女性活躍推進「えるぼし認定」を取得した企業  柔軟な対応により女性が働きやすい職場を創出  多摩川原橋近く,鶴川街道沿いに本社を構える巴山建設株式会社(以下「巴山建設」といいます。)は,女性活躍推進の取組が優良な事業主として厚生労働省が認定する「えるぼし認定」(注)を,令和4年4月に取得しています。 女性社員の入社による職場環境の改善  建設業が男性社会というイメージが強いためか,長い間,社員募集をしても女性の入社がなかったという巴山建設。令和2年の事務職の求人で2人の女性が入社し,山中さんらの意見から「男所帯の職場」の環境改善が進みました。  ●改善ポイント  1女子トイレの便座   ウォーム機能がなく冷たい→暖房便座に交換  2段ボールのごみ箱   段ボールをゴミ箱として使用→ゴミ箱の購入  3休暇制度の見直し   子どもの関係や体調不良等への配慮→半休制度の導入  ●改善の効果   会社として,女性が入社することへの抵抗はなく,むしろ,女性が入ることにより,職場の雰囲気が良くなりました。「女性だから」「男性だから」と性別で特別扱いをせず,一人一人の意見をくみ取っていこうとする“柔軟さ”が,女性が活躍できる職場の創出につながりました。 えるぼし認定  巴山建設では「えるぼし認定」の取得項目「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の中で「採用」以外の4つの項目で認定を得ています。 「えるぼし認定」の重要性と今後の展望  ●認定取得のきっかけ   「えるぼし認定」取得のきっかけは,公共事業の関係資料にあった「えるぼし認定」の記載でした。社内で認定について調べたところ,すでに職場環境が整っていると判断し,申請。結果として,「えるぼし認定」を取得することができ,会社として,大きな効果がありました。  ●女性社員がもたらす変化   以前総務を担当していた佐藤さんは振り返ります。「女性社員の入社以降,仕事がよりしやすい環境になりました。初めは,業界的に男性社会のイメージが強いところに女性が入るとどうなるのか,という一抹の不安はありましたが,杞憂でした。」  ●目指すべき会社像   会社としては,女性の採用を増やしていきたいと考えています。現在の女性社員は,事務やCADオペレーターですが,今後,現場の仕事を担う女性社員が出てくれば良いなと思います。将来的には,男性社会というイメージを払拭し,感謝と尊敬をしあえる職場環境の構築を目指しています。(佐藤さん)   現時点で女性の離職者がゼロという巴山建設。山中さんは「社員みんなが助け合う雰囲気のある会社で働きやすい職場」と話されます。今後とも,女性も男性も,性別にかかわりなく能力を発揮できる会社であり続けられるよう,更なる発展が期待されます。(取材担当) 巴山建設株式会社  住所:調布市多摩川2丁目25-1  設立:昭和53年4月  事業:土木建設工事の設計,施行,監督請負/とび土工工事/舗装工事 他  HP:https://tomoyama-group.co.jp/ (注)えるぼし認定:平成28年(2016年)から厚生労働省が実施している認定制度。女性活躍推進法に基づき「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの基準を満たした企業が認定されます。えるぼしの「える」は「L」。「Lady(女性)」「Lead(手本)」「Labour(働く、取り組む)」など様々な意味を表しています。 発行:多様性社会・男女共同参画推進課