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掲載開始日:2023年9月8日更新日:2023年9月8日
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(9月7日発表)秋季展「新しき村 創設105年」 理想社会実践の歩み
(注)このコンテンツは、報道機関向けに提供した情報を掲載しています。最新の情報と異なる場合がありますのでご注意ください。
新しき村って何?今もあるの?どこにあるの?の疑問に答えます
新しき村は、自己を生かし、人間が人間らしく生活できる理想社会の実現をめざして、大正7(1918)年に武者小路実篤が創設した共同体です。
労働基準法もなかった時代に、1日の労働時間と自由時間を区別し、美術や文学、演劇といった自己を生かすための活動を重視する考え方は、当時としては画期的で、若者を中心に熱い支持を得ました。
現在も創設の地・宮崎県と、昭和14(1939)年に主力を移した埼玉県で営みが続きます。村の人口は減り続け、存続の課題を抱えてはいますが、それでも105年の歩みが続いているのはなぜなのでしょうか。その手がかりを探るため、前向きで力強い精神、多様性や国際性、先進性など、さまざまな切り口から新しき村をご紹介します。
会期
9月2日(土曜日)から10月9日(月曜日・祝日)まで
本展の見どころ
- 進め、進めの精神
大正10(1921)年、苦労して建てた村の最初の建物である母屋が火事で全焼します。
そうした困難に遭っても実篤は、「それもいいだろう、新しい家がたつ、進め、進め。」と不屈の精神で臨みました。 - 多様性、国際性に開かれた目
新しき村では、盲目の身で入村した詩人がいたり、中国で村の創設をめざす、日本語の不自由な運動家を迎え入れたりと、創設当初から多様性・国際性にも目が見開かれていました。 - 先進性を持った「新しき村」
新しき村という名称には、文明の利器を積極的に生かし、労働の負担を減らして大きな収穫を上げるという理想が込められています。
村の基本は農業としながらも、水路に発電に...大きな夢も追い続け、支援を受けて実現したものもあります。
解説
石井めぐみ(展覧会担当学芸員)
- 日時
9月10日(日曜日)、9月29日(金曜日)午後1時30分から45分間程度 - 参加費・申し込み
不要。時間までに展示室へお集まりください。
主な展示資料
新しき村創設期の人々 大正8(1919)年
後列中央、麦わら帽子をかぶるのが実篤
労働カード 昭和初期
決められた時間数の義務労働を果たした感謝状
武者小路実篤「エジプト従者像のある静物」1973年 油彩・キャンバス
第26回新しき村美術展出品作
問い合わせ先
一般財団法人調布市武者小路実篤記念館
- 住所 182-0003 東京都調布市若葉町1-8-30
- 電話 03-3326-0648
- ファクス 03-3326-1330
- Eメール kinenkan@mushakoji.org
- 武者小路実篤記念館ホームページ(外部リンク)