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掲載開始日:2023年8月15日更新日:2023年8月15日
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令和4年度食育コラム一覧
- 「今が旬 たけのこ」(5月5日号)
- 「夏が旬の食材をおいしく食べよう」(7月5日号)
- 「野菜は1日350g 野菜をあと1皿」(9月5日号)
- 「食べ物への感謝の気持ち」(11月5日号)
- 「春の味 菜の花」(3月5日号)
「今が旬 たけのこ」(5月5日号)
たけのこは成長が早く、生え始めて一旬(いちじゅん)(10日程度)で竹になってしまうことから漢字で「筍」と書きます。食物繊維が豊富に含まれ、腸の働きを活発にしたり、コレステロールの吸収を抑えるほか、体から余分な塩分の排出を促すカリウムも多く含まれます。独特な香りや歯ごたえがあり、この時季にしか味わえない食材です。炊き込みごはんのほか、煮物や天ぷら、炒め物、あえ物、汁物など、さまざまな料理に使えます。部位ごとの特徴を活かした料理で、旬の味を楽しみましょう。
- 「姫皮(穂先の皮)」 柔らかくて香りがよい部分です。すまし汁やあえ物に使いましょう。
- 「穂先」 柔らかくて甘味を感じる部分です。汁物やあえ物、煮物に向いています。
- 「中心部」 独特の歯ごたえを感じる部分です。煮物や天ぷら、炒め物など幅広い料理に使えます。
- 「根元」 硬いので、薄く切って炊き込みごはんや炒め物、煮物として使いましょう。
掘りたてのたけのこは、すぐに茹でて薄切りにして、醤油や塩、マヨネーズなどで食べると香りや甘味をさらに深く味わえます。また、茹でたあと焼いて醤油をかけると、香ばしく更に甘味が増します。
たけのこは鮮度が命です。手に入ったらすぐに茹でてあく抜きをしましょう。下処理後、水に浸せば冷蔵庫で1週間は保存できます。
「夏が旬の食材をおいしく食べよう」(7月5日号)
トマトやきゅうり、ピーマンなどの夏野菜がたくさん出回る時季になりました。夏野菜には夏の体に必要な栄養素がたっぷり含まれています。今回は夏野菜のうち、ズッキーニを紹介します。
ズッキーニ
きゅうりに似た形をしていますが、実はかぼちゃの仲間で、イタリア語で「小さなかぼちゃ」を意味しています。近年、日本での消費量が増えている野菜です。ズッキーニは、太さが均一、皮の表面につやがある、へたの切り口がみずみずしいもので、傷がないものを選びましょう。ズッキーニには油に溶けるβカロテン、ビタミンE、ビタミンkが含まれており、油と一緒に調理をすると体内での吸収をよくします。
おすすめの料理
ラタトゥイユ(夏野菜の煮込み)です。ズッキーニ(緑・黄)をパプリカ(赤・黄・橙)やナスなどの夏野菜と一緒にオリーブ油で炒めてから、トマトを加えて煮込み、塩・こしょうで味をととのえます。夏野菜がたっぷりとれる料理です。
「野菜は1日350g 野菜をあと1皿」(9月5日号)
野菜を多く食べると高血圧や糖尿病((注)腎臓病の方は主治医の指示に従ってください。)を予防する効果があります。野菜に含まれるカリウムは血圧を正常に保つほか、野菜をよく噛んで食べると血糖値の上昇が抑えられると言われています。1日に摂りたい野菜の量は350gですが、約7割の都民は摂取できていないという調査結果(「令和元年東京都民の健康・栄養状況」)もあります。
野菜不足を解消するためには
1日の中であと1皿分(70g)野菜を食べる工夫をしましょう。1皿分の目安は、ほうれん草のおひたし2株、きんぴらごぼうなどの炒め煮は小鉢1杯、サラダ1皿、野菜が多く入ったみそ汁1杯です。野菜を加熱してかさを減らす、冷凍野菜を活用する、コンビニなどで食事を購入する時はサラダを足すなどの工夫で、摂取量を増やしましょう。
「食べ物への感謝の気持ち」(11月5日号)
11月23日は勤労感謝の日です。勤労感謝の日は、勤労を尊び、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう日として昭和23年に定められました。勤労感謝の日が制定される前は、「新嘗祭(にいなめさい)」が行われる日として、収穫した新穀を神様にお供えしたのち、感謝していただく日でした。私たちが普段口にしている食べ物には、たくさんの人が関わっています。例えば漁業に携わっている人、牛や豚、鶏を育てる人、野菜や果物を作る人、そしてこれらの食材を運ぶ人や売る人、料理をおいしく作る人などです。食べた後に食器を洗う人もいます。
食事の際のあいさつ
私たちが食べる野菜や肉は命があるものです。生き物の命をいただくから「いただきます」と言います。「ごちそうさま」の「ちそう」は、食事の支度に走り回ることを指します。食材や料理を作ってくれた人への感謝を表す言葉です。食べ物を大切に残さず食べて、食事の際は心をこめてあいさつしましょう。
「春の味 菜の花」(3月5日号)
今回は食用の菜の花のお話です。
菜の花の美味しい時季は、1月から3月です。
葉がやわらかく、花はつぼみのうちが食べ頃です。
菜の花には質の良いたんぱく質やビタミン、ミネラルが含まれ、特にカルシウム、鉄、ビタミンC、葉酸(赤血球の形成を助ける)が豊富に含まれています。葉酸は胎児の正常な発育に寄与する栄養素なので、特に、妊婦さんにおすすめです。
お浸しやすまし汁、炒め物などいろいろな料理に使えますので、春ならではのほろ苦い味を楽しみましょう。