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トップページ > 市政情報 > 市長の部屋 > 市長コラム「手をつなぐ樹」 > 市長コラム > 平成21年度 市長コラム「手をつなぐ樹」(第132号から第154号まで)

ページ番号:3521

掲載開始日:2010年3月20日更新日:2010年3月20日

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平成21年度 市長コラム「手をつなぐ樹」(第132号から第154号まで)

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コラム一覧

第154号 GO GO 調布

 すでに予告編が放映されているが、いよいよ3月29日(月曜日)からNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」がスタートする。昨年4月の放送決定から約1年、市民の皆さんとともに待ちに待った日をようやく迎えることができる。
 それにしても、2年前に調布市の名誉市民になっていただいた水木しげるさんの人気はものすごいことをあらためて痛感させていただいている。開催中の「水木しげる展」(註1)には当初の約1ヵ月で1万人を超える入場者があり、「鬼太郎の特別住民票」(註2)の希望者もわずか1週間で4000人を突破した。9月までの半年間、ドラマの進行とともに調布の魅力を全国に知っていただけるよう、多くの方にご協力をいただきながら頑張っていきたい。みなさん、よろしくお願いいたします。
 ドラマの原作者である水木さんの奥様、武良布枝(むらぬのえ)さんが今年の抱負を尋ねられて「ぬくもり」という言葉を色紙に書かれた。今年は、昭和30年代の調布に思いをはせながら、人と人のあたたかいふれあいをより大事にする年にしていきたいと思う。
 調布市が誕生したのが1955(昭和30)年。そして満55周年となるので、1年を通した合言葉は元気よく、GO GO 調布。

調布市長 長友貴樹

(註1)文化会館たづくり1階展示室で、水木さんの人生絵巻や家族との写真、複製原画などを展示している。午前10時から午後6時。入場無料。3月22日(休日)まで。
 (註2)ゲゲゲの鬼太郎が調布市に住んでいることを証明する「ゲゲゲの鬼太郎特別住民票」。詳細は2面を参照。

(市報ちょうふ 平成22年3月20日号掲載)

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第153号 支え合うまちづくり

 アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)との関係がまた深まった。
 調布市は2月23日、同社と「がん啓発・がん検診の受診率向上に向けた包括的連携」に関する協定を結ばせていただいたのだ。これにより両者は今後協力しながら、がんの正しい知識の普及啓発やがん検診の受診を奨励する活動に一層積極的に取り組んでいくこととなる。
 アフラックが調布に事業所を設置されてから16年。その間におけるチヤリティーコンサートの開催、市民駅伝への参加、環境分野における献金、障害者施設への協力など、同社による地域貢献はまことに枚挙にいとまがない。あらためて心から感謝申し上げます。
 その他、市は従来より調布市の医師会、歯科医師会、薬剤師会を始め、市内の各種団体や近隣区市と災害等に関する協定を結んでいる。加えて、先月には東京都電気工事工業組合、調布市電設協同組合、調布市接骨師会とそれぞれ災害時の協力協定を締結させていただいた。
 安全・安心を確保するための施策といってもその対象は災害、犯罪、交通、健康、その他、本当に多岐にわたっている。行政だけではカバーできない部分が多くの皆さんの善意にみちたご協力でまかなわれている。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成22年3月5日号掲載)

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第152号 賢人にして

 年が改まったと思ったらもう2月も後半となった。まことに時の過ぎゆくのは早いものだ。
 また、この2月は受験の時期でもある。来月にかけて落ち着かない日々を過ごされるご家庭も多いことだろう。そして、あとひと月もすれば桜花爛漫(らんまん)の中で新年度となり、進学、就職、転勤など多くの方が新たな出発点を迎えられることとなる。
 その門出に際し、当然ながら人により抱かれる思いはさまざまだろう。私自身は30年近くサラリーマン生活を送ったが、正直言って希望したポストに配属されたことはほとんど無かった。それを苦笑とともに思い起こす。
 昨年から、朝のテレビで漢詩のミニ番組を楽しんでいる。名高い詩の解説を聞きながら、漢字文化の奥深さを再認識するとともに、遠い昔の賢人たちの人生に対する深い洞察力に感じ入っている。
 ただ、今回あらためて多くの詩に触れてみたとき、その中に案外おのれの人生を省みたうらみごとが多いことに気づく。幾多の詩人が都落ちしたわが身をみじめに思い、いわゆる落魄(らくはく)の境遇を悲哀に満ちた言葉で表現している。
 人の世を冷静に分析する識者にしても達観することは難しい。そう思えば、われわれ凡人は多少気が楽にもなるのだが。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成22年2月20日号掲載)

