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掲載開始日:2015年2月9日更新日:2015年2月9日
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新型インフルエンザに対する個人や家庭における対策
新型インフルエンザによる患者が集中すると、医療の破たんを招き、必要な医療を受けられない人を増やし、死亡者や重症者を多く出してしまいます。
被害を少なくするためには、流行のピークを低く抑え、地域の感染拡大をできるだけ遅らせることが重要となります。
また、新型インフルエンザのワクチンは、新型インフルエンザの発生後に製造されることから、流行のピークを遅らせることは、ワクチン製造から接種までにかかる時間をかせぐことにもつながり、感染前に多くの人へ接種することが可能となります。
新型インフルエンザは自然発症するものでなく、感染した人から人へ感染する感染症であることから、一人ひとりが、「人と人との直接的または間接的な接触の機会を減らす」、「感染した人は他人へ感染させない」といった考え方に基づき行動していただきますようお願いします。
手洗い、うがい、マスクの着用
新型インフルエンザも季節性インフルエンザも、毒性や感染力こそ大きく異なりますが、両者とも原因がインフルエンザウイルスという点から、感染経路も予防法も同様になります。
感染経路は、基本的に接触感染と飛沫感染の二通りとされており、個人でできる予防方法としては、手洗い、うがい、マスクの着用、咳エチケットが基本となります。
ウイルスの大きさは、1万分の1ミリと非常に小さく、電子顕微鏡を使わないと見ることができません。例えば、ウイルスと直径1メートルのボールの関係は、小学生と地球の関係に相当します。
このように肉眼で見えないものを相手にすることから、通常の日常生活を営みながらウイルスからの感染を完全に防ぐことは困難と言えます。感染予防は、日頃から、「身の回りにウイルスが存在しているかもしれない」ということを心掛けて、こまめに、手洗い、うがいを行うことが大切です。
2009年に発生した新型インフルエンザで、日本が諸外国に比べて、死亡者等の被害が少なくすんだのは、日本人が、手洗い、うがい、マスクの着用、咳エチケットに積極的に取組んだことによるものとも言われています。
また、このことに関連するデータとして、以下は暦年ごとの感染性胃腸炎の報告数を示すグラフ(国立感染症研究所)ですが、2009年(グラフで09)の件数が、例年に比べて少なかったことがわかります。これは、この年の日本人の手洗い等の積極的な新型インフルエンザに対する予防行動の副産物(効果)だったと言われています。
感染性胃腸炎報告件数の折れ線グラフ拡大図(PDF:100KB)
人混みを避ける、不要不急の外出自粛
新型インフルエンザは、感染者と非感染者が直接的または間接的に接触しないことにより防ぐことができます。一人ひとりが、人混みを避け、不要不急の外出を控えるなどの行動をとることが有効です。
電車等の公共交通機関は、生活に欠かせない足となる一方で、不特定多数の人同士が長時間密着した状態となることも珍しくなく、くしゃみや咳による飛沫感染、手すりやつり革を介しての接触感染の原因となりやすく、感染症予防という観点では、流行期の移動手段は、できるだけ電車やバス等の公共交通機関を避けることが望ましいといえます。
予防接種
予防接種は、感染前に接種を受けることにより、感染した際の症状を軽くする効果が期待できます。
しかし、新型インフルエンザのワクチンの製造は、新型インフルエンザの発生後、実際に発生したウイルスをもとに開始されるため、ワクチンの供給が始まるまでには数か月を要します。
ワクチンは、生産に併せて順次供給されることから、重症化しやすい人の特徴等、発生した新型インフルエンザに関する情報を踏まえ、国が接種順位を決定することとなっています。
新型インフルエンザの予防接種の実施については、市が行うこととなっており、国が決めた接種順位に従って、全市民を対象に、施設入所者等を除き、原則、集団的接種により行うこととなっています。
具体的な接種方法等については、今後、検討してまいります。
体調管理
日頃の生活習慣により、新型インフルエンザにかかった際の症状を軽減することができます。日頃から、食事、睡眠、運動などについて規則正しく健康的な暮らしを送り、感染に対する抵抗力をつけておくようにしましょう。
また、タバコについては、がんや心疾患等の病気の原因になるだけでなく、感染に対する抵抗力を低下させるため、インフルエンザや肺炎などの感染症にかかりやすく重症化しやすいとの報告もあり、できるだけ控えることが効果的です。
品不足に備えた食料、生活必需品の備蓄
新型インフルエンザが世界的に大流行すると、様々な物資の輸入の減少、停止が予想され、さらに、国内でも、食料品、生活必需品等の生産、物流に影響がでることも予想されます。
このため、国のガイドラインで示されているとおり、以下を目安に、平時から最低限(2週間程度)の備蓄をしておきましょう。
(注)個人、家庭及び地域における新型インフルエンザ等対策ガイドライン別添2「個人での備蓄物品の例」より転記
食料品(長期保存可能なもの)の例
米、乾めん類(そば、そうめん、ラーメン、うどん、パスタ等)、切り餅、コーンフレーク・シリアル類、乾パン、各種調味料、レトルト・フリーズドライ食品、冷凍食品(家庭での保存温度、停電に注意)、インスタントラーメン、即席めん、缶詰、菓子類、育児用調整粉乳
日用品・医療品の例
マスク(不織布製マスク)、体温計、ゴム手袋(破れにくいもの)、水枕・氷枕(頭や腋下の冷却用)、漂白剤(次亜塩素酸:消毒効果がある)、消毒用アルコール(アルコールが60パーセントから80パーセント程度含まれている消毒薬)、常備薬(胃腸薬、痛み止め、その他持病の処方薬)、絆創膏、ガーゼ・コットン
トイレットペーパー、ティッシュペーパー、保湿ティッシュ(アルコールのあるものとないもの)、洗剤(衣類・食器等)・石鹸、シャンプー・リンス、紙おむつ、生理用品(女性用)、ごみ用ビニール袋、ビニール袋(汚染されたごみの密封等に利用)、カセットコンロ、ボンベ、懐中電灯、乾電池