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掲載開始日:2023年7月28日更新日:2023年7月28日
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スポーツクライミング青栁 未愛選手インタビュー
東京2020大会を契機に注目を集めている競技のひとつであるスポーツクライミング。壁に設置されたカラフルな突起物「ホールド」をたよりに、道具を持たず自身の体一つで登る競技です。ホールドの位置や種類は大会・ラウンドごとに変わり、課題と呼ばれる壁を的確に攻略する技術が求められます。
今年4月1日付けで調布市応援アスリートに認定した調布市出身・現役大学生の青栁 未愛(あおやぎ みあ)選手も、スポーツクライミングの世界の舞台で活躍するアスリートのひとり。
7月8日(土曜日)、ボルダーワールドカップのヨーロッパでの連戦を終えて帰国したのも束の間、この日も国民特別体育大会の関東ブロック大会に東京都代表として出場した青栁選手にインタビューを敢行。競技の魅力や目標、応援アスリートとして伝えたいことなどを話していただきました。
インタビュー
運動好きは父譲り
競技を始めたきっかけを教えてください。
家の近所にクライミングのジムがあって、お父さんに「一緒に行ってみない?」と誘われたことです。一緒にいってみたら楽しくてハマって、それからは毎日行くようになりました。小学2年生くらいのときですね。
毎日というのは驚きですね!お父さんもスポーツをしている方なんですか?
お父さんも、もともと色々なスポーツをやっていたらしいです。そこでスポーツクライミングにも興味があって、家の近くにジムを見つけたから「やってみよう!」と誘ってくれました。
スポーツクライミング以外にはなにか運動経験はありますか?
幼稚園の頃から趣味でダンスを習っていて、そこで手に入れた体の柔らかさを今もクライミングに活かせていると思います。
小さい頃から体を動かすことが好きだったんですね。お父さん譲りでしょうか。
かもしれないですね(笑)
そんな幼少期を経て、今は世界の舞台で活躍するまでに成長した青栁選手ですが、選手として競技大会で戦うことを意識したきっかけは?
小学6年生の時に公式大会に初めて出る機会があって、初めてだったんですけど、決勝に行けたんです。そういう風に成績が出ることがうれしくて、それからコンペ(大会)を意識してやっていきたいと思うようになりました。
スポーツクライミングのここが面白い
スポーツクライミングは東京2020大会で初めて正式種目に採用され、それをきっかけに知名度がぐっと上がりましたが、とはいえまだ詳しく知らない方も多いと思います。そこで、青栁選手として、他の競技と比べて特徴があると感じる点があれば教えてください。
一番の特徴は完登できたときの達成感ですね。あと、最初は全然できなかったことが何回もチャレンジするうちにできるようになるのも達成感があるし、ひとり一人違う登り方をしても登ることができるというのは独特だと思います。
(完登 頂上まで登り切ること)
スポーツクライミングのなかでも、スピード、リード、ボルダーという種目があります。それぞれの種目の難しさや面白みを感じる点があれば教えてください。
- スピード 高さ15mの壁を、2人の選手が同時に登り速さを競う。
- リード 制限時間内に高さ12m以上の壁を、どの地点まで登れるか、到達した高度を競う。
- ボルダー 複数ある高さ4mの壁を制限時間内にいくつ登れるかを競う。
スピードはあまりやっていないんですけど、でもあれはやっぱり見ていてわかりやすい。たぶん見てて一番面白いんですけど、同じルートを繰り返し練習して速さを追求していくので、陸上に近いかもしれないです。
リードは一発勝負というのがポイントで、失敗できないプレッシャーがあって結構精神力が必要ではあるんですけど、そこが面白い。
ボルダーも少ない回数で登ることも大事なんですけど、何回もトライできるから、どういう風に攻めていくか自分の個性を出せる。色んな選手の攻め方、登り方の違いもやっぱり面白いですね。
特に青栁選手が主軸として取り組んでいるボルダーでは個性が出るということですが、ご自身はどんなタイプのクライマーだと感じていますか?