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第151号 少しでも支援の手を

 今から20年近く前、ある海外出張で数カ国を訪れた。目的は発展途上国に対する経済援助。訪問国の中には世界的にもっとも貧しい経済水準の国も複数含まれていた。
 ある国では、降り立った空港から首都の中心地まで、道の両側に延々と粗末なバラック小屋が続くことに驚かされる。そして中心地に到着しまたびっくり。都心とはいえ空き地だらけで、宿泊するホテルなどの例外を除き4、5階建て以上の建物がほとんど無い。聞けば、70年代の大地震とその前後の内戦(米ソの代理戦争)の長期化でまちは荒れ放題とのこと。
 また別の国では、空港に迎えに来てくれた現地の関係者の車でまちに入ったのだが、事前に聞いていた倍以上の時間がかかった。あとでその国をよく知る日本人に言われた。「最短経路だとスラム街を通らなければならないから、おそらくそれを見せたくなかったんだろうね」。
 大地震に見舞われたハイチはその2カ国にほど近い。そして同様にきわめて貧しい国だ。加えて、独裁的指導者の悪政が近年も国際的に問題視されていた。また、これまでも多かった孤児の数が、今回急増しているとも伝えられる。
 私たちができる支援活動にご協力をお願いいたします。(註)

調布市長 長友貴樹

(註)日本赤十字社では救援金を受け付けています。市役所でも、2月10日(水曜日)まで2階総合案内及び、3階福祉総務課窓口で募金箱を設置しています。

(市報ちょうふ 平成22年2月5日号掲載)

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第150号 大勢のサンタクロースが

 昨年末、12月25日のクリスマスの日に、大変嬉しいプレゼントを二つ受け取った。
 一つは、もう恒例となった調布市在住のプロ野球元巨人軍選手、中畑清さんからの市内子育て施設等への物品の寄贈だ。13回目となる今年は、市内認可保育園30園への大型絵本60冊と国領の子ども家庭支援センターすこやかへの地デジ対応液晶テレビ2台をいただくことができた。
 中畑さんには、これまでもその他、市のさまざまな公的イベント等において多大な貢献をいただいており、心から感謝を申し上げる次第です。
 いま一つは、市内農家の若手の方々8人の来訪だ。
 「市長、是非食べてみて下さい」と差し出されたのは、その名も「調布野菜カレー」。聞けば、調布産の新鮮な6種類の野菜(にんじん、大根、玉ねぎ、さといも、ブロッコリー、ほうれん草)を素材に、数多くの試作を重ね、苦労の末にやっと完成品を作り上げたという。調布の農業を盛り立てていきたい、との心意気に心を打たれた。本当に有難いことだ。家に持ち帰り、早速試食してみたが、具だくさんで本当においしかった。同日にお会いした中畑さんにも差し上げ、喜んでいただいた。どうか皆さんも一度ご賞味いただきたい。(註)

調布市長 長友貴樹

(註)1袋350円。販売は、マインズショップ調布店(国領町)、マインズショップ調布サウスゲートビル店(小島町)、クイーンズ伊勢丹調布店(染地)。

(市報ちょうふ 平成22年1月20日号掲載)

