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掲載開始日:2021年10月15日更新日:2021年10月15日
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東京外かく環状道路(関越から東名)の事業者である東日本高速道路株式会社の代表取締役社長等が市長を訪問(令和3年10月15日)
令和3年10月15日に東京外かく環状道路(関越から東名)の事業者である東日本高速道路株式会社の代表取締役社長等が市長を訪問し、令和2年10月18日に発生した陥没事故に関する謝罪及び補償・補修の状況等について説明がありました。
訪問の概要
日時
令和3年10月15日(金曜日) 午前10時から
場所
調布市役所5階 市長公室
東日本高速道路株式会社代表取締役社長の発言(要旨)
- 昨年10月に発生した東京外環道の工事における地上面陥没・空洞事故並びにトンネル工事中の騒音・振動について住民の皆様方に多大なるご迷惑、ご不安を与えてしまった。事業者として心よりお詫び申しあげる。
- そのような中、事故発生後から約1年となるが今日に至るまで、調布市には全面的にご協力いただき感謝申しあげる。
- 今週の頭に専門家の独自に行った調査により新たな空洞の可能性があるという報道があったことは私共も承知している。これまでも、周辺住民の皆様の声を受けて住民の皆様の不安解消に努めてきた。本箇所の周辺では路面下の空洞調査とか微動アレイ調査等の地盤調査を行ってきた。
- これまでの調査に加えて多角的に見てさらにどういった調査を実施していくべきか有識者にも相談しており、検討状況がまとまり次第皆様にもご報告させていただきたいと考えている。
- 地盤補修工事については、トンネル坑内から調査をして、その結果に基づき、地盤補修範囲がトンネル直上の陥没・空洞箇所から、その周辺約220mの範囲となることを先月公表した。現在、その範囲の地盤をしっかりと補修するために、お住まいの約30件の住民の皆様方へ買取りや仮移転等のお願いをさせていただいている。また、並行して地盤補修の施工方法の検討を進めている状況であり、今後、住民の皆様方へご説明の上、地盤の補修を進めていきたいと考えている。
- ご迷惑をおかけしている約1,000件の周辺住民の皆様方に対しては、個別の事情に合わせて対応させていただいているが、約250件からの家屋調査の申し出をいただいており、現在調査はほぼ完了している。その内、約200件については家屋補修の対応完了または対応中という状況である。また、それ以外に、実際に発生した損害についても個別に事情を伺い対応させていただいているところである。
- 住民の皆様方には、事故後個別に訪問させていただき、事情をお伺いすることに加えて、専用のフリーダイヤルや相談窓口を設置しており、ご不安の声を聴かせていただくなどの対応も継続して進めている。
- 議会からご要請もあった、入間川東側の追加のボーリングを実施するため、まずは測量調査をやらなければいけないため、測量調査のお願いをさせていただいているところである。
- 地域の方々から要望のあった、現場を見ていただく機会を設けることについても、ただ今、実施に向けた調整を進めている。
- 広域交通問題等特別委員会において陥没事故に関するご審議や現地視察等にご対応いただいており、趣旨採択とされた際に出されたご意見については、事業者としてしっかりと対応していく。
- 陥没箇所周辺では、現在も24時間体制で監視員による重点監視を継続して実施している。先日も都内で震度5強の地震が発生したが、監視員によるパトロールを速やかに行うとともに結果を市にも共有するなどの対応を行っている。
-
今後も、住民の皆様の不安解消を最優先に、会社を挙げて取り組んでいく。引き続き、ご理解とご協力のほどをよろしくお願い申しあげる。
東日本高速道路株式会社代表取締役社長の発言を受けたうえでの市長発言(要旨)
- 基礎自治体の役割は平時においては言うまでもなく市民のあらゆる利便性にあるが、それを上回る第一の責務は何といっても市民の安全安心を確保すること。
