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掲載開始日:2023年4月6日更新日:2023年4月6日
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(4月5日発表)武者小路実篤記念館 春の特別展「武者小路実篤の1923年」
(注)このコンテンツは、報道機関向けに提供した情報を掲載しています。最新の情報と異なる場合がありますのでご注意ください。
関東大震災から100年
今から100年前の1923(大正12)年、この年の誕生日で38歳を迎える実篤は、宮崎県に創立した新しき村で生活しながら、雑誌への連載や単行本の刊行、そして最初の全集となる「武者小路実篤全集」の発行が決まるなど文学者としての歩みを着実に進めていました。
私生活では、新しき村の創立を支えた房子と互いに気持ちがすれ違い、献身的に支えてくれる安子へ思いを募らせ、二人の女性の間で揺れ動く自らの心を対峙します。年末には安子との間に待望の子どもが誕生し、父となりました。
実りある一方で6月には尊敬する友人で白樺同人の有島武郎が情死し、また、東京と神奈川を中心に甚大な被害をもたらした関東大震災が発生します。
禍福ある一年を実篤はどう過ごし、何を思ったのか。日記や書簡から実篤の12ヶ月を追います。
会期
令和5年4月29日(祝日・土曜日)から6月11日(日曜日)まで
本展の見どころ
1923年発表の文学作品を一挙紹介
小説、評論、戯曲、感想、詩など、実篤がこの年に発表した作品を紹介。1年間の活動が見えてきます。
- 原稿「理想的社会(一)」武者小路実篤 1月発表
- 原稿「秀吉と曾呂利」武者小路実篤 1月発表(日本近代文学館蔵)
- 原稿「楠正成」武者小路実篤 4月発表(日本近代文学館蔵)
文学者として歩んだ15年の集大成
芸術社版「武者小路実篤全集」
2月に藝術社から依頼があり始動した全集発行。実篤自ら編集し、岸田劉生が装幀を手がけ、6月から配本を開始しました。東京藝術大学大学美術館と県立神奈川近代文学館が所蔵する岸田自筆の装幀下絵をご覧に入れます。
実篤と関東大震災
宮崎に住んでいた実篤は地震を免れましたが、東京の実家に住む母と甥らが被災し、一時は安否が分かりませんでした。家族は無事だったものの、実篤が生まれ育った家は全焼しました。実篤の友人で画家の河野通勢が被災直後の町を描いた版画を出品し、「100年前の被災地・東京」の記憶を後世へ継承する機会とします。
展示解説
解説
佐藤 杏(展覧会担当学芸員)
日時
5月19日(金曜日)・6月4日(日曜日)
午後1時30分から45分間程度
参加費・申し込み
不要。時間までに展示室へお集まりください。
問い合わせ
一般財団法人調布市武者小路実篤記念館
郵便番号 182-0003 東京都調布市若葉町1-8-30
電話 03-3326-0648
ファクス 03-3326-1330
調布市武者小路実篤記念館ホームページ(外部リンク)