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第149号 ピンの思い出

 通常、ネクタイを締める時に、ネクタイピンを使用する人の割合はどのぐらいだろうか。
 私は使っている。やはり留めていないと不安定で落ち着かないし、特に屋外で強風の時などは大変始末が悪い。ただし、ネクタイの上からかぶせるのはあまり好きではないので裏で留めており、ピンが見えることはあまりない。
 そのネクタイピンだが、七宝(しっぽう)のような青っぽい装飾が施されてはいるものの、デザインはお世辞にも洗練されているとは言いがたく、金具のふちには少し錆びも見られる。要するに、一見して市販品でないことが分かるような代物だ。
 それもそのはず、これは長女が小学校時代に工作で製作したものだ。3、4年生ぐらいの時だっただろうか。帰宅した娘は、妻にこう言ったそうだ。「おとうさん、使ってくれるかなあ」。それを聞いた時、素直に嬉しかったし、とてもいじらしいと思った。そして、この贈り物をいつまでも大事にしていこうと心に決めた。十何年か前のことだ。
 新たな年を迎えるにあたり、一番身近な存在である家族の幸せを願うのはどの家庭でも同様だろう。
 すべてのご家庭にとって来年が幸多き年となりますよう心からお祈り申し上げます。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年12月20日号掲載)

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第148号 追い風を活(い)かして

 師走に入っても日本全体の活気は今ひとつ感じられないように思える中、調布市には最近も明るい話題がもたらされている。
 まず、11月3日の文化の日に、サッカーのヤマザキナビスコカップ決勝でわがFC東京が見事に勝利し、5年ぶり2度目の全国制覇を果たした。あいにく怪我などで主力選手を欠き、ベストメンバーで臨むことのできなかった決勝戦。相手はその時点におけるJリーグ首位の川崎フロンターレということで、戦前は東京不利との予想が圧倒的だったが、終わってみれば会心の勝利。私も国立競技場および祝勝会の行われた味の素スタジアムで快哉(かいさい)を叫んだ。熱血村林社長以下、選手、スタッフの皆様、本当におめでとうございました。
 もう一つ。来年3月末から半年間、NHKで放送される朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の撮影がいよいよ始まり、11月19日に主演の松下奈緒さんや向井理(おさむ)さんが参加して深大寺ロケが挙行された。多少肌寒い日であったが、水木しげる先生の奥様で原作者の武良布枝さんも見守る中、熱のこもった収録だったとのこと。その模様は複数の新聞で報道され、ドラマに対する期待が一層高まってきた。今月に再度当地ロケとも聞くが、調布を全国に知ってもらえるチャンスを大事にしていきたい。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年12月5日号掲載)

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第147号 新たな試み

 11月7日、8日の二日間、国領の市民プラザあくろすで市民討議会が開催された。
 これは、無作為に選ばれた市民に集まっていただき、まちづくりに関する意見を自由に述べていただこうという試みで、わが市では初の取り組みである。週末にもかかわらず熱心に参加いただいた約30人の市民の方々、また諸準備にご苦労された実行委員会や青年会議所の皆さん、まことに有難うございました。
 「投票率をあげるには?」などのテーマに関し、大変熱のこもった意見表明が続き、討議会の大きな意義を知ることができた。
 そして最後の挨拶では、多少誤解されることを恐れずに次のように申し上げた。「普通の市長なら、「多くの素晴らしい意見をいただき有難うございました。今後の市政の参考とさせていただきます。」などと述べるのでしょうが、敢えておざなりなことは言いません」「市民の方の参加と協働はとても大切だが、それを実現することの難しさを常に感じています」
 市民の意見を真に取り入れるためには、市民の皆さんにも勉強してもらい、責任も分担していただく必要がある。他方、行政にはそれを理解していただく不断の努力が求められる。容易ではないが、調布市では成果をあげ得ると確信している。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年11月20日号掲載)

