示す在宅療養者の生活の場において医療と介護の連携が求められる場面(①日常の療養支援②入退院支援③急変時の対応④看取り)を意識した取り組みを実施します。 27ページ №A-2-04 地域医療の充実と多職種との連携体制の促進 健康推進課 事業概要 ○ 障害者歯科診療 一般の歯科医療機関では受診が困難な障害者の歯科診療を行い,市内の歯科医師及び歯科衛生士における障害者歯科に関する知識の習得や技術の向上を図っています。 ○ 夜間・休日救急体制の充実 市内医療機関及び保健センターの輪番制(日曜・祝日の日中)と,調布市休日夜間急患診療所(土日・祝日の準夜間)において,急病患者のための応急診療事業を実施しています。 ○ 小児初期救急平日準夜間診療の推進 平日準夜間の小児初期救急診療を調布市と狛江市と共同で,東京慈恵会医科大学附属第三病院内にて実施し,救急医療体制の充実を図っています。 今後の 方向性  当面の間,調布市医療ステーションでの事業実施を継続するとともに,地域共生社会を充実するための総合的な福祉の拠点となる新たな総合福祉センターと一体として,休日・夜間診療や障害者歯科診療等の拠点の移転・整備を予定しています。 №A-2-05 精神保健福祉に関する普及啓発 障害福祉課 事業概要  こころの健康支援センターで定期的に精神保健福祉に関する講演会を開催しています。 今後の 方向性  引続き,福祉分野と保健分野が連携し,市民のこころの健康づくりや精神疾患及び精神障害者に対する理解を深めるため,研修や講演会を開催します。なお,開催に当たっては,オンライン開催等新たな手法も取り入れ,より幅広い層への知識や情報の提供に努めます。 №A-2-06 【新規】医療と福祉の相互理解についてのワーキング 障害福祉課 事業概要  自立支援協議会で挙がった地域課題である障害者の医療アクセスに関して,医療側と障害者,福祉に携わる委員を交えて協議を行っています。 今後の 方向性  医療と障害者の相互理解を深めるため障害者が受診する際の配慮事項をまとめたパンフレットを作成する。また,障害者が受診する際に使えるフェイスシートを作成すること等医療と福祉が相互理解できるように議論を行っていきます。 【その他関連事業】 事業名 事業概要 <№A-2-07> 訪問入浴サービス事業 (障害福祉課)  家庭において入浴が困難な身体障害者の自宅へ巡回入浴車を派遣し,入浴の支援を行うことで健康な生活の維持を図っています。 <№A-2-08> 障害者配食サービス事業 (障害福祉課)  心身の状態から買物や炊事の困難な障害者に対して,宅配により栄養バランスのとれた食事を提供するとともに,安否の確認を図っています。