トップページ > 観光・文化・スポーツ > 歴史・文化財 > 文化財 > 市指定 文化財 > 染地遺跡出土小銅鐸を市指定有形文化財に指定
印刷
ページ番号:11851
掲載開始日:2025年3月19日更新日:2025年3月19日
ここから本文です。
染地遺跡出土小銅鐸を市指定有形文化財に指定
市教育委員会は、令和6年3月29日付けで、染地遺跡出土小銅鐸を市指定有形文化財に指定しました。
染地遺跡第128地点出土小銅鐸
指定年月日
令和6年3月29日
員数
1点
種別
有形文化財(考古資料)
制作年代
弥生時代後期から古墳時代前期
概要
染地遺跡について
染地遺跡は、調布市染地2丁目から3丁目にかけての多摩川中流域左岸の多摩川低地に位置する遺跡です。この地域はかつて、都内でも有数の穀倉地帯「千町耕地」として知られていましたが、現在は大部分が住宅地となっています。これまでの発掘調査では、縄文時代晩期から近世までの多様な遺構や遺物が発見されており、多摩川低地内の微高地上に、弥生時代後期から奈良・平安時代にかけての集落や、それに付随する遺構群が形成されていたことが明らかになっています。
特に、遺跡範囲の東側に位置する第128地点の調査では、現在の地表面から約1.5メートル下層から、弥生時代後期から古墳時代後期にかけての竪穴住居跡が数多く検出され、当時、この地に大規模な集落が営まれていたことがわかりました。
染地遺跡第128地点出土の小銅鐸
小銅鐸は、調査区中央を東西方向へ伸びる谷状の窪地から出土しました。この資料は、弥生時代から古墳時代にかけて銅鐸の形を模して作られた青銅製のもので、東京都内で3例目の発見例です。大きさは、総高3.8センチと小銅鐸の中でも小型で、鰭はありません。裏面の大半が欠損していますが、残っている部分は錆がほとんど見られず、銅本来の赤銅色を保っており、遺存状態は良好です。この小銅鐸は、弥生時代から古墳時代の集落内で行われた祭祀の様相などを考えるうえで貴重な資料です。