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第146号 いよいよ収録開始

 熊本で全国都市問題会議が開催された。市政経営に関し有意義な情報を入手することができる貴重な会合だ。数名の市議会議員の皆さんとともに参加した。
 スピーカーの一人、大阪府池田市の倉田薫市長を会場の廊下で偶然お見かけした。その直前に、まちづくりに関する市民参加の大変興味深いお話を拝聴したのでそのお礼を述べるとともに、「実は私は池田市のお隣の豊中で育ちました」と申し上げた。「そうですか、それではこれからもよろしく」ということで話が弾み、来春からのNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」についてもご紹介した。「それは良かったですね。頑張って下さい」と言っていただいたのだが、それに続けて、「ただ難しい面もありますよ。以前うちもその朝ドラ(註)でまちおこしを図ろうとしたのですが、思うようにはいきませんでした。あれはやはり地方都市の方が盛り上がるようですね」と言われた。
 得がたいアドバイスをいただいたと感謝している。確かにそういう側面もあるのだろう。この上ない幸運に舞い上がっているだけではいけない。歩留りを考えながら、地に足の着いた観光および商業振興を計画せねばとつくづく思う。みなさん、よろしくお願いします。いよいよドラマの収録も始まるようだ。

調布市長 長友貴樹

(註)「てるてる家族」(放映期間 平成15年9月から平成16年3月、主演 石原さとみ)

(市報ちょうふ 平成21年11月5日号掲載)

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第145号 わからなかった、あの頃は

 ある高校の周年行事に出席した。
 昭和初期の創立以来今日まで80年。その間、学校関係者はさまざまな困難を体験され、特に戦争直後の昭和20年代には学園を維持することに大変なご苦労があったとのこと。先人のスピーチに苦難の歴史を垣間見る思いがした。
 式典は進行し、学園の歴史を紹介するスライド写真が舞台の大スクリーンに写し出される。それを見ながら私は思わず胸に迫るものを押さえ切れなかった。その式典には市長として、学園を取り巻く環境との縁で招かれた側面もあるが、実は同校は私の母校でもあったのだ。
 母校とは言ってもその学校に通ったのは高校の最後1年程度。当初入学した学校になじめず親の転勤もあり転校したのだが、環境を変えても依然、私は鬱々とした日々を過ごしていた。その責任はすべて自分にあるものの、出口の見えない日々は本当に苦しかった。スクリーンに往時のキャンパスが写された瞬間、40年近く前のあの苦しさが急にこみ上げてきた。
 浪人を経てやっと大学にたどりついた時の安堵(あんど)感を今も忘れない。すべてが順調な青春時代を過ごす人などほとんどいない。もっとも、それに気づかずもがくからこそ青春なのだろう。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年10月20日号掲載)

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第144号 ケベックとの交流を通じて

 9月24日から27日までの4日間、ケベック映画祭を開催した。
 カナダ東部に位置するケベック州は、面積がなんと日本の4倍以上で人口は770万人。中心都市はモントリオール。
 本イベントの企画がわが市にもたらされたのは昨年だった。ケベック州は現在、北米における映画製作の一大拠点であり、毎年優れた作品を数多く生み出している。そこで、その知名度を上げるべく、ケベック州を紹介するとともにケベックで作られた映画を集中的に上映して、その良さを広く知ってもらおうというのが今回の映画祭の狙いであった。
 25日の「たづくり」における映画祭パーティーには、わざわざ本国からピエール・アルカン大臣(註)が来日され、調布での開催に対する謝辞を述べられた。そして、4日間で3000人近くに達した来場者の多くからは、ケベック州の美しい自然やテーマ性のあるケベック映画の素晴らしさに対して、大変好意的な感想をいただくことができた。
 本映画祭の開催地としてわが市に白羽の矢が立ったのは、ひとえに調布が「映画のまち」として1930年代から現在に至るまで高い評価を得てきたことによる。その期待にこたえるためにも、映画にちなんだ情報発信を積極的に続けていきたい。

調布市長 長友貴樹

(註)ケベック州政府国際関係大臣・フランス語圏担当大臣。その他、州文化産業促進公社局長や著名な映画監督が来日。

(市報ちょうふ 平成21年10月5日号掲載)