よくいえば、あまり苦手なことがない。色々な課題にそれなりに対応できるし、身長も結構高いほうなので、それを生かした距離出しや思い切ったムーブをするのが得意です。でも悪くいうと、そこまで突出したものがないんですよね。
ではそのご自身の認識に対して、今トレーニングで意識していたり、重点的に取り組んでいることはありますか?
上半身のパワーをつけることですね。やっぱり海外の選手と比べると上半身の筋肉が足りなくて、パワーで負けてしまうことが結構あるので、そこをもっと強化していけば、もっと戦えるようになると思います。
何事も挑戦。目標はボルダーワールドカップ優勝!
今年、調布市応援アスリートに認定されたことについては率直にいかがですか?
今まで自分が生まれ育ってきた調布市の応援アスリートになって、何か返せることもあると思うし、応援されていると実感できてうれしく思います。幼稚園からずっと調布市で育っていて、愛着もあって大好きなまちなので!
青栁選手が活躍することで、たくさんの方がエネルギーもらっていると思いますが、ご自身としては、頑張る姿を通してどんなことを伝えていきたいですか?
私自身、競技を通して自分に自信がついて、いろいろなことに思い切って挑戦できるようになりました。何事も、やる前から諦めずに挑戦することの大事さ、重要さを伝えていければいいなと思います。
とはいえ、競技をやっていて挫折やつらい経験をしたこともあるかと思うのですが、そんなときはどうやって乗り越えてきましたか?
中学3年生の時にボルダリングジャパンカップの競技中に膝を骨折しました。それで休んでるうちにちょうど身長が伸びて、治って登り始めた時は、感覚も変わってしまっていて全然登れなくて…。でも、やっぱり少しずつ登れたことに対しての楽しさ、スポーツクライミングの楽しさをもう一度考えて、乗り越えていきました。
競技を始めたばかりの頃のように、登れた喜びをまたイチから積み重ねていったんですね。今日お話していて、青栁選手のスポーツクライミングが大好きなんだという気持ちがすごくよく伝わってきます。
そうですね(照笑)
そんなスポーツクライミングが大好きな青栁選手ですが、練習がない日はどんな風に過ごしているんですか?
友達と映画を見に行ったりもしますけど、家に居ることも多いです。漫画を読んだり、犬と戯れたり。
競技をしている姿はすごくかっこいい印象が強いですが、意外と家でのんびりされている話も聞くと普通の大学生さんの面もあるんだなとなんだか親近感がわきます。そういえば、青栁さんは大学でスポーツの専門学部ではなく経済学部に在籍していますが、大会や海外遠征もあり学業との両立も簡単ではないですよね。苦労したことや、こんな風に頑張っているというエピソードがあれば教えてください。
講義の出席は考慮してもらえるんですけど、やっぱり授業の内容に全然ついいていけなくて、友達に毎回ノートの写真を撮ってもらって、海外でも自分で勉強したり頑張っています。
友達もそこは青栁選手を応援する気持ちで「ノート送るよ!」と言ってくれるわけですね。
はい、応援してくれています。
まわりのサポートも得ながら頑張っているということですね。最後に今後の目標を教えてください。
一番の目標はボルダーワールドカップで優勝することです。まずはそこに向けてボルダーワールドカップで表彰台に乗ったり、世界ランキングで10位以内に入ることですね。世界で活躍できるようになりたいと思っています。今はまだ、ワールドカップでは課題にはまれば決勝に行けるという感じなんですけど、これから弱点を潰してもっと決勝にどんどん残って、表彰台に乗れるようになりたいと思います。
応援よろしくお願いします!
出演情報
調布の魅力や市政情報を分かりやすくお届けする番組「テレビ広報ちょうふ」の「調布のスターを探せ!」のコーナーで青栁選手が特集されました。
- 放送 J:COMチャンネル(デジタル11ch)
- 期間 7月20日(木曜日)から8月4日(金曜日)まで
また、同番組は調布市動画ライブラリー(YouTube)でもご覧いただくことができます。
「調布市応援アスリート 青栁未愛選手の挑戦(2023年7月20日号)」(外部リンク)