- そのような意味で1年前に発生した本件は、多くの市民に多大なる不安、また経済的損害を与えるなど、生活を脅かすものであり、極めて遺憾であり、重く受け止めざるを得ない。
- 昨年の10月18日、私も当日すぐに現場に参り、驚愕し、大きなショックを受けた。このようなことがなぜ発生したのか見当がつかず、それ以来被害を受けた市民の方にもお会いしながら、それらの方々が大変大きな不安、とても強い憤りをもっておられるのは当然のことと理解している。
- 本日謝罪を受け、双方の認識をすり合わせることによって、本件の解決に向けた努力が前進するということを願っている。
- 少し経緯を振り返れば、市及び市議会は2度にわたり緊急要請を事業者に発出し、事業者はその要請を踏まえ原因究明の中で判明した事実もしくは対策について説明会を実施し、個別の相談への対応や個別訪問などを行うことで事業者の責務を果たそうとしている。それは承知をしている。
- だが、当該地域において、陥没・空洞これが発生した近隣にお住まいの方の大きな不安が拭えていないことは厳然たる事実。説明の中にもあった地盤補修等についても、今後それが本格化するということであり、そのタイミングにおいてはっきり申しあげたい。
- 一年に渡る、特に被害を受けた当該住民の方の不安をやわらげるために一人ひとりに寄り添った誠意ある丁寧な対応を心掛けていただくことはもとより、いささかも不要な摩擦を生じさせることがないよう全ての対応において、適時・適切な説明を行っていただかなければならない。
- 東京外かく環状道路は、首都における円滑な交通の確保、そして災害時における高度な防災都市機能、これは首都の機能として非常に有用であるということは、我々関連自治体も理解してこの工事が始まった。その重要性は変わっていない。だからこそ、再発防止に万全を期することはもとより、近隣住民を対象として、理解を促進する。もしくは、損なわれた信頼を回復するということに丁寧に当たっていただく。この場に臨んで市を代表する人間として、それははっきりと申し上げたい。
- これまでも、折に触れ、私どもの意見は伝えてきたが、今後も違和感を持つ観点については、市を代表してはっきりと意見を述べさせていただくということを申しあげる。
東日本高速道路株式会社代表取締役社長の発言を受けたうえでの議長発言(要旨)
- 市議会は、昨年10月の陥没事故発生以降、市と連名で2度にわたり事業者に対して緊急要請を行って、早急な原因究明や安全性の確認、地域住民の不安払拭のために万全の対策を講ずることを強く求めてきたところである。
- そうした中、本事業に関する事項を調査する「広域交通問題等対策特別委員会」を陥没事故発生以降、令和2年10月から計8回開催するなど、事業者の対応状況を適時・適切に確認してきたところである。
- 更に、令和2年12月に開催した第4回定例会では、事業者が二度に渡る緊急要請を重く受け止めるとともに改めて一刻も早い対応を求める決議案を全会派共同提案して、満場一致で可決している。
- 最近では、本年5月に市議会に対して「東京外かく環状道路本線シールドトンネル工事によって発生した東つつじヶ丘2丁目周辺の地盤損傷範囲を特定するための地上からの深層ボーリング調査範囲の拡充に関する陳情」が市民の皆さんから提出されるなど、地域住民は今もなお、不安を抱えながら生活しているものと認識している。
- 陳情の審査に当たっては、事業者の皆様には、状況のご説明をしていただくとともに、トンネル内部の現地調査もさせていただいた。
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これからも事業者においては、引き続き、地域住民の安全・安心の確保、不安の払拭に向けて、地域住民に対して分かりやすく、かつ丁寧に説明するとともに、市民に対しても迅速な情報提供を行うなど、事業者としての責任を果たしていただくことを市議会からも強く要望する。
市長、議長の発言を受けての東日本高速道路株式会社代表取締役社長の発言
住民の皆様への丁寧な対応、説明を行うこと、また、信頼回復に向けて全力を尽くすことなどの本当に貴重なご意見ありがとうございました。私ども事業者としても、ご意見を踏まえてしっかりと対応する。引き続きよろしくお願い申し上げる。