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第143号 今、なすべきことは

 総選挙後に多くの方から質問を受けている。「市長、今度の結果をどう思いますか」。
 私は、政権交代が良かったかどうかは、当然ながら後世の評価に委ねざるを得ない問題であると思う。
 ただ今回、投票に参加した有権者の過半数が大転換による日本の変革を切望した、もしくは、変革の可能性に多少疑問は持ちながらも、このような抜本的改革なくしては解消できないほどの強い行き詰まり感を抱いていたことは間違いない。
 それゆえ、その思いを重く受け止めて変革に挑戦することは当然であろう。しかしながら、変革が求められる原因が、あらゆる意味で旧来のシステムが正常に機能しなくなった、いわゆる「制度疲労」にあるとすれば、その責任を特定の政党や中央官庁のみに押しつけて問題が解決されるものでもないと思う。不効率や不公平をただすことには誰も異論がない。しかし、選挙前の体制は、戦後かなり長期間にわたり、国民が多数意思として選択してきたものだ。
 そう考える時、今なにより大切なのは、この機会に日本人一人ひとりが日本の新たな姿について真剣に考えることであるはずだ。今後、市民の皆さんにさまざまなご意見をいただきながら私も考えさせていただきたい。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年9月20日号掲載)

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第142号 感動を応援歌に乗せて

 雲は湧き光あふれて、と多くの野球ファンが口ずさむ夏の高校野球の大会歌「栄冠は君に輝く」が、恋する人を念頭に作詞されたことをご存知だろうか。
 私がこの歌を覚えた昭和30年代の小学生の頃、昭和23年の全国公募に当選した作詞者は加賀道子さんとなっていた。しかし、現在は加賀大介作詞となっている。実は、公募時に加賀大介さんが、愛する婚約者の高橋道子さんの名前で応募した作品が見事全応募作5252篇中1位となり、その後長い間、道子さんの名前が世に知れ渡ることになったのだ。その間にお二人はめでたく結婚されたわけだが、その事情を知る時、栄冠が輝く「君」とは高校球児であるとともに道子さんであったとも思えてくる。
 今年も閉会式で、決勝に残った2チームがこの歌が流れる中、場内を一周した。中京の破壊力は群を抜いていたが、それに対抗して無心に球に向かう時、奇跡は起こりうる。あっぱれ日本文理。それに加え、準決勝の最終回2死1塁、岐阜商の代打、古川選手が放った1点を返す左中間2塁打。今大会初めて出場した場面での殊勲打に、感極まって彼が2塁ベース上で流した涙。結局2対1で武運はつたなかったが熱い思いは全国に伝わった。感動の余韻に観衆も温かい。「来年また来いよ」。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年9月5日号掲載)

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第141号 トップアスリートとともに

 皆さんは日本トップリーグ連携機構をご存知だろうか。これは、わが国の団体ボール競技、8競技(註1)のトップリーグが連携し互いのリーグの強化活動の充実ならびに運営の活性化を図ることを目的に2005年に設立された組織だ。
 その事業の一環として、8月1日に調布市においてさまざまなイベントが開催された(註2)。その内容は、まずサッカー、ソフトボール、バレーボールの日本におけるトップレベルの選手による小中学生のための実技指導、そして就学前および小学校低学年の児童を球技に親しませる「ボールで遊ぼう」、さらにスポーツ指導者や保護者を対象にした栄養セミナーなど盛りだくさんであった。
 私もすべての催しを見学させていただいたが、それぞれ中身の濃い大変有意義なイベントであった。参加者および見学者からも、「五輪金メダル選手とプレーでて嬉しかった」「今後もこのような幼児プログラムを企画してほしい」「食の大切さがよく分かったなど感謝の声が多数寄せられた。
 市原専務理事を始めとするトップリーグ機構関係者、当日駆けつけていただいた福田JOC副会長、その他多くの協力者およびイベントへの参加者の皆さま、本当に有難うございました。

調布市長 長友貴樹

(註1)サッカー、バレーボール、バスケットボール、ハンドボール、ラグビー、アイスホッケー、ホッケー、ソフトボールの8競技。
(註2)総称 2009 ボールゲームフェスタ in ちょうふ。

(市報ちょうふ 平成21年8月20日号掲載)

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第140号 本当にご苦労様です

 お蔭さまで今年も調布市花火大会を無事に終えることができた。晴天で風量もほどよく、終了後に「今年は特に綺麗でしたね」と多くの方に声をかけていただいた。鬼太郎花火もほほえましかった。事故の無いことを第一に心がけているが、そのためにご協力いただいている数多くの皆様には、あらためて心からお礼を申し上げなければならない。
 花火が終われば各地域での夏祭りが目白押し。週末は私も夕方以降数ヵ所を飛び回って、なごやかな交歓の輪に入れていただいている。盆踊りに加えて模擬店、カラオケ大会、抽選会などの趣向がこらされ、老若男女が総出で楽しんでおられる。
 しかし、今年は複数の地域で、「残念ながら今年が最後になります」とか「今後いつまで続けていけるか分かりません」といったお話を伺った。その要因は、実行委員の高齢化や資金集め、事前準備、場所の確保の大変さなどさまざまのようだ。
 今さらながらに、イベントを継続するために献身的にご尽力いただいてきた皆さんの長年のご苦労に本当に頭の下がる思いだ。決してこれ以上の無理は申し上げられないと思う。だが、やはり内容を変えてでもなんとか続けられないものかとつい思ってしまう。無責任な言い分は何卒お許しいただきたいが。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年8月5日号掲載)

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第139号 ご協力に支えられて

 7月1日から調布飛田給郵便局で行政サービスの代行業務が始まった。近隣の方は市役所まで足を運ばなくても、同郵便局で住民票や印鑑証明等を入手できるようになったわけだ。市内では調布仙川郵便局についで2番目のサービス開始となる。郵便局オーナーの野口平一さんおよび郵便局長であるご子息の康平さん始め関係者の皆様の温かいご理解に基づくもので心から感謝申し上げたい。
 開始日の始業前に私も現地に伺って、証明書発行のシステムについて説明を受けていたのだが、9時きっかりに入ってこられたお客様がいきなりそのサービスを希望されたのには驚いた。これからも利用者は増えることだろう。
 そして、見学を終えて帰ろうとしていたら野口オーナーから「農業体験ファーム(註)も見ていきませんか」とお誘いを受けた。喜んで郵便局のはす向かいにある農園にお邪魔した。現在はなすやとうもろこしを栽培しており、それらを収穫したあとには大根などを植える予定とのこと。どれだけの入園者が土に触れ農作物を丹精込めて育てることを楽しみにされていることか。
 行政を支えていただいている市民の方が多いことを改めて痛感した。本当に有難いことだ。

調布市長 長友貴樹

(註)農家の指導を受けながら、野菜を中心に、作付けから収穫までの一連の作業を体験できる農園。現在、市内に4園(国領町に2園、深大寺東町、飛田給)を開設している。

(市報ちょうふ 平成21年7月20日号掲載)

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第138号 朝靄にかすむ駅

 テレビを見るかと問われた。私の場合は主にニュース、ドキュメンタリー、スポーツ中継、そんなところだ。ただあえて特定の番組をあげるとすれば、午後11時すぎに毎日放送されるわずか3分程度のミニ紀行番組をこよなく愛している。
 20代、30代、40代の3回にわたりヨーロッパに住んだ。通算すれば9年間。一生を通じて決して短い期間ではない。当初の独身時から最後は5人にまで家族も増えた。テレビに映る車窓からの景色をぼんやり眺めつつ、さまざまな思いで過ぎ去った時代を偲(しの)んでいる。
 初めてのまちで夜が更けても宿が見つからなかった時は本当に途方にくれた。朝靄の中で乗り換える列車を待った駅はどこだっただろう。喜びも悲しみも脈絡なく脳裏に浮かんでくる。どんな記憶も容易に封印することなどはできない。
 あの頃に戻りたい、再びあのまちに住みたいと強く思うこともある。もう二度と住むことはないだろうが。ただ、もし同じまちに身を置いたとしても、仕事や友人を含めて昔と同じ環境が得られるわけでもない。往時を思い寂しさが募るだけだろう。
 いつしか人生も7、8合目あたり。追憶との折り合いをつけながらそろそろ軟着陸を見定める時期に差しかかってきた。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年7月5日号掲載)

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第137号 梅雨の晴れ間に

 梅雨に入ったけれども晴天で本当によかった。今年も多くの方のご協力を得て、電気通信大学正面玄関での花の植え替えを行うことができた。
 これは、数年前に市が主催した「まち創造(づくり)塾」に参加された市民有志グループが、市内小学校に季節ごとに花を植えようと結成された「調布花・はなの会」が電通大の全面協力のもとに実施しておられる尊いボランティア活動である。
 リーダーの原均さんは、同塾において「調布中を花いっぱいにして心を癒せるまちづくりを」と提案されたそうだ。調布にはこのような素晴らしい活動を自主的に展開しておられる団体がなんと多いことだろう。
 また、電通大の貢献にもあらためて心から感謝申し上げたい。電通大と調布市は平成15年に相互友好協力協定を結んだが、それに基づいて梶谷学長が本活動についての協力を申し出て下さったとお聞きしている。日常的にキャンパスを通行路として使用させていただくなど、大学側の市民に対する開放的な姿勢は大変有難い。
 さらに今年からは、はなの会の皆さんや学長を始め電通大の多くの職員の方のほか、隣接する特別支援学校の生徒さんにも参加してもらった。楽しい思い出となったなら嬉しい限りだ。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年6月20日号掲載)

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第136号 生涯の思い出づくりを

 4月以来、新型インフルエンザに関する話題が連日報道されている。メキシコで豚インフルエンザが発生して死者が出たという一報からあれよあれよという間にめまぐるしく事態が進展してきた。
 従来、猛毒の鳥インフルエンザへの対応を想定していたこと、およびWHO(世界保健機関)の警戒レベルが短期日にフェーズ3から5に引き上げられたことなどにより、世界中で一気に不安感が増大したといえよう。
 多摩地域でもすでに感染者が見つかったことはご存知の通りで、わが市においても今後いかなる状況になるか予断を許さない。本号が各家庭に発送されるころには、緊急事態への対応を全市民にお願いしていることだってありうる。
 しかし、今回の新型が少なくとも現時点では弱毒性であることを考える時、大方の判断は過度な日常生活の規制は必ずしも得策でないとの見方に傾きつつある。基本的な予防策は、当然今後とも必要だが。
 延期になった一部の市立中学校の修学旅行についても、教育委員会は秋に実施との方針をすでに打ち出された。生徒たちの生涯における良き思い出づくりが可能となることを心から願っている。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年6月21日号掲載)

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第135号 あの日を忘れない

 早いものであれからもう1年近くの時が流れたが、私は2008(平成20)年5月18日という日を一生忘れないと思う。
 京王線が止まり、同時に甲州街道が封鎖されるというようなことは今後もよほどのことが無い限りあり得ないだろう。不発弾の撤去作業自体は予定より短時間で終了したものの、現場から半径500メートル以内にお住まいの1万6000人にも及ぶ市民の方々に一斉退去していただくなど多くの皆さんに多大のご不便をお掛けした。特に、入院患者を含め高齢者、身障者や体調を崩しておられた方の負担はきわめて大きかったといえよう。あらためて全市民のご協力に心から感謝申し上げたい。
 ただ、あの大避難を整然と終えることができた要因を考える時、なんと言ってもやはり適切な情報提供の大切さを痛感する。不発弾発見から2ヶ月の間、公的機関以外にも交通機関や自治会など多くの企業、団体のご協力のもとに当日の作業および市民生活への影響を周知徹底することができた。
 しかし、不意の災害には準備期間を設けられない。日常の備えがどうしても必要だ。今年の防災訓練は東京都、世田谷区と合同の大掛かりなものになる(註)。あらためて各ご家庭の備えが万全か確認いただきたいと思う。

調布市長 長友貴樹

(註)8月30日(日曜日)に調布基地跡地、仙川駅周辺で、大規模救出救助訓練、駅前滞留者対策訓練をはじめ市民参加による様々な訓練を予定。

(市報ちょうふ 平成21年6月22日号掲載)

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第134号 「ゲゲゲ」に夢を乗せて

 この上ない朗報がもたらされたのは4月22日だった。
 来年3月末にスタートするNHK朝の連続テレビ小説の舞台がわが調布市に決定したのだ。タイトルは「ゲゲゲの女房」。昨年、調布市が誕生(昭和30年)してから二人目の名誉市民となられた漫画家水木しげるさんの奥様、武良布枝(むらぬのえ)さんが出版された同名の自伝的エッセー(実業之日本社刊)が原作となる。
 水木ご夫妻は昭和34年からすでに半世紀間調布市にお住まいだが、NHKの説明によると、「ドラマの舞台は東京都調布市。古き良き昭和を背景に、たとえ先は見えなくても、「大切な人とともにいること」の貴さを忘れずに生きていく人たちの、明るくて、心に光の差す楽しいドラマ」とのことだ。今から放映開始が本当に待ち遠しい。
 それにしても、かなり多くの候補作があったことだろうによく選んでいただいたものだ。その選考過程は知る由もない。ただ、私も拝読したが、原作エッセーが大変素晴らしい作品であることは間違いない。すでに6万部を超える発行部数とのことだが、是非多くの方にお読みいただきたいと思う。
 なにはともあれ、日本中に調布の名前を広めることができるのは嬉しい限りだ。放映までの必要な準備を考えていきたい。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年6月23日号掲載)

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第133号 くもりのち晴れ

 新年度に入り、わが市役所もはつらつとした新入職員を迎えた。こちらまで心が浮き立つような気がする。
 それにしても、近年彼らほど国内外情勢の激変にとまどった就職世代も無かっただろう。1年前に就職活動を始めたころはまだまだ経済状況も安定しており、学生側の「売り手市場」で就職戦線が推移すると誰もが思っていた。それが昨年9月に米国の大手証券会社が破綻するといういわゆる「リーマンショック」からあっという間に世界中の経済活動が暗転し、日本においても企業による採用内定取り消しなどが社会問題化したわけだ。
 その影響をもろに受けた学生さんたちは、不安を覚えるとともに就職を最終的に確定させるまで大変苦労したことだろう。そのことには同情する。ただ、敢えて言わせてもらいたい。「その経験は決して無駄にはならないよ」。
 30年以上組織を見てきたが、通常、就職に苦労した世代ほど良い緊張感を持って早く職場に溶けこむことができるようだ。本当に頑張ってもらいたい。
 最後に話題を変えたPR。1割お得な市内共通商品券。いよいよ4月24日販売開始。使用可能店は4月中旬現在約900に増えました。よろしくお願いします。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年6月24日号掲載)

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第132号 1割お得な商業振興

 3月26日から、政府が支給を決めた定額給付金の申請書を世帯ごとに郵送しております。もうお手元に届いているでしょうか。受け取られたご家庭は、内容をご確認の上、必要事項を記入して調布市あて返送いただくようお願いします。
 ご存知のように、この給付金支給については、昨年来、国会においても賛否両論かまびすしい議論が展開されました。私は、それらの論争を聞きながら、確かに各家庭がこのお金を家庭内に置く、いわゆる「たんす預金」として扱っては日本中の経済活性化に役立たないと思いました。
 そこで、商業従事者を中心に、多くの市民の皆様に相談させていただいた上で、この機会に市内共通のプレミアム(割り増し)商品券を販売することにいたしました。21万9000人の調布市における定額給付金の総額は実に約32億円に達します。そのうち少しでも多くのお金が市内消費に費やされることを心から期待しています。それにより給付金事業がより大きな意味を持つことになると考えます。
 本ページで説明している通り、1割お得になる商品券を4月24日以降、お一人10万円まで購入することができます。市内商業振興のために是非とも多くの方に協力いただきたいと存じます。

調布市長 長友貴樹

(市報ちょうふ 平成21年6月25日号掲